JP2781930B2 - 輻射式ガスこんろ - Google Patents

輻射式ガスこんろ

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JP2781930B2 JP2063308A JP6330890A JP2781930B2 JP 2781930 B2 JP2781930 B2 JP 2781930B2 JP 2063308 A JP2063308 A JP 2063308A JP 6330890 A JP6330890 A JP 6330890A JP 2781930 B2 JP2781930 B2 JP 2781930B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、燃焼能力範囲の調整を可能とした輻射式
ガスこんろに関する。
〔従来の技術〕
全一次式輻射バーナは、その絞り性能が80%程度と狭
いために、バーナ切換えによって燃焼量が強、弱に切換
え調整できるガスストーブ等の熱源に採用されている程
度である。したがって、全一次式輻射バーナを用いた輻
射式ガスこんろ(たとえば、実公昭59−39522号公報参
照)においては、調理性能上要求されるとろ火に相当す
る熱量(たとえば、200Kcal/h〜300Kcal/h)から強火に
相当する熱量(たとえば、2000Kcal/h〜3000Kcal/h)ま
での火力調整範囲を満足する輻射式ガスこんろを得るこ
とは不可能であった。
〔発明が解決しようとする課題〕 また、特開昭62−155428号には、全一次式バーナを用
いて燃焼能力を調整するコンロが提案されてはいるが、
このものでは、全一次式バーナを大・中・小のバーナに
3分割し、単にその組合わせにより燃焼能力を4段階に
切換えるものに過ぎず、細かな火力調整はできない。し
かも、常火バーナを備えないため、燃焼させるバーナを
切換える時に、バーナ間の火移りが確実なものとはいえ
ない。
本発明は、こうした問題点に鑑み、従来の技術では不
可能であったとろ火に相当する熱量から強火に相当する
熱量までのきめ細かい火力の調整ができる輻射式ガスこ
んろの提供を目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、この発明の輻射式ガスこ
んろは、 こんろ器体内にバーナ本体の上面開口部に多孔放熱板
を備えた全一次輻射バーナを設置してなる輻射式ガスこ
んろにおいて、 該輻射バーナのバーナ本体を仕切壁で区画して、中央
側に常火バーナ用混合室を形成した常火バーナを、その
外周に主バーナ用混合室を形成した主バーナを設けると
共に、 上記常火バーナ用混合室は、とろ火調理に適した量の
混合ガスが常時供給され、 上記主バーナ用混合室は、ガス供給路の開・閉の時間
構成比を調整する燃焼能力調整手段を介して混合ガスが
供給されることを要旨とする。
〔作用〕
上記構成としたこの発明による輻射式ガスこんろによ
れば、バーナ本体の中央側に常火バーナが設けられてと
ろ火が常時形成され、その外周に主バーナが設けられ混
合ガスの燃焼・消化が繰り返される。この主バーナで
は、燃焼能力調整手段により混合ガスの供給・遮断が所
定の時間構成比で切り換えられ、混合ガスの供給時間
(燃焼時間)比率が高いほど調理物へ与える熱量が多く
なる。従って、この時間構成比率を調整して調理物への
熱量調節が可能となっている。さらに、主バーナへ混合
ガスの供給・遮断が繰り返されても、中央側で常火バー
ナが常に燃焼しているため、主バーナへの火移りは確実
となり良好に着火する。
〔実 施 例〕
以下この発明の輻射式ガスこんろの実施例について図
面を参照して説明する。
図面において、Aは箱状のこんろ器体で、その上面開
口7にガラスセラミックス板等からなる熱透過板8を着
脱自由に備え、該熱透過板8の中央に煮汁等が流下する
孔9を穿っている。また、こんろ器体Aの下面開口10に
は汁受皿11を着脱自由に備えて、前記熱透過板8の煮汁
流下用孔9から流下する煮汁等が後述する輻射バーナB
の中央孔12を経て確実に流入するようになっている。
Bは全一次式輻射バーナであって、バーナ本体1の上
面開口部2に無数の細孔を穿ったセラミックス板等より
なる多孔放熱板3を備えており、該バーナ本体1を仕切
壁4で内外に区画して常火バーナ用混合室5と主バーナ
用混合室6を有する二重構造に形成し、該常火バーナ用
混合室5に常火バーナ用混合管13を接続するとともに、
主バーナ用混合室6には主バーナ用混合管14を接続せし
めて、内側に必要最低能力の常火が形成される常火バー
ナB1を、また、外側には混合ガスの給断の構成時間比の
変化等によってこんろの火力の調整が可能な主バーナB2
を設けた構成となっており、この輻射バーナBは前記こ
んろ器体A内に輻射バーナBの多孔放熱板2とこんろ器
体Aの熱透過板8との間に一定の間隙を存して設置され
ている。
前記常火バーナB1の常火バーナ用混合室5へは常火バ
ーナ用混合管13の基端拡開部15に臨設されたガスノズル
16からの一定量の燃料ガスと拡開部15から供給される燃
焼用空気とが混合管13内で混合されて連続的に送給され
ることにより常火バーナB1が連続燃焼し必要最低能力の
熱量が得られるものである。また、主バーナB2の主バー
ナ用混合室6へは主バーナ用混合管14の基端拡開部17に
隣設されたガスノズル18から予め設定された周期をもっ
て給断される燃料ガスと拡開部17から供給される燃焼用
空気とが混合管14内で混合されて間歇的に送給され主バ
ーナB2の燃焼、消火を一定の構成時間の比及び周期をも
ってくり返すことにより設定能力の熱量が得られるもの
である。燃料ガスの給断の構成時間の比を変化する手段
としては、たとえば、第1図に例示したように、ガスノ
ズル18へのガス管19に備えた電磁弁MVを操作部20と制御
器Cを介して接続せしめ、操作部20により燃料ガスの給
断の構成時間の比、すなわち、熱量を設定すると、これ
を受けた制御器Cからの指令で電磁弁MVが設定比率をも
って開閉する構造とし、また、燃料ガスの給断の周期と
しては、第3図に例示したように、1回の周期Tを、た
とえば、T=5秒とした場合、電磁弁MVを開放して燃料
ガスを供給し主バーナB2が燃料する時間T1を、たとえ
ば、T1=3秒、電磁弁MVを閉じて燃料ガスの供給を停止
し主バーナB2が消火する時間T2を、たとえば、T2=2秒
等とするもので、燃焼時間T1を消火時間T2より長くすれ
ば燃料は大となり、燃焼時間T1を消火時間T2より短くす
れば熱量は小となるから、燃焼時間T1と消火時間T2を変
えて主バーナB2のこんろの火力の調整を行うものであ
る。なお、図中21は熱透過板8の上に載せた鍋、釜等の
加熱容器である。
前記構成において、内側の常火バーナB1にはガスノズ
ル16から必要最低能力が得られる燃料ガスが連続的に供
給されて燃焼し、必要最低能力の熱量、たとえば、とろ
火に相当する熱量(200Kcal/h〜300Kcal/h程度)が常時
得られるから、該熱量を調理に供するとともに、その常
火aは外側の主バーナB2への点火パイロットに供するも
のである。また、外側の主バーナB2は制御器Cからの指
令で開閉制御される電磁弁MVを介してガスノズル18から
供給される燃料ガスによる燃焼時間と燃料ガスの停止に
よる消火時間の比率を変化することで広い範囲(たとえ
ば、10%〜100%)の熱量調節ができるから、調理の目
的等に応じ最適な熱量が自由に設定できるものである。
〔発明の効果〕
この発明の輻射式ガスこんろによれば、バーナ本体の
中央にとろ火が常時形成される常火バーナと、その外周
に混合ガスの燃焼・消火が繰り返される主バーナとを備
え、主バーナで燃焼・消火の時間構成比を調整して燃焼
能力を可変にしたため、とろ火から強火まで広い火力調
整範囲を有するとともに、調理の目的に応じて最適な熱
量を設定することができ調理性能を著しく向上すること
ができる。しかも、中央側で常火バーナが常に燃焼して
いるため、主バーナへの火移りは確実となり良好に着火
する。さらに、二重構造の全一次式輻射バーナをこんろ
器体内に設置するだけで輻射式ガスこんろが構成できる
から、全体の構造が簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の輻射式ガスこんろの一実施例を示し
た全体断面図、第2図は輻射バーナだけの一部切欠平面
図、第3図は主バーナの燃焼、消火の周期の一例を示し
た線図である。 A……こんろ器体、1……バーナ本体、2……上面開口
部、3……多孔放熱板、B……輻射バーナ、4……仕切
壁、B1……常火バーナ、B2……主バーナ、5……常火バ
ーナ用混合室、6……主バーナ用混合室。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】こんろ器体(A)内にバーナ本体(1)の
    上面開口部(2)に多孔放熱板(3)を備えた全一次式
    輻射バーナ(B)を設置してなる輻射式ガスこんろにお
    いて、 該輻射バーナ(B)のバーナ本体(1)を仕切壁(4)
    で区画して、中央側に常火バーナ用混合室(5)を形成
    した常火バーナ(B1)を、その外周に主バーナ用混合室
    (6)を形成した主バーナ(B2)を設けると共に、 上記常火バーナ用混合室(5)は、とろ火調理に適した
    量の混合ガスが常時供給され、 上記主バーナ用混合室(6)は、ガス供給路の開・閉の
    時間構成比を調整する燃焼能力調整手段を介して混合ガ
    スが供給されることを特徴とする輻射式ガスこんろ。
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