JP2784590B2 - 車輌用ソフア兼用ベッド - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は車輌用ソフア兼用ベッドに関するものであ
る。

（従来の技術） 従来の此種ソフア兼用ベッドにおいては、座布団をベ
ッドとして使用するに十分な幅を有するように形成する
必要がある。そのため、ソフアとして使用する際の背も
たれの位置に問題があり、従来は壁面に背もたれを取付
けていた。

（発明が解決しようとする課題） 従来の背もたれは取付位置が深く、ソフアとして十分
な機能が発揮できないという問題があった。

そこで、本発明においては背もたれの取付位置を壁か
ら離れさせ、座った時に十分な機能を発揮し、且つベッ
ドとして使用する際には邪魔になることのない車輌用ソ
フア兼用ベッドを提供するのが目的である。

（課題を解決するための手段） 本発明は前記目的を達成するために、壁面に固定した
背もたれ取付枠に、背もたれを取付けた背もたれ枠を、
両側のサポートリンクとアンダーリンクで、上端が背も
たれ取付枠と間隔を有し、且つ下側が大きな間隔を有す
るように傾斜状態で座布団上に位置し、上昇した際に壁
面と平行になるように枢着し、両側のサポートリンクを
連結する連結パイプの中央にサポートリンクとほぼ平行
するようにロックピンを突設し、背もたれ取付枠の中央
に垂直に回動自在に取付けたロックシャフトに固定した
フックで前記ロックピンを背もたれ枠が上昇した際に係
止する車輌用ソフア兼用ベッドを構成したものである。

（作 用） 本発明においては、ソフアとして使用する際には、背
もたれの上端を、背もたれ取付枠と間隔をおいて位置さ
せ、下端は更に大きな間隔を有するように傾斜させて座
布団上に載置されている。

ベッドとして使用する際には、背もたれを上昇させて
背もたれ取付枠と平行に位置させ、ロックシャフトを回
動させることによりフックを回動させてロックピンに係
合させることにより、背もたれを下降させないように保
持する。

この状態からソフアとして使用する際には、ロックシ
ャフトを回動してフックをロックピンから離脱させるこ
とにより、運動を自由に行えるようにし、その後、背も
たれを下降させると、サポートリンクとアンダーリンク
とにより位置規制させ、背もたれを傾斜状態で座布団上
に載置させる。

（実施例） 本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明すると、
座布団１は窓側壁２及び通路側壁３に複数個のＬ字形固
定金具4,4…で固定されている。そして、窓側の固定金
具4,4に取付片5,5を介してヘッドボード６を固定してい
る。

一方、背もたれ７は背もたれ枠８に固定され、第１図
に実線で示すように使用中に座布団１に載置され、傾斜
状態を保持できるようになっている。

この背もたれ枠８は第３図に示すように、上下横枠9,
9と両縦枠10,10とで方形に形成し、中間の上下に上下ク
ッション固定板11,11′を設け、両端部に夫々縦桟12を
取付けている。そして、上クッション固定板11の背面側
で且つ両端部に位置した個所にＬ字形をしたシリンダー
ブラケット13を固定し、両側の縦桟12の上クッション固
定板11側に位置した中央側にヒンジ補強板14を、縦桟12
の下クッション固定板11′側に位置した外側にヒンジ補
強板15を夫々固定している。

背もたれ枠８を取付ける背もたれ取付枠16は第4,5図
に示すように構成されている。即ち、Ｌ字形をした上固
定板17とコ字形をした下固定板18とを間隔をおいて位置
せしめ、中央及び両端部をコ字形をした縦連結板19,20,
21で連結して構成したもので、上下固定板17,18を壁面2
2に固定することにより保持されている。そして、両側
の縦連結板19,21の上部側中央よりの位置にサポートリ
ンク23を枢着するブラケット24を夫々固定し、下固定板
18の両端部の上側にガスシリンダー25を枢着するブラケ
ット26を夫々固定し、このブラケット26のやや下側で中
央寄りの個所にアンダーリンク27を枢着するブラケット
28を夫々固定している。

尚、前記サポートリンク22の他端は、背もたれ枠８に
取付けたヒンジ補強板14に枢着し、ガスシリンダー25の
他端はシリンダーブラケット13に、アンダーリンク27の
他端はヒンジ補強板15に夫々枢着している。

又、上固定板17の上端には複数個の丁番29,…を固定
し、この丁番29,…に第６図に示すように覆片30を取付
けている。

又、上下固定板17,18の水平突出部の中央に後記する
ロックシャフト31を挿通する切欠き32,32′,32″を設
け、この切欠き32,32″の近傍にシャフト受33、33′を
固定している。又、切欠き32の上側には楕円形の切溝34
を設け、この切溝34の中央にスプリング係止棒35を縦方
向に固定している。

前記両側のサポートリンク23,23は２本の連結パイプ3
6,36′で連結され、夫々クロースロッド37で覆片30と連
動するように取付けられている。そして、１本の連結パ
イプ36（背もたれ枠８側）の中央にはサポートリンク23
とほぼ平行するようにロックピン38を突設している。
又、前記切欠き32,32′,32″にはロックシャフト31を縦
方向に挿通しており、シャフト受33,33′に固定したシ
ャフト押え39,39′でロックシャフト31を離脱しないよ
うに取付けている。このロックシャフト31の上端にはス
プリングアーム40を水平に固定し、スプリングアーム40
の自由端上面にスプリングピン41を突設し、このスプリ
ングピン41と前記スプリング係止棒35とに夫々コイルス
プリング42の端を係止している。又、ロックシャフト31
の下端にはＬ字形をしたロックレバー43を固定してロッ
クシャフト30を回動操作をできるようになっている。更
に、ロックシャフト30の一部には前記ロックピン38に係
止する勾玉状のフック44を固定している。

本実施例は前記のように構成したもので、ソフアとし
て使用する際には、背もたれ７は第１図において実線で
示すように、傾斜状態で座布団１の上に位置している。
この際、背もたれ枠８の上端は壁面22と間隔をおいて位
置せしめ、その間隔を覆片30で覆っている。そのため、
背もたれ７はソフアとして使用した際にもっとも良好な
奥行に位置することになる。

尚、両ガスシリンダー25,25は夫々常時解放状態にあ
り、背もたれ７の荷重に対してバランスがとれた強さに
なっている。

この時、ロックピン38を係止するフック44は第８図に
おいて鎖線で示すように解放状態になっている。

ベッドとして使用する際には、背もたれ７を持って軽
く上に押し上げると、ガスシリンダー25の付勢力とで、
背もたれ７は上昇する。

この際、サポートリンク23とアンダーリンク27は夫々
第１図において時計方向に摺動して壁面22側に折畳ま
れ、覆片30を壁面22と平行に位置せしめ、背もたれ７は
第１図において鎖線で示すように、上昇した状態で壁面
22と平行に位置することになる。

この状態においてロックレバー43でロックシャフト31
を反時計方向に回動させると、第８図において０−０線
が死点となり、０−０線を通過した時にコイルスプリン
グ42で引張られ、フック44が第８図において実線で示す
ようにロックピン38に係止し、ロックシャフト31の回動
が阻止され、ロックピン38は離脱することなく、背もた
れ７は垂直位置が保持される。

このベッドの状態からソフアに変更する際にはロック
レバー43でロックシャフト31を第８図において反時計方
向に回動して、ロックピン38を解放し、背もたれ７を軽
く下方に押下げると、背もたれ７の自重と押下げる力と
によりガスシリンダー25の力に抗して下降し、第１図に
おいて実線で示すように背もたれ７が傾斜状態となる。

（発明の効果） 本発明においては、背もたれの上端を背もたれ取付枠
と間隔を存するように位置せしめているため、座布団の
幅が広くてもソフアとして使用する際の背もたれが良好
な個所に位置せしめることができ、座り心地が非常に良
いものである。

又、ベッドとして使用する際には、背もたれが、上昇
位置で背もたれ取付枠と平行に位置しているため、邪魔
になることがなく、座布団を広く使用することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る車輌用ソフア兼用ベッドの一実施
例の側面図、第２図はその正面図、第３図は背もたれ枠
の正面図、第４図は背もたれ取付枠の正面図、第５図は
その側面図、第６図は背もたれ取付枠とサポートリンク
及び背もたれ枠との関係を示す側面図、第７図は背もた
れ取付枠と背もたれの上昇保持状態を示す側面図、第８
図はロックピンとフックとの関係を示す平面図である。 １……座布団、２……窓側壁、３……通路側壁、４……
Ｌ字形固定金具、５……取付片、６……ヘッドボード、
７……背もたれ、８……背もたれ枠、９……上下横枠、
10……縦枠、11……上クッション固定板、11′……下ク
ッション固定板、12……縦桟、13……シリンダーブラケ
ット、14……ヒンジ補強板、15……ヒンジ補強板、16…
…背もたれ取付枠、17……上固定板、18……下固定板、
19,20,21……縦連結板、22……壁面、23……サポートリ
ンク、24……ブラケット、25……ガスシリンダー、26…
…ブラケット、27……アンダーリンク、28……ブラケッ
ト、29……丁番、30……覆片、31……ロックシャフト、
32,32′,32″……切欠き、33,33′……シャフト受、34
……切溝、35……スプリング係止棒、36,36′……連結
パイプ、37……クロースロッド、38……ロックピン、3
9,39′……シャフト押え、40……スプリングアーム、41
……スプリングピン、42……コイルスプリング、43……
ロックレバー、44……フック。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実公 昭45−25726（ＪＰ，Ｙ１) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) B61D 31/00 - 33/00 B61D 1/02 B61D 1/08

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】壁面に固定した背もたれ取付枠に、背もた
   れを取付けた背もたれ枠を、両側のサポートリンクとア
   ンダーリンクで、上端が背もたれ取付枠と間隔を有し、
   且つ下側が大きな間隔を有するように傾斜状態で座布団
   上に位置し、上昇した際に壁面と平行になるように枢着
   し、両側のサポートリンクを連結する連結パイプの中央
   にサポートリンクとほぼ平行するようにロックピンを突
   設し、背もたれ取付枠の中央に垂直に回動自在に取付け
   たロックシャフトに固定したフックで前記ロックピンを
   背もたれ枠が上昇した際に係止することを特徴とする車
   輌用ソフア兼用ベッド。