JP2775651B2 - 音階検出装置及びそれを用いた電子楽器 - Google Patents

音階検出装置及びそれを用いた電子楽器

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、楽器音や人声音などを入力してピッチを
抽出し、音階判定を行なったり、更にその判定結果に従
って電子的に楽音を発生したりするもので、特に、複音
(和音も含む)の入力に対しても、充分対応できるよう
にした音階検出装置及びそれを用いた電子楽器に関す
る。
[発明の背景] 従来より、楽器音や人声音などを入力してピッチを抽
出し、音階判定を行ない、その結果を楽譜の形でプリン
トアウトしたり、一連の判定結果をコード化して記録し
た後、別の楽器音として出力し、自動演奏したりする技
術が提案されている(特開昭57−692号、特開昭58−971
79号など)。
しかるに、このような従来技術にあっては、基本的に
単音の入力にしか対応できず、複音(和音も含む)の入
力については何ら検討されていないのが実情である。
そこで、和音入力に対して和音名を検出し、和音名信
号に応じて和音名表示を行うことが提案された(実開昭
60−26091号)。
しかし、この公開公報に開示されているのは、アナロ
グバンドパスフィルタ回路の音階数分設け、夫々の出力
をピークホールドをとり、レベル検出回路でピークの大
きいものから和音を構成する構成音の候補とするという
ものである。
このようなアナログフィルタを用いる技術によると、
外温の影響によって判定結果が変動したり、安定でない
という問題があり、また回路構成も大規模化してしま
い、大がかりになってしまうなどという欠点もある。
[発明の目的] この発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、単
音でも複音でも入力される音響の音階を短時間で求め、
しかも回路的にも小規模で安定した動作をするデジタル
化した音階検出装置及びそれを用いた電子楽器を提供す
ることを目的とする。
[発明の構成及び作用] この発明の一つの側面によれば、与えられる音響信号
を表現するデジタル波形信号に対して、各音階に対応す
る周波数に関する周波数スペクトルのレベルを検知する
ために時分割で異なる特性のディジタルフィルタリング
を順次行なうデジタル信号処理手段であって、所定特性
のハイパスフィルタリングを行なうとともに、上記各音
階に対応する周波数でピークをもつレゾナンスが付加さ
れたローパスフィルタリングを順次時分割で実行するよ
うに構成されたディジタル信号処理手段と、上記デジタ
ル信号処理手段にて実行されたデジタルフィルタリング
の結果に基づいて、上記与えられる音響信号に含まれる
1乃至複数の音階音を検知する検知手段と、を具備した
ことを特徴とする音階検出装置が提供される。
この音程検出装置によれば、信号処理が全てデジタル
領域で行われることになる。
具体的には、上記デジタルフィルタリングは、各音階
に対応する周波数を中心周波数とするバンドパスフィル
タリングによる。あるいは、バンドパスフィルタリング
を、ハイパスとローパスの2つのフィルタにわけて実現
する。
ひとつの好適な構成例によると、デジタル信号処理手
段は、所定特性のハイパスフィルタリングを行うととも
に、各音階に対応する周波数でピークをもつレゾナンス
が付加されたローパスフィルタリングを順次時分割で実
行するようにすることができる。
また、このようにして各音階に対してデジタルフィル
タリングをした結果得られる波形信号に対して、レベル
検出をデジタル信号処理手段は行う。このレベル検出を
するための一つの構成例によれば、各フィルタリング後
の波形信号のエンベロープを抽出する。このエンベロー
プ抽出処理は、例えば、波形の所定時間間隔毎のピーク
レベルを抽出することを行えばよい。ひとつの好適な構
成例によると、各フィルタリング後の波形信号の絶対値
をとり、それに周波数が0のときにピークをもつレゾナ
ンスタイプのローパスフィルタをかけることで実現でき
る。
そして、上記の如くして1乃至複数の音階がリアルタ
イムで求まると、その結果を用いて種々の構成をとるこ
とができる。例えば、プリンタやディスプレイ上に、各
音階を表示、印字させたり、あるいは結果信号を記憶手
段に順次記憶させた後適宜処理を施して楽譜(五線譜)
の形式で表示、印字させたり、あるいはその結果信号に
基づく曲の自動演奏を楽音発生回路を用いて特定の楽音
(例えばピアノ音)で行うこともできる。
この発明の一構成例では、上記検出結果に応答してリ
アルタイムで、楽音信号発生手段から対応する楽音を発
生させる。この場合、もとの音響信号と同時に同じ音程
で、あるいは異なった音程で(デチューンや移調を施し
た上で)、所定の音色をもつ楽音として出力することが
できる。
このように構成される電子楽器は、複数の楽音発生チ
ャンネルを有することが望ましい。このような楽音発生
チャンネルに対し、制御手段が、検出結果にもとづいて
音階音をアサインしてゆく。
すなわち、本発明による電子楽器のひとつの構成例に
よれば、上記制御手段が、所定数の楽音発生チャンネル
に既に割当てられている音階音と相違する音階音が検出
手段にて検出されたとき、当該音階音を上記所定数の楽
音発生チャンネルのうちの空いている楽音発生チャンネ
ルに割り当てて対応する楽音信号を発生開始するととも
に、既に上記楽音発生チャンネルに割当ててある音階音
が上記検知手段から検知されなくなると、当該音階音に
対応する楽音信号の発生を、上記楽音発生チャンネルに
対して停止するように制御するようになる。
この発明は、その他の構成例、変形例、応用例をとり
得るようになることは以下の実施例の記載からして当業
者においては自明のことである。
[実施例] 以下に、この発明の一実施例を説明する。
<基本原理> まず、この実施例の基本原理を説明する。第1図は、
デジタル信号処理プロセッサ(以下DSPという)によっ
て、各音階に対応するバンド幅をもつバンドパスフィル
タを構成し、更にエンベロープ抽出回路を構成すること
を示している。
まず、入力音響信号はデジタル信号に変換されて(も
ともとデジタル信号で供給される場合はそのままで良
い)、信号x(n)として与えられる。この信号x
(n)に対して、DSPの時分割処理によってn個のバン
ドパスフィルタHt(z)のフィルタリングがなされる。
このとき、夫々のバンドパスフィルタの伝達関数を複数
オクターブの各音階に依存して変更する。
第2図は、バンドパスフィルタとしてチェビシエフ形
のものを採用した場合の周波数特性の大きさを示してい
る。この場合の伝達関数としては、tを各音階を指定す
るサフィックス(添字)として次のようになる。
もし、i=1としてこのバンドパスフィルタを構成す
るならば、DSPの処理は、 Yt(n)=Ht(0)(x(n)+b1tx(n-1)+b2tx(n-2)) −(a1tYt(n-1)+a2tYt(n-2)) を実行することになる。i≧2の場合は、上式と同様の
演算をくりかえし実行することになる。
各フィルタの係数については、数値計算で求めること
ができる。
具体例をひとつ述べるならば、A4=440Hzのバンドパ
スフィルタを次の条件(〜は第2図参照)で構成す
ると、下記の如き係数値をもつ伝達関数のデジタルフィ
ルタリングを実行することになる。
=1dB =(サンプリング周波数fs)=10KHz =12dB以上 =415Hz =430Hz =450Hz =466Hz の条件で、i=1、2の2段のデジタルフィルタの夫々
の係数は次のとおり。
H440Hz(0)=0.08192384 i=1に対し、 a1(1)=−1.91442200776 a2(1)= 0.9933673 b1(1)=−1.91105345727 b2(1)= 1. i=2に対し、 a1(2)=−1.9210712 a2(2)= 0.993606 b1(2)=−1.93525314797 b2(2)= 1. このように、バンドパスフィルタの演算が各音階に対
して時分割的に実行され、その結果信号Yt(n)、t=
1〜Nが求まる。
このYt(n)に対し次に、エンベロープ抽出処理をDS
Pは時分割で行う。この処理は、夫々の波形Yt(n)に
ついて所定時間間隔毎(例えば各音階の対応する周波数
毎)にピークレベル(絶対値)を求めて行う。あるいは
後述するような特定のデジタルフィルタを|Yt(n)|
(Yt(n)の絶対値信号)に対して行なって求める。
このようにDSPの時分割処理により、夫々の音階につ
いてのエンベロープ信号Et(n)、t=1〜Nが求まり
CPU(マイクロコンピュータなど)が、この出力に対し
てレベル判断を実行することで、もともとの入力波形信
号x(n)に含まれる音階信号を1乃至複数検出するこ
とが可能となる。
このように、この基本原理は、各音階についてピーク
をもつバンドパスフィルタを時分割で行うものである
が、バンドパスフィルタは、上述したチェビシェフ形の
バンドパスフィルタによらなくても種々の形式のデジタ
ルフィルタで同等の機能を実現できる。また、バンドパ
スフィルタはローパスフィルタとハイパスフィルタのカ
スケード接続によっても実現できる。
以下に、フィルタ演算を行う際の乗算回路を減らして
リアルタイムでフィルタリングを行うことを容易にした
ひとつの原理を説明する。(上記チェビシェフ形のバン
ドパスフィルタ、A4=440Hzの例では8回の乗算が必要
となる。) <改良原理> 第3図は、乗算回路を減少させたデジタルフィルタ演
算をDSPに行わせる改良原理を示す。
先ず、入力音響信号(デジタル表現による)x(n)
は、周波数Oで0、周波数fs/2で最大となるハイパスデ
ジタルフィルタH1(z)に入力する。その構成は後述す
る。そして、このハイパスデジタルフィルタH1(z)の
出力Y(n)が、各音階t毎に時分割動作するローパス
フィルタH2t(z)に与えられる。このローパスフィル
タH2t(z)も詳細は後述するが、音階周波数でピーク
をもったレゾナンスタイプのローパスフィルタの特性を
もっている。
従って、上記ハイパスフィルタH1(z)とローパスフ
ィルタH2t(z)をカスケード接続して得られるフィル
タの周波数特性の大きさは、第4図の如くなっていて、
擬似バンドパスフィルタとなっていることが理解され
る。
この第4図において、f1、f2、……fNが各音階周波数
に対応し、Nを40〜50程度(3オクターブから4オクタ
ーブ)にすることが可能である。勿論これ以上の広いオ
クターブレンジで音階検出するときは、高速のDSPか、
複数のDSPによる並列処理を採用することで達成でき
る。
そして、ローパスフィルタH2t(z)の出力W
t(n)、t=1〜Nは、各音階毎に時分割動作するロ
ーパスフィルタHE(z)に与えられる。このローパスフ
ィルタHE(z)の特性も後述する。そして、夫々の出力
Et(n)が各音階についてのエンベロープ信号となる。
その後の処理は、基本原理の場合と同様である。
次に、第3図の各デジタルフィルタの構成、特性を詳
述する。
ハイパスフィルタH1(z) 第5図は、ハイパスフィルタH1(z)の一構成例を示
す。これは2次のFIRデジタルフィルタであって、伝達
関数は、 である。
この第5図において、5−1、5−2は遅延素子、5
−3、5−4、5−5は乗算器、5−6、5−7は加算
器を示している。このハイパスフィルタをDSPで演算に
より実現するときは、 を実行するようになる。この場合、係数と信号との乗算
は単なるシフト処理で実現できる。
このハイパスフィルタの周波数特性は、 となり、Ω=0(0Hz)で最小、Ω=π(fs/2Hz)で最
大となる特性をとる。第6図にその特性が示されてい
る。
ローパスフィルタH2t(z) 第7図は、ローパスフィルタH2t(z)の一構成例を
示す。これは2次のIIRデジタルフィルタであって、伝
達関数は、 である。後の説明でわかるとおり、音階を示すサフィッ
クスtに依存してθとCYとが変化し、rがレゾナンスの
強さ(ピークの程度)を示すパラメータとなる。
この第7図において、7−1、7−2は遅延素子、7
−3、7−4、7−5は乗算器、7−6、7−7は加算
器を示している。このローパスフィルタをDSPで演算に
より実現するときは、 Wt(n)=CY・Y(n)・2rcosθWt(n−1)−r2W
t(n−2) ……式(2) を実行するようになる。
このローパスデジタルフィルタの周波数特性は で与えられる。
ここで、この伝達関数の極は、 Z1=rejθ、Z2=re−jθ に存在し、Z=0に2重の零点がある。この極と零点の
配置と、 としたときの極ベクトルと零点ベクトルとを第9図に示
す。この第9図から理解されるとおり、Ω=0からΩ=
πに向けて単位円にそってΩが動くにつれてベクトル の長さははじめ減少し、次に増加する。最小のベクトル の長さは、極(rejθ)の近くである。ここで、周波数
Ωにおける周波数応答の大きさは、 の長さの比であり、周波数応答の位相は、実軸とベクト
のなす角を引いた値となることが知られており、振幅特
性のみを図示すると第10図のようになる。
つまり、周波数応答の大きさ(振幅特性)は、極ベク
トル の大きさの逆数に比例し、θに近いΩで最大となること
が第10図にも示されている。そして、rの大きさに従っ
てこのピークの鋭さが決まり、rを1に近づけてゆくと
急なピーク(レゾナンス特性)をもったフィルタが実現
できる。
以上の考察から明らかなように、各音階毎に、θの値
を決定すれば(θ=2πft/fs)、第8図に示したよう
に、音階周波数ftでピークをもつレゾナンス付きのロー
パスデジタルフィルタが実現できる。ここで、rはとな
りの音階のレベルに影響しないような大きさに、CYは、
各音階で同等のレベルの出力Wt(n)が得られるような
大きさに、実験でもしくは数学的に求めることが可能と
なる。
例えばfの音階周波数(ft)と、Δf離れたとなりの
音階周波数f+Δf(すなわちft+1)との周波数応答の
大きさの比をm:1とするのであれば、 というrについての4次方程式を解き、0<r<1のも
のを選んで、各係数−2rcosθ、r2を求めることができ
る。数値計算の結果、例えばfs=5KHz、f=440Hzで、
m=4とすると、−2rcosθ=−1.9773、r2=0.9851、C
Y=36.7となる。その他の音階についても同様である。
ローパスフィルタHE(z) 第11図は、ローパスフィルタHE(z)の一構成例を示
す。これは先に説明したローパスフィルタH2t(z)と
同じ形の2次のIIRデジタルフィルタであって伝達関数
は、 である。これは、先のローパスフィルタH2t(z)の伝
達関数において、r=0.9、θ=0としたものである。
第11図において、11−1は、入力信号(ローパスフィ
ルタH2t(z)の出力信号)Wt(n)を、絶対値化する
絶対値回路であり、その出力|Wt(n)|がデジタルフ
ィルタリングされる。11−2、11−3は遅延素子、11−
4、11−5、11−6は乗算器、11−7、11−8は加算器
を示している。このローパスフィルタをDSPで演算によ
り実現するときは、 Et(n)=CE|Wt(n)|+1.8Et(n−1)−0.81E
t(N−2) ……式(3) を実行するようになる。
このローパスフィルタの周波数特性は、上述の説明よ
り明らかなとおりθ=0でピークをもつレゾナンス付の
ローパスフィルタで、第12図に示すような特性(振幅特
性)をとるようになる。ここで、係数CEは、各音階毎の
レベルを一様にするファクターで実験等で適宜求め得
る。
第13図は、この第11図の構成によって得られるエンベ
ロープ信号Et(n)を模式的に示している。絶対値回路
11−1により、負の波高値(第11図の破線)が全て正の
波高値に変換された上でローパスフィルタがかけられる
ので、結局この波形信号|Wt(n)|の直流成分を求め
るような動作をフィルタ回路がとるようになる。
<実施例の全体構成> 以上本発明の原理について説明したので、次に実施例
の具体的な構成を説明する。
第14図は、その全体構成を示しており、CPU1がこの全
システムを制御する。このCPU1の動作は、ROM2に記憶さ
れたプログラムに従っており、CPU1はRAM3を使用して各
種演算処理を行う。4は、音階検出装置であり、マイク
ロフォン41からあるいはライン入力LINE INから入力す
る音響信号(これは楽器音、人声音、あるいはテープレ
コーダやラジオ、テレビ、CDプレーヤー等からの再生音
響であってよい)がローパスフイルタ42で適宜フィルタ
リングされた後、適当なサンプリング周波数fsで、A/D
変換器43よりデジタル信号x(n)に変換され、DSP
(デジタル信号処理プロセッサ:Digital Signal Proc
essor)44に与えられる。このDSP44は、デジタルフイル
タリングのための各種係数を記憶したフイルタ係数ROM4
5や入力波形信号x(n)やフィルタリング演算のため
のデータを記憶するワークRAM46を使用して、信号処理
動作を実行する。
このDSP44の信号処理結果は、CPU1に送られ各種制御
のために使用される。CPU1は、バスを介して、上記各構
成要素2〜4に接続されるほか、キーボード5、ディス
プレイ6、プリンタ7、楽音発生装置8にも接続され、
これらを制御する。
キーボード5には、ファンクションスイッチのほか、
鍵盤を備えていて、その動作をCPU1が検出し、楽音発生
回路8に発生楽音を割当てるようにすることもできる。
ディスプレイ6、プリンタ7においては、音階検出装
置4にて検出された1乃至複数の音階を表示したり印字
したりすることがCPU1の制御によって行える。たとえ
ば、リアルタイムで入力中の音響に含まれる音階を表示
してもよく、あるいはノンリアルタイムで、編集作業等
を経た上で楽譜として表示したり印刷したりすることも
できる。
楽音発生回路8は、複数の楽音発生チャンネルを有す
る。いま、例えば4チャンネル構成とする。この楽音発
生回路8からの出力楽音信号はオーディオシステム9を
径由してスピーカ10から音響出力となる。オーディオシ
ステム9には、マイクロフォン41やラインインLINE IN
の信号も与えられ、必要に応じて音響出力となる。
上記楽音発生回路8としては各種タイプの音源回路を
採用できる。例えば、PCM方式、FM方式、iPD方式、正弦
波合成方式等である。この楽音発生回路8では、キーボ
ード5の音色指定に従った音色の楽音信号を発生でき、
CPU1が出力すべき音階音を割当てて楽音発生動作をす
る。
たとえば、音階検出装置4が検出した音階音をCPU1が
この楽音発生回路8に対しリアルタイムで割当てて発生
する。その場合、すこしピッチを原音とずらして発生す
るようにしてもよく、移調した状態で発生するようにし
てもよい。
あるいは、CPU1は、音階検出装置4が検出した音階音
の変化を順次RAM3に記憶しておいてシーケンサ情報と
し、このシーケンサ情報をキーボード5のプレイスター
ト指示等に応答して、順次読み出し楽音発生回路8から
対応する楽音信号を発生することも可能である。
ROM2にプログラムされた内容に従って種々の動作をCP
U1はとり得ることになる。
<DSPの構成> 第15図はDSP44の一構成例を示しており、インターフ
ェース441を介して、CPU1やA/D変換器43に接続される。
オペレーションROM442がこのDSP44の動作を規定してお
り、このオペレーションROM442をアクセスして順次動作
を行わせるのがアドレスカウンタ443である。
CPU1は、オペレーションROM442から如何なる動作プロ
グラムを読み出して信号処理を実行するかを指示する。
このオペレーションROM442の出力はデコーダ444にも与
えられて、各種制御信号を出力し、DSP44内のゲートや
ラッチを開閉制御して所望の信号処理動作を実行する。
また、このDSP44内のバスに、上述したフィルタ係数R
OM45、ワークRAM46が接続されて、オペレーションROM44
2のプログラムに従って適宜係数データや波形信号がDSP
44に対し供給されたり、あるいはワークRAM46へ波形信
号などが書込まれたりする。
DSP44は、更に、乗算器445、加減算器446を、演算処
理のために有しており、夫々乗算器445、加減算器446は
2入力、1出力の形式でバスに接続されている。レジス
タ群447は演算途中のデータを記憶する複数のレジスタ
を有し、乗算器445の入出力端、加減算器446の入出力端
にバスを介し接続されている。
DSP44は、加減算器446からの演算結果に従ってジャッ
ジ処理をするため、フラグレジスタ448を介し、アドレ
スカウンタ443へジャッジ結果を示すフラグ信号が送出
される。このフラグレジスタ448の出力に依存して、オ
ペレーションROM442から読出されるオペレーション信号
等が変更されることになる。
<音階検出処理> 次に、本実施例の動作を説明する。まず、音階検出装
置4における音階検出処理動作を説明する。第16図は、
オペレーションROM442に従って動作するDSP44のフロー
チャートを示しており、CPU1の指示に従って、まず音階
検出処理動作を開始する際は、イニシャル処理を行う
(16−1)。これは、主にワークRAM46をクリアする動
作である。
続いて、A/D変換器43からのサンプリング周期でのA/D
変換終了を待ち(16−2)、A/D変換された入力信号を
ワークRAM46へ順次アドレスインクリメントしながら記
憶させる。ワークRAM46のうちの特定エリアをリングバ
ッファ(終端と始端とを仮想的に連結することで構成さ
れるバッファ)として使用すると無制限の入力信号に対
応できる。この入力信号が上述した信号x(n)(第3
図参照)となる。次にFIRハイパスフィルタリングH
1(z)を実行する(16−4)。この演算は、式(1)
によるもので、今回の入力x(n)のほかワークRAM46
から前回、前前回の入力x(n−1)、x(n−2)を
読み出しDSP44内の乗算器445、加減算器446を使用して
実行する。
続いて、各音階についてのIIRローパスフィルタリン
グH2t(z)のための初期設定t=1を行ない(16−
5)、次に実際のフィルタリング演算を行う(16−
6)。この演算は、式(2)によるもので、各係数CY、
2rcosθ、r2をフィルタ係数ROM45から読み出しながら、
DSP44内の乗算器445、加減算器446を使用して実行す
る。この演算結果Wt(n)も、ワークRAM46の別の特定
のエリアをリングバッファとして使用して、順次ストア
してゆく。このようにすると、このバッファからWt(n
−1)、Wt(n−2)を次々と読み出して演算に用いる
ことができる。
続いて、各音階についてのエンベロープ検出のための
IIRローパスフィルタリングHE(z)を実行する(16−
7)。この演算は、式(3)によるもので、各係数CE、
1.8、−0.81をフィルタ係数ROM45から読み出しながら、
DSP44内の乗算器445、加減算器446を使用して行う。こ
の演算のうち、絶対値計算|Wt(n)|も加減算器446を
使用して実行する。
そして、この演算結果Et(n)も、ワークRAM46の更
に別の特定エリア46をリングバッファとして使用して順
次ストアしてゆく。このようにするとこのバッファから
Et(n−1)、Et(n−2)を次々と読み出して演算に
用いることができる。
続いて、全ての音階についてこれらの検出処理がなさ
れたかt=Nのジャッジを行い(16−8)、NOの場合
は、tをインクリメント(16−9)してから再び16−
6、16−7のフィルタリング処理を実行する。
そして、これらのフィルタリング処理が全ての音階に
ついて終了すると各音階についてのエンベロープE
t(n)(t=1〜N)をCPU1へ通知した後(16−1
0)、次のA/D変換にそなえる(16−2)。
つまり、DSP44は、1サンプリング毎に、時分割で3
系統のデジタルフィルタリングを順番に、しかも各音階
についてくりかえし実行することで、リアルタイムで、
各音階音のエンベロープ従って、各音階に対応する周波
数に関する周波数スペクトルのレベルを検知することに
なる。
そして、キーボード5の操作等によってCPU1が音階検
出処理モードの終了をDSP44に通知してきたときは、一
連の処理動作を終了する(16−11)。
<CPU1の検出音階音発生処理> CPU1は、上述したようにDSP44から毎サンプリング周
期で各音階音についてのエンベロープ信号Et(n)(t
=1〜N)つまり、各音階に対応する周波数に関する周
波数スペクトルのレベルが与えられるので、種々の目的
にこれを使用できる。
以下には、このひとつのアプリケーションとして、リ
アルタイムで対応する楽音信号を楽音発生回路8から発
生することについて説明する。
先ずDSP44からエンベロープ信号が与えられたかジャ
ッジし(17−1)、YESの場合は、この内容をRAM3に書
込む(17−2)。そして、この与えられたエンベロープ
のうちその大きさが大きいものを4つまで取り出し、MA
XENV0、1、2、3とする(17−3)。
続いて、最も大きなエンベロープ値MAXENV0が所定の
閾値を越えているかジャッジする(17−4)。
いま、A/D変換器43からDSP44に与えられる入力信号x
(n)が例えば最大で±100に設定されていて、この最
大値に対して、1音階音のみ入力されているときのDSP4
4からCPU1へ送られるエンベロープ値Et(n)の値が例
えば1000であるとしたとき、2音階音の入力では、各音
階音の入力は±50となり、エンベロープ値は夫々の音階
に対して500、同様に4音階音の入力については250とな
る。そこで、この閾値を大きくとっておくと複音入力に
対してはどの音階音も検知できなくなってしまうことも
生じるので、例えば抽出する音階音の数をN(=50)と
して、エンベロープ最大値(=1000)÷N(=50)=20
を閾値と設定する。
もし、この閾値を越えていない場合は、17−5に進み
発音中の有無(楽音発生回路8を使用して発生している
楽音信号の有無)を判断し、もし、何も楽音生成動作を
行っていないときは次のDSP44からのエンベロープE
t(n)(t=1〜N)の入力に備える(17−1)よう
にするが、もし何らかの楽音信号が楽音発生回路8から
発生しているときは、マイクロフォン41又はラインイン
LINE INから当該音階音の音響入力が停止したとして、
その楽音の発生を停止すべくCPU1は楽音発生回路8へ消
音開始を指示する(17−6)。
もし、エンベロープの最大値MAXENV0が閾値を越えて
いたときは、何個まで楽音を発生すべきか決定するた
め、まずi=1とし(17−7)、MAXENVi(従って今の
場合2つ目に大きいエンベロープ値MAXENV1)が、閾値
を越えていて(17−8)、且つ最大のエンベロープ値MA
XENV0の1/mよりも大きいか(17−9)を検知し、双方の
条件を満足した場合に限り、iをインクリメントし(17
−10)、同様に4つのエンベロープ値に対して判定処理
が終るまで(17−11)、17−8、17−9の判定をくりか
えす。もし、17−8、17−9でNOの判断がなされると、
あるいは4つのエンベロープMAXENVi(i=0〜3)が1
7−8、17−9の条件を満足すると、次に17−12に進
む。
ここで、17−9の判断について補足すると、mは入力
音階音に対する隣の音階音のレベルをどの程度までカッ
トするかを決定するファクターである。この発明の原理
に従うと、ひとつの音階音が入力すると、隣の音階音に
ついてのエンベロープ値も多少増加してくる(もれがあ
る)ので、デジタルフィルタH2t(z)の設計の際に使
用したmの値を使用して、本当に当該音階音が入力して
いるのかを判断するのである。
勿論、このmの値も実験等で誤入力しない条件を求め
て使用することもでき、更には、17−8、17−9の判断
処理も種々変更し得るものである。いずれにしても、正
しく音階判定ができればよいのである。
そして、17−12に移ってきた段階で、iの値に従って
いくつまでのエンベロープに対応する音階音を発音対象
とするかが決まっているので、これらのエンベロープに
ついての音階音をCPU1は発音対象として記憶し、次に楽
音発生回路8にて現在発生中の楽音信号のもととなって
いる抽出音階音と比較し、チャンネル割当状態を必要に
応じて変更するための処理に入る。
すなわち、先ず各楽音発生チャンネルを指定するナン
バjを0とし(17−3)、j番目の楽音発生チャンネル
における発生楽音のもととなっている音階音が、今回抽
出した最大4つの発音対象音階音に含まれているか判断
し(17−4)、もしYESならば、j番目の楽音発生チャ
ンネルに対しては、何ら変更する必要はない(現在発生
している楽音を発音しつづければよいのである)ので、
当該抽出音階音を新たに発生開始する対象から外す(17
−15)。もし17−14においてNOの判断がなされると、い
ままでj番目の楽音発生チャンネルで発生していた楽音
のもととなっている音階音は今回入力音響には含まれて
いないことになり、j番目の楽音発生チャンネルにCPU1
は消音指示をするようになる。
このような判断及び制御を4つの楽音発生チャンネル
全てに対して実行するようにし(17−17、17−18)、そ
の結果未処理で残っている音階音、つまり今回新たに抽
出された音階音について、CPU1は空いている楽音発生チ
ャンネルに対応する楽音を割り当てて発生開始させる
(17−19)。
そして、この一連の処理の後、17−1にもどり次回の
エンベロープ値のDSP44からの入力を待つ。
従って、第18図に示すような曲については、DSP44か
ら時間とともに変化するエンベロープ値がCPU1に入力す
る(図ではA4=440Hzの例)ので、CPU1は、17−4、17
−8、17−9の条件を満足する時点から発音開始し、逆
に、この条件を満足しなくなった時点で消音開始するこ
とになり、入力音響に応答してリアルタイムで、最大4
個まで(勿論この個数は任意に可変できる)、指定され
る音色をもつ楽音を電子的に発生することができること
になる。
以上、この発明の一実施例について説明したがこの発
明は、上述した実施例以外に種々変形し得るものであ
る。
[発明の効果] 請求項1の発明によると、各音階音の有無の検出がデ
ジタル信号処理によりなされるので、回路の安定性がは
かれ、また回路規模の大型化も防ぐことができる。ま
た、複音(和音を含む)の入力についても精度よく検出
処理が可能となる。
請求項2の発明は、このデジタル信号処理の内容を具
体的に述べたものであり、いずれの場合も各音階につい
ての検出処理が、時分割的に行える利点がある。
請求項3,5の発明では、検出手段で検知された1乃至
複数の音階音に対する楽音をリアルタイムで電子的に発
生可能となる。
請求項4、6の発明では、請求項2の発明と同様であ
って、デジタル信号処理によって効率よく音階抽出が行
える。
請求行7、8の発明によれば、楽音信号発生手段が複
数の楽音発生チャンネルを有し、チャンネルアサインを
適宜行うことによって、ポリフォニックな状態で楽音信
号の発生が行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示し、第1図はその基本原理
を示す個性図、第2図は第1図のバンドパスフィルタHt
(z)の周波数特性図、第3図は第1図を改良した原理
による構成図、第4図は、第3図のハイパスフィルタH1
(z)とローパスフィルタH2t(z)をカスケード接続
したときの周波数特性図、第5図は、第3図のハイパス
フィルタH1(z)の構成図、第6図は第5図のハイパス
フィルタH1(z)の周波数特性図、第7図は第3図のロ
ーパスフィルタH2t(z)の構成図、第8図は第7図の
ローパスフィルタH2t(z)の周波数特性図、第9図は
第7図のデジタルフィルタの極と零点及び極ベクトルと
零点ベクトルを示す図、第10図は第9図に対応して周波
数特性を表わした図、第11図は第3図のローパスフィル
タHE(z)の構成図、第12図は第11図のローパスフィル
タHE(z)の周波数特性図、第13図は第11図の構成によ
ってエンベロープ抽出がなされることを説明する説明
図、第14図は一実施例の全体回路構成図、第15図は第14
図のDSP44の内部回路構成図、第16図は第14図のDSP44の
動作フローチャートを示す図、第17図は第14図のCPU1の
動作フローチャートを示す図、第18図はこの実施例の動
作説明図である。 1……CPU、4……音階検出装置、8……楽音発生回
路、44……DSP、45……フィルタ係数ROM、46……ワーク
RAM。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】与えられる音響信号を表現するデジタル波
    形信号に対して、各音階に対応する周波数に関する周波
    数スペクトルのレベルを検知するために時分割で異なる
    特性のディジタルフィルタリングを順次行なうデジタル
    信号処理手段であって、所定特性のハイパスフィルタリ
    ングを行なうとともに、上記各音階に対応する周波数で
    ピークをもつレゾナンスが付加されたローパスフィルタ
    リングを順次時分割で実行するように構成されたディジ
    タル信号処理手段と、 上記デジタル信号処理手段にて実行されたデジタルフィ
    ルタリングの結果に基づいて、上記与えられる音響信号
    に含まれる1乃至複数の音階音を検知する検知手段と、 を具備したことを特徴とする音階検出装置。
  2. 【請求項2】前記デジタル信号処理手段が、上記各音階
    に対応する周波数を中心周波数とするバンドパスフィル
    タリングを行なうとともに、このバンドパスフィルタリ
    ングの結果得られる波形信号からエンベロープを抽出す
    る信号処理演算を順次行なうことによって、上記各音階
    に対応する周波数に関する周波数スペクトルのエンベロ
    ープを算出するように構成され、 上記検知手段が、上記1乃至複数の音階音および各音階
    音に対応するエンベロープを検知するように構成された
    ことを特徴とする請求項1に記載の音階検出装置。
  3. 【請求項3】与えられる音響信号を表現するデジタル波
    形信号に対して、各音階に対応する周波数に関する周波
    数スペクトルのレベルを検知するために時分割で異なる
    特性のディジタルフィルタリングを順次行なうデジタル
    信号処理手段であって、 上記各音階に対応する周波数を中心周波数とするバンド
    パスフィルタリングを行なうとともに、このバンドパス
    フィルタリングの結果得られる波形信号からエンベロー
    プを抽出する信号処理演算を順次行なうことによって、
    上記各音階に対応する周波数に関する周波数スペクトル
    のエンベロープを算出するように構成されたデジタル信
    号処理手段と、 上記デジタル信号処理手段にて実行されたデジタルフィ
    ルタリングの結果に基づいて、上記与えられる音響信号
    に含まれる1乃至複数の音階音および各音階音に対応す
    るエンベロープを検知する検知手段と、 この検知手段にて検知された1乃至複数の音階音に対応
    する楽音信号であって、そのエンベロープが、上記検知
    手段にて検知されたものに基づく楽音信号を、所定の音
    色をもって発生する楽音信号発生手段と、 を具備したことを特徴とする電子楽器。
  4. 【請求項4】上記ディジタル信号処理手段は、上記各音
    階に対応する周波数を中心周波数とするバンドパスフィ
    ルタリングを順次時分割で実行することを特徴とする請
    求項3に記載の電子楽器。
  5. 【請求項5】与えられる音響信号を表現するデジタル波
    形信号に対して、各音階に対応する周波数に関する周波
    数スペクトルのレベルを検知するために時分割で異なる
    特性のディジタルフィルタリングを順次行なうデジタル
    信号処理手段であって、所定特性のハイパスフィルタリ
    ングを行なうとともに、上記各音階に対応する周波数で
    ピークをもつレゾナンスが付加されたローパスフィルタ
    リングを順次時分割で実行するように構成されたデジタ
    ル信号処理手段と、 上記デジタル信号処理手段にて実行されたデジタルフィ
    ルタリングの結果に基づいて、上記与えられる音響信号
    に含まれる1乃至複数の音階音を検知する検知手段と、 この検知手段にて検知された1乃至複数の音階音に対応
    する楽音信号を、所定の音色をもって発生する楽音信号
    発生手段と、 を具備したことを特徴とする電子楽器。
  6. 【請求項6】前記ディジタル信号処理手段が、上記各音
    階に対応する周波数を中心周波数とするバンドパスフィ
    ルタリングを行なうとともに、このバンドパスフィルタ
    リングの結果得られる波形信号からエンベロープを抽出
    する信号処理演算を順次行なうことによって、上記各音
    階に対応する周波数に関する周波数スペクトルのエンベ
    ロープを算出するように構成され、 上記検知手段が、上記1乃至複数の音階音および各音階
    音に対応するエンベロープを検知するように構成された
    ことを特徴とする請求項5に記載の電子楽器。
  7. 【請求項7】上記楽音信号発生手段が、所定数の楽音発
    生チャンネルを有し、これらの楽音発生チャンネルに、
    上記検知手段にて順次検知される1乃至複数の音階音が
    割り当てられて、対応する楽音信号を発生するようにし
    たことを特徴とする請求項3ないし6の何れか一項に記
    載の電子楽器。
  8. 【請求項8】上記電子楽器が制御手段を含んでなり、こ
    の制御手段が、上記所定数の楽音発生チャンネルに既に
    割り当てられている音階音と相違する音階音が上記検知
    手段にて検知されたとき、当該音階音を上記所定数の楽
    音チャンネルのうちの空いている楽音発生チャンネルに
    割り当てて対応する楽音信号を発生開始するとともに、
    既に割り当ててある音階音が上記検知手段から検知され
    なくなると、当該音階音に対応する楽音信号の発生を、
    上記楽音発生チャンネルに対して停止するように制御す
    ることを特徴とする請求項3ないし7の何れか一項に記
    載の電子楽器。
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