JP2780325B2 - 半導体積層構造及びこれを有する半導体素子 - Google Patents

半導体積層構造及びこれを有する半導体素子

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は半導体積層構造及びこれを用いた半導体素子
に関する。
(従来の技術) 化合物半導体及び混晶半導体は、電子移動度が大き
い、発光機能を有する、特有のエネルギー帯構造に起因
する新しい物理現象が認められる等、SiやGeなどの単一
元素半導体にはみられない特徴を有していることから、
超高速演算素子用材料、超高周波発振素子用材料、オプ
トエレクトロニクス素子用材料として注目されている。
近年では、特にヘテロ接合を利用したバイポーラトラン
ジスタや電界効果トランジスタの研究開発が盛んに行な
われている。
これらの半導体素子を作製するための半導体層は、通
常分子線エピタキシー法(以降MBE法と称す)や有機金
属気相成長法(以降MOVPE法と称す)により形成され
る。これらによりヘテロ接合を形成する場合、GaAsとAl
GaAsのように、格子定数が元々ほぼ等しいため格子整合
をあまり考える必要のない例外的組み合せを除けば、ミ
スフィット転位の発生を防止するために格子定数を一致
させる必要がある。そのために、InPとInGaAs、或はGaA
sとInGaPのような2元化合物半導体と3元混晶半導体の
組合せ、もしくはAlInAsとInGaAsといった3元混晶半導
体と他の3元混晶半導体の組合せを用いることが多い。
上記のヘテロ接合界面を傾斜接合型とする場合には、
格子整合を保ちつつ結晶組成を徐々に変化させるため
に、遷移領域(以降グレーデッド層と称する)が形成さ
れる。一例として、第4図にInPとIn0.53Ga0.47Asが接
合された傾斜接合型ヘテロ接合の模式図を示す。第4図
において、InP層28とIn0.53Ga0.47As層30の間にはIn1-x
GaxAs1-yPyからなるグレーデッド層29が形成されてい
る。このグレーデッド層29は、III族元素の原子面内にI
nとGaが、またV族元素の原子面内にPとAsが混在して
いる点に特徴があり、それらの原子数比が制御されるこ
とにより組成制御がなされ、格子整合がとられている。
実際にMBE法やMOVPE法により上記のようなグレーデッド
層を形成する場合には、構成元素の分子線のフラックス
比、或は構成元素を含有する原料ガスの分圧比を制御し
つつ連続的に変化させる方法が用いられる。
(発明が解決しようとする課題) 2元化合物半導体と3元混晶半導体をヘテロ接合にし
た場合に形成されるグレーデッド層は4元混晶半導体と
なることが多い。従って、格子整合をとりつつ結晶組成
を連続的に変化させるためには、3種類のIII族元素も
しくは2種類ずつのIII族及びV族元素を対称として厳
密な組成比の制御を行なわなければならず、このことが
組成比の制御を著しく困難なものとする一つの要因とな
ってている。
また、半導体材料の組合せによっては成長層が層分離
を生じ、ミシビリティギャップを生じたり、或はたとえ
はっきりした層分離を生じないまでも微視的には不均一
な分布や局所的に組成の異なる小集団(クラスター)を
生ずる場合がある。このようなクラスターは当然、キャ
リアの輸送効率や走行特性、寿命の低下を引き起こし、
結晶の電気的特性や光学的特性に悪影響を及ぼすことに
なる。そのため半導体素子に用いられた場合には、これ
が素子の静特性や高速・高周波特性を低下させる要因の
一つとなっており、またウエハー内における半導体素子
間の特性の均一性を低下させる要因の一つともなってい
る。
本発明の目的は、このような問題点が解決され、組成
制御性・組成均一性の向上された傾斜接合型ヘテロ接合
型ヘテロ接合及びそれを実現するための形成方法を提供
することにある。
(課題を解決するための手段) 2元化合物半導体層もしくは3元以上の多元混晶半導
体層からなる半導体層Aと3元以上の多元混晶半導体層
からなる半導体層Bとがグレーデッド層を介して接した
ヘテロ接合を有する半導体積層構造において、グレーデ
ッド層が半導体層A及び半導体層Bの構成元素を成分と
する2種類以上の2元化合物半導体層の周期的積層構造
であり、前記周期的積層構造の周期が変化してなること
を特徴とする半導体積層構造を提供するものである。
半導体層Aが第1の2元化合物半導体からなる第1の
半導体層で構成され、半導体層Bが第2の2元化合物半
導体及び第3の2元化合物半導体を構成材料とする3元
混晶半導体である場合、周期的積層構造は第1の半導体
層−第2の2元化合物半導体からなる第2の半導体層−
第3の2元化合物半導体からなる第3の半導体層、もし
くは第1の半導体層−第3の半導体層−第2の半導体層
のうちのいずれか一方の順序で構成される積層構造を含
むと良い。或は、第1の半導体層−第2の半導体層−第
1の半導体層−第3の半導体層、もしくは第1の半導体
層−第3の半導体層−第1の半導体層−第2の半導体層
のうちいずれか一方の順序で構成される積層構造を含ん
でも良い。また、第2の半導体層と第3の半導体層から
なる積層構造を含むのも良い。
以上の半導体積層構造を半導体素子に用いると、電気
的特性や光学的特性に優れ、また素子間の特性の均一な
ものが得られる。
なお、本発明のヘテロ接合を実現する方法として以下
に3つの形成方法の例を示しておく。
第1の形成方法は、第1の2元化合物半導体からなる
半導体層Aと、第2の2元化合物半導体及び第3の2元
化合物半導体を構成材料とする3元混晶半導体からなる
半導体層Bが接続されたヘテロ接合の形成方法であっ
て、前記第1の2元化合物半導体からなる第1の半導体
層上に所定の層数の前記第2の2元化合物半導体からな
る第2の半導体層を形成する第1の工程と、前記第2の
半導体層上に所定の層数の前記第3の2元化合物半導体
からなる第3の半導体層を形成する第2の工程と、前記
第3の半導体層上に所定の層数の前記第1の半導体層を
形成する第3の工程と、前記第1の半導体層と前記第2
の半導体層及び前記第3の半導体層の層数の比を変化さ
せて前記第1の工程、前記第2の工程及び前記第3の工
程を少なくとも1回繰り返す第4の工程とを含んで構成
される。
また、第2の形成方法は、第1の2元化合物半導体か
らなる半導体層Aと、第2の2元化合物半導体及び第3
の2元化合物半導体を構成材料とする3元混晶半導体か
らなる半導体層Bが接続されたヘテロ接合の形成方法で
あって、前記第1の2元化合物半導体からなる第1の半
導体層上に所定の層数の前記第2の2元化合物半導体か
らなる第2の半導体層を形成する第1の工程と、前記第
2の半導体層上に所定の層数の前記第1の半導体層を形
成する第2の工程と、前記第1の半導体層上に所定の層
数の前記第3の2元化合物半導体からなる第3の半導体
層を形成する第3の工程と、前記第3の半導体層上に所
定の層数の前記第1の半導体層を形成する第4の工程
と、前記第1の半導体層と前記第2の半導体層及び前記
第3の半導体層の層数の比を変化させて前記第1の工
程、前記第2の工程、前記第3の工程及び前記4の工程
を少なくとも1回繰り返す第5の工程とを含んで構成さ
れる。
また、第3の形成方法は、第1の2元化合物半導体か
らなる半導体層Aと、第2の2元化合物半導体及び第3
の2元化合物半導体を構成材料とする3元混晶半導体か
らなる半導体層Bが接続されたヘテロ接合の形成方法で
あって、前記第1の2元化合物半導体からなる第1の半
導体層上に所定の層数の前記第2の2元化合物半導体か
らなる第2の半導体層と、所定の層数の前記第3の2元
化合物半導体からなる第3の半導体層を交互に積層する
ことにより、所定の層数の第4の半導体層を形成する第
1の工程と、前記第4の半導体層上に所定の層数の前記
第1の半導体層を形成する第2の工程と、前記第1の半
導体層と、前記第4の半導体層内の前記第2の半導体層
及び前記第3の半導体層の層数の比を変化させて前記第
1の工程及び前記第2の工程を少なくとも1回繰り返す
第3の工程とを含んで構成される。
(作用) 一般に、原子層オーダーの2元化合物半導体層を人為
的に交互に積層することにより形成した混晶半導体の基
礎的物性は不明な点が多いが、従来構造の混晶半導体の
それと必ずしも同一であるとはいえない。しかしなが
ら、結晶の基礎的物性は広範囲にわたる周期的原子配列
に起因するものであるから、多数の原子を含むある程度
大きな体積を対象として考える必要があり、従ってこれ
に関与するキャリアもまたある程度の広がり(ドブロイ
波長)をもつことになる。例えば、バンド端吸収や発光
に関与する電子のドブロイ波長は室温で数百オングスト
ロームあり、この中に含まれる原子数は106個程度であ
る。つまり、結晶が微視的には規則的な原子配列を有し
ていたとしても、通常、それらは充分に平均化されて巨
視的な基礎的物性に反映されることになる。
第1図は本発明の概念を説明するために示したInPとI
n0.5Ga0.5Asが接合された傾斜型ヘテロ接合の模式図で
ある。第4図に示した従来法と比較して、III族元素の
原子面内及びV族元素の原子面内には1種類の原子しか
存在していない点に特徴があり、また、結晶組成の制御
はInP層1、InAs層2及びGaAs層3の層数の比を制御す
ることによりなされている点が重要な点である。この場
合、InAs層2及びGaAs層3は、InPとの格子整合を考慮
し、In0.5Ga0.5Asと等価な結晶層を与えるべくその層数
の比が一定(1:1)に保たれている。つまり、InP層と、
InAs層及びGaAs層が積層されてなるIn0.5Ga0.5As層の層
数の比を徐々に変化させることにより、InPからIn0.5Ga
0.5Asへ組成を変化させたグレーデッド層が形成されて
いるわけである。
第1図において、充分に平均化された組成に対応した
従来構造のヘテロ接合が有する性質をもたせるために
は、構成単位となる半導体層の厚さを上述したドブロイ
波長に比較して充分に小さくする必要がある。数層程度
に設定してやればこの条件は充分に満足させることがで
きる。また、それにより、半導体層の厚さが、InPとInA
s、InAsとGaAs、もしくはGaAsとInPとのヘテロ接合界面
においてミスフィット転位の発生する臨界膜厚よりも充
分に小さな値に設定されることにもなり、転位の発生に
よる結晶性の劣化を防止することができる。従って、例
えばInP3層、InAs及びGaAs各1層を交互に積層すること
によりIn0.8Ga0.2As0.60.6、また、InP1層、InAs及び
GaAs各2層を交互に積層することによりIn0.6Ga0.4As
0.80.2に対応した組成の4元混晶半導体層を、或はIn
As及びGaAsを1層毎に交互に積層することによりIn0.5G
a0.5Asに対応した組成の3元混晶半導体層を形成するこ
とが可能である。
第5図はInPに格子整合するIn1-xGaxAs1-yPy4元混晶
半導体の結晶組成を示すための図である。第5図を用い
て説明するならば、本発明の手法を用いることにより、
InP層と、InAs層及びGaAs層の積層からなる半導体層と
が交互に積層され、その層数の比がa0:b0であるような
結晶をもって、Q点の組成に対応したIn1-xGaxAs1-yPy4
元混晶半導体を実現することができる。そして、層数比
a0:b0を徐々に変化させることにより、図中の実線上の
任意の組成をもつ混晶を実現し、実線に沿って、即ち常
にInPに格子整合をとりながらInPからInGaAsへ組成を変
化させた傾斜接合型ヘテロ接合を形成することができ
る。
このように本発明の手法を用いれば、III族元素およ
びV族元素の原子面内にはそれぞれ1種類の元素しか存
在しないため、クラスターをはじめとする組成不均一の
発生を抑制することができる。しかも、本来、格子のほ
ぼ整合した半導体層同士(第1図ではInPとIn0.5Ga0.5A
s)の積層によりヘテロ接合を形成しているため、グレ
ーデッド層内において格子不整を生じることがない。
なお、第1図ではグレーデッド層が、InP層−InAs層
−GaAs層の順序で積層されたものについて述べたが、こ
れに限定されずInP−GaAs−InAsの順序で積層されたも
の、InP層−InAs層−InP層−GaAs層もしくはInP層−GaA
s層−InP層−InAs層の順序で積層されたもの、或はInP
層と、InAs層及びGaAs層が交互に積層されてなる半導体
層とが積層されたものについても効果は同じである。
また、GaAsとAlGaAsの組合せのように、3元混晶半導
体を構成する2元化合物半導体のうちの一方(この場合
にはGaAs)が、ヘテロ接合を形成する相手方の2元化合
物半導体と同一である場合にも、第1の半導体層として
GaAs層、第2及び第3の半導体層としてそれぞれAlAs層
及びGaAs層を考えることにより同様に本発明を適用する
ことができる。
(実施例) 次に本発明について図面を用いて説明する。
第2図は本発明の第1の実施例を説明するための成長
結晶の断面図であり、本発明をバッファ層に適用した場
合を示す。
第2図において、FeドープInPからなる半絶縁性基板
4上には約3700Åのバッファ層31が形成され、更にその
上には5000ÅのSドープn−In0.53Ga0.47As層16が形成
されている。基板の面方位としては(111)B面を用い
た。このバッファ層はアンドープi−InP層とアンドー
プi−InAs層及びアンドープi−GaAs層の周期的積層に
より形成されており、それらの層数の比を制御すること
により11段階に組成を変化させて、全体としてグレーデ
ッド層を形成した。下記にバッファ層の層構造を示す。
この場合、例えばi−In0.7Ga0.3As0.60.4層11は、
InP4層−InAs1層−GaAs1層−InAs1層−GaAs1層−InAs1
層−GaAs1層の順序で積層されたものを1構成単位と
し、この構成単位を8個積層することにより形成した。
各半導体層の形成は、ハイドライド気相成長装置を用
い、原子層エピタキシー法(以降ALE法と称す)によっ
て基板温度350℃で行なった。この手法については、例
えばエイ・ウスイ他(A.Usi et al.)、ジャパニーズ・
ジャーナル・オブ・アプライド・フィジクス(Japanese
Journal of Applied Physics)、25巻、1986年、L212
頁に報告されている。また、n−In0.53Ga0.47As層16は
通常のハイドライド気相成長法(以降ハイドライドVPE
法と称す)により基板温度600℃で形成した。
上記により得られたn−In0.53Ga0.47As層16は、従来
法により得られたものと比較してミスフィット転位が大
幅に減少し、表面状態も非常に良好なものであった。
第3図は本発明の第2の実施例を説明するための半導
体チップの断面図であり、本発明をpn接合の形成に適用
した場合を示す。
第3図においてFeドープInPからなる半絶縁性基板17
上には上記第1の実施例に示したと同様の層構造をもつ
バッファ層18が形成されている。基板の面方位として
(111)B面を用いた。このバッファ層18において、例
えばIn0.7Ga0.3As0.60.4層は、InP1層−InAs1層−InP
1層−GaAs1層−InP1層−InAs2層−InP1層−GaAs2層の順
序で積層されたものを1構成単位として、この構成単位
を8個積層することにより形成した。
このバッファ層18上には5000ÅのZnドープp−In0.53
Ga0.47As層19、約680Åのグレーデッド層及び5000Åの
Sドープn−InP層27が順次形成されており、禁制帯幅
の広いn形領域と禁制帯幅の狭いp形領域からなるヘテ
ロ接合によりpn接合が形成されている。なお、p−In
0.53Ga0.47As層19及びn−InP層27はハイドライドVPE法
により形成し、グレーデッド層はALE法により形成し
た。また、n形領域及びp形領域のキャリア密度は、そ
れぞれn=3×1017cm-3及びp=7×1018cm-3とした。
下記にグレーデッド層の層構造を示す。
上記グレーデッド層において、例えばp−In0.7Ga0.3
As0.60.4層はInP4層−InAs3層−GaAs3層の順序で積層
されたものを1構成単位とし、この構成単位を1個積層
することにより形成した。
上記により得られたpn接合は、所定のパターンにエッ
チングした後、p−In0.53Ga0.47As層19表面及びn−In
P層27表面にそれぞれAuZnNi及びAuGeNiからなるオーミ
ック電極を形成し、2インチウエハー上に多数のpn接合
ダイオードを作製して評価したところ、従来法により得
られたpn接合を用いたものと比較して、電流−電圧特性
の均一性及び逆方向耐圧が著しく向上した。
なお、上記実施例においては、(111)B基板を用い
た場合について述べたが、本発明はこれに限定されず、
(100)面、或はそれらから数度傾いた面方位をはじめ
として他の面方位を有する基板を用いてもよい。
また、上記実施例においては、例えばIn0.7Ga0.3As
0.60.4層の形成にあたり3つの形成法を示したが、本
発明はこれに限定されず、InP1層−InAs1層−GaAs1層−
InP1層−InAs1層−GaAs1層−InP1層−InAs1層−GaAs1層
−InP1層、或はInP1層−GaAs1層−InP1層−InAs1層−Ga
As1層−InP1層−InAs1層−GaAs1層−InP1層−InAs1層
等、他の積層構造を構成単位としてIn0.7Ga0.3As0.6
0.4層を形成してもよく、同様に各組成の半導体層は上
記実施例に示した積層構造に限定されず、他の積層構造
により形成してもよい。
また、上記実施例においては、本発明をInPとInGaAs
のヘテロ接合の形成に適用した場合について述べたが、
これに限定されずGaAsとInGaP、或はGaAsとAlGaAsの組
合せ等、他の2元化合物半導体と3元混晶半導体の組合
せに対しても適用可能であることはいうまでもない。
更に、上記実施例においては、本発明をバッファ層の
形成及びpn接合の形成に用いた場合について示したが、
これに限定されず、他の半導体結晶、或はヘテロバイポ
ーラトランジスタや電界効果トランジスタ、半導体レー
ザ、受光素子等の各種半導体素子に対しても適用可能で
ある。
(発明の効果) 以上説明したように本発明によれば、格子整合をとる
ための組成制御が非常に容易になり、その結果、格子不
整が低減されるとともに組成均一性が向上された傾斜接
合型ヘテロ接合を容易に実現できるという効果がある。
従って、これにより、ヘテロ接合を用いた種々の半導体
結晶及び半導体素子の特性向上に多いに寄与するもので
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の半導体積層構造を説明するための半導
体結晶の断面図、第2図は本発明を説明するための第1
の実施例の半導体結晶の断面図、第3図は本発明の第2
の実施例の半導体結晶の断面図、第4図は従来のヘテロ
接合を説明するための半導体結晶の断面図、第5図はIn
Pに格子整合するIn1-xGaxAs1-yPyの組成を示すための図
である。 1,28……InP層、2……InAs層、3……GaAs層、4,17…
…半絶縁性基板(InP)、5……i−InP層、6……i−
In0.95Ga0.05As0.10.9層、7……i−In0.9Ga0.1As
0.20.8層、8……i−In0.86Ga0.14As0.290.71層、
9……i−In0.8Ga0.2As0.40.6層、10,23……i−In
0.75Ga0.25As0.50.5層、11……i−In0.7Ga0.3As0.6
0.4層、12……i−In0.64Ga0.36As0.730.27層、13
……i−In0.6Ga0.4As0.80.2層、14……i−In0.55Ga
0.45As0.910.09層、15……i−In0.5Ga0.5As層、16…
…n−In0.53Ga0.47As層、18……バッファ層(In1-xGax
As1-yPy、x:0→0.5,y;1→0)、19……p−In0.53Ga
0.47As層、20……p−In0.5Ga0.5As層、21……p−In
0.6Ga0.4As0.80.2層、22……p−In0.7Ga0.3As0.6
0.4層、24……n−In0.8Ga0.2As0.40.6層、25……n
−In0.9Ga0.1As0.20.8層、26,27……n−InP層、29…
…グレーデッド層(In1-xGaxAs1-yPy、x:0→0.47,y;1→
0)、30……In0.53Ga0.47As層。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2元化合物半導体層もしくは3元以上の多
    元混晶半導体層からなる半導体層Aと3元以上の多元混
    晶半導体層からなる半導体層Bとがグレーデッド層を介
    して接したヘテロ接合を有する半導体積層構造におい
    て、グレーデッド層が半導体層A及び半導体層Bの構成
    元素を成分とする2種類以上の2元化合物半導体層の周
    期的積層構造であり、前記周期的積層構造の周期が変化
    してなることを特徴とする半導体積層構造。
  2. 【請求項2】半導体層Aは第1の2元化合物半導体から
    なる第1の半導体層で構成され、半導体層Bは第2の2
    元化合物半導体及び第3の2元化合物半導体を構成材料
    とする3元混晶半導体であり、周期的積層構造は、第1
    の半導体層−第2の2元化合物半導体からなる第2の半
    導体層−第3の2元化合物半導体からなる第3の半導体
    層、もしくは第1の半導体層−第3の半導体層−第2の
    半導体層のうちのいずれか一方の順序で構成される積層
    構造を含むことを特徴とする請求項1記載の半導体積層
    構造。
  3. 【請求項3】半導体層Aは第1の2元化合物半導体から
    なる第1の半導体層で構成され、半導体層Bは第2の2
    元化合物半導体及び第3の2元化合物半導体を構成材料
    とする3元混晶半導体であり、周期的積層構造は、第1
    の半導体層−第2の2元化合物半導体からなる第2の半
    導体層−第1の半導体層−第3の2元化合物半導体から
    なる第3の半導体層、もしくは第1の半導体層−第3の
    半導体層−第1の半導体層−第2の半導体層のうちいず
    れか一方の順序で構成される積層構造を含むことを特徴
    とする請求項1記載の半導体積層構造。
  4. 【請求項4】半導体層Aは第1の2元化合物半導体から
    なる第1の半導体層で構成され、半導体層Bは第2の2
    元化合物半導体及び第3の2元化合物半導体を構成する
    3元混晶半導体であり、周期的積層構造は、第2の2元
    化合物半導体からなる第2の半導体層と第3の2元化合
    物半導体からなる第3の半導体層とからなる積層構造を
    含むことを特徴とする請求項1記載の半導体積層構造。
  5. 【請求項5】少なくとも一部に特許請求の範囲第1項、
    第2項、第3項又は第4項記載の半導体積層構造を有す
    ることを特徴とする半導体素子。
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