JP2787211B2 - 車両の充電装置 - Google Patents

車両の充電装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は車両の充電装置に係り、詳しくは内燃機関
で発電機を駆動してバッテリーを充電する車両の充電装
置に関する。
[従来の技術] 例えば内燃機関を搭載したゴルフカートでは、プレー
中の非走行時には内燃機関を停止させ、走行時にはこの
内燃機関で発電機を駆動してバッテリーを充電するもの
がある。
このような車両の充電装置は、例えば第5図に示すよ
うに、発電機としてスタータジェネレータ100が用いら
れ、アクセルスイッチ101をオンすると、スタータリレ
ー102が作動して接点が閉じ、バッテリー103がスタータ
ジェネレータ100の始動コイル100aに接続されてスター
タとして駆動され、内燃機関を始動する。
この内燃機関の始動で、点火系104が作動して内燃機
関が起動すると、スタータジェネレータ100が発電機と
して作動する。このとき、ボルテージレギュレータ105
の電圧検出回路106でバッテリー103の電圧を検出し、こ
れが所定の値以下の場合にはドライブ回路107を介し
て、トランジスタTr1を導通させて発電コイル100bをア
ースさせて電流を流して、バッテリー103に充電するよ
うにしている。
充電電圧が所定の電圧以上になると、電圧検出回路10
6でドライブ回路107を介してトランジスタTr1を非導通
状態にして、バッテリー103への充電を停止するように
している。
[発明が解決しようとする課題] ところで、この内燃機関を搭載するゴルフカートでは
走行と停止の頻度が一般の車両より多いため、操作方法
が容易なアクセルスイッチを投入すると自動的に内燃機
関が起動して走行可能となり、かつ騒音を出さないよう
にアクセルスイッチを離すと、自動的に内燃機関を停止
させるようになっている。
このようなゴルフカートではアイドリングがなく充電
の時間が少ないため、バッテリー上がりがないように発
電容量を大きくして、充電中は充電コイルに流れる電流
が大きくなるようにしている。このゴルフカートは、第
6図に示すように、ゴルフプレーパターンで使用する場
合、アクセルスイッチのオン・オフを頻繁に行なうの
で、走行時にスタータジェネレータの温度が上昇するが
短時間であり、また内燃機関の停止中にはスタータジェ
ネレータが冷却され、耐熱保証温度以上になることが回
避される。
ところが、近年ではゴルフカートを搬送や移動車両と
して連続走行させる場合があり、このように走行時間が
長い使用においてバッテリーの機能が低下している場合
等には、充電電流によるスタータジェネレータの温度上
昇が大きく、その耐熱保証温度をオーバーする場合があ
り、スタータジェネレータに悪影響を与える。
この発明はこのような実状に鑑みてなされたもので、
種々の走行条件においても異常発熱しない車両の充電装
置を提供することを目的としている。
[課題を解決するための手段] 前記課題を解決するために、この発明は内燃機関で発
電機を駆動してバッテリーを充電する車両の充電装置に
おいて、前記バッテリーの充電開始から設定時間は充電
電圧を検出して所定電圧の充電電圧制御を行ない、設定
時間経過後にはこの充電電圧制御に加え、バッテリーの
充電電流を検出して所定電流の充電電流制御を行なう制
御回路を有することを特徴としている。
[作用] この発明では、断続的な走行が行なわれる走行状態に
おいては、バッテリーの充電開始から設定時間は充電電
圧を検出して所定電圧の充電電圧制御を行なう。そし
て、連続的な走行が行なわれる走行状態では、前記設定
時間経過後に充電電圧制御に加え、バッテリーの充電電
流を検出して所定電流の充電電流制御を行ない、種々の
走行条件においても適切な充電が行なわれ、異常発熱す
ることを防止している。
[実施例] 次に、添付図面と共にこの発明の実施例を詳細に説明
する。
第1図はこの発明を適用したゴルフカートにおける充
電装置の回路図である。この充電装置では、構造を簡素
化し部品点数を削減してスペースの有効に利用を図るた
めにスタータジェネレータ1が使用されている。このス
タータジェネレータ1には始動コイル2と発電コイル3
が設けられ、アクセルスイッチ4の投入により、制御回
路Aを構成するリレー駆動回路5を介してスタータリレ
ー6が作動する。このリレー駆動回路5はアクセルスイ
ッチ4が投入する度に、タイマー回路7で時間がカウン
トされ、設定された時間、ドライブ回路8を介してトラ
ンジスタTr1を導通して、スタータリレー6を作動状態
に保持し、設定時間が経過するとトランジスタTr1を非
導通状態にしてスタータリレー6を開放するようになっ
ている。
このスタータリレー6の作動でスタータジェネレータ
1の始動コイル2にバッテリー9が接続され、スタータ
ジェネレータ1はスタータの電動機として駆動し、これ
と同時に点火系10が作動して内燃機関が起動する。
スタータジェネレータ1は内燃機関の始動で電動機と
しての機能が停止して、発電機としての作動を始める
が、このときボルテージレギュレータ11の電圧検出回路
12でバッテリー9の電圧を検出し、これが所定の値以下
の場合にはドライブ回路13を介して、トランジスタTr2
を導通させて発電コイル3をバッテリー9に接続して充
電するようにしている。
この充電電圧が所定の電圧以上になると、電圧検出回
路12でドライブ回路13を介してトランジスタTr2を非導
通状態にし、バッテリー9への充電を停止するようにし
ている。
また、スタータジェネレータ1の始動コイル2は逆流
を防止するダイオードDと抵抗Rを介してバッテリー9
に接続され、この抵抗Rに並列に電流検出回路14が接続
されている。この電流検出回路14では抵抗Rの電圧を検
出し、この抵抗Rの値から電流I(=V/R)を求め、こ
の電流Iが所定の値以上の場合には、ボルテージレギュ
レータ11のドライブ回路13でトランジスタTr2を非導通
状態にして、発電コイル3とバッテリー9との接続を遮
断し、バッテリー9の充電を停止するようになってい
る。
第2図はこの充電装置の制御タイムチャート、第3図
はこの充電装置のバッテリー電流の波形図である。
アクセルスイッチ4を投入すると、リレー駆動回路5
を介してスタータリレー6が作動してスタータジェネレ
ータ1がスタータとして作動し、これによって内燃機関
が始動した後は、発電機として作動してバッテリー9の
充電が開始される。
このリレー駆動回路5のタイマー回路7で設定された
時間はボルテージレギュレータ11の電圧検出回路12によ
りバッテリー電圧が検出され、始動時の放電分を直ちに
充電し、以後電圧が所定以下になると充電する断続的な
電圧制御が行なわれる。
タイマー回路7が設定された時間が経過すると、スタ
ータリレー6が開放後は、電圧検出回路12と電流検出回
路14の双方で過電圧と過電流が検出されて電圧電流制御
が行なわれ、一層短い断続間隔で充電が行なわれる。
このように、バッテリー9の充電電流の波形は、第3
図に示すように、始動直後に放電した後は所定時間が経
過するまでは大きく、この後は小さく安定した波形にな
る。
このため、第4図に示すように、アクセルスイッチ4
のオン・オフを頻繁に繰返すゴルフプレーパターンによ
る使用にも、連続走行による使用にも、バッテリーの過
充電が防止されるとともに、発電コイル3の発熱による
スタータジェネレータ1の温度上昇を常に耐熱保証温度
以下に抑えることができる。
[発明の効果] 以上説明したように、この発明は、断続的な走行が行
なわれる走行状態においてはバッテリーの充電開始から
設定時間は充電電圧を検出して所定電圧の充電電圧制御
を行ない、連続的な走行が行なわれる走行状態では、設
定時間経過後にはこの充電電圧制御に加え、バッテリー
の充電電流を検出して所定電流の充電電流制御を行なう
ようになしたから、種々の走行条件においても適切な充
電が行なわれ、発熱による発電機の温度上昇を常に耐熱
保証温度以下に抑え、異常発熱を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明を適用したゴルフカートにおける充電
装置の回路図、第2図は充電装置の作動を示すタイムチ
ャート、第3図はバッテリーの充電電流を示す波形図、
第4図はスタータジェネレータの温度上昇を示す図、第
5図は従来の充電装置の回路図、第6図は同じくスター
タジェネレータの温度上昇を示す図である。 図中符号1はスタータジェネレータ、4はアクセルスイ
ッチ、5はリレー駆動回路、7はタイマー回路、11はボ
ルテージレギュレータ、12は電圧検出回路、14は電流検
出回路、Aは制御回路である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関で発電機を駆動してバッテリーを
    充電する車両の充電装置において、前記バッテリーの充
    電開始から設定時間は充電電圧を検出して所定電圧の充
    電電圧制御を行ない、設定時間経過後にはこの充電電圧
    制御に加え、バッテリーの充電電流を検出して所定電流
    の充電電流制御を行なう制御回路を有する車両の充電装
    置。
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