JP3108499U - 機能性枕 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピロケースに取り付けたワンタッチ止め具の着脱により簡単に枕の高さや形体が変えられる機能性枕を提供する。
【解決手段】可動の枕詰め物が充填された状態において略矩形状のピロケース1の四隅にワンタッチ止め具2が取り付けてあり、該ワンタッチ止め具の両側のもの同士を付け外しすることにより、高さが2段階に調節できる機能性枕雌で、吸収材を充填した前記布袋が、前記ピロケースの内部に設けた内ポケットに装入されている。
【選択図】図1

Description

本考案は、ピロケースに取り付けたワンタッチ止め具により簡単に枕の高さや形体が変えられる機能性枕に関し、特にこのように高さや形体が調節できる枕の内部に枕詰め物と共に消臭、調湿等の吸収材を装入してなる機能性枕に関する。
従来、枕には使用する場所や目的あるいは内部に入れる素材などにより、いろいろの種類や形体のものが知られている。そのなかの一つとして、高さを調節できる枕がある。従来の枕の高さ調節方法は、内部に充填されている例えばパイプ素材を出し入れできる取出し口をピロケースに設け、該取出し口からパイプ素材の量を調節する方法、あるいは枕に紐を取り付けてこの紐を絞ることで枕を横方向に圧縮して調節する方法などがある。
しかしながら、前者の方法ではパイプ素材の出し入れが煩雑で簡単に高くしたり低くすることが困難であるばかりでなく、高さの調節幅が小さく、高さを変えることにより一つの枕を例えば睡眠用とクッション用の異なる用途に使用するのには不具合があった。また、後者の方法は簡単に高さ調節ができるものの、同様に調節幅が小さいため睡眠時における高さの微調整を行うのが限界であり、さらに絞り出された紐が首や顔に触れるなど違和感を与えかつ外観性をも損ねるという問題があった。
さらに、従来品として略矩形状の枕の四隅に紐を取り付け、同一側の紐同士の結び解きにより枕の高さを若干高くしたり低くできる枕がある。しかし、これらの紐は高さ調節よりは装飾を目的としているために、紐を強く引張って結んだときピロケースが締め付けされて高くなる程度のもので、用途に応じて高さを大きく変えることは実質的に困難である。また解いた後の紐が枕の外にあって睡眠中に違和感を与えたり、就寝時の寝返りにより首に巻きつくおそれもあった。
このように従来の枕は、高さ調整が容易にできなく、さらに紐の操作に依存しているものは高さの調整幅が小さく、枕とクッションが一緒になった製品を得ることは困難である。また、ピロケース内に枕詰め物を充填しただけの枕では、体臭などの気になる臭いが枕に染み付いたり、夏や梅雨時などは暑さと湿気で蒸れることがある。
本考案は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的はピロケースに取り付けたワンタッチ止め具の付け外しにより簡単に枕の高さや形体が変えられる機能性枕を提供することである。
本考案者は、上記目的を達成すべく、高さを変えることにより一つの枕を睡眠用とクッション用に手軽に使用できる、2ウェイタイプの枕について鋭意検討した結果、可動の枕詰め物が充填された状態において略矩形状のピロケースの四隅にワンタッチ止め具を取り付け、ピロケースの両側のワンタッチ止め具同士を外すことで、クッションとして使える角枕から睡眠用に使える平枕に容易に変えられること、さらに、該2ウェイタイプの枕の内部に、消臭や調湿等の効果を有する吸収材を通気性のある布袋に充填して入れることにより、より多機能性の枕が得られることを見出し、本考案に至った。
すなわち、本考案は、可動の枕詰め物が充填された状態において略矩形状のピロケースの四隅にワンタッチ止め具が取り付けてあり、前記ピロケースの両側において該ワンタッチ止め具を付け外しすることにより、高さが2段階に調節できることを特徴とする機能性枕を提供する。
上記機能性枕において、吸収材は通気性のある布袋に充填して前記枕詰め物と一緒にピロケース内に入れることが好ましく、該布袋が前記ピロケースの内部に設けた内ポケットに装入されることが好ましく、さらに前記内ポケットがピロケースの両端に縫い付けられ枕の中心部に固定されていることが好ましい。
前記吸収材はセラミック炭、木炭、竹炭、備長炭、セラミックおよび香り剤からなる群から選ばれた1種以上であることが好ましい。
本考案の好ましい機能性枕では、前記ピロケースの片側に開閉開口部が設けられており、該開閉開口部から前記枕詰め物および/または前記布袋を出し入れでき、また前記枕詰め物を可動にするために、枕詰め物はピロケース内に15〜30%の空隙部を設けて充填されている。
本考案に係わる機能性枕は、以上のようにピロケースの四隅に取り付けたワンタッチ止め具の両側のもの同士を付け外しすることにより、枕の高さが2段階に調節されるので、睡眠用の高さが低い平枕とクッション用の高い高さの角枕をワンタッチ操作で容易に得ることができる。
また、本考案に係わる機能性枕は、吸収材を通気性のある布袋に充填して前記枕詰め物と一緒にピロケース内に入れることにより、消臭や調湿等の効果を併せて奏する多機能性枕を得ることができ、その際、該吸収剤を充填した布袋を前記ピロケースの内部に設けた内ポケットに装入するようにすることにより、吸収材の交換を布袋ごと行うことができる。さらに前記ピロケースの片側に開閉開口部を設けているため、該開閉開口部から枕詰め物および/または布袋の出し入れが容易にでき、ピロケース内から枕詰め物を抜き取ったり、枕詰め物を入れることで高さの微調整ができる。
本考案に係わる機能性枕は、上記したように可動の枕詰め物が充填された状態において略矩形状のピロケースの四隅にワンタッチ止め具を取り付けし、前記ピロケースの両側において該ワンタッチ止め具を付け外しすることにより、枕の高さを2段階に調節できることを特徴としている。
本考案において、ピロケースは通気性の布を縫製して作ることができる。肌触りの良い布であれば、その種類(材質や織り方)は限定されない。ピロケースは例えば所定のサイズに裁断した矩形状の布片を円筒状に縫製し、さらに該円筒状の片側を縫製し、他方の側に例えばファスナーを装着して枕詰め物等を入れたり出したりするための開閉開口部を設けることにより得ることができる。この円筒状のピロケースは重ね合わせると略矩形状を呈し、その四隅にワンタッチ止め具が取り付けられる。しかし、ピロケースの作り方は上記に限定されない。
上記枕詰め物としては、ビーズ、パイプ、ウレタンチップ、そば殻、羽毛、球状ウール、綿などが挙げられる。これらは通常は単品で使用されるが、2種類以上を併用してもよい。これらの素材のなかで、ビーズとパイプは一般にポリエチレン、ポリプロピレン、塩ビなどのプラスチックス製であるため、臭気や湿度を吸収しなく清潔である、ピロケースから出し入れがしやすく高さの微調整が容易にできる、などの点で優れている。特に、ビーズは開口している卵状または球状の弾性成形体であり、感触とクッション性がよく枕詰め物として好適する。このビーズとして市販されているものがそのまま使用できる。
本考案において、該枕詰め物はピロケース内に15〜30%の空隙部を設けて充填するのが好ましい。より好ましい空隙部の割合は20〜25%である。ここで上記空隙部はピロケースの収容体積に対する(ピロケースの収容体積−ピロケースに充填するものの見掛け上の容積)の割合である。ピロケースに枕詰め物のみ充填する場合には、該枕詰め物の見掛け上の容積、ピロケースに枕詰め物と吸収材を充填した布袋とを入れる場合には、これら両方の見掛け上の容積の総和に基づいて求めることができる。この空隙部の割合が15%未満では、枕詰め物の可動性が悪くなり、平枕から角枕への変更が困難になるおそれがある。また、空隙部の割合が30%超ではピロケース内において枕詰め物に過度の可動が生じ、これにより特に平枕として使用したとき枕詰め物が移動して所定の高さが得られなくなるおそれがあるので好ましくない。空隙部の割合が上記範囲であれば、平枕の高さを実質的に維持し、かつワンタッチ止め具による角枕への変更が円滑にできる。
なお、本考案でいう平枕は、高さが縦幅(略矩形状の枕の短軸方向における幅)に比べてかなり低い、主として睡眠用の扁平な形体の枕を指し、また角枕は該平枕の横幅を縮めて高さを平枕よりかなり高くし縦幅とほぼ同等になるようにした形体の枕を指す。
また、本考案において上記ワンタッチ止め具は平枕を高くして角枕に変えるための手段であり、ホック、ボタン、マジックテープ(登録商標)、フックなどの係止手段が好ましく使用できる。該止め具は前記略矩形状のピロケースの四隅に取り付けられる。さらに具体的にはピロケースの左右両側に対で設けられる。例えばホックであればピロケースのそれぞれの側の一つの隅部に雌ホック、他の隅部に雄ホックが設けられる。そして、これらの隅部を引っ張って中央に寄せ集め雌雄のホックを係止することで、平枕を角枕に変えることができる。また、ボタンのときはボタンとボタン孔が対で設けられる。
本考案の好ましい実施形態では、上記機能性枕のピロケース内に吸収材を通気性のある布袋に充填して入れる。布袋は不織布または織布の何れであってもよいが、不織布が吸収材の微粒子を通さずに所望の通気性が得られる点で好ましい。ここで前記吸収材は、セラミック炭、木炭、竹炭、備長炭、セラミックス、鉱石、木粉または香り剤などの総称であり、これらを単独または複数のものを組み合わせて使用できる。この場合、吸収材を充填した布袋は、後述するようにピロケース内に取り付けた、通気性の内ポケットに装入するのが好ましい。これにより、布袋の出し入れを容易にできるので、吸収材の性能が低下したときの交換が簡便にできる。上記において、布袋と枕詰め物の装填順序は同時または逆であってもよい。吸収材を充填した前記布袋を硬さが一定のビーズと一緒に枕の中材として入れた場合には、首、頭、顔などへの違和感もなく、快適な枕として使用できる。
このような吸収材を平枕と角枕の互換性がある2ウェイタイプの枕に入れることで、消臭機能のあるクッションとして、リビングのソファー、車内などに置くことができる。また睡眠用の枕としては、汗などによる湿気、アンモニアや硫化水素などの不快臭の除湿や消臭ができる。なお、前記の吸収材のうちでセラミック炭は、木材などの有機物にベントナイトをコーティングした後に炭化して製造されたもので、通常は径が約3〜10mm、長さが約5〜30mmの粒状の形体で用いられる。このセラミックス炭は、消臭、調湿効果に加えて遠赤外線機能を有するため、機能性枕の吸収材として最適である。また、セラミックスとしては、多孔性セラミックスや例えば麦飯石のような石などを使用できる。
次に本考案の一実施形態について図1ないし図4に基づいて具体的に説明する。図面は本考案の好ましい実施形態を例示したものであり、本考案はこれに限定されない。図1は本考案に係わる機能性枕のワンタッチ止め具2(以下,単に止め具ということもある)を外した状態の平枕の斜視図である。図1に示すように略矩形状のピロケース1は、所定の寸法に裁断した布を筒状体に縫製し、さらに該筒状体の片側(図の右側)を縫って閉塞してなる袋体で、他側にはファスナー5を取り付けて開閉開口部4が設けられている。そして、該ピロケース1の四隅には、付け外しできる止め具2(例えばホック)がピロケース1の両側、すなわち閉塞した側と開閉開口部4を設けた側にそれぞれ対で取り付けられており、図1の平枕の状態ではこれらの止め具は外されている。
さらに、ピロケース1の内部には、内ポケット3が開閉開口部4に開口して横方向に取り付けられている。該内ポケット3は通気性を有する例えば布製の筒状ケースで、吸収材を充填した後述の布袋6を前記開口から筒状ケース内に入れることができる。したがって、内ポケット3の横幅は、通常ピロケース1の横幅と同じで、布袋6の横幅(長さ)より大きくなっている。内ポケット3の取り付け方は限定されないが、通常はピロケース1に縫い付けられる。その際、縫い付け部がピロケース1の主表面に露出しないように、ピロケース1の両側で縫い付けるのが好ましい。また、内ポケット3をピロケース1の中央に入れたいときには、その縫い付け位置を本例のように略矩形状のピロケース1の真中にするが、内ポケット3の位置は、略矩形状のピロケース1の上辺側または下辺側に偏って取り付けてもよい。図2において、7はファスナー5の引き金具である。
図3は、前記布袋6を示したもので、通気性の布袋の中に選択された吸収材を充填した後、その開口部を閉塞して得られる。この場合、吸収材が布袋中で可動できるように、吸収材は若干の余裕をもたせて充填するのが好ましい。また、該布袋6の横幅(長さ)とピロケース1の横幅との関係は重要で、該布袋6の横幅はピロケース1の横幅より短くなっているのが好ましい。つまり、ピロケース1の横幅を布袋6の横幅より長くする。その程度は厳密に特定されないが、通常ピロケース1の横幅を布袋6の横幅の120〜150%程度とするのが好ましい。平枕から角枕に変えるとき、枕の高さが高くなる分、枕の横寸法が短縮されるため、ピロケース1の横幅が布袋6の横幅より大きくなっていないと、該布袋が障害となって角枕への変更が困難になるからである。平枕から角枕に円滑に変更できるようにするためには、ピロケース1は横幅が布袋6の横幅に対し少なくとも枕の前記横寸法の短縮幅に相当する分だけ長くなっていることが大切であり、ピロケース1の横幅を布袋6の横幅の120〜150%程度とするのも、これに基づいて規定したものである。
一方、内ポケット3の横幅(長さ)がピロケース1の横幅と同じ場合には、該内ポケットも当然に布袋6に対し同様に長くなる。このような内ポケット3に布袋6を装入するときには、内ポケット3と布袋6との寸法差に応じて内ポケット3の両端から一定距離だけ離して、その真中に装入するのが好ましい。図示しないが、内ポケット3の真中に装入される布袋6の先端位置に合わせて、内ポケット3に位置決め手段を設けておくと、布袋6を内ポケット3の真中に安定して装入できる。
次に、本考案の機能性枕を実際に作る方法について説明する。ピロケース1の開閉開口部4を開けた状態で、ピロケース内に枕詰め物を15〜30%の空隙部を設けて充填する。次いで、ピロケース内に取り付けた内ポケット3に、あらかじめ吸収材を充填した布袋6を装入した後、引き金具7でファスナー5を閉塞し、ピロケース1の開閉開口部4を閉じることにより、図1の平枕が得られる。そして、ピロケース1に充填した枕詰め物を開閉開口部4から取り出すことで、枕の高さを微調整できる。なお、前記布袋6は、枕詰め物を充填する前に内ポケット3に装入してもよい。
図4は、図1の平枕から止め具1を利用し高さを高くして作られた角枕を示す。すなわち、図1の平枕の止め具2が設けられている部分を片側づつ引っ張ると、図1の平枕はこの引っ張りにより内部の枕詰め物が可動して高さを増しながら角型に変形するので、この止め具部分を中央部に寄せ集めて止め具2で係止すると、瞬時に図4のような角枕となる。得られる角枕は、幅は平枕より短縮されるが、その分高さが約1.5倍となって正方形もしくは正方形に近い縦断面となり、サイズや枕面が平枕に比べ一回り小さいクッションに適した枕となる。そして、該角枕は止め具を外すと、前記と全く逆の操作で直ちに図1の平枕に変えることができる。枕がこのように平枕と角枕に変わっても、例えばピロケースの中央に取り付けた内ポケットに装入された布袋は、枕の中央部に位置している。
本考案に係わる機能性枕は、以上説明したようにピロケースに設けたワンタッチ止め具を外すことで、クッションとして使用できる手軽な角枕から、本格的な睡眠に使える平枕にすることができるので、機能性枕として実用価値が大である。
本考案の好ましい機能性枕の平枕の状態の斜視図である。 図1の機能性枕の開閉開口部を開口した状態の拡大部分図である。 吸収材を充填した布袋の斜視図である。 図1の平枕を角枕に変えた時の斜視図である。
符号の説明
1:ピロケース
2:ワンタッチ止め具
3:内ポケット
4:開閉開口部
5:ファスナー
6:布袋
7:引き金具

Claims (8)

  1. 可動の枕詰め物が充填された状態において略矩形状のピロケースの四隅にワンタッチ止め具が取り付けてあり、前記ピロケースの両側において該ワンタッチ止め具を付け外しすることにより、高さが2段階に調節できることを特徴とする機能性枕。
  2. 吸収材を通気性のある布袋に充填して前記枕詰め物と一緒にピロケース内に入れてなる請求項1に記載の機能性枕。
  3. 吸収材を充填した前記布袋が、前記ピロケースの内部に設けた内ポケットに装入されている請求項2に記載の機能性枕。
  4. 前記内ポケットがピロケースの両端に縫い付けられ枕の中心部に固定されている請求項3に記載の機能性枕。
  5. 前記吸収材がセラミック炭、木炭、竹炭、備長炭、セラミック、鉱石、木粉および香り剤からなる群から選ばれた1種以上である請求項2〜4のいずれかに記載の機能性枕。
  6. 前記ピロケースの片側に開閉開口部が設けられており、該開閉開口部から枕詰め物および/または布袋を出し入れできる請求項1〜5のいずれかに記載の機能性枕。
  7. 前記枕詰め物がピロケース内に15〜30%の空隙部を設けて充填されている請求項1〜6のいずれかに記載の機能性枕。
  8. 前記ワンタッチ止め具を付けたときクッション用の角枕、ワンタッチ止め具を外したとき睡眠用の平枕となる請求項1〜7のいずれかに記載の機能性枕。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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