JP2777356B2 - 乾式バレル研磨用無機質メディア - Google Patents
乾式バレル研磨用無機質メディアInfo
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- B24D3/02—Physical features of abrasive bodies, or sheets, e.g. abrasive surfaces of special nature; Abrasive bodies or sheets characterised by their constituents the constituent being used as bonding agent
- B24D3/04—Physical features of abrasive bodies, or sheets, e.g. abrasive surfaces of special nature; Abrasive bodies or sheets characterised by their constituents the constituent being used as bonding agent and being essentially inorganic
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B24—GRINDING; POLISHING
- B24B—MACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
- B24B31/00—Machines or devices designed for polishing or abrading surfaces on work by means of tumbling apparatus or other apparatus in which the work and/or the abrasive material is loose; Accessories therefor
- B24B31/12—Accessories; Protective equipment or safety devices; Installations for exhaustion of dust or for sound absorption specially adapted for machines covered by group B24B31/00
- B24B31/14—Abrading-bodies specially designed for tumbling apparatus, e.g. abrading-balls
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- C09K—MATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
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Description
取りやR付け、平滑化或いは光沢出し等を目的として行
われているバレル研磨に用いる研磨力の改善された乾式
バレル研磨用無機質メディアに関するものである。
わせて数ミリから数十ミリの球形、円柱形、三角錘形、
三角柱形等の任意形状に形成した研磨力を有する小粒体
であって、一般的には主として研磨力を担う研磨材と、
この研磨材を内在してメディアを実質的に構成する結合
材により構成されたものであるが、このようなバレル研
磨用メディアはその結合材の主要成分の種類により有機
質メディアと無機質メディアと金属メディアとの3種類
に大別されている。
65号公報などに開示されているように、金属球等をメデ
ィアとして使用するものであって、研磨材を含まないた
めに研磨力は殆ど期待できず、主に被研磨物品の表面の
微細な凸部を押し潰して平坦にする作用を利用し、艶出
しなどの仕上研磨に使用される。
6 号公報などに開示されているように、一般に砥粒と呼
ぶ無機質の砥材とポリアミド樹脂等の結合材とを混合加
熱して形成されるものであって、軟質なため仕上面の荒
れが少ない反面、比重が小さく研磨力も小さいので、平
滑化などの中仕上研磨に使用される。
−23873 号公報などに開示されているように、アルミナ
等の砥粒とボーキサイト等の無機結合材との混合材料を
焼結して形成されるものであって、安価であるうえに研
磨力が大きいので、バリ取りやR付け等の粗仕上研磨に
使用される。
物品とメディアと研磨水からなるマスを装入し、研磨槽
を自転、公転、振動或いは底部の回転板を回転させてマ
スを流動させ、その結果生ずる被研磨物品とメディアと
の摩擦力により被研磨物品のバリ取りやR付け、平滑化
或いは光沢出し等を行うものであって、複雑な形状の物
品を一度に大量処理できる特長があるため従来より広く
物品の製造工程に採用されているが、廃水を生ずる問題
があってその改善が求められてきた。
しない乾式バレル研磨が比較的古くから提案されている
が、これらの多くは特公昭50−13994 号公報や特公昭57
−57105 号公報などに開示されているように、研磨水の
代わりにスピンドル油や油脂を添加するのであって、次
工程が塗装や鍍金工程である場合には付着油分の除去が
困難となりまた洗浄廃水が多く発生してしまう問題があ
った。また、特開昭50−157995号公報などに開示されて
いるように、油脂等を添加しない乾式バレル研磨の提案
について見ると、その用途は光沢出し等の仕上研磨に限
られていたのであって、仮に、前記の通り最も研磨力の
高いメディアである無機質メディアを乾式バレル研磨に
使用して粗仕上研磨を試みれば、従来より使用されてい
る乾式バレル研磨用無機質メディアでは、すぐに切味が
低下してしまって安定に研磨を続けることはできず、粗
仕上を乾式バレル研磨により可能とするメディアは未だ
紹介されていないのである。
するところは、前記のような要求に応えて乾式バレル研
磨により粗仕上研磨も可能とする研磨性能に優れた乾式
バレル用無機質メディアを提供することにある。
めになされた本発明の乾式バレル研磨用無機質メディア
は、粘土質微粒子と研磨材粒子と水酸化アルミニウム微
粒子との混合材料を小粒状として焼結させてなることを
特徴とするものである。そして、このような乾式バレル
研磨用無機質メディアにおいて、粘土質微粒子と研磨材
粒子と水酸化アルミニウム微粒子との混合材料中に酸化
マンガンと酸化鉄のいずれか一方または双方を5重量%
以下の範囲で添加してあるものを請求項2に係る発明と
する。
アは、結合材としての粘土質微粒子と研磨材粒子との混
合材料を焼結させた乾式バレル研磨用無機質メディアに
おいて、混合材料中に水酸化アルミニウムを添加混合し
てこれを焼結させた点に特徴があるもので、この水酸化
アルミニウムの反応については現時点では充分に解明さ
れていないが、このような組成とする結果、後に詳しく
説明するように、従来のバレル研磨用無機質メディアに
比べて乾式バレル研磨の継続にともなう研磨力の低下が
抑制され、メディアの損耗は増加することが確かめられ
た。
0 〜300 ℃の温度で脱水分解する結果、アルミナに変化
して固形分として体積の減少を生ずると共に、水酸基は
水蒸気となって発散することが一般的に確かめられてお
り、この知見に基づき本発明者等は、メディアを焼結す
る過程における前記反応によって生ずる微粒子の体積減
少による微細な気孔と水蒸気の発散による構造的欠陥と
が焼結後にも残る結果、水酸化アルミニウムを添加して
おくと、得られるメディアの塑脆性を適度に助長し、メ
ディアの切味の安定化をもたらすこととなるものと推定
している。
微粒子と研磨材粒子と水酸化アルミニウム微粒子との混
合材料中に、焼結助剤として酸化マンガンと酸化鉄のい
ずれか一方または双方を5重量%以下の範囲で添加して
おくと、これら焼結助材が焼成中に溶解して粘土質微粒
子と反応して結合材強度を高めるから、前記した焼結助
材の添加によりメディアの塑脆性を微妙に制御すること
ができることとなるので好ましいことも実験上確認され
ている。しかしながら、このような焼結助材も過多に添
加すれば所望の形状のメディアを得ることが難しくなる
から、5重量%以下の範囲内で増減させなければならな
い。
しての粘土質微粒子と研磨材粒子との混合材料を焼結さ
せた乾式バレル研磨用無機質メディアにおいて、混合材
料中に水酸化アルミニウムを添加混合しておくことに特
徴があるものであるので、水酸化アルミニウム微粒子の
混合比率を中心に本発明の好ましい実施の形態を説明す
る。水酸化アルミニウムはその添加量を加減することに
よりメディアを切味維持優先型とすることも損耗抑制優
先型とすることも可能であるが、50重量%以上を含有さ
せると焼結によりメディアの形状が大きく崩れて所望の
形状のメディアを得ることが難しくなるので、―般的用
途には50重量%以下を含有させるのが好ましい。
特に限定されることはなく、従来から慣用的に使用され
ている材料の中から適宜選定して使用すればよいが、研
磨力を大きくする目的からみれば、研磨材粒子としてホ
ワイトアランダムの♯100 程度を採用することが特に好
ましい。
子と水酸化アルミニウムと焼結助剤の配合割合を換えた
場合を実施例1〜5とし、従来の湿式バレル研磨用無機
質メディアおよび比較のために特に作成したメディアの
場合を比較例A、Bとして行った実験結果を表1に示
す。ここで、水酸化アルミニウムはアルミニウム塩の原
料として一般に市販されている粉体を使用することがで
きるが、本実施例においては、昭和電工製のハイジライ
トH-31(商品名)を採用した。その代表特性値をメーカ
ーのカタログより抜粋すれば表2に示した通りである。
また、焼結助剤としての酸化マンガン、酸化第二鉄及び
結合材としての粘土質微粒子は汎用的に陶磁器原料とし
て市販されているものを使用した。
機質メディアを製造するには、従来の湿式バレル研磨用
無機質メディアを製造する場合と同様に、研磨の目的に
合わせて決められるメディアの形状に応じて適宜従来よ
り慣用的に行われている方法を選択して製造すれば足り
るが、以下簡単に説明すれば、まず、表1の各配合率に
従って各原料粉末を分取混合し、約15%の水を加えたス
ラリーとして混練し、得られたスラリーを押出し成形機
に投入し直径約5mmの円柱状に成形し、それを長さが約
l5mmとなるように切断し、乾燥させてメディアグリーン
体を得る。
リーン体を耐熱容器に装入し、温度管理された焼成炉内
において1200℃〜1300℃の温度で約2時間焼成すれば目
的のメディアを得ることができる。この場合、焼成温度
が低ければメディアの強度が低下し、焼成温度が高けれ
ばメディアの形状を保つことができないし、また、好適
な焼成温度はメディアの組成により調節する必要がある
から、初めての成分構成或いは形状のメディアを焼成し
ようとする場合には、事前に試料を作成しその焼成試験
を行って好適な焼成温度を調べておく必要があることは
いうまでもない。
研磨用無機質メディアを実際に乾式バレル研磨に使用し
た結果を、図1〜図4により本発明の乾式バレル研磨用
無機質メディアの有効性に付いて説明する。なお、図2
および図4において比較例Cは、比較のために樹脂質メ
ディア(新東ブレーター製NVRT−lO)を使用して同じよ
うに乾式バレル研磨を行った結果である。また、この実
験では新東ブレーター製の乾式流動バレル研磨装置(EV
F -O4D)に、被研磨物品として直径12mm、高さ8mmのキ
ャップ形状のステンレス製電子部品を2kgと、メディア
10リットルを装入して行い、被研磨物品中に直径22mm長
さl5mmのS45C製の試験片を混入させて行い、研磨力は試
験片の重量減少量を計測して求めた。
図2は比較例の研磨力を示したグラフで、いずれも縦軸
は30分間のバレル研磨による被研磨物品の重量減少量を
示し、横軸は研磨開始からの経過時間を示す。図2の結
果によれば、汎用的な湿式バレル研磨用無機質メディア
である比較例Aは、研磨開始30分間は重量減少量31mgと
研磨力が高いが、30〜60分では23mgに研磨力が低下し、
60〜9O分では20mgと更に研磨力が低下しており、この場
合の低下率は約35%である。
例では、水酸化アルミニウム24%と酸化マンガン2%を
加えた実施例1は、研磨開始30分間こそ重量減少量33mg
と比較例Aより若干研磨力が大きいだけであるものの、
この研磨力は60〜90分でも33mgと全く低下せずに安定し
ており、水酸化アルミニウム及び酸化マンガンの添加が
メディア研磨力の安定性を高めるために寄与している。
また、これに酸化第二鉄を2%添加した実施例2では、
若干メディアが硬くなっていてその分研磨力は低下して
いるが、やはり経時的な研磨力の低下を生ずることなし
に重量減少量約30mgで研磨力は安定している。さらに、
水酸化アルミニウムの添加量が10%と少なく、しかも、
燃焼助剤の添加のない実施例3では、研磨開始30分間の
重量減少量が24mgであるのに対し、60〜9O分では20mgと
研磨力が緩やかに低下するが、この場合の低下率は約17
%に過ぎず、10%の添加によっても水酸化アルミニウム
の添加はメディア研磨力安定に寄与している。
例と比較して、各比較例の場合を見ると、酸化マンガン
を3%添加して水酸化アルミニウムは添加していない比
較例Bは、研磨開始30分間の重量減少量は26mg、60〜90
分では15mgであるから、低下率は約42%にも及ぶのであ
り、酸化マンガンの単独の添加によっては研磨力の安定
に寄与しない。また、市販の樹脂質メディアを使用した
比較例Cは、研磨開始30分間の重量減少量が21mgと当初
より研磨力が低い上にその低下率は約43%と大きいか
ら、樹脂性メディアは粗仕上研磨には使用できない。
耗量を、また、図4は比較例のメディア損耗量を示した
グラフで、いずれも縦軸は30分間のバレル研磨によるメ
ディアの重量減少割合を示し、横軸は研磨開始からの経
過時間を示す。図3の結果によれば、各実施例の30分当
たりのメディア損耗量は前記の研磨力同様に安定してい
るのに対して図3の比較例では不安定であり、水酸化ア
ルミニウムの添加がメディア損耗量の安定にも寄与して
いることが判る。図3及び図4の結果によれば、例え
ば、実施例1の研磨開始30分間の損耗量は4.4 %と比較
例Aの3.6 %に比べて若干高いが異常に大きいといえる
ほどではなく、前記の通り研磨力の大きい実施例1の損
耗量が若干大きくなることは、一般的には比例するとい
われている研磨力と損耗量の関係が、水酸化アルミニウ
ムを添加する場合にも当てはまることを示しているもの
である。即ち、研磨力及びその安定性を重視する場合に
は水酸化アルミニウムを多く、逆に損耗量の低減を重視
する場合には水酸化アルミニウムを少なく添加するとす
れば、水酸化アルミニウムの添加量を設計的事項として
使用目的にあったメディアを製造することができる。
アは前記説明から明らかなように、乾式粗仕上研磨用と
して好適な研磨力を備えており、しかも、従来のメディ
アを使用した場合にみられるような研磨にともなった研
磨力の低下を生ずる問題を改善できるので、これを使用
して従来湿式バレル研磨を使用していた粗仕上研磨工程
を乾式化できることとなる。また、研磨の安定維持のた
めに油脂分を添加する等により被研磨物品の表面を汚染
することもないので、このために余分の廃水を生ずるこ
とがなく、廃水処理に必要な経費を大幅に削減すること
が可能となる。さらに、本発明の乾式バレル研磨用無機
質メディアは従来の製造設備を使って容易に製造可能な
うえに、樹脂質メディアに比べても安価である無機質メ
ディアの特長を損なうこともないものである。よって、
本発明は乾式バレル研磨により粗仕上研磨も可能とする
研磨性能に優れた乾式バレル用無機質メディアとして、
産業への寄与効果は多大なものである。
である。
Claims (2)
- 【請求項1】 粘土質微粒子と研磨材粒子と水酸化アル
ミニウム微粒子との混合材料を小粒状として焼結させて
なることを特徴とする乾式バレル研磨用無機質メディ
ア。 - 【請求項2】 粘土質微粒子と研磨材粒子と水酸化アル
ミニウム微粒子との混合材料中に酸化マンガンと酸化鉄
のいずれか一方または双方を5重量%以下の範囲で添加
してある請求項1に記載の乾式バレル研磨用無機質メデ
ィア。
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