JP2787655B2 - サンゴを用いた寝具 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、掛け布団、敷き布団、
枕等の寝具に関するものであり、詳しくは、内装材とし
て、サンゴの生骨格、サンゴ化石、サンゴ石灰岩等の粒
状物やサンゴ砂又はそれらの加工物を用いた寝具に関す
るものである。

【０００２】

【従来技術とその問題点】従来より、掛け布団、敷き布
団等の内装材としては、もめん綿、羊毛綿、羽毛等が一
般的であり、枕には適度な硬さを与えるためにパンヤや
プラスチックで形成した小筒状の小片やソバガラ、茶ガ
ラ等をも用いている。

【０００３】然し乍ら、特に枕の硬さに関しては、個人
の好みに幅があり、適当な硬さの枕を見つけるのは至難
の技であり、更に、掛け布団、敷き布団の内装材として
としては、通気性、吸水性を備えたものはあったが、脱
臭性を備えた素材はなかった。

【０００４】

【発明の目的】本発明の主たる目的は、適度な硬さを有
し、更に、通気性、吸水性、脱臭性を備えたサンゴを内
装材として用いた掛け布団、敷き布団、枕等の寝具を提
供することである。

【０００５】

【発明の構成】本発明の請求項１の寝具の構成は、寝具
の内装材として、サンゴの生骨格を用いた構成であり、
請求項２の寝具の構成は、寝具の内装材として、サンゴ
の生骨格を粉砕して得られる粒状物又は粒状物の加工物
を用いた構成であり、請求項３の寝具の構成は、寝具の
内装材として、サンゴ化石を粉砕して得られる粒状物又
は粒状物の加工物を用いた構成であり、請求項４の寝具
の構成は、寝具の内装材として、サンゴ石灰岩を粉砕し
て得られる粒状物又は粒状物の加工物を用いた構成であ
り、請求項５の寝具の構成は、寝具の内装材として、サ
ンゴ砂又はサンゴ砂の加工物を用いた構成である。

【０００６】

【実施例】斯る目的を達成した本発明を以下実施例の図
面により説明する。

【０００７】図１は本発明の特許請求の範囲の請求項１
乃至請求項５に記載の枕の第一実施例の概要断面図であ
り、図２は本発明の特許請求の範囲の請求項１乃至請求
項５に記載の枕の第二実施例の概要断面図であり、図３
は本発明の特許請求の範囲の請求項１乃至請求項５に記
載の枕の第三実施例の概要断面図であり、図４は本発明
の特許請求の範囲の請求項１乃至請求項５に記載の枕の
第四実施例の概要断面図である。

【０００８】本発明は、適度な硬さを有し、更に、通気
性、吸水性、脱臭性を備えた掛け布団、敷き布団、枕等
の寝具Ａに関し、寝具Ａの内装材１として、サンゴの生
骨格、サンゴ化石、サンゴ石灰岩を粉砕して得られる粒
状物又は該粒状物の加工物を用いたものであり、サンゴ
砂又は該サンゴ砂の加工物を用いたものである。

【０００９】即ち、本発明は、サンゴ礁及びサンゴ礁の
周辺で採取されるサンゴの生骨格、サンゴ化石、サンゴ
石灰岩、サンゴ砂等を原料とし、それらを粉砕して粒状
物とした物や、該粒状物を焼成して塩分を除去した物
や、他の物質と混合成形してシート状、小筒状等に加工
を施して、寝具Ａの内装物とするものである。

【００１０】一般にサンゴ礁及びサンゴ礁の周辺で採取
されるサンゴはサンゴ虫が体外に形成した石灰質の骨格
で、主な成分は炭酸カルシウムであり、その構造は、多
孔質で吸水性、通気性、脱臭性に富む性質があり、様々
な分野に利用されている。

【００１１】サンゴは上方と前方へ石灰質の炭酸カルシ
ウムの骨格を分泌しながら群体を形成して行くが、生き
ているのは表面の部分だけで、それより下の部分は組織
が死んで骨格のみになつたものである。

【００１２】サンゴが死んだ後に残るのがサンゴの生骨
格であり、サンゴの骨格が年代を経てサンゴ化石とな
り、更に時を経て骨格同士がくっつきやがて石になった
ものがサンゴ石灰岩であるが、いずれもサンゴ礁及びサ
ンゴ礁の周辺で採取されることが多く、これらが風化等
によって細かく砕かれて砂になったものがサンゴ砂と呼
ばれるものである。

【００１３】サンゴの骨格は多孔質であるため、吸水
性、通気性、脱臭性に富み、適当な硬さを有するため、
寝具Ａの内装材１として最適であるといえる。

【００１４】図１に示すものは、長方形の袋状に形成し
た外布２に、サンゴの生骨格等を充填したもので、通気
性、吸水性、脱臭性に富むものであり、サンゴに、綿、
ウレタン樹脂の小片等を混合して適当な硬さに調節する
ことも可能である。

【００１５】次に、図２に示す実施例は、長方形の袋状
に形成した外布２の内部を仕切布３で表面と裏面を仕切
り、片面のみにサンゴから成る内装材を充填したもので
あり、吸水性、通気性、脱臭性にクツション性を加えた
ものである。

【００１６】図３の実施例は、小袋４にサンゴから成る
内装材を収納し、外布２に該小袋４を多数個内装したも
ので、頭を載せた場合に一方に偏るのを防ぎ、又、サン
ゴが経時により細粉化した場合に外布２の外に洩れるの
を防ぐものであり、吸水性、通気性、脱臭性に富み、更
に、適度な硬さを有し、頭部等に適度な刺激を与え、快
い睡眠を誘うものである。

【００１７】又、本発明のサンゴから成る内装材は、掛
け布団や敷き布団、或は、座布団にも応用できるもので
あり、この場合、前述の枕に用いたものと同様な手段、
並びに柔軟なシート状物に粒状体又はサンゴ砂を貼着さ
せて、寝具内の充填物と共に積合させた内装材とするも
のである。

【００１８】

【発明の効果】本発明は、サンゴを内装材として用いる
ことによって、適度な硬さを有し、更に、通気性、吸水
性、脱臭性を備えた掛け布団、敷き布団、枕等の寝具を
提供でき、画期的で且つ極めて有意義な発明である。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の特許請求の範囲の請求項１乃至
請求項５に記載の枕の第一実施例の概要断面図である。

【図２】図２は本発明の特許請求の範囲の請求項１乃至
請求項５に記載の枕の第二実施例の概要断面図である。

【図３】図３は本発明の特許請求の範囲の請求項１乃至
請求項５に記載の枕の第三実施例の概要断面図である。

【図４】図４は本発明の特許請求の範囲の請求項１乃至
請求項５に記載の枕の第四実施例の概要断面図である。

【符号の説明】

Ａ 寝具 １ 内装材 ２ 外布 ３ 仕切布 ４ 小袋

Claims (5)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】掛け布団、敷き布団、枕等の寝具の内装材
   として、サンゴの生骨格を用いたことを特徴とする寝
   具。
2. 【請求項２】掛け布団、敷き布団、枕等の寝具の内装材
   として、サンゴの生骨格を粉砕して得られる粒状物又は
   該粒状物の加工物を用いたことを特徴とする寝具。
3. 【請求項３】掛け布団、敷き布団、枕等の寝具の内装材
   として、サンゴ化石を粉砕して得られる粒状物又は該粒
   状物の加工物を用いたことを特徴とする寝具。
4. 【請求項４】掛け布団、敷き布団、枕等の寝具の内装材
   として、サンゴ石灰岩を粉砕して得られる粒状物又は該
   粒状物の加工物を用いたことを特徴とする寝具。
5. 【請求項５】掛け布団、敷き布団、枕等の寝具の内装材
   として、サンゴ砂又は該サンゴ砂の加工物を用いたこと
   を特徴とする寝具。