JP2780826B2 - 熱疲労試験方法 - Google Patents

熱疲労試験方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は熱疲労試験方法に係り、特に、拘束率を一定
に保ってテストピースを所定の温度パターンで加熱冷却
し、熱疲労試験を行う熱疲労試験方法に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
一般に、高温機器においては、起動、運転停止時の温
度変動に伴い、使用される金属材料は熱膨張、収縮を繰
り返す。このような熱膨張ひずみが拘束されると、第5
図に示すように熱応力が発生する。熱応力の繰り返しに
よる疲労を熱疲労という。拘束される全ひずみ範囲Δε
は、 Δε=ηαΔT で与えられる。ここで、ηは拘束率、αは熱膨張係数、
ΔTは温度変動範囲である。熱疲労試験では上、下限温
度を定めた条件下で、拘束率によってΔεを定め、Δ
εに対する破壊までの繰り返し数Nfが求められる。
ところで、上記式から拘束率ηは、 η=Δεt/αΔT で表され、全ひずみ範囲に対する熱膨張の比によって定
義され、固定拘束のとき1、自由膨張のとき0、倍変位
のとき−1となる。なお、温度変動範囲ΔTは計測温度
Tと変動中心温度Tmとの差(T−Tm)である。
今、拘束率ηを一定にし、Δlmを制御目標値として熱
疲労試験を行う場合、従来は制御目標値Δlmを下式によ
って決定している。
Δlm=αΔT+Δε =αΔT−ηαΔT =αΔT(1−η) =α(T−Tm)(1−η) ……(1) この際、上式(1)中の熱膨張係数αを予め別途計測
しておき、これを運転時に上式(1)に代入して制御目
標値Δlmを求めていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
一般に、熱膨張係数αは温度をパラメータとしてα
(T)と変化するが、上述した従来の方法では熱疲労試
験が比較的狭い温度範囲で行われていたため、この変化
を無視し試験温度範囲で熱膨張係数がほぼ一定であると
して1つの熱膨張係数を使用して目標値を求めていた。
しかし、常温域から高温域まで幅広い温度範囲の熱疲
労試験を行った場合、テストピースを構成する材料の結
晶構造などが変化して熱膨張係数も大きく変化するよう
になって、広い温度範囲の試験に単一に熱膨張係数を使
用して目標値を求めたのでは試験が正確に行うことがで
きないという問題があった。
よって本発明は、上述した従来の問題に鑑み、常温域
から高温域まで幅広い温度範囲で熱疲労試験を行った場
合でも、試験温度範囲全域において試験を正確に行える
ようにした熱疲労試験方法を提供することを課題として
いる。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するため本発明により成された熱疲労
試験方法は、全ひずみ範囲に対する熱膨張の比である拘
束率と、所定の温度パターンで加熱冷却されるテストピ
ースの温度と、テストピースの熱膨張係数とによりひず
み制御の目標値を求め、該目標値を利用して前記拘束率
を一定に保ち熱疲労試験を行う熱疲労試験方法におい
て、前記熱疲労試験の開始前に、テストピースを拘束し
ない状態でテストピースの温度を前記温度パターンの下
限温度と上限温度との間で変化させ、該温度変化の過程
で前記ひずみと前記温度とをサンプリングしてデジタル
信号に変換して取り込み、該取り込んだデジタル信号を
ひずみ及び温度データとして格納し、該格納したひずみ
及び温度データに基づいて演算を行って温度に対する熱
膨張係数をテーブル化して記憶手段に格納しておき、前
記熱疲労試験における各温度毎の目標値を、前記記憶手
段にテーブル化して格納した温度に対する熱膨張係数に
基づいて求めるようにしたことを特徴としている。
〔作 用〕
以上の方法においては、熱疲労試験の際の制御目標値
が温度に応じて変化する熱膨張係数を考慮して求められ
ているので、常温域から高温域まで幅広い温度範囲で熱
疲労試験が行われ、熱膨張係数が温度をパラメータとし
て大きく変化していても、この熱膨張係数の変化を考慮
した目標値が求められるようになる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図は本発明による熱疲労試験方法を実施するため
の熱疲労試験機の一例を示す図であり、同図において、
1はテストピースで、その一端が油圧シリンダ2のピス
トン2aにチャック3aを介して連結されると共に、その他
端が荷重検出器4にチャック3bを介して連結されてい
る。上述のように連結されたテストピース1には、油圧
シリンダ2を動作させてピストン2aを図中矢印A,B方向
に移動させることにより、テストピース1に引張、圧縮
荷重を作用させる。
また、テストピース1の周囲には、これを取り囲むよ
うに加熱手段としての高周波コイル5が配置されてい
る。この高周波コイル5には、高周波電流を制御して加
熱温度を調節する温度調節器5aが設けられている。上記
高周波コイル5の周囲には、第2図に示すように、高周
波コイル5及びテストピース1に冷却用空気を吹き付け
るノズル6が配置されている。このノズル6に冷却用空
気を送る流路7には、流量を連続的に調節するサーボ弁
8が設けられている。
更に、テストピース1には、熱電対から構成された温
度センサ9が取付けられると共に、チャック3a及び3b間
を距離を計測してテストピース1のひずみを検出する変
位検出器10が配置されている。
上記荷重検出器4、温度センサ9及び変位検出器10の
出力はそれぞれアンプ11a乃至11cで増幅されて予め定め
られたプログラムに従って動作するマイクロコンピュー
タ(CPU)によって構成された制御回路12に入力され
る。
制御回路12はアンプ11a乃至11cを介して入力されるア
ナログ信号をデジタル信号に変換して取り込み、この取
り込んだ信号を処理してテストピース1の温度を所定の
温度に上昇下降するため高周波コイル5に流す高周波電
流を制御したり、サーボ弁8の開度を制御するための制
御信号を出力する。
上述した構成の熱疲労試験機を使用して実行する本発
明による熱疲労試験方法を、第3図のタイミングチャー
トを参照して以下説明する。
まず、試験機の制御をテストピース1にかかる荷重が
零、すなわち拘束率が0になるような荷重制御にし、時
点t1において加熱コイル5によるテストピース1の加熱
を開始させ、温度センサ9によってテストピース1の温
度を監視しながら試験温度範囲の下限温度T1から上限温
度T2に適当な上昇率で上昇させる。テストピース1の温
度が時点t2において上限温度T2に達したらその温度を時
点t3までの所定時間保持した後、加熱コイル5による加
熱を停止し、必要な場合はテストピース1にノズル6か
ら冷却用空気を吹き付けてその温度を上限温度T2から下
限温度T2まで適当な下降率で下降させる。テストピース
1の温度が時点t4で下限温度T1に達したらその温度を一
定時間保持した後、時点t5で加熱コイル5によるテスト
ピース1の加熱を再度開始し、時点t6までの時間をかけ
て熱疲労試験開始温度T0までテストピース1の温度を上
昇させる。
上述したテストピース1の時点t1乃至t4の間の加熱・
冷却のサイクルにおいて、制御回路12は、変位検出器10
の出力に得られアンプ11cによって増幅されたテストピ
ース1のひずみを表すアナログ信号及び温度センサ9の
出力に得られアンプ11bによって増幅されたテストピー
ス1の温度を表すアナログ信号を適当なサンプリング周
波数でデジタル信号に変換し、これらをそれぞれ取り込
む。そして、この取り込んだデジタル信号の内上記時点
t1乃至t2及び時点t3乃至t4の期間の信号をひずみデータ
及び温度データとしてその内部に有する記憶手段として
のメモリ12aにそれぞれ格納する。勿論、制御回路12
は、上記サイクルにおいて荷重零の荷重制御を行うた
め、荷重検出器4からの荷重信号によって油圧シリンダ
2をサーボ制御している。
その後、制御回路12はメモリ12aに格納したひずみ及
び温度データに基づいて演算を行い、各温度における熱
膨張係数α求め、これを後の熱疲労試験の際制御目標値
Δlmを算出するためのデータとして使用するため、テー
ブル化してメモリ12aの所定の領域に格納する。第4図
はメモリ12aに格納した温度に対する熱膨張係数α
(T)の変化をグラフにして示している。
上述のように温度に対する熱膨張係数αを求め終わっ
たら、時点t7において熱疲労試験を開始する。この熱疲
労試験においては、テストピース1を下限温度T1と上限
温度T2との間で予め定められたパターンで加熱冷却する
ため、制御回路12が加熱コイル5及びサーボ弁8を制御
する。このとき制御回路12は、拘束率ηを所定の一定値
ηに固定してひずみ制御するため、温度センサ9によ
ってテストピース1の実測温度Tを測定すると共に、こ
の温度に対する熱膨張係数α(T)をメモリ12aから読
み出して、制御目標値Δlmを上式(1)を変形した下
式、 Δlm=α(T)(T−Tm)(1−η) によって演算し、この演算した制御目標値Δlmを用いて
油圧シリンダ2をサーボ制御する。
なお、上述した熱膨張係数α(T)の計測ルーチンは
熱疲労試験の途中の任意の区間において定期的に実行す
るようにすることもできる。このようにすると、テスト
ピース1の疲労の度合いによって変化する熱膨張係数α
(T)をも考慮した熱疲労試験が可能になり、より一層
正確な試験が行えるようになる。
〔効 果〕
以上説明したように本発明によれば、熱疲労試験の際
の制御目標値が各温度における熱膨張係数を考慮して求
められているので、常温域から高温域まで幅広い温度範
囲で熱疲労試験が行われて熱膨張係数が温度をパラメー
タとして大きく変化していても、この熱膨張係数の変化
を考慮した目標値によりひずみ制御されるようになり、
試験温度範囲全域において熱疲労試験を正確に行えると
いう効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による熱疲労試験方法を実施するために
使用される熱疲労試験機の一例を示す図、 第2図は第1図の一部分の詳細を示す図、 第3図は本発明の熱疲労試験方法を説明するための説明
図、 第4図は本発明の方法の実行の過程で得られるデータを
示す図、 第5図は熱膨張によって生じるひずみ、拘束及び熱応力
の関係を示す図である。 1……テストピース、2……油圧シリンダ、2a……ピス
トン、4……荷重検出器、5……加熱コイル、6……ノ
ズル、9……温度センサ、10……変位検出器、12……制
御回路、12a……メモリ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 3/00 - 3/62

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】全ひずみ範囲に対する熱膨張の比である拘
    束率と、所定の温度パターンで加熱冷却されるテストピ
    ースの温度と、テストピースの熱膨張係数とによりひず
    み制御の目標値を求め、該目標値を利用して前記拘束率
    を一定に保ち熱疲労試験を行う熱疲労試験方法におい
    て、 前記熱疲労試験の開始前に、テストピースを拘束しない
    状態でテストピースの温度を前記温度パターンの下限温
    度と上限温度との間で変化させ、 該温度変化の過程で前記ひずみと前記温度とをサンプリ
    ングしてデジタル信号に変換して取り込み、 該取り込んだデジタル信号をひずみ及び温度データとし
    て格納し、 該格納したひずみ及び温度データに基づいて演算を行っ
    て温度に対する熱膨張係数をテーブル化して記憶手段に
    格納しておき、 前記熱疲労試験における各温度毎の目標値を、前記記憶
    手段にテーブル化して格納した温度に対する熱膨張係数
    に基づいて求めるようにした ことを特徴とする熱疲労試験方法
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