JP2776017B2 - ポリフェニレンサルファイド繊維およびその製造方法 - Google Patents

ポリフェニレンサルファイド繊維およびその製造方法

Info

Publication number
JP2776017B2
JP2776017B2 JP21947590A JP21947590A JP2776017B2 JP 2776017 B2 JP2776017 B2 JP 2776017B2 JP 21947590 A JP21947590 A JP 21947590A JP 21947590 A JP21947590 A JP 21947590A JP 2776017 B2 JP2776017 B2 JP 2776017B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyphenylene sulfide
fiber
yarn
temperature
sulfide fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP21947590A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04100916A (ja
Inventor
磯雄 斎藤
初雄 松崎
忠幸 渡辺
一喜 坂口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TORE KK
Original Assignee
TORE KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TORE KK filed Critical TORE KK
Priority to JP21947590A priority Critical patent/JP2776017B2/ja
Publication of JPH04100916A publication Critical patent/JPH04100916A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2776017B2 publication Critical patent/JP2776017B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Artificial Filaments (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はポリフェニレンサルファイド繊維およびその
製造方法に関するものであり、更に詳しくは、ポリフェ
ニレンサルファイド繊維の特徴である耐熱性および耐薬
品性を生かした各種産業資材用途、例えばバグフィルタ
ースクリム基布、モーター結節紐、モーターバインダー
テープ等に適した高強度で適度な収縮特性を有するフィ
ラメント繊維を提供すること、および該繊維を効率的に
製造するための新規な製造方法を提供するものである。
[従来の技術] ポリフェニレンサルファイドは近年その優れた耐熱性
および耐薬品性の特徴を生かして高性能エンジニアリン
グプラスチックとして注目され、実用的な利用が広がり
つつある。
該ポリマの繊維化は特開昭49−54617号公報として開
示されて以来、製糸技術の進歩により繊維物性の改良お
よび製造プロセスの改良に関する技術が開示されてい
る。例えば特開昭57−143518号公報、特開昭61−615715
号公報、および特開平1−239109号公報等がある。
[発明が解決しようとする課題] 前記特開昭49−54617号公報はポリフェニレンサルフ
ァイド(以下PPSと略記する)の繊維化に係る基本特許
であり、一般的な繊維化技術の適用が述べられているに
過ぎず、PPSポリマの特徴を生かした新規な製糸技術は
開示されていない。そして得られたPPS繊維の物性も優
れたものではなく、例えば実施例2によれば強度はたか
だか2.75g/dのものが記載されているに過ぎない。
また特開昭57−143518号公報はPPSの製糸に関する技
術であり、2段延伸法の条件を開示しているものの、繊
維構造との関連については明確にされてなく、明細書中
には最も優れた力学特性の場合でも強度が5.8g/d、伸度
が13%に過ぎず、得られるPPS繊維は十分な強伸度を有
しているとは云えない。
特開昭61−215715号公報は、剪断速度が200sec-1での
溶融粘度μ(310℃)が6000〜20000ポイズの比較的高粘
度ポリマのポリアリーレンチオエーテル(ポリフェニレ
ンサルファイド)を製糸して、直径1〜50μ、引張り強
度≧40kg/mm2(3.3g/d)、引張り弾性率≧500kg/mm2(4
1g/d)、引張り強度(200℃)≧20kg/mm2(1.7g/d)のP
PS繊維を得る方法を開示している。
また、該繊維を直接紡糸延伸によって製造し、その
際、融点−100℃以上の高温で0.02〜100秒熱処理する方
法を開示している。
しかしながら、該公報に記載された実施例によれば、
強度は最高でも70kg/mm2(5.78g/d)で、伸度について
は記載がなく、十分な強伸度が得られているとは云えな
い。また、直接紡糸延伸において熱処理温度が(融点−
100℃)以上の高温であることから、収縮率の低いポリ
フェニレンサルファイド繊維が得られることを特徴とし
ている。
すなわち、従来公知のPPS繊維は5.5g/d以上の高強
度、20%以上の高伸度、および適度な収縮特性を有する
繊維は得られていない。またPPS繊維の耐熱性および、
耐薬品性を生かしたバグフィルタースクリム基布をはじ
めとする織物用繊維として最適な毛羽の著しく少ない繊
維が提供されないという課題を有していた。
本発明の目的は高強度、高タフネスで適度な収縮特性
を有し、織物用途に適した著しく毛羽の少ない、例えば
百万m当り1ケ以下、好ましくは0.1ケ以下の繊維を効
率的に製造することにある。
[課題を解決するための手段および作用] 本発明の構成は、 (1)単糸繊度50デニール以下の連続したフィラメント
からなるポリフェニレンサルファイド繊維であって、下
記(イ)〜(ニ)の繊維構造パラメータを同時に満足す
ることを特徴とするポリフェニレンサルファイド繊維。
(イ)複屈折(Δn)が300×10-3以上であること。
(ロ)広角X線散乱から求めたみかけの結晶サイズD
(200)が20Å〜28Åであること。
(ハ)小角X線散乱による長周期構造が認めらないこ
と。
(ニ)動的粘弾性によって求めた正接損失主分散ピーク
温度(Tα)が165℃以上であること。
(2)前記第(1)項記載のポリフェニレンサルファイ
ド繊維において、下記(ホ)〜(ト)の繊維物性を有す
るポリフェニレンサルファイド繊維。
(ホ)強度が5.5g/d以上であること。
(ヘ)伸度が20%以上であること。
(ト)沸騰水収縮率が2.0〜8.0%であること。
(3)ポリフェニレンサルファイド繊維の製造方法にお
いて、メルトフローレート(MFR)が100〜600のポリフ
ェニレンサルファイドポリマを用い、該ポリマーからな
るペレットを310〜340℃の温度で溶融した後、20μ以下
の細孔を有する濾過フィルターおよび直径0.1〜0.5mmの
口金孔を順次通過させて紡出糸条となし、該紡出糸条
を、前記口金孔が穿孔された口金の直下5〜30cm間の雰
囲気温度が150〜350℃となるよう調節された保温筒また
は加熱筒で囲まれた高温雰囲気中を通過させた後、100
℃以下の温風または冷風で冷却するして冷却糸条とな
し、該冷却糸条に油剤を付与した後、速度300〜1000m/
分で回転する引取りロールで引取り、該引取りロールで
引取った未延伸糸条を一旦巻取ることなく連続して熱延
伸域に移行させ、延伸倍率3.0〜5.5倍で、延伸時の雰囲
気またはロール表面の最高温度を120〜180℃となして熱
延伸を施こすることを特徴とするポリフェニレンサルフ
ァイド繊維の製造方法。
である。
本発明に係るポリフェニレンサルファイド繊維(以下
PPS繊維という)は単糸繊度が50デニール以下の連続し
たフィラメントである。単糸繊度が50デニールを越える
と、本発明に係るPPS繊維の特徴とする繊維構造パラメ
ーターおよび繊維物性の全てを満足することはできず、
また本発明に係る製造方法によっては得られない。
本発明PPS繊維は複屈室が300×10-3以上、好ましくは
350×10-3以上と高配向である。複屈折が300×10-3以下
では5.5g/d以上の高強度繊維が得られない。
本発明PPS繊維は広角X線散乱から求めた見掛けの結
晶サイズD(200)が20〜28Å、好ましくは22〜26Åと比較
的小さいことが特徴である。従来のPPS繊維は26Å以
上、通常は28〜30Åである。紡糸と延伸を分割した2工
程法で製造したり、直接紡糸延伸法に於いて、高温、長
時間の熱処理をした場合は結晶サイズが大きくなり、本
発明繊維の比較的小さな結晶サイズは直接紡糸延伸法
で、本発明に係る方法で特定した熱履歴を経た場合に達
せられる。
また、本発明PPS繊維は小角X線散乱で測定される長
周期構造が認められないことを特徴とする。従来のPPS
繊維は100〜120Åの長周期構造が認められる。高配向、
高強度でありながら長周期構造を示さないPPS繊維は本
発明に係る特定の条件からなる直接紡糸延伸法によって
得られる。
次に、本発明PPS繊維は動的粘弾性挙動に於いて従来K
PPS繊維に比較して特異であり、正接損失主分散ピーク
温度が165℃以上、好ましくは170℃以上と高い。従来の
PPS繊維は165℃未満である。
本発明繊維は非晶部の分子鎖の運動がより高温まで拘
束されていることを示しており、この高温特性はPPS繊
維の特徴である耐熱性を一層顕著にする。
以上の繊維構造パラメーターで特徴づけられる本発明
PPS繊維は強度が5.5g/d以上、伸度が20%以上、好まし
くはそれぞれ5.8g/d以上、25%以上と高強度で高タフネ
スである。また沸騰水収縮率が2.0〜8.0%、好ましくは
3.0〜6.0%とPPS繊維の用途に適した収縮率を有する。
特に強伸度は従来繊維では得られなかった優れた特性を
有している。
上記繊維構造パラメーターおよび繊維物性を発現する
PPS繊維は以下の新規な方法によって製造することがで
きる。
本発明に用いるポリフェニレンサルファイドポリマは
メルトフローレート(MFR)が100〜600の実質的に線状
のポリマを用いるが、トリクロロベンゼン(TCB)を0.1
重量%以下含有した架橋ポリマであってもよい。
メルトフローレート(MFR)は測定温度を316℃、荷重
を5kgfとしたASTM D 1238−82法によって測定されたポ
リマの溶融流れである。
市販のポリフェニレンサルファイドポリマは100〜200
℃で2時間以上、通常は4〜48時間乾燥することが好ま
しい。主として低沸点物の除去およびまたは適度に結晶
化させておくことが紡糸機への噛みこみ特性をよくする
からである。
本発明のポリフェニレンサルファイドポリマは好まし
くはエクストルーダー型紡糸機で溶融し、20μ以下、好
ましくは10μ以下の開孔を有する濾過フィルターを通過
させた後、0.1〜0.5mm、好ましくは0.2〜0.3mmの細孔を
有する紡糸口金より紡出し紡出糸条となす。
次に、紡出糸条は口金直下5〜30cm間の雰囲気温度が
150〜350℃となるように保温筒または加熱筒で囲まれた
高温雰囲気中を通過させた後、100℃以下の温風で冷却
する。口金直下に設けた高温雰囲気は、ポリマのメルト
フローレート(MFR)、糸条の繊度、紡糸速度等に合わ
せて適切な条件を選択する。
前記の口金直下に高温雰囲気を設けることなく紡糸す
ると、特に太い繊度糸状を安定に紡糸延伸することが困
難である。該高温雰囲気を通過せしめた糸条の冷却は10
0℃以下、好ましくは80〜20℃の温風ないし冷風を用い
る。
次に、冷却固化した糸条に通常PPS繊維に用いられて
いる油剤を付与した後、速度300〜1000m/分で回転する
引取りロールで引取られ未延伸糸条となる。紡糸速度が
1000m/分を越えると5.5g/d以上で、20%以上の伸度を有
する高強度、高タフネス糸は得られない。300m/分未満
では製糸効率が低く、工業的に不利である。
前記の未延伸糸条は一旦巻き取ることなく連続して熱
延伸する。通常は2段以上の多段延伸が用いられる。延
伸倍率は紡糸条件に応じて3.0〜5.5倍、好ましくは3.5
〜5.0倍である。2段延伸を用いるの場合、1段目の延
伸は総合延伸倍率の70%以上、通常は75〜85%とし、残
りを2段目の延伸で行う。延伸温度は最高温度を120〜1
80℃とする。120℃未満または180℃を越えると本発明繊
維の構造パラメーターおよび繊維物性を有するポリフェ
ニレンサルファイド繊維は得られない。また本発明の目
的とする織物用途に適した毛羽の著しく少ない繊維を得
ることはできない。
熱延伸を終了した繊維はリラックスロールとの間で弛
緩熱処理をした後巻取る。弛緩率は0〜10%、好ましく
は2〜6%の範囲で行う。
以上本発明に係る方法によって、本発明PPS繊維は特
定の繊維構造パラメーターと高強度、高タフネスで適度
な収縮特性を有し、織物用途に適した、著しく毛羽の少
ない、例えば百万m当り1ケ以下、好ましくは0.1ケ以
下の繊維を効率的に製造することができる。
次に実施例に基づいて説明するが、本発明明細書本
文、及び実施例中に記載した繊維特性の定義、及び測定
法は次の通りである。
(a)複屈折(Δn): 日本光学工業(株)製POH型偏光顕微鏡により、光源
にナトリウム−D線を用いた通常のベレックコンペンセ
ーター法によって測定した。
(b)見掛けの結晶サイズ(D(200)): 理学電気(株)製小角X線散乱装置4036A2型を用い
て、CuKα(Niフィルター使用)を線源として、カウン
ター法で測定した。出力は35kv、15mmAでスリットは1mm
φピンホールコリメーターを用いた。撮影条件は、カメ
ラ半径40mm、フィルムはKodak DEF−5、露出時間30分
とした。
見掛けの結晶サイズの算出は、面指数(200)のピー
クの半値幅から、下記のScherrerの式を用いて計算し
た。
L(hkl)=Kλ/β0cosθ ただし、L(hkl)は微結晶の垂直な方向の平均の大
きさ、Kは1.0、λはX線の波長、β=(βE 2
βI 21/2、βは見かけの半値巾(測定値)、β
0.6、θはブラッグ角である。
(c)長周期(J): 理学電気(株)製小角X線装置RU−200型を用いて、C
ukα(Niフィルター使用)を線源として写真法で測定し
た。出力は50KV、200mmAで、スリットは0.3mmφピンホ
ールコリメーターを用いた。撮影条件は、カメラ半径40
0mm、フィルムはKodak DEF−5、露出時間90分とした。
小角X線写真上の距離rから、Braggの式 J=λ/2sin〔{tan-1(r/R)}/2〕 (ただし、R:カメラ半径、λ:X線の波長、J:長周期) を用い、計算した。
(d)正接損失ピーク温度(Tα): (株)オリエンテック社製“Vibron DDV−II"を用
い、振動数110Hz、昇温速度3℃/分で空気浴中で測定
した。
(e)強度(T/D)、伸度(E): 強度、初期引張り抵抗度はJIS L1017の定義及び測定
法によった。SS曲線を得るための引張り試験の具体的条
件は次の通りである。
試料を綛状にとり、20℃、65%RHの温湿度調節された
部屋に24時間以上放置後、“テンシロン UTL−4L"型引
張試験機(オリエンテック(株)製)を用い、試長25c
m、引張速度30cm/分で測定した。
(f)沸騰水収縮率(ΔS): 試料を綛状にとり、20℃、60%RHの温湿度調整室で24
時間以上放置した後、試料の0.1g/dに相当する荷重をか
けて測定した長さL0の試料を、無張力状態で沸騰水浴中
で30分間処理した後、浴から取り出して、上記温湿度調
整室で4時間放置し、再び上記荷重をかけて測定した長
さL1から次式により算出した。
ΔS=〔(L0−L1)/L0〕×100(%) [実施例] 実施例−1 メルトフローレートが300のポリフェニレンサルファ
イドポリマをエクストルーダー型紡糸機で330℃で溶融
し、紡糸パック中で5μの細孔を有する金属フィルター
で濾過した後、0.25mmφの細孔を100ホール有する紡糸
口金を通して紡出して紡出糸条となし、吐出量は巻取り
糸条が約400デニールとなるよう製糸条件に合せて変化
させた。
紡出糸条は、口金直下15cm間の雰囲気温度を320℃に
保持した加熱筒中を通過させた後、60℃の温風で冷却
し、冷却固化した糸条に水系エマルジョン油剤を付与
し、次いで所定の速度で回転する非加熱の引取りロール
で引取り未延伸糸条となし、該糸条は一旦巻取ることな
く連続して60℃に加熱したフィードロールとの間で5%
のストレッチをかけた後、該フィードロールと100℃の
第1延伸ロールとの間で1段目の延伸をし、次いで該1
段延伸ロールと所定温度に加熱した第2延伸ロールとの
間で2段めの延伸を行なった。次に該2段延伸ロールと
非加熱のリラックスロールとの間で弛緩させた後、ワイ
ンダーで巻取り本発明繊維を得た。
前記引取りロールおよび各延伸ロールはネルソンタイ
プであり、1段延伸中に4kg/cm2Gの圧空で交絡処理を行
なった。
前記製造条件について第1表に示すとともに得られた
PPS繊維(実施例−1)の繊維の特性は第2表(実施
例)に示す通りである。
実施例−2、3および比較例−1〜8 実施例−1の製糸条件のうち1部を変更して、PPS繊
維を得た。各製糸条件を示すとともに得られたPPS繊維
の特性は第2表に示す通りであった。
[発明の効果] 本発明に係るPPS繊維は5.5g/d以上の高強度で、25%
以上の高伸度を有し、かつ特定の範囲の収縮率を有する
PPS繊維であって、特に織物用途に適した著しく毛羽の
少ない、例えば百万m当り1ケ以下であるPPS繊維を製
造する方法を提供するものである。
本発明に係るPPS繊維は前記の優れた特性を有し、特
にバグフィルタースクリム基布、モーター結束紐および
モーター用バインドテープ等に好適である。
また本発明に係るPPS繊維の製造方法は品質および製
糸工程の安定性に優れ、前記の本発明に煮かかる優れた
特性を有するPPS繊維を効率的に製造することができ
る。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D01F 6/76 D01D 5/08 - 5/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単糸繊度50デニール以下の連続したフィラ
    メントからなるポリフェニレンサルファイド繊維であっ
    て、下記(イ)〜(ニ)の繊維構造パラメータを同時に
    満足することを特徴とするポリフェニレンサルファイド
    繊維。 (イ)複屈折(Δn)が300×10-3以上であること。 (ロ)広角X線散乱から求めた見掛けの結晶サイズD
    (200)が20Å〜28Åであること。 (ハ)小角X線散乱による長周期構造が認めらないこ
    と。 (ニ)動的粘弾性によって求めた正接損失主分散ピーク
    温度(Tα)が165℃以上であること。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第(1)項記載のポリフェ
    ニレンサルファイド繊維において、下記(ホ)〜(ト)
    の繊維物性を有するポリフェニレンサルファイド繊維。 (ホ)強度が5.5g/d以上であること。 (ヘ)伸度が20%以上であること。 (ト)沸騰水収縮率が2.0〜8.0%であること。
  3. 【請求項3】ポリフェニレンサルファイド繊維の製造方
    法において、メルトフローレート(MFR)が100〜600の
    ポリフェニレンサルファイドポリマを用い、該ポリマー
    からなるペレットを310〜340℃の温度で溶融した後、20
    μ以下の細孔を有する濾過フィルターおよび直径0.1〜
    0.5mmの口金孔を順次通過させて紡出糸条となし、該紡
    出糸条を、前記口金孔が穿孔された口金の直下5〜30cm
    間の雰囲気温度が150〜350℃となるよう調節された保温
    筒または加熱筒で囲まれた高温雰囲気中を通過させた
    後、100℃以下の温風または冷風で冷却して冷却糸条と
    なし、該冷却糸条に油剤を付与した後、速度300〜1000m
    /分で回転する引取りロールで引取り、該引取りロール
    で引取った未延伸糸条を一旦巻取ることなく連続して熱
    延伸域に移行させ、延伸倍率3.0〜5.5倍で、延伸時の雰
    囲気またはロール表面の最高温度を120〜180℃となして
    熱延伸を施こすることを特徴とするポリフェニレンサル
    ファイド繊維の製造方法。
JP21947590A 1990-08-20 1990-08-20 ポリフェニレンサルファイド繊維およびその製造方法 Expired - Lifetime JP2776017B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21947590A JP2776017B2 (ja) 1990-08-20 1990-08-20 ポリフェニレンサルファイド繊維およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21947590A JP2776017B2 (ja) 1990-08-20 1990-08-20 ポリフェニレンサルファイド繊維およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04100916A JPH04100916A (ja) 1992-04-02
JP2776017B2 true JP2776017B2 (ja) 1998-07-16

Family

ID=16736019

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21947590A Expired - Lifetime JP2776017B2 (ja) 1990-08-20 1990-08-20 ポリフェニレンサルファイド繊維およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2776017B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7931843B2 (en) * 2005-03-18 2011-04-26 Polyester High Performance Gmbh Process for producing polyphenylene sulfide filament yarns
JP4844515B2 (ja) * 2007-09-14 2011-12-28 東レ株式会社 細繊度ポリフェニレンスルフィドモノフィラメントおよびその製造方法
JP5251490B2 (ja) 2008-01-09 2013-07-31 東レ株式会社 ポリフェニレンサルファイド繊維およびその製造方法
JP4962361B2 (ja) * 2008-03-12 2012-06-27 東レ株式会社 ポリフェニレンサルファイド繊維の製造方法およびポリフェニレンサルファイド繊維
CN107988669A (zh) * 2018-01-15 2018-05-04 苏州耐德新材料科技有限公司 一种改性聚苯硫醚缝纫线制备方法及其复合的滤袋缝纫线
CN109881271B (zh) * 2019-03-01 2021-02-19 绍兴裕辰新材料有限公司 纺丝的方法和装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04100916A (ja) 1992-04-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH02127509A (ja) ポリテトラフルオロエチレン糸状物及びその製造法
JP4359999B2 (ja) ポリフェニレンサルファイド繊維の製造方法
JP5074239B2 (ja) 高強力ポリエチレンテレフタレート繊維の製造方法
JP2776017B2 (ja) ポリフェニレンサルファイド繊維およびその製造方法
JP2001262437A (ja) ポリケトン繊維およびその製造方法
JPH0152489B2 (ja)
JP4570273B2 (ja) ポリケトン繊維、コード及びその製造方法
KR20170037392A (ko) 폴리에틸렌테레프탈레이트 원사, 그 제조방법, 및 그것을 이용하여 제조된 타이어 코드
JPH04228605A (ja) 合成溶融可紡性ポリマーの紡糸装置
JP2003527497A (ja) ポリ(トリメチレン)テレフタレート織物ステープル製造
JPH0261109A (ja) ポリエステル繊維
JP2001146638A (ja) モノフィラメントおよびその製造方法
CN114481353A (zh) 聚乙醇酸纤维及其制造方法
JPS643961B2 (ja)
JP3291812B2 (ja) 高強度ポリヘキサメチレンアジパミド繊維
JP2975420B2 (ja) ポリエステル繊維とその製造法
JP2004027415A (ja) 低収縮ポリエステル繊維およびその製造方法
JPH02216295A (ja) 高強力ポリエステル繊維紙の製造方法
JPH01229809A (ja) ポリフェニレンスルフィド繊維の製造法
JPS607721B2 (ja) ポリアミドモノフイラメントの製法
JPH07109616A (ja) ポリビニルアルコール系繊維とその製造方法及び乾湿式紡糸用紡糸口金
JPS5857522B2 (ja) ナイロン 6 センイノ セイゾウホウ
JPH0532493B2 (ja)
JPS59211619A (ja) 特殊なポリエステルフイラメント糸の製造方法
JP2000345428A (ja) ポリオレフィン系繊維の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080501

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090501

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090501

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100501

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110501

Year of fee payment: 13

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110501

Year of fee payment: 13