JP2772670B2 - 凍結果実の製造法 - Google Patents
凍結果実の製造法Info
- Publication number
- JP2772670B2 JP2772670B2 JP9705489A JP9705489A JP2772670B2 JP 2772670 B2 JP2772670 B2 JP 2772670B2 JP 9705489 A JP9705489 A JP 9705489A JP 9705489 A JP9705489 A JP 9705489A JP 2772670 B2 JP2772670 B2 JP 2772670B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fruit
- vacuum
- frozen
- sample
- freeze
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Preparation Of Fruits And Vegetables (AREA)
- Storage Of Fruits Or Vegetables (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は凍結果実の製造法に関する。
果実は一般に、特定の期間に収穫が集中する季節商品
である。値崩れを防ぐために出荷時期をずらそうとして
も、青果状態で長期保存することができないため、出荷
時期をずらすことは不可能である。そのため果実を凍結
して保存するという手段がとられている。凍結保存する
と、季節に関係なくいつでも出荷できるというだけでな
く、シャーベット状にすることで青果とは異なった味わ
いが生まれ、消費者の多様なニーズに答えることができ
るという利点もある。
である。値崩れを防ぐために出荷時期をずらそうとして
も、青果状態で長期保存することができないため、出荷
時期をずらすことは不可能である。そのため果実を凍結
して保存するという手段がとられている。凍結保存する
と、季節に関係なくいつでも出荷できるというだけでな
く、シャーベット状にすることで青果とは異なった味わ
いが生まれ、消費者の多様なニーズに答えることができ
るという利点もある。
従来行われている凍結果実の製造法は、果実に直接、
−25℃〜−40℃の冷風をあてて凍結するというものであ
る。ところがこの従来法によって例えばぶどうを凍結さ
せると、果実が割れる確率が非常に高いという欠点があ
る。用いるぶどうは、収穫後あまり時間の経っていない
水々しい物の方が味覚の点で良いのであるが、このよう
な新鮮なものを用いた場合は特に果実割れが多くなる。
−25℃〜−40℃の冷風をあてて凍結するというものであ
る。ところがこの従来法によって例えばぶどうを凍結さ
せると、果実が割れる確率が非常に高いという欠点があ
る。用いるぶどうは、収穫後あまり時間の経っていない
水々しい物の方が味覚の点で良いのであるが、このよう
な新鮮なものを用いた場合は特に果実割れが多くなる。
このような現象が生じるのは、収穫後のぶどうを鮮度
の高いうちにそのまゝ凍結させると、水→氷の相変化に
伴う体積膨脹が大きく、果皮の弾性が追従しきれないた
めと思われる。
の高いうちにそのまゝ凍結させると、水→氷の相変化に
伴う体積膨脹が大きく、果皮の弾性が追従しきれないた
めと思われる。
凍結の際に果実割れが生じると、外観が悪くなるだけ
でなく、ジュース、ジャムなどの加工用に供されるなど
値段も安くなり、商品としての価値が非常に下がってし
まう。
でなく、ジュース、ジャムなどの加工用に供されるなど
値段も安くなり、商品としての価値が非常に下がってし
まう。
本発明は以上のような問題に鑑みてなされ、果実割れ
の少ない凍結果実の製造法を提供することを目的として
いる。
の少ない凍結果実の製造法を提供することを目的として
いる。
上記目的は、果実を凍結させる前に該果実を真空中に
保持することを特徴とする凍結果実の製造法によって達
成される。
保持することを特徴とする凍結果実の製造法によって達
成される。
以上のように構成される凍結果実の製造法において
は、水分が多く、皮の薄いぶどうのような果実の鮮度の
高いものを用いても、水→氷の相変化に伴う体積膨脹に
相当する分の水分を、果実の鮮度を落さずに効果的に蒸
発させることができ、従って果実割れを少なくすること
ができる。
は、水分が多く、皮の薄いぶどうのような果実の鮮度の
高いものを用いても、水→氷の相変化に伴う体積膨脹に
相当する分の水分を、果実の鮮度を落さずに効果的に蒸
発させることができ、従って果実割れを少なくすること
ができる。
以下、実施例について説明する。対象の果実として、
実験当日の朝に収穫した巨峰を用意した。実験までの
間、室温で保存したが、この間、柄の青さが保たれてお
り、水々しい鮮度の高い状態であった。損傷のない巨峰
の粒を選び、種々の条件で実験をするために試料を５種
類用意した。各試料の実験条件及びその結果得られた凍
結果実の外観を別表にまとめて示す。
実験当日の朝に収穫した巨峰を用意した。実験までの
間、室温で保存したが、この間、柄の青さが保たれてお
り、水々しい鮮度の高い状態であった。損傷のない巨峰
の粒を選び、種々の条件で実験をするために試料を５種
類用意した。各試料の実験条件及びその結果得られた凍
結果実の外観を別表にまとめて示す。
すなわち、試料１、２、３は本発明の実施例である
が、先ず、凍結真空乾燥装置の棚でそれぞれ別表に示さ
れる所定時間、真空処理を行った。
が、先ず、凍結真空乾燥装置の棚でそれぞれ別表に示さ
れる所定時間、真空処理を行った。
真空処理に使用した凍結真空乾燥装置は型式DF−01H
のもので、仕様は以下の通りである。
のもので、仕様は以下の通りである。
１）処理水分量 常用 １／バッチ〜1.5／バッチ ２）処理温度 棚冷却温度 −40℃〜45℃ コールドトラップ冷却温度 −45℃〜−50℃ ３）真 空 度 到達真空度（空引）6.7Pa（0.05Torr）以下 ４）乾 燥 槽 寸法 350m/mφ×380m/mH 材質 ステンレス鋼 ５）棚 寸法 320m/mφ 材質 軟鋼製 ６）ト レ イ 寸法 280m/mφ×30m/mH 材質 アルミニウム（表面タフラムＲ処理） 真空処理に際しては、別表に示した巨峰の粒数をそれ
ぞれトレイに入れ、別々の凍結真空乾燥装置（DF−01
H）の棚に載せて真空引きした。真空度はいずれも1Torr
である。真空処理の間に巨峰から水分が蒸発し、それに
よって蒸発潜熱が奪われて巨峰は冷却される。別表に示
した所定時間の真空処理を行った後、試料１と試料２は
家庭用冷蔵庫のフリーザに移して凍結処理した。この場
合は、凍結後そのまま冷凍保存するため、凍結時間には
特に留意する必要がない。試料３は引き続き、凍結真空
乾燥装置（DF−01H）の棚上で凍結処理した。結果はい
ずれも果実割れがなく、良好であった。
ぞれトレイに入れ、別々の凍結真空乾燥装置（DF−01
H）の棚に載せて真空引きした。真空度はいずれも1Torr
である。真空処理の間に巨峰から水分が蒸発し、それに
よって蒸発潜熱が奪われて巨峰は冷却される。別表に示
した所定時間の真空処理を行った後、試料１と試料２は
家庭用冷蔵庫のフリーザに移して凍結処理した。この場
合は、凍結後そのまま冷凍保存するため、凍結時間には
特に留意する必要がない。試料３は引き続き、凍結真空
乾燥装置（DF−01H）の棚上で凍結処理した。結果はい
ずれも果実割れがなく、良好であった。
従来の凍結果実の製造法と比較するために、試料４、
試料５を用意した。いずれも真空処理をせずに、試料４
は家庭用冷蔵庫のフリーザ中で、試料５は凍結真空乾燥
装置（DF−01H）の棚上で、それぞれ直接冷凍処理を行
った。その結果は別表に示すように、試料４は巨峰16個
中、７個が割れ、試料５は17個中、６個が割れていた。
試料５を用意した。いずれも真空処理をせずに、試料４
は家庭用冷蔵庫のフリーザ中で、試料５は凍結真空乾燥
装置（DF−01H）の棚上で、それぞれ直接冷凍処理を行
った。その結果は別表に示すように、試料４は巨峰16個
中、７個が割れ、試料５は17個中、６個が割れていた。
上記に説明したように、真空処理のプロセスは水→氷
の相変化に伴う体積膨脹分の水分を果実の鮮度を落さず
に蒸発させるのに効果的なプロセスである。真空処理を
行う圧力は5Torr以下、好ましくは1Torr以下が適当であ
る。処理時間は２時間以上であることが望ましい。試料
３の実験のように、凍結真空乾燥装置中で真空処理し、
そのまま引き続いて凍結処理する場合は真空処理は２時
間で充分効果的であった。
の相変化に伴う体積膨脹分の水分を果実の鮮度を落さず
に蒸発させるのに効果的なプロセスである。真空処理を
行う圧力は5Torr以下、好ましくは1Torr以下が適当であ
る。処理時間は２時間以上であることが望ましい。試料
３の実験のように、凍結真空乾燥装置中で真空処理し、
そのまま引き続いて凍結処理する場合は真空処理は２時
間で充分効果的であった。
真空処理の操作中はコールドトラップを稼動させて水
分を排出すると効果的である。
分を排出すると効果的である。
以上、本発明の実施例について説明したが、勿論、本
発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想
に基づき種々の変形が可能である。
発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想
に基づき種々の変形が可能である。
例えば、実施例では真空処理に凍結真空乾燥装置を用
いたが、通常の真空装置又は真空冷却装置でも良い。
いたが、通常の真空装置又は真空冷却装置でも良い。
真空処理後の凍結方法は特に限定はなく、一般に利用
される凍結方法で良い。
される凍結方法で良い。
Claims (3)
- 【請求項１】果実を凍結させる前に該果実を真空中に保
持することを特徴とする凍結果実の製造法。 - 【請求項２】前記真空が5Torr以下である請求項（１）
記載の凍結果実の製造法。 - 【請求項３】前記果実がぶどうである請求項（１）又は
（２）記載の凍結果実の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9705489A JP2772670B2 (ja) | 1989-04-17 | 1989-04-17 | 凍結果実の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9705489A JP2772670B2 (ja) | 1989-04-17 | 1989-04-17 | 凍結果実の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02276530A JPH02276530A (ja) | 1990-11-13 |
| JP2772670B2 true JP2772670B2 (ja) | 1998-07-02 |
Family
ID=14181944
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9705489A Expired - Lifetime JP2772670B2 (ja) | 1989-04-17 | 1989-04-17 | 凍結果実の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2772670B2 (ja) |
-
1989
- 1989-04-17 JP JP9705489A patent/JP2772670B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02276530A (ja) | 1990-11-13 |
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