JP2773765B2 - 電子レンジ用マグネトロン - Google Patents

電子レンジ用マグネトロン

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JP2773765B2 JP2499095A JP2499095A JP2773765B2 JP 2773765 B2 JP2773765 B2 JP 2773765B2 JP 2499095 A JP2499095 A JP 2499095A JP 2499095 A JP2499095 A JP 2499095A JP 2773765 B2 JP2773765 B2 JP 2773765B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、第3高調波の不要輻射
を改善した電子レンジ用マグネトロンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電子レンジ用マグネトロンについ
て、その要部を図8を参照して説明する。81は陰極フ
ィラメントで、陰極フィラメント81の外側に複数の陽
極ベイン82が放射状に配置されている。なお、図では
示されていないが、複数の陽極ベイン82の外側に円筒
状の陽極が配置されている。そして、この場合、陰極フ
ィラメント81の軸81aは、円筒状の陽極や放射状に
配置された陽極ベイン82の中心に位置している。ま
た、陰極フィラメント81の上下両端はエンドシールド
83、84に連結されている。そして、各エンドシール
ド83、84は、それぞれ陰極支持棒85、86で支持
されている。
【0003】上記した構成の電子レンジ用マグネトロン
では、発振に寄与しない微小陽極電流(以下暗電流とい
う)を小さくするために、陽極ベイン82や陽極の各中
心軸と陰極フィラメント81の中心軸ができるだけ一致
するように、いわゆる同心度がよくなるようにされ、ま
た、それぞれの軸に傾きがないように組立てられてい
る。
【0004】例えば、陰極フィラメント81が陽極の中
心軸に対して傾いたり、陽極などとの同心度が悪くなる
と、発振に寄与しない暗電流が増加し、その結果、効率
が低下し特性が悪化する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】電子レンジ用マグネト
ロンが出力する発振マイクロ波には、基本波の他に第
2、第3高調波など多くの高調波が含まれている。そし
て、これらが出力アンテナから輻射される。
【0006】ところで、近年、マグネトロンなどを使用
するマイクロ波装置に対し、電波の漏洩を防止する必要
性が強まり、特に、外部に輻射される高調波の抑制が求
められている。例えば、マイクロ波装置の一つに電子レ
ンジがある。電子レンジの場合、不要電波を外部に漏洩
させないためには、その主な発生源であるマグネトロン
そのものからの不要電波を抑制することが有効とされ
る。
【0007】本発明は、上記した欠点を解決するもの
で、第3高調波の発生を抑制する電子レンジ用マグネト
ロンを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、円筒状の陽極
と、この陽極の中心部に位置する陰極支持棒と、この陰
極支持棒を囲むように形成される陰極フィラメントと、
この陰極フィラメントと前記陽極間に放射状に配置され
る複数の陽極ベインとを具備した電子レンジ用マグネト
ロンにおいて、前記陰極フィラメントに2.8Vの交流
電圧を印加し、また、前記陽極に全波整流最大値が30
00Vの電圧を印加した時に、暗電流の平均値が0.6
〜0.8mAの範囲となるように、前記複数の陽極ベイ
ンの中心に位置する軸に対して前記陰極フィラメントの
中心に位置する軸を傾けている。
【0009】
【作用】マグネトロンの陰極フィラメントに2.8Vの
交流電圧を印加し、また、陽極に、全波整流最大値30
00Vの陽極電圧を印加した時に、暗電流の平均値が
0.55〜1.25mAの範囲となるように、陰極の傾
きを調整して実験を行った。 ここで、暗電流を測定し
た回路を図2で説明する。21はマグネトロンで、陰極
フィラメント22に陰極電圧Ef=2.8Vの交流電圧
を、また陽極23には、波形vで示すような全波整流最
大電圧Eb=3000VP-P の陽極電圧を印加し、その
時の暗電流の平均値Idを直流電流計24で測定した。
【0010】また、図3はマグネトロンの概略の構造を
示し、31が円筒状の陽極、32が陽極ベイン、33が
陰極フィラメントである。陰極フィラメント33は陰極
支持棒34、35で支持されている。また、陰極支持棒
34、35は金属容器36の内部を通り、開口端部が気
密に接合されたセラミックステム37部分に延びてい
る。そして、セラミックステム37の端部に外から力を
加えることによって、陰極支持棒34、35を傾け、陰
極フィラメント33の傾きを調整し、暗電流の平均値が
0.55〜1.25mAとなるようにした。
【0011】また、図4は、暗電流を調整するために陰
極を傾けた状態のマグネトロンの要部を断面した図で、
陽極ベイン41の管軸方向の中心線Zに対し、陰極支持
棒42の外側にコイル状に巻かれた陰極フィラメント4
3の中心線Oが傾いている。なお、44は上方エンドシ
ールド、45は下方エンドシールドで、上方エンドシー
ルド44は陰極支持棒42によって、また下方エンドシ
ールド45は陰極支持棒46で支持されている。
【0012】なお、電子レンジ用マグネトロンの発振周
波数は2450MHzで、したがって第3高調波の周波
数は7350MHzとなる。この実験では6850MH
z〜7850MHzの範囲で測定した。ここで、第3高
調波を中心とするスペクトラムを測定した結果を図5に
示す。図5の縦軸は不要輻射(単位dBm)で、横軸は
周波数f(単位MHz)である。この図から、中心周波
数のピークPmの外に、その両サイドにピークPl、P
h(以後サイドバンドPl、Phという)があることが
分かる。
【0013】そして、暗電流の平均値を0.55〜1.
25mAの範囲で変え、不要輻射の第3高調波を測定す
ると、サイドバンドPl、Phのピーク値が変化した。
ここで、暗電流とサイドバンドPl、Phの関係を図6
に示す。なお、図6の縦軸はサイドバンドPl、Phの
不要輻射(単位dBm)で、横軸は暗電流(単位mA)
である。そして、黒丸は、周波数が高いサイドバンドP
hのピークが最大であることを示し、また白丸は、周波
数が低いサイドバンドPlのピークが最大であることを
示している。
【0014】なお、暗電流の平均値が0.55〜1.2
5mAの場合、サイドバンドPl、Phのピークの平均
値は下表の通りである。
【0015】 暗電流平均値[mA] サイドバンドのピーク平均値[dBm] 0.55 −20.6 0.65 −38.8 0.75 −35.5 0.85 −32.4 0.95 −32.1 1.25 −28.7 暗電流の最小の平均値は0.55mAであり、この暗電
流を0.65mAに調整すると18.2dB改善され、
また0.75mAにすると14.9dB改善された。
【0016】そして、暗電流が0.85〜1.25mA
の場合も、暗電流が最小の0.55mAの場合より、サ
イドバンドのピーク平均値が低下した。なお、図6か
ら、暗電流が0.6〜0.8mAの範囲で、サイドバン
ドのピーク平均値が低下し、第3高調波が改善されてい
ることが分かる。
【0017】また、暗電流と効率の関係を図7に示す。
図7の縦軸は効率(単位%)、横軸は暗電流(単位m
A)である。この図から分かるように、暗電流が大きく
なると効率が低下する。したがって、サイドバンドのピ
ーク平均値の低下や効率を考慮すると、暗電流が0.6
〜0.8mAの範囲にある場合が有効である。
【0018】
【実施例】本発明の一実施例について、図1を参照して
説明する。11は円筒状の陽極である。陽極11の中心
部分に陰極支持棒12が配置されている。そして、陰極
フィラメント13が、陰極支持棒12の外側をコイル状
に巻かれている。陰極フィラメント13の上下両端はそ
れぞれエンドシールド14、15に連結され、上方のエ
ンドシールド14は陰極支持棒12で支持され、下方の
エンドシールド15は陰極支持棒16で支持されてい
る。また、陰極フィラメント13の外側に複数の陽極ベ
イン17が陽極11に向かって放射状に配置され、陽極
ベイン17の端部は陽極11に固定されている。そし
て、コイル状に巻かれた陰極フィラメント13の中心に
位置する軸Oが、陽極や陽極ベイン17の中心に位置す
る軸Zに対し傾いている。
【0019】なお、上記した構成において、陽極や陽極
ベインの軸に対する陰極フィラメントの軸の傾きは、陰
極フィラメント13に2.8Vの交流電圧を印加し、陽
極11に全波整流最大値3000Vの陽極電圧を印加し
た時に、暗電流の平均値が0.6〜0.8mAとなるよ
うに調整されている。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、第3高調波を抑制した
電子レンジ用マグネトロンを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す概略の構成図である。
【図2】暗電流の測定回路を示す図である。
【図3】本発明の一実施例を説明する概略の構成図であ
る。
【図4】本発明の一実施例を説明する概略の構成図であ
る。
【図5】本発明の特性を説明する図である。
【図6】本発明の特性を説明する図である。
【図7】本発明の特性を説明する図である。
【図8】従来例を説明する概略の構成図である。
【符号の説明】
11…陽極 12、16…陰極支持棒 13…陰極フィラメント 14、15…エンドシール 17…陽極ベイン

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状の陽極と、この陽極の中心部に位
    置する陰極支持棒と、この陰極支持棒を囲むように形成
    される陰極フィラメントと、この陰極フィラメントと前
    記陽極間に放射状に配置される複数の陽極ベインとを具
    備した電子レンジ用マグネトロンにおいて、前記陰極フ
    ィラメントに2.8Vの交流電圧を印加し、また、前記
    陽極に全波整流最大値が3000Vの電圧を印加した時
    に、暗電流の平均値が0.6〜0.8mAの範囲となる
    ように、前記複数の陽極ベインの中心に位置する軸に対
    して前記陰極フィラメントの中心に位置する軸を傾けた
    電子レンジ用マグネトロン。
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