JP2778425B2 - 分極性電極とその製造方法及びそれを用いた電気二重層コンデンサ - Google Patents
分極性電極とその製造方法及びそれを用いた電気二重層コンデンサInfo
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気二重層コンデンサや
電池に用いられる分極性電極に関する。
電池に用いられる分極性電極に関する。
【0002】
【従来の技術】電気二重層コンデンサはメモリーバック
アップ用部品として広く用いられている。電池または商
用交流電源を直流に変換した電源と並列に電気二重層コ
ンデンサを接続し、電源の瞬断時に電気二重層コンデン
サに蓄積された電荷により種々の部品のバックアップす
るという形で使用されている。
アップ用部品として広く用いられている。電池または商
用交流電源を直流に変換した電源と並列に電気二重層コ
ンデンサを接続し、電源の瞬断時に電気二重層コンデン
サに蓄積された電荷により種々の部品のバックアップす
るという形で使用されている。
【0003】近年、10F以上の大容量をもつ電気二重
層コンデンサが開発されるに至った。例えば、プロスィ
ーディング オブ ザ フォーティファスト エレクト
ロニック コンポーネンツ アンド テクノロジィ コ
ンファレンス(Proceedingu of the
41st Electronic Componen
ts and Technology Confere
nce)p531−536(1991)には2.3V−
500Fの電気二重層コンデンサが、エクステンデット
アブストラクト オブ ザ ワンハンドレッツエイテ
ース エレクトロケミカル ソサイエティ ミーティン
グ,フォエニクス エイゼット,アブストラクト(Ex
tended Abstract of the 18
0thElectrochemical Societ
y Meeting,Phoenix AZ,Abst
ract)No.80(1991)には5.5V−10
00Fの電気二重層コンデンサがそれぞれ紹介されてい
る。これらの電気二重層コンデンサは、大容量でかつ等
価直列抵抗が低いことを生かして、電気自動車等のパル
スパワー用蓄電源としての応用が期待されている。
層コンデンサが開発されるに至った。例えば、プロスィ
ーディング オブ ザ フォーティファスト エレクト
ロニック コンポーネンツ アンド テクノロジィ コ
ンファレンス(Proceedingu of the
41st Electronic Componen
ts and Technology Confere
nce)p531−536(1991)には2.3V−
500Fの電気二重層コンデンサが、エクステンデット
アブストラクト オブ ザ ワンハンドレッツエイテ
ース エレクトロケミカル ソサイエティ ミーティン
グ,フォエニクス エイゼット,アブストラクト(Ex
tended Abstract of the 18
0thElectrochemical Societ
y Meeting,Phoenix AZ,Abst
ract)No.80(1991)には5.5V−10
00Fの電気二重層コンデンサがそれぞれ紹介されてい
る。これらの電気二重層コンデンサは、大容量でかつ等
価直列抵抗が低いことを生かして、電気自動車等のパル
スパワー用蓄電源としての応用が期待されている。
【0004】このような大容量電気二重層コンデンサ用
分極性電極として、いくつかの固体活性炭が知られてい
る。特公平4−44407号公報には、フェノール樹
脂、ポリビニルアルコール及びでん粉と、ホルマリン及
び酸触媒から得られたフェノール樹脂発泡体を炭化賦活
する分極性電極が示されている。特開昭63−2260
19号公報には活性炭繊維あるいは活性炭粉末とレゾー
ル型フェノール樹脂との混合物を熱処理して得られる分
極性電極が示されている。特願平3−81262には、
活性炭粉末とフェノール樹脂粉末との混合粉末を成型
後、熱処理して得られる固体活性炭が示されている。
分極性電極として、いくつかの固体活性炭が知られてい
る。特公平4−44407号公報には、フェノール樹
脂、ポリビニルアルコール及びでん粉と、ホルマリン及
び酸触媒から得られたフェノール樹脂発泡体を炭化賦活
する分極性電極が示されている。特開昭63−2260
19号公報には活性炭繊維あるいは活性炭粉末とレゾー
ル型フェノール樹脂との混合物を熱処理して得られる分
極性電極が示されている。特願平3−81262には、
活性炭粉末とフェノール樹脂粉末との混合粉末を成型
後、熱処理して得られる固体活性炭が示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記大容量電気二重層
コンデンサは、パルスパワー用蓄電源として用いるため
には瞬時に大電流を供給しなければならない。しかし、
特願平3−81262に示されるような分極性電極の細
孔は、活性炭粉末が持つ半径十から数十オングストロー
ムの細孔と、フェノール樹脂の炭化時に形成される半径
千数百オングストロームの細孔とから成っており、この
ような細孔構造の分極性電極は、細孔内でのイオンの拡
散が抑制される。このため大電流で放電を行うと、見か
け上容量が減少し十分な性能が引き出せないという問題
点があった。また、特開昭63−26019号公報に示
される分極性電極についても、同様の問題点がある。
コンデンサは、パルスパワー用蓄電源として用いるため
には瞬時に大電流を供給しなければならない。しかし、
特願平3−81262に示されるような分極性電極の細
孔は、活性炭粉末が持つ半径十から数十オングストロー
ムの細孔と、フェノール樹脂の炭化時に形成される半径
千数百オングストロームの細孔とから成っており、この
ような細孔構造の分極性電極は、細孔内でのイオンの拡
散が抑制される。このため大電流で放電を行うと、見か
け上容量が減少し十分な性能が引き出せないという問題
点があった。また、特開昭63−26019号公報に示
される分極性電極についても、同様の問題点がある。
【0006】一方、特公平4−44407号公報にはミ
クロンオーダーの細孔を有する分極性電極の製造方法が
示されている。それは、フェノール樹脂発泡体を作製し
た後、炭化賦活する方法である。しかしこの方法は、工
程が複雑でるためにコスト高である。また、樹脂発泡体
を炭化賦活するため、収率が悪い上、均一に処理できな
いという問題点もある。さらに、原料にでん粉等の天然
物を用いるため、NaやK等の不純物を含み、分極性電
極としては適さないという問題点もある。
クロンオーダーの細孔を有する分極性電極の製造方法が
示されている。それは、フェノール樹脂発泡体を作製し
た後、炭化賦活する方法である。しかしこの方法は、工
程が複雑でるためにコスト高である。また、樹脂発泡体
を炭化賦活するため、収率が悪い上、均一に処理できな
いという問題点もある。さらに、原料にでん粉等の天然
物を用いるため、NaやK等の不純物を含み、分極性電
極としては適さないという問題点もある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は活性炭/炭素複
合材料よりなる分極性電極であって、前記活性炭が活性
炭粉末あるいは活性炭繊維よりなり、前記炭素材料がフ
ェノール樹脂の炭化物よりなり、かつ穴径0.1〜5.
0μmの細孔の占める容積が0.1〜1.2cc/gで
あることを特徴とする。
合材料よりなる分極性電極であって、前記活性炭が活性
炭粉末あるいは活性炭繊維よりなり、前記炭素材料がフ
ェノール樹脂の炭化物よりなり、かつ穴径0.1〜5.
0μmの細孔の占める容積が0.1〜1.2cc/gで
あることを特徴とする。
【0008】上記分極性電極の製造方法は、活性炭粉末
あるいは活性炭繊維と、粒状ないし粉末状フェノール樹
脂と、粉末状ないし繊維状熱可塑樹脂との混合物を成型
し、非酸化性雰囲気中で熱処理を行うことを特徴とす
る。
あるいは活性炭繊維と、粒状ないし粉末状フェノール樹
脂と、粉末状ないし繊維状熱可塑樹脂との混合物を成型
し、非酸化性雰囲気中で熱処理を行うことを特徴とす
る。
【0009】また、上記分極性電極の製造方法におい
て、活性炭とフェノール樹脂の混合物の合計重量に対し
て、熱可塑性樹脂の添加量を1から50重量パーセント
とする。
て、活性炭とフェノール樹脂の混合物の合計重量に対し
て、熱可塑性樹脂の添加量を1から50重量パーセント
とする。
【0010】また、上記熱可塑性樹脂として、ポリメチ
ルメタアクリレイト、ポリスチレン、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ−p−キシリレ
ン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリレートあるいはポリエ
チレングリコールのうち少なくとも1種類の樹脂を用い
る。
ルメタアクリレイト、ポリスチレン、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ−p−キシリレ
ン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリレートあるいはポリエ
チレングリコールのうち少なくとも1種類の樹脂を用い
る。
【0011】また、電解液を含浸した一対の電極とこれ
らの電極の間にセパレータを配置した電気二重層コンデ
ンサにおいて、一対の電極のうち少なくとも一つを上記
分極性電極とする。
らの電極の間にセパレータを配置した電気二重層コンデ
ンサにおいて、一対の電極のうち少なくとも一つを上記
分極性電極とする。
【0012】
【作用】従来のブロック状固体活性炭の細孔は、活性炭
粉末の持つ半径十から数十オングストロームの細孔と、
フェノール樹脂の炭化時における分解ガスの抜け穴であ
る半径千数十オングストロームの細孔との2種類から成
る。このような細孔構成の場合、固体活性炭中に流れる
電流は、細孔中における電解液のイオンの拡散が律速と
なる。そのため従来の固体活性炭を分極性電極に用いた
電気二重層コンデンサは、大電流を流すことが困難であ
った。そこで、原料に熱可塑性樹脂を混合することによ
って、炭化時に混合樹脂が熱分解することを利用し、簡
単に固体活性炭中にミクロンオーダーの細孔を形成する
ことができた。このような細孔の形成要因は、混合樹脂
が分解した後に空隙が残るためだけでなく、混合樹脂の
分解ガスに含まれる酸素等が固体活性炭の炭化部を酸化
する効果があるためである。このミクロンオーダーの細
孔を利用して電解液のイオンの拡散が促進されるため、
このような固体活性炭を分極性電極に用いた電気二重層
コンデンサは大電流供給が可能となった。
粉末の持つ半径十から数十オングストロームの細孔と、
フェノール樹脂の炭化時における分解ガスの抜け穴であ
る半径千数十オングストロームの細孔との2種類から成
る。このような細孔構成の場合、固体活性炭中に流れる
電流は、細孔中における電解液のイオンの拡散が律速と
なる。そのため従来の固体活性炭を分極性電極に用いた
電気二重層コンデンサは、大電流を流すことが困難であ
った。そこで、原料に熱可塑性樹脂を混合することによ
って、炭化時に混合樹脂が熱分解することを利用し、簡
単に固体活性炭中にミクロンオーダーの細孔を形成する
ことができた。このような細孔の形成要因は、混合樹脂
が分解した後に空隙が残るためだけでなく、混合樹脂の
分解ガスに含まれる酸素等が固体活性炭の炭化部を酸化
する効果があるためである。このミクロンオーダーの細
孔を利用して電解液のイオンの拡散が促進されるため、
このような固体活性炭を分極性電極に用いた電気二重層
コンデンサは大電流供給が可能となった。
【0013】また、このミクロンオーダーの細孔が形成
されたため、固体活性炭への電解液の含浸時間も短縮す
ることができた。
されたため、固体活性炭への電解液の含浸時間も短縮す
ることができた。
【0014】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。まず
実施例1としてフェノール系活性炭粉末とフェノール樹
脂粉末(ベルパール・カネボウ(株)製)の重量比を7
/3とした混合粉末に、ポリメチルメタアクリレイト粉
末を加え、ボールミルにて乾式混合を行った。ポリメチ
ルメタアクリレイト粉末の添加量は、1、10、30、
50、70wt%の5種類とした。この混合粉末10g
を150℃、100kg/cm2 の圧力で10分間、金
型成型し70×50mm2 、厚さ3mmの活性炭及びポ
リメチルメタアクリレイト樹脂含有フェノール樹脂板を
得た。これらを電気炉中、N2 雰囲気下で900℃で2
時間熱処理を行った。昇降温速度は10℃/hとした。
得られた活性炭/炭素複合体すなわち固体活性炭の細孔
分布を水銀圧入法で測定したところ、全試料の分布ピー
クは0.1〜5.0μmの間にあった。そこで穴径が
0.1〜5.0μmの細孔が占める容積及び密度を表1
に示す。
実施例1としてフェノール系活性炭粉末とフェノール樹
脂粉末(ベルパール・カネボウ(株)製)の重量比を7
/3とした混合粉末に、ポリメチルメタアクリレイト粉
末を加え、ボールミルにて乾式混合を行った。ポリメチ
ルメタアクリレイト粉末の添加量は、1、10、30、
50、70wt%の5種類とした。この混合粉末10g
を150℃、100kg/cm2 の圧力で10分間、金
型成型し70×50mm2 、厚さ3mmの活性炭及びポ
リメチルメタアクリレイト樹脂含有フェノール樹脂板を
得た。これらを電気炉中、N2 雰囲気下で900℃で2
時間熱処理を行った。昇降温速度は10℃/hとした。
得られた活性炭/炭素複合体すなわち固体活性炭の細孔
分布を水銀圧入法で測定したところ、全試料の分布ピー
クは0.1〜5.0μmの間にあった。そこで穴径が
0.1〜5.0μmの細孔が占める容積及び密度を表1
に示す。
【0015】こうして得られた固体活性炭を用いて作製
した電気二重コンデンサについて、図1を用いて説明す
る。図1は本実施例を用いた電気二重層コンデンサの断
面の構造を示し、上で得られた固体活性炭を分極製電極
1としている。
した電気二重コンデンサについて、図1を用いて説明す
る。図1は本実施例を用いた電気二重層コンデンサの断
面の構造を示し、上で得られた固体活性炭を分極製電極
1としている。
【0016】まず、それぞれの分極電極1を電解液とし
て用いる30wt%の硫酸水溶液に浸し、真空中で含浸
を行ったところ、いずれの固体活性炭も2時間でほぼ終
了した。その後、原料の等しい1対の分極製電極1を水
溶液から取り出し、間にポリプロピレン製のセパレータ
2を挟んで対向させる。さらに両側からブチルゴム製の
導電性シートを圧着し、集電体3とする。この時、両側
の集電体3が接触しないように、ポリカーボネイト性ガ
スケット4を分極性電極1の周囲に配置する。次に、1
対のポリカーボネイト性支持体5を集電体3の両側に配
置し、この支持体5とガスケット4とで集電体3を挟み
込む。さらにガスケット4及び支持体5の周囲にエポキ
シ樹脂を塗り込むことにより、電解液を封止する。次
に、端子取り出しのためのステンレス製の端子板6を両
側から集電体3に圧着する。さらに固定のため4隅に穴
の開いた1対のポリカーボネイト製の固定板7で挟み、
4ケ所ボルト・ナット8で固定する。このようにして本
実施例の分極性電極を用いた電気二重層コンデンサを得
た。
て用いる30wt%の硫酸水溶液に浸し、真空中で含浸
を行ったところ、いずれの固体活性炭も2時間でほぼ終
了した。その後、原料の等しい1対の分極製電極1を水
溶液から取り出し、間にポリプロピレン製のセパレータ
2を挟んで対向させる。さらに両側からブチルゴム製の
導電性シートを圧着し、集電体3とする。この時、両側
の集電体3が接触しないように、ポリカーボネイト性ガ
スケット4を分極性電極1の周囲に配置する。次に、1
対のポリカーボネイト性支持体5を集電体3の両側に配
置し、この支持体5とガスケット4とで集電体3を挟み
込む。さらにガスケット4及び支持体5の周囲にエポキ
シ樹脂を塗り込むことにより、電解液を封止する。次
に、端子取り出しのためのステンレス製の端子板6を両
側から集電体3に圧着する。さらに固定のため4隅に穴
の開いた1対のポリカーボネイト製の固定板7で挟み、
4ケ所ボルト・ナット8で固定する。このようにして本
実施例の分極性電極を用いた電気二重層コンデンサを得
た。
【0017】このように構成したコンデンサに、それぞ
れ0.9Vで4時間定電圧充電後、0.45Vまで0.
1と10Aでそれぞれ定電流放電をした。放電電流値
0.1Aにおける容量C0 . 1 A から10Aにおける容
量を引いた値をΔCとする。それぞれのコンデンサのΔ
C/C0 . 1 A (容量変化率)を表1に示す。
れ0.9Vで4時間定電圧充電後、0.45Vまで0.
1と10Aでそれぞれ定電流放電をした。放電電流値
0.1Aにおける容量C0 . 1 A から10Aにおける容
量を引いた値をΔCとする。それぞれのコンデンサのΔ
C/C0 . 1 A (容量変化率)を表1に示す。
【0018】次に実施例2としてフェノール系活性炭粉
末とフェノール樹脂粉末(ベルパール・カネボウ(株)
製)の重量比を7/3とした混合粉末に、ポリプロピレ
ン繊維を15wt%加え、実施例1と同様の方法で固体
活性炭を作製した。密度及び水銀圧入法により測定した
穴径0.1〜5.0μmの細孔の占める容積を表1に示
す。また実施例1と同様の構造の電気二重層コンデンサ
を作製した。なお、電解液の含浸時間は2時間であっ
た。さらに実施例1と同様の充放電を行った結果の容量
変化率を表1に示す。
末とフェノール樹脂粉末(ベルパール・カネボウ(株)
製)の重量比を7/3とした混合粉末に、ポリプロピレ
ン繊維を15wt%加え、実施例1と同様の方法で固体
活性炭を作製した。密度及び水銀圧入法により測定した
穴径0.1〜5.0μmの細孔の占める容積を表1に示
す。また実施例1と同様の構造の電気二重層コンデンサ
を作製した。なお、電解液の含浸時間は2時間であっ
た。さらに実施例1と同様の充放電を行った結果の容量
変化率を表1に示す。
【0019】従来例として原料にポリメチルメタアクリ
レイトあるいはポリプロピレン繊維等の熱可塑性樹脂を
混合しない点以外は、実施例1,2と同様の方法で固体
活性炭を作り電気二重層コンデンサを作製した。従来例
の固体活性炭についても、実施例1,2と同様に密度及
び穴径0.1〜5.0μmの細孔の占める細孔の容積を
表1に示す。また、実施例1,2と同様の充放電を行っ
た結果の容量変化率を表1に示す。なお、電解液の含浸
時間は6時間であった。
レイトあるいはポリプロピレン繊維等の熱可塑性樹脂を
混合しない点以外は、実施例1,2と同様の方法で固体
活性炭を作り電気二重層コンデンサを作製した。従来例
の固体活性炭についても、実施例1,2と同様に密度及
び穴径0.1〜5.0μmの細孔の占める細孔の容積を
表1に示す。また、実施例1,2と同様の充放電を行っ
た結果の容量変化率を表1に示す。なお、電解液の含浸
時間は6時間であった。
【0020】
【表1】
【0021】表1に示すように、本実施例1の分極性電
極は熱可塑性樹脂の添加量の増加に伴って、穴径0.1
〜5.0μmの細孔が占める細孔容積は従来例に比べて
著しく増加し、その結果、容量変化率も大きく改善され
た。しかし、樹脂添加量が多いほど空孔率が高いため次
第に脆くなり、樹脂添加量70wt%の試料では形状を
維持できず、密度及び容量測定ができなかった。これら
の点から樹脂添加量の限界は50wt%である。また、
穴径0.1〜5.0μmの細孔が占める容積が0.1〜
1.2cc/gの範囲にある活性炭/炭素複合材料が大
電流放電に適した分極性電極であることがわかった。
極は熱可塑性樹脂の添加量の増加に伴って、穴径0.1
〜5.0μmの細孔が占める細孔容積は従来例に比べて
著しく増加し、その結果、容量変化率も大きく改善され
た。しかし、樹脂添加量が多いほど空孔率が高いため次
第に脆くなり、樹脂添加量70wt%の試料では形状を
維持できず、密度及び容量測定ができなかった。これら
の点から樹脂添加量の限界は50wt%である。また、
穴径0.1〜5.0μmの細孔が占める容積が0.1〜
1.2cc/gの範囲にある活性炭/炭素複合材料が大
電流放電に適した分極性電極であることがわかった。
【0022】また、実施例2のように繊維状の熱可塑性
樹脂を混合した場合にも同様の改善がみられた。さら
に、熱可塑性樹脂として、ポリメチルメタアクリレイト
及びポリプロピレン以外にも、ポリスチレン、ポリエチ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリ−p−キシリレン、ポリ酢
酸ビニル、ポリアクリレートあるいはポリエチレングリ
コールを用いてもほぼ同様の効果がある。また、これら
の熱可塑性樹脂を2種類以上組み合わせても良い。
樹脂を混合した場合にも同様の改善がみられた。さら
に、熱可塑性樹脂として、ポリメチルメタアクリレイト
及びポリプロピレン以外にも、ポリスチレン、ポリエチ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリ−p−キシリレン、ポリ酢
酸ビニル、ポリアクリレートあるいはポリエチレングリ
コールを用いてもほぼ同様の効果がある。また、これら
の熱可塑性樹脂を2種類以上組み合わせても良い。
【0023】また、固体活性炭の作製方法として本実施
例に示した金型成型以外にも射出成型を行っても、同様
の効果が得られる。
例に示した金型成型以外にも射出成型を行っても、同様
の効果が得られる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、電極内部
にミクロンオーダーの細孔を形成しているため、イオン
の拡散が促進され、大電流供給に適した固体活性炭電極
が得られるという効果がある。
にミクロンオーダーの細孔を形成しているため、イオン
の拡散が促進され、大電流供給に適した固体活性炭電極
が得られるという効果がある。
【0025】また、分極性電極への電解液の含浸過程に
おいても、本発明によって形成された細孔を利用して、
従来より短時間での含浸が可能となった。
おいても、本発明によって形成された細孔を利用して、
従来より短時間での含浸が可能となった。
【図1】本発明の固体活性炭を分極性電極に用いた電気
二重層コンデンサの断面図。
二重層コンデンサの断面図。
1 分極性電極 2 セパレータ 3 集電体 4 ガスケット 5 支持体 6 端子板 7 固定板 8 ボルト・ナット
フロントページの続き (72)発明者 越智 篤 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気 株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−165108(JP,A) 特開 平4−175277(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01G 9/058 H01M 4/04
Claims (5)
- 【請求項1】活性炭/炭素複合材料よりなる分極性電極
であって、前記活性炭が活性炭粉末あるいは活性炭繊維
よりなり、前記炭素材料がフェノール樹脂の炭化物より
なり、かつ穴径0.1〜5.0μmの細孔の占める容積
が0.1〜1.2cc/gであることを特徴とする分極
性電極。 - 【請求項2】 請求項1記載の分極性電極において、活
性炭粉末あるいは活性炭繊維と、粒状ないし粉末状フェ
ノール樹脂と、粉末状ないし繊維状熱可塑性樹脂との混
合物を成型し、非酸化性雰囲気中で熱処理を行うことに
より得られることを特徴とする分極性電極の製造方法。 - 【請求項3】 請求項2記載の分極性電極の製造方法に
おいて、活性炭とフェノール樹脂の混合物の合計重量に
対して、熱可塑性樹脂の添加量を1から50重量パーセ
ントとすることを特徴とする分極性電極の製造方法。 - 【請求項4】 請求項2記載の熱可塑性樹脂として、ポ
リメチルメタアクリレイト、ポリスチレン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ−p−キシ
リレン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリレートあるいはポ
リエチレングリコールのうち少なくとも1種類の樹脂を
用いることを特徴とする請求項2記載の分極性電極の製
造方法。 - 【請求項5】 電解液を含浸した一対の電極とこれらの
電極の間にセパレータを配置した電気二重層コンデンサ
において、一対の電極のうち少なくとも一つを請求項1
記載の分極性電極とすることを特徴とする電気二重層コ
ンデンサ。
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Applications Claiming Priority (3)
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JP9175193 | 1993-04-20 | ||
JP5257405A JP2778425B2 (ja) | 1993-04-20 | 1993-10-15 | 分極性電極とその製造方法及びそれを用いた電気二重層コンデンサ |
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1993
- 1993-10-15 JP JP5257405A patent/JP2778425B2/ja not_active Expired - Fee Related
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