JP2777342B2 - 鉄道レ−ル固定具及び鉄道レ−ル固定具用座金 - Google Patents

鉄道レ−ル固定具及び鉄道レ−ル固定具用座金

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JP2777342B2 JP19372195A JP19372195A JP2777342B2 JP 2777342 B2 JP2777342 B2 JP 2777342B2 JP 19372195 A JP19372195 A JP 19372195A JP 19372195 A JP19372195 A JP 19372195A JP 2777342 B2 JP2777342 B2 JP 2777342B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、枕木部材における板状
の頂面部と該頂面部上に敷設される鉄道レールとを固定
する鉄道レール固定具及び鉄道レール固定具用座金に関
する。
【0002】
【従来技術】鉄道レール固定具には、実開平6−821
01号公報に示すように、一対の挟持部材を締結部材を
もって接近離間調整可能に連係し、該各挟持部材に、上
側挟持部と該上側挟持部の下方側に位置する下側挟持部
とをそれぞれ設けたものがある。
【0003】この鉄道レール固定具おいては、使用に際
し、枕木部材における板状の頂面部上に敷設される鉄道
レールの両側に挟持部材をそれぞれセットし、その一対
の挟持部材を締結部材の締結調整によって互いに接近さ
せることにより、鉄道レールにおけるベ−スフランジ部
上面の傾斜(幅方向内方に向うに従って上方に向うよう
に傾斜している)を利用して、上側挟持部と下側挟持部
との間の隙間をなくし、該上側挟持部と該下側挟持部と
で、枕木部材における頂面部と鉄道レールにおけるベ−
スフランジ部とを上下において挟持(固定)することに
なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記鉄道レー
ル固定具においては、それを用いることが可能か否かに
関しては、主として、前述のベ−スフランジ部上面の傾
斜、該ベ−スフランジ部の厚み、枕木部材における頂面
部の厚みが支配することになり、広い範囲で異なった種
々のタイプの鉄道レール(の厚み)、枕木部材における
頂面部(の厚み)に対しても適用すべく、上側挟持部と
下側挟持部との上下間隔を広めに設定して、それを用い
て固定しようとしても、鉄道レールにおけるベ−スフラ
ンジ部の厚みの薄いもの等については、上側挟持部と下
側挟持部との上下間隔を広すぎてベ−スフランジ部上面
の傾斜を活用することができない。このため、上記鉄道
レール固定具としては、全てのタイプの鉄道レ−ル、枕
木部材に対処することは困難であり、個々のタイプの鉄
道レール、枕木部材に対処するものを用意しなければな
らない。
【0005】本発明は上記実情を鑑みてなされたもの
で、その目的は、前述の鉄道レール固定具が用いられる
構成を前提としても、広い範囲で種々の厚みを有する鉄
道レール、枕木部材を、固定できるようにすることにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段、作用】上記目的を達成す
るために請求項1の発明にあっては、上側挟持部と該上
側挟持部の下方側に位置する下側挟持部とをそれぞれ有
する一対の挟持部材が、締結部材をもって接近離間調整
可能に連係され、前記締結部材の締結調整により前記一
対の挟持部材を互いに接近させることに基づき、該上側
挟持部と該下側挟持部とで、枕木部材における頂面部と
該頂面部上に敷設される鉄道レールのベ−スフランジ部
とを上下において挟持する鉄道レール固定具において、
前記一対の挟持部材における下側挟持部間に、座金が跨
がるように配設され、前記座金に、前記一対の挟持部材
の接近動に基づく前記各下側挟持部の移動領域におい
て、前記一対の挟持部材の接近方向に向うに従って下方
に突出する傾斜面が形成されている、構成としてある。
【0007】請求項1の好ましい態様としては、請求項
2の記載の通りとなる。
【0008】また、前記目的を達成するために請求項3
の発明にあっては、一対の挟持部材が締結部材をもって
接近離間調整可能に連係され、該各挟持部材に、上側挟
持部と、該上側挟持部の下方側に位置する下側挟持部
と、該上側挟持部と該下側挟持部とを連結する連結部と
がそれぞれ設けられている鉄道レール固定具に用いられ
る鉄道レール固定具用座金であって、一方向に延ばさ
れ、前記一対の挟持部材における下側挟持部間に跨がる
ように配設される板状の本体と、前記本体の裏面に、該
本体の長手方向外側の各側から長手方向内側にそれぞれ
延びるように形成され、長手方向内側に向うに従って該
本体の裏面から突出するように傾斜する傾斜面と、が備
えられている、構成としてある。
【0009】また、請求項3の好ましい態様としては、
請求項4〜6の記載の通りとなる。
【0010】請求項1の発明によれば、ベ−スフランジ
部上面の傾斜(幅方向内方に向うに従って上方に向うよ
うに傾斜している)を利用して、一対の挟持部材の接近
動に基づき、上側挟持部と下側挟持部との間の隙間を狭
めることができるだけでなく、座金の傾斜面上を一対の
挟持部材の接近動に基づいて下側挟持部が移動すること
によって、該座金が上昇することによっても、上側挟持
部と下側挟持部との間の隙間を狭めることができること
になり、上側挟持部と下側挟持部(座金)との間の上下
間隔を広くとっても、鉄道レールにおけるベ−スフラン
ジ部の厚みの薄いもの等を固定できることになる。この
ため、鉄道レールにおけるベ−スフランジ部等の厚みの
薄いものから厚いものまで、広い範囲で種々の厚みを有
するものを固定できることになる。
【0011】請求項2の発明によれば、各下側挟持部の
傾斜面が、座金における傾斜面を面接触もって支持する
ことから、作動(移動等)が円滑になるばかりでなく、
鉄道レールと枕木部材とを挟持(固定)するに際して、
局部応力が生じることを防止できることになる。
【0012】請求項3の発明によれば、当該鉄道レール
固定具用座金を用いることによって、既存の同種の鉄道
レール固定具(一対の挟持部材が締結部材をもって接近
離間調整可能に連係され、該各挟持部材に、上側挟持部
と、該上側挟持部の下方側に位置する下側挟持部と、該
上側挟持部と該下側挟持部とを連結する連結部とがそれ
ぞれ設けられているもの)に対しても、請求項1と同様
の作用効果を得ることができることになる。
【0013】請求項4の発明によれば、当該鉄道レール
固定具用座金のスリットに鉄道レール固定具における挟
持部材の連結部を挿通させることによって、該座金を鉄
道レール固定具に対して正規の状態でセットでき、作動
を確実なものとすることができることになる。しかも、
スリットに挟持部材の連結部が挿通することによって、
上側挟持部と下側挟持部とを抜け止め部材として機能さ
せることができることになり、当該鉄道レール固定具用
座金を鉄道レール固定具に保持できることになる。
【0014】請求項5の発明によれば、当該座金(本
体)の傾斜面が各スリットの幅方向両側に配置されてい
ることから、座金の表面、裏面の使い分けを除き、当該
座金を枕木部材の幅方向のいずれの側で用いようとも、
使用の向き等、使用方法に限定を受けないことになる。
このため、使い勝手を向上させることができることにな
る。しかも、当該座金(本体)の傾斜面が各スリットの
幅方向両側に配置されていることに基づき、一方のスリ
ット側で用いられる一対の挟持部材の一方を、他方のス
リット側でも用いることができることになり、挟持部材
の共通化を図ることができることになる。
【0015】請求項6の発明によれば、鉄道レール固定
具用挿通孔を用いて、鉄道レール固定具における挟持部
材の連結部を当該座金(本体)のスリットにセット(挿
通)できる一方、スリットの外端が座金の長手方向外端
よりも内側に位置されて該座金の外端から外方に開口し
ていないことから、座金に対する鉄道レールの挟持部材
のセット時等において、該挟持部材が勢い余って座金か
ら外方へ外れることを防止でき、該挟持部材のセット等
を容易にできることになる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。鉄道レール1の敷設に際しては、図1に示すよう
に、枕木部材2上に直交するようにして鉄道レール1を
載置し、その鉄道レール1と枕木部材2とを鉄道レール
固定具3を用いて固定することになっている。
【0017】上記枕木部材2は、図1、図3に示すよう
に、上部に頂面部2aを有し、その頂面部2aは板状と
されている。この枕木部材2には、要請強度の観点等か
ら、種々のものがあり、その種類に基づき、頂面部2a
の厚みが一定の範囲で異なることになっている(例えば
5mm前後)。
【0018】上記鉄道レール1は、図1、図3に示すよ
うに、断面略I形とされて、その下部に枕木部材2の頂
面部2aに載置されるベ−スフランジ部1aが形成され
ている。このベ−スフランジ部1aの上面は、幅方向
(図3中、左右方向)内方に向うに従って上方に向うよ
うに傾斜されており、その傾斜角度θは、13度前後と
されている。この鉄道レ−ル1にも、要請強度の観点等
から、種々のものがあり、その種類に基づき、ベ−スフ
ランジ部1aの厚みが一定の範囲で異なることになって
いる(例えば15mm前後)。但し、傾斜角度θは、ベ
−スフランジ部1aの厚みにかかわらず、略一定(13
度前後)とされている。尚、図3中、鉄道レール1にお
けるベ−スフランジ部1aに関し、実線のものは、厚み
の薄いものを示し、仮想線のものは、厚みの厚いものを
示す。
【0019】上記鉄道レール固定具3は、図1〜図4に
示すように、一対の挟持部材4a、4bと、該一対の挟
持部材4a、4bを締結する締結部材5と、座金6とを
有している。
【0020】一対の挟持部材4a、4bは、下側から上
側に向けて順に、基端部7、下側挟持部8、連結部9、
上側挟持部10をそれぞれ有しており、挟持部材4aの
各構成要素と挟持部材4bの各構成要素とは、対向配置
されている。このため、挟持部材4aの各構成要素につ
いて説明し、挟持部材4bの各構成要素については、同
一符号を付して特徴部分のみを説明する。
【0021】基端部7は、肉厚の円板状とされ、その一
対の挟持部材4a、4bの基端部7は、その各端面が対
向されている。この各基端部7には、その径方向中央部
において挿通孔11が軸心方向に延びるようにして形成
されており、その各基端部7の挿通孔11も対向配置さ
れている。
【0022】下側挟持部8は、基端部7の幅(図4中、
左右方向長さ)と同様とされて、該基端部7の上部に連
続して設けられている。この下側挟持部8の上面は、図
3に示すように、傾斜面12とされており、その傾斜面
12は、一対の挟持部材4a、4bの接近方向に向うに
従って下方に向うように傾斜されている。本実施例にお
いては、この傾斜面12の傾斜角度θも、前述のベ−ス
フランジ部1aの傾斜角度θと同程度とされている。
【0023】連結部9は、複数種類の鉄道レ−ル1、枕
木部材2の厚みに対応すべく、前記下側挟持部8上面の
幅方向一端部(図4中、左端部)から比較的長く上方に
延びており、その厚み(図4中、左右方向長さ)は比較
的薄くされ、基端部7の軸心方向における幅(図3中、
左右方向長さ)は、基端部7の軸心長さ(図3中、左右
方向長さ)と略同じとされている。
【0024】上側挟持部10は、上記連結部9の上端部
に連続的に接続されている。この上側挟持部10は下側
挟持部8の上方位置おいて被さるように配置され、この
上側挟持部10と連結部9の上端部との接続部は、該上
側挟持部10の幅方向一端部(図4中、左端部)に位置
されている。さらに、この上側挟持部10は、下側挟持
部8の上方位置から相手方の挟持部材4b側に延びて該
下側挟持部8よりも長く突出しており、その際、その上
側挟持部10の下面は、前述のベ−スフランジ部1a上
面の傾斜に対応するように傾斜されている。したがっ
て、上側挟持部10、下側挟持部8、連結部9により、
側方に開口を有する溝状形状であって、その延び方向に
おいて、上側要素(上側挟持部)が下側要素(下側挟持
部)よりも長く延びる形状を得ることになっている。
【0025】締結部材5としては、本実施例においては
ボルトが用いられ、そのボルト5は、一方の挟持部材4
bにおける挿通孔11から他方の挟持部材4aにおける
挿通孔11に挿通され、そのボルト5先端部にナット1
3が螺合され、このボルト5とナット13との螺合を進
めることによって、一対の挟持部材4a、4bが接近動
されるようになっている。
【0026】座金6は、対向配置される一対の挟持部材
4a、4bにおける下側挟持部8間に跨がるように配設
され、その構成要素として、本体14と、傾斜面15、
さらに本実施例においては、一対のスリット16が備え
られている。
【0027】本体14は、比較的長尺な板状体とされ、
その板面が各下側挟持部8の上面によって支持されてい
る。
【0028】傾斜面15は、本体14の裏面に、該本体
14の長手方向(図2、図3中、左右方向)外側の各側
から長手方向内側にそれぞれ延びるように形成され、そ
の傾斜は長手方向内側に向うに従って該本体14の裏面
から突出するように設定されている。この傾斜面15の
傾斜は、鉄道レ−ル1等の厚み等を考慮して任意に設定
できるが、本実施例においては、鉄道レ−ル1における
ベ−スフランジ部1a上面の傾斜に略等しくされてい
る。
【0029】一対のスリット16は、各傾斜面15に沿
うようにして、本体の長手方向外端の各外側から長手方
向内側にそれぞれ延ばされ、その長手方向中央部付近
で、接続されることなく止まっている。この各スリット
16は、スリット幅が前記挟持部材4a(4b)におけ
る連結部9の厚みよりも若干広くされた長さとされ、そ
のスリット幅の下で、本体14の表面と裏面との間が貫
通されている。この各スリット16には、本体14の長
手方向外端側から入れ込まれた挟持部材4a(4b)の
連結部9が挿通されており、この際、挟持部材4a(4
b)の上側挟持部10と下側挟持部8とが、本体14に
対して上下方向において臨むことになっている。
【0030】このような鉄道レ−ル固定具3の使用に際
しては、一対の挟持部材4a、4bを、固定対象とする
鉄道レ−ル1におけるベ−スフランジ部1aの幅程度、
離間させて、枕木部材2における板状の頂面部2a上に
敷設される鉄道レール1の両側にその挟持部材4a、4
bをそれぞれ配置し、各挟持部材4a(4b)を、その
上側挟持部10と座金6との間にベ−スフランジ部1a
及び枕木部材2が入るようにセットする。これにより、
上側挟持部10がベ−スフランジ部1aの幅方向外側部
に載置され、これに伴い、座金6が枕木部材2の下面か
ら下方に多少離間した状態となり、座金6と上側挟持部
10との間には、ベ−スフランジ部1a及び枕木部材2
の厚みをによって埋められた部分の残りの部分が隙間と
して若干形成されることになる。
【0031】次に、ナット13とボルト5との螺合を進
め、一対の挟持部材4a、4bを互いに接近させる。こ
れにより、上側挟持部10の下面がベ−スフランジ部1
a上面を摺動して座金6及び下側挟持部8を枕木部材2
の下面に近づけさせると共に、下側挟持部8の傾斜面1
2が座金6の傾斜面15上を摺動して該座金6を枕木部
材2下面に近づくように上昇させることになり、ベ−ス
フランジ部1a上面の傾斜(幅方向内方に向うに従って
上方に向うように傾斜している)と座金6における傾斜
面15の傾斜とに基づき、一対の挟持部材4a、4bの
接近動に伴って、上側挟持部10と座金6との間の隙間
は急激になくなり、該上側挟持部10と該下側挟持部8
(座金)とで、枕木部材2における頂面部2aと鉄道レ
ール1におけるベ−スフランジ部1aとが上下において
挟持(固定)されることになる。
【0032】したがって、上記鉄道レ−ル固定具3にあ
っては、ベ−スフランジ部1a上面の傾斜(幅方向内方
に向うに従って上方に向うように傾斜している)を利用
して、一対の挟持部材4a、4bの接近動に基づき、上
側挟持部10と下側挟持部8との間の隙間を狭めること
ができるだけでなく、座金6の傾斜面15上を一対の挟
持部材4a、4bの接近動に基づいて下側挟持部8が移
動することによって、該座金6が上昇することによって
も、上側挟持部10と下側挟持部8(座金6)との間の
隙間を狭め、該隙間を急激に狭めることができることか
ら、上側挟持部10と座金6との間の上下間隔を広くと
っても、鉄道レール1におけるベ−スフランジ部1aの
厚みの薄いもの等をも固定できることになる。このた
め、鉄道レール1におけるベ−スフランジ部1a等の厚
みの薄いものから厚いものまで、広い範囲で種々の厚み
を有するものを固定できることになる。
【0033】また、各下側挟持部8の傾斜面12が、座
金6における傾斜面15を面接触もって支持することか
ら、作動(移動等)が円滑になるばかりでなく、鉄道レ
ール1と枕木部材2とを挟持(固定)するに際して、局
部応力が生じることを防止できることになる。
【0034】さらに、当該鉄道レ−ル固定具3が、座金
6を、一対の挟持部材4a、4bが接近離間調整可能に
連係されているものに用いる構成であることから、当該
座金6を用意するだけで、既存の同種の鉄道レール固定
具において、同様の作用効果を簡単に得ることができる
ことになる。
【0035】さらにまた、本実施例においては、座金6
のスリット16に挟持部材4a(4b)の連結部9を挿
通させていることから、スリット16内壁が連結部9の
幅方向における規制部材となり、該座金6を鉄道レール
固定具3に対して正規の状態でセットでき、作動を確実
なものとすることができることになる。しかも、この場
合、スリット16に挟持部材4a(4b)の連結部9が
挿通することによって、上側挟持部10と下側挟持部8
とが抜け止め部材として機能することになり、当該座金
6を鉄道レール固定具3に保持できることになる。
【0036】勿論、このような作用効果を期待しない場
合には、スリット16を形成する必要はなく、単に、各
下側挟持部8間に載置できるような座金6を用意すれば
よい。
【0037】図5〜図7は第2実施例を示すものであ
る。この第2実施例において、前記実施例と同一構成要
素については同一符号を付してその説明を省略する。
【0038】この実施例では、座金6において、傾斜面
15が、各スリット16を中心としてその幅方向両側に
それぞれ配置されている。また、各スリット16の各外
端は本体14の長手方向外端よりも長手方向内側に位置
され、本体14の長手方向両外側部には、該本体14の
外端よりも長手方向内側において、鉄道レール固定具用
挿通スリット17がそれぞれ形成されていて、その各挿
通スリット17は各スリット16外端に直交するように
接続されている。
【0039】したがって、この実施例においては、座金
6の傾斜面15が各スリット16の幅方向両側に配置さ
れていることから、座金6の表面、裏面の使い分けを除
き、座金6を枕木部材2の幅方向のいずれの側で用いよ
うとも、使用の向き等、使用方法に限定を受けないこと
になる。このため、使い勝手を向上させることができる
ことになる。しかも、座金6の傾斜面15が各スリット
16の幅方向両側に配置されていることに基づき、一方
のスリット16側で用いられる一対の挟持部材4a、4
bの一方を、他方のスリット16側でも用いることがで
きることになり、挟持部材4a(4b)の共通化を図る
ことができることになる。勿論、このような使用を考慮
して、ボルト5を各基端部7の挿通孔11に挿通可能と
すべく、基端部7(挿通孔11)同士は常に対向配置す
るように設定されている。この場合、挟持部材4a(4
b)を、異なったスリット16で使用しても、上側挟持
部10が鉄道レ−ル1におけるベ−スフランジ部1a上
に確実に被さるようにするべく、上側挟持部10が連結
部9を基準として幅方向両側に拡張されていること(図
4に示すものにおいて、さらに、上側挟持部10が左方
向にも拡張されているもの)が好ましい。
【0040】また、この実施例においては、鉄道レール
固定具用挿通スリット17を用いて、鉄道レール1にお
ける挟持部材4a(4b)の連結部9を座金6のスリッ
ト16にセット(挿通)できる一方、スリット16の外
端が座金6の長手方向外端よりも内側に位置されて該座
金6の外端から外方に開口していないことから、座金6
に対する挟持部材4a(4b)のセット時等において、
該挟持部材4a(4b)が勢い余って座金6から外方へ
外れることを防止でき、該挟持部材4a(4b)のセッ
ト等を容易にできることになる。
【0041】図8〜図14は第3実施例を示すものであ
る。この第3実施例において、前記第1、第2実施例と
同一構成要素については同一符号を付してその説明を省
略する。
【0042】この実施例に係る座金6においても、傾斜
面15が、各スリット16を中心としてその幅方向両側
にそれぞれ形成されている。すなわち、座金6(本体1
4)の幅方向一方側部分21(図11中、上側部分)に
ついては、その上面が、枕木部材2の頂面部2aに当接
すべく、比較的幅広の平坦面とされている一方、その下
面は、図13に示すように、本体14の肉厚を本体14
の長手方向(図11〜図13中、左右方向)内方に向う
に従って厚くすることによって、傾斜面15が構成され
ることになっている。本体14の幅方向他方側部分22
(図11中、下側部分)については、図11に示すよう
に、細幅とされると共に、その部分自体が、図8、図1
2に示すように、一定の肉厚L1をもって、本体14の
長手方向内方に向うに従って下方に向うように傾斜され
ており、これにより、当該部分22の下面が傾斜面15
を構成することになっており、その本体14の幅方向他
方側部分22における傾斜面15は、本体14の幅方向
一方側部分21における傾斜面15に対して、スリット
16を介して面一に並設されることになっている。
【0043】尚、座金6に関し、23は、枕木部材頂面
部2aの側面に当接させてセット位置を知る案内部材で
ある。
【0044】一方、各挟持部材4a(4b)には、図
8、図9に示すように、連結部9を基準として幅方向他
方側(図9中、左側)側面において、一対のガイド部材
24、25が設けられている。この一対のガイド部材2
4、25は、上下方向において、前記本体14の幅方向
他方側部分22の肉厚L1よりもやや長めの間隔L2を
形成していると共に、基端部7の軸心方向(図8中、左
右方向)において、ずらされている。この一対のガイド
部材24、25のうち、上側ガイド部材24には、その
下部において、ガイド面24aが形成され、下側ガイド
部材25には、その上部において、ガイド面25aが形
成されており、いずれのガイド面24a、25aも、図
8中、左方向に向うに従って下方に向うように傾斜され
ている。この両ガイド面24a、25aの傾斜は、前記
本体14の幅方向他方側部分22自身の傾斜及び前記下
側挟持部8の傾斜面12の傾斜に対応しており、特に、
下側ガイド部材25のガイド面25aは、連結部9を挟
んで、下側挟持部傾斜面12と同じ高さとなるように配
設されている。これにより、各挟持部材4a(4b)の
連結部9を本体14のスリット16に挿入させても、該
各挟持部材4a(4b)は、本体14の長手方向に変位
可能となると共に、その変位に伴って、下側ガイド部材
25のガイド面25aは、下側挟持部8傾斜面12と共
に、本体14を昇降動させることができることになって
いる。
【0045】本実施例においては、締結部材として、両
端部にねじ部27aを有するねじ棒27(いわゆるタ−
ンバックル式)が用いられている(図10参照)。この
ねじ棒27は、その両端部が前記両基端部7の挿通孔1
1にそれぞれ挿通され、その後、その各ねじ部にナット
(図示略)が螺合されることになっている。この場合、
ナットとねじ棒27との間において、一定の関係がもた
されており、ねじ棒27が一方のナットとの間で螺合関
係が緩んでも、他方のナットとねじ棒27との間でねじ
込みが進み、結果的に、両挟持部材4a、4bの間隔が
変化しないようになっている。この関係は、具体的に
は、各ナットの雌ねじ、ねじ棒27におけるねじ部27
aの雄ねじ調整の組み合わせにより行われる。また、ね
じ棒27には、その軸心方向中央部に多角形状の外力付
与部28が設けられており、この外力付与部28にスパ
ナ等をかけて回転させることにより、ねじ棒27に回転
力を付与されることになっている。
【0046】したがって、この実施例においては、前記
実施例と同様の使用方法により、固定具3として同様の
作用効果を得るばかりか、一対のガイド部材24、25
により、大きくがたつくことなく、本体14の幅方向他
方側部分22が挟持され、挟持部材4a、4bを互いに
接近離間動させない限り、座金6が昇降動しないように
なっていることから、この固定具3を持ち歩くときや、
準備するとき等において、その動作に基づく外力が固定
具3に作用したとしても、不意に、挟持部材4a(4
b)の上側挟持部10と下側挟持部8との間において座
金6が大きく動くことを防止できることになる。しか
も、両端部にねじ部27aを有するねじ棒(タ−ンバッ
クル式)27等に基づき、両挟持部材4a、4bの間隔
が変化しないようになっていることから、固定具3とし
ての緩みを確実に防止できることになる。
【0047】以上、実施例について説明したが本発明に
あっては、次のようなものを含む。 基端部7の挿通孔11内周面の少なくとも一つに雌ね
じ部を形成して、その雌ねじ部とボルト5との螺合関係
により、一対の挟持部材4a、4bを接近離間動させる
こと。 座金6として、厚みの異なるものを用意しておくこ
と。 上側挟持部10と下側挟持部8との間の間隔が広すぎ
る場合には、座金6を別のものに代えることなく、当該
座金6の上面にスペ−サを適宜配設すること。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る鉄道レ−ル固定具の使用状態を示
す斜視図。
【図2】図1に係る鉄道レ−ル固定具の拡大平面図。
【図3】図2のA−A線断面図。
【図4】図2のB−B線断面図。
【図5】第2実施例に係る鉄道レ−ル固定具用座金を示
す平面図。
【図6】図5の正面図。
【図7】図5のC−C線断面図。
【図8】第3実施例に係る鉄道レ−ル固定具を説明する
説明図。
【図9】図8の右側面図。
【図10】第3実施例に係る締結部材を示す図。
【図11】第3実施例に係る鉄道レ−ル固定具用座金を
示す平面図。
【図12】図11の正面図。
【図13】図11のD−D線断面図。
【図14】図11のE−E線断面図。
【符号の説明】
1 鉄道レ−ル 2 枕木部材 3 鉄道レール固定具 4a 挟持部材 4b 挟持部材 5 ボルト 6 座金 8 下側挟持部 9 連結部 10 上側挟持部 14 本体 15 傾斜面 16 スリット 17 挿通スリット 25 下側ガイド部材 25a ガイド面 27 ねじ棒

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上側挟持部と該上側挟持部の下方側に位
    置する下側挟持部とをそれぞれ有する一対の挟持部材
    が、締結部材をもって接近離間調整可能に連係され、前
    記締結部材の締結調整により前記一対の挟持部材を互い
    に接近させることに基づき、該上側挟持部と該下側挟持
    部とで、枕木部材における頂面部と該頂面部上に敷設さ
    れる鉄道レールのベ−スフランジ部とを上下において挟
    持する鉄道レール固定具において、 前記一対の挟持部材における下側挟持部間に、座金が跨
    がるように配設され、 前記座金に、前記一対の挟持部材の接近動に基づく前記
    各下側挟持部の移動領域において、前記一対の挟持部材
    の接近方向に向うに従って下方に突出する傾斜面が形成
    されている、ことを特徴とする鉄道レール固定具。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記各下側挟持部に、前記座金における傾斜面と面接触
    もって支持可能となるように傾斜面がそれぞれ形成され
    ている、ことを特徴とする鉄道レール固定具。
  3. 【請求項3】 一対の挟持部材が締結部材をもって接近
    離間調整可能に連係され、該各挟持部材に、上側挟持部
    と、該上側挟持部の下方側に位置する下側挟持部と、該
    上側挟持部と該下側挟持部とを連結する連結部とがそれ
    ぞれ設けられている鉄道レール固定具に用いられる鉄道
    レール固定具用座金であって、 一方向に延ばされ、前記一対の挟持部材における下側挟
    持部間に跨がるように配設される板状の本体と、 前記本体の裏面に、該本体の長手方向外側の各側から長
    手方向内側にそれぞれ延びるように形成され、長手方向
    内側に向うに従って該本体の裏面から突出するように傾
    斜する傾斜面と、が備えられている、ことを特徴とする
    鉄道レール固定具用座金。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記本体に、前記挟持部材の連結部が挿通可能とされる
    一対のスリットが形成され、 前記一対のスリットが、前記傾斜面に沿うようにして、
    該本体の長手方向外側の各側から長手方向内側にそれぞ
    れ延ばされている、ことを特徴とする鉄道レール固定具
    用座金。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記傾斜面が、前記各スリットの幅方向両側に配置され
    ている、ことを特徴とする鉄道レール固定具用座金。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5において、 前記各スリットの各外端が前記本体の長手方向外端より
    も長手方向内側に位置され、 前記本体に、該本体の外端よりも長手方向内側におい
    て、鉄道レール固定具用挿通孔が、前記各スリットに接
    続されるようにして形成されている、ことを特徴とする
    鉄道レール固定具用座金。
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