JP2775383B2 - 熱硬化性粘着剤組成物 - Google Patents

熱硬化性粘着剤組成物

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JP2775383B2 JP5246476A JP24647693A JP2775383B2 JP 2775383 B2 JP2775383 B2 JP 2775383B2 JP 5246476 A JP5246476 A JP 5246476A JP 24647693 A JP24647693 A JP 24647693A JP 2775383 B2 JP2775383 B2 JP 2775383B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】粘着剤は今や自動車から電気、電
子産業、建築、土木、衣料、医療、農業など産業用資材
としてはもちろんのこと、オフィス事務あるいは家庭内
の各種分野まで浸透するに到り、その素材も天然ゴムか
ら石油樹脂に始まり、合成ゴム系、アクリル系、ウレタ
ン系、シリコーン系など多岐にわたる樹脂分野において
用途開発がなされている。
【0002】本発明の対象となる粘着剤組成物は、粘着
剤自身がラジカル共重合性ペルオキシカーボネートを含
有する樹脂であり、常温で粘着性を有しているため、被
着体に仮接着(粘着)でき、次に加熱することにより硬
化して強固な接着力を示す、いわゆる粘接着剤として好
適な熱硬化性を有する粘着剤組成物に関する。特に中で
も金属との接着性に優れた熱硬化性を有する粘着剤組成
物に関する。
【0003】
【従来の技術】一般に硬化型粘着剤あるいは熱硬化型感
圧接着剤といわれるものは、常温において粘着剤である
組成物に多官能性単量体と重合開始剤を配合して熱処理
することにより多官能性単量体が重合架橋して硬化する
タイプのものである。
【0004】これらの接着剤は使用する重合開始剤の種
類により貯蔵安定性優先タイプと熱処理条件優先タイプ
に分けられ、どちらかを優先させると他方の性能が低下
するという関係にある。
【0005】即ち、加熱硬化型粘着剤は、従来粘着性物
質に低分子の架橋性モノマーと重合開始剤を配合させる
ことによって製造されていたため、重合開始剤の種類に
よっては貯蔵中に分解して重合が進む貯蔵安定性が悪い
ものあるいは貯蔵安定性を重視した加熱硬化性の低い組
成物となり易かった。
【0006】また一般に架橋性モノマーが低分子モノマ
ーをそのまま使用するため、本発明のような粘着テープ
やトランスファーテープのような使い方をしたとき、粘
着剤組成物中からシミだしてきたり、熱処理時にガス化
蒸発したり、さらにはガス化する際に接着面に微小な気
泡を残したりする欠点があった。
【0007】更に硬化に際してモノマーの重合に伴う収
縮が内部応力として残存し、そのため接着力の低下の問
題も生じる。
【0008】一方、エポキシ樹脂やウレタン樹脂の活性
基を有する比較的低分子のモノマーやオリゴマーを架橋
触媒と一緒にアクリル系粘着樹脂に混和して使用するこ
との提案もある。
【0009】また最初から粘着剤に架橋性モノマーを付
加させたものに重合開始剤を混和したものや、その上に
更に多官能性モノマーを加えたものなど、あるいは粘着
組成物と硬化性組成物を個別に塗工したもの、また粘着
性組成物を一成分とし架橋触媒を別の一成分として個別
に塗工したものなど種々提案されているが、これら提案
の方法は粘着性と架橋効果のバランス、熱硬化性粘着テ
ープとしたときの品質安定性(貯蔵安定性)において改
善が要望されていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、常温で強い
剥離接着力、粘着力、粘着保持力を有し、加熱すること
により強力な剪断接着力、剥離接着力を示し、貯蔵安定
性も優れ、また加熱処理条件とのバランスに優れた熱硬
化性粘着剤組成物の開発を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、ラジカル共重
合性ペルオキシカーボネートを0.5〜20重量%共重
合したアクリル系共重合体樹脂(A)の100重量部に
対して、ビスフェノール型ビニルエステル樹脂(エポキ
シアクリレート樹脂)、ノボラック型ビニルエステル樹
脂(エポキシアクリレート樹脂)及びポリエステル樹
脂、ポリウレタン樹脂の(メタ)アクリレートの少なく
とも1種(B)の10〜200重量部を配合したことを
特徴とする熱硬化性粘着剤組成物を開発することによ
り、前記の目的を達成した。
【0012】本発明において熱硬化性粘着剤組成物とし
ては、ラジカル共重合性ペルオキシカーボネートを0.
5〜20重量%共重合したアクリル系共重合体樹脂
(A)[以下、アクリル系共重合体樹脂(A)とい
う。]とオリゴ(メタ)アクリレート(B)[以下オリ
ゴマー(B)という。]からなるものであり、この内ア
クリル系共重合体樹脂(A)は常温で強い粘着性を示す
ものである。
【0013】ラジカル共重合性ペルオキシカーボネート
としては、アクリル系モノマーと共重合し易いものであ
れば良く、例えば次の一般式(1)または(2)で示さ
れるラジカル共重合性ペルオキシカーボネートが性能、
入手、取り扱いの容易さから好ましい。 一般式(1)
【化3】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1〜4のアルキル
基、R2 、R3 は炭素数1〜4のアルキル基、R4 は炭
素数1〜12のアルキル基または炭素数3〜12のシク
ロアル基を示す。) 一般式(2)
【化4】 (式中、R5 は水素原子または炭素数1〜2のアルキル
基、R6 、R7 は炭素数1〜4のアルキル基、R8 は炭
素数1〜12のアルキル基、フェニル基、アルキル置換
フェニル基または炭素数3〜12のシクロアルキル基を
示す。nは1〜2の数である。)
【0014】これと共重合するアクリル系モノマーとし
ては、限定的ではないがガラス転移温度の関係からブチ
ル(メタ)アクリレート、2−エチル−ヘキシル(メ
タ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシ
ル(メタ)アクリレートのごとき炭素数4以上のアルコ
ールの(メタ)アクリレートを主体とし、これに2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)
アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリ
ル酸などを配合して使用することができる。
【0015】また、ガラス転移温度が−20℃以下とな
る割合であれば、これらに共重合可能な酢酸ビニル、ス
チレン、アクリロニトリル、プロピオン酸ビニル、ブタ
ジエン、エチレンのごときラジカル共重合性ビニル系モ
ノマーを共重合しても良い。
【0016】アクリル系共重合体樹脂(A)を得る方法
としては、上記のモノマー類を通常のラジカル重合によ
り得られるが、反応方法になんら制限はなく、公知の重
合方法で行うことができる。特に反応のコントロールが
容易であることや反応生成物を直接次の操作に移すこと
ができることから溶液重合が好ましい。反応温度はラジ
カル共重合性ペルオキシカーボネートの分解を防ぐため
通常は100℃以下、好ましくは80℃以下程度で行う
べきである。
【0017】溶剤としてはメチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、トルエン、セルソルブ、酢酸エチ
ル、酢酸ブチルなど上記樹脂が溶解するものであればな
んら制限はなく、単独でも複数の溶剤を混合しても良
い。
【0018】また、上記樹脂を得る際に使用される重合
開始剤もペンゾイルパーオキサイド、アセチルパーオキ
サイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ラウロイ
ルパーオキサイドなどの有機過酸化物、アゾビスイソブ
チロニトリルなどのアゾ系開始剤など公知のものを用い
ることができるが、反応温度をあまり高くしないように
保つため、できるだけ低温で分解する重合開始剤を用い
ることが望ましい。製造されたアクリル系共重合体樹脂
は、濃度40〜60重量%、重量平均分子量として約1
0万以上あることが作業性の点から好ましい。またラジ
カル共重合性ペルオキシカーボネートの含有量としては
0.5〜20重量%程度のものが取り扱い易い。
【0019】ラジカル共重合性ペルオキシカーボネート
の含有量が0.5重量%より少ない場合は、加熱後の剪
断接着力がラジカル共重合性ペルオキシカーボネートを
未使用のものと変わらない。また、ラジカル共重合性ペ
ルオキシカーボネートの含有量が20重量%より多い場
合は、実際的な面からコスト高となり、また物性的な改
善も全体的バランスを欠く結果となる。
【0020】反応によって得られたアクリル系共重合体
樹脂(A)に混合させるオリゴマー(B)としては、1
分子中に1個以上のアクリロイル基および/またはメタ
クリロイル基を有するものであり、ビスフェノール型ビ
ニルエステル樹脂、ノボラック型ビニルエステル樹脂な
どのビニルエステル樹脂(エポキシアクリレート樹
脂)、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等のアクリ
レート(特公昭61−18591号参照)が挙げられ
る。その中で特にビニルエステル樹脂のノボラック型ビ
ニルエステル樹脂がもっとも有効である。分子量は75
0以上、好ましくは1000以上である。分子量の上限
は約5000であって、これを越えるときは粘着性を低
下させる恐れがある。
【0021】混合する量としてはアクリル系共重合体樹
脂(A)の固形分100重量部に対して10〜200重
量部、特に25〜100重量部が好ましい。
【0022】10重量部未満では加熱処理後の剪断接着
力が小さく、本来の目的を達しなくなる。また200重
量部より多い場合は加熱硬化前の粘着保持力、タックが
なく、仮接着性が悪くなる。
【0023】本発明において粘着付与剤を用いる場合、
一般的に用いられている粘着付与剤を用いることができ
る。具体的な例としてはロジン系樹脂やテルペン系樹脂
などの天然樹脂およびその誘導体や石油樹脂などの合成
樹脂を使うことができる。
【0024】ロジン系樹脂としてはガムロジン、トール
油ロジン、ウッドロジンなどの天然ロジン、水添ロジ
ン、重合ロジン、マレイン化ロジンなどの変性ロジン、
ロジングリセリンエステル、水添ロジングリセリンエス
テル、重合ロジングリセリンエステル、ロジンペンタエ
リスリトールエステル、水添ロジンペンタエリスリトー
ルエステル、重合ロジンペンタエリスリトールエステル
などのロジンエステルがある。
【0025】テルペン系樹脂には、α−ピネン、β−ピ
ネン、リモネンなどの重合体であるテルペン樹脂やα−
ピネン−フェノール樹脂、ジテルペン−フェノール樹脂
などのテルペンフェノール樹脂がある。このほか芳香族
炭化水素変性テルペン樹脂も使用できる。
【0026】合成樹脂としては脂肪族系、脂環族系、芳
香族系などの石油樹脂、クマロンインデン樹脂、スチレ
ン系樹脂、キシレン樹脂、ロジン変性フェノール樹脂な
どがある。
【0027】粘着付与剤の添加量はアクリル系共重合体
樹脂(A)の固形分100重量部に対して1〜100重
量部、好ましくは40〜60重量部である。
【0028】加熱処理前の凝集力を上げるために、ポリ
イソシアネートまたは金属キレートを添加してオリゴマ
ー(B)を部分架橋させることができる。
【0029】添加量は(A)100重量部に対して1〜
5重量部、好ましくは1〜3重量部である。
【0030】このようなオリゴマー(B)の凝集力向上
のためのポリイソシアネートとしては、トリレンジイソ
シアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート、m−キシレン
ジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネート、
1,5−ナフタレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート、リジンジイソシアネート、水添トリレン
ジイソシアネートなどのジイソシアネート類あるいはこ
れらとグリコール類またはジアミン類との両末端イソシ
アネートアダクト体あるいはこれらの混合物があり、必
要に応じてトリフェニルメタントリイソシアネート、ポ
リメチレンポリフェニルイソシアネートなどの3官能以
上のポリイソシアネート類と混合して用いることができ
る。
【0031】金属キレートとしては、アルミキレート、
チタンキレート等が挙げられる。
【0032】あるいはアクリル系共重合体樹脂(A)の
構造中にヒドロキシル基を有するモノマーをあらかじめ
共重合させておき、これにイソシアネート基と(メタ)
アクリロイル基を含む不飽和イソシアナート化合物を反
応させ、アクリル系共重合体樹脂(A)の架橋効果を上
げる方法を用いることもできる。この方法を用いるとア
クリル系共重合体樹脂(A)が同時に1分子中に1個以
上のアクリロイル基および/またはメタクリロイル基を
有するオリゴ(メタ)アクリレート基(B)としての役
割を果たすことができる。
【0033】
【作用】本発明においては、ラジカル重合性ペルオキシ
カーボネートをアクリル系モノマーと共重合させること
により、アクリル系共重合体樹脂(A)に粘着性と重合
反応開始剤の機能を保有させ、これにエポキシアクリレ
ート等のアクリロイル基および/またはメタアクリロイ
ル基を有するオリゴマー(B)を配合することにより熱
硬化性を付与したものである。
【0034】このため重合開始剤は、共重合体樹脂とな
っているため極めて安定化され、貯蔵安定性は大きく向
上した。また低分子の架橋性モノマーに代えて硬化前は
タツキファイヤーとしての作用があり、硬化に際しては
硬化反応をより高度にするオリゴマー(B)を使用して
いるため、モノマーの揮散、重合による収縮もなく、加
熱してもガス化揮散がないので接着面に微小気泡の発生
も完全に防止できた。
【0035】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。例
中、部とは重量部を、%は重量%をそれぞれ表す。
【0036】(実施例1)2−エチルへキシルアクリレ
ート180部、酢酸ビニル106部、2−ヒドロキシエ
チルアクリレート35部、アクリル酸3部およびt−ブ
チルオキシアリルカーボネート(日本油脂(株)製、商
品名ペロマーAC;有機溶剤溶液、純分70%)34.
8部、ベンゾイルパーオキサイド(日本油脂(株)製、
商品名ナイバーT−40;トルエン溶液、純分40%)
1部、酢酸エチル148部、トルエン148部を1リッ
トルの4ツ口フラスコに仕込む。内温をゆっくりと昇温
する。内温80〜82℃で反応開始、内温を80〜85
℃に保ちながら反応を進行、4時間同温度に保った後冷
却、更にトルエン120部を入れ、粘度2000cps
の濃度44%のアクリル系共重合体樹脂を得た。
【0037】得られた樹脂(A)の一部を20℃、65
%RH雰囲気中で7日間乾燥、更に減圧乾燥を一日実
施、得られた乾燥ポリマーを示差走査熱量計(セイコー
電子(株)製)を用いて分析、ペロマーAC(129
℃)とは異なる温度である132℃付近にてラジカル分
解の発熱ピークを検出し、目的としたラジカル共重合性
を有するアクリル系共重合体樹脂が得られていることを
確認した。
【0038】(実施例2)実施例1においてペロマーA
Cの量をそれぞれ5.8部、11.6部、17.
4部、46.4部に変えた以外はすべて同様に行っ
た。各々の粘度が2000〜2500cps、濃度が4
2〜44%のアクリル系共重合体樹脂を得た。同様に示
差走査熱量計を用いて分析、130〜140℃付近にラ
ジカル分解の発熱ピークを検出した。
【0039】(比較例1)実施例1においてペロマーA
Cを用いなかった以外はすべて同様に行った。粘度が2
000cps、濃度が42.1%のアクリル系共重合体
樹脂を得た。
【0040】(比較例2)実施例1におけるペロマーA
Cの量を0.3部に変えた以外はすべて同様に行った。
粘度2300cps、濃度44%のアクリル系共重合体
樹脂を得た。同様に示差走査熱量計を用いて分析、13
5℃付近にラジカル分解の発熱ピークを検出した。
【0041】実施例1,2および比較例1,2で得られ
たアクリル系共重合体樹脂100部に対してノボラック
型ビニルエステル樹脂(昭和高分子(株)製、リポキシ
SP−4010)20部を混合した粘着剤組成物を、シ
リコーン処理したポリエチレンテレフタレートフィルム
(以下、「離型PET」と記載する。)上に乾燥後の厚
さが100μmとなるように塗布し、20℃で6日間乾
燥して粘着シートを得た。
【0042】(比較例3)実施例1で得られたアクリル
系共重合体樹脂100部に対してトリメチロールプロパ
ントリアクリレートモノマーを20部混合した組成物を
離型PET上に乾燥後の厚さが100μmとなるように
塗布し、20℃で6日間乾燥して粘着シートを得た。得
られた粘着シートについて加熱前の粘着特性(剥離接着
力、タック、保持力)および加熱後の剪断接着力、剥離
接着力を測定した。結果を表1に示す。加熱は130℃
で30分間行った。なお測定は次のようにして行った。
【0043】(1)加熱前の剥離接着力(JIS Z−
0237) 得られた粘着シートの粘着面にアセトンで表面を洗浄し
た100μmのアルミニウム箔を貼着し、幅25mmに
切断し、次は離型PETを剥離させ、生じた粘着面をス
テンレススチール板(SUS#304,280番耐水研
磨紙)に貼着し、24時間放置した後、引張試験機にて
20℃、65%RH条件下、剥離速度300mm/mi
nで180度剥離接着力を測定した。
【0044】(2)加熱前のタック(JIS Z−02
37) 傾斜角30度の斜面に、前記で得られた粘着シートをセ
ットして20℃、65%RH条件下、助走距離10cm
でステンレススチール製ボールを転がし、粘着面10c
m以内のところで停止する最大のボール番号を測定し
た。
【0045】(3)加熱前の保持力(JIS Z−02
37) 得られた粘着面に厚さ50μmの未処理ポリエチレンテ
レフタレートシートを貼着し、幅25mm、長さ100
mmの大きさに切断し、次に離型PETを剥離させ、生
じた粘着面のうち縦25mm、横25mmの部分をステ
ンレススチール板(SUS#304)に貼着し、40
℃、荷重1kgで粘着シートがSUS板より落下するま
での時間を測定した。
【0046】(4)加熱後の剪断接着力 縦70mm、横10mm、厚さ0.6mmのアルミニウ
ム板(JIS H 400(A1050P))の一端に
縦10mm、横10mmに切断した粘着シートの粘着面
を貼着し、離型PETを剥離させ生じた粘着面に同様の
アルミニウム板が重なるように貼着し、130℃で30
分間加熱処理した後、20℃、65%RH条件下、引張
速度5mm/minで剪断速度を測定した。
【0047】(5)加熱後の剥離接着力 縦100mm、横25mm、厚さ100μmのアルミニ
ウム箔の一端に前記で得られた粘着シートを幅25mm
に切断してその粘着面を貼着し離型PETを剥離させ、
生じた粘着面にSUS板を貼着し、130℃で30分間
加熱処理した後、20℃、65%RH条件下、引張速度
300mm/minで180度剥離強度を測定した。
【0048】
【表1】
【0049】実施例1および2で製造した粘着シートは
40℃のオーブンで3ケ月間放置したがボールタック性
は11〜9の範囲で粘着性は安定していた。この貯蔵安
定性テスト後の粘着シートを130℃、30分間加熱処
理をしたところ、製造直後とほぼ同様に硬化し、強い接
着力を示すことが確認できた。
【0050】
【発明の効果】従来の硬化型粘着剤は貯蔵安定性と熱処
理条件のバランスに欠け、貯蔵安定性を重視した場合に
は熱処理条件がシビアになり、また熱処理条件を重視し
た場合には貯蔵安定性に欠けるなどの問題があった。そ
れ以外にも、モノマーの浸出、熱処理時における架橋モ
ノマーのガス化、接着面の微小気泡の発生、あるいは硬
化に伴う粘着剤組成物の収縮による内部応力の発生、接
着力の低下の問題も避けられなかった。
【0051】本発明はこれをラジカル共重合性ペルオキ
シカーボネートを共重合したアクリル系共重合体樹脂
(A)にオリゴ(メタ)アクリレートを配合することに
より初期の高い粘着力を持つと共に、比較的マイルドな
条件における硬化が可能であり、硬化された接着力も充
分に高い熱硬化性粘着剤組成物を開発することに成功し
たものである。
【0052】この硬化型粘着剤は従来の硬化型粘着剤が
問題とされていた貯蔵安定性に優れているばかりでな
く、長期貯蔵した粘着テープであっても同一の条件で容
易に熱処理が可能である特徴を有している。
【0053】また低分子量モノマーが含まれていないた
めモノマーの浸出、熱処理時のモノマーのガス化、接着
面の微小気泡の発生、粘着剤組成物の収縮などの問題も
なく、特に金属の接着には優れた性能を有する熱硬化性
粘着剤組成物である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08F 299/00 C08F 299/00 C09J 4/06 C09J 4/06 (72)発明者 大村 博 愛知県知多郡武豊町六貫山5−3−1 (56)参考文献 特開 平6−17008(JP,A) 特開 昭62−100569(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラジカル共重合性ペルオキシカーボネー
    トを0.5〜20重量%共重合したアクリル系共重合体
    樹脂(A)の100重量部に対して、ビスフェノール型
    ビニルエステル樹脂(エポキシアクリレート樹脂)、ノ
    ボラック型ビニルエステル樹脂(エポキシアクリレート
    樹脂)及びポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂の(メ
    タ)アクリレートの少なくとも1種(B)の10〜20
    0重量部を配合したことを特徴とする熱硬化性粘着剤組
    成物。
  2. 【請求項2】 ラジカル共重合性ペルオキシカーボネー
    ト、アクリル系モノマーおよび必要に応じラジカル共重
    合性ビニル系モノマーを重合開始剤および溶剤の共存
    下、100℃以下の温度において共重合したラジカル共
    重合性ペルオキシカーボネートを0.5〜20重量%含
    むアクリル系共重合体樹脂である請求項1記載の熱硬化
    性粘着剤組成物。
  3. 【請求項3】 ラジカル共重合性ペルオキシカーボネー
    トが一般式(1) 【化1】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1〜4のアルキル
    基、R2 、R3 は炭素数1〜4のアルキル基、R4 は炭
    素数1〜12のアルキル基または炭素数3〜12のシク
    ロアルキル基を示す。)で示される化合物である請求項
    1または2記載の熱硬化性粘着剤組成物。
  4. 【請求項4】 ラジカル共重合性ペルオキシカーボネー
    トが一般式(2) 【化2】 (式中、R5 は水素原子または炭素数1〜2のアルキル
    基、R6 、R7 は炭素数1〜4のアルキル基、R8 は炭
    素数1〜12のアルキル基、フェニル基、アルキル置換
    フェニル基または炭素数3〜12のシクロアルキル基を
    示す。nは1〜2の数である。)で示される化合物であ
    る請求項1または2記載の熱硬化性粘着剤組成物。
JP5246476A 1993-09-07 1993-09-07 熱硬化性粘着剤組成物 Expired - Fee Related JP2775383B2 (ja)

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