JP2778838B2 - 熱処理用の炉とこの炉の温度制御方法 - Google Patents
熱処理用の炉とこの炉の温度制御方法Info
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Description
理材の焼戻しや焼鈍等の熱処理に使用される炉とこの炉
の温度制御方法に関する。
はこれまで以上に高まっている。ばねを軽量化するため
に、特に懸架用コイルばねにおいては、焼入れ・焼戻し
等の熱処理による調質後に、目的に応じて様々な温間加
工を使い分ける必要が生じている。例えば熱間成形ばね
において、焼戻し後の出炉温度を制御することにより、
出炉後に行われる所定の温間加工に適した温度に保持す
る必要がある。また、冷間成形ばねにおいては、コイリ
ング後に歪取り焼鈍が行われるが、その際の出炉温度を
制御することにより、出炉後に行われる加工に適した温
度にする必要がある。
3に示されるように、その必要温度を一定に保つため、
あるいは炉内の温度ばらつきを小さくするために、いく
つかのゾーンa〜fに分けて温度制御を行っている。そ
して最終ゾーンfで、ファンgを用いた空冷によって出
炉温度を低下させ、出炉後に行われる温間加工等に適し
た温度が得られるようにしている。
いては、炉内温度の制御については特に問題は無いが、
最終ゾーンfの冷却能力は一様なので、鋼種などによっ
て焼戻し温度あるいは歪取り焼鈍温度の炉内温度が変わ
ると、その後の出炉温度が変わってしまう。また同一の
炉内温度であっても、ばねの線径が変わると、出炉温度
が変わってしまう。例えば、図4に示されるように、線
径の大小によって出炉温度に大きなばらつきが生じ、出
炉温度を一定に保つことが難しい。
内温度が異なったり、線径によって加工温度が異なる
と、温間加工後の性能が変わってくる可能性があり、品
質上、できるだけ同じ温度で行いたいといった要望があ
る。また、一口に温間加工といっても、その加工温度は
目的に応じて様々であり、温間加工方法に応じた適切な
加工温度に変えることが望まれる。すなわち、同一炉内
温度でも温間加工の種類が異なる場合、出炉温度を変え
る必要があるが、従来の炉では出炉温度を制御すること
が困難であった。また従来の炉では、焼戻し温度あるい
は歪取り焼鈍温度が異なっていて同一の温間加工を行う
場合があるときの温度制御が不可能であった。
等の仕様が変わってもそれぞれ適切な出炉温度が得ら
れ、出炉温度のばらつきを低減できるような炉と、この
炉の温度制御方法を提供することにある。
開発された本発明の炉は、被熱処理材の焼戻しあるいは
焼鈍等の熱処理を行う際に使用する炉であって、炉の入
口側に設けられて上記被熱処理材を所定の熱処理温度に
加熱する加熱ゾーンと、炉の出口部付近に設けられてい
て出炉前の被熱処理材を積極的に冷却する冷却ゾ−ン
と、この冷却ゾ−ンよりも炉の出口側に設けられていて
出炉直前の被熱処理材を上記熱処理温度よりも低い出炉
温度まで加熱する再加熱ゾ−ンとを具備し、上記加熱ゾ
ーンと上記冷却ゾ−ンと上記再加熱ゾ−ンを、連続する
炉壁内部に設けている。
るいは焼鈍等の熱処理を行う際に、炉の入口側に設けた
加熱ゾーンにおいて被熱処理材を所定の熱処理温度に加
熱したのち、炉の出口部付近に設けた冷却ゾーンにおい
て一旦被熱処理材を積極的に冷却し、そののち、出炉直
前の再加熱ゾーンにおいて上記被熱処理材を上記熱処理
温度よりも低い出炉温度まで再加熱することにより該被
熱処理材の出炉温度を調整する。
び図2を参照して説明する。図1に示す熱処理用の炉1
0は、連続する炉壁10aの内部に、炉10の入口側か
ら順に、加熱ゾ−ン11,12と、均熱ゾ−ン13,1
4と、冷却ゾ−ン15と、再加熱ゾ−ン16に区画され
ている。この炉10は、例えば懸架用コイルばね等の被
熱処理材Aの焼戻しあるいは歪取り焼鈍を行う際に使用
される。
0にファン21と熱交換器22とを備えており、ファン
21によって強制的に循環される炉内空気を熱交換器2
2を介して冷却し、排ガスが外部に放出されないように
してある。
ベア装置25が設けられており、このコンベア装置25
によって、被熱処理材Aの一例としてのコイルばね等が
加熱ゾーン11から再加熱ゾーン16に向かって連続的
に搬送されるようになっている。
合、所定の硬さに焼入れされたばねが、図中の加熱ゾー
ン11から炉内に挿入され、更に二段目の加熱ゾーン1
2を経て均熱ゾーン13,14を通過する間に所定の硬
度に焼戻される。また、被熱処理材Aが冷間成形ばねの
場合には、所定の形状にコイリングされたばねが、上記
と同様に加熱ゾーン11,12から均熱ゾーン13,1
4を通る間に、コイリング成形時に発生した歪みが除去
される。
冷間成形ばね)も、冷却ゾーン15において一旦空冷さ
れる。この冷却ゾーン15では、前述した従来の炉(図
3参照)の冷却ゾーンfよりも積極的な冷却が行われ
る。
出炉したい温度に再加熱されることにより、被熱処理材
Aは温度が再上昇するかあるいは温度が保持される。こ
のように出炉前に被熱処理材Aを一旦冷却してから所望
温度に加熱する方が、最終ゾーンで冷却する場合よりも
出炉温度の制御が容易である。
材Aの温度変化をゾ−ン毎に示したものである。図中に
実線で示されるパタ−ンは線径が小さい被熱処理材の場
合であり、この被熱処理材は加熱ゾーン11,12にお
いて所定の熱処理温度に加熱され、前記冷却ゾ−ン15
において一旦出炉温度以下に冷却されたのち、再加熱ゾ
−ン16によって上記熱処理温度よりも低い出炉温度ま
で再加熱される。図2中に1点鎖線で示されるパタ−ン
は線径が大きい場合であり、冷却ゾ−ン15における温
度低下は線径が小さい場合よりも緩やかであるが、最終
的に再加熱ゾ−ン16において所定の出炉温度が得られ
ている。このように本実施例の炉10によれば、被熱処
理材の線径にかかわらず一定の出炉温度が得られる。
は、必ずしも出炉温度以下に設定する必要はない。要
は、出炉後に所定の温間加工温度が得られればよい訳で
あるから、同一条件下で線径の異なる被熱処理材(ワー
ク)が、結果として同一出炉温度となるように設定すれ
ばよい。
等の異なる複数種類の被熱処理材の焼戻しあるいは焼鈍
などの熱処理を行う場合に、線径等の違いによる出炉温
度のばらつきがなくなり、出炉後の加工等を均一な温度
条件で行うことが可能となり、同一炉内温度で同一の温
間加工を行う場合に好ましい結果が得られる。また、同
一の炉内温度で異なる温間加工等を行う場合には、再加
熱ゾ−ンの温度を制御することによって、それぞれの温
間加工に適した温度が容易に得られ、同一製造ラインで
異なる加工仕様のばね等を生産することが可能である。
模式的に示す図。
ーンを示す図。
度パターンを示す図。
13,14…均熱ゾーン、15…冷却ゾーン、16…再
加熱ゾーン。
Claims (2)
- 【請求項1】被熱処理材の焼戻しあるいは焼鈍等の熱処
理を行う際に使用する炉であって、炉の入口側に設けら
れて上記被熱処理材を所定の熱処理温度に加熱する加熱
ゾーンと、炉の出口部付近に設けられていて出炉前の被
熱処理材を積極的に冷却する冷却ゾ−ンと、この冷却ゾ
−ンよりも炉の出口側に設けられていて出炉直前の被熱
処理材を上記熱処理温度よりも低い出炉温度まで加熱す
る再加熱ゾ−ンとを具備し、上記加熱ゾーンと上記冷却
ゾ−ンと上記再加熱ゾ−ンを、連続する炉壁内部に設け
たことを特徴とする熱処理用の炉。 - 【請求項2】被熱処理材の焼戻しあるいは焼鈍等の熱処
理を行う際に、炉の入口側に設けた加熱ゾーンにおいて
被熱処理材を所定の熱処理温度に加熱したのち、炉の出
口部付近に設けた冷却ゾーンにおいて一旦被熱処理材を
積極的に冷却し、そののち、出炉直前の再加熱ゾーンに
おいて上記被熱処理材を上記熱処理温度よりも低い出炉
温度まで再加熱することにより該被熱処理材の出炉温度
を調整することを特徴とする熱処理用の炉の温度制御方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2405613A JP2778838B2 (ja) | 1990-12-25 | 1990-12-25 | 熱処理用の炉とこの炉の温度制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2405613A JP2778838B2 (ja) | 1990-12-25 | 1990-12-25 | 熱処理用の炉とこの炉の温度制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04224619A JPH04224619A (ja) | 1992-08-13 |
JP2778838B2 true JP2778838B2 (ja) | 1998-07-23 |
Family
ID=18515224
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2405613A Expired - Lifetime JP2778838B2 (ja) | 1990-12-25 | 1990-12-25 | 熱処理用の炉とこの炉の温度制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2778838B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
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---|---|---|---|---|
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JP6444082B2 (ja) * | 2014-07-23 | 2018-12-26 | 日本発條株式会社 | スタビライザ製造装置およびその方法 |
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Family Cites Families (2)
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JPS6435049A (en) * | 1987-07-30 | 1989-02-06 | Mazda Motor | Engine controller |
-
1990
- 1990-12-25 JP JP2405613A patent/JP2778838B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH04224619A (ja) | 1992-08-13 |
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