JP2782654B2 - 化成処理方法 - Google Patents

化成処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塗装工程若しくはメッキ
処理工程の前処理として、自動車ボデイその他の金属体
に化成処理被膜を形成するための化成処理方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より自動車ボデイ等の塗装工程にお
いては、自動車の下塗り塗装を行う電着塗装の前処理と
して塗装被膜の密着性と耐食性を向上させるために化成
処理被膜を形成する。この前処理方法は、先ず自動車ボ
デイをハンガーコンベア等を利用して脱脂工程に搬送し
てアルカリ脱脂剤やオルソ珪酸ソーダ等によって充分脱
脂した後、表面調整工程に搬送して、このボデイをチタ
ン塩とりん酸ナトリウム等の成分で作られたコロイド状
の液体中に浸漬けしてチタンコロイドを析出させ、更に
前記ボデイを化成処理工程に搬送してその表面にりん酸
処理被膜を形成するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのりん
酸処理被膜は、鋼板表面の溶解性を利用して形成される
ものであるために、鋼板の表面性状が被膜形成に大きく
影響する。即ち自動車ボデイにおいては、平面部分の化
成反応性はよいが、凹凸を有する板合わせ部分の反応性
は悪く、この為従来は板合わせ部分に合せて反応温度及
び反応時間を設定して化成処理を行っている為に、平面
部分に過剰な化成被膜が付き、処理液の無用な消費のみ
ならず、その後の塗装工程において塗料の使用量が増加
する等塗装工程に悪影響を及ぼす場合がある。
【0004】又近年軽量化を図るために、又ルーフ部に
窓を設ける為に、鋼板のボデイの一部にアルミ材を含ん
だコンポジット構造の車体が提案されているが、かかる
車体の場合アルミ材が化成処理液に対し鋼板より反応性
が低いために、NaF(フッ化ナトリウム)等の添加剤
を処理液に添加し、アルミ材部分の反応性を上げている
が、かかる処理方法ではアルミ材形成部位以外の鋼板部
位の反応性も上がり、結果としてその部位に過剰な化成
被膜が付き、やはり前記と同様な欠点が派生する。又例
え前記コンポジット構造の車体に適した化成処理方法が
開発されたとしてもコンポジット構造と鋼板のみの非コ
ンポジット構造の車体の両者が流れる複数車種混載型の
塗装ラインにおいては適用する事が出来ない。
【0005】本発明はかかる従来技術の欠点に鑑み、被
処理体に反応性のよい部位と反応性の悪い部位が存在す
る場合でも被処理体の各部位に於ける化成被膜の膜厚の
均一化、言い換えれば単位当りの化成被膜重量のバラツ
キの低減化を図ることの出来る化成処理方法を提供する
ことを目的とする。本発明の他の目的は、コンポジット
構造と非コンポジット構造の車体の両者が流れる複数車
種混載型の塗装ラインにおいて、いずれの車体について
も化成被膜重量のバラツキの低減化を図ることの出来る
化成処理方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決する為の手段】図3は、りん酸化成処理液
の温度を変化しながら、自動車ボデイ用鋼板(材質SP
CC及びSGACC)をりん酸化成処理液中に所定時間
浸漬けして得られる被膜重量と温度との関係を示すもの
であり、本図より明らかなように温度の上昇にしたがっ
て被膜重量が上昇することが理解され、特に45℃まで
はその上昇カーブが小さいが、45℃を越えるとその上
昇カーブが大きくなる事が理解される。
【0007】本発明はかかる知見に基づいて創作された
ものであり、その特徴とするところは、被処理体を処理
槽内に浸漬けして、被処理体の表面に化成処理被膜を形
成させる化成処理方法において、前記被処理体の化成処
理液と反応性のよい部位と反応性の悪い部位のいずれか
一方の所定部位に対面可能に、該部位に向け処理液を放
出させる処理液放出部を設け、該放出部より放出される
処理液温度を処理槽中の処理液に対し温度差をもたせて
放出させる事により、前記被処理体の各部位に於ける単
位当りの化成被膜重量のバラツキの低減化を図った事に
ある。この場合被処理体が自動車ボデイである場合にお
いては、被処理体が自動車ボデイである場合において、
反応性のよい部位周辺の処理液温度を略45℃以下に、
反応性の悪い部位周辺の処理液温度を略45℃以上にな
るように相対的に温度差をもたせて、前記放出部より放
出される処理液温度を設定するのがよい。
【0008】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を例示
的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている
構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に
特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれのみ
に限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。図1
(A)は本発明の第1実施例にかかるアルミ材とのコン
ポジット構造の自動車ボデイ塗装の前処理工程に使用す
る化成処理槽を示し、処理液1aが収納されている処理
液槽1の上方に被処理体2を処理液槽1内に入槽及び出
槽を行いながら搬送するコンベア3が架設されていると
共に、このコンベア3には被処理体2を支持して処理液
槽1内の処理液1a中に搬送する物品支持治具5が間隔
を有して複数個配設されている。又、図1(B)に示す
ように、処理液循環の為に適宜箇所を開口させた管路6
が長手方向に沿って配設されており、該管路6はポンプ
8及び熱交換器9と接続されており、これにより処理液
槽1の処理液1aが熱交換器9により常に一定温度に維
持されながら管路6を介して処理液槽1内を循環する構
成となっている。
【0009】又自動車ボデイ2はルーフ部2Cにアルミ
材が使用されているために、その部分の処理液の反応性
が低くなっている。
【0010】そして本実施例は、前記自動車ボデイ2の
鋼板部分2aに対応するボデイ側面と対面させて、上下
方向に3つの液ノズル13を配した複数の垂直液管12
を、ボデイの入槽位置から出槽位置に至る槽全域に亙っ
て適宜間隔で垂設し、これらの液管12を管路14で連
絡する。そして前記管路14には化成処理槽1内の化成
液を取入れてポンプ15及び熱交換器11を介して所定
温度に制御された処理液が前記液管12に供給する主管
18が接続されている。又前記熱交換器11にはヒート
ポンプその他の加温機20により加温された熱媒が該交
換器11内の熱交換パイプ内を循環可能に構成すると共
に、液ノズル13近傍に設けたサーミスタ21よりの検
知温度に基づいて前記加温機20をコントローラ29を
介して制御し精度よく液ノズル13に流れる処理液温度
を制御可能に構成する。
【0011】かかる構成において、例えばりん酸塩化成
処理液中に酸化マンガンと酸化ニッケル等の酸化剤を夫
々所定重量%含有させた公知の鋼板用の化成処理液を用
い、前記処理液槽1内の処理液温度を通常の処理温度よ
り高い47〜50℃に設定し、前記液ノズル13より処
理液を噴出させない従来の状態で化成処理を行ったもの
と、前記熱交換器11により前記処理液を40℃前後に
冷却した後、液ノズル13より処理液を自動車ボデイ2
の鋼板部分2aに噴出させながら化成処理を行ったもの
について各部位における化成被膜重量のバラツキを測定
した所、前者は鋼板部2aのドア部に過剰に被膜が形成
していたが、後者においては各部位にほぼ均等に被膜が
形成されており、そのバラツキが極めて少なかった。又
前記液ノズル13はドア部下端の、処理液の反応が遅い
板合せ部分2bに液ノズル13よりの噴出液が当らない
ように、例えば邪魔板17を設けて配慮したために、前
記バラツキの一層の減少につながった。
【0012】図2は前記と逆にアルミ材で形成したルー
フ部2c側の処理液温度を高めた他の実施例で、前記実
施例との差異を中心に説明するに、ルーフ部2c上面と
対面させて、短手方向に水平に3つの液ノズル16を配
した複数の液管17を、処理液槽の出槽部と入槽部の間
に挟まれる処理液槽1の浸漬け域の上面付近に適宜間隔
で横設し、(C)に示すようにこれらの液管17を管路
18で連絡する。そして前記管路18には前記実施例と
同様に化成処理槽1内の化成液を取入れてポンプ及び熱
交換器11を介して所定温度に制御された処理液が前記
液管に供給可能に構成する。
【0013】かかる構成において、前記実施例と同様に
NaF(フッ化ナトリウム)等の添加剤を含まない公知
の鋼板用の化成処理液を用い、前記処理液槽1内の処理
液温度を通常の処理液温度である40〜43℃に設定
し、そして液ノズル16より処理液温度については、前
記熱交換器により50℃前後に加温した状態で、液ノズ
ル13より処理液を自動車ボデイルーフ部2cのアルミ
板部分に噴出させながら化成処理を行った。そして前記
化成処理終了後各部位における化成被膜重量のバラツキ
を測定した所、アルミ板部分2cと鋼板部分2aで単位
当りの被膜重量にバラツキがなく各部位にほぼ均等に被
膜が形成されていた事が確認できた。
【0014】
【効果】以上記載した如く本発明によれば、処理液槽内
の処理液温度より温度差をもたせた処理液を液ノズルを
より処理液の反応しやすい部位若しくは反応し難い部位
に噴出させる事により被処理体の各部位に於ける化成被
膜重量のバラツキの低減を図ることの出来、結果として
後工程における塗装コストの低減につながるのみなら
ず、例えばコンポジット構造と非コンポジット構造の車
体の両者が流れる複数車種混載型の塗装ラインにおいて
も、前記液ノズルよりの処理液の噴出を停止するだけ
で、前記非コンポジット構造の車体についても容易に適
応でき、いずれの場合も化成被膜重量のバラツキの低減
化を図ることが出来る。又本発明は塗装工程のみならず
メッキ処理工程の化成処理方法としても適用可能であ
る。等の種々の著効を有す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例にかかる自動車ボデイ塗
装前処理用の化成処理槽を示す概略図で、(A)はその
正面図、(B)はその中央断面図である。
【図2】本発明の他の実施例にかかる自動車ボデイ塗装
前処理用の化成処理槽を示す概略図で、(A)はその正
面図、(B)はその中央断面図、(C)は液管の要部斜
視図である。
【図3】化成処理における被膜重量と温度の関係を示す
グラフ図である。
【符号の説明】
2 被処理体 1 処理液槽 11 熱交換器 12、17 液管 13、16 液ノズル

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理体を処理槽内に浸漬けして、被処
    理体の表面に化成処理被膜を形成させる化成処理方法に
    おいて、 前記被処理体の化成処理液と反応性のよい部位と反応性
    の悪い部位のいずれか一方の所定部位に対面可能に、該
    部位に向け処理液を放出させる処理液放出部を設け、該
    放出部より放出される処理液温度を処理槽中の処理液に
    対し温度差をもたせて放出させる事により、前記被処理
    体の各部位に於ける単位当りの化成被膜重量のバラツキ
    の低減化を図った事を特徴とする化成処理方法
  2. 【請求項2】 被処理体が自動車ボデイである場合にお
    いて、反応性のよい部位周辺の処理液温度を略45℃以
    下に、反応性の悪い部位周辺の処理液温度を略45℃以
    上になるように相対的に温度差をもたせて、前記放出部
    より放出される処理液温度を設定した事を特徴とする請
    求項1記載の化成処理方法
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