JP3258318B2 - 音声制御電子楽器 - Google Patents

音声制御電子楽器

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子キーボード等の楽音発生装置から発生
される楽音信号を音声信号によって変調することによ
り、発生する楽音が音声に対応して変化する効果を付加
することのできる音声制御電子楽器に関する。
〔従来の技術〕
電子楽器の普及に伴い、演奏者が自分の演奏意志をよ
り簡単かつ効果的に楽音に反映させることのできる電子
楽器が求められている。
そのような電子楽器の一形態として、演奏者が発声等
して得られる音声信号により楽音信号に変調をかけるこ
とのできる電子楽器がある。
第16図は、本願出願人により特許出願された(特願平
1−243676号)、上述に示したような機能を有する電子
楽器の従来例の構成図である。
同図においては、機能SW(スイッチ)1は、鍵盤や音
色切換スイッチを含んでおり、演奏者が鍵盤を弾くと、
その鍵盤のオン/オフ、ベロシティ等の演奏情報が機能
SW信号2としてCPU3に取り込まれる。CPU3は、その演奏
情報をもとに、音色ROM4から音波形データ5とエンベロ
ープデータ6を読み込み、音源8を制御するための制御
信号7を発生する。これに基づいて音源8から発せられ
るディジタル楽音信号9は、D/A変換器10においてアナ
ログ楽音信号11に変換され、複数の帯域別変換回路121
〜12Nに入力する。
この一方、演奏者等がマイク13に向かって発声する
と、それがマイクアンプ14で増幅され、声信号15として
複数の帯域別変換回路121〜12Nに入力する。
帯域別変換回路121〜12Nのそれぞれは、帯域通過フィ
ルタ(BPF)16及び17によって、アナログ楽音信号11及
び声信号15を、複数の周波数帯域の各帯域に分割する。
この場合、1つの帯域別変換回路のBPF16及び17は、ア
ナログ楽音信号11及び声信号15を同一の周波数帯域の各
成分のみを通過させるように機能する。更に、各帯域別
変換回路121〜12Nにおいて、エンベロープ分析回路18
は、BPF17から出力される帯域制限された声信号から振
幅包絡(エンベロープ)成分を抽出し、エンベロープ信
号19として出力する。そして、電圧制御増幅器20(VC
A)は、上記エンベロープ信号19に基づいて、BPF16から
出力される帯域制限されたアナログ楽音信号に対して振
幅変調をかける。
このようにして、各帯域別変換回路121〜12Nにおいて
各周波数帯域成分毎に振幅変調されたアナログ楽音信号
はミキサー21によって累算され、全周波数帯域の出力楽
音信号22として、アンプ23で増幅された後、スピーカ24
から放音される。
以上のような構成の従来例により、人間の声のスペク
トルが複数帯域に分割して分析され、そこから取り出さ
れた各帯域毎のエンベロープ信号に基づいて、VCA20に
おいて楽音信号に振幅変調がかけられることにより、楽
器音の倍音成分に人間の声のニュアンスを付加すること
が可能となる。すなわち、演奏者は、演奏操作子を操作
しながら、声を発することにより、演奏操作子で与えた
音程を有する楽音を、自ら発する声のニュアンスで変調
して発音させることができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上述の従来例の場合、第16図の帯域別変換回
路121〜12Nとミキサー21は、それぞれアナログ回路によ
り実現されているため、特にバンドパスフィルタ16及び
17等を構成するにおける回路規模が膨大となってしま
い、電子楽器の大型化、高価格化を招いてしまうという
問題点を有している。
また、アナログ回路であるが故に、高いS/N比を確保
するため等の調整が難しく、経年変化を引き起こし易
く、大量生産時における性能のバラつきが生じやすいと
いった問題点を有している。
本発明の課題は、回路規模が小さく、S/N比が良く、
経年変化や大量生産時の性能のバラつきがない音声制御
電子楽器を実現することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、以下の各処理を時分割のディジタル信号処
理により所定の処理間隔で順次実行するディジタル信号
処理手段を有することを特徴とする。
すなわち、まず、ディジタル楽音信号を複数の異なる
周波数帯域内に帯域制限された各楽音信号に分割する第
1のディジタルフィルタリング処理が実行される。
これと共に、ディジタル声信号を複数の異なる周波数
帯域内に帯域制限された各声信号に分割する第2のディ
ジタルフィルタリング処理が実行される。
ここで、上述の第1及び第2のディジタルフィルタリ
ング処理は、それぞれ例えば、各入力を各周波数帯域に
帯域制限するバンドパスフィルタ処理として実現される
が、更にこれらのバンドパスフィルタ処理は、それぞれ
例えば、FIR型のハイパスフィルタリング処理と、各周
波数帯域の中心周波数でピークを有するレゾナンスが付
加されたIIR型のローパスフィルタリング処理とを順次
時分割で実行する処理として実現される。
次に、第2のディジタルフィルタリング処理により得
られる帯域制限された各声信号から各エンベロープ信号
を抽出するエンベロープ抽出処理が実行される。この処
理は、例えば第1及び第2のディジタルフィルタリング
処理において帯域制限される最低の周波数帯域の中心周
波数より低いカットオフ周波数を有するローパスフィル
タリング処理、言い換えれば、直流分近傍の周波数成分
のみを通過させるローパスフィルタリング処理として実
行される。
更に、第1のディジタルフィルタリング処理により得
られる帯域制限された各楽音信号を、エンベロープ抽出
処理により得られる各エンベロープ信号で変調する変調
処理が実行される。この処理は、例えば第1のディジタ
ルフィルタリング処理により得られる帯域制限された各
楽音信号に、エンベロープ抽出処理により得られる各エ
ンベロープ信号を乗算する処理として実現される。
そして、変調処理で得られた各変調信号を累算して、
ディジタル出力楽音信号として出力する累算処理が実行
される。
上述の構成において、ディジタル楽音信号は、演奏者
による演奏操作に基づいて動作する、例えばディジタル
電子キーボード等の楽音信号発生手段から発生され得
る。また、ディジタル声信号は、演奏者による発声動作
に基づいて動作する、例えばマイクロフォンとアンプと
A/D変換器等からなる声信号生成手段から生成され得
る。
〔作用〕
人間の発声等に基づくディジタル声信号のスペクトル
は第2のディジタルフィルタリング処理により複数帯域
に分割して分析され、続いて実行されるエンベロープ抽
出処理において各帯域毎のエンベロープ信号が生成され
る。そして、予め第1のディジタルフィルタリング処理
に基づいて帯域制限された各楽音信号が、上記各エンベ
ロープ信号によって変調される変調処理が実行され、累
算処理により累算されて出力されることにより、楽器音
の倍音成分に人間の声のニュアンスを付加することが可
能となる。
特に本発明では、上述の各処理は、ディジタル信号処
理手段による、ソフトウエアの時分割処理に基づくディ
ジタルフィルタ処理として実現される。これにより、楽
器音の倍音成分に人間の声のニュアンスを付加するとい
う効果付加処理を、1チップのDSPにより、簡単かつ安
定して行うことができる。
このとき、第1及び第2のディジタルフィルタ処理
を、ハイパスフィルタリング処理とレゾナンスが付加さ
れたローパスフィルタリング処理とのカスケード接続の
処理として実行することにより、処理能力の比較的低い
DSPでも、リアルタイム処理を安定して行うことができ
る。勿論、DSPの処理に余裕があれば、バンドパスフィ
ルタの演算処理を、その伝達関数を直接設計した結果に
基づいて構成してもよい。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例につき図面を参照しながら詳細
に説明する。第1図は本発明の実施例の全体構成図であ
る。
演奏者が、キーボード33で鍵盤操作を行い、或いは機
能スイッチ34によって音色設定や各種音楽効果設定等の
スイッチ操作を行うと、それにより得られる演奏情報が
バス41を介してCPU25に送られる。CPU25は、ROM26に記
憶されるプログラムを実行し、RAM27を一時的なワーク
メモリとして使用しながら、演奏情報の処理を行う。こ
のようにして処理された演奏情報、例えばノートオン/
オフ、ベロシティ、音色設定データ等は、バス41を介し
て楽音発生回路31に送られる。同回路31は、上述の演奏
情報に従って楽音の生成動作を行う。同回路31における
楽音発声方式としては、例えばPCΜ方式、変調方式、倍
音加算方式等が実現可能である。
次に、楽音発声回路31において生成されたディジタル
楽音信号x(n)は、楽音信号専用のバス42を介してDS
P28に入力する。一方、マイクロフォン35に向かって演
奏者等が発声すると、アンプ36を介して得らえるアナロ
グ声信号がローパスフィルタ37からA/D変換器38に入力
し、ディジタル声信号p(n)に変換されたDSP28に入
力する。なお、アナログ声信号は、マイクロフォン35か
らではなく、ラインイン端子LINE INから入力されるよ
うにしてもよい。
DSP28における動作は、本実施例の最も特徴とするも
のであり、ここでは、従来アナログ回路で行われていた
第16図の帯域別変換回路121〜12N及びミキサー21での動
作が、ディジタル信号処理として実現されている。DSP2
8は、後述するディジタルフィルタリング演算のための
各種係数を記憶したフィルタ係数ROM29、楽音発声回路3
1から入力するディジタル楽音信号x(n)及びA/D変換
器38から入力するディジタル声信号p(n)を記憶し、
或いは、ディジタルフィルタリング演算のためのデータ
を記憶するワークRAM30を使用して、後述する振幅変調
処理を実行する。
DSP28での振幅変調処理により得られたディジタル出
力楽音信号z(n)は、専用のバス43を介してD/A変換
器32に送られ、ここでアナログ出力楽音信号に変換さ
れ、アンプ39で増幅された後、スピーカ40から放音され
る。
第2図は、第1図のDSP28の構成図である。
まず、インタフェース281は、CPU25に接続されるバス
41、楽音発声回路31に接続されるバス42及びD/A変換器3
2に接続されるバス43を収容し、各バスと内部の回路と
を接続する。
オペレーションROM282は、DSP28全体の動作を規定す
るマイクロプログラムを格納したROMであり、アドレス
カウンタ283からの指定アドレスに基づいて対応するプ
ログラム命令が読み出される。第1図のCPU25は、オペ
レーションROM282から如何なるプログラム命令を読み出
して後述する変調処理を実行するかを、アドレスカウン
タ283に値をセットすることにより指示する。オペレー
ションROM282の出力は、デコーダ284にも与えられてお
り、DSP28内の各回路に各種制御信号を出力し、所望の
動作を行わせる。
また、DSP28の内部バスには、第1図のフィルタ係数R
OM29及びワークRAM30が接続されて、オペレーションROM
282のプログラム命令に従って適宜フィルタ係数データ
やディジタル楽音信号x(n)、ディジタル声信号p
(n)等がDSP28に対して供給されたり、或いはワークR
AM30に対して入出力されたりする。
DSP28は、更に、乗算器285、加減算器286を、演算処
理のために有しており、それぞれ2入力、1出力の形式
で内部バスに接続されている。レジスタ群287は、演算
途中のデータを記憶する複数のレジスタからなり、乗算
器285又は加減算器286の各入出力端子に内部バスを介し
て接続されている。
また、DSP28は、加減算器286からの演算結果(比較結
果等)に従ってジャッジ処理をするため、フラグレジス
タ288を介して、アドレスカウンタ283へジャッジ結果を
示すフラグ信号が送出される。このフラグレジスタ288
の出力に応じてアドレスカウンタ283のアドレス値が適
宜変更され、オペレーションROM282からはアドレスジャ
ンプされたプログラム命令が読み出されることになる。
次に、DSP28で実現される機能をブロック化した図を
第3図に示す。
同図の如く、第16図の従来例における帯域別変換回路
121〜12Nと、同様の機能を有し、DSP28上のソフトウエ
アの時分割処理により実現される帯域別変換部441、・
・・、44i=j、・・・、44Nが、各サンプリング周期
毎に動作し、各サンプリングの最後で各変換部からの出
力がDSP28上のソフトウエア処理により実現される累算
部49で累算され、ディジタル出力楽音信号z(n)とし
て第1図のD/A変換器32に出力される。
各帯域別変換部44t(1≦t≦N)は、更にバンドパ
スフィルタ部(BPF部)45と46、エンベロープ抽出部47
及び乗算部48から構成される。BPF部45と46は、それぞ
れ後述するように、各帯域共通のソフトウエア処理によ
るハイパスフィルタと各帯域別のソフトウエア処理によ
るローパスフィルタの組合わせで実現される。また、エ
ンベロープ抽出部47は、後述するように、カットオフ周
波数の低いソフトウエア処理によるローパスフィルタで
実現される。乗算部48は、累算部49と合わせて、後述す
るように、積和演算処理により実現される。
次に、第3図のBPF部45と46及びエンベロープ抽出部4
7の部分の詳細な原理構成について説明する。
第1図の楽音発生回路31及びA/D変換器38からそれぞ
れ入力される各サンプリングタイミングn毎のディジタ
ル楽音信号x(n)とディジタル声信号p(n)は、DS
P28の時分割処理によって、N個のBPF部45と46でフィル
タリング処理が実行される。各帯域別変換部44tにおけ
るBPF部45と46はそれぞれ同じ伝達関数を有し、その伝
達関数をHt(z)とする。本実施例では、このBPF部
は、各帯域共通のハイパスフィルタ部と各帯域別のロー
パスフィルタ部のカスケード接続により実現される。ハ
イパスフィルタ部の伝達関数をH1(z)、ローパスフィ
ルタ部の伝達関数をH2t(z)とすれば、Ht(z)は第
4図の如く、H1(z)とH2t(z)の積で表される特性
となる。
そして、第3図のBPF部45の場合には、ディジタル楽
音信号x(n)は、伝達関数H1(z)のハイパスフィル
タ部でフィルタリングされた後、伝達関数H2t(z)の
ローパスフィルタ部でフィルタリングされ、帯域制限さ
れたディジタル楽音信号Yi(n)(但し、i=t)とし
て出力される。
また、BPF部46の場合には、ディジタル声信号p
(n)は、伝達関数H1(z)のハイパスフィルタ部でフ
ィルタリングされた後、伝達関数H2t(z)のローパス
フィルタ部でフィルタリングされ、帯域制限されたディ
ジタル声信号Qj(n)(但し、j=t)として出力され
る。更に、このディジタル声信号Qi(n)は、第3図の
エンベロープ抽出部47での処理にかけられるが、この部
分は、第4図のように、伝達関数HEt(z)を有するカ
ットオフ周波数の低いローパスフィルタ部によって実現
される。このようなローパスフィルタ部により、ディジ
タル声信号Qj(n)からエンベロープ信号Rj(n)が得
られる。
上述の伝達関数H1(z)のハイパスフィルタ部、伝達
関数H2t(z)及びHEt(z)の各ローパスフィルタ部の
特性について、以下に詳細に説明する。
第5図は、第4図のハイパスフィルタH1(z)をハー
ドウエアのイメージで示した構成図である。これは、2
次のFIRディジタルフィルタであって、伝達関数は、 H1(z)=(1/4)(1−2z-1+z-2) である。
第5図において、50、51は遅延素子、52、53、54は乗
算器、55、56は加算器を示している。DSP28(第1図又
は第2図)においては、第5図の構成のハイパスフィル
タと等価なフィルタ演算処理が、 BPF部45(第3図)の場合は、 S(n)=(1/4)(x(n)−2x(n−1)+x(n−2)) ・・・(1) BPF部46(第3図)の場合は、 S(n)=(1/4)(p(n)−2p(n−1)+p(n−2)) ・・・(2) なる離散演算処理により実現される。なお、この場合、
フィルタ係数は2の倍数となっているため、係数と信号
の乗算は単なるビットシフト処理で実現できる。
このハイパスフィルタの周波数特性は、 |H1(ejΩ)|2=(1/16)|1−2e−jΩ
−2jΩ)|2 =(1/16)(6+2cos2Ω−8cosΩ) となり、Ω=0(0Hz)で最小、Ω=π(fs/2Hz)で最
大となる特性を有する。但し、fsはディジタル楽音信号
x(n)及びディジタル声信号p(n)のサンプリング
周波数(共通)である。第6図にその特性を示す。
続いて、第7図は、第4図のローパスフィルタH
2t(z)をハードウエアのイメージで示した構成図であ
る。これは、2次のIIRディジタルフィルであって、伝
達関数は、 である。後述するように、第3図の各帯域別変換部44t
の添え字tに依存してθとCYとが変化し、rがレゾナン
スの強さ(ピークの程度)を示すパラメータとなる。
第7図において、57、58は遅延素子、59、60、61は乗
算器、62、63は加算器を示している。DSP28(第1図又
は第2図)においては、第7図の構成のローパスフィル
タと等価なフィルタ演算処理が、 Wt(n)=CY・S(n)+2rcosθWt(n−1)−r2Wt(n−2) ・・・
(3) なる離散演算処理により実現される。
ここで、伝達関数の極は、z1=rejθ、z2=re−jθ
に存在し、z=0に2重の零点がある。この極と零点の
配置と、0<θ<π/2としたときの極ベクトルと零点ベ
クトルとの関係を第8図に示す。同図から理解されると
おり、Ω=0からΩ=πに向けて単位円に沿ってΩが動
くにつれ の長さははじめ減少し、次に増加する。最小の の長さは、極(rej)の近くである。ここで、周波数Ω
における周波数応答の大きさは、 の長さの比であり、周波数応答の位相は、実軸と のなす角度から のなす角を引いた値となることが知られており、振幅特
性のみを図示すると第9図の如くとなる。すなわち、周
波数応答の大きさ(振幅特性)は、 の大きさの逆数に比例し、θに近いΩで最大となること
がわかる。そして、rの大きさに従ってこのピークの鋭
さが決まり、rを1に近づけてゆくと急なピーク(レゾ
ナンス特性)を有するフィルタが実現できる。
以上の説明から明らかなように、第3図の各帯域別変
換部44t毎にθの値を決定すれば(θ=2πft/fs)、第
10図に示されるように、各帯域の中心周波数ftでピーク
をもつレゾナンス付きのローパスディジタルフィルタを
実現できる。
ここで、rは隣の帯域に影響しないような大きさに、
CYは各帯域で同等のレベルの出力Wt(n)が得られるよ
うな大きさに、経験的に若しくは数学的に求めることが
可能である。例えば、各帯域の中心周波数ftと、Δf離
れた隣の帯域の中心周波数ft+Δf(すなわち、ft+1
との周波数応答の大きさの比をm:1とすれば、 |H2t(ej2πf/fs)|2/|H2t(ej2π(f+f)/fs
|2=m2 というrについての4次方程式を解き、0<r<1のも
のを選んで、各係数−2rcosθ、r2を求めることができ
る。数値計算の結果、例えばサンプリング周波数fs=5k
Hz、f=440Hzで、m=4とすると、−2rcosθ=−1.97
73、r2=0.9851、CY=36.7となる。その他の帯域につい
ても同様である。
以上に示されるような伝達関数H1(z)を有するハイ
パスフィルタと、伝達関数H2t(z)を有するローパス
フィルタとが、第4図に示されるようにカスケード接続
されることにより、各伝達関数の積として表される全体
の伝達関数によって、第11図に示されるように、t=1
〜t=Nの各帯域毎に、中心周波数f1〜fN、隣接帯域間
の周波数差Δfを有する擬似的なバンドパスフィルタが
実現できる。
次に第12図は、第3図のエンベロープ抽出部47に対応
する第4図のローパスフィルタHEt(z)をハードウエ
アのイメージで示した構成図である。これは、先に説明
したローパスフィルタH2t(z)と同じ形の2次のIIRデ
ィジタルフィルタであって、伝達関数は、 である。これは先のローパスフィルタH2t(z)の伝達
関数において、r=0.9、θ=0としたものである。
第12図において、64は第4図のローパスフィルタH2t
(z)の出力Wt(n)である第3図のBPF部46の出力Qj
(n)を絶対値化する絶対値回路であり、その出力|Qj
(n)|がディジタルフィルタリングされる。そして、
65、66は遅延素子、67、68、69は乗算器、70、71は加算
器を示している。DSP28(第1図又は第2図)において
は、第12図の構成のローパスフィルタと等価なフィルタ
演算処理が、 Rj(n)=CE|Qj(n)|+1.8Rj(n)−0.81Rj(n−2) ・・・(4) なる離散演算処理により実現される。
このローパスフィルタの周波数特性は、前述の説明よ
り明らかなように、θ=0でピークを有するレゾナンス
付きのローパスフィルタで、第13図に示されるような特
性(振幅特性)を有する。この場合のカットオフ周波数
は、最低帯域のローパスフィルタH2t(z)のカットオ
フ周波数よりも更に低い周波数に設定される。ここで、
係数CEは、各帯域毎のレベルを一様にする係数で、経験
的に適宜求め得る。
第14図は、上述の原理により得られるエンベロープ信
号Rj(n)を、入力|Qj(n)|と対比させて模式的に
示した図である。第12図の絶対値回路64に相当する演算
により、負の波高値(第14図の破線)が全て正の波高値
に変換された上でローパスフィルタリングが実行される
ため、結局、この帯域制限されたディジタル声信号|Qj
(n)|の直流成分を求めるような動作を、第3図のエ
ンベロープ抽出部47が実行することになる。
以上、第3図〜第14図に示したフィルタ機能を第1図
又は第2図のDSP28でソフトウエア処理として実行する
場合の動作を以下に説明する。
第15図は、DSP28において、オペレーションROM282
(第2図)に記憶されたマイクロプログラムに従って実
行されるバンドパスフィルタ処理及びエンベロープ抽出
のためのローパスフィルタ処理、すなわちDSPボコーダ
処理の動作フローチャートである。これにより、ディジ
タル楽音信号x(n)及びディジタル声信号p(n)で
共通の各サンプリング周期毎に、第3図の各帯域毎の帯
域別変換部44t(t=1〜N)でのBPF部45と46、エンベ
ロープ抽出部47及び乗算部48に相当する処理、並びに累
算部49に相当する処理が、時分割処理として実行される
ことによって、各サンプリング周期毎にディジタル出力
楽音信号z(n)が得られ、第1図のD/A変換器32に出
力される。
第15図において、まず、第1図又は第2図のワークRA
M30等の内容がイニシャライズされる(S1)。
次に、第1図のA/D変換器38からサンプリング周波数f
sに対応する周期で発生されるA/D変換終了信号を待ち
(S2)、各サンプリングタイミング毎に、A/D変換され
たディジタル声信号p(n)をインタフェース281(第
2図)から取り込み、ワークRAM30へ順次格納してゆ
く。このとき同時に、楽音発生回路31(第1図)から入
力されるディジタル楽音信号x(n)をインタフェース
281から取り込み、ワークRAM30へ順次格納してゆく。ワ
ークRAM30は、現在のサンプルと、過去2サンプル分を
それぞれ記憶することができる。
次に、第15図のステップS4〜S9の処理は、第3図の帯
域変換部441〜44Nの各BPF部46及びエンベロープ抽出部4
7の処理に相当する。
すなわち、まず、ワークRAM30から第2図のレジスタ
群287内のレジスタp(n)、p(n−1)、p(n−
2)に、現在のディジタル声信号と過去2サンプル分の
ディジタル声信号が読み出され、第3図のBPF部46に対
応する処理の一部である第4図の伝達関数H1(z)で示
されるハイパスフィルタリング処理が実行される(第15
図S4)。この処理は、前述の(2)式で表される演算処
理であり、第2図の乗算器285及び加減算器286を使用し
て実行される。このときに、(2)式の演算に使用され
る各フィルタ係数は、フィルタ係数ROM29(第1図又は
第2図参照)から読み出されて演算に使用される。この
結果得られた出力は、レジスタ群287内のレジスタS
(n)に格納される。このハイパスフィルタリング処理
は、各帯域で共通な処理であるため、1回のみの実行で
よい。
次に、第3図のBPF部46に対応する処理の残りである
第4図の伝達関数H2t(z)=H2j(z)で示されるロー
パスフィルタリング処理と、同じくエンベロープ抽出部
47に対応する処理である第4図の伝達関数HEt(z)=H
Ej(z)で示されるローパスフィルタリング処理が続け
て実行される。これらの処理は、第3図の帯域別変換部
441〜44Nに対応して、N帯域分の時分割処理として繰り
返される。そのために、第2図のレジスタ群287内に、
N帯域の時分割処理を行うための繰り返し制御用のレジ
スタjが設けられ、ステップS4で値1に初期設定され、
ステップS6及びS7の1帯域分のローパスフィルタリング
処理が終了する毎に、ステップS8でレジスタjの内容が
Nに達しかた否かが判別され、達していなければ、ステ
ップS9においてレジスタjの内容がインクリメントさ
れ、ステップS6が繰り返される。この処理は、第2図の
加減算器286とフラグレジスタ288によって実行され、ア
ドレスカウンタ283は、ステップS6及びS7に対応するプ
ログラム命令をオペレーションROM282から繰り返し読み
出させる。
まず、前述のハイパスフィルタ処理の出力であるレジ
スタS(n)の内容に対して、第4図の伝達関数H
2t(z)=H2j(z)で示されるローパスフィルタリン
グ処理が実行される(第15図S6)。この処理は、前述の
(3)式でWt=Qjとして表される演算処理であり(第4
図参照)、第2図の乗算器285及び加減算器286を使用し
て実行される。(3)式の演算処理に使用される各フィ
ルタ係数は、フィルタ係数ROM29から読み出されて演算
に使用される。また、レジスタ群287内には、過去2サ
ンプル分の自分自身のフィルタ出力を格納するレジスタ
Qj(n−1)及びQj(n−2)が設けられており、これ
らの内容も上記演算に使用される。この結果得られた出
力は、レジスタ群287内のレジスタQj(n)に格納され
る。なお、各レジスタQj(n)、Qj(n−1)及びQ
j(n−2)は、添え字jを変化させてN帯域分設けら
れている。
次に、上述のローパスフィルタ処理の出力であるレジ
スタQj(n)の内容に対して、第4図の伝達関数H
Et(z)=HEj(z)で示されるローパスフィルタリン
グ処理が実行される(第15図S7)。この処理は、前述の
(4)式で表される演算処理であり、第2図の乗算器28
5及び加減算器286を使用して実行される。この場合も、
(4)式の演算処理に使用される各フィルタ係数は、フ
ィルタ係数ROM29から読み出される。また、レジスタ群2
87内には、過去2サンプル分の自分自身のフィルタ出力
を格納するレジスタRj(n−1)、とRj(n−2)が設
けられており、これらの内容も上記演算に使用される。
この結果得られた出力は、レジスタ群287内のレジスタR
j(n)に格納される。なお、各レジスタRj(n)、Rj
(n−1)及びRj(n−2)は、添え字jを変化させて
N帯域分設けられている。
以上、第15図のステップS5〜S9の処理により、第3図
のN帯域分の帯域別変換回路441〜44NのBPF部46及びエ
ンベロープ抽出部47に相当する処理が実行される。
続いて、第15図のステップS10〜S13の処理は、第3図
の帯域変換部441〜44Nの各BPF部45の処理に相当する。
すなわち、まず、ワークRAM30から第2図のレジスタ
群287内のレジスタx(n)、x(n−1)、x(n−
2)に、現在と過去2サンプル分のディジタル楽音信号
が読み出され、第3図のBPF部45に対応する処理の一部
である第4図の伝達関数H1(z)で示されるハイパスフ
ィルタリング処理が実行される(第15図S10)。この処
理は、前述の(1)式で表される演算処理であり、第2
図の乗算器285及び加減算器286を使用して実行される。
このとき、(1)式の演算に使用される各フィルタ係数
は、フィルタ係数ROM29から読み出される。この結果得
られた出力は、レジスタ群287内のレジスタS(n)に
格納される。このハイパスフィルタリング処理は、各帯
域で共通な処理であるため、1回のみの実行でよい。
次に、第3図のBPF部45に対応する処理の残りである
第4図の伝達関数H2t(z)=H2i(z)で示されるロー
パスフィルタリング処理が実行される。この処理は、第
3図の帯域別変換回路441〜44Nに対応して、N帯域分の
時分割処理として繰り返される。そのために、第2図の
レジスタ群287内に、N帯域の時分割処理を行うための
繰り返し制御用のレジスタiが設けられ、ステップS11
で値1に初期設定され、ステップS12の1帯域分のロー
パスフィルタリング処理が終了する毎に、ステップS13
でレジスタiの内容がNに達したか否かが判別され、達
していなければ、ステップS14においてレジスタiの内
容がインクリメントされ、ステップS12が繰り返され
る。この場合も、前述のレジスタjの場合と同様に第2
図の各回路が動作する。
ステップS12の処理は、前述のステップS6の処理とほ
ぼ同様である。すなわち、ハイパスフィルタ処理の出力
であるレジスタS(n)の内容に対して、前述の(3)
式でWt=Yiとして表される演算処理が実行される(第4
図参照)。このときに、レジスタ群287内には、過去2
サンプル分の自分自身のフィルタ出力を格納するレジス
タYi(n−1)及びYi(n−2)が設けられており、こ
れらの内容も上記演算に使用される。この結果得られた
出力は、レジスタ群287内のレジスタYi(n)に格納さ
れる。なお、各レジスタYi(n)、Yi(n−1)及びYi
(n−2)は、添え字iを変化させてN帯域分設けられ
ている。
以上、第15図のステップS10〜S13の処理により、第3
図のN帯域分の帯域別変換回路441〜44NのBPF部45に相
当する処理が実行される。
以上、ステップS4〜S13により、第3図のエンベロー
プ抽出部47及びBPF部45の各出力に対応するレジスタRj
(n)及びYi(n)の内容が確定する。これらの内容を
使用して、第3図のN帯域分の帯域別変換回路441〜44N
の各乗算器48と同じく第3図の累算部49の処理に対応す
る以下の処理が実行される。すなわち、第15図のステッ
プS15において、レジスタi=jの内容を1〜Nまで変
化させながら、Rj(n)×Yi(n)の乗算が実行され
る。これは、第2図の乗算器285を使用して行われる。
そして、これらの各乗算結果が累算される。これは、第
2図の加減算器286を使用して行われる。
上述のようにして得られる累算結果は、第2図のレジ
スタ群287内のレジスタz(n)に格納され、続く第15
図のステップS16において、サンプリング間隔で第2図
のインタフェース281から第1図のD/A変換器32に出力さ
れる。
以上説明した実施例により、楽音信号及び人間の声信
号を複数帯域に分割する第3図のBPF部45と46の処理、
帯域制限された声信号からエンベロープを抽出する第3
図のエンベロープ抽出部47の処理、エンベロープ信号で
帯域制限された楽音信号に振幅変調をかける第3図の乗
算部48の処理、そして各帯域の変調出力を累算して、出
力楽音信号を得る第3図の累算部49の処理が、ソフトウ
エアの時分割処理によるディジタルフィルタ処理として
実現される。これにより、楽器音の倍音成分の人間の声
のニュアンスを付加するという効果付加処理を、1チッ
プのDSPにより、簡単かつ安定して行うことができる。
以上の実施例では、ディジタル楽音信号とディジタル
声信号は、同じ周波数帯域に分割されて処理されたが、
ディジタル楽音信号を或る帯域に分割して得た楽音信号
に対して、ディジタル声信号を別の帯域に分割して得た
エンベロープ信号で変調をかけるようにしても興味深い
効果を得ることができる。
また、第15図の動作フローチャートにおいては、ディ
ジタル楽音信号とディジタル声信号のサンプリング周波
数は同一であるが、サンプリング周波数が異なる場合に
は、各信号を割り込み処理によりメモリに取り込み、そ
れらの信号に対して一定間隔で処理を行うようにすれ
ば、上述の実施例の場合と同じ効果を容易に実現でき
る。この場合、各バンドパスフィルタの帯域は、それぞ
れ適切に設定される。
なお、DSPの処理に余裕があれば、バンドパスフィル
タの演算処理を、上述の実施例のようにハイパスフィル
タとローパスフィルタの組合わせの演算処理としてでは
なく、バンドパスフィルタの伝達関数を直接設計した結
果に基づいて構成した演算処理によって実現してもよ
い。
〔発明の効果〕
本発明によれば、ディジタル信号処理手段による、ソ
フトウエアの時分割処理に基づくディジタルフィルタ処
理により、楽器音の倍音成分に人間の声のニュアンスを
付加することのできる音声制御電子楽器を、在来のディ
ジタル電子楽器に1チップ乃至数チップのDSPを付加す
るだけで、簡単に実現できる。これにより、S/N比が良
く、経年変化や大量生産における性能のバラつきの少な
い音声制御電子楽器を、低価格で提供することが可能と
なる。
特に、第1及び第2のディジタルフィルタ処理を、ハ
イパスフィルタリング処理とレゾナンスが付加されたロ
ーパスフィルタリング処理とのカスケード接続の処理と
して実行することにより、処理能力の比較的低いDSPで
も、リアルタイム処理を安定して行うことが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例の全体構成図、 第2図は、DSPの構成図、 第3図は、DSPの機能ブロック図、 第4図は、BPF部とエンベロープ抽出部のフィルタ構成
図、 第5図は、ハイパスフィルタH1(z)の構成図、 第6図は、ハイパスフィルタH1(z)の特性図、 第7図は、ローパスフィルタH2t(z)の構成図、 第8図は、ローパスフィルタH2t(z)の極と零点及び
極ベクトルと零ベクトルの関係図、 第9図は、ローパスフィルタH2t(z)の振幅特性図、 第10図は、ローパスフィルタH2t(z)の特性図、 第11図は、バンドパスフィルタH1(z)・H2t(z)の
特性図、 第12図は、ローパスフィルタHEj(z)の構成図、 第13図は、ローパスフィルタHEj(z)の特性図、 第14図は、|Qj(n)|とRj(n)の関係図、 第15図は、DSPボコーダ処理の動作フローチャート、 第16図は、従来例の構成図である。 28……DSP、 29……フィルタ係数ROM、 30……ワークRAM、 281……インタフェース、 282……オペレーションROM、 283……アドレスカウンタ、 284……デコーダ、 285……乗算器、 286……加減算器、 287……レジスタ群、 288……フラグレジスタ.

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディジタル楽音信号を複数の異なる周波数
    帯域内に帯域制限された各楽音信号に分割する第1のデ
    ィジタルフィルタリング処理と、 ディジタル声信号を複数の異なる周波数帯域内に帯域制
    限された各声信号に分割する第2のディジタルフィルタ
    リング処理と、 該第2のディジタルフィルタリング処理により得られる
    帯域制限された各声信号から各エンベロープ信号を抽出
    するエンベロープ抽出処理と、 前記第1のディジタルフィルタリング処理により得られ
    る帯域制限された各楽音信号を、前記エンベロープ抽出
    処理により得られる各エンベロープ信号で変調する変調
    処理と、 該変調処理で得られた各変調信号を累算して、ディジタ
    ル出力楽音信号として出力する累算処理と、 を時分割のディジタル信号処理により所定の処理間隔で
    順次実行するディジタル信号処理手段、を具備して成
    り、 前記ディジタル信号処理手段は、前記第1及び第2のデ
    ィジタルフィルタリング処理として、入力を前記各周波
    数帯域に帯域制限するハイパスフィルタリング処理と、
    当該各周波数帯域の中心周波数でピークを有するレゾナ
    ンスが付加されたローパスフィルタリング処理と、をそ
    れぞれ順次時分割で実行処理することを特徴とする音声
    制御電子楽器。
  2. 【請求項2】前記ディジタル信号処理手段は、前記第1
    及び第2のディジタルフィルタリング処理を、それぞれ
    FIR型のハイパスフィルタリング処理と前記各周波数帯
    域の中心周波数でピークを有するレゾナンスが付加され
    たIIR型のローパスフィルタリング処理とを順次時分割
    で実行する処理として行うことを特徴とする請求項1記
    載の音声制御電子楽器。
  3. 【請求項3】前記ディジタル信号処理手段は、前記エン
    ベロープ抽出処理を、前記第1及び第2のディジタルフ
    ィルタリング処理において帯域制限される最低の周波数
    帯域の中心周波数より低いカットオフ周波数を有するロ
    ーパスフィルタリング処理として実行することを特徴と
    する請求項1記載の音声制御電子楽器。
  4. 【請求項4】前記ディジタル信号処理手段は、前記エン
    ベロープ抽出処理を、直流分近傍の周波数成分のみを通
    過させるローパスフィルタリング処理として実行するこ
    とを特徴とする請求項1記載の音声制御電子楽器。
  5. 【請求項5】前記ディジタル信号処理手段は、前記変調
    処理を、前記第1のディジタルフィルタリング処理によ
    り得られる帯域制限された各楽音信号に、前記エンベロ
    ープ抽出処理により得られる各エンベロープ信号を乗算
    する処理として実行することを特徴とする請求項1記載
    の音声制御電子楽器。
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