JP2775907B2 - ヒドロホルミル化法 - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、オレフィン性化合物を特定の有機リン化合
物を配位子とする第VIII族貴金属錯体触媒の存在下にヒ
ドロホルミル化する方法に関するものである。
物を配位子とする第VIII族貴金属錯体触媒の存在下にヒ
ドロホルミル化する方法に関するものである。
[従来の技術] オレフィン性化合物を有機可溶性第VIII族貴金属−リ
ン配位子錯体触媒の存在下にH2/CO混合ガスと反応させ
てアルデヒド又はその水添物であるアルコールを製造す
る方法はヒドロホルミル化方法として良く知られてい
る。この場合のヒドロホルミル化法においては、アルデ
ヒドの生成物選択性並びに触媒反応性及び安定性がリン
配位子の選択に当ってしばしば重要な関心事である。特
に、使用される触媒は極めて高価であるために、反応生
成液中から効率よく分離・回収して再び反応系に戻すこ
とが工業的に重要な課題である。
ン配位子錯体触媒の存在下にH2/CO混合ガスと反応させ
てアルデヒド又はその水添物であるアルコールを製造す
る方法はヒドロホルミル化方法として良く知られてい
る。この場合のヒドロホルミル化法においては、アルデ
ヒドの生成物選択性並びに触媒反応性及び安定性がリン
配位子の選択に当ってしばしば重要な関心事である。特
に、使用される触媒は極めて高価であるために、反応生
成液中から効率よく分離・回収して再び反応系に戻すこ
とが工業的に重要な課題である。
ヒドロホルミル化反応で得られる反応生成物が比較的
低沸点である場合には、通常、蒸留により反応生成物と
触媒液とを分離・回収することができ、触媒液はヒドロ
ホルミル化反応に再循環することが可能である。
低沸点である場合には、通常、蒸留により反応生成物と
触媒液とを分離・回収することができ、触媒液はヒドロ
ホルミル化反応に再循環することが可能である。
しかしながら、ヒドロホルミル化反応においては種々
の高沸点物が副生するため、触媒液の循環により反応系
中に高沸点副生物が次第に蓄積し安定な操業ができなく
なる。
の高沸点物が副生するため、触媒液の循環により反応系
中に高沸点副生物が次第に蓄積し安定な操業ができなく
なる。
この問題を回避するには、蒸留により高沸点副生物を
触媒液から除去する必要があるが、前記錯体は150℃以
上の高温下では熱劣化を受けて触媒活性低下を引起こす
問題があった(特開昭63−196537号)。
触媒液から除去する必要があるが、前記錯体は150℃以
上の高温下では熱劣化を受けて触媒活性低下を引起こす
問題があった(特開昭63−196537号)。
また、反応生成物が高沸点である場合、特に高級不飽
和脂肪酸またはそのエステル等を原料として用いること
に由来する比較的熱安定性の悪い反応生成物の場合に
は、蒸留によって反応生成物と触媒液とを分離・回収す
るには高温を必要とするため、反応生成物の分解あるい
は高沸化による損失が生じやすいのみならず、熱劣化に
よる触媒活性低下を引き起こす問題があった。
和脂肪酸またはそのエステル等を原料として用いること
に由来する比較的熱安定性の悪い反応生成物の場合に
は、蒸留によって反応生成物と触媒液とを分離・回収す
るには高温を必要とするため、反応生成物の分解あるい
は高沸化による損失が生じやすいのみならず、熱劣化に
よる触媒活性低下を引き起こす問題があった。
これら問題点を解決する手段として、蒸留以外の方
法、例えば吸着・抽出等の手段により、有機リン化合物
との可溶性第VIII族貴金属錯体または第VIII族貴金属を
回収する方法が提案されている。
法、例えば吸着・抽出等の手段により、有機リン化合物
との可溶性第VIII族貴金属錯体または第VIII族貴金属を
回収する方法が提案されている。
例えば、次のような方法がある。
オレイン酸メチルをトリフェニルホスファイト及び
アルミナ担体に担持させたロジウム触媒の存在下にヒド
ロホルミル化させて得られた反応生成液を、過操作に
よってアルミナ担体と液に分離し、液は蒸留によっ
て生成物と可溶性ロジウム触媒とに分離する。分離した
可溶性ロジウム触媒は上記アルミナ担体に担持して焼成
により活性化し、ヒドロホルミル化反応に再使用する
(Journal of the American Oil Chemical Society,50,
455−458(1973))。
アルミナ担体に担持させたロジウム触媒の存在下にヒド
ロホルミル化させて得られた反応生成液を、過操作に
よってアルミナ担体と液に分離し、液は蒸留によっ
て生成物と可溶性ロジウム触媒とに分離する。分離した
可溶性ロジウム触媒は上記アルミナ担体に担持して焼成
により活性化し、ヒドロホルミル化反応に再使用する
(Journal of the American Oil Chemical Society,50,
455−458(1973))。
第VIII族貴金属−有機リン化合物錯体からなる触媒
の存在下に不飽和脂肪酸化合物をヒドロホルミル化反応
させ、得られた反応液を有機リン化合物を担持した活性
炭吸着剤と接触させることによって錯体を吸着し、その
後脱離液と接触させて吸着剤に吸着されている錯体を溶
出させ、一方、遊離した有機リン化合物は上記した吸着
処理後の反応液から蒸留によって回収し、前記した溶出
させた錯体と合してヒドロホルミル化反応に再使用する
ことが示されている(特開昭63−196537号)。
の存在下に不飽和脂肪酸化合物をヒドロホルミル化反応
させ、得られた反応液を有機リン化合物を担持した活性
炭吸着剤と接触させることによって錯体を吸着し、その
後脱離液と接触させて吸着剤に吸着されている錯体を溶
出させ、一方、遊離した有機リン化合物は上記した吸着
処理後の反応液から蒸留によって回収し、前記した溶出
させた錯体と合してヒドロホルミル化反応に再使用する
ことが示されている(特開昭63−196537号)。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記の方法では、配位子として加え
られる有機リン化合物が回収されないこと、回収操作が
複雑であること、また、ヒドロホルミル化反応自体につ
いてヒドロホルミル化反応を適当な反応速度および収率
で進行させるには多量のロジウムが必要であり工業的に
不利であること等から工業的には採用しにくいものであ
る。
られる有機リン化合物が回収されないこと、回収操作が
複雑であること、また、ヒドロホルミル化反応自体につ
いてヒドロホルミル化反応を適当な反応速度および収率
で進行させるには多量のロジウムが必要であり工業的に
不利であること等から工業的には採用しにくいものであ
る。
また、上記の方法では、触媒および遊離した有機リ
ン化合物の回収率は高いものの、後記する比較例で示す
ごとく、本発明者らが上記の方法でヒドロホルミル化
反応を実施してみたところ、低圧反応域での触媒活性が
低いことがわかった。
ン化合物の回収率は高いものの、後記する比較例で示す
ごとく、本発明者らが上記の方法でヒドロホルミル化
反応を実施してみたところ、低圧反応域での触媒活性が
低いことがわかった。
本発明者らは、上記従来技術の実情に鑑み、低圧反応
域においてもオレフィン性化合物からヒドロホルミル化
生成物を高収率で製造でき、しかも、反応生成物から触
媒を効率よく回収し、再び反応系に循環する工業的に有
利なヒドロホルミル化方法を見出すべく鋭意検討を重ね
た結果、本発明に到達した。
域においてもオレフィン性化合物からヒドロホルミル化
生成物を高収率で製造でき、しかも、反応生成物から触
媒を効率よく回収し、再び反応系に循環する工業的に有
利なヒドロホルミル化方法を見出すべく鋭意検討を重ね
た結果、本発明に到達した。
[課題を解決するための手段] 本発明方法では、特定の有機リン化合物を配位子とす
る第VIII族貴金属錯体触媒を用いることによって、低圧
反応条件でも適当な反応速度でかつ極めて高収率でヒド
ロホルミル化生成物が得られ、しかも触媒の安定性が高
められ、例えば150℃以上の高温での蒸留によって触媒
分離及び回収した後に特別な活性化処理を行なわずにヒ
ドロホルミル化反応系に再循環使用しても極めて高活性
を維持することができる。
る第VIII族貴金属錯体触媒を用いることによって、低圧
反応条件でも適当な反応速度でかつ極めて高収率でヒド
ロホルミル化生成物が得られ、しかも触媒の安定性が高
められ、例えば150℃以上の高温での蒸留によって触媒
分離及び回収した後に特別な活性化処理を行なわずにヒ
ドロホルミル化反応系に再循環使用しても極めて高活性
を維持することができる。
即ち、本発明は、有機リン化合物を配位子とする第VI
II族貴金属錯体触媒の存在下にオレフィン性炭化水素又
は不飽和脂肪酸化合物を水素及び一酸化炭素と反応させ
てヒドロホルミル化する方法において、前記有機リン化
合物としてアルキル基の炭素原子数の合計が27個以上で
あるトリアルキルホスフィンを用いることを特徴とする
ヒドロホルミル化法、を要旨とするものである。
II族貴金属錯体触媒の存在下にオレフィン性炭化水素又
は不飽和脂肪酸化合物を水素及び一酸化炭素と反応させ
てヒドロホルミル化する方法において、前記有機リン化
合物としてアルキル基の炭素原子数の合計が27個以上で
あるトリアルキルホスフィンを用いることを特徴とする
ヒドロホルミル化法、を要旨とするものである。
以下に、本発明につき詳細に説明する。
本発明方法において反応原料として使用されるオレフ
ィン性化合物は、分子内にオレフィン性二重結合を少な
くとの1つ有するオレフィン性炭化水素又は不飽和脂肪
酸化合物であり、エチレン、プロピレン、ブテン、ブタ
ジエン、オクテン、オクタジエン、ドデセン、オクタデ
セン、エイコセン、ドコセン、スチレン、シクロヘキセ
ン及びプロピレン、n−ブテン、イソブチレン等の低級
オレフィンの二量体〜四量体のようなオレフィンオリゴ
マー異性体混合物等のオレフィン性炭化水素、又は不飽
和脂肪酸化合物等が用いられる。
ィン性化合物は、分子内にオレフィン性二重結合を少な
くとの1つ有するオレフィン性炭化水素又は不飽和脂肪
酸化合物であり、エチレン、プロピレン、ブテン、ブタ
ジエン、オクテン、オクタジエン、ドデセン、オクタデ
セン、エイコセン、ドコセン、スチレン、シクロヘキセ
ン及びプロピレン、n−ブテン、イソブチレン等の低級
オレフィンの二量体〜四量体のようなオレフィンオリゴ
マー異性体混合物等のオレフィン性炭化水素、又は不飽
和脂肪酸化合物等が用いられる。
本発明は、ことに、原料がオクタデセン、エイコセ
ン、ドコセン等の高級オレフィン性炭化水素、高級不飽
和脂肪酸化合物等の高沸点のものであり、反応生成物が
高沸点であるような場合にも適用できるところが特色の
一つである。
ン、ドコセン等の高級オレフィン性炭化水素、高級不飽
和脂肪酸化合物等の高沸点のものであり、反応生成物が
高沸点であるような場合にも適用できるところが特色の
一つである。
本発明方法の反応原料の対象の一つである前記不飽和
脂肪酸化合物としては、広く動物性脂肪や植物油の成分
として産出される高級不飽和脂肪酸およびそのエステル
が挙げられる。不飽和脂肪酸エステルとしては、通常、
不飽和脂肪酸と一価アルコールとのエステルが用いられ
る。
脂肪酸化合物としては、広く動物性脂肪や植物油の成分
として産出される高級不飽和脂肪酸およびそのエステル
が挙げられる。不飽和脂肪酸エステルとしては、通常、
不飽和脂肪酸と一価アルコールとのエステルが用いられ
る。
不飽和脂肪酸化合物の具体的な例としては、天然に比
較的多量に存在する、パルミトレイン酸、オレイン酸等
の炭素数16及び18のモノ不飽和脂肪酸並びに、パルミト
レイン酸メチル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル
等の炭素数16及び18のモノ不飽和脂肪酸のエステル化物
等が挙げられる。
較的多量に存在する、パルミトレイン酸、オレイン酸等
の炭素数16及び18のモノ不飽和脂肪酸並びに、パルミト
レイン酸メチル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル
等の炭素数16及び18のモノ不飽和脂肪酸のエステル化物
等が挙げられる。
ところで、これらモノ不飽和脂肪酸化合物(以下「モ
ノエン体」という)を純度良く入手することは工業的に
は困難であり、通常は、広い炭素数分布を有し、かつ不
飽和度の異なる脂肪酸化合物の混合物として入手され
る。
ノエン体」という)を純度良く入手することは工業的に
は困難であり、通常は、広い炭素数分布を有し、かつ不
飽和度の異なる脂肪酸化合物の混合物として入手され
る。
本発明方法では、このように炭素数分布を有し、かつ
不飽和度の異なる脂肪酸化合物から成る脂肪酸化合物の
混合物を良好にヒドロホルミル化することができるが、
これら不飽和脂肪酸化合物の混合物の中でも、分子中に
炭素−炭素二重結合を2個以上有する不飽和脂肪酸化合
物(以下、「ポリエン体」という)の含有量が規制され
たものをヒドロホルミル化反応原料として用いることが
良好な反応速度でかつ、高収率でホルミル化物を生成さ
せる上で望ましい。
不飽和度の異なる脂肪酸化合物から成る脂肪酸化合物の
混合物を良好にヒドロホルミル化することができるが、
これら不飽和脂肪酸化合物の混合物の中でも、分子中に
炭素−炭素二重結合を2個以上有する不飽和脂肪酸化合
物(以下、「ポリエン体」という)の含有量が規制され
たものをヒドロホルミル化反応原料として用いることが
良好な反応速度でかつ、高収率でホルミル化物を生成さ
せる上で望ましい。
具体的には、ヒドロホルミル化する際のポリエン体の
含有量が、モノエン体とポリエン体との合計量に対して
約20重量%以下、特に10重量%以下であるものを用いる
ことが好適である。
含有量が、モノエン体とポリエン体との合計量に対して
約20重量%以下、特に10重量%以下であるものを用いる
ことが好適である。
この場合、これら不飽和脂肪酸化合物の混合物をヒド
ロホルミル化の前に、選択的水素化等の方法で前処理し
てポリエン体をモノエン体に変換することによりポリエ
ン体の含有量を調整することができる。
ロホルミル化の前に、選択的水素化等の方法で前処理し
てポリエン体をモノエン体に変換することによりポリエ
ン体の含有量を調整することができる。
有機リン化合物を配位子とする第VIII族貴金属錯体
は、第VIII族貴金属化合物と後述する有機リン化合物と
から公知の錯体形成方法により容易に調製することがで
きる。この場合、有機リン化合物以外の配位子、たとえ
ばアセチルアセトネート基、シクロペンタジェニル基、
カルボニル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、水素原
子などをさらに含有していてもよい。
は、第VIII族貴金属化合物と後述する有機リン化合物と
から公知の錯体形成方法により容易に調製することがで
きる。この場合、有機リン化合物以外の配位子、たとえ
ばアセチルアセトネート基、シクロペンタジェニル基、
カルボニル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、水素原
子などをさらに含有していてもよい。
錯体を形成するのに使用される第VIII族貴金属化合物
としては、コバルト、ロジウム、ルテニウム、パラジウ
ム、オスシウム、イリジウム、白金などの第VIII族貴金
属の酸化物、ハロゲン化物、無機酸塩、有機酸塩、水素
化物、カルボニル錯体、アミン錯体などが挙げられる。
としては、コバルト、ロジウム、ルテニウム、パラジウ
ム、オスシウム、イリジウム、白金などの第VIII族貴金
属の酸化物、ハロゲン化物、無機酸塩、有機酸塩、水素
化物、カルボニル錯体、アミン錯体などが挙げられる。
これらの中では特にロジウムの化合物が重要である。
ロジウム化合物としては、例えば、硝酸ロジウム、硫
酸ロジウム、三塩化ロジウム、酸化ロジウム等のロジウ
ム無機化合物;酢酸ロジウム等のロジウムの有機酸塩;R
h(acac)3、Rh(acac)(CO)2、[Rh(OAc)COD]
2、Rh4(CO)12、HRh(CO)(PPh3)3(acacはアセチ
ルアセトネート基を、Acはアセチル基を、CODは1,5−シ
クロオクタジエンを、Phはフェニル基を夫々表わす。)
等のロジウム錯体が挙げられる。
酸ロジウム、三塩化ロジウム、酸化ロジウム等のロジウ
ム無機化合物;酢酸ロジウム等のロジウムの有機酸塩;R
h(acac)3、Rh(acac)(CO)2、[Rh(OAc)COD]
2、Rh4(CO)12、HRh(CO)(PPh3)3(acacはアセチ
ルアセトネート基を、Acはアセチル基を、CODは1,5−シ
クロオクタジエンを、Phはフェニル基を夫々表わす。)
等のロジウム錯体が挙げられる。
第VIII族貴金属化合物の使用量は、特に制限されるも
のではなく、触媒活性及び経済性等から考慮される限界
があるが、本発明においては、通常反応帯域における濃
度が第VIII族貴金属原子換算値でオレフィン性化合物全
量に対し1.2×10-5〜1.2×10-1重量%、好ましくは1.2
×10-4〜3.5×10-2重量%の範囲から選ばれる。
のではなく、触媒活性及び経済性等から考慮される限界
があるが、本発明においては、通常反応帯域における濃
度が第VIII族貴金属原子換算値でオレフィン性化合物全
量に対し1.2×10-5〜1.2×10-1重量%、好ましくは1.2
×10-4〜3.5×10-2重量%の範囲から選ばれる。
本発明で使用される有機リン化合物は、アルキル基の
炭素原子数の合計が27個以上のトリアルキルホスフィン
である。
炭素原子数の合計が27個以上のトリアルキルホスフィン
である。
このトリアルキルホスフィンを一般式で表わすと (上記式中、R1、R2及びR3は夫々アルキル基を表わし、
R1、R2及びR3の炭素原子数の合計は27個以上である。) と表わされ、中でもこれら3つのアルキル基がいずれも
炭素原子数6個以上であるものがより好ましい。
R1、R2及びR3の炭素原子数の合計は27個以上である。) と表わされ、中でもこれら3つのアルキル基がいずれも
炭素原子数6個以上であるものがより好ましい。
上記アルキル基の炭素原子数の合計が27個よりも少な
いとヒドロホルミル化反応速度が低く、また蒸留による
ヒドロホルミル化生成物と触媒の分離後の触媒の循環使
用時の反応成績も不良となる。
いとヒドロホルミル化反応速度が低く、また蒸留による
ヒドロホルミル化生成物と触媒の分離後の触媒の循環使
用時の反応成績も不良となる。
上記アルキル基の炭素原子数の合計の上限は限定的な
ものではなく、本発明を効率よく行なえる以上に炭素数
を多くする必要はないが、炭素数があまりに多くなると
溶解性が低下することから、ヒドロホルミル化反応条件
下で反応液が均一溶液となるよう適宜選択される。通常
は90個以下、特に70個以下で充分である。
ものではなく、本発明を効率よく行なえる以上に炭素数
を多くする必要はないが、炭素数があまりに多くなると
溶解性が低下することから、ヒドロホルミル化反応条件
下で反応液が均一溶液となるよう適宜選択される。通常
は90個以下、特に70個以下で充分である。
本発明で用いられる有機リン化合物の具体的な例は、
トリ−n−ノニルホスフィン、トリ−n−デシルホスフ
ィン、トリ−イソデシルホスフィン、トリデシルホスフ
ィン混合物、トリ−n−ドデシルホスフィン、トリ−n
−テトラデシルホスフィン、ジ−n−ドデシルテトラデ
シルホスフィン、トリ−n−オクタデシルホスフィン、
トリ−n−ドコシルホスフィン、ジ−n−ヘキシルオク
タデシルホスフィン及びジ−n−ドデシル−n−ヘキシ
ルホスフィン等が挙げられる。これらの中でもトリ−n
−デシルホスフィン、トリ−n−ドデシルホスフィン、
トリ−n−テトラデシルホスフィン及びトリ−n−オク
タデシルホスフィンが好ましい。
トリ−n−ノニルホスフィン、トリ−n−デシルホスフ
ィン、トリ−イソデシルホスフィン、トリデシルホスフ
ィン混合物、トリ−n−ドデシルホスフィン、トリ−n
−テトラデシルホスフィン、ジ−n−ドデシルテトラデ
シルホスフィン、トリ−n−オクタデシルホスフィン、
トリ−n−ドコシルホスフィン、ジ−n−ヘキシルオク
タデシルホスフィン及びジ−n−ドデシル−n−ヘキシ
ルホスフィン等が挙げられる。これらの中でもトリ−n
−デシルホスフィン、トリ−n−ドデシルホスフィン、
トリ−n−テトラデシルホスフィン及びトリ−n−オク
タデシルホスフィンが好ましい。
上記有機リン化合物の使用量は特に制限されるもので
はなく、触媒活性及び触媒安定化に対して望ましい結果
が得られるように任意に設定されるが、通常は、ロジウ
ム原子1モルあたり約1〜500モル、好ましくは2〜100
モルの範囲から選ばれる。
はなく、触媒活性及び触媒安定化に対して望ましい結果
が得られるように任意に設定されるが、通常は、ロジウ
ム原子1モルあたり約1〜500モル、好ましくは2〜100
モルの範囲から選ばれる。
本発明方法においてヒドロホルミル化反応を行なうに
あたって、反応溶媒の使用は必須ではないが、必要なら
ばヒドロホルミル化反応に不活性な溶媒を存在させるこ
とが出来る。好ましい溶媒の具体例としては、トルエ
ン、キシレン、ドデシルベンゼン等の芳香族炭化水素化
合物、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン
等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエ
ーテル類、酢酸エチル、ジ−n−オクチルフタレート等
のエステル類が挙げられる。
あたって、反応溶媒の使用は必須ではないが、必要なら
ばヒドロホルミル化反応に不活性な溶媒を存在させるこ
とが出来る。好ましい溶媒の具体例としては、トルエ
ン、キシレン、ドデシルベンゼン等の芳香族炭化水素化
合物、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン
等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエ
ーテル類、酢酸エチル、ジ−n−オクチルフタレート等
のエステル類が挙げられる。
本発明方法においてヒドロホルミル化反応の反応条件
は従来、通常用いられたものと同様でよく、反応温度は
室温〜200℃、好ましくは50〜150℃の範囲から選ばれ、
反応圧力は通常、常圧〜200気圧、好ましくは5〜100気
圧、特に好ましくは5〜50気圧の範囲から選ばれる。
は従来、通常用いられたものと同様でよく、反応温度は
室温〜200℃、好ましくは50〜150℃の範囲から選ばれ、
反応圧力は通常、常圧〜200気圧、好ましくは5〜100気
圧、特に好ましくは5〜50気圧の範囲から選ばれる。
水素と一酸化炭素のモル比(H2/CO)は通常、10/1〜1
/10、好ましくは1/1〜6/1の範囲から選択される。ヒド
ロホルミル化反応の反応方式としては、撹拌型反応槽ま
たは気泡塔型反応槽中で連続方式または回分方式のいず
れでも行なうことができる。
/10、好ましくは1/1〜6/1の範囲から選択される。ヒド
ロホルミル化反応の反応方式としては、撹拌型反応槽ま
たは気泡塔型反応槽中で連続方式または回分方式のいず
れでも行なうことができる。
本発明方法を実施する際のヒドロホルミル化反応液か
らのヒドロホルミル化生成物及び触媒液の分離は、通常
の真空蒸留あるいは薄膜分子蒸留等の公知の方法で行な
うことができる。蒸留条件は特に制限されるものでな
く、生成するヒドロホルミル化生成物の揮発性、熱安定
性及び遊離有機リン化合物を含む触媒の揮発性・熱安定
性等を考慮し、望ましい結果が得られるように任意に設
定されるが、通常は50〜300℃の温度、760mmHg〜10-4mm
Hgの圧力条件の範囲から選ばれる。
らのヒドロホルミル化生成物及び触媒液の分離は、通常
の真空蒸留あるいは薄膜分子蒸留等の公知の方法で行な
うことができる。蒸留条件は特に制限されるものでな
く、生成するヒドロホルミル化生成物の揮発性、熱安定
性及び遊離有機リン化合物を含む触媒の揮発性・熱安定
性等を考慮し、望ましい結果が得られるように任意に設
定されるが、通常は50〜300℃の温度、760mmHg〜10-4mm
Hgの圧力条件の範囲から選ばれる。
また、蒸留を行なうにあたって、溶媒の使用は必須で
はないが、必要ならばヒドロホルミル化生成物及び触媒
に不活性な溶媒を存在させることが出来る。分離した触
媒を含む残液からは、公知の方法により第VIII族貴金属
を回収することが出来るし、あるいは残液の少なくとも
一部をヒドロホルミル化反応工程に循環し、触媒を再使
用することもできる。
はないが、必要ならばヒドロホルミル化生成物及び触媒
に不活性な溶媒を存在させることが出来る。分離した触
媒を含む残液からは、公知の方法により第VIII族貴金属
を回収することが出来るし、あるいは残液の少なくとも
一部をヒドロホルミル化反応工程に循環し、触媒を再使
用することもできる。
[実施例] 次に本発明を実施例により更に詳細に説明するが本発
明はその要旨を超えない限り、以下の実施例によって限
定されるものではない。
明はその要旨を超えない限り、以下の実施例によって限
定されるものではない。
実施例−1 内容積200mlのステンレス鋼製上下撹拌式オートクレ
ーブに粗オレイン酸メチル原料60ml(オレイン酸メチル
85.34wt%、ステアリン酸メチル11.29wt%、ヘキサデカ
ン酸メチル0.17wt%、パルミチン酸メチル2.66wt%、リ
ノール酸メチル0.2wt%以下)、n−テトラデカン5ml、
Rh(acac)(CO)215.5mg及びP(n−C12H25)3をロ
ジウム原子1モルあたり5モルの量で窒素雰囲気下で仕
込んだ後、オートクレーブを密閉した。更に窒素ガスを
10kg/cm2Gまで圧入した後、常圧に戻す操作を3回反復
した後、130℃に昇温した。130℃に到達後、直ちに全圧
が50kg/cm2Gとなるように水性ガス(H2/CO=1)を圧入
して反応を開始し、2時間反応を継続した。反応により
消費された水性ガスは定圧装置を通じて蓄圧器より補給
し、反応圧力を絶えず50kg/cm2Gに保った。
ーブに粗オレイン酸メチル原料60ml(オレイン酸メチル
85.34wt%、ステアリン酸メチル11.29wt%、ヘキサデカ
ン酸メチル0.17wt%、パルミチン酸メチル2.66wt%、リ
ノール酸メチル0.2wt%以下)、n−テトラデカン5ml、
Rh(acac)(CO)215.5mg及びP(n−C12H25)3をロ
ジウム原子1モルあたり5モルの量で窒素雰囲気下で仕
込んだ後、オートクレーブを密閉した。更に窒素ガスを
10kg/cm2Gまで圧入した後、常圧に戻す操作を3回反復
した後、130℃に昇温した。130℃に到達後、直ちに全圧
が50kg/cm2Gとなるように水性ガス(H2/CO=1)を圧入
して反応を開始し、2時間反応を継続した。反応により
消費された水性ガスは定圧装置を通じて蓄圧器より補給
し、反応圧力を絶えず50kg/cm2Gに保った。
反応後、反応液を取り出し、ガスクロマトグラフィー
(カラム;Thermon−3000、キャピラリー;0.25mmφ×50
m)分析で生成物濃度を測定した。結果を第1表に示
す。
(カラム;Thermon−3000、キャピラリー;0.25mmφ×50
m)分析で生成物濃度を測定した。結果を第1表に示
す。
次に、得られた反応液をアルゴン雰囲気下で流下式薄
膜蒸留装置のファンネルに仕込んだ後、235℃(還流蒸
気発生源温度)、4mmHgの減圧下で蒸留を開始した。蒸
留後、触媒液の含まれている少量の残液に前記した粗オ
レイン酸メチル原料60ml及びn−テトラデカン5mlをア
ルゴン雰囲気下で加え、アルゴン置換された内容積200m
lのステンレス鋼製上下撹拌式オートクレーブに移し
た。続いて、上述した初回反応と同様の方法で操作し
て、2回目の反応を実施した。反応後のガスクロマトグ
ラフィー分析結果を第1表に示す。
膜蒸留装置のファンネルに仕込んだ後、235℃(還流蒸
気発生源温度)、4mmHgの減圧下で蒸留を開始した。蒸
留後、触媒液の含まれている少量の残液に前記した粗オ
レイン酸メチル原料60ml及びn−テトラデカン5mlをア
ルゴン雰囲気下で加え、アルゴン置換された内容積200m
lのステンレス鋼製上下撹拌式オートクレーブに移し
た。続いて、上述した初回反応と同様の方法で操作し
て、2回目の反応を実施した。反応後のガスクロマトグ
ラフィー分析結果を第1表に示す。
実施例−2 実施例−1においてP(n−C12H25)3の代わりにP
(n−C10H21)3を用いた以外は同様にして操作した。
反応後のガスクロマトグラフィー分析の結果を第1表に
示す。
(n−C10H21)3を用いた以外は同様にして操作した。
反応後のガスクロマトグラフィー分析の結果を第1表に
示す。
比較例−1及び2 実施例−1においてP(n−C12H25)3の代わりにP
(n−C8H17)3(比較例−1)又はP(C6H5)3(比
較例−2)を用いた以外は同様にして操作した。反応後
のガスクロマトグラフィー分析の結果を第1表に示す。
(n−C8H17)3(比較例−1)又はP(C6H5)3(比
較例−2)を用いた以外は同様にして操作した。反応後
のガスクロマトグラフィー分析の結果を第1表に示す。
実施例−3 実施例−1において、Rh(acac)(CO)2の使用量を
30.0mgとし、P(n−C12H25)3の使用量をロジウム原
子1モルあたり4モルとし、反応圧力を8.5kg/cm2G、反
応時間を5時間とした以外は実施例−1と同様の方法で
初回のみのヒドロホルミル化反応を実施した。反応後の
ガスクロマトグラフィーの分析結果を第2表を示す。
30.0mgとし、P(n−C12H25)3の使用量をロジウム原
子1モルあたり4モルとし、反応圧力を8.5kg/cm2G、反
応時間を5時間とした以外は実施例−1と同様の方法で
初回のみのヒドロホルミル化反応を実施した。反応後の
ガスクロマトグラフィーの分析結果を第2表を示す。
比較例−3及び4 実施例−3のP(n−C12H25)3の代わりにP(n−
C2H5)3(比較例−3)又はP(C6H5)3(比較例−
4)を用いた以外は実施例−3と同様の方法で操作し
た。反応後のガスクロマトグラフィー分析結果を第2俵
に示す。
C2H5)3(比較例−3)又はP(C6H5)3(比較例−
4)を用いた以外は実施例−3と同様の方法で操作し
た。反応後のガスクロマトグラフィー分析結果を第2俵
に示す。
実施例−4 内容積70mlのステンレス鋼製スピナー撹拌式ミクロオ
ートクレーブに1−ドコセン21.08g、n−テトラデカン
3ml、Rh(acac)(CO)214.7mg及びP(n−C12H25)3
をロジウム原子1モルあたり5モルの量でアルゴンガス
雰囲気下で仕込んだ。その後、オートクレーブを密閉し
アルゴンガスを10kg/cm2Gまで圧入した後常圧に戻す操
作を3回反復した後、130℃に昇温した。130℃に到達
後、直ちに全圧が7.5kg/cm2Gとなるように水性ガス(H2
/CO=1)を圧入して、圧力を絶えず7.5kg/cm2Gに保
ち、3時間反応を実施した。反応後、50℃に加温した状
態で反応液を抜き出し、ガスクロマトグラフィーで生成
物を分析した。結果(オレフィン転化率、生成アルデヒ
ド収率及びパラフィン化率)を第3表に示す。次に、ア
ルゴンガス雰囲気下、得られた反応液を50℃に加温した
状態で薄膜蒸留装置に仕込み、実施例−1におけるのと
同様の条件で蒸留を行なった。蒸留後、触媒液の含まれ
ている少量の残液に、再び1−ドコセン21.10g、n−テ
トラデカン3mlを加えた後、初回反応と同様の方法で操
作して2回目の反応を実施した。反応後の抜き出し液の
ガスクロマトグラフィー分析結果を第3表に示す。
ートクレーブに1−ドコセン21.08g、n−テトラデカン
3ml、Rh(acac)(CO)214.7mg及びP(n−C12H25)3
をロジウム原子1モルあたり5モルの量でアルゴンガス
雰囲気下で仕込んだ。その後、オートクレーブを密閉し
アルゴンガスを10kg/cm2Gまで圧入した後常圧に戻す操
作を3回反復した後、130℃に昇温した。130℃に到達
後、直ちに全圧が7.5kg/cm2Gとなるように水性ガス(H2
/CO=1)を圧入して、圧力を絶えず7.5kg/cm2Gに保
ち、3時間反応を実施した。反応後、50℃に加温した状
態で反応液を抜き出し、ガスクロマトグラフィーで生成
物を分析した。結果(オレフィン転化率、生成アルデヒ
ド収率及びパラフィン化率)を第3表に示す。次に、ア
ルゴンガス雰囲気下、得られた反応液を50℃に加温した
状態で薄膜蒸留装置に仕込み、実施例−1におけるのと
同様の条件で蒸留を行なった。蒸留後、触媒液の含まれ
ている少量の残液に、再び1−ドコセン21.10g、n−テ
トラデカン3mlを加えた後、初回反応と同様の方法で操
作して2回目の反応を実施した。反応後の抜き出し液の
ガスクロマトグラフィー分析結果を第3表に示す。
比較例−5 実施例−4において、P(n−C12H25)3の代わりに
P(n−C8H17)3を用いた以外は同様にして操作し
た。初回および2回目のオキソ反応後のガスクロマトグ
ラフィー分析結果を第3表に示す。
P(n−C8H17)3を用いた以外は同様にして操作し
た。初回および2回目のオキソ反応後のガスクロマトグ
ラフィー分析結果を第3表に示す。
比較例−6 実施例−4において、1−ドコセンの代わりにオレイ
ルアルコール(純度87.4wt%)27mlを用い、反応時間を
5時間とした以外は同様にして操作した(但し、オキソ
反応後の、分析時及び蒸留時の反応液の加温は省略し
た)。初回及び2回目のオキソ反応後のガスクロマトグ
ラフィー分析(カラム;5%PEG−HT−Uniport−P)の結
果を第3表に示す。
ルアルコール(純度87.4wt%)27mlを用い、反応時間を
5時間とした以外は同様にして操作した(但し、オキソ
反応後の、分析時及び蒸留時の反応液の加温は省略し
た)。初回及び2回目のオキソ反応後のガスクロマトグ
ラフィー分析(カラム;5%PEG−HT−Uniport−P)の結
果を第3表に示す。
比較例−7 比較例−6において、P(n−C12H25)3の代わりに
P(n−C8H17)3を用いた以外は同様にして操作し
た。オキソ反応後のガスクロマトグラフィー分析結果を
第3表に示す。
P(n−C8H17)3を用いた以外は同様にして操作し
た。オキソ反応後のガスクロマトグラフィー分析結果を
第3表に示す。
[発明の効果] 本発明方法によれば、オレフィン性炭化水素又は不飽
和脂肪酸化合物を高収率で効率よくヒドロホルミル化す
ることができ、特に高級オレフィン性炭化水素又は不飽
和脂肪酸化合物を低圧圧力条件下でも良好にヒドロホル
ミル化することができる。
和脂肪酸化合物を高収率で効率よくヒドロホルミル化す
ることができ、特に高級オレフィン性炭化水素又は不飽
和脂肪酸化合物を低圧圧力条件下でも良好にヒドロホル
ミル化することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 47/02 - 47/27 C07C 45/50 C07C 67/38 C07B 6/00 CA(STN) REGISTRY(STN) EPAT
Claims (1)
- 【請求項1】有機リン化合物を配位子とする第VIII族貴
金属錯体触媒の存在下にオレフィン性炭化水素又は不飽
和脂肪酸化合物を水素及び一酸化炭素と反応させてヒド
ロホルミル化する方法において、前記有機リン化合物と
してアルキル基の炭素原子数の合計が27個以上であるト
リアルキルホスフィンを用いることを特徴とするヒドロ
ホルミル化法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1270040A JP2775907B2 (ja) | 1989-07-12 | 1989-10-17 | ヒドロホルミル化法 |
KR1019900002440A KR910002757A (ko) | 1989-07-12 | 1990-02-26 | 히드로포르밀화 방법 |
DE90104035T DE69001960T2 (de) | 1989-07-12 | 1990-03-01 | Hydroformylierungsverfahren. |
EP90104035A EP0407687B1 (en) | 1989-07-12 | 1990-03-01 | Process for hydroformylation |
BR909000977A BR9000977A (pt) | 1989-07-12 | 1990-03-02 | Processo para hidroformilacao |
US07/742,481 US5177228A (en) | 1989-07-12 | 1991-08-05 | Process for hydroformylation |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1-179718 | 1989-07-12 | ||
JP17971889 | 1989-07-12 | ||
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03163040A JPH03163040A (ja) | 1991-07-15 |
JP2775907B2 true JP2775907B2 (ja) | 1998-07-16 |
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ID=26499486
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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---|---|
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---|---|---|---|---|
DE19532393A1 (de) * | 1995-09-02 | 1997-03-06 | Hoechst Ag | Verfahren zur Hydroformylierung olefinisch ungesättigter Verbindungen |
US5892127A (en) * | 1996-04-24 | 1999-04-06 | Union Carbide Chemicals & Plastics Technology Corporation | Processes for producing 1,6-hexanedials and derivatives |
US5886237A (en) * | 1996-04-24 | 1999-03-23 | Union Carbide Chemicals & Plastics Technology Corporation | Processes for producing alkenals and alkenols |
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---|---|---|---|---|
US4482748A (en) * | 1967-05-29 | 1984-11-13 | Celanese Corporation | Hydrocarbonylation |
DE2833538C2 (de) * | 1978-07-31 | 1984-09-20 | Ruhrchemie Ag, 4200 Oberhausen | Verfahren zur Herstellung von α-methylverzweigten Aldehyden |
JPS5545646A (en) * | 1978-09-29 | 1980-03-31 | Toyo Soda Mfg Co Ltd | Preparation of hydroxybutylaldehyde |
EP0094748B1 (en) * | 1982-05-11 | 1986-01-22 | Imperial Chemical Industries Plc | Process for the production of unsaturated mono or saturated dialdehydes and acetals thereof |
DE3301591A1 (de) * | 1983-01-19 | 1984-07-19 | Basf Ag, 6700 Ludwigshafen | Verfahren zur kontinuierlichen hydroformylierung olefinisch ungesaettigter verbindungen |
-
1989
- 1989-10-17 JP JP1270040A patent/JP2775907B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1990
- 1990-02-26 KR KR1019900002440A patent/KR910002757A/ko not_active Application Discontinuation
- 1990-03-01 EP EP90104035A patent/EP0407687B1/en not_active Expired - Lifetime
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- 1990-03-02 BR BR909000977A patent/BR9000977A/pt not_active Application Discontinuation
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Publication number | Publication date |
---|---|
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JPH03163040A (ja) | 1991-07-15 |
DE69001960D1 (en) | 1993-07-22 |
EP0407687A1 (en) | 1991-01-16 |
DE69001960T2 (de) | 1994-02-03 |
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BR9000977A (pt) | 1991-02-19 |
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