JP2719639B2 - 金属の浸漬式連続薬液処理法 - Google Patents
金属の浸漬式連続薬液処理法Info
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- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は金属の浸漬式連続薬液処理法に関するもので
ある。
ある。
金属材料や製品を薬液で浸漬処理し、化成処理被膜を
施す方法は、リン酸塩処理方法特にリン酸亜鉛系化成処
理方法などで代表されるように周知である。
施す方法は、リン酸塩処理方法特にリン酸亜鉛系化成処
理方法などで代表されるように周知である。
この工程は、一般に、予備脱脂→本脱脂→1次水洗→
2次水洗→表面調整→水洗(省略することが多い)→化
成被膜形成→水洗処理→後処理(シーリング。省略する
こともある)→3次水洗→4次水洗→純水洗滌→水切り
乾燥(省略することもある)の順序で行われ、各工程を
経たのち電着塗装工程に送られる。
2次水洗→表面調整→水洗(省略することが多い)→化
成被膜形成→水洗処理→後処理(シーリング。省略する
こともある)→3次水洗→4次水洗→純水洗滌→水切り
乾燥(省略することもある)の順序で行われ、各工程を
経たのち電着塗装工程に送られる。
全工程はトンネル式のラインで連続的に行われ、すな
わち被処理物をコンベヤのハンガーに懸架し、コンベヤ
を連続的に移動することで上記した各処理を経るもの
で、浸漬式においてはそれぞれの工程に対応する槽が配
置され、被処理物は順次入槽、出槽を反覆しながら移動
される。
わち被処理物をコンベヤのハンガーに懸架し、コンベヤ
を連続的に移動することで上記した各処理を経るもの
で、浸漬式においてはそれぞれの工程に対応する槽が配
置され、被処理物は順次入槽、出槽を反覆しながら移動
される。
上記工程中、薬液処理は脱脂工程、表面調整工程、化
成被膜形成工程、シーリング工程であり、脱脂工程は、
PHが大体9.5〜13の界面活性剤とアルカリの水性液で、
表面調整工程は、PHがほぼ8〜10のチタン系表面調整剤
水性液で、化成被膜形成工程は、PHがほぼ3〜4のリン
酸亜鉛系化成処理液でおのおの処理され、後処理工程
は、たとえばPHが2〜6のクロメート処理液で処理され
るのが普通である。
成被膜形成工程、シーリング工程であり、脱脂工程は、
PHが大体9.5〜13の界面活性剤とアルカリの水性液で、
表面調整工程は、PHがほぼ8〜10のチタン系表面調整剤
水性液で、化成被膜形成工程は、PHがほぼ3〜4のリン
酸亜鉛系化成処理液でおのおの処理され、後処理工程
は、たとえばPHが2〜6のクロメート処理液で処理され
るのが普通である。
ところで、前記薬液を使用する工程においては、薬液
は加熱攪拌されるのが一般であり、このため、スプレー
のような大量ではないにしても一部の薬液が全液面から
蒸発してミストとなり、該薬液層上部のトンネル状空間
を通って前後の他工程ゾーンに移動する。これによりミ
ストが次工程の薬液内に持ち込まれることにより、ポッ
トライフを短くし、あるいは水洗水を汚損する。たとえ
ばクロメート処理において、蒸発したクロム酸ミストが
隣接する前工程または後工程に持ち込まれ、被膜形成を
阻害したり、電着塗料に持ち込まれて電着性能を低下さ
せる。
は加熱攪拌されるのが一般であり、このため、スプレー
のような大量ではないにしても一部の薬液が全液面から
蒸発してミストとなり、該薬液層上部のトンネル状空間
を通って前後の他工程ゾーンに移動する。これによりミ
ストが次工程の薬液内に持ち込まれることにより、ポッ
トライフを短くし、あるいは水洗水を汚損する。たとえ
ばクロメート処理において、蒸発したクロム酸ミストが
隣接する前工程または後工程に持ち込まれ、被膜形成を
阻害したり、電着塗料に持ち込まれて電着性能を低下さ
せる。
さらに最も重大かつ典型的な例としては、表面調整処
理工程と化成被膜処理工程が挙げられる。これら工程は
ライン的に隣接した位置関係にあるが、PH、温度、成分
等が極端に異なる。すなわち、表面調整処理工程はPHが
ほぼ8〜10の常温で使用され、化成被膜処理工程はPHが
ほぼ3〜4で、40〜60°程度の加熱条件となっている。
しかも通常、前記の両工程間には水洗工程を有していな
いから、前記の両工程の処理液が混合しないよう十分配
慮する必要がある。
理工程と化成被膜処理工程が挙げられる。これら工程は
ライン的に隣接した位置関係にあるが、PH、温度、成分
等が極端に異なる。すなわち、表面調整処理工程はPHが
ほぼ8〜10の常温で使用され、化成被膜処理工程はPHが
ほぼ3〜4で、40〜60°程度の加熱条件となっている。
しかも通常、前記の両工程間には水洗工程を有していな
いから、前記の両工程の処理液が混合しないよう十分配
慮する必要がある。
従来、この表面調整処理工程と化成処理工程は次のよ
うに実施されていた。すなわち、脱脂、水洗されて表面
が清浄になった被処理物は、まずチタンコロイド系表面
調整剤水溶液槽に浸漬されるかまたはスプレーされて30
〜60秒程度処理され、次いで引き上げられそのままドレ
ンゾーンを通過し、加熱攪拌されている次槽の化成処理
液中にほぼ1〜3分程度浸漬され、次いで出槽し、当該
工程域の出口に近い位置に設けたスプレーライザーによ
り、化成被膜表面に付着したスラッジを同一の化成処理
液でスプレー洗浄して除去するとともに乾燥を防止する
のである。
うに実施されていた。すなわち、脱脂、水洗されて表面
が清浄になった被処理物は、まずチタンコロイド系表面
調整剤水溶液槽に浸漬されるかまたはスプレーされて30
〜60秒程度処理され、次いで引き上げられそのままドレ
ンゾーンを通過し、加熱攪拌されている次槽の化成処理
液中にほぼ1〜3分程度浸漬され、次いで出槽し、当該
工程域の出口に近い位置に設けたスプレーライザーによ
り、化成被膜表面に付着したスラッジを同一の化成処理
液でスプレー洗浄して除去するとともに乾燥を防止する
のである。
ところが、スプレー洗滌に伴い大量の化成処理液ミス
トが発生し、該ミストの大半はトンネル状ブース内を移
動し、前工程の表面調整工程に飛散する。一方、表面調
整処理を行った被処理物は、化成処理工程方向に移動し
てきており、そのため前記化成処理液のミストを浴びる
結果となる。前記ミストは、前述したようにPHがほぼ3
〜4の酸性であり、表面調整処理液は、PHがほぼ8〜10
のアルカリ性であるから、折角、表面調整された被処理
物の表面が破壊され、テンパー、処理ムラ、発錆などの
不都合が生じ、この結果、次工程の化成被膜処理液中に
浸漬しても皮膜形成が均一に行われず、従って、このよ
うな被処理物をカチオン電着塗装しても加熱架橋した塗
装品の外観や耐食性が劣る恐れが大きい。
トが発生し、該ミストの大半はトンネル状ブース内を移
動し、前工程の表面調整工程に飛散する。一方、表面調
整処理を行った被処理物は、化成処理工程方向に移動し
てきており、そのため前記化成処理液のミストを浴びる
結果となる。前記ミストは、前述したようにPHがほぼ3
〜4の酸性であり、表面調整処理液は、PHがほぼ8〜10
のアルカリ性であるから、折角、表面調整された被処理
物の表面が破壊され、テンパー、処理ムラ、発錆などの
不都合が生じ、この結果、次工程の化成被膜処理液中に
浸漬しても皮膜形成が均一に行われず、従って、このよ
うな被処理物をカチオン電着塗装しても加熱架橋した塗
装品の外観や耐食性が劣る恐れが大きい。
従来、このようなミストの飛散による障害を防止する
手段として、処理ラインを構成するブースの天井部に排
気孔を設け、自然排気またはブロワーにより強制排気を
行う手法がとられていたが、この方法では大量のミスト
を確実に除去できず、強い排気によりミスト濃度を薄め
て被処理物を乾燥させ、皮膜形成が不均一になったり、
ムラが生じたり、テンパーになったり、発錆したりする
危険があり、しかも設備が複雑、高価となり、ランニン
グコストも高くなるという問題があった。
手段として、処理ラインを構成するブースの天井部に排
気孔を設け、自然排気またはブロワーにより強制排気を
行う手法がとられていたが、この方法では大量のミスト
を確実に除去できず、強い排気によりミスト濃度を薄め
て被処理物を乾燥させ、皮膜形成が不均一になったり、
ムラが生じたり、テンパーになったり、発錆したりする
危険があり、しかも設備が複雑、高価となり、ランニン
グコストも高くなるという問題があった。
本発明は前記問題点を解決するために創案されたもの
で、その目的とするところは、ミスト発生量等に応じて
ミストのライン内での移動飛散を防止しながら適切な連
続薬液処理を行えるこの種浸漬式・連続式の薬液処理法
を提供することにある。
で、その目的とするところは、ミスト発生量等に応じて
ミストのライン内での移動飛散を防止しながら適切な連
続薬液処理を行えるこの種浸漬式・連続式の薬液処理法
を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明は、金属をトンネル状
の処理ライン内で移動させ、ラインの途中に設置された
薬液槽の薬液中に浸漬しそのまま出槽させるかまたは出
槽時に同一薬液によりスプレー処理ししかもそのスプレ
ー薬液が薬液槽に戻される形式の連続薬液処理法におい
て、薬液槽の少なくとも上部空間をハンガーの移動を許
容しかつトンネル状の処理ラインの長手方向に移動可能
な面状遮蔽手段により隔離し、薬液ミストの前側または
後側の区域への流動飛散を阻止しながら薬液処理するよ
うにしたものである。
の処理ライン内で移動させ、ラインの途中に設置された
薬液槽の薬液中に浸漬しそのまま出槽させるかまたは出
槽時に同一薬液によりスプレー処理ししかもそのスプレ
ー薬液が薬液槽に戻される形式の連続薬液処理法におい
て、薬液槽の少なくとも上部空間をハンガーの移動を許
容しかつトンネル状の処理ラインの長手方向に移動可能
な面状遮蔽手段により隔離し、薬液ミストの前側または
後側の区域への流動飛散を阻止しながら薬液処理するよ
うにしたものである。
本発明は、リン酸塩処理に最も効果的であるが、他の
トンネル状ラインによる表面処理にも適用できる。
トンネル状ラインによる表面処理にも適用できる。
以下本発明の実施例を添付図面に基いて説明する。
第1図は本発明をトンネル式リン酸亜鉛系被膜形成ラ
インに通用した例を示すもので、1はトンネル状連続ラ
インであり、具体的にはトンネル状のブースからなつて
いる。2はトンネル式処理ライン1を移動するコンベヤ
2であり、既に脱脂、水洗工程を経た被処理物4がハン
ガー3によって懸架されている。
インに通用した例を示すもので、1はトンネル状連続ラ
インであり、具体的にはトンネル状のブースからなつて
いる。2はトンネル式処理ライン1を移動するコンベヤ
2であり、既に脱脂、水洗工程を経た被処理物4がハン
ガー3によって懸架されている。
5は表面調整槽であり、前記したようなチタンコロイ
ド系表面整剤水性液50が収容されている。6はドレンゾ
ーン、7は化成処理液槽であり、化成処理液70が収容さ
れ、40〜60℃程度に加熱されかつ攪拌されている。この
化成処理液槽7の上部空間ことに出口に近い部位にはス
プレーライザー8が配され、図示しない配管とポンプに
化成処理液70が汲み取られスプレーされるようになつて
いる。
ド系表面整剤水性液50が収容されている。6はドレンゾ
ーン、7は化成処理液槽であり、化成処理液70が収容さ
れ、40〜60℃程度に加熱されかつ攪拌されている。この
化成処理液槽7の上部空間ことに出口に近い部位にはス
プレーライザー8が配され、図示しない配管とポンプに
化成処理液70が汲み取られスプレーされるようになつて
いる。
本発明は、前記化成処理槽7の上部空間9に面状遮蔽
手段10をトンネル状連続ラインの長手方向に移動可能に
設けて、前記上部空間9を区域A、Bに分割、隔離せし
めた状態で被処理物4を移動させる。前記区域Aはこの
実施例では表面処理剤水性液槽5、ドレーンゾーン6及
び化成処理槽7のライン上流側の1部からなり、区域B
は前記化成処理槽5の処理ライン下流側の1部からなっ
ている。
手段10をトンネル状連続ラインの長手方向に移動可能に
設けて、前記上部空間9を区域A、Bに分割、隔離せし
めた状態で被処理物4を移動させる。前記区域Aはこの
実施例では表面処理剤水性液槽5、ドレーンゾーン6及
び化成処理槽7のライン上流側の1部からなり、区域B
は前記化成処理槽5の処理ライン下流側の1部からなっ
ている。
ここで、面状遮蔽手段10は、耐熱、耐薬品性に優れ、
かつミストが透過しない密度とトンネル内の圧力等によ
りまくれたりしないような構成となっていることがより
好ましい。その一例としてはステンレスやプラスチック
等類の板やシート、フォイル類が挙げられる。
かつミストが透過しない密度とトンネル内の圧力等によ
りまくれたりしないような構成となっていることがより
好ましい。その一例としてはステンレスやプラスチック
等類の板やシート、フォイル類が挙げられる。
いずれの場合も、面状遮蔽手段10の下端は被処理物4
の通過の障害にならない限度で化成処理液70の上層部に
浸漬するか、または化成処理液表面より適度な上方で止
まっていてもよい。
の通過の障害にならない限度で化成処理液70の上層部に
浸漬するか、または化成処理液表面より適度な上方で止
まっていてもよい。
面状遮蔽手段10は、コンベヤ2やハンガー3の通過を
許すようになっており、その例としては、間隙、切欠
き、スリットなど任意であり、図示のものでは切欠き11
としている。しかし、上記のように面状遮蔽手段10の下
端が薬液面より上に位置しているときには必ずしもこの
構成は必要としない。
許すようになっており、その例としては、間隙、切欠
き、スリットなど任意であり、図示のものでは切欠き11
としている。しかし、上記のように面状遮蔽手段10の下
端が薬液面より上に位置しているときには必ずしもこの
構成は必要としない。
面状遮蔽手段10は、第1図と第2図に示すようにトン
ネル長手方向に移動できるようになっている。すなわ
ち、第2図の態様においては、面状遮蔽手段10はトンネ
ル天井部に設けた移動路13に対する移動部材12を備え、
手動もしくは自動的に処理ライン1の上流側、下流側両
方向に移動停止可能となっている。面状遮蔽手段10は前
後に複数設けてもよい。また移動部材12を支点として傾
転自在にしてもよい。
ネル長手方向に移動できるようになっている。すなわ
ち、第2図の態様においては、面状遮蔽手段10はトンネ
ル天井部に設けた移動路13に対する移動部材12を備え、
手動もしくは自動的に処理ライン1の上流側、下流側両
方向に移動停止可能となっている。面状遮蔽手段10は前
後に複数設けてもよい。また移動部材12を支点として傾
転自在にしてもよい。
なお、場合によっては、面状遮蔽手段の高さを可変に
し、化成処理液70の液面レベルに追従するようにしても
よい。これは面状遮蔽手段10の下部にフロートを備えた
可動調整板を添設し、あるいは面状遮蔽手段10の上部を
コイル状にするなどして巻き上げ繰出可能とすることで
達成される。実施例のように切欠き11を設けた場合、あ
るいは薬液面から上方に下端が位置する場合、この部位
にスリットノズルを配し、エヤカーテン等によりこの部
分を遮断するようにすることがより好ましい。
し、化成処理液70の液面レベルに追従するようにしても
よい。これは面状遮蔽手段10の下部にフロートを備えた
可動調整板を添設し、あるいは面状遮蔽手段10の上部を
コイル状にするなどして巻き上げ繰出可能とすることで
達成される。実施例のように切欠き11を設けた場合、あ
るいは薬液面から上方に下端が位置する場合、この部位
にスリットノズルを配し、エヤカーテン等によりこの部
分を遮断するようにすることがより好ましい。
この実施例においては、被処理物4は、表面調整剤水
性液槽5中に浸漬処理され、チタンコロイドが表面に付
着される。次いで出槽し、ドレーンゾーン6に移動し、
更に進んで化成処理液70中に浸漬されて、化成被膜が形
成される。その後、被処理物4は出槽し、上部空間9に
てスプレーライザー8により化成処理液がスプレーさ
れ、表面に付着したスラッヂが洗浄されるとともに乾燥
も防止される。このスプレー洗浄液は、ミストとなった
後、再び化成処理液となって化成処理槽7に戻る。
性液槽5中に浸漬処理され、チタンコロイドが表面に付
着される。次いで出槽し、ドレーンゾーン6に移動し、
更に進んで化成処理液70中に浸漬されて、化成被膜が形
成される。その後、被処理物4は出槽し、上部空間9に
てスプレーライザー8により化成処理液がスプレーさ
れ、表面に付着したスラッヂが洗浄されるとともに乾燥
も防止される。このスプレー洗浄液は、ミストとなった
後、再び化成処理液となって化成処理槽7に戻る。
本発明によれば、化成処理液7の上面の空間部9が面
状遮蔽手段10によりライン上流の区域Aと下流の区域B
とに分割、隔離されているため、下流の区域Bで発生し
たミストの移動が遮られ、ライン上流の区域Aに流れな
くなる。この結果、前工程の表面調整処理を行った被処
理物4への酸性ミストの付着が防止される。一方、面状
遮蔽手段10によりブース内が区画される結果、区域Bの
雰囲気はミストが飽和した状態となるため、被処理物表
面との反応が均一に行われて改質されるとともに、乾燥
が防止される。また、また、ミストは化成処理液槽7の
化成処理液そのものであるから、そのミストが他所に飛
散しないことにより化成処理液の消耗も少なくなるとと
もに、酸性ミストの表面処理調整剤槽5への混入、汚損
が防止されるため、ポットライフも向上する。
状遮蔽手段10によりライン上流の区域Aと下流の区域B
とに分割、隔離されているため、下流の区域Bで発生し
たミストの移動が遮られ、ライン上流の区域Aに流れな
くなる。この結果、前工程の表面調整処理を行った被処
理物4への酸性ミストの付着が防止される。一方、面状
遮蔽手段10によりブース内が区画される結果、区域Bの
雰囲気はミストが飽和した状態となるため、被処理物表
面との反応が均一に行われて改質されるとともに、乾燥
が防止される。また、また、ミストは化成処理液槽7の
化成処理液そのものであるから、そのミストが他所に飛
散しないことにより化成処理液の消耗も少なくなるとと
もに、酸性ミストの表面処理調整剤槽5への混入、汚損
が防止されるため、ポットライフも向上する。
しかも、前記面状遮蔽手段10はブースの長手方向に移
動できるようになっている。このため、ミスト発生量等
に応じて調整処理区域Aとスプレー処理区域Bの相対容
積を変化できるとともに、化成処理槽7のスラッジ除去
作業も容易に行える。多段式とした場合には、一段目か
ら漏れたミストを次段で遮断できるため、より効果を高
めることができるとともに、下流側へのミスト移動も防
止できる。
動できるようになっている。このため、ミスト発生量等
に応じて調整処理区域Aとスプレー処理区域Bの相対容
積を変化できるとともに、化成処理槽7のスラッジ除去
作業も容易に行える。多段式とした場合には、一段目か
ら漏れたミストを次段で遮断できるため、より効果を高
めることができるとともに、下流側へのミスト移動も防
止できる。
なお、上記実施例は薬液槽からの出槽後、上部空間で
当該薬液層の薬液をスプレーする場合であるが、これに
限らず、ある加熱攪拌条件下の薬液に浸漬され出槽後そ
のまま次の薬液槽または水洗槽に浸漬される工程、たと
えばクロム酸リンス槽域、あるいは脱脂槽域にも適用さ
れる。これらの場合には、面状遮蔽手段は上流側または
下流側に適宜選定されて設けられるが、いずれにして
も、液面から蒸発するミストの移動、飛散が防止され、
水洗水の汚損や隣接する他の薬液処理への悪影響を有効
に防止できる。
当該薬液層の薬液をスプレーする場合であるが、これに
限らず、ある加熱攪拌条件下の薬液に浸漬され出槽後そ
のまま次の薬液槽または水洗槽に浸漬される工程、たと
えばクロム酸リンス槽域、あるいは脱脂槽域にも適用さ
れる。これらの場合には、面状遮蔽手段は上流側または
下流側に適宜選定されて設けられるが、いずれにして
も、液面から蒸発するミストの移動、飛散が防止され、
水洗水の汚損や隣接する他の薬液処理への悪影響を有効
に防止できる。
次に本発明の具体例を述べる。
I.被処理物として、寸法:300×2×500mm、材質鋼板を5
000個リン酸塩酸処理するに際し、化成処理液部のコン
ベア水平部始端に近い部位のブース内を材質ステンレス
の薄い板で天井から液面より約30cm上まで仕切り、この
条件下で処理を行った。
000個リン酸塩酸処理するに際し、化成処理液部のコン
ベア水平部始端に近い部位のブース内を材質ステンレス
の薄い板で天井から液面より約30cm上まで仕切り、この
条件下で処理を行った。
表面調整剤水性液:商品名S−1(株式会社ケミコート
製) 温度25℃ PH9 化成処理液:商品名5700M(株式会社ケミコート製) 温度50℃ PH3.2 スプレー条件:圧力0.7kg/cm2 噴出量20l/min II.その結果、被処理物は全数、テンパー、ムラ、発錆
が全くなかった。一方、面状遮蔽手段を用いずに他の条
件を同じにした場合、被処理物の80%に上記現象が生じ
た。
製) 温度25℃ PH9 化成処理液:商品名5700M(株式会社ケミコート製) 温度50℃ PH3.2 スプレー条件:圧力0.7kg/cm2 噴出量20l/min II.その結果、被処理物は全数、テンパー、ムラ、発錆
が全くなかった。一方、面状遮蔽手段を用いずに他の条
件を同じにした場合、被処理物の80%に上記現象が生じ
た。
以上説明した本発明によれば、金属をトンネル状の処
理ライン内で移動させ、ラインの途中に設置された薬液
槽の薬液中に浸漬しそのまま出槽させるかまたは出槽時
に薬液によりスプレー処理ししかもそのスプレー薬液が
薬液槽に戻される形式の連続薬液処理法において、薬液
槽の少なくとも上部空間をハンガーの移動を許容し面状
遮蔽手段10により隔離し、薬液ミストの前側または後側
の区域への飛散流動を阻止しながら薬液処理するように
したので、薬液から蒸発したミストが上流または下流の
工程域に位置している被処理物に被着しないため、被処
理物の表面の破壊、テンパー、発錆、処理ムラ等の欠陥
を完全に防止することができ、ことに薬液槽の出槽域で
当該薬液を使ってスプレー洗浄する場合に、スプレーに
よって発生するミストが逆流飛散しないため、前後の薬
液のポットライフを向上できると共に、飽和ミストによ
り洗浄効率を高めることができる。しかも、前記面状遮
蔽手段10はトンネル状の処理ラインの長手方向に移動可
能であるため、ミスト発生量等に応じて調整処理区域A
とスプレー処理区域Bの相対容積を適切なものに変化さ
せることができ、かつまた化成処理槽のスラッジ除去作
業も容易に行える等のすぐれた効果が得られる。
理ライン内で移動させ、ラインの途中に設置された薬液
槽の薬液中に浸漬しそのまま出槽させるかまたは出槽時
に薬液によりスプレー処理ししかもそのスプレー薬液が
薬液槽に戻される形式の連続薬液処理法において、薬液
槽の少なくとも上部空間をハンガーの移動を許容し面状
遮蔽手段10により隔離し、薬液ミストの前側または後側
の区域への飛散流動を阻止しながら薬液処理するように
したので、薬液から蒸発したミストが上流または下流の
工程域に位置している被処理物に被着しないため、被処
理物の表面の破壊、テンパー、発錆、処理ムラ等の欠陥
を完全に防止することができ、ことに薬液槽の出槽域で
当該薬液を使ってスプレー洗浄する場合に、スプレーに
よって発生するミストが逆流飛散しないため、前後の薬
液のポットライフを向上できると共に、飽和ミストによ
り洗浄効率を高めることができる。しかも、前記面状遮
蔽手段10はトンネル状の処理ラインの長手方向に移動可
能であるため、ミスト発生量等に応じて調整処理区域A
とスプレー処理区域Bの相対容積を適切なものに変化さ
せることができ、かつまた化成処理槽のスラッジ除去作
業も容易に行える等のすぐれた効果が得られる。
第1図は本発明を実施したリン酸亜鉛系皮膜形成ライン
の縦断側面図、第2図は第1図のII-II線に沿う断面図
である。 1……トンネル式処理ライン、2……コンベヤ、3……
ハンガー、4……被処理物、5……表面調整剤槽、6…
…ドレーンゾーン、7……化成処理液槽、8……スプレ
ーライザー、9……空間部、10……面状遮蔽手段
の縦断側面図、第2図は第1図のII-II線に沿う断面図
である。 1……トンネル式処理ライン、2……コンベヤ、3……
ハンガー、4……被処理物、5……表面調整剤槽、6…
…ドレーンゾーン、7……化成処理液槽、8……スプレ
ーライザー、9……空間部、10……面状遮蔽手段
フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭64−10067(JP,U)
Claims (2)
- 【請求項1】金属をトンネル状の処理ライン内で移動さ
せ、ラインの途中に設置された薬液槽の薬液中に浸漬し
そのまま出槽させるかまたは出槽時に薬液によりスプレ
ー処理ししかもそのスプレー薬液が薬液槽に戻される形
式の連続薬液処理法において、薬液槽の少なくとも上部
空間をハンガーの移動を許容しかつトンネル状の処理ラ
インの長手方向に移動可能な面状遮蔽手段により隔離
し、薬液ミストの前側または後側の区域への飛散流動を
阻止しながら薬液処理することを特徴とする金属の浸漬
式連続薬液処理法。 - 【請求項2】浸漬薬液処理がリン酸塩処理方法である特
許請求範囲第1項記載の金属の浸漬式連続薬液処理法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63042107A JP2719639B2 (ja) | 1988-02-26 | 1988-02-26 | 金属の浸漬式連続薬液処理法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63042107A JP2719639B2 (ja) | 1988-02-26 | 1988-02-26 | 金属の浸漬式連続薬液処理法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01219174A JPH01219174A (ja) | 1989-09-01 |
JP2719639B2 true JP2719639B2 (ja) | 1998-02-25 |
Family
ID=12626740
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63042107A Expired - Fee Related JP2719639B2 (ja) | 1988-02-26 | 1988-02-26 | 金属の浸漬式連続薬液処理法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2719639B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0414453Y2 (ja) * | 1987-07-06 | 1992-03-31 |
-
1988
- 1988-02-26 JP JP63042107A patent/JP2719639B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01219174A (ja) | 1989-09-01 |
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