JP2769786B2 - ガス漏洩応急阻止方法 - Google Patents

ガス漏洩応急阻止方法

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JP2769786B2 JP20102394A JP20102394A JP2769786B2 JP 2769786 B2 JP2769786 B2 JP 2769786B2 JP 20102394 A JP20102394 A JP 20102394A JP 20102394 A JP20102394 A JP 20102394A JP 2769786 B2 JP2769786 B2 JP 2769786B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、舗装カッターにより切
断損傷を受けたガス導管から地上へのガスの漏洩を応急
的に阻止するガス漏洩応急阻止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】都市ガスを供給すべく地中に埋設される
ガス導管は、地中の障害物である暗渠や水道管、あるい
は通信ケーブル収容パイプなど避けて配管する必要があ
り、地中の比較的に浅い箇所に埋設せざるを得ない場合
もある。図4(a),(b)は、本管から分岐する供給
管aの例を示したもので、その埋設深さは、図4(a)
に示す中級車道では7cm程度、図4(b)に示す歩道
では3cm程度となっている。そしてこの供給管等aを
埋設した道路は、殆どがアスファルトなどの舗装道路b
となっており、この場合、供給管等aは舗装層cの下部
に位置して埋設されている。
【0003】ここで前述のように供給管等aを埋設した
舗装道路bは、電気,ガス,水道などの各種道路工事に
際し、その舗装層cが舗装カッターにより切断されるの
であり、この場合、供給管等aは舗装層cの下部に位置
していることから、舗装カッターのカッターブレードに
より誤って切断される虞がある。
【0004】そして一旦供給管等aが切断損傷を受ける
と、その切断損傷箇所からガスが漏洩して危険であるこ
とから、その場合には一刻も早く確実にガス漏洩を阻止
する必要がある。
【0005】このようなガス漏洩阻止の対策として、本
発明の発明者は、切断損傷を受けた供給管内にグリスガ
ンを使用して低粘度のグリスを充填することを試みた。
図5はその実施状況を示すもので、グリスガンdに取付
けた扁平断面の注入パイプeを舗装層cの切込み溝f及
び供給管aの切断損傷箇所gを通して供給管a内に挿入
し、この状態でグリスガンdにより低粘度のグリスhを
供給管a内に注入した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図5に示し
た試案では、グリスgは低粘度であるため供給管aの管
底に沿って流れ易く、供給管aの切断損傷箇所gをグリ
スhで確実に閉塞することは難しいことが判明した。ま
たこの試案では、注入パイプeの先端を供給管aの切断
損傷箇所gを通して供給管a内に挿入する必要があり、
その作業が難しく煩雑であることも判明した。
【0007】そこで本発明は、舗装カッターにより切断
損傷を受けたガス導管からのガス漏洩を簡単かつ確実に
阻止できるガス漏洩応急阻止方法を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的のため本発明
は、舗装カッターのカッターブレードにより切断損傷を
受けたガス導管からのガスの漏洩を応急的に阻止するガ
ス漏洩応急阻止方法であって、予め吸水して膨張した吸
水シートを上記カッターブレードにより切り込まれた舗
装層の切込み溝から押し込むことで、ガス導管の切断損
傷箇所及びその上方の切込み溝を閉塞することを手段と
している。
【0009】ここで前記吸水シートは、断面U字状の2
つ折りにして押し込むことも手段としている。
【0010】
【作用】このような手段を採用した本発明によるガス漏
洩応急阻止方法では、必要となる作業は、予め吸水して
膨張した吸水シートを舗装層の切込み溝からガス導管の
切断損傷箇所及びその上方の切込み溝内に押し込む作業
だけであり、作業がきわめて簡単である。そしてこの簡
単な作業によりガス導管の切断損傷箇所及びその上方の
舗装層の切込み溝が閉塞される。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付の図面を参照
して具体的に説明する。図2は、一実施例に使用する吸
水シートを示し、この吸水シート1は、平面視において
幅60mm、長さ130mmの長方形をなす所定の厚み
のもので、その吸水能力は体積比で300倍以上のもの
である。
【0012】前記吸水シート1の厚みは、舗装カッター
により切り込まれる舗装道路の舗装層の切込み溝に二つ
折りしてきつ目に挿入できる程度のものが好ましく、例
えば舗装カッターのカッターブレードの厚みを約3mm
として上記切込み溝の幅を4mmとすれば、吸水シート
1の厚みは圧縮状態で1.0mm〜1.5mm程度が好
ましい。
【0013】このような吸水シート1は、例えば図3に
示すように、舗装道路2の砕石層2a上に配置されてア
スファルトの舗装層2bの下部に埋設されている供給管
3が舗装カッターのカッターブレード4により切断損傷
を受けた場合に、その切断損傷箇所3aから漏洩したガ
スが地上へ漏洩するのを応急的に阻止するために使用さ
れる。
【0014】図1は、前記吸水シート1を使用したガス
漏洩応急阻止方法の作業工程を示すものであるが、まず
準備作業として、舗装層2bの切込み溝2cに石鹸水な
どを散布してガスの漏出箇所を確認し、供給管3の切断
損傷箇所3aを特定する。
【0015】供給管3の切断損傷箇所3aが特定された
ら、予め水を含ませた吸水シート1を幅方向に2つ折り
し、これを切断損傷箇所3aの上方から切込み溝2c内
に押し込む。即ち、図1(a)に示すように、断面U字
状に2つ折りした吸水シート1の間に金属ヘラ5を挟み
込み、この金属ヘラ5を用いて吸水シート1を供給管3
の切断損傷箇所3a内まで押し込む。
【0016】以後、同様にして吸水シート1を舗装道路
2の切込み溝2c内に順次押し込むのであり、例えば図
1の(b),(c)に示すように、上下3段の各吸水シ
ート1で供給管3の切断損傷箇所3a及びその上方の切
込み溝2cを閉塞する。
【0017】こうして供給管3の切断損傷箇所3a及び
その上方の切込み溝2cが閉塞されることで、舗装カッ
ターのカッターブレード4により切断損傷を受けた供給
管3からのガス漏洩が簡単かつ確実に阻止される。
【0018】
【発明の効果】以上説明したとおり本発明によれば、必
要となる作業は、予め吸水して膨張した吸水シートを舗
装層の切込み溝からガス導管の切断損傷箇所及びその上
方の切込み溝内に押し込む作業だけであり、作業がきわ
めて簡単である。そしてこの簡単な作業によりガス導管
の切断損傷箇所及びその上方の舗装層の切込み溝が閉塞
されるのであり、舗装カッターにより切断損傷を受けた
ガス導管からのガス漏洩を簡単かつ確実に阻止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)ないし(c)は、本発明によるガス漏洩
応急阻止方法の一実施例の作業工程を示す図である。
【図2】一実施例に使用する吸水シートの正面図であ
る。
【図3】一実施例が適用される舗装道路の断面図であ
る。
【図4】ガス導管の一般的な埋設状況を示す舗装道路の
断面図であり、(a)は中級車道の断面図、(b)は歩
道の断面図である。
【図5】従来例としての一試案の実施状況を示す舗装道
路の断面図である。
【符号の説明】
1 吸水シート 2 舗装道路 2a 砕石層 2b 舗装層 2c 切込み溝 3 供給管 3a 切断損傷箇所 4 カッターブレード 5 金属ヘラ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−32819(JP,A) 特開 昭58−203290(JP,A) 特開 平3−282091(JP,A) 実開 昭60−31591(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16L 55/10 F16L 55/12 F16L 55/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 舗装カッターのカッターブレードにより
    切断損傷を受けたガス導管からのガスの漏洩を応急的に
    阻止するガス漏洩応急阻止方法であって、 予め吸水して膨張した吸水シートを上記カッターブレー
    ドにより切り込まれた舗装層の切込み溝から押し込むこ
    とで、ガス導管の切断損傷箇所及びその上方の切込み溝
    を閉塞することを特徴とするガス漏洩応急阻止方法。
  2. 【請求項2】 上記吸水シートは、断面U字状の2つ折
    りにして押し込むことを特徴とする請求項1記載のガス
    漏洩応急阻止方法。
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