JP2774875B2 - Ck−mbに対するモノクローナル抗体 - Google Patents

Ck−mbに対するモノクローナル抗体

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JP2774875B2 JP6523884A JP52388494A JP2774875B2 JP 2774875 B2 JP2774875 B2 JP 2774875B2 JP 6523884 A JP6523884 A JP 6523884A JP 52388494 A JP52388494 A JP 52388494A JP 2774875 B2 JP2774875 B2 JP 2774875B2
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    • C07K16/40Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against enzymes
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/573Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for enzymes or isoenzymes

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、CK−MBイソ酵素に結合するが、CK−MBのB
サブユニットにもMサブユニットにも、CK−MM及びCK−
BBイソ酵素にも結合しないモノクローナル抗体、並びに
診断検査においてこれら抗体を用いてCK−MBを検出する
方法に関する。
クレアチンキナーゼ(ATP:クレアチン−N−ホスホト
ランスフェラーゼ,EC2.7.3.2.)は、ATPの存在下でのク
レアチンのリン酸クレアチンへの可逆的リン酸化を触媒
する。この酵素は、そのM(筋特異性)型及びB(脳特
異性)型が知られている2つのサブユニットから構成さ
れており、それらは互いに78.7%の相同性を有する。こ
のダイマー酵素は、2つの同一サブユニットから構成さ
れている(筋特異性CK−MMイソ酵素及び脳特異性CK−BB
イソ酵素)か又はヘテロダイマーとして存在している。
このヘテロダイマーCK−MBイソ酵素は、心筋に対して特
異性であるので心筋層が傷ついた場合、例えば、心筋梗
塞、進行性筋ジストロフィー又は毒性ミオパシーの場合
にはとりわけ血清中で検出できる。その高い特異性のた
めに、血清中でのCK−MBの確認は、心筋梗塞の診断の重
要な緊急パラメーターである。従って、血清中のCK−MB
を確認する幾つかの方法が既に記載されており、それら
方法では、CK−MBは電気泳動若しくイオンクロマトグラ
フィー分離により検出され、又はある抗体でMサブユニ
ットを阻害しながら活性をラジオイムノアッセイにより
若しくは酵素的測定により検出されている。しかしなが
ら、これら方法は非常に時間を浪費する。CK−MBの確認
は特に緊急時に重要なので、適する検査はCK−MBに特異
性であるだけでなく、迅速に行われるものでなければな
らない。
従って、CK−MM及びCK−BBに対する抗体を用いてサン
ドイッチアッセイによりCK−MBを検出するイムノアッセ
イも記載されている。理論的にはこの方法によりCK−MB
だけが検出可能な筈であるが、そのようなサンドイッチ
アッセイは、CK−MM及びCK−BBによる干渉を非常に受け
易いことが明らかになった。というのは、抗CK−MM抗体
はCK−BBとも交叉反応し、そして抗CK−BB抗体もCK−MM
と交叉反応するからである。従って、そのようなサンド
イッチアッセイは、容易に偽陽性結果をもたらす。CK−
MBに対して特異的なモノクローナル抗体も、Vaidyaら
(Clin.Chem.32,1986,657−663)により開発された。こ
れら抗体のうちの1種は、特によく特徴づけされてい
る。この抗体は、いわゆる“Conan"抗体と言われてお
り、CK−MBに対するモノクローナル抗体の基準抗体であ
ると考えられている。しかしながら、この抗体及びこれ
までに開発されたCK−MBに対する他の一連のモノクロー
ナル抗体はCK−MBに対して低い親和性しか有さず、更
に、全てが同じエピトープ、つまりCK−MBのいわゆる
“Conan"エピトープしか認識しないので、これら抗体で
のサンドイッチアッセイは可能ではない。
これまでに記載されたサンドイッチアッセイでは、た
だ1種のCK−MB特異的モノクローナル抗体を用いるに過
ぎない。第2抗体はM又はBサブユニットに対する抗体
なのでCK−MM又はCK−BBをも認識する。
従って、本発明の目的は、CK−MMイソ酵素にもCK−BB
イソ酵素にも結合しないCK−MBイソ酵素に対するモノク
ローナル抗体を提供することである。この目的は、CK−
MBイソ酵素に結合するが、CK−MBの単独のBサブユニッ
トにもMサブユニットにも結合せず、CK−MMイソ酵素に
もCK−BBイソ酵素にも実質的に結合せず、CK−MBへのそ
の結合がモノクローナル抗体DSM ACC 2058、DSM ACC 20
60又はDSM ACC 2168の結合と同等の様式で起こるモノク
ローナル抗体により達成される。このモノクローナル抗
体は、A/Jマウス(H−2aハプロタイプ)をCK−MBイソ
酵素でアジュバントとして水酸化アルミニウムを用いて
免疫感作し、その免疫感作マウスの脾臓細胞を不死化
し、そしてCK−MBイソ酵素に結合するがCK−MMにもCK−
BBにも実質的に結合せずかつ“Conan MB抗体”(ATCC H
B 8939)によりCK−MBへの結合から放逐されない抗体を
産生する不死化細胞をクローニングすることにより得る
ことができる。
CK−MBと特異的に反応するがCK−MMにもCK−BBにも実
質的に反応しないそのような抗体は、Mサブユニット並
びにBサブユニットにより形成されるコンフォメーショ
ンエピトープを認識するに違いない。抗体の結合領域は
約6〜10アミノ酸の抗原をエピトープとして認識するの
で、CK−MBの2つのサブユニットそれぞれはこのコンフ
ォメーションエピトープの約5アミノ酸を分担する。加
えて、そのアミノ酸側鎖の立体配置並びにそれらの親水
性のために、タンパク質配列の特定の部分だけが免疫原
性であるに過ぎない。このことから、ダイマー抗原は、
通常は、両サブユニットが互いにそれらの特異性に貢献
している非常に少数のコンフォメーションエピトープを
有するに過ぎない。従って、CK−MBイソ酵素上の4つの
異なるコンフォメーションエピトープを認識し、かくし
てサンドイッチアッセイに適するか又はトリプレット形
成(triplet formation)にさえ適するCK−MBイソ酵素
に対するモノクローナル抗体を見出せたのは驚くべきこ
とである。これら4エピトープは、第1エピトープにつ
いての“Conan MB抗体"ATCC HB 8939の結合並びに本発
明のモノクローナル抗体DSM ACC 2059及び/又はDSM AC
C 2057の結合により、第2エピトープについてのモノク
ローナル抗体DSM ACC 2058の結合により、第3エピトー
プについてのモノクローナル抗体DSM ACC 2060の結合に
より、並びに第4エピトープについてのモノクローナル
抗体DSM ACC 2168の結合により特徴付けられる。
驚いたことに、モノクローナル抗体DSM ACC 2058、DS
M ACC 2060、DSM ACC 2057、DSM ACC 2059及びDSM ACC
2168がこれまでに知られているCK−MBに対するモノクロ
ーナル抗体よりもCK−MBへの結合について大きな結合定
数を有することが明らかになった。従って、これらモノ
クローナル抗体はCK−MBと非常に速やかに反応するので
迅速な診断検査に特に適する。
従って、CK−MBへの結合について少なくとも1×105
モル-1×1×秒-1の結合定数を有する本発明のCK−MBイ
ソ酵素に対するモノクローナル抗体は好ましいものであ
る。
本発明のモノクローナル抗体は、好ましくはIgG1アイ
ソタイプのモノクローナル抗体である。
本発明のCK−MBに対するモノクローナル抗体は、CK−
MB上の異なるエピトープを認識する2種の抗体を用いる
ことを条件として、CK−MBを検出するためのサンドイッ
チイムノアッセイ用にどのようにお互いを組み合わせて
も並びにどのようにCK−MBに対する既知の抗体と組み合
わせてもよい。本発明の抗体は、もちろん、クレアチン
キナーゼのM又はBサブユニットに対する抗体とも組み
合わせることができる。
できるだけ敏感である検査のためには、これら抗体は
CK−MBに対して高い親和性を更に有するべきである。驚
いたことに、前述のモノクローナル抗体DSM ACC 2059及
びDSM ACC 2057は、CK−MBのこのエピトープに対するこ
れまでに知られた抗体よりも高い親和定数(affinity c
onstant)を有することが明らかになった。
従って、本発明は、CK−MBイソ酵素に結合するが、CK
−MBの単独のBサブユニットにもMサブユニットにも結
合せず、CK−MM及びCK−BBイソ酵素にも実質的に結合せ
ず、CK−MBへのその結合がモノクローナル抗体DSM ACC
2057又はDSM ACC 2059の結合と同等の様式で起こるモノ
クローナル抗体であって、CK−MBに対して少なくとも1
×108モル-1×1の親和定数を有するモノクローナル抗
体にも関する。このモノクローナル抗体は、A/Jマウス
(H−2aハプロタイプ)をCK−MBイソ酵素でアジュバン
トとして水酸化アルミニウムを用いて免疫感作し、その
免疫感作マウスの脾臓細胞を不死化し、そしてCK−MBに
結合するがCK−MMにもCK−BBにも実質的に結合せず、
“Conan MB抗体”(ATCC HB 8939)によりCK−MBへの結
合から放逐されず、かつCK−MBに対して少なくとも1×
108モル-1×1×秒-1の親和定数を有する抗体を産生す
る不死化細胞をクローニングすることにより得ることが
できる。親和定数の測定は、BIAcore システム(Pharm
acia LKB)により速度評価キットソフトウェアー(Phar
macia LKB,識別番号BR−1000−19)を用いて行われる。
上に挙げたモノクローナル抗体DSM ACC 2057及びDSM
ACC 2059は、更に4×10-4-1未満の解離定数しか有さ
ない。これは、抗体とCK−MBの複合体が非常にゆっくり
にしか再び解離しないことを意味している。このこと
は、例えば、IEMA(イムノエンザイムメトリックアッセ
イ)の如き一定の免疫学的検査方法にとって大切であ
る。というのは、抗体−CK−MB複合体の急速な解離は、
標識抗体の分析物及び固定化抗原への結合の間に競合反
応をもたらし、かくして誤った測定値を生じ得るからで
ある。
従って、本発明の好ましい主題は、モノクローナル抗
体DSM ACC 2057又はDSM ACC 2059と同等の様式でCK−MB
に結合し、かつ4×10-4-1未満の解離定数しか有さな
いCK−MBイソ酵素に対する本発明のモノクローナル抗体
である。本発明のそれらモノクローナル抗体は、更にCK
−MBへの結合について少なくとも1×105モル-1×1×
-1の結合定数を有する。
本発明の抗体は、A/Jマウス(H−2aハプロタイプ)
をCK−MBイソ酵素で免疫感作することにより得ることが
できる。驚いたことに、このマウス種を免疫感作する
と、これのために慣用的に用いられているBa1b/cマウス
よりもかなり高い抗体力価が得られることが明らかにな
った。加えて、免疫感作のために水酸化アルミニウム及
び百日咳菌にCK−MBを吸着させることが、コンフォメー
ションエピトープに対する本発明の抗体を産生させるの
に特に有益であることが分かった。約4ヶ月後に免疫感
作したマウスの脾臓細胞を不死化し、所望の抗体を産生
する不死化細胞をクローン化する。脾臓細胞の不死化は
当業者にとって既知の方法に従って行われる。これら細
胞を好ましくは骨髄腫細胞と融合させる。所望の抗体を
産生する不死化細胞は、その培養上清液のサンプルのCK
−MB、CK−MM又はCK−BBとの反応性を並行して確認する
ことにより同定される。CK−MBのコンフォメーションエ
ピトープに対する所望の抗体は、CK−MBと反応するが、
CK−MMともCK−BBとも実質的に反応しない。実質的に反
応しないという用語は、CK−MM及びCK−BBとの反応性が
低いために、CK−MBを検出するための免疫学的検査にお
いて、生理学的濃度のCK−MM及びCK−BBの存在により生
ずる干渉が1%未満、好ましくは0.1%未満であること
を意味する。この場合、CK−MMとの反応は極微でなけれ
ばならない。というのは、CK−MMは血清又は血漿中に高
濃度で存在するからである。CK−MBは血清又は血漿中に
極めて低濃度でしか存在しないので、これら抗体とこの
イソ酵素との僅かな反応は取るに足らない。適切な不死
化細胞は、慣用的方法により、例えば、蛍光活性化細胞
選別装置による分離によりクローン化される。モノクロ
ーナル抗体DSM ACC 2058、DSM ACC 2060又はDSM ACC 21
68と同等の様式でCK−MBに結合する抗体を産生するクロ
ーンを同定するのに、競合検査系を用いる。この目的の
ために、例えば、エンザイムイムノアッセイを用いて、
その抗体がCK−MBへの結合について“Conan MB抗体”
(ATCC HB 8939)とどの程度競合するかを検査する。こ
のために、標識した形の“Conan MB抗体”(ATCC HB 89
39)及び過剰の検査対象の抗体と共にCK−MBをインキュ
ベートする。次いで、生成した複合体を固定化し、液相
からその固体を分離し、そしてその2相のうちの1相中
で結合した標識を測定することにより、検査対象の抗体
が“Conan MB抗体”(ATCC HB 8939)によりその結合か
ら放逐されるかを確認することができる。放逐されない
場合は、CK−MBへの結合は、殆ど間違いなく、モノクロ
ーナル抗体DSM ACC 2058、DSM ACC 2060又はDSM ACC 21
68の結合と同等の様式に相当する。
CK−MBへの結合について所望の結合定数若しくは解離
定数を有するか又はCK−MBに対する所望の親和性を有す
る抗体を産生するクローンを同定するには、生成した抗
体のCK−MBに対する結合定数、解離定数又は親和性を培
養上清液のサンプル中で測定する。この測定は、好まし
くは、BIAcore システム(Pharmacia LKB,速度評価キ
ット,識別番号BR−1000−19)により行われる。このよ
うにして、ハイブリドーマ細胞系DSM ACC 2059、DSM AC
C 2057、DSM ACC 2058、DSM ACC 2060及びDSM ACC 2168
を得ることが可能になった。
本発明の特に好ましい主題は、ハイブリドーマ系DSM
ACC 2059、DSM ACC 2057、DSM ACC 2058、DSM ACC 2060
及び/又はDSM ACC 2168のうちの1種から得ることがで
きるモノクローナル抗体並びに前記ハイブリドーマ系で
ある。
加えて、本発明は、CK−MBイソ酵素に結合するが、CK
−MBの単独のBサブユニットにもMサブユニットにも結
合せず、CK−MM及びCK−BBイソ酵素にも実質的に結合せ
ず、CK−MBへのその結合がモノクローナル抗体DSM ACC
2058、DSM ACC 2060又はDSM ACC 2168の結合と同等の様
式で起こるモノクローナル抗体を製造する方法であっ
て、A/Jマウス(H−2aハプロタイプ)をCK−MBイソ酵
素でアジュバントとして水酸化アルミニウムを用いて免
疫感作し、その免疫感作マウスの脾臓細胞を不死化し、
そしてCK−MBに結合するがCK−MMにもCK−BBにも実質的
に結合せず、かつ“Conan MB抗体”(ATCC HB 8939)に
よりCK−MBへの結合から放逐されない抗体を産生する不
死化細胞をクローニングし、そしてそのクローン化細胞
又はそれらの培養上清液から既知の方法によりそのモノ
クローナル抗体を単離することによる方法に関する。
本発明の方法の特定の態様では、CK−MBへの結合につ
いて少なくとも1×105モル-1×1×秒-1結合定数又は
4×10-4-1未満の解離定数又は少なくとも1×108
-1×1の親和定数を有する抗体を産生するクローンを
選択する。
本発明のモノクローナル抗体の助力により、CK−MBの
診断測定のための免疫学的検査操作であってCK−MBに特
異的で異なるエピトープに対して高親和生の2種の抗体
を必要とする操作が可能となる。
従って、本発明は、更に、診断検査においてCK−MBを
測定するための本発明のモノクローナル抗体の使用に関
する。
この測定は、例えば、ELISA、蛍光イムノアッセイ、
電気化学発光イムノアッセイ(WO86/02734、WO87/0670
6、WO92/14138)、ラジオイムノアッセイ、蛍光偏光(p
olarization)イムノアッセイ、CEDIA(Hendersonら,Cl
in.Chem.32(1986),1637−1641及び米国特許第4,708,9
29号)、IEMA又はEMITの如き全ての慣用的なイムノアッ
セイによって行うことができる。この場合、この検査
は、均一検査、例えば、競合イムノアッセイを経るもの
並びに不均一検査として行うことができる。検査は、好
ましくは、複数の反応パートナーのうちの1種の固定化
で行われる。いわゆるLPIA検査(ラテックス粒子イムノ
アッセイ)による測定が好ましい。このために、CK−MB
の異なるエピトープに対する2種の抗体をまずユニバー
サルストレプトアビジンラテックスマトリックスに結合
させる。次いで、これら結合体をサンプル又はCK−MB標
準物質と共にインキュベートし、その凝集により生ずる
吸光度の増加を測定することにより、CK−MBの測定を行
う。
従って、本発明は、均一診断検査でのCK−MBの診断的
検出方法であって、本発明の少なくとも1種の抗体をラ
テックス粒子に結合させ、そしてサンプル溶液と共に、
そして該第1抗体をそのCK−MBへの結合から放逐するこ
となくCK−MBに結合する更なるラテックス結合抗体と共
にインキュベーションした後、該ラテックス結合抗体の
凝集を該サンプル中のCK−MBの濃度の指標として測定す
る方法にも関する。
この場合、血清サンプルがサンプル溶液として用いら
れる。原則として、CK−MBと反応するあらゆる抗体、即
ち、クレアチンキナーゼのB又はMサブユニットに対す
る抗体も、ラテックス粒子に結合させる第2抗体として
用いることができる。しかしながら、好ましくは、CK−
MBのコンフォメーションエピトープに対する本発明の高
親和性抗体を第2ラテックス結合抗体として用いる。ハ
イブリドーマ細胞系DSM ACC 2058、DSM ACC 2060又はDS
M ACC 2168により産生される抗体がこれら2種のラテッ
クス結合抗体の1種として特に好ましく用いられる。こ
の場合、抗体は完全抗体としてでも機能性抗体断片とし
てでも用いることができる。Fab′断片が好ましく用い
られる。
更に、本発明は、CEDIA法による不均一診断検査にお
いてCK−MBを検出する方法であって、本発明の抗体を用
いる方法に関する。このCEDIA法では、2種の成分とし
て存在するβ−ガラクトシダーゼの如き特定の酵素であ
って、そのそれぞれの成分が酵素的に不活性な大きなポ
リペプチド(酵素アクセプターEA)と小さなポリペプチ
ド(酵素ドナーED)である酵素をその検査に用いる。こ
れら成分は、自発的に結合して酵素的に活性なタンパク
質を形成する。ペプチド抗原は、CK−MBの場合にはこの
イソ酵素又はCK−MB特異的エピトープを含有するその断
片であるが、それがEDとEAとの結合を妨害しないように
してEDと結合する。このEDとEAとの結合は、そのペプチ
ド抗原に対する抗体がペプチド抗原−ED複合体に結合す
るときに阻害される。EA、ペプチド抗原−ED複合体、及
びペプチド抗原特異的抗体が存在する試薬溶液中では、
活性な酵素を生成することができない。ペプチド抗原、
又はCK−MB検査の場合におけるCK−MBイソ酵素を含有す
るサンプル溶液の添加後は、CK−MBが、活性なED/EA複
合体が生成するのを可能にする本発明の抗体への結合に
ついてそのペプチド抗原−ED複合体と競合する。かくし
て、測定されるシグナルは、そのサンプル中に存在する
CK−MBイソ酵素の量に比例する。このCEDIA法では、モ
ノクローナル抗体DSM ACC 2057又はDSM ACC 2059と同等
の様式でCK−MBに結合し、かつCK−MBに対して少なくと
も1×108モル-1×1の親和定数を有する抗体がよく適
している。7.0×108モル-1×1の特に高い親和定数を有
するモノクローナル抗体DSM ACC 2059が特に好ましい。
本発明は、更に、サンドイッチアッセイによるCK−MB
の診断的検出方法であって、本発明の少なくとも1種の
抗体を固相に結合させ、サンプル溶液と共に、そして該
第1抗体をそのCK−MBへの結合から放逐することなくCK
−MBに結合する更なる標識抗体と共にインキュベートし
て該固相と液相とを分離した後に、該2相のうちの1相
中で該標識を該サンプル中のCK−MBの濃度の指標として
測定する方法に関する。この場合、好ましくは、ハイブ
リドーマ系DSM ACC 2058、DSM ACC 2060又はDSM ACC 21
68により産生される抗体が、2種の抗体のうちの1種と
して用いられる。
第1抗体の固相への固定化は、当業者にとって既知の
方法で達成される。好ましくは、抗体をビオチニル化
し、そしてストレプトアビジンでコーティングした固相
に結合させる。第2抗体は、慣用法で、例えば、酵素、
蛍光性色素若しくは化学発光性色素での直接標識によ
り、又は該第2抗体に向けられかつ適切な方法で標識さ
れた更なる抗体に結合させることにより標識される。
WO86/02734、WO87−06706又はWO92/14138に記載され
た電気化学発光(ECL)イムノアッセイによる検出も好
ましい。このためには、CK−MBに対する抗体をまず磁性
粒子に結合させる。この結合は、好ましくは、ストレプ
トアビジン及びビオチンにより達成される。ストレプト
アビジンでコーティングされた磁性粒子及びビオチニル
化CK−MB抗体を用いる。本発明のCK−MBに対する第2抗
体は、第1抗体からの異なるエピトープを認識しなけれ
ばならない。この第2抗体を標識にカップリングさせ
る。WO86/02734及びWO87/06706に記載された電気化学発
光性化合物をこの標識として用いる。トリス(ビスピリ
ジル)ルテニウムがこの標識として好ましく用いられ
る。この標識をその抗体に当該技術分野の現状の方法に
従ってカップリングさせる。本発明の2種の抗体とサン
プル及び磁性粒子とのインキュベーションは、同時に行
っても連続的に行ってもよい。WO90/11511に記載された
装置が測定に用いられる。
このECLイムノアッセイでは、モノクローナル抗体DSM
ACC 2059又はDSM ACC 2057と同等の様式でCK−MBに結
合する第1抗体が好ましく用いられる。第2抗体はもう
1つのエピトープと好ましくはDSM ACC 2058と同等の様
式で結合する。
サンドイッチアッセイでは、両方ともにCK−MBイソ酵
素に結合するがCK−MBイソ酵素の単独のBサブユニット
にもMサブユニットにも、そしてCK−MM及びCK−BBイソ
酵素にも結合せず、かつCK−MB上の同じ結合部位につい
て互いに競合しない2種のモノクローナル抗体であっ
て、その少なくとも1種がCK−MBに対して少なくとも1
×108モル-1×1の親和定数を有するモノクローナル抗
体を用いるのが特に有益であることが分かった。特に好
ましくは、これら抗体のうち少なくとも1種は1.9×105
モル-1×1×秒-1の結合定数を有する。
本発明の上述のハイブリドーマ細胞系DSM ACC 2059、
DSM ACC 2057、DSM ACC 2058及びDSM ACC 2060は1993年
2月3日に、そしてハイブリドーマ細胞系DSM ACC 2168
は1994年4月19日に、「細胞培養物及び微生物のドイツ
収集所(“Deutsche Sammlung fur Zellkulturen und M
ikroorganismen GmbH",Mascheroder Weg 1b,D−38124 B
raunschebeig)」にブタペスト条約に基づき国際寄託し
た。
以下の実施例により本発明をより詳細に説明する。
実施例1 CK−MBイソ酵素に対するモノクローナル抗体の産生 a)マウスの免疫感作 12週齢A/Jマウスを最初に100μgのCK−MB(Aalto C
o.Dublin)で腹腔内に免疫感作する。この6週間後に更
に2回の腹腔内免疫感作を1月の間隔を置いて行う。こ
の過程で、各マウスに水酸化アルミニウムに吸着された
100μgのCK−MB(Paesel Company,Frankfurt)及び109
の百日咳菌(Bordetella pertussis)(Behring Co.Fra
nkfurt)を投与する。続いて2回の最終免疫感作を、融
合の3日前及び2日前に各回についてPBS緩衝液中の100
μgのCK−MBを用いて静脈内に行う。
b)融合及びクローニング a)に従って免疫感作したマウスの脾臓細胞をGalfr
e,Methods in Enzymology 73,1981,3に従って骨髄腫細
胞と融合させる。この過程で、免疫感作マウスの約1×
108の脾臓細胞を2×107の骨髄腫細胞(P3×63−Ag8−6
53,ATCC CRL1580)と混合しそして遠心分離する(300g
及び4℃で10分間)。次いて、これら細胞をウシ胎児血
清(FCS)無しのRPMI1640培地で1回洗浄して再び400g
で50ml円錐管中で遠心分離する。上清液を捨て、細胞堆
積物をタッピングにより静かにほぐし、1mlのPEG(分子
量4000,Merck,Darmstadt)を添加し、そしてピペッティ
ングにより混合する。37℃の水浴中で1分してから、FC
S無しの5mlのRPMI1640を室温で4〜5分以内に滴下す
る。その後、10%FCSを含有する5mlのRPMI1640を約1分
以内に滴下し、十分に混合し、培地(RPMI1640+10%FC
S)で50mlにし、続いて400g及び4℃で10分間遠心分離
する。堆積した細胞を10%FCSを含有するRPMI1640培地
中に取り込み、ヒポキサンチン−アザセリン選択培地
(RPMI1640+10%FCS中100mmol/ヒポキサンチン,1μg
/mlアザセリン)中にまく。インターロイキン6(Boehr
inger Mannheim GmbH,カタログ番号1271172,100U/ml)
を増殖因子としてこの培地に添加する。
約10日後、一次培養物を特異生抗体合成及び交叉反応
(実施例2を参照のこと)について検査する。イソ酵素
CK−MM及びCK−BBと実質的な交叉反応を示さないCK−MB
陽性一次培養物を、蛍光活性化細胞選別装置により96ウ
ェル細胞培養プレート中にクローン化する。この過程
で、インターロイキン6(Boehringer Mannheim GmbH,
カタログ番号1271172,100U/ml)を増殖添加剤としてこ
の培地に添加する。CK−MBのコンフォメーションエピト
ープに対する抗体を産生するクローン(実施例2に従っ
て確認する)のうち、CK−MBに対して少なくとも9×10
7モル-1×1の親和性を有する抗体(実施例3に従って
確認する)及び/又は“Conan MB抗体”とは異なるエピ
トープを認識する抗体(実施例4に従って確認する)を
有する培養物を選択する。
c)細胞培養上清液からのイムノグロブリンの単離 得られたハイブリドーマ細胞を、10%FCSを含有するR
PMI1640培地中に1×105細胞/mlの密度でまいて発酵器
(Thermodux Co.,Wertheim/Main,Model MCS−104XL,注
文番号144−050)内で7日間増殖させる。平均で100μ
gモノクローナル抗体/mlの濃度がその培養上清液中に
得られる。その培養上清液からのこの抗体の精製を、タ
ンパク質化学における慣用的な方法(例えば、Methods
in Enzymology 121(1986),587−695に従う方法)によ
り行う。
実施例2 産生した抗体の特異性の確認 ハイブリドーマ細胞の培養上清液中の抗体の特異性を
確認するために、CK−MB、CK−MM及びCK−BBとの反応性
を3つの並行ELISA混合液中で確認する。このために、9
6ウェルマイクロタイタープレート(Nunc)をまず200μ
/ウェルのサーモ−BSA−ストレプトアビジン(10μg
/mlコーティング緩衝液=0.2モル/炭酸ナトリウム/
重炭酸ナトリウム,pH9.3〜9.5,Boehringer Mannheim Gm
bH,カタログ番号0726559)でコーティング(震盪しなが
ら室温で1時間インキュベーション)し、0.9%NaCl/0.
05ツィーン20で1回洗浄する。CK−MB、CK−MM及びCK−
BB(Aalto Co.Dublin,カタログ番号10901,10217及び108
03)を並行してD−ビオチニル−ε−アミドカプロン酸
−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(Boehringer
Mannheim GmbH,カタログ番号01008960)で製造業者の
使用説明書に従ってビオチニル化する。これらビオチニ
ル化クレアチンキナーゼイソ酵素を、0.05%ツィーン20
/1%ウシ血清アルブミンを含有するPBS中に250ng/mlの
濃度で吸収させ、ウェル当たり100μを、サーモ−BSA
−ストレプトアビジンでコーティングしたマイクロタイ
タープレートに添加し、そして震盪しながら室温で1時
間インキュベートする。続いてそれらを3×0.9%塩化
ナトリウム/0.05%ツィーン20で洗浄する。検査すべき
各抗体溶液100μを、並行実験で、CK−MB、CK−MM又
はCK−BBでコーティングしたウェルに添加し、震盪しな
がら室温で1時間インキュベートする。0.9%塩化ナト
リウム/0.05%ツィーン20で3回洗浄した後、マウス−F
c−γに対するヒツジからのポリクローナル抗体のPOD標
識Fab断片100μ(Boehringer Mannheim GmbH,識別番
号1047523,100mUに相当する)を添加してサンプルから
の結合抗体を検出し、震盪しながら室温で1時間インキ
ュベートし、続いて0.9%塩化ナトリウム/0.05%ツィー
ン20で3回洗浄する。最後に100μ ABTS (Boehring
er Mannheim GmbH,カタログ番号1204521及び1204530)
を各ウェルに添加して、室温で30分した後、450/490nm
における吸光度をDynatech社からのMR700マイクロプレ
ートリーダーで測定する。
実施例3 産生した抗体の親和性、結合定数及び解離定数の測定並
びにサンドイッチ適合性の確認 産生した抗体の親和生、結合定数及び解離定数の測定
並びにサンドイッチ適合性の確認を、Pharmacia LKB社
のBIAcore システムに従って行う。この方法では、CK
−MBイソ酵素は共有結合するので、いわゆるセンサーチ
ップの表面層に固定化される。測定すべき抗体の溶液を
流すと、その間に抗体が固定化CK−MBに非共有結合性相
互作用力により結合し、その表面層において嵩比重(ma
ss density)が増加する。この嵩比重の増加は、表面プ
ラズモン共鳴により直接追跡できる。この固定化反応パ
ートナー上に存在する結合部位の数に依存して第3及び
第4反応パートナーを更に付着させることができる。そ
れら結合は、第1反応パートナーの結合と全く同じく速
度及び量に関して観察することができる。
共有結合したCK−MBを除く全ての反応パートナーは、
CK−MBに損傷を与えることなく簡単な手段により離すこ
とができるので、同じ一次層上で同一の境界条件下で更
に結合実験を行うことができる。
このセンサーチップの表面層にCK−MBを結合させるに
は、10mmol/ HEPES/3.4mmol/ EDTA/150mmol/ NaC
l/pH7.4中の20μg/mlのCK−MB(Alto,Lot No.20410)の
溶液を、センサーチップ上に2μ/分の流速で流す。
続いて以下の抗体を添加して、CK−MBへの結合につい
ての結合定数又は解離定数並びにCK−MBへの抗体の親和
性を製造業者の使用説明書に従ってBIAcore システム
(Pharmacia LKB,ソフトウェアー速度評価キット,識別
番号BR−1000−19)により測定する。本発明の抗体並び
に“Conan MB抗体"ATCC HB 8939及びCK−MBに対する市
販の抗体(Bios PacificのBP172−A2720)について、こ
のようにして測定した値を表1に纏める。
同じように、BIAcore システムにより本発明の抗体
のサンドイッチ適合性を確認することが可能である。こ
のために、マウスIgG1に対するポリクローナル抗体又は
マウスFcγに対するポリクローナル抗体をまずセンサー
チップ上に捕捉抗体として固定化する。続いてそれにま
ず検査すべきCK−MBに対する第1抗体を1000共鳴単位の
量まで付着させ、そして依然として遊離の捕捉抗体を、
CK−MBと交叉反応しないイムノグロブリンを流すことに
よりブロックする。CK−MBを含有する溶液を流した後、
平衡になるまでその結合を追跡し、続いて検査すべき潜
在的サンドイッチパートナーを添加してそのサンドイッ
チ複合体の結合を平衡になるまで追跡する。この過程
で、次の表2に列挙した本発明の抗体の組み合わせがCK
−MB検査に適するものであることが明らかになった。DS
M ACC 2057とDSM ACC 2058若しくはDSM ACC 2060との組
み合わせ、又はDSM ACC 2059とDSM ACC 2058若しくはDS
M ACC 2060との組み合わせが特に適していることが分か
った。対照的に、CK−MBに対する従来の標準的抗体(AT
CC HB 8939)では弱いサンドイッチ形成しか認めること
ができなかったので、信頼できる診断検査には不適であ
るとみなさざるを得ない。
モノクローナル抗体DSM ACC 2057及びDSM ACC 2059を
用いて、3種の抗体がCK−MBに結合するトリプレット形
成を次の表3に示した組み合わせで達成することもでき
る。これにより、普通のサンドイッチアッセイと比較し
て感度及び特異性を更に向上できることを意味してい
る。
実施例4 CK−MBに対する抗体のエピトープ重複部分の確認 競合エンザイムイムノアッセイを行って、本発明の抗
体と抗体とのエピトープ重複部分を確認する。このため
に、CK−MBをまずD−ビオチニル−ε−アミドカプロン
酸−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(Boehring
er Mannheim GmbH,カタログ番号01008960)で製造業者
の使用説明書に従ってビオチニル化する。100μの容
量のPBS中のこのビオチニル化抗原300ngを、ストレプト
アビジンでコーティングしたマイクロタイタープレート
(EP−A0344578に従って調製したもの)に室温で1時間
インキュベートすることによって結合させる。PBS/0.05
%ツィーン20で3回洗浄した後、それをペルオキシダー
ゼで標識した基準抗体(例えば、DSM ACC 2059)(最終
濃度52mU/ml)及び評価すべき抗体と共に同時にインキ
ュベートする。PBS/0.05%ツィーン20で更に3回洗浄し
た後、それを酵素基質溶液ABTS と共に過ホウ酸ナトリ
ウムを含有する緩衝液中で室温で30分間インキュベート
し、続いて405nmにおける吸光度を、結合したPOD標識モ
ノクローナル抗体の量の指標として測定する。この値を
標識モノクローナル抗体単独でのインキュベーションで
得られる吸光度と比較する。少なくとも50%の競合が標
識抗体の105倍過剰までの評価対象の抗体で検出できた
場合は、エピトープ重複部分が存在する。
細胞系DSM ACC 2057及びDSM ACC 2059からの抗体は強
い競合を示したが、このことは、それらがいわゆる“Co
nan抗体”によっても認識される同じエピトープを認識
するか又はそれらに結合することを意味している。細胞
系DSM ACC 2058、DSM ACC 2060及びDSM ACC 2168からの
抗体は、これら他の2種の細胞系(DSM ACC 2057及びDS
M ACC 2059)からの抗体と競合しない。細胞系DSM ACC
2060及びDSM ACC 2168からの2種の抗体を除いて、これ
ら3種の抗体は競合を示さない。抗体DSM ACC 2060及び
DSM ACC 2168は弱い競合を示すので、これら2種のエピ
トープは僅かにオーバーラップしていると結論できる。
従って、これら2種の抗体を例えばサンドイッチ検査に
一緒に用いることは有利ではない。しかしながら、本発
明の他の抗体との組み合わせでは、これら各々の抗体は
非常に都合よく用いることができる。
実施例5 LPIA検査によるCK−MBの測定 まず、サンドイッチ検査に適する本発明の2種の抗体
を選び(実施例3を参照のこと)、そしてFab′断片をE
P−A0464554の説明に従ってビオチニル化する。
各場合において、20μのCK−MB標準物質(0、110
及び220ngCK−MB/mlヒト血清)又は分析すべきサンプル
をt=0分で日立717光度計でのサンプルとしてピペッ
ティングする。これに、すぐに330μの試薬1(反応
緩衝液=50mmol/トリスHCl,pH7.5、75mmol/塩化ナ
トリウム、3%PEG35,000、1%Pluronic F68、0.1%Br
ij35及び0.1%アジ化ナトリウム)をその装置により自
動的にピペッティングする。t=4.5分で、50μの試
薬2(ラテックス懸濁液;200mmol/グリシン,pH7.5、
2%スクロース、0.5%BSA I(BSA純度レベルI、0.1%
アジ化ナトリウム)中の各場合において1.6μgの抗体/
mlで予めコーティングした0.083%ストレプトアビジン
ラテックス)をその装置により添加する。続いて凝集の
増加を340nm(主波長)及び700nm(副波長)で二色測定
する(測定温度37℃)。t=5.3分及びt=9.5分の間の
吸光度の差をシグナルパラメーターとして用いる。この
場合、抗体DSM ACC 2059とDSM ACC 2058との組み合わせ
が特に適していることが分かった(342mAの高いダイナ
ミックレンジ(第2測定値とブランク値間の差)並びに
検量線における高い初期増加(2.3mA×ml/ng)に相当す
る)。
実施例6 電気化学発光法を用いるサンドイッチ検査によるCK−MB
の測定 このECL法は、WO86/02734、WO87/06706及びWO92/1413
8に従って行った。モノクローナル抗体DSM ACC 2059を
当該技術分野の現状の方法に従ってビオチニル化した
(溶液2)。モノクローナル抗体DSM ACC 2058は、DSS
(ジスクシニル基質)(塩化トリス(2,2′−ビピリジ
ル)ルテニウム・6水和物)でルテニル化した(溶液
3)。両方の抗体をCK−MBを含有するサンプルと共に溶
液1中で5分間インキュベートし、続いてストレプトア
ビジンでコーティングした磁性粒子(ドイツのDeutsche
Dynal GmbH CompanyからのDynabeads M−280ストレプ
トアビジン)を添加し(溶液4)、そして再度5分間イ
ンキュベートした。この反応混合液を測定セル内に吸引
することによりこの反応を終結する。合衆国のIgen Com
panyからのOrigen1.0−装置を用いた。この測定チャン
バー内で磁性粒子を磁石により電極上に保持する。残留
反応混合物を吸引して測定チャンバーをアッセイ用緩衝
液(溶液5)で満たす。電圧をかけることにより発光を
刺激する。
次の溶液を用いた。
溶液1: インキュベーション緩衝液: 100mMリン酸ナトリウムpH7.0 0.1%BSA 0.1%メチルイソチアゾロン 0.1%安息香酸ナトリウム 溶液2: ビオチニル化MAB DSM ACC 2059 インキュベーション緩衝液中2μg/ml 溶液3: ルテニウム−ビスピリジル標識MAB DSM ACC 2058 インキュベーション緩衝液中2μg/ml 溶液4: 50mM Hepes、0.1%BSA、0.1%Thesit、0.1%クロロアセ
トアミド、0.01%メチルイソチアゾロン,pH7.0中にスト
レプトアビジンでコーティングされた磁性粒子500μg/m
l 溶液5: アッセイ用緩衝液:pH6.8 0.16Mトリス−プロピルアミン、0.2Mリン酸水素二カリ
ウム、0.1%ポリドカノール(Thesit)、0.1%Oxaban
A。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI (C12P 21/08 C12R 1:91) (72)発明者 ラング,フリードル ドイツ連邦共和国 ディー―82327 チ ュトツィンク,ヘルツォグスタンドシュ トラーセ 2番地 (72)発明者 ヴォーゲル,ルドルフ ドイツ連邦共和国 ディー―82362 ヴ ァイルハイム,アム エッセルスバーグ 7番地 (56)参考文献 Clin.Chem.32[4 ](1986)P.657−663 Clin.Chem.32[9 ](1986)P.1517−1520 Clin.Chem.32[9 ](1986)P.1637−1641 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】均一診断検査において試料中のCK−MBの存
    在または量を決定する方法であって、以下の工程: a)ラテックス粒子上に固定化されており、CK−MBに特
    異的に結合する少なくとも一つの第1モノクローナル抗
    体と、CK−MBに特異的に結合するさらなるラテックス結
    合第2モノクローナル抗体とに試料を接触させ、ここ
    で、前記第2抗体は、前記第1抗体と異なるエピトープ
    に結合し、前記第1モノクローナル抗体をそのCK−MBへ
    の結合から放逐することはなく、前記第1および第2モ
    ノクローナル抗体は、前記CK−MBに結合するが、CK−MB
    の個々のBまたはMサブユニットに結合せず、実質的に
    CK−MMおよびCK−BBに結合しない、 b)前記試料中のCK−MBの量または存在の指標として、
    凝集の増加を測定する を含む前記の方法。
  2. 【請求項2】前記ラテックス結合抗体の一つが、ハイブ
    リドーマ系DSM ACC 2058又はDSM ACC 2060により産生さ
    れるものである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】液体試料中のCK−MBの存在または量を決定
    するサンドイッチイムノアッセイであって、以下の工
    程: a)固相上に固定化されており、前記CK−MBに特異的に
    結合する第1モノクローナル抗体と、標識に結合した第
    2モノクローナル抗体とに液体試料を接触させ、ここ
    で、前記第2抗体は前記CK−MBに特異的に結合し、前記
    第2抗体は、前記第1抗体と異なるエピトープに結合
    し、前記第1モノクローナル抗体をそのCK−MBへの結合
    から放逐することはなく、前記第1および第2モノクロ
    ーナル抗体は、前記CK−MBに結合するが、CK−MBの個々
    のBまたはMサブユニットに結合せず、実質的にCK−MM
    およびCK−BBに結合しない、 b)前記固相および液相を分離し、 c)前記の分離された固相または液相のいずれかに存在
    する前記標識を測定し、 d)測定した標識の量を前記液体試料中の前記CK−MBの
    存在または量と相関させる を含む前記の方法。
  4. 【請求項4】前記抗体の少なくとも一つが、ハイブリド
    ーマ系DSM ACC 2058又はDSM ACC 2060により産生される
    ものである請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】モノクローナル抗体の少なくとも一つが、
    前記CK−MBに対して少なくとも1×108モル-1×1×秒
    -1の親和定数を有し、かつ、ハイブリドーマ系DSM ACC
    2058又はDSM ACC 2060により産生されるものである請求
    項1記載の方法。
  6. 【請求項6】モノクローナル抗体の少なくとも一つが、
    前記CK−MBに対して少なくとも1×108モル-1×1×秒
    -1の親和定数を有し、かつ、ハイブリドーマ系DSM ACC
    2058又はDSM ACC 2060により産生されるものである請求
    項3記載の方法。
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