JP2778148B2 - 共架多回線系統用地絡回線選択継電器 - Google Patents

共架多回線系統用地絡回線選択継電器

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JP2778148B2 JP22552189A JP22552189A JP2778148B2 JP 2778148 B2 JP2778148 B2 JP 2778148B2 JP 22552189 A JP22552189 A JP 22552189A JP 22552189 A JP22552189 A JP 22552189A JP 2778148 B2 JP2778148 B2 JP 2778148B2
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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、共架多回線系統用地絡回線選択継電器に関
する。
B.発明の概要 本発明は、他回線と併架される平行2回線の零相電圧
と零相電流より地絡故障回線を検出するにおいて、 相手端先行しゃ断検出時に継電器動作状態によって負
荷電流正相分変化量を故障電流に和算又は減算すること
により、 分岐点近傍に他の受電端が存在する場合も含めて故障
回線を確実に判別できるようにしたものである。
C.従来の技術 高抵抗接地系平行2回線送電線が他の送電線と同一鉄
塔に併架されると、他の送電線の負荷電流等の誘導によ
って第二回路に零相循環電流が生じる。この平行二回線
の地絡保護として、零相電圧と回線間零相差電流(以
下、単に零相差電流と呼ぶ)との位相関係(零相電圧の
逆位相成分−Voに対する零相差電流の有効分の符号)に
よって故障回線を検出する地絡回線選択継電器(以下、
50Gリレーと呼ぶ)が適用されると、零相循環電流の補
償が必要となる。
この電流の補償方式として、優れた補償性能をもつベ
クトル補償方式が発明されている(例えば、特公昭61−
5334号公報)。これは、一線地絡時に2組の健全相回線
間差電流から負荷電流正相成分の消去演算を行った値
に、補償定数設定値をかけて零相循環電流の演算値を求
め、この演算値によって零相循環電流の補償演算を行う
ものである。
しかし、保護回線の受電端にスコットT変圧器を通し
て供給される負荷等があると、保護回線に流れる負荷電
流は逆相成分をもつ。前記補償方式に対して、この逆相
成分は零相循環電流の補償誤差電流として現れるので、
50Gリレーは要求される保護性能を維持できなくなるこ
とがある。そこで、逆相成分の対策を講じたものとして
特開昭59−178921号公報が提案されている。
以下、特公昭61−5334号公報に記載される方式におけ
る保護回線負荷電流逆相成分の影響及びその対策を講じ
た特開昭59−178921号公報の補償方式について詳細に説
明する。
第3図は他回線と併架される平行二回線三端子送電系
統図であり、他回線になる平行二回線1,2と保護回線に
なる平行二回線3,4とが同一鉄塔に併架され、回線3,4に
受電端負荷5及び一回線受電のT分岐負荷6がある場合
を示す。この系統は三端子とも平行二回線運用され、送
電端子数1、受電端子数2で構成される。保護回線内の
1回線だけから受電している負荷電流(以下、T分岐負
荷と呼ぶ)は、各回線に等分に分流しないので、常時、
回線間差電流として現れる(保護区間への流入方向を正
として、回線3の電流になる1L電流と回線4の電流にな
る2L電流との回線間差電流を以下、差電流と呼ぶ)。2
回線受電されている受電端の負荷電流(以下、受電端負
荷と呼ぶ)は、各回線に等分に分流し、差電流として現
れない。相手端近傍の地絡故障は、相手端の故障回線が
先行遮断され、次に自端が遮断される順次遮断(シリー
ズトリップ)により除去される。相手端先行遮断時に故
障回線の負荷電流が健全回線へ転移し、受電端の負荷電
流成分が未遮断端子の差電流として現れる。一線地絡故
障時に、故障電流成分を含まない2組の健全相差電流か
ら循環電流成分を検出するため、前述のとおり差電流に
現れる負荷電流を消去しなければならない。このため、
遅れ相差電流の位相を120゜進めた値を進み相差電流
(a相地絡時で進み相b相、遅れ相c相)からひく正相
成分消去演算を行う。この演算値に補償定数値を掛けて
零相循環電流を演算し、零相差電流に含まれる零相循環
電流をこの電流の演算値を使って補償して、故障電流成
分だけを検出する。a相一線地絡時を例にすると検出値
IRYは、(1)式で与えられる。
IRY=3Iod−Kaset(Ibd−aIcd) ……(1) 但し、3Iod、Ibd、Icd:零、b、c相差電流。
a=εj 2/3 π、Kaset:補償定数値の設定値。
健全相差電流は、循環電流成分と負荷電流成分とから
なる。負荷電流を正相、逆相成分で示すと、健全相差電
流は次式で表現される。
但し、Ibc、Icc:b,c相循環電流, a2=εj 2/3 π I1l、I2l:負荷電流正相および逆相成分 (2)式を(1)式に代入すると、以下のとおり負荷
電流逆相成分が誤差として現れる。
IRY=Ifd+2×3Ioc−2Kaset(Ibc−aIcc) −(a−1)KasetI2l ……(3) 但し、Ifd:差電流(1L−2L)として現れる故障電流の
零相成分、 3Ioc:零相循環電流 (3)式の右辺第1項は故障電流、第2項は零相循環
電流であり、これらは零相差電流3Iodを構成する成分で
ある。第3,4項は零相循環電流の演算値を構成する成分
である。
上述の(3)式は特公昭61−5334号公報による補償方
式に相当し、第2項の零相循環電流は、補償定数値の設
定値が適切であれば第3項の零相循環電流の演算値によ
って補償(消去)される。しかし、第4項の負荷電流の
逆相成分による補償誤差電流を消去することは、1変電
所の電流情報から得られる式の数と、求めなければなら
ない電流値(未知数)の数とを比較すると後者が多いの
で、数学的には不可能である。
特開昭59−178921号公報による負荷電流逆相成分の影
響を取り除いた補償方式を以下に説明する。
同時遮断または順次遮断のいずれかにより、故障は除
去される。よって、故障時の保護回線の遮断器は全てが
閉である状態と、相手端の故障回線の遮断器だけが先行
遮断によって開の状態とがある。地絡故障発生直前から
相手端が先行遮断される迄の間は、T分岐負荷電流の逆
相成分による補償誤差電流値がほぼ一定に保たれる。相
手端先行遮断が検出される迄は、この性質を利用した手
段が用いられる。相手端先行遮断検出後は、負荷電流の
正相成分を故障回線検出に利用した手段が用いられる。
(A)相手端先行遮断が検出されない場合 この系統状態では、保護回線の全ての遮断器が閉であ
る。また、負荷電流が小さくて相手端先行遮断が後述す
る方法により検出されない場合である。(3)式につい
て故障中の量と、故障発生直前の記憶量とのベクトル差
電流(以下、変化分と呼ぶ。記号はΔとする)IRY1がリ
レー入力電流として導入される。IRY1は次式で与えられ
る。
IRY1={3Iod−Kaset(Ibd−aIcd)}−{3od− Kasetbd−aIcd)} =Δ{3Iod−Kaset(Ibd−aIcd)} ……(7) 但し、記号の上部の−は地絡故障発生直前の記憶量を
示す。Δ:変化分演算を示す。
零相循環電流は完全に補償されると仮定すると、
(3)式より(7)式の右辺は 3Iod−Kaset(Ibd−aIcd)=Ifd−(a−1)・ Kaset・I2l ……(8) 3od−Kasetbd−acd)=−(a−1)・ Kaset2l ……(9) となる。よって、(7)式は次式で表現される。
IRY1=Ifd−(a−1)・Kaset・ΔI2l ……(10) 高抵抗接地系統の一線地絡故障電流は、100%地絡の
場合数百A(100〜400A)程度なので、一線地絡故障時
の正相電圧は系統健全時の値とほとんど同じである。ま
た、逆相電圧は非常に小さい。これは併架模擬送電線に
よる試験でも確認された。よって、T分岐負荷の需要が
故障中に変化しないと仮定すると(一般的な負荷は、こ
の仮定が十分に成立する)、差電流に現れる負荷電流成
分もほとんど変化せず、ΔI2l≒0が成立する。従っ
て、(10)式のIRY1は故障電流の零相成分だけなので、
通常の50Gリレーと同様に零相電圧の逆位相成分−Voに
対するIRY1の有効分の符号によって故障回線が検出され
る。
(B)相手端先行遮断が検出された場合 この系統状態では、故障回線の負荷電流が健全回線へ
転移するので、差電流に現れる負荷電流は変化する。よ
って、差電流に現れる負荷電流正相成分の変化分ΔI1l
が一定値以上により相手端先行遮断が検出される。ま
た、この場合の負荷電流逆相成分I2lと地絡故障発生直
前の記憶量I2lとは異なる値となるので、(7)式のI
RY1によって故障回線を検出することは困難となる。後
述するとおり、相手端先行遮断後の故障電流IfdとΔI1l
との位相は、一定の関係にある。よって、この位相関係
と負荷電流逆相成分による補償誤差電流に較べて、ΔI1
lが十分大きなことを利用して、(7)式のIRY1とΔI1l
との合成値をリレー入力電流IRY2として導入することに
より、以下に述べるとおり故障回線を検出することがで
きる。なおΔI1lは地絡相を基準とした正相成分であ
り、このときのリレー入力電流IRY2は次式に示される。
IRY2=Δ{3Iod−Kaset(Ibd−aIcd)}±ΔI1l =Ifd±ΔI1l−(a−1)・Kaset・ΔI2l ……(11) (11)式で、右辺第1項の故障電流Ifdと第2項の差
電流に現れる負荷電流正相成分の変化分ΔI1lとが、ほ
ぼ同じ位相となるようにΔI1lの符号を選択することが
必要である。従って、IfdとΔI1lとの位相関係を利用
し、後述する方法により先行遮断端子が受電端・相電端
のいずれであるかを検出して、次のとおりその符号を選
択する。
(i)先行遮断端子が受電端であれば、IfdとΔI1lとは
逆位相なので、ΔI1lの符号として負を選択する。
(ii)先行遮断端子が送電端であれば、IfdとΔI1lとは
同相なので、ΔI1lの符号として正を選択する。
(11)式の右辺第3項は、負荷電流逆相成分の変化分
ΔI2lによる補償誤差電流である。一般的に、T分岐負
荷電流に較べて受電端負荷電流が十分大きいので、負荷
電流の正相成分に対する逆相成分の含有率Δ=ΔI2l/Δ
I1lの最大値は5%、(a−1)Kasetの最大値は7と考
えられる。よって、第3項の補償誤差電流(a−1)・
Kaset・α・ΔI1lの最大値は、0.35ΔI1lであり、ΔI1l
の大きさに対して35%となる。また、Ifdの位相とΔI1l
の位相とがほぼ等しくなるようにΔI1lの符号が選択さ
れるので、零相電圧の逆位相成分−Voに対するIRY2の有
効分の符号とIfdの有効分の符号とは、(1)式の第3
項の補償誤差電流に影響されることなく一致する。従っ
て、−Voに対するIRY2の有効分の符号によって故障回線
を検出することができる。
以下では、最初に負荷電流正相成分の変化量ΔI1lを
リレー入力電流として導入するため基本となる、相手端
先行遮断後のΔI1lとIfdとの位相関係について述べる。
次に、ΔI1lの符号を選択するため、先行遮断端子が受
・送電端のいずれであるかを検出することが必要なの
で、その検出方法について述べる。以下には受電端の回
線に流れる負荷電流の方向は受け方向として説明する。
(1)受電端先行遮断時 第4図(a)に示されるとおり受電端の負荷電流をIl
とすると、二回線運用時に回線1L,2Lに流れる負荷電流
はIl/2である。受電端ではその方向は受け方向である
(保護区間から流出方向。その方向が実線矢印で示され
る)。第4図(b),(c)に示されるように先行遮断
端子では、遮断によって故障回線の負荷電流が零にな
る。その変化は、変化分Il/2、送り方向(その方向が鎖
線矢印で示される)となり、この回線の負荷電流は全て
健全回線へ転移する。よって、未遮断端子(Ass)にお
ける負荷電流の変化は、故障回線では変化分Il/2、受け
方向になる。健全回線では変化分Il/2、送り方向にな
る。この端子の差電流(保護区間流入方向が正、1L−2
L)に現れる負荷電流の変化は、故障回線が1Lの場合、
変化分Il、受け方向になる。力率が1である送り方向の
負荷電流の正相成分(地絡相が基準)と地絡相の中性点
電圧とはほぼ同相になる。また、この電圧と中性点接地
抵抗器による故障電流Ifおよび零相電圧の逆位相成分−
Voとは、ほぼ同相になる。各相および零相電圧Va,Vb,V
c,Vo、差電流に現れる負荷電流およびその正相成分の変
化分ΔI1l、故障電流Ifdのベクトル図が、同図(b)に
示される。−Voに対するΔI1lの位相はほぼ逆位相、Ifd
の位相はほぼ同相となる。故障回線が2Lの場合、1Lの場
合に較べて負荷電流の変化および故障電流の位相は反対
となる。よって、ΔI1lは変化分Il、送り方向となる。
これらのベクトル図が、同図(c)に示される。−Voに
対するΔI1lの位相はほぼ同相、Ifdの位相はほぼ逆位相
となる。すなわち、故障回線にかかわらずΔI1lとIfd
の位相は逆位相になる。系統は説明を簡単にするため二
端子系統であるが、三端子系統でもこれらの位相関係は
同様である。
(2)送電端先行遮断時 第4図(d),(e)に示されるように先行遮断端子
では、遮断によって故障回線の送り方向の負荷電流Il/2
が零になる。その変化は、変化分Il/2、受け方向にな
る。したがって未遮断端子(Bss)の差電流に現れる負
荷電流の変化は、故障回線が1Lの場合、変化分Il、送り
方向になる。故障電流の位相は受電端先行遮断時と同じ
になる。ベクトル図が同図(d)に示される。−Voに対
するΔI1lおよびIfdの位相は、いずれともほぼ同相とな
る。故障回線が2Lの場合、1Lの場合に較べて負荷電流の
変化および故障電流の位相は反対となる。よって、ΔI1
lは変化分Il、受け方向になる。ベクトル図が同図
(e)に示される。−Voに対するΔI1lおよびIfdの位相
は、いずれともほぼ逆位相となる。すなわち、故障回線
にかかわらずΔI1lとIfdとは同相になる。
なお、ΔI1lは特開昭59−178921号公報に第7表とし
て示されるように、例えばa相については次式から求め
られる。
但し、Kasetは補償定数値 KasetはKasetの共役複素数 a=εj 2/3 π a2=ε−j 2/3 π Ibd,Icdは回線間b,c相差電流 上付線は地絡発生直前の算定値 D.発明が解決しようとする課題 上述のように、ΔI1lを故障回線検出に利用するの
に、先行遮断端子が送電端か受電端かによってΔI1lの
符号を選択する。例えば、第3図の三端子系統では送電
端子数1,受電端子数2であり、送電端からみればいずれ
の相手端子も受電端なので、先行遮断端子の検出は容易
である。しかし受電端からみれば相手先行遮断端子は送
電端ともう一方の受電端とが考えられる。このため、特
開昭59−178921号公報の発明では、受電端で相手端先行
遮断が検出されると、送電端の次先行遮断(もう一方の
受電端が最先行遮断の場合)を期待して一定時限の間50
Gリレーをロックした後に、(11)式のΔI1lの符号とし
て正を選択する。これは、この場合に(例、第3図のAs
s,Css遮断後)、受電端(Bss)のΔI1lの変化方向は、
遮断回線に流れていた負荷電流は受電端(Bss)より送
電端(Ass)の方が大きいため必ず保護区間流入方向に
なるからである。しかし、例えば第3図に示す系統で分
岐から受電端(Bss)迄の距離が極端に短くl2≒0の場
合は、C変電所最先行遮断時には、次先行遮断端子とし
て送電端であるA変電所が期待できない。
本発明の目的は、分岐点から他の受電端までの距離が
短い場合にも故障回線の確実な選択ができる地絡回線選
択継電器を提供することにある。
E.課題を解決するための手段 本発明は、上記目的を達成するため、他回線と同じ鉄
塔に併架される平行二回線の零相電圧と回線間零相差電
流より該平行二回線の地絡故障回線を検出する地絡回線
選択継電器において、平行二回線の回線間差電流から正
相分を除外する第1の演算手段と、前記第1の演算手段
から得られる差電流にベクトル定数を乗算する第2の演
算手段と、前記回線間差電流から地絡故障発生前後の負
荷電流正相分の変化量を求める第3の演算手段と、系統
健全時に自端子が送電端か受電端かによって地絡回線選
択継電器の限時タイマーを整定値を調整する第4の演算
手段と、前記第3の演算手段によって得られた変化量が
一定値以下のときに零相差電流と前記第2の演算手段の
演算値との差について地絡故障発生前後の変化分を求め
る第5の演算手段と、前記第3の演算手段によって得ら
れた変化量が一定値を越えるときに、零相差電流と前記
第2の演算手段の演算値との差について地絡故障発生前
後の変化分を求めた値に対して、地絡故障検出時点から
前記第3の演算手段により得られた値が一定値以上にな
る迄の時間が、ある一定の時間以上になるか否かによっ
て前記第3の演算手段により得られた値を和演算又は差
演算する第6の演算手段とを備え、零相電圧と前記第5
の演算手段又は第6の演算手段により得られた電流値と
の位相関係により地絡故障回線を検出することを特徴と
する。
F.作用 第1の演算手段による回線間差電流から正相分除去は
a相地絡では(Ibd−aIed)から求め、第2の演算手段
によるベクトル定数乗算は、この値に補正定数Kaset
掛けることで零相循環電流を求め、すなわち(1)式の
右辺第2項、第5の演算手段において零相差電流3Iod
第2の演算手段によって得られた零相循環電流の演算値
との差IRYについて(7)式に示す故障前後の変化量 を求める。
一方、第3の演算手段では回線間差電流から故障前後
の負荷電流正相分の変化量 を求め、この変化量ΔI1lについて第5及び第6の演算
手段ではΔI1lが一定値以上か否かによって相手端先行
遮断を検出し(このリレーを51DLと称する)、相手端先
行遮断でなければ(ΔI1lが一定値以下で51DLリレー不
動作)第5の演算手段の算定値IRY1を50Gリレー入力電
流として使用し、相手端先行遮断であれば(ΔI1lが一
定値以上で51DLリレー動作)第6の演算手段により零相
差電流3Iodと零相循環電流の演算値との差について故障
前後の変化量IRY1を求め、さらにこの変化量に負荷電流
正相分の変化量ΔI1lを和算又は減算して50Gリレー入力
電流IRY2として使用する。尚、相手端先行遮断検出(51
DL)リレーが動作時点での、地絡過電圧(64V)リレー
で駆動される限時タイマー(64VT1)の動作,不動作に
応じて、ΔI1lの和算・減算を選択する。そして、第5
又は第6の演算手段による50Gリレー入力電流IRY1又はI
RY2は零相電圧Voとの位相関係によって故障回線の検出
(50Gリレー)行うのに使用する。
ここで、第4の演算手段による50Gリレーの限時タイ
マーの整定値の調整は先行遮断する相手端子が相電端・
受電端のいずれであるかを検出するためにある。よっ
て、第6の演算手段において、地絡故障検出時点から、
51DLリレー(相手端先行遮断検出リレー)が動作する迄
の時間により、すなわち51DLリレー動作時点での地絡過
電圧(64V)リレーで駆動される限時タイマー(64VT1
の動作・不動作に応じて、ΔI1lの和算・減算を選択す
る。これを以下に詳細に説明する。
50Gリレーの遮断指令出力時間を、送電端と受電端と
で異なる値にすれば、相手端先行遮断が検出される迄の
時間差によって、遮断端子が容易に検出される。一線地
絡故障回線が50Gリレーにより検出されると、限時タイ
マー(50GT、一般的に整定値50ms程度)を通して遮断指
令が出力される。これは、故障発生直後の零相電流の過
渡振動による不正動作防止のためである。受電端の50GT
を50ms整定、送電端の50GTを200ms整定とする。第5図
(a)に受電端先行遮断時のリレー動作時間等が示され
る。50Gリレーの動作時間は、故障発生から約25〜40ms
である。50GTは50msなので、50Gリレーの動作後50ms経
過すると遮断指令が出力される。遮断器の遮断時間は3
〜5サイクル(60Hzで50〜83ms)なので、最先行遮断は
故障発生から125〜173ms後に行われる。未遮断端子の相
手端先行遮断検出リレー(51DL)の動作時間は、先行遮
断されてから約20〜30msなので、その端子で受電端最先
行遮断が検出される時間は、故障発生から約145〜203ms
後となる。第5図(b)に送電端最先行遮断時のリレー
動作時間等が示される。前記のケースに対して異なる条
件は、送電端の50GTが200ms整定となるだけである。よ
って、未遮断端子で、送電端最先行遮断が検出される時
間は、故障発生から約295〜353ms後となる。以上から最
先行遮断検出時間は、送電端先行遮断で最長は203ms、
送電端先行遮断で最短は295msである。地絡過電圧(64
V)リレー(動作時間25ms程度)の出力で駆動される限
時タイマー(64VT1、整定値約230ms)は、故障発生から
約255ms後に動作する。よって、相手端先行遮断検出(5
1DL)リレーが動作した時点で64VT1が不動作ならば受電
端、動作ならば送電端が先行遮断端子として検出され
る。このことから、第4の演算手段で自端子が送電端か
受電端かに応じて50GTリレーの動作時間を調整してお
き、第6の演算手段によって51DLリレーが動作時点での
64VT1の動作,不動作に応じて、先行遮断した相手端が
送電端・受電端のいずれであるかを検出して、相手端先
行遮断時の50Gリレー入力電流IRY2に対するΔI1lの和算
または減算を選択する(送電端で和算、受電端で減
算)。
以上で述べた50Gリレーを実現するため、多数のベク
トル量の演算を行わなければならない。このため、高性
能・高機能のマイクロプロセッサーを中心に構成される
ディジタルリレーで実現するのが最も適している。この
場合の演算フローを第1図に示す。各相回線間差電流、
各相電圧を電気角30゜毎に同一時刻でサンプリングし、
アナログ・ディジタル変換して12ビット(符号1ビット
含む)のデータに量子化し、ステップB1で各相電圧・電
流が入力される。ステップB2で、地絡過電圧リレー(64
V)により地絡故障が検出される。電力供給の都合上、
送電状態にある端子と受電状態にある端子とが互いに入
れ替わることがある。系統健全時にB3で、回線1Lと2Lと
の和電流の正相成分が、保護回線へ流入方向であること
により送電状態が検出される。B4,B5で、送・受電端の
検出結果に応じて50GTの整定値が選択される。よって、
このリレーは送・受電状態の変更に対して対応可能であ
る。また、B6で、(7)式の変化分演算のため記憶量が
求められる。以下、a相一線地絡時の処理を述べる。B7
〜9で、一線地絡相が検出される。B10〜12で、地絡相
を基準に(7)式の変化分IRY1、ΔI1lが演算される。B
13で、ΔI1lが一定値以下により相手端先行遮断が検出
されない場合はB14で、IRY1がリレー入力電流とされ
る。相手端先行遮断が検出され、かつ系統健全時にB3で
送電端として判定されていた場合は、受電端先行遮断な
のでB21で、ΔI1lの符号が負である(11)式のIRY2がリ
レー入力電流とされる。B3で受電端として判定され、か
つB18で64VT1タイマーが不動作ならば、受電端先行遮断
が検出される。よって、B21で、前記のIRY2がリレー入
力電流とされる。B18で64VT1タイマーが動作ならば、送
電端先行遮断が検出される。よって、B22で、ΔI1lの符
号が正である(11)式のIRY2がリレー入力電流とされ
る。B15で、VoとIRY1またはIRY2との位相関係により故
障回線が検出されると、50GT限時タイマーを通して遮断
指令が出力される。以上から、通過ルートは次のとおり
である。相手端先行遮断が検出されるまではルートF1,
5,6,9である。送電端で相手端先行遮断が検出された場
合は、ルートF1,5,6,10,11,12である。受電端でもう一
方の受電端先行遮断が検出された場合は、F1,5,6,10,1
3,14,12である。送電端先行遮断が検出された場合は、F
1,5,6,10,13,15である。また、受電端先行遮断検出直後
は64VT1は不動作である。この場合に時間の経過と共に6
4VT1が動作し、誤って送電端先行遮断が検出されないよ
うB19,20に示す処理がなされる。次に送電端で相手端先
行遮断が検出されると、B17で50GTの整定値を250ms程度
にする。以下その理由を述べる。
故障発生直後に、送電端(A)といずれか一端子だけ
の受電端(例,B)の50Gリレーが動作した場合を想定す
る。50GTの整定値が小さい受電端(B)が最先行遮断端
子となる。最先行遮断後に送電端ともう一方の受電端
(C)で、同時に相手端先行遮断が検出されたとする。
この時受電端(C)の64VT1タイマーが不動作なので、
両端子(A,C)のリレーは(11)式でΔI1lの符号が負で
ある量をリレー入力電流として故障回線を正しく検出す
る。もし、先行遮断検出後に送電端の50GTの整定値が50
ms程度へ戻されたとする。この端子の50Gリレーは故障
発生直後から動作しているので、次先行遮断端子は送電
端となる。この場合に(A,B遮断後)、受電端(C)の
ΔI1lの変化方向は、遮断回線に流れていた負荷電流は
受電端(B)より送電端(A)の方が大きいので保護区
間流入方向である。よって、(11)式のリレー入力電流
でΔI1lの符号を正に変えなければ、故障回線を正しく
検出することができない。しかし、この処理を行うこと
は極めて困難である。従って、相手端先行遮断検出時に
送電端の50GTの整定値を250ms程度にして、受電端
(C)が次先行遮断端子となるようにする。その後も送
電端の50Gリレーは、(11)式でΔI1lの符号が負である
量をリレー入力電流として故障回線を正しく検出するこ
とができ、最後続の遮断指令を出力する。
また、50GT整定値は、受電端の方を送電端より長くす
ることも考えられる。
G.実施例 以下に、本発明の一実施例として併架送電線用地絡回
線選択継電器を送電端に設置した場合を第2図に基づい
て説明する。同図は第3図に示す3端系統を3相表示し
たもので、6a〜6fはしゃ断器、7a,7b,7cは自端及び夫々
の相手端の電気所母線、8は送電線の電源を示す。10は
中性点抵抗器、31a〜31c及び41a〜41cは電流変流器を示
す。15は第1のデータ変換器を示し、電流変流器によっ
て検出されたアナログ量の回線3および4のa,b,c相及
び零相電流I3a,I3b,I3c,I3d,I4a,I4b,I4c,I4d(これら
を信号S1と称す)を一定周期でサンプリング及びアナロ
グ−ディジタル(A/D)変換してこれらのディジタル量S
4を出力する。12は電圧検出部であり母線7aに接続され
た第1の電圧検出部13(相電圧検出用変成器)と第2の
電圧検出部14(零相電圧検出用変成器)から成る。16は
第2のデータ変換器を示し、電圧検出部12によって検出
されたアナログ量のa,b,c相電圧Ea,Eb,Ec(S2)及び零
相電圧Vo(S3)をA/D変換してディジタル量S6(Ea,Eb,E
c)及びS7(Vo)を出力する。
17は第1のフィルタ部(第1の演算手段に相当)であ
り、第1のデータ変換器15の出力S4(I3a,I3b,I3c,I3d,
I4a,I4b,I4c,I4d)のディジタル量を入力して回線間差
電流Iad,Ibd,Icdを演算し、これより正相分を除外した
量S8を出力する。ディジタル量S8は次の3つの量にな
る。
18は補償定数値設定部であり、前述の(1)式に示す
補償定数Kasetのほかb相およびc相地絡に対してK
bset,Kcsetを設定することが可能であり、かつそれらの
値S9を出力する。19は第1の演算部(第2の演算手段に
相当)であり、フィルタ部17の出力S8に設定部18の出力
S9を乗算して零相循環電流の演算値S10を求める。このS
10は次の3つの演算値である。
20は第2のフィルタ部であり、第1のデータ変換部15
の出力S4を入力して回線間差電流を演算し、さらにこれ
らより逆相分を除外した量S11を出力する。このS11は次
の3つの量である。
22は第2は演算部であり、フィルタ部20の出力S11
補償定数値設定部21の出力S12すなわち前記補償定数値
の設定値Kaset,Kbset,Kcsetに対して共役な値Kaset,
Kbset,Kcsetを乗算して零相循環電流の演算値S13
求める。このS13は次の3つの演算値である。
23は地絡相検出部であり、一線地絡時の地絡相を判別
するものである。その1例を示すと第2のデータ変換器
16の出力S6であるa,b,c相電圧のディジタル量を入力し
て次の演算を行う。
さらに、地絡相検出部23は前述のL1〜L6から次の第1
表に示す判定式により地絡相を判別して一線地絡時の地
絡相判別信号S14を出力する。
24は地絡故障検出部であり、その1例を示すと第2の
データ変換器16の出力S7すなわち零相電圧のディジタル
量を入力しその大きさが一定値以上になることによって
地絡故障を検出し、地絡故障検出信号S15を出力する。
25は第1の選択部であり、地絡相検出部23の判別信号
S14と演算部19の演算値S10を入力し、地絡相判別信号S
14によって零相循環電流の演算値S10を次の第2表のよ
うに選択して出力S16を得る。
26は第3の演算部であり(第5の演算手段に相当)、
系統1線地絡時に相手端先行しゃ断時までの回線選択地
絡継電器の入力電流IRY1を演算する。この演算部26へ
は、選択部25の出力S16になる系統1線地絡時の正相分
除外法による零相循環電流の演算値と、第1のデータ変
換部15の出力S5になる零相差電流3Iodのディジタル量及
び地絡故障検出部24の出力S15になる地絡故障検出信号
を入力して前述の(7)式の演算をし、その演算値IRY1
(S17)を出力する。すなわち零相差電流3Iodから正相
分除外法による零相循環電流の演算値Aを差し引き、さ
らにその値について信号S15によって地絡故障発生を知
り、地絡故障発生前後の変化分を演算する。
27は第2の選択部であり、地絡相判別信号S14及び演
算部22の演算値S13を入力し、地絡相判別信号S14によっ
て系統1線地絡時の逆相分除外法による零相循環電流の
演算値S18を次の第3表のように選択して出力S18とす
る。
28は第4の演算部であり(第3の演算手段に相当)、
地絡故障発生前後の負荷電流正相分の変化分ΔI1lを演
算し、その値S19を出力する。この演算部28へは選択部2
5の出力S16になる系統1線地絡時の正相分除外法による
零相循環電流の演算値Aと、選択部27の出力S18になる
系統1線地絡時の逆相分除外法による零相循環電流の演
算値Bと、地絡故障検出部24の出力S15になる地絡故障
検出信号と、設定部21の出力S12になる補償定数K
aset,Kbset,Kcsetと、地絡相検出部23の出力S14
なる地絡相判別信号とを入力し、地絡相に応じて回線間
差電流に現れる負荷電流正相分の故障発生前後の変化分
ΔI1lを前述の第(12)式に従って求め、この値S19を出
力する。
29は相手端先行しゃ断検出部であり、演算部28の出力
S19になる負荷電流正相分の故障発生前後の変化分ΔI1l
を入力し、この絶対値が一定値以上の場合には相手端先
行しゃ断有りと判定して信号S21を出力するし、絶対値
が一定値未満で相手端先行しゃ断無しと判定するときに
は信号S20を出力する。
30は、50Gリレーの限時タイマー50GTの整定値調整部
であり(第4の演算手段に相当)、15の第1のデータ変
換器の出力S4とS24の地絡故障検出部の出力S15を入力
し、系統健全時に、回線3と4との和電流の正相成分
が、保護回線へ流入方向であることにより、自端子が送
電端であると判定し、50GTの整定値を200msとする。そ
うでなければ、受電端と判定し、50GTの整定値を50msと
する。そうして、S22である50GT整定値を出力する。
31は第1の地絡回線選択部であり、演算部26の出力S
17になるIRY1と、データ変換部16の出力S7になる零相電
圧Voのディジタル量と、相手端先行しゃ断検出部29の出
力S20になる相手端先行しゃ断なし信号と調整部30の出
力S22になる50GT限時タイマー整定値を入力し、系統1
線地絡でかつ相手端が先行しゃ断されない期間までの地
絡回線の選択を行って内部故障を検出した場合は、地絡
回線判別信号S23またはS24を50GTタイマーを通して出力
する。この選択部31において、地絡故障が発生して相手
端が先行しゃ断するまでの期間の演算部26からの入力S
17(=IRY1)は(10)式からΔI2l≒0とした ΔI1l≒Ifd ……(18) となり、ほぼ故障電流成分のため相手端先行しゃ断なし
信号S20の成立条件で地絡回線の判定を行う。その1例
として、次の(19),(20)式から零相電圧Voを極性電
圧としてIRY1の有効分が一定値±ε以上又は以下の判定
から地絡回線を判別する。
但し、(IRY1・Vo)はベクトル内積値、 |Vo|は絶対値を示す。
選択部31はこの(19)式成立で回線3の地絡、(20)
式成立で回線4の地絡と判定し、回線3の地絡では地絡
回線判別信号S23を出力し、回線4の地絡では判別信号S
24を出力する。
32は、地絡過電圧リレー限時タイマー部(64VT1)で
あり、地絡故障検出部24の出力S15になる地絡故障検出
信号を入力し、その信号を限時タイマー(64VT1)を通
してS25を出力する。
33は、第2の地絡回線選択部であり(第6の演算手段
に相当)、演算部26の出力S17になるIRY1と、データ変
換部16の出力S7になる零相電圧Voのディジタル量と、演
算部28の出力S19になるΔI1lと、検出部29の出力S21
なる相手端先行しゃ断有り信号と、地絡過電圧リレー、
限時タイマー部32の出力S25になる地絡故障遅延検出信
号とを入力し、S21の相手端先行遮断有り信号が動作時
点で、かつS25の地絡故障遅延検出信号が動作の場合
は、先行遮断端子が送電端と判定し、IRY1に対してΔI1
lを和算した値を50Gリレー入力電流IRY2とする。S21
動作時点で、かつS25が不動作の場合は、先行遮断端子
が受電端と判定し、IRY1に対してΔI1lを減算した値をI
RY2とする。この選択部33では、選択部31と同様に、零
相電圧Voを極性電圧としてIRY2の有効分が一定値ε以上
でかつ、その符号により、地絡回線の選択を行い、地絡
回線判別信号S26またはS27を出力する。これら選択部31
と33の出力のうち、回線3の地絡回線判別信号S23,S26
はオアゲート34による論理和を取って回線3のしゃ断器
6aのトリップ指令S28とされるし、回線4の地絡回線判
別信号S24,S27はオアゲート35による論理和を取って回
線4のしゃ断器6bのトリップ指令S29とされる。
なお、実施例において、17〜34で示される各部演算処
理回路はコンピュータによるディジタル演算で実施可能
である。また、実施例では3端子系統を例にとって説明
したが2端子系統にも適用できるのは勿論、超高圧共架
系に限らず高抵抗接地系統のみからなる共架系や平行4
回線にも適用できる。
H.発明の効果 以上のとおり、本発明によれば、共架多回線系統での
高抵抗接地系統に発生する零相循環電流及び負荷電流の
逆相成分に殆ど影響されることなく地絡回線を選択で
き、しかも分岐回線から他の受電端までの距離が短い場
合にも確実な選択ができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る地絡回線選択継電器のフローチャ
ート、第2図は本発明の一実施例を示すブロック図、第
3図は併架平行二回線三端子送電系統図、第4図は先行
しゃ断別のベクトル図、第5図は先行遮断端子のタイム
チャートである。 1,2,3,4……送電線、5,6……負荷、15,16……データ変
換器、17,20……フィルタ部、18,21……補償定数設定
部、19,22……演算部、23……地絡相検出部、24……地
絡故障検出部、25,27……選択部、26,28……演算部、29
……相手端先行しゃ断検出部、31,33……地絡回線選択
部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】他回線と同じ鉄塔に併架される平行二回線
    の零相電圧と回線間零相差電流より該平行二回線の地絡
    故障回線を検出する地絡回線選択継電器において、平行
    二回線の回線間差電流から正相分を除外する第1の演算
    手段と、前記第1の演算手段から得られる差電流にベク
    トル定数を乗算する第2の演算手段と、前記回線間差電
    流から地絡故障発生前後の負荷電流正相分の変化量を求
    める第3の演算手段と、系統健全時に自端子が送電端か
    受電端かによって地絡回線選択継電器の限時タイマーの
    整定値を調整する第4の演算手段と、前記第3の演算手
    段によって得られた変化量が一定値以下のときに零相差
    電流と前記第2の演算手段の演算値との差について地絡
    故障発生前後の変化分を求める第5の演算手段と、前記
    第3の演算手段によって得られた変化量が一定値を越え
    るときに、零相差電流と前記第2の演算手段の演算値と
    の差について地絡故障発生前後の変化分を求めた値に対
    して、地絡故障検出時点から前記第3の演算手段により
    得られた値が一定値以上になる迄の時間が、ある一定の
    時間以上になるか否かによって前記第3の演算手段によ
    り得られた値を和演算又は差演算する第6の演算手段と
    を備え、零相電圧と前記第5の演算手段又は第6の演算
    手段により得られた電流値との位相関係により地絡故障
    回線を検出することを特徴とする共架多回線系統用地絡
    回線選択継電器。
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