JP2788080B2 - 電気毛布およびその生布 - Google Patents

電気毛布およびその生布

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JP2788080B2 JP1306437A JP30643789A JP2788080B2 JP 2788080 B2 JP2788080 B2 JP 2788080B2 JP 1306437 A JP1306437 A JP 1306437A JP 30643789 A JP30643789 A JP 30643789A JP 2788080 B2 JP2788080 B2 JP 2788080B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はアクリル繊維の電気毛布用生布としての用途
およびそれを使用した電気毛布に関する。
更に詳しくは、耐熱染色堅牢度に優れたアクリル繊維
の電気毛布用生布としての用途およびそれを使用した電
気毛布に関する。
(従来の技術) 従来、アクリル繊維は、その鮮明な発色性、柔軟で暖
か味のある風合および良好な保温性を生かして毛布に広
く用いられて来た。一方、ヒータを内装した電気毛布も
また広く用いられているが、従来のアクリル繊維は耐熱
染色堅牢度が不充分でありまた高温度下での伸度が大き
いため、電気毛布の生布として使用すると、変色したり
あるいはヘタリを生じたりする欠点があり、これを改善
するためにはポリエステル、羊毛などと混用する必要が
あつた。
アクリル繊維は、よく知られているとおり、優れた発
色性、風合あるいはボリューム感等を有している。それ
故上記の如き欠点を解消できれば、アクリル繊維は電気
毛布の生布として単独使用しても、上記の優れた特性を
生かすことができる。
しかしながら、従来上記の如き欠点を解消したアクリ
ル繊維は開発されていずまた知られてもいない。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的はアクリル繊維を電気毛布用生布の素材
として提供することにある。
本発明の他の目的は、耐熱染色堅牢度および耐ヘタリ
性に優れたアクリル繊維を含有する電気毛布用生布を提
供することにある。
本発明のさらに他の目的は、本発明の上記生布を用い
た電気毛布を提供することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は以下の説明から
明らかとなろう。
(問題点を解決するための手段および作用) 本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第
1に、 (A)、(a)下記式(1) で表わされる重合単位および 下記式(2) ここでMは水素原子又は一当量のカチオンである、 で表わされる重合単位から実質的になり、 (b)上記重合単位(1)と重合単位(2)の合計に
対し上記重合単位(2)が0.4〜1.5モル%を占め、そし
て (c)重合度が600〜1,500の範囲にある、 アクリロニトリル系共重合体からなり、 (B)昇温下で測定した温度と伸び率との関係におい
て、260℃における伸び率が10%以下である、 アクリル繊維を含有することを特徴とする電気毛布用生
布によつて達成される。
本発明の生布に使用されるアクリル繊維は、上記のと
おり、それを形成する重合体を特定する要件(A)およ
びその高温度の伸び率を特定する要件(B)によつて特
徴づけられる新規なアクリル繊維である。
要件(A)に関し、重合体はアクリロニトリルに由来
する上記式(1)の重合単位および2−アクリルアミド
−2−メチル−プロパンスルホン酸(以下、AMPSと略記
する)又はその塩に由来する上記式(2)の重合単位か
ら実質的になる。
重合単位(1)と重合単位(2)の割合は、両重合単
位の合計を基準にして重合単位(2)が0.4〜1.5モル%
(重合単位(1)が99.6〜98.5モル%)を占める割合で
ある。重合単位(2)は、同じ基準に対し、好ましくは
0.6〜1.2モル%(重合単位(1)が99.4〜98.8モル%)
を占める。重合単位(2)の割合が0.4モル%未満では
重合工程でのゲル化が起り易く、また染着座席が不足す
るため濃度染めができ難くなる。また1.5モル%を越え
ると、後述する耐熱特性が劣化する。
さらに要件(A)に関し、上記重合体は重合度が600
〜1,500の範囲にある。好ましい重合度は800〜1,100で
ある。600未満では通常のアクリル繊維としての強度が
得られず、1,500を越えると重合工程でのゲル化が起り
易く、通常の湿式紡糸を行うには、粘度が高過ぎる。
本発明の生布に使用される上記アクリル繊維は、要件
(A)に特定されているように、重合単位(1)と重合
単位(2)とを、これらの合計に基づいて、重合単位
(2)を0.4〜1.5モル%の割合で含有する。本発明者の
研究によれば、重合単位(1)および重合単位(2)の
上記割合を保持する条件において、他の重合単位(3)
をさらに若干量含有しても本発明の上記目的および利点
が保持しうることが明らかとされた。
すなわち、かかる他の重合単位(3)を含むアクリロ
ニトリル系共重合体は、要件(A)に代えて下記要件
(A′): (A′)(a′)上記式(1)の重合単位、上記式
(2)の重合単位およびアクリロニトリルと共重合可能
な単量体に由来する上記式(2)の重合単位とは異なる
重合単位(3)で表わされる重合単位から実質的にな
り、 (b′)上記重合単位(1)と重合単位(2)の合計
に対し上記重合単位(2)が0.4〜1.5モル%を占めそし
て上記重合単位(3)が上記重合単位(1)に基づいて
5重量%以下を占め、そして (c)重合度が600〜1,500の範囲である、 を充足する。
要件(A′)に関し、重合単位(1)と重合単位
(2)の割合はこれら両重合単位の合計に対して重合単
位(2)が0.4〜1.5モル%(同基準に対し重合単位
(1)が99.6〜98.5モル%)である点については要件
(A)と同様である。要件(A′)に関し、重合単位
(1)および(2)の他に、アクリロニトリルと共重合
可能な単量体に由来する重合単位(2)とは相違する他
の重合単位(3)が、重合単位(1)に基づいて、5重
量%以下で存在する。重合単位(3)は好ましくは同基
準に基づいて、3重量%以下で存在する。
重合単位(3)は下記式(3) ここで、Rは水素原子又はメチル基であり、そしてYは
式−COOX(ここでXは水素原子、ナトリムウ原子又はメ
チル基である)で表わされる基、−OCOCH3、−CONH2
−C6H5、−CH2SO3Naおよび−C6H4SO3Naよりなる群から
選らばれる基である、 で表わされる単位である。
本発明で使用される上記アクリロニトリル系重合体、
二重結合の開裂によつて上記重合単位(1)を与える単
量体、上記重合単位(2)を与える単量体及び必要によ
り上記重合単位(3)を与える単量体を、それぞれ所定
量で用いて、重合せしめることによつて製造することが
できる。
アクリロニトリル系重合体の重合方法は水系重合、乳
化重合、溶液重合など公知のいずれの方法でもよい。
また、本発明で使用される上記いずれのアルリル繊維
も、要件(B)に関し、昇温下で測定した温度と伸び率
との関係において、260℃における伸び率が10%以下の
値を有する。好ましい同伸び率は6%以下である。本発
明の生布に使用するアクリル繊維は、従来のアクリル繊
維と比較して、このように耐熱性に優れ、高温環境下に
おけるいわゆるヘタリが小さい特徴を備えている。
また本発明の生布に使用されるアクリル繊維は、耐熱
染色堅牢度に関しても一般に好ましい性質を有し、耐熱
染色堅牢度(乾熱120℃×48時間)が好ましくは少くと
も3級、より好ましくは少くとも3.5級を示す。本発明
の生布に使用されるアクリル繊維は、従来のアクリル繊
維と比較して、このように優れた耐熱性を示す点でさら
に特徴的である。
本発明の生布に使用されるアクリル繊維はさらに好ま
しくは下記の特性を備えている。210℃の乾熱弛緩収縮
率は好ましくは3%以下であり、さらに好ましくは1%
以下である。ヤング率は好ましくは400〜700kgf/mm2
あり、さらに好ましくは500〜600kgf/mm2である。引張
強度は好ましくは2〜5g/d、さらに好ましくは3〜4g/d
である。引張伸度は、好ましくは35%以上、さらに好ま
しくは35〜60%である。
本発明の生布に使用されるアクリル繊維は、上記
(A)又は(A′)で特定されたアクリロニトリル系重
合体から、例えば (1)上記(A)又は(A′)に特定したアクリロニト
リル系共重合体の紡糸原液を紡糸口金のオリフイスから
押出して紡糸原液の細流を生成し、 (2)該細流を凝固させつつ5〜10倍に延伸して延伸糸
を生成し、 (3)該延伸糸を加熱して3〜25%収縮させ、そして (4)得られた収縮糸を乾燥工程に付す、 ことを特徴とする方法によつて製造することができる。
上記工程(1)で用いられる紡糸原液は、アクリロニ
トリル系重合体を溶媒に溶解して準備し得ることは当然
であるが、重合の結果として得られる重合体を含む重合
溶液であることもできる。後者の場合には、重合溶液か
ら未反応のモノマーを回収するのみで、湿式紡糸の紡糸
原液としうる重合反応系を採用するのが望ましい。
上記工程(1)における紡糸方法は湿式紡糸、乾湿式
紡糸、乾式紡糸、半溶融紡糸など公知のいずれの方法で
も良い。とりわけ湿式紡糸あるいは乾式紡糸が好まし
い。これらの紡糸方法はそれ自体公知であり、例えば湿
式紡糸については特公昭57−167,410号公報、特開昭57
−167,411号公報、特開昭57−210,011号公報、特開昭57
−112410号公報をあるいは特開昭58−132107号公報に開
示された方法が採用される。また乾式法については例え
ば特公昭49−1,665号公報あるいは特開昭59−21,711号
公報に記載された方法並びに乾湿式法については特開昭
51−92316号公報に記載された方法等が採用される。
いずれの紡糸方法を採用しても、紡糸原液は工程
(1)において、紡糸口金から押出され紡糸原液の細流
を形成する。湿式紡糸においては細流は凝固液中に押出
され、乾式紡糸では細流は高温気体雰囲気中に押出さ
れ、そして乾湿式法では細流は気体雰囲気に押出された
のち凝固液中に導かれる。
次に工程(2)において、細流は上記の如く凝固を受
けつつ5〜10倍に延伸される。延伸は一段で又は多段で
行うことができる。多段延伸における各段の延伸倍率は
全倍率が5〜10倍となる範囲で適宜選定される。好まし
い延伸倍率は6〜8倍である。延伸倍率が5倍未満で
は、繊維の引張強度が不足して、10倍を越えると単糸切
れを発生し易くなりまたフィブリル下し易くなる。
工程(2)で得られた延伸糸は、次いで必要により、
洗浄工程(湿式および乾湿式紡糸の場合)に付され、或
いはオイリングをされたのち、工程(3)の加熱工程に
導かれる。
工程(3)では延伸糸を加熱して3〜25%収縮され
る。この収縮が3%未満では繊維の引張伸度が不足し、
25%を越えると高温乾燥が必要となり経済的でない。
この収縮は、工程(1)の紡糸が湿式紡糸で行われた
場合、延伸糸をクリンパーに付す前のいわゆる前乾燥工
程の前に熱水あるいは湿熱を用いて実施することがで
き、あるいは前乾燥工程において実施することもでき
る。
得られた収縮糸は、次いで工程(4)において乾燥せ
しめられる。収縮が上記の如く、いわゆる前乾燥工程に
おいてあるいはその前において実施された場合には、こ
の工程(4)は、必要に応じクリンプを付された後に実
施されるいわゆる後乾燥に相当する。かくして得られた
本発明の生布に使用されるアクリル繊維はカッターによ
り所定の長さに切断される。
本発明の電気毛布用生布は、上記新規な優れた性能を
備えたアクリル繊維が含有される点で特徴的である。か
かるアクリル繊維は、生布に、好ましくは少くとも50重
量%、より好ましくは少くとも70重量%使用される。
アクリル繊維を少くとも50重量%含有する生布にあつ
ては、アクリル繊維の持つ鮮明な発色性と柔軟な風合を
生かすことができるので有利である。アクリル繊維と混
用する繊維としては、例えばポリエステル、羊毛、ナイ
ロン、他のアクリル繊維などを挙げることができる。
本発明によれば、本発明の上記生布を用いた電気毛布
が同様に提供される。
生布の構造は、例えば起毛布、不織布など公知の如何
なるものでも良い。
(実施例) 以下、実施例により本発明を詳述する。なお特にこと
わらない限り、部および%は重量部および重量%であ
る。本発明および下記実施例における種々の物性値の分
析法−測定法あるいは定義は、下記のとおりである。
[重合体組成] 1) 重合単位式(3)が−SO3Mを有しない場合は以下
の方法によった。
M;水素原子又は一当量のカチオン の重合体に占める割合α[重量%]は以下の測定、計
算により求めた。まず重合体A[g](約1g)を精秤
し、ジメチルホルムアミド(JIS特級)に溶解した。次
に強酸型カチオン交換樹脂{50〜100メッシュ、3
[g]}と、1時間混合撹拌した後ガラスフィルターを
用い上記樹脂をロ別した。さらに上記ロ液を電位差滴定
装置(平沼産業 COM−101型)で1/50NのNaOHを用いて
滴定した。また同一条件で空試験を行なって補正をし
た。
但し A1;重合体量[g]、 B11/50N NaOH試料滴定量[ml] C1;1/50N NaOH空試験滴定量[ml] D1:重合単位式(2)の分子量 f1;1/50NのNaOHの力価 R;水素原子又はメチル基 Y;−COOX、−OCOCH3、−CONH2、−C6H5 X;水素原子、ナトリウム、又はメチル基の重合体
に占める割合β[重量%]は以下の測定、計算により
求めた。まず重合体0.5gをジメチルスルホキシド(JIS
特級)に溶解し、50g/1の溶液を作った。CaF2製の液体
セルを使用し、対照としてジメチルスルホキシドを用い
て赤外分光光度計(島津製作所IR−430型)で2,500〜1,
850cm-1および1,850〜1,500cm-1の領域の赤外スペクト
ルを記録した。ベースライン補正をして求めた重合体単
位式(3)の吸光度(Yが−CO−を有する場合は1,500
〜1,800cm-1のC=O伸縮振動吸収帯、−C6H5を有する
場合は1,500〜1,700cm-1の=C−H面外変角振動吸収帯
を用いる)と重合単位式(1)の2,240cm-1吸収帯の吸
光度との比率を、予め重合単位式(1)、(3)の単一
重合体を各種の割合に混合して、上記方法により求めて
おいた吸光度比率の検量線より求めた。
iii) 重合単位式(1)の重合単位に占める割合
[重合%]は γ=100−(α+β)となり、これらを用いて重
合体組成[モル比率] 次式により計算した。
γ′/β′/α′=(K1γ1/53.06)/(K1β1/E
1)/K1α1/D1) 但しγ′およびγ1;重合体に占める重合単位式(1)
の割合[モル%]および[重量%] β′およびβ1;重合体に占める割合単位式(3)
の割合[モル%]および[重量%] α′およびα1;重合体に占める重合単位式(2)
の割合[モル%]および[重量%] E1;重合単位式(3)の分子量 D1;重合単位式(2)の分子量 K1;1/{(γ1/53.06)+β1/E1)+α1/D1)} 2) 重合単位式(3)のYが−CH2SO3Naあるいは−C6
H5SO3Naである場合は、以下の方法によった。
i) 重合単位式(2)の重合体に占める割合α
[重量%]は以下の測定、計算によって求めた。
1)のii)の方法によって測定、計算を行なった。但
し重合単位式(2)の吸光度は1,666cm-1吸収帯を用い
検量線作成には重合単位式(3)の代りに重合単位式
(2)の単一重合体を用いた。
ii) 重合単位式(3)の重合体に占める割合β
[重量%]は以下の測定、計算によって求めた。
1)のi)の方法によって測定、計算を行なった。
β[重量%]=[{(1/50)×f2×(B2−C2)[ml] ×E2×10-3}/A2]×100 但しA2;重合体量[g]、 B2;1/50N NaOH試料滴定量[ml] C2;1/50N NaOH空試験適定量[ml] E2;重合単位式(3)の分子量 f2;1/50NのNaOHの力価 iii) 1)のiii)の方法により重合体組成[モル比
率]を計算した。
γ′/β′/α′ =(K2γ2/53.06)/(K2β2/E2)/(K2α2/D2) 但しγおよびγ2;重合体に占める重合単位式(1)の
割合[モル%]および[重量%] β′およびβ2;重合体に占める重合単位式(3)
の割合[モル%]および[重量%] α′およびα2;重合体に占める重合単位式(2)
の割合[モル%]および[重量%] E2;重合単位式(3)の分子量 D2;重合単位式(2)の分子量 K2;1/{(γ2/53.06)+(β2/E2)+(α2/D2)} [重合度] まず重合体約0.2gをジメチルホルムアミド(JIS特
級)約50mlに溶解してC′[g/1]の溶液を作った。30
℃に保った恒温槽中でオストワルド型粘度計を用いて、
上記溶液の落下秒数Aとジメチルホルムアルデヒドの落
下秒数Bを測定した。
重合度Pは以下の計算によって求めた。
相対粘度 ηrel=A/B 比粘度 ηsp=ηrel−1 粘度平均分子量 Mη=(ηsp/C)/1.5×10-4 P=Mη/ 但し、平均重合単位分子量 =(53.06×γ+E×β+D×α)/100 C[モル/1]=C′/ ここにγ;重合体に占める重合単位式(1)の割合[モ
ル%] β;重合体に占める重合単位式(3)の割合[モ
ル%] α;重合体に占める重合体単位式(2)の割合
[モル%] E;重合単位式(3)の分子量 D;重合単位式(2)の分子量 [昇温下で測定した温度と伸び率の関係] 使用した装置を第2図に示した。トータル約30dの繊
維で長さ80mmをループ(2つ折りで40mm、2)を作り、
これを上下大気開放された加熱筒1内にクリップ3を使
用して保持し、針金を使用して加熱筒の下に荷重25mg/d
(約1,500mg、4)を掛けた。次に30℃付近より平均40
℃/分で昇温し、荷重位置をカメラ5で追跡し温度と共
に記録した。第1図には、この方法で測定した関係を、
いくつかのアクリル繊維について示した。伸び率[%]
は(荷重の変位[mm]/40[mm])×100により計算し
た。
[耐熱染色堅牢度] 1)アクリル繊維 30〜150mmにカットした繊維を約60℃の温水、浴比1:2
00で3回脱脂した。酢酸−酢酸ソーダで約4.5にpH調整
した染料溶液(染料銘柄、owfを第1表に示した)、浴
比1:100に約60℃で上記繊維を投入し、85℃昇温(約25
分)−85℃維持(約10分)−98℃昇温(約15分)−98℃
維持(約10分)で処理した。
次に上記繊維を、約40℃に冷却した後、常温水、浴比
1:200で3回水洗した後、遠心脱水〜オイリング(約40
℃、浴比1:200、上記繊維の製造工程油剤)〜脱水(前
記油剤owf0.3%)〜乾燥約80℃×3時間した。室温冷却
後ハンドカード開繊した繊維を乾熱120℃×48時間処理
した。室温冷却後、変退色用カラースケールを補助とし
て変退色用グリースケール(JIS L0804)により変退色
を判定し、最も良いものと最も悪いものの範囲で示し
た。
2)電気毛布用生布 20cm角に切取った生布を乾熱120℃×48時間処理し
た。次いで室温冷却後、変退色用カラースケールを補助
として、変退色グレースケール(JIS L0804)により、
変退色を判定した。
[弛緩収縮率] トータル約9000dの繊維で約600mmの繊維束を作り室温
で0.1g/d(約900g)の荷重を掛けて500mm間隔にマーク
を付けた。荷重をはずした上記繊維束を乾熱210℃で30
分張力を掛けることなく処理した。室温冷却した上記繊
維束に再び900gの荷重を掛けてマーク間隔A[mm]を測
定した。
弛緩収縮率[%]は{(500−A)/500}×100により計
算した。
[引張強伸度,ヤング率] JIS L 1015に基づき定速伸張形試験機(東洋ボー
ルドウインUTM−II型)を用いて測定した。
実施例1〜3および比較例1、2 (1) 第2表に示した組成および重合度のアクリル系
重合体をジメチルホルムアミド(以下DMFと略称す
る。)に溶解し、重合体濃度を26.5重量%に調整した紡
糸原液を直径0.06mmの円形断面を有する5万ホールの紡
糸口金のオリフイスから20℃の凝固浴(DMF/水=60/40
(重量比))中に押し出し、紡糸ドラフト0.4で引き取
った後、DMF/水=30/70(重量比)85℃で8倍延伸し
た。
引き続き、水洗−前オイル付与した後、15%収縮を与
えながら150℃でローラー乾燥した。さらに後オイル付
与−クリンプ付与−クリンプセット(湿熱120℃)−後
乾燥を行ない、単糸3dのアクリル繊維を得た。
76mm定長カツトした上記繊維を第1表に示した茶(濃
色)に染色した後、紡糸紡績を行ない、1/5番手の紡績
糸を得た。
上記アクリル紡績糸を緯糸として用い、ポリエステル
紡績糸(1/20番手)を経糸として用いて二重織組織(密
度:緯18本/インチ、経32本/インチ)の織物を作り、
起毛5回、シャーリング2回して、電気毛布の生布を得
た。次いで、上記生布を用い常温により電気毛布を得
た。
得られたアクリル繊維および電気毛布用生布は第2表
に示す特性値を有していた。
なお、上記第2表中の各註の意味は下記のとおりであ
る。
*1 2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン酸ソーダの略号、 *2 メチルアクリレートの略号、 *3 昇温下で測定した温度と伸び率との関係において
260℃における値、 *4 乾熱120℃×48時間処理、 *5 乾熱210℃×30分処理、 *6 SAMPSに代えてメタリルスルホン酸ソーダを使用
した。
*7 乾熱210℃×30分間処理後の生布表面状態を目視
して評価した。
(効果) 新規なアクリル繊維を含む本発明の電気毛布用生布お
よびそれを用いた本発明の電気毛布は、アクリル繊維が
本来もつ鮮明な発色性と、ボリューム感を有した従来に
ない生布および電気毛布である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明で使用したアクリル繊維および従来の
アクリル繊維相当品についての、温度と伸びとの関係を
示している。 第2図は、第1図の関係を測定するために使用した装置
の概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−52812(JP,A) 特開 昭62−162012(JP,A) 木戸猪一郎著「繊維材料各説」三共出 版株式会社、昭和54年5月20日初版発行 33〜35ページ (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D03D 15/00 D03D 1/00 D01F 6/38 D01F 6/54 A47G 9/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)、(a)下記式(1) で表わされる重合単位および 下記式(2) (ここでMは水素原子又は一当量のカチオンである) で表わされる重合単位から実質的になり、 (b)上記重合単位(1)と重合単位(2)の合計に対
    し上記重合単位(2)が0.4〜1.5モル%を占め、そして (c)重合度が600〜1,500の範囲にある、 アクリロニトリル系共重合体からなり、そして (B)昇温下で測定した温度と伸び率との関係におい
    て、260℃における伸び率が10%以下である、 アクリル繊維を含有することを特徴とする電気毛布用生
    布。
  2. 【請求項2】(A′)(a′)上記式(1)の重合単
    位、上記式(2)の重合単位およびアクリロニトリルと
    共重合可能な単量体に由来する上記式(2)の重合単位
    とは異なる下記式(3) [ここで、Rは水素原子又はメチル基であり、そしてY
    は式−COOX(ここでXは水素原子、ナトリウム原子又は
    メチル基である)で表わされる基、−OCOCH3、−CON
    H2、−C6H5、−CH2SO3Naおよび−C6H4SO3Naよりなる群
    から選ばれる基である] で表わされる重合単位から実質的になり、 (b′)上記重合単位(1)と重合単位(2)の合計に
    対し上記重合単位(2)が0.4〜1.5モル%を占めそして
    上記重合単位(3)が上記重合単位(1)に基づいて5
    重量%以下を占め、 (c)重合度が600〜1,500の範囲にある、 アクリロニトリル系共重合体からなり、そして (C)昇温下で測定した温度と伸び率との関係におい
    て、260℃における伸び率が10%以下である、 アクリル繊維を含有することを特徴とする電気毛布用生
    布。
  3. 【請求項3】請求項第1項の生布を有する電気毛布。
  4. 【請求項4】請求項第2項の生布を有する電気毛布。
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