JP2774054B2 - ステンレス鋼の溶接方法 - Google Patents

ステンレス鋼の溶接方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶接部近傍の耐腐食
性、美麗化が要求される半導体産業、真空機器産業、食
品産業、医薬品産業などの容器、配管などに使用される
ステンレス鋼の溶接方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、超LSIの製造においては、H
2 O、O2 、不純物などの全く存在しないクリーンな環
境が必要となる。現在、ガス供給系からクリーン環境の
開発が進んでおり、配管、バルブ、ボンベ、計器などの
クリーン化および原料ガスの高純度化に続き、超LSI
製造装置すなわち製造用容器のクリーン化が要求されて
いる。
【0003】従来、この種の超LSI製造用容器は、ス
テンレス鋼を所定の形状、例えば箱形に組み立てた後、
そのコーナ部の溶接を行うことにより製造されており、
またこの溶接はTIG溶接法により行われていた。
【0004】ところで、このようなTIG溶接法により
溶接を行った場合、溶接部近傍に焼けが生じるとともに
金属ヒュームが発生していた。このように、溶接焼け、
金属ヒュームなどが発生すると、特に金属ヒュームなど
の場合には、溶接部近傍の耐腐食性を著しく阻害するた
め、従来、組立溶接終了後、溶接焼けの除去および金属
ヒュームの除去のために、後処理として、研磨、精密清
浄などの作業が行われていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の溶接法によ
ると、どうしても、溶接焼けの除去および金属ヒューム
の除去のために、後処理として、研磨、精密清浄などの
作業を必要とし、したがって製造工程が複雑化するとと
もに、コスト高の原因になるという問題があった。
【0006】そこで、本発明は溶接焼けの除去、金属ヒ
ュームの除去などの後処理を不要にし得るステンレス鋼
の溶接方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のステンレス鋼の溶接方法は、ステンレス鋼
をTIG溶接により溶接を行う際、使用する不活性ガス
の雰囲気水分量を20ppm以下にするとともに、溶融
部から発生する金属ヒュームを所定の流速でもって吸引
する方法である。
【0008】
【作用】上記の構成によると、ステンレス鋼を溶接する
際に、雰囲気水分量を20ppm にして、不活性ガス雰囲気
中でTIG溶接を行うようにしたので、溶接焼けを極力
抑えることができ、さらに溶接により発生した金属ヒュ
ームを吸引するため、金属ヒュームの付着を防止でき
る。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例におけるステンレス
鋼の溶接方法を、図1〜図3に基づき説明する。
【0010】本実施例におけるステンレス鋼の溶接方法
は、図1に示すように、まず真空チャンバ内に、被溶接
材料であるステンレス鋼1を配置した後、真空チャンバ
内の真空度を1×10-6Torr程度にする。
【0011】次に、高純度アルゴンガス(不活性ガスの
一例)を真空チャンバ内に導入し、その雰囲気露点を−
90℃程度にする。そして、所定の流量(例えば、30リットル
/min )でアルゴンガスを、真空チャンバ内に導入する
と同時に、この導入されたアルゴンガスと同一の流量で
もって、タングステン電極2が中心に設けられた吸引カ
ップ3を通して、真空チャンバの外に吸引排出する。す
なわち、溶接時における溶融部1aから発生する金属ヒ
ュームが、溶接部近傍に付着する前に外部に吸引される
ことになる。
【0012】そして、この状態で、溶接電流100 Aにて
TIG溶接を行った。この溶接部の着色状態(金属ヒュ
ームの付着状態)を、吸引カップ3の径と、吸引流速と
の関係で示した結果を図2に示す。図2において、●印
が溶接部近傍に着色(金属ヒュームの付着)が認められ
た場合を示し、◇が僅かに着色が認められた場合を示
し、○印が着色が認められなかった場合を示している。
なお、図2中、Qは流量(リットル/min )を示し、また溶
接部表面と吸引カップ3下端までの距離h(図1に示
す)は、1.5mm とした。
【0013】図2のグラフから分かるように、着色が認
められない範囲は、吸引流速が6.5m/s 以上の範囲であ
った。また、真空チャンバ内の水分量(露点)を変化さ
せた場合の溶接部の相対反射率下限値(%)を、図3の
グラフにて示す。なお、このときの吸引流速は6.5m/s
で、溶接電流は100 Aであり、また△はアルゴンガス雰
囲気中における場合を示し、□は吸引を行った場合の結
果を示している。さらに、相対反射率100 %は、溶接前
の電解研磨された材料表面の反射率を示している。
【0014】図3のグラフに示されるように、ガスを吸
引しない時は、反射率が低下して着色が見受けられ、つ
まり金属ヒュームの付着が認められるのに対し、吸引を
行うと、露点が−55℃(雰囲気水分量では20ppm )まで
は、反射率の低下は認められず、したがって酸化による
着色は、露点が−55℃までは起こらないことが分かる。
【0015】なお、溶接電流値が大きく大きくなった場
合でも、吸引するガスの流速を早くすれば、同様に、金
属ヒュームの付着を防止することができ、また雰囲気ガ
スをヘリウムガスにすれば、金属ヒュームの付着を防止
し得るガスの吸引流速を、アルゴンガスに比べ、遅くす
ることができる。
【0016】
【発明の効果】以上のように本発明の溶接方法による
と、ステンレス鋼を溶接する際に、雰囲気水分量を20pp
m にして、不活性ガス雰囲気中でTIG溶接を行うよう
にしたので、溶接焼けを極力抑えることができ、さらに
溶接により発生した金属ヒュームを吸引するようにした
ので、金属ヒュームの付着を防止でき、したがって従来
のように、溶接の後処理である研磨、精密洗浄などの作
業が不要となり、製造工程の簡略化を図ることができる
とともに、製造コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶接方法の一実施例を示す溶接部の断
面図である。
【図2】同実施例の溶接方法における溶接部の状態を、
吸引カップの径と、吸引流速との関係で示したグラフで
ある。
【図3】同実施例における真空チャンバ内の水分量を変
化させた場合の溶接部の相対反射率を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 ステンレス鋼 2 電極 3 吸引カップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 宏幸 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28 号 日立造船株式会社内 (72)発明者 大澤 守彦 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28 号 日立造船株式会社内 (72)発明者 大塚 隆夫 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28 号 日立造船株式会社内 (72)発明者 北側 彰一 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28 号 日立造船株式会社内 (72)発明者 馬場 吉康 神奈川県川崎市川崎区水江町4番1号 日造精密研磨株式会社内 (72)発明者 佐藤 憲二 神奈川県川崎市川崎区水江町4番1号 日造精密研磨株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−75871(JP,A) 特開 平3−294067(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23K 9/23 B23K 9/16 B23K 9/32

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステンレス鋼をTIG溶接により溶接を行
    う際、使用する不活性ガスの雰囲気水分量を20ppm
    以下にするとともに、溶融部から発生する金属ヒューム
    を所定の流速でもって吸引することを特徴とするステン
    レス鋼の溶接方法。
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