JP2786311B2 - 摺動材料 - Google Patents
摺動材料Info
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- JP2786311B2 JP2786311B2 JP2119591A JP11959190A JP2786311B2 JP 2786311 B2 JP2786311 B2 JP 2786311B2 JP 2119591 A JP2119591 A JP 2119591A JP 11959190 A JP11959190 A JP 11959190A JP 2786311 B2 JP2786311 B2 JP 2786311B2
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- phosphate
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- sliding material
- sliding
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- Reinforced Plastic Materials (AREA)
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- Lubricants (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、摺動面にポリテトラフルオロエチレン(以
下、「PTFE」という。)樹脂を主成分とする潤滑組成物
を備えた摺動材料に係わり、とくに低速度、高荷重(高
面圧)条件下で使用されて好適な摺動材料に関するもの
である。
下、「PTFE」という。)樹脂を主成分とする潤滑組成物
を備えた摺動材料に係わり、とくに低速度、高荷重(高
面圧)条件下で使用されて好適な摺動材料に関するもの
である。
[従来の技術] 従来より、PTFE樹脂は自己潤滑性に優れ、摩擦係数が
低く、さらには優れた耐薬品性および耐熱性を具有する
ことか、軸受などの摺動部材として広く使用されてい
る。
低く、さらには優れた耐薬品性および耐熱性を具有する
ことか、軸受などの摺動部材として広く使用されてい
る。
しかしながら、一方ではこのPTFE樹脂のみからなる摺
動部材は耐摩耗性や耐クリープ性に劣るため、摺動部材
の用途に応じて、例えば黒鉛、二硫化モリブデン、ガ
ラス繊維などの充填材を配合したり、薄鋼板上に一体
に被着形成された多孔質焼結合金層に含浸被覆したり、
して上記欠点を解決している。
動部材は耐摩耗性や耐クリープ性に劣るため、摺動部材
の用途に応じて、例えば黒鉛、二硫化モリブデン、ガ
ラス繊維などの充填材を配合したり、薄鋼板上に一体
に被着形成された多孔質焼結合金層に含浸被覆したり、
して上記欠点を解決している。
上記の態様からなる摺動部材は、所謂複層摺動部材
と称されるもので、該部材自体の肉厚が薄く(通常1.5
〜3.0mm)、耐荷重性が大幅に向上されることから、低
速度高荷重条件下での使用に適している。
と称されるもので、該部材自体の肉厚が薄く(通常1.5
〜3.0mm)、耐荷重性が大幅に向上されることから、低
速度高荷重条件下での使用に適している。
しかしながら、一方で、相手材(軸など)を大きな把
持力(高面圧)をもって抱持し、かつ相手材の回転等を
円滑に摺動支持する用途(換言すれば、相手材との間の
クリアランスがそのままガタとして現れる用途)、例え
ば各種ドアのヒンジ部あるいは自動車用ボールジョイン
トの摺動部のような用途で使用する場合には、摺動部材
自体のヘタリ等を生じ、到底使用に耐えられないという
問題があった。
持力(高面圧)をもって抱持し、かつ相手材の回転等を
円滑に摺動支持する用途(換言すれば、相手材との間の
クリアランスがそのままガタとして現れる用途)、例え
ば各種ドアのヒンジ部あるいは自動車用ボールジョイン
トの摺動部のような用途で使用する場合には、摺動部材
自体のヘタリ等を生じ、到底使用に耐えられないという
問題があった。
上述した問題を解決する摺動材料としては、例えば特
公昭53−35107号公報に開示されている金属網とこれに
焼結したフルオルポリマとから成る軸受材料、あるいは
本発明者らによって、既に特願昭62−232100号(特開昭
64−79417号公報)において開示された、エキスパンド
メタルを基材とし該基材の網目および表面にPTFE樹脂を
主成分とする潤滑組成物を充填・被覆した摺動材料(以
下、これらを「従来技術」という。)が提案されてい
る。
公昭53−35107号公報に開示されている金属網とこれに
焼結したフルオルポリマとから成る軸受材料、あるいは
本発明者らによって、既に特願昭62−232100号(特開昭
64−79417号公報)において開示された、エキスパンド
メタルを基材とし該基材の網目および表面にPTFE樹脂を
主成分とする潤滑組成物を充填・被覆した摺動材料(以
下、これらを「従来技術」という。)が提案されてい
る。
[発明が解決しようとする課題] 上記従来技術である摺動材料は、基材として金属網状
体を使用することによりその厚さ方向に生じる可撓性に
より相手材表面による馴染み、相手材を大きな把持力を
もって抱持しかつ相手材の回転等を円滑に支持するとい
う前述した用途において、部材のヘタリ等を生じること
なく使用することができるという効果をもたらすもので
あった。
体を使用することによりその厚さ方向に生じる可撓性に
より相手材表面による馴染み、相手材を大きな把持力を
もって抱持しかつ相手材の回転等を円滑に支持するとい
う前述した用途において、部材のヘタリ等を生じること
なく使用することができるという効果をもたらすもので
あった。
ところで、摺動材料の使用用途、例えばOA機器の摺動
部においては帯電防止効果が要求され、また各種ドアの
ヒンジ部においても、該部位に摺動材料を組込んだ後、
外装部分に塗装が施される場合、当該摺動材料に導電性
が要求される。
部においては帯電防止効果が要求され、また各種ドアの
ヒンジ部においても、該部位に摺動材料を組込んだ後、
外装部分に塗装が施される場合、当該摺動材料に導電性
が要求される。
しかしながら、前記従来技術である摺動材料はこれら
の要求に対して十分に対応することができない、という
新たな問題が提起された。
の要求に対して十分に対応することができない、という
新たな問題が提起された。
本発明は、従来技術の具備する利点を有効に保持しつ
つ、更に、上記問題点を解決するべくなされたもので、
帯電防止効果および導電性を有する摺動材料を得ること
を目的とするものである。
つ、更に、上記問題点を解決するべくなされたもので、
帯電防止効果および導電性を有する摺動材料を得ること
を目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 上述の課題を解決するべく、本発明はつぎの技術的手
段を提供するものである。
段を提供するものである。
すなわち、本発明は、金属製の網状体の基材とし該基
材の網目および表面に、ポリテトラフルオロエチレン樹
脂を主成分としこれに充填材として炭素繊維5〜30重量
%およびリン酸塩0.1〜15重量%、あるいはこれらにさ
らに導電性物質0.1〜10重量%を含有する潤滑組成物が
充填されかつ被覆されていることを特徴とする摺動材料
を提供するものである。
材の網目および表面に、ポリテトラフルオロエチレン樹
脂を主成分としこれに充填材として炭素繊維5〜30重量
%およびリン酸塩0.1〜15重量%、あるいはこれらにさ
らに導電性物質0.1〜10重量%を含有する潤滑組成物が
充填されかつ被覆されていることを特徴とする摺動材料
を提供するものである。
上述した構成において、基材を構成する網状体として
は、エキスパンドメタルあるいは前記特公昭53−35107
号公報に開示されている金属網のような金属メッシュが
使用される。
は、エキスパンドメタルあるいは前記特公昭53−35107
号公報に開示されている金属網のような金属メッシュが
使用される。
第1図は基材として使用されるエキスパンドメタルを
示す平面図、第2図は第1図のI−I線断面図である。
示す平面図、第2図は第1図のI−I線断面図である。
両図において、1はエキスパンドメタルであり、2は
網目、3は該網目2を形成する各辺(ストランド)、4
はこれらのストランド同士の結合部(ボンド部)、tは
エキスパンドメタルの厚さである。
網目、3は該網目2を形成する各辺(ストランド)、4
はこれらのストランド同士の結合部(ボンド部)、tは
エキスパンドメタルの厚さである。
第1図に示したエキスパンドメタル1の網目2の形状
は六角形のものであるが、この網目2の形状は菱形、方
形、その他任意の多角形状の網目とすることができ、こ
れらもまた基材として使用することができる。
は六角形のものであるが、この網目2の形状は菱形、方
形、その他任意の多角形状の網目とすることができ、こ
れらもまた基材として使用することができる。
上述したエキスパンドメタル1としては、各辺の長さ
が0.1〜1.5mm、厚さが0.1〜1.0mmのものが好適である。
が0.1〜1.5mm、厚さが0.1〜1.0mmのものが好適である。
エキスパンドメタルを構成する金属材料としては、ス
テンレス鋼、リン青銅合金、青銅合金などが好適であ
る。
テンレス鋼、リン青銅合金、青銅合金などが好適であ
る。
また、金属メッシュとしては、線径0.1〜0.5mmの銅も
しくは銅合金、鉄もしくは鉄合金の細線を縦糸、横糸と
して織ることにより形成される織組ワイヤーメッシュが
好ましい。
しくは銅合金、鉄もしくは鉄合金の細線を縦糸、横糸と
して織ることにより形成される織組ワイヤーメッシュが
好ましい。
潤滑組成物の主成分をなすPTFE樹脂は微粉末のものが
使用され、例えば三井デュポンフロロケミカル社の「テ
フロン6CJ、テフロン6J」、旭硝子社の「フルオンCD−0
1、CD−123、CD−076、CD−126、CD−4」、ダイキン工
業社の「ポリフロンF103、F101、F101E、F201」(以
上、いずれも商品名)が好ましいものとして挙げられ
る。
使用され、例えば三井デュポンフロロケミカル社の「テ
フロン6CJ、テフロン6J」、旭硝子社の「フルオンCD−0
1、CD−123、CD−076、CD−126、CD−4」、ダイキン工
業社の「ポリフロンF103、F101、F101E、F201」(以
上、いずれも商品名)が好ましいものとして挙げられ
る。
該潤滑組成物の主成分をなす上記PTFE樹脂への充填材
として、本発明では炭素繊維、リン酸塩、場合によって
更に導電性物質の粉末が使用される。
として、本発明では炭素繊維、リン酸塩、場合によって
更に導電性物質の粉末が使用される。
炭素繊維は潤滑組成物に導電性を付与する物質として
の役割とPTFE樹脂の耐摩耗性および耐クリープ性に劣る
欠点を補う役割を担うものである。
の役割とPTFE樹脂の耐摩耗性および耐クリープ性に劣る
欠点を補う役割を担うものである。
炭素繊維としては低温(約1000〜1500℃)処理したピ
ッチ系、PAN(ポリアクリルニトリル)系およびフェノ
ール系炭素繊維並びに高温(約2000〜2500℃)処理した
ピッチ系、PAN系およびフェノール系炭素繊維が使用さ
れるが、潤滑組成物に高い導電性を付与する観点からは
後者の炭素繊維を使用することが好ましい。
ッチ系、PAN(ポリアクリルニトリル)系およびフェノ
ール系炭素繊維並びに高温(約2000〜2500℃)処理した
ピッチ系、PAN系およびフェノール系炭素繊維が使用さ
れるが、潤滑組成物に高い導電性を付与する観点からは
後者の炭素繊維を使用することが好ましい。
ピッチ系炭素繊維の具体例としては日東紡績(株)製
の「ザイラス(商品名)」、PAN系炭素繊維の具体例と
しては三菱レーヨン(株)製の「パイロフイル(商品
名)」、フェノール系炭素繊維の具体例としては日本カ
イノール(株)製の「カイノールCF16BT(商品名)」を
挙げることができる。
の「ザイラス(商品名)」、PAN系炭素繊維の具体例と
しては三菱レーヨン(株)製の「パイロフイル(商品
名)」、フェノール系炭素繊維の具体例としては日本カ
イノール(株)製の「カイノールCF16BT(商品名)」を
挙げることができる。
炭素繊維の大きさ、すなわち直径と長さについては、
直径が1〜20μm、長さは直径が30μm〜3mmが好まし
く、とくに潤滑組成物の製造上の問題を加味すると直径
が約10μm前後で長さが100μm前後のものが好まし
い。
直径が1〜20μm、長さは直径が30μm〜3mmが好まし
く、とくに潤滑組成物の製造上の問題を加味すると直径
が約10μm前後で長さが100μm前後のものが好まし
い。
そして、主成分をなすPTFE樹脂に対しての炭素繊維の
配合割合は5〜30重量%である。
配合割合は5〜30重量%である。
5重量%以下の配合では潤滑組成物に帯電防止効果お
よび導電性を付与しがたく、また30重量%を超えて配合
しても導電性のそれ以上の向上は期待できず、また摺動
材料としての摩擦摩耗特性を却って低下させる。
よび導電性を付与しがたく、また30重量%を超えて配合
しても導電性のそれ以上の向上は期待できず、また摺動
材料としての摩擦摩耗特性を却って低下させる。
リン酸塩はそれ自体、例えば黒鉛、二硫化モリブデン
のような潤滑性を示す物質ではないが、PTFE樹脂に配合
されることにより相手材との摺動において、相手材表面
(摺動面)へのPTFE樹脂の潤滑被覆の造膜性を助長する
効果を発揮する。このリン酸塩による効果は、該PTFE樹
脂に配合される硬質の炭素繊維と相手材との直接の接触
(摺動)を防ぎ、炭素繊維の相手材を損傷させ摺動材料
の耐摩耗性を低下させるという欠点を抑制するもので、
乾燥摩擦潤滑下で使用される摺動材料に必要とされる重
要な要件である。
のような潤滑性を示す物質ではないが、PTFE樹脂に配合
されることにより相手材との摺動において、相手材表面
(摺動面)へのPTFE樹脂の潤滑被覆の造膜性を助長する
効果を発揮する。このリン酸塩による効果は、該PTFE樹
脂に配合される硬質の炭素繊維と相手材との直接の接触
(摺動)を防ぎ、炭素繊維の相手材を損傷させ摺動材料
の耐摩耗性を低下させるという欠点を抑制するもので、
乾燥摩擦潤滑下で使用される摺動材料に必要とされる重
要な要件である。
本発明において使用されるリン酸塩としては、第三リ
ン酸塩、第二リン酸塩、ピロリン酸、亜リン酸、メタリ
ン酸などの金属塩およびそれらの混合物が挙げられる。
ン酸塩、第二リン酸塩、ピロリン酸、亜リン酸、メタリ
ン酸などの金属塩およびそれらの混合物が挙げられる。
この中でも、第三リン酸塩、第二リン酸塩およびピロ
リン酸の金属塩が好ましい。
リン酸の金属塩が好ましい。
金属としてはアルカリ金属、アルカリ土類金属および
遷移金属が使用され、中でもアルカリ金属およびアルカ
リ土類金属が好ましく、とくにリチウム、カルシウム、
マグネシウムおよびバリウムが好ましい。
遷移金属が使用され、中でもアルカリ金属およびアルカ
リ土類金属が好ましく、とくにリチウム、カルシウム、
マグネシウムおよびバリウムが好ましい。
具体的には、リン酸リチウム(Li3PO4)、リン酸水素
リチウム(Li2HPO4)、ピロリン酸リチウム(Li4P
2O7)、リン酸三カルシウム(Ca3(PO4)2)、ピロリ
ン酸カルシウム(Ca2P2O7)およびリン酸水素カルシウ
ム(CaHPO4(・2H2O))がリン酸塩として最も好ましい
ものである。
リチウム(Li2HPO4)、ピロリン酸リチウム(Li4P
2O7)、リン酸三カルシウム(Ca3(PO4)2)、ピロリ
ン酸カルシウム(Ca2P2O7)およびリン酸水素カルシウ
ム(CaHPO4(・2H2O))がリン酸塩として最も好ましい
ものである。
また、Ca10(PO4)6(OH)2で表されるハイドロキ
シアパタイトもリン酸塩として使用することができる。
シアパタイトもリン酸塩として使用することができる。
このリン酸塩は上述したPTFE樹脂および炭素繊維と均
一に混合されるもので、その粒度は平均20μm以下のも
のが好ましい。
一に混合されるもので、その粒度は平均20μm以下のも
のが好ましい。
リン酸塩は、PTFE樹脂に対し少量の配合割合、例え
ば、0.1重量%の配合で前述した潤滑被覆の造膜性を助
長する効果が現れはじめ、15重量%の配合割合まで当該
造膜性の効果は維持される。
ば、0.1重量%の配合で前述した潤滑被覆の造膜性を助
長する効果が現れはじめ、15重量%の配合割合まで当該
造膜性の効果は維持される。
しかし、15重量%を超えて配合すると、相手材表面へ
の潤滑被覆の造膜量が多くなりすぎ、却って耐摩耗性を
低下させる。
の潤滑被覆の造膜量が多くなりすぎ、却って耐摩耗性を
低下させる。
したがって、リン酸塩の配合割合は0.1〜15重量%、
就中3〜10重量%が好ましい。
就中3〜10重量%が好ましい。
上述したPTFE樹脂、炭素繊維およびリン酸塩からなる
潤滑組成物に対し、さらに摩擦摩耗特性を低下させるこ
となく一定割合の導電性物質の粉末を配合することがで
き、当該導電性物質の配合により潤滑組成物により高い
導電性を付与することができる。
潤滑組成物に対し、さらに摩擦摩耗特性を低下させるこ
となく一定割合の導電性物質の粉末を配合することがで
き、当該導電性物質の配合により潤滑組成物により高い
導電性を付与することができる。
本発明において使用される導電性物質としては、コー
クス、無煙炭、カーボンブラック及び木炭などの無定形
炭素粉末、天然黒鉛、人造黒鉛及びキッシュ黒鉛などの
黒鉛質炭素粉末、銅粉末、ニッケル粉末、並びに鉛、錫
及びインジウムなどの軟質金属粉末が挙げられる。
クス、無煙炭、カーボンブラック及び木炭などの無定形
炭素粉末、天然黒鉛、人造黒鉛及びキッシュ黒鉛などの
黒鉛質炭素粉末、銅粉末、ニッケル粉末、並びに鉛、錫
及びインジウムなどの軟質金属粉末が挙げられる。
これらの導電性物質はそのほとんどが摩擦摩耗特性の
向上に寄与しない物質であるため、その配合割合につい
てはとくに注意を要する。
向上に寄与しない物質であるため、その配合割合につい
てはとくに注意を要する。
本発明では、上述した潤滑組成物に対し0.1〜10重量
%の範囲内であれば、摩擦摩耗特性を低下させることな
く潤滑組成物により高い導電性を付与することができる
ことを確認した。
%の範囲内であれば、摩擦摩耗特性を低下させることな
く潤滑組成物により高い導電性を付与することができる
ことを確認した。
つぎに、摺動材料の製造方法について説明する。
(潤滑組成物の調製) PTFE樹脂粉末に対し、5〜30重量%の炭素繊維および
0.1〜15重量%のリン酸塩、場合によって0.1〜10重量%
の導電性物質の粉末を配合し、これらをPTFE樹脂の室温
転移点(19℃)以下の温度で混合し潤滑組成物を得る。
0.1〜15重量%のリン酸塩、場合によって0.1〜10重量%
の導電性物質の粉末を配合し、これらをPTFE樹脂の室温
転移点(19℃)以下の温度で混合し潤滑組成物を得る。
この混合をPTFE樹脂の室温転移点以下の温度で行うこ
とにより、該PTFE樹脂に剪断力が加わることなく該樹脂
の繊維状化が妨げられ、均一な混合物を得ることができ
る。
とにより、該PTFE樹脂に剪断力が加わることなく該樹脂
の繊維状化が妨げられ、均一な混合物を得ることができ
る。
(摺動材料の製造) (a) 上述した方法で調製された潤滑組成物100重量
部に対し、石油系溶剤15〜20重量部配合し、撹拌混合し
て潤滑組成物に湿潤性を与える。
部に対し、石油系溶剤15〜20重量部配合し、撹拌混合し
て潤滑組成物に湿潤性を与える。
ここで、石油系溶剤としてはナフサ、トルエン、キシ
レン、脂肪族系溶剤、脂肪族、ナフテン系混合溶剤が使
用され、市販品としては脂肪族・ナフテン系混合溶剤で
あるエクソン化学社製の「エクソノール」(商品名)が
挙げられる。
レン、脂肪族系溶剤、脂肪族、ナフテン系混合溶剤が使
用され、市販品としては脂肪族・ナフテン系混合溶剤で
あるエクソン化学社製の「エクソノール」(商品名)が
挙げられる。
潤滑組成物に石油系溶剤を配合し、撹拌混合して該潤
滑組成物に湿潤性を与えるに際しても、該撹拌混合はPT
FE樹脂の室温転移点以下の温度で行われる。これは溶剤
を加えて撹拌混合するにさいし、PTFE樹脂に練りが加わ
ってPTFE樹脂粉末の繊維状化が進み、該潤滑組成物の造
形性を著しく減少させることを防止するためである。
滑組成物に湿潤性を与えるに際しても、該撹拌混合はPT
FE樹脂の室温転移点以下の温度で行われる。これは溶剤
を加えて撹拌混合するにさいし、PTFE樹脂に練りが加わ
ってPTFE樹脂粉末の繊維状化が進み、該潤滑組成物の造
形性を著しく減少させることを防止するためである。
そして、潤滑組成物への石油系溶剤の配合割合が15重
量部以下では後述する網状体からなる基材への充填・被
覆工程における該潤滑組成物の展延性が悪く、基材の網
目への充填にムラを生じやすくなる。また、25重量部を
超える配合では充填・被覆作業がやりにくくなるばかり
でなく、被覆厚さの均一性が損なわれたり、潤滑組成物
と基材との密着強度が悪くなる。
量部以下では後述する網状体からなる基材への充填・被
覆工程における該潤滑組成物の展延性が悪く、基材の網
目への充填にムラを生じやすくなる。また、25重量部を
超える配合では充填・被覆作業がやりにくくなるばかり
でなく、被覆厚さの均一性が損なわれたり、潤滑組成物
と基材との密着強度が悪くなる。
(b) 潤滑性が与えられた潤滑組成物を網状体からな
る基材上に散布供給し、ローラ掛けして該基材の網目を
該潤滑組成物で充填するとともに該基材の表面に一様な
潤滑組成物の被覆層を形成したのち、200〜250℃の温度
に加熱された乾燥炉内に数分間保持することにより、石
油系溶剤を逸散除去する。
る基材上に散布供給し、ローラ掛けして該基材の網目を
該潤滑組成物で充填するとともに該基材の表面に一様な
潤滑組成物の被覆層を形成したのち、200〜250℃の温度
に加熱された乾燥炉内に数分間保持することにより、石
油系溶剤を逸散除去する。
(c) ついで、網目および表面が潤滑組成物で充填被
覆された基材を加熱炉に導入し、360〜380℃の温度で数
分ないし10数分間加熱して該潤滑組成物の焼成を行った
後、これを炉から取り出し、ローラを通して寸法のバラ
ツキを調整し、摺動材料とする。
覆された基材を加熱炉に導入し、360〜380℃の温度で数
分ないし10数分間加熱して該潤滑組成物の焼成を行った
後、これを炉から取り出し、ローラを通して寸法のバラ
ツキを調整し、摺動材料とする。
このようにして得た摺動材料を第3図に示す。
図において、5は網状体(エキスパンドメタル)から
なる基材1の網目2を充填しかつ表面に被覆層として形
成された潤滑組成物である。t1は該被覆層の厚さを示
し、その範囲は用途にもよるが、通常0.05mm〜1.0mmが
好ましい。
なる基材1の網目2を充填しかつ表面に被覆層として形
成された潤滑組成物である。t1は該被覆層の厚さを示
し、その範囲は用途にもよるが、通常0.05mm〜1.0mmが
好ましい。
[実施例] 以下、本発明をその実施例に基づき詳細に説明する。
<実施例:I> (基材) 板厚0.3mmのリン青銅合金板にエキスパンド加工を施
し、各辺(ストランド)0.6mmの六角形の規則正しい網
目を備えた厚さ0.43mmのエキスパンドメタルを形成し、
これを基材とした。
し、各辺(ストランド)0.6mmの六角形の規則正しい網
目を備えた厚さ0.43mmのエキスパンドメタルを形成し、
これを基材とした。
(第1図中、符号3の長さが0.6mm、符号tの厚さが0.4
3mm) (潤滑組成物) PTFE樹脂粉末として平均粒径80ミクロン以下の三井デ
ュポンフロロケミカル社の「テフロン6CJ」を使用し、
このPTFE樹脂粉末に対し、直径10μm、長さ100μmの
炭素繊維(日東紡績(株)の「ザイラスGPMF100JL」)
5〜30重量%およびリン酸塩として350メッシュを通過
するピロリン酸カルシウム(Ca2P2O7:関東化学(株)
製)5重量%をヘンシェルミキサー内に投入し、該PTFE
樹脂の室温転移点以下の温度で混合して潤滑組成物を得
た。
3mm) (潤滑組成物) PTFE樹脂粉末として平均粒径80ミクロン以下の三井デ
ュポンフロロケミカル社の「テフロン6CJ」を使用し、
このPTFE樹脂粉末に対し、直径10μm、長さ100μmの
炭素繊維(日東紡績(株)の「ザイラスGPMF100JL」)
5〜30重量%およびリン酸塩として350メッシュを通過
するピロリン酸カルシウム(Ca2P2O7:関東化学(株)
製)5重量%をヘンシェルミキサー内に投入し、該PTFE
樹脂の室温転移点以下の温度で混合して潤滑組成物を得
た。
(製造工程) (a) この潤滑組成物100重量部に対し、石油系溶剤
として脂肪族・ナフテン系混合溶剤(エクソン化学社の
「エクソール」)20重量部を配合し、該PTFE樹脂の室温
転移点以下の温度で混合して該潤滑組成物に湿潤性を与
えた。
として脂肪族・ナフテン系混合溶剤(エクソン化学社の
「エクソール」)20重量部を配合し、該PTFE樹脂の室温
転移点以下の温度で混合して該潤滑組成物に湿潤性を与
えた。
(b) 湿潤性が与えられた潤滑組成物を前記エキスパ
ンドメタルからなる基材上に散布・供給し、ローラ掛け
して該基材の網目を該潤滑組成物で充填するとともに該
基材の表面に一様な潤滑組成物の被覆層を形成したの
ち、220℃の温度に加熱した乾燥炉内に5分間保持し、
潤滑組成物中の石油系溶剤を逸散除去した。
ンドメタルからなる基材上に散布・供給し、ローラ掛け
して該基材の網目を該潤滑組成物で充填するとともに該
基材の表面に一様な潤滑組成物の被覆層を形成したの
ち、220℃の温度に加熱した乾燥炉内に5分間保持し、
潤滑組成物中の石油系溶剤を逸散除去した。
(c) ついで、網目および表面が潤滑組成物で充填被
覆された基材を加熱炉内に導入し、360℃の温度で10分
間加熱して該潤滑組成物の焼成を行ったのち、これを炉
から取り出し、摺動材料とした。
覆された基材を加熱炉内に導入し、360℃の温度で10分
間加熱して該潤滑組成物の焼成を行ったのち、これを炉
から取り出し、摺動材料とした。
このようにして得た摺動材料の潤滑組成物の表面被覆
層の暑さは、0.13mmであった(第3図中、符号t1の厚
さ)。
層の暑さは、0.13mmであった(第3図中、符号t1の厚
さ)。
この<実施例:I>からなる摺動材を構成する潤滑組成
物の成分組成を表に示す。
物の成分組成を表に示す。
<実施例:II> (基材) 基材として、上記<実施例:I>と同じエキスパンドメ
タルを使用した。
タルを使用した。
(潤滑組成物) PTFE樹脂粉末として平均粒径80ミクロン以下の三井デ
ュポンフロロケミカル社の「テフロン6CJ」を使用し、
このPTFE樹脂粉末に対し、直径10μm、長さ100μmの
炭素繊維(日東紡績(株)の「ザイラスGPMF100JL」)1
0〜20重量%およびリン酸塩として350メッシュを通過す
るピロリン酸リチウム(Li4P2O7:関東化学(株)製)5
重量%をヘンシェルミキサー内に投入し、該PTFE樹脂の
室温転移点以下の温度で混合して潤滑組成物を得た。
ュポンフロロケミカル社の「テフロン6CJ」を使用し、
このPTFE樹脂粉末に対し、直径10μm、長さ100μmの
炭素繊維(日東紡績(株)の「ザイラスGPMF100JL」)1
0〜20重量%およびリン酸塩として350メッシュを通過す
るピロリン酸リチウム(Li4P2O7:関東化学(株)製)5
重量%をヘンシェルミキサー内に投入し、該PTFE樹脂の
室温転移点以下の温度で混合して潤滑組成物を得た。
以下、製造工程(a)、(b)、(c)は前記<実施
例:I>と同じにして製造し、摺動材料を得た。
例:I>と同じにして製造し、摺動材料を得た。
この<実施例:II>からなる摺動材料を構成する潤滑
組成物の成分組成を表に示す。
組成物の成分組成を表に示す。
<実施例:III> (基材) 基材として、上記<実施例:I>と同じエキスパンドメ
タルを使用した。
タルを使用した。
(潤滑組成物) PTFE樹脂粉末として平均粒径8ミクロン以下の三井デ
ュポンフロロケミカル社の「テフロン6CJ」を使用し、
このPTFE樹脂粉末に対し、直径10μm、長さ100μmの
炭素繊維(日東紡績(株)の「ザイラスGPMF100JL」)
5〜20重量%およびリン酸塩として350メッシュを通過
するピロリン酸カルシウム(関東化学(株)製)5重量
%および導電性物質としてカーボンブラック(三菱化成
工業(株)製:CB3750)3重量%をヘンシェルミキサー
内に投入し、該PTFE樹脂の室温転移点以下の温度で混合
して潤滑組成物を得た。
ュポンフロロケミカル社の「テフロン6CJ」を使用し、
このPTFE樹脂粉末に対し、直径10μm、長さ100μmの
炭素繊維(日東紡績(株)の「ザイラスGPMF100JL」)
5〜20重量%およびリン酸塩として350メッシュを通過
するピロリン酸カルシウム(関東化学(株)製)5重量
%および導電性物質としてカーボンブラック(三菱化成
工業(株)製:CB3750)3重量%をヘンシェルミキサー
内に投入し、該PTFE樹脂の室温転移点以下の温度で混合
して潤滑組成物を得た。
以下、製造工程(a)、(b)、(c)は前記<実施
例:I>と同じにして製造し、摺動材料を得た。
例:I>と同じにして製造し、摺動材料を得た。
この<実施例:III>からなる摺動材料を構成する潤滑
組成物の成分組成を表に示す。
組成物の成分組成を表に示す。
<比較例> (基材) 基材として、上記<実施例:I>と同じエキスパンドメ
タルを使用した。
タルを使用した。
(潤滑組成物) PTFE樹脂粉末として平均粒径80ミクロン以下の三井デ
ュポンフロロケミカル社の「テフロン6CJ」を使用し、
このPTFE樹脂粉末に対し、直径10μm、長さ100μm
の炭素繊維30重量%、直径10μm、長さ100μmの炭
素繊維40重量%およびピロリン酸カルシウム5重量%、
直径10μm、長さ100μmの炭素繊維40重量%、ピロ
リン酸カルシウム5重量%および導電性物質としてカー
ボンブラック3重量%、をヘンシェルミキサー内に投入
し、該PTFE樹脂の室温転移点以下の温度で混合して潤滑
組成物を得た。
ュポンフロロケミカル社の「テフロン6CJ」を使用し、
このPTFE樹脂粉末に対し、直径10μm、長さ100μm
の炭素繊維30重量%、直径10μm、長さ100μmの炭
素繊維40重量%およびピロリン酸カルシウム5重量%、
直径10μm、長さ100μmの炭素繊維40重量%、ピロ
リン酸カルシウム5重量%および導電性物質としてカー
ボンブラック3重量%、をヘンシェルミキサー内に投入
し、該PTFE樹脂の室温転移点以下の温度で混合して潤滑
組成物を得た。
以下、製造工程(a)、(b)、(c)は前記<実施
例:I>と同じにして製造し、摺動材料を得た。
例:I>と同じにして製造し、摺動材料を得た。
この<比較例>からなる摺動材料を構成する潤滑組成
物の成分組成を表に示す。
物の成分組成を表に示す。
つぎに、上述した実施例および比較例で得た摺動材料
の摩擦摩耗特性および体積抵抗率(Ω・cm)について試
験した結果を述べる。
の摩擦摩耗特性および体積抵抗率(Ω・cm)について試
験した結果を述べる。
<摩擦摩耗特性> 摩擦摩耗特性については、下記に示す摺動条件で行っ
た。
た。
(摺動条件) すべり速度 5m/min 荷 重 100kg/f/cm2 試験時間 8時間 潤 滑 無潤滑 相 手 材 機械構造用炭素鋼(S45C) 摩擦係数については試験開始から試験終了までの摩擦
係数の変動値を示し、また摩耗量については試験時間8
時間後の摩耗量を測定した。
係数の変動値を示し、また摩耗量については試験時間8
時間後の摩耗量を測定した。
<体積抵抗率> 体積抵抗率については、各摺動材料表面に垂直な方向
の体積抵抗率を四探針抵抗率測定法により三菱油化
(株)の抵抗率計(Lolester AP Mcp−T400)を用いて
測定した。
の体積抵抗率を四探針抵抗率測定法により三菱油化
(株)の抵抗率計(Lolester AP Mcp−T400)を用いて
測定した。
各摺動材料の摩擦摩耗特性および体積抵抗率を表に示
す。
す。
試験結果から、実施例:I乃至実施例IIIからなる摺動
材料は試験時間を通して低い摩擦係数で安定した性能を
示し、試験後の摺動材料の摩耗量も極めて小さいもので
あった。
材料は試験時間を通して低い摩擦係数で安定した性能を
示し、試験後の摺動材料の摩耗量も極めて小さいもので
あった。
実施例:I−6からなる摺動材料は炭素繊維を30重量%
含有しているにもかかわらず、試験後の相手材表面は何
らの損傷も認められなかった。
含有しているにもかかわらず、試験後の相手材表面は何
らの損傷も認められなかった。
また、体積抵抗率は108〜10-3の値を示した。
一般に、OA機器の摺動部に要求される帯電防止効果が
体積抵抗率108以下であること、またドアヒンジに摺動
材料を組込んだ後、塗装ラインで行われる外装塗装工程
で要求される導電性が体積抵抗率103以下であること、
を考えると十分満足のいく性能である。
体積抵抗率108以下であること、またドアヒンジに摺動
材料を組込んだ後、塗装ラインで行われる外装塗装工程
で要求される導電性が体積抵抗率103以下であること、
を考えると十分満足のいく性能である。
一方、比較例からなる摺動材料は、帯電防止効果およ
び導電性の観点からは非常に優れた材料であるが、摩擦
摩耗特性については摩耗係数が高く、摩耗量にいたって
は基材にまでおよび、また相手材表面に細い筋状の損傷
が多数認められた。
び導電性の観点からは非常に優れた材料であるが、摩擦
摩耗特性については摩耗係数が高く、摩耗量にいたって
は基材にまでおよび、また相手材表面に細い筋状の損傷
が多数認められた。
以上、実施例においては、網状体からなる基材として
エキスパンドメタルを使用した例について説明したが、
基材として金属細線を縦横にして織ることにより形成さ
れる金属メッシュを使用しても同様の効果が得られる。
エキスパンドメタルを使用した例について説明したが、
基材として金属細線を縦横にして織ることにより形成さ
れる金属メッシュを使用しても同様の効果が得られる。
[効果] 本発明は上述した構成からなるもので、以下の特有の
効果を有する。
効果を有する。
網状体からなる基材の網目および表面に充填被覆され
た潤滑組成物は、相手材との摺動において相手材を何ら
損傷させることなく低い摩擦係数で安定した性能を発揮
し、基材の厚さ方向に生じる可撓性により相手材表面に
良く馴染み、相手材を大きな抱持力をもって把持しかつ
相手材の回転等を円滑に支持する摺動用途において、材
料のヘタリを生ずることなく使用することができる。
た潤滑組成物は、相手材との摺動において相手材を何ら
損傷させることなく低い摩擦係数で安定した性能を発揮
し、基材の厚さ方向に生じる可撓性により相手材表面に
良く馴染み、相手材を大きな抱持力をもって把持しかつ
相手材の回転等を円滑に支持する摺動用途において、材
料のヘタリを生ずることなく使用することができる。
基材の網目および表面に充填被覆された潤滑組成物は
帯電防止効果および導電性を有するため、各種OA機器の
摺動部、摺動材料を組込んだ後に行われる塗装工程にお
いても別途導電性を与えるための手段を必要とせず、使
用用途範囲が大幅に拡大される。
帯電防止効果および導電性を有するため、各種OA機器の
摺動部、摺動材料を組込んだ後に行われる塗装工程にお
いても別途導電性を与えるための手段を必要とせず、使
用用途範囲が大幅に拡大される。
第1図は基材を構成する網状体(エキスパンドメタル)
を示す平面図、第2図は第1図のI−I線断面図、第3
図は摺動材料を示す断面図である。 1……網状体(エキスパンドメタル)、 2……網目、3……辺(ストランド)、 4……結合部(ボンド部)、 5……潤滑組成物。
を示す平面図、第2図は第1図のI−I線断面図、第3
図は摺動材料を示す断面図である。 1……網状体(エキスパンドメタル)、 2……網目、3……辺(ストランド)、 4……結合部(ボンド部)、 5……潤滑組成物。
フロントページの続き (72)発明者 梅木 忠吉 神奈川県藤沢市桐原町8番地 オイレス 工業株式会社内 (72)発明者 宮治 隆之 神奈川県藤沢市桐原町8番地 オイレス 工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭55−120633(JP,A) 特開 昭62−184225(JP,A) 特開 昭64−79417(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08J 5/16 F16C 33/24 F16C 33/28 C10M 169/04
Claims (6)
- 【請求項1】金属製の網状体を基材とし該基材の網目お
よび表面に、ポリテトラフルオロエチレン樹脂を主成分
としこれに充填材として炭素繊維5〜30重量%およびリ
ン酸塩0.1〜15重量%を含有する潤滑組成物が充填され
かつ被覆されていることを特徴とする摺動材料。 - 【請求項2】潤滑組成物が更に導電性物質を0.1〜10重
量%含有する請求項1記載の摺動材料。 - 【請求項3】導電性物質は、無定形炭素粉末、黒鉛質炭
素粉末、銅粉末、ニッケル粉末及び軟質金属粉末の1種
又は2種以上から選択される請求項1又は2記載の摺動
材料。 - 【請求項4】基材を構成する網状体は、規則正しい網目
を備えたエキスパンドメタル又は金属メッシュである請
求項1乃至3のいずれか一項に記載の摺動材料。 - 【請求項5】リン酸塩は、第三リン酸、第二リン酸、ピ
ロリン酸、亜リン酸及びメタリン酸の1種又は2種以上
から選択される金属塩である請求項1乃至4のいずれか
一項に記載の摺動材料。 - 【請求項6】リン酸塩は、リン酸リチウム、リン酸水素
リチウム、ピロリン酸リチウム、リン酸三カルシウム、
ピロリン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム及びハイ
ドロキシアパタイトの1種又は2種以上から選択される
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の摺動材料。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2119591A JP2786311B2 (ja) | 1990-05-09 | 1990-05-09 | 摺動材料 |
US07/693,243 US5300366A (en) | 1990-05-09 | 1991-04-29 | Fluororesin composition for a sliding member and a sliding member |
EP91304125A EP0456471B1 (en) | 1990-05-09 | 1991-05-08 | A fluororesin composition suitable for use in a sliding member and a sliding member |
DE69122299T DE69122299T2 (de) | 1990-05-09 | 1991-05-08 | Fluorharzzusammensetzung zur Verwendung in einem Gleitwerkstoff und Gleitwerkstoff |
KR1019910007425A KR0169707B1 (en) | 1990-05-09 | 1991-05-08 | A fluororesin composition suitable for use in a sliding member and a sliding member |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2119591A JP2786311B2 (ja) | 1990-05-09 | 1990-05-09 | 摺動材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0415228A JPH0415228A (ja) | 1992-01-20 |
JP2786311B2 true JP2786311B2 (ja) | 1998-08-13 |
Family
ID=14765169
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2119591A Expired - Lifetime JP2786311B2 (ja) | 1990-05-09 | 1990-05-09 | 摺動材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2786311B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
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---|---|---|---|---|
KR100491543B1 (ko) * | 1995-04-28 | 2005-12-29 | 니폰 가야꾸 가부시끼가이샤 | 자외선경화형접착제조성물 |
JP4543450B2 (ja) * | 1999-06-25 | 2010-09-15 | オイレス工業株式会社 | 滑り軸受構造 |
KR101093503B1 (ko) * | 2003-03-31 | 2011-12-13 | 엔티엔 가부시키가이샤 | 유체 베어링 장치 |
JP4953222B2 (ja) * | 2005-05-20 | 2012-06-13 | 本田技研工業株式会社 | 球帯状シール体 |
JP2008121719A (ja) * | 2006-11-08 | 2008-05-29 | Hosei Brake Ind Ltd | ドラムブレーキ |
JP4983931B2 (ja) * | 2010-01-12 | 2012-07-25 | オイレス工業株式会社 | 滑り軸受構造 |
-
1990
- 1990-05-09 JP JP2119591A patent/JP2786311B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0415228A (ja) | 1992-01-20 |
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