JP2769351B2 - 位置制御装置 - Google Patents

位置制御装置

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JP2769351B2 JP1085360A JP8536089A JP2769351B2 JP 2769351 B2 JP2769351 B2 JP 2769351B2 JP 1085360 A JP1085360 A JP 1085360A JP 8536089 A JP8536089 A JP 8536089A JP 2769351 B2 JP2769351 B2 JP 2769351B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、形状記憶合金体を用いたアクチェータの位
置制御に好適な位置制御装置に係り、特に例えば内視鏡
の湾曲部に湾曲量制御に応用して好適な位置制御装置に
関する。
[従来の技術] 従来、形状記憶合金体を用いたアクチェータの位置制
御装置として、形状記憶合金の抵抗値がアクチェータの
変位に比例して変動する性質に基づいて位置制御するも
のが知られている。
ここでは、特に外部に位置検出装置などが付加できな
いほどの超小形アクチェータを実現するために有効な位
置制御装置について説明する。
このような位置制御装置として、たとえば特開昭60−
33612号公報などに示されるものがある。これは、アク
チェータを構成する形状記憶合金体の抵抗値とアクチェ
ータに加わる力の各情報により、アクチェータの変位に
関する情報を検出することを特徴としている。
また、日本ロボット学会誌4巻2号(1986年4月)
「形状記憶合金アクチェータの開発」では、相変態率の
測度としての抵抗値変化を取扱い易くするため、正規化
抵抗値λを導入している。正規化抵抗値λは、形状記憶
合金体の抵抗値Rの最大値をRmax、最小値をRminとした
とき次式のように定義される。
すなわち、正規化抵抗値λは、全相中に占める母相の
割合を示す指標であり、形状記憶合金体を拮抗的に配置
し、それぞれの正規化抵抗値をλ1としたとき、λ
+λ=1の関係を満足させながら変化させ、協調的
に制御し、ヒステリシスの低減をして良好な制御を行な
っている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、従来例においては、形状記憶合金体の
抵抗値を求めて、その抵抗値によりアクチェータの変位
を求めているために以下の問題が生じる。すなわち、形
状記憶合金体の抵抗値は再現性が悪く、環境や疲労など
によって微妙に抵抗値が変化する。そのため、抵抗値と
変位とを対応させた場合にも誤差が生じ、良好な制御が
得られないことがある。
本発明は、このような課題に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、環境や疲労などによって
形状記憶合金体の抵抗値が変動した場合においても、自
動的にその抵抗値変動を補償し、常に高精度で良好に位
置制御が可能となる位置制御装置を提供することにあ
る。
[課題を解決するための手段] 本発明は、形状記憶合金体の変位に基づいて動作する
アクチェータと、前記形状記憶合金体を加熱冷却する駆
動手段と、前記アクチェータの変位と変位の目標値との
偏差に基づき前記駆動手段を作動させる比較手段とから
構成された位置制御装置において、前記形状記憶合金体
の抵抗値を検出する抵抗検出手段と、位置制御開始前に
前記形状記憶合金体の最大抵抗値および最小抵抗値を求
め記憶する記憶手段と、前記抵抗検出手段の出力と前記
記憶手段に記憶された情報とにより前記アクチェータの
変位を算出する変位算出手段とを具備している。
[作 用] 位置制御開始前に形状記憶合金体の最大抵抗値と最小
抵抗値、つまりR相のときの抵抗値と母相のときの抵抗
値を検出して記憶しておき、アクチェータの駆動時に抵
抗検出手段の出力と上記記憶してある情報とによりアク
チェータの変位(位置)を算出して制御するものであ
る。
これにより、環境や疲労によって形状記憶合金体の抵
抗値が変動しても、常に抵抗値の変化幅を正確に測定で
きる。したがって、抵抗検出手段で検出した抵抗値によ
って全相に占める母相の割合が検出できるため、アクチ
ェータの変位を正確に検出でき、常に高精度で良好な位
置制御が可能となる。
[実施例] 以下、本発明の実施例について図面を参照して説明す
る。
第1図は本発明の第1実施例を示すものである。すな
わち、アクチェータ1は、たとえばNi−Tiなどの形状記
憶合金体21,22と、これらを結合する結合部3とで構成
されている。第1図では、形状記憶合金体21は高温の状
態で、形状記憶合金体22は低温の状態を示す。逆に、形
状記憶合金体21が低温で、形状記憶合金体22が高温の場
合には破線で示す状態となる。
抵抗検出部(抵抗検出手段)41,42は、形状記憶合金
体21,22に接続され、形状記憶合金体21,22の抵抗値R1,R
2を検出し、抵抗値信号を出力する。
変位算出部(変位算出手段)5は、抵抗検出部41,42
から出力される抵抗値信号を受入れ、その各抵抗値信号
に基づきアクチェータ1の変位xを算出して、その変位
信号λP1P2を出力する。
比較器(比較手段)61,62は、変位算出部5から出力
される変位信号λP1P2と参照信号λ1とをそれ
ぞれ比較することにより、それらの偏差信号Δλ1,Δλ
それぞれ算出する。
駆動部(駆動手段)71,72は、比較器61,62から出力さ
れる偏差信号Δλ1,Δλを受入れ、その偏差信号Δλ
1,Δλに比例した電流I1,I2によって形状記憶合金体2
1,22をそれぞれ通電加熱することにより、アクチェータ
1を駆動する。
アクチェータ1が駆動されると、変位算出部5から出
力される変位信号λP1P2は、それぞれ参照信号λ1,
λに近い値に移行し、比較器61,62から出力される偏
差信号Δλ1,Δλは充分に小さくなる。その結果、ア
クチェータ1の変位xは参照信号λ1の値に比例し
て保持される。
この正規化抵抗値λは、全相中に占める母相の割合を
示しており、また、正規化抵抗値λと発生力あるいは変
位との間には、ほぼ線形な関係にあることが報告されて
いる。したがって、正規化抵抗値λを目標値とすること
により、アクチェータ1の変位(位置)を制御すること
ができる。
ところが、前述したように、形状記憶合金体の抵抗値
は、環境や疲労などによって変化するものであるため、
従来、行なっていたような、あらかじめ形状記憶合金体
の抵抗値の最大値Rmaxおよび最小値Rminを求めておき、
この最大値Rmaxおよび最小値Rminを基に、正規化抵抗値
λに換算することは、正確に母相の割合を示していると
は言えず、更に変位(位置)を制度よく制御できるもの
ではなかった。
そこで、本実施例においては、アクチェータ1を駆動
する直前に、形状記憶合金体21,22の各抵抗値R1,R2の最
大値Rmaxおよび最小値Rminをそれぞれ検出して、それを
記憶部(記憶手段)8に記憶できるようにしている。
すなわち、たとえば駆動部71,72で通電加熱する前
に、形状記憶合金体21,22を充分に冷却しておき、その
ときの形状記憶合金体21,22の各抵抗値を抵抗検出部41,
42で検出し、この検出した値を最大値Rmaxとする。次
に、形状記憶合金体21,22が変形動作するのに充分な電
流I1,I2を駆動部71,72から供給し、変形動作を終了する
のに充分な時間経過の後に、形状記憶合金体21,22の各
抵抗値を上記同様に検出し、この検出した値を最小値Rm
inとする。こうして求めた最大値Rmaxおよび最小値Rmin
を、変位算出部5を介して記憶部8に記憶しておき、こ
れらの各値を基に変位算出部5で正規化抵抗値λを求め
ることにより、正確な母相の割合を示し、アクチェータ
1の変位(位置)を制度よく制御できる。
なお、上記実施例において、形状記憶合金体21,22
コイルばね状、線状あるいは板状であってもよいことは
明白である。
また、変位算出部5および記憶部8は、たとえばマイ
クロコンピュータによるソフトウェアで構成されていて
もよいことは明白である。
次に、前記抵抗検出部41,42および駆動部71,72の構成
を第2図にないし第4図を参照して詳細に説明する。な
お、ここでは、形状記憶合金体21,22は符号2、抵抗検
出部41,42は符号4、比較器61,62は符号6、駆動部71,7
2は符号7として説明する。
第2図は、抵抗検出部4および駆動部7の一例を示し
たものである。すなわち、駆動部7は定電流回路11から
なり、定電流Icを形状記憶合金体2に供給する。そし
て、抵抗検出部4では、形状記憶合金体2の抵抗値Rに
よる電圧降下Eを検出し、これを図示しない増幅器にて
増幅することにより、抵抗値信号として出力するように
構成されている。なお、上記電圧降下Eは下記式に示す
ように抵抗値Rに比例している。
E=Ic・R 第3図は、抵抗検出部4および駆動部7の他の例を示
したものである。すなわち、駆動部7に定電圧回路12を
設け、定電圧Erを形状記憶合金体2に印加する。一方、
抵抗検出部4では、形状記憶合金体2と直列に接続され
た抵抗値の低い抵抗器13が設けられており、その抵抗器
13の抵抗値Rcにおる電圧降下Ec、および形状記憶合金体
2の抵抗値Rによる電圧降下Eをそれぞれ求めることに
より、次式から形状記憶合金体2の抵抗値Rを求める。
そして、求めた抵抗値Rに対応した抵抗値信号を出力す
るように構成されている。
第4図は、抵抗検出部4および駆動部7の更に他の例
を示したもので、これはPWM(パルス幅変調)通電加熱
を用いた場合の例である。すなわち、形状記憶合金体2
は、駆動部7のスイッチング回路14から出力される駆動
パルスA(第5図参照)によってパルス駆動され、変形
動作する。形状記憶合金体2は、抵抗検出部4の抵抗ブ
リッジ回路15に接続されていて、このブリッジ回路15か
ら形状記憶合金体2の抵抗値に応じた信号が出力され
る。ブリッジ回路15の出力信号は、増幅器16で増幅され
た後、サンプリング・ホールド回路(S/H)17に送られ
る。サンプリング・ホールド回路17は、後述するPWM回
路19から駆動パルスAのオフの期間に出力されるサンプ
リングパルスB(第5図参照)によって、増幅器16の出
力信号をサンプルホールドする。サンプルホールドされ
た信号は変位算出部5に入力され、さらに比較器6で偏
差信号Δλが算出され、駆動部7のコントローラ18にフ
ィードバックされる。そして、コントローラ18からの信
号はPWM回路19へ入力され、このPWM回路19によってスイ
ッチング回路14を制御することにより、偏差信号Δλを
小さくする方向へ駆動パルスAのパルス幅が可変制御さ
れ、スイッチング回路14によって形状記憶合金体2が駆
動される。
なお、上記実施例において、駆動パルスAの印加電圧
は一定としたが、形状記憶合金体2の種類あるいは付加
などに応じて可変できるようにしておいてもよい。
また、駆動部7は通電加熱のみを示したが、たとえば
誘電加熱あるいは化学反応による加熱などであってもよ
い。
第6図は本発明の第2実施例を示すものである。この
実施例は第1実施例とほぼ同等な構成で、異なる点は、
アクチェータ1に位置センサ21あるいは力センサ22を設
けたことである。これらのセンサ21,22は、アクチェー
タ1を駆動する直前に、形状記憶合金体21,22の各抵抗
値R1,R2の最大値Rmaxおよび最小値Rminを求める際に使
用するものであり、実使用時に取付けできない用途にお
いても用いることができる。
上記センサ21,22からの各情報は、形状記憶合金体21,
22の各抵抗値R1,R2の最大値Rmaxおよび最小値Rminを検
出する際に、この抵抗値変化幅内おいて一定間隔の抵抗
値に応じて同時に位置あるいは力あるいはその両方(位
置、力)の情報を記憶部8に記憶するものである。
こうすることにより、第1実施例では、形状記憶合金
体21,22の抵抗値のばらつき(変動)のみを補償してい
たが、この第2実施例においては、アクチェータ1の位
置あるいは力についても同時に補償できるため、さらに
制度のよい位置制御が可能となる。
第7図は本発明の第3実施例を示すもので、これは例
えば内視鏡に応用した場合を示している。すなわち、内
視鏡31の挿入部32の先端には湾曲部33があり、この湾曲
部33内には一対の形状記憶合金体34,34が設けられてい
る。形状記憶合金体34,34にはリード線35が接続されて
おり、このリード線35は操作部36およびユニバーサルコ
ード37内を挿通され、コネクタ38を介して光源装置39に
導かれている。光源装置39内には、駆動部40および抵抗
検出部41など、図示しないが第1図に示す各部と同等の
ものが設けられている。
湾曲部33内の構造は、たとえば第8図に示すように、
複数のフランジ42,…に一対の形状記憶合金体34,34が固
定されているとともに、複数のフランジ42,…の中心部
にはバイアスばね43が軸方向に沿って設けられている。
また、冷却用チューブ44が中心軸上に設けられており、
この冷却用チューブ44から空気を送り込むことにより、
形状記憶合金体34,34の冷却を行なうようになってい
る。
このように構成された内視鏡31の動作などは、前述し
た第1および第2実施例と同じであるため説明を省略す
る。
従来の内視鏡では、所望の湾曲を正確かつ容易に得る
ことは非常に困難であったが、本実施例においては、形
状記憶合金体34,34の抵抗値を検出し、それをフィード
バックすることにより、所望の湾曲を正確かつ容易に得
ることができる。
内視鏡に応用した場合には小形化が必要で、位置セン
サなどを用いることが困難であり、形状記憶合金体の抵
抗値を用いた位置制御が適している。
なお、形状記憶合金体34,34は、端部のフランジ42で
折返して一往復させてあるが、特に一往復である必要は
なく、発生力や寸法などに応じて決定すればよい。
また、形状記憶合金体34,34は、コイル状のものを用
いているが、線状あるいは板状のものであってもよい。
また、形状記憶合金体は一対だけ設け、2方向湾曲タ
イプの内視鏡31としたが、たとえば形状記憶合金体を2
対設けることにより、4方向湾曲タイプの内視鏡31とし
てもよい。
また、第7図に示した湾曲部33を直列に複数設けるこ
とにより、多関節の内視鏡31も実現可能である。
また、内視鏡31は医療用および工業用の両方に利用が
できる。
さらに、前記第1ないし第3実施例において、駆動部
7内のコントローラとして、いわゆるPIDコントローラ
を用いることにより、形状記憶合金体の抵抗値の最大値
および最小値を求める際の応答から、パラメータ(比例
利得、積分時間、微分時間)をオートチューニングして
もよい。
第9図は本発明の第4実施例を示すものである。この
実施例は、第7図に示した第3実施例を更に具体化した
場合を示している。すなわち、内視鏡51の先端の湾曲部
52内には、一対のコイルばね状の形状記憶合金体531,53
2が内視鏡51の中心軸に対して180゜ずらしてそれぞれ配
置してある。形状記憶合金体531,532は、それぞれ駆動
回路541,542に接続されていて、この駆動回路541,542
よって通電加熱され、内視鏡51の軸方向に縮むことによ
り湾曲動作を行なう。
形状記憶合金体531,532は、上記したように通電加熱
されるとその抵抗値が変化し、その抵抗値は形状記憶合
金体531,532に接続された抵抗検出部551,552によって検
出される。検出された抵抗値、すなわち抵抗検出部551,
552から出力される抵抗値信号は、それぞれ切換スイッ
チ561,562のa側を介して変位算出部571,572に送られ、
ここで変位信号λP1P2に換算された後、それぞれ比
較器581,582に入力される。
比較器581,582には、操作入力λに応じて操作信号
λ1が入力される。そして、比較器581,582は、操
作信号λ1と変位信号λP1P2とを比較すること
により、それらの偏差信号Δλ1,ΔλをPIDコントロ
ーラ591,592に出力する。PIDコントローラ591,592は、
上記偏差信号Δλ1,Δλに応じて形状記憶合金体531,
532に通電するよう、駆動回路541,542にそれぞれ制御信
号を送る。
このように、湾曲部52の変位を制御するときは、切換
スイッチ561,562はa側に接続されている。
また、抵抗検出部551,552から出力される抵抗値信号
は、それぞれ切換スイッチ561,562のb側を介して抵抗
変化幅検出部601,602内のピークホールド回路611,612
よびボトムホールド回路621,622にそれぞれ送られる。
さて、内視鏡51の使用直前に制御部63は、切換スイッ
チ561,562をそれぞれb側に設定し、またPIDコントロー
ラ591,592に形状記憶合金体531,532を徐々に加熱するよ
うな制御信号を送り、形状記憶合金体531,532が充分に
湾曲する(抵抗値が最小になる点Af)まで通電加熱を行
なう。このとき、抵抗変化幅検出部601,602のピークホ
ールド回路611,612およびボトムホールド回路621,622
より、形状記憶合金体531,532の抵抗値の最大値および
最小値をそれぞれ検出し、記憶部64に記憶できるように
なっている。
次に、第9図の動作について説明する。まず、図示し
ない操作部から入力された操作信号λ(0≦λ≦1)
は、形状記憶合金体531,532の湾曲方向および湾曲量に
応じて、操作信号λ1として入力される。このと
き、一方の形状記憶合金体531にはλ=λ、他方の形
状記憶合金体532にはλ=1−λが操作信号として入
力される。以下、各形状記憶合金体531,532は同様な動
作を行なうため、一方の形状記憶合金体531について説
明する。
操作信号λはPIDコントローラ591に入力され、操作
信号λに応じた湾曲量が得られるように、かつ迅速に
湾曲量に到達するように制御信号が出力され、駆動回路
541に入力される。このとき、操作信号λは正規化抵
抗を表している。この正規化抵抗は、形状記憶合金531
の抵抗値変化幅により規定されているため、正確な抵抗
値変化幅を得ることが必要である。
そこで、制御部63では、内視鏡51の使用の直前に形状
記憶合金体531の抵抗値変化幅ΔRを測定するために、P
IDコントローラ591に制御信号を送る。PIDコントローラ
591は、形状記憶合金体531が第10図のAs点からAf点にな
るに充分な通電加熱が行なわれるよう、駆動回路541
動作させる。
このとき、通電加熱された形状記憶合金体531は、室
温からAs点までは僅かに抵抗値が増加する。そして、As
点で最大値を示した後に急激に抵抗値は減少を始め、Af
点で最小値を示す。Af点を越えると、再び僅かながら抵
抗値は増加を始める。
この最大抵抗値と最小抵抗値を求めるために、制御部
63は切換スイッチ561をb側に設定し、抵抗検出部551
抵抗変化幅検出部601とを接続する。そして、抵抗変化
幅検出部601内のピークホールド回路611およびボトムホ
ールド回路621において、それぞれ最大抵抗値Rmaxおよ
び最小抵抗値Rminを検出し、記憶部64にそれぞれ記憶す
る。
最大抵抗値Rmaxおよび最小抵抗値Rminの検出が終了す
ると、制御部63は切換スイッチ561をa側に切換え設定
し、さらに記憶部64に記憶された最大抵抗値Rmaxおよび
最小抵抗値Rminを変位算出部571に出力する。そして、
内視鏡51の操作が実際に行なわれると、形状記憶合金体
531の抵抗値は抵抗検出部551によって検出され、変位算
出部571に入力される。
変位算出部571は、抵抗検出部551から入力される抵抗
値信号を、あらかじめ入力されている最大抵抗値Rmaxお
よび最小抵抗値Rminによって正規化し、正規化抵抗信号
λP1として比較器581に送る。比較器581では、操作信号
λと正規化抵抗信号λP1との差をとり、その偏差信号
ΔλをPIDコントローラ591に入力することにより、所
望の湾曲量を得るように制御する。
次に、前記抵抗変化幅検出部601,602の構成を第11図
ないし第13図を参照して詳細に説明する。なお、ここで
は、形状記憶合金体531,532は符号53、抵抗検出部551,5
52は符号55、切換スイッチ561,562は符号56、PIDコント
ローラ591,592は符号59、抵抗変化幅検出部601,602は符
号60、ピークホールド回路611,612は符号61、ボトムホ
ールド回路621,622は符号62として説明する。
第11図は抵抗変化幅検出部60の一例を示している。す
なわち、制御部63が最大抵抗値Rmaxおよび最小抵抗値Rm
inを求めるために、PIDコントローラ59に充分に大きな
通電加熱をさせて、ピークホールド回路61およびボトム
ホールド回路62によって最大抵抗値Rmaxおよび最小抵抗
値Rminを求めた後は、早急に形状記憶合金体53の通電加
熱を停止する必要がある。形状記憶合金体53をAf点を越
えて更に通電加熱を続けると、形状記憶合金体53は記憶
された形状を忘れてしまう可能性があり、また、疲労特
性が悪化して寿命が短くなってしまう。
そこで、ボトムホールド回路62の出力と抵抗検出部55
の出力をオペアンプ71によって増幅し、その出力をコン
パレータ72に入力する。コンパレータ72にぱ、あらかじ
めスレッショルド電圧VSが設定されており、形状記憶合
金体53の最小抵抗値Rminよりも、ある値だけ大きくなっ
た場合(さらに加熱されて形状記憶合金体53の抵抗値が
大きくなった場合)に、コンパレータ72はその出力を制
御部63に出力し、制御部63は通電加熱を停止するように
PIDコントローラ59に制御信号を出力する。
以上説明した第11図の抵抗変化幅検出部60によれば、
正確に抵抗値変化幅を検出でき、精度よく湾曲量を制御
できる。また、最小抵抗値の検出後、形状記憶合金体53
の通電加熱を停止するため、抵抗値変化幅を検出する時
間を著しく短縮できる。
第12図は抵抗変化幅検出部60の他の例を示している。
すなわち、切換スイッチ56のb側には、サンプルホール
ド回路73および第1微分器74の各入力がそれぞれ接続さ
れている。第1微分器74の出力は第2微分器75の入力に
接続され、第2微分器75の出力はコンパレータ76を介し
て制御部63に送られ、制御部63では、コンパレータ76の
出力に基づきサンプルホールド回路73および記憶部64に
トリガ信号を送り、サンプルホールド回路73の出力を記
憶部64に記憶させるようになっている。
このような構成において、第12図の動作を第13図を参
照して説明する。第13図(a)は抵抗検出部55の出力電
圧波形であり、形状記憶合金体53の抵抗値変化に比例し
た出力が得られる。今、形状記憶合金体53が時間ととも
に通電加熱されると、最初はわずかながら出力電圧は上
昇し、形状記憶合金体53がAS点に達すると急激に減少を
始め、Af点で、また、わずかながら上昇を始める。
この出力電圧を第1微分器74に入力することにより、
その出力電圧は第13図(b)のような微分波形となる。
第1微分器74の出力電圧を更に第2微分器75に入力する
ことにより、その出力電圧は第13図(c)のような微分
波形となる。この出力電圧のパルス波形は第13図(a)
の波形の変曲点を示しており、この変曲点において最大
抵抗値および最小抵抗値を表している。したがって、第
2微分器75の出力電圧をコンパレータ76を通して制御部
63に入力することにより、制御部63では、これを基にト
リガ信号をサンプルホールド回路73および記憶部64に送
り、記憶部64に最大抵抗値および最小抵抗値を記憶す
る。
また、制御部63では、第2微分器75の出力電圧の正の
パルス波形を検出した後、形状記憶合金体53の通電加熱
を停止すべく、PIDコントローラ59に制御信号を送ると
ともに、切換スイッチ56をa側に切換え設定する。
以上の動作により、形状記憶合金体53の最大抵抗値Rm
axおよび最小抵抗値Rminを正確に測定できる。
なお、上記説明において、形状記憶合金体53の最大抵
抗値Rmaxおよび最小抵抗値Rminを検出し、正規化抵抗λ
を求めたが、精度が要求される場合、あるいは、大きな
変位が要求される場合、それに応じて正規化抵抗λを変
えることができる。たとえば高精度が要求される場合に
は、リニアリティの良い範囲(As点とAf点との中間付
近)のみを用いればよい。たとえばΔRの両端の10%を
除くと、 ということになる。
また、大きな変位が必要な場合は、求めた最大抵抗値
Rmaxおよび最小抵抗値Rminの範囲を全て用いればよいこ
とは明白である。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明の位置制御装置によれば、
形状記憶合金体を用いたアクチェータの位置制御におい
て、環境や疲労などによって形状記憶合金体の抵抗値が
変動した場合においても、自動的にその抵抗値変動を補
償し、常に高精度で良好な位置制御が可能となる。ま
た、特に変位センサなどを必要としないので、小形化が
極めて容易となる。したがって、たとえば小形化が強く
要求される医療用および工業用の内視鏡に応用して顕著
な効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の実施例を説明するためのもので、第1図は
第1実施例を示す構成図、第2図ないし第4図は第1実
施例における抵抗検出部および駆動部を詳細に説明する
構成図、第5図は第4図の動作を説明するパルス波形
図、第6図は第2実施例を示す構成図、第7図は第3実
施例を示す構成図、第8図は第3実施例における湾曲部
内の構造を説明する斜視図、第9図は第4実施例を示す
構成図、第10図は第9図の動作を説明するための形状記
憶合金体の温度と抵抗値との関係を示す図、第11図およ
び第12図は第4実施例における抵抗変化幅検出部を詳細
に説明する構成図、第13図は第12図の動作を説明するた
めの要部信号波形図である。 1……アクチェータ、21,22……形状記憶合金体、3…
…結合部、41,42……抵抗検出部(抵抗検出手段)、5
……変位算出部(変位算出手段)、61,62……比較器
(比較手段)、71,72……駆動部(駆動手段)、8……
記憶部(記憶手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G05D 3/00 H02N 10/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】形状記憶合金体の変位に基づいて動作する
    アクチェータと、 前記形状記憶合金体を加熱冷却する駆動手段と、 前記アクチェータの変位と変位の目標値との偏差に基づ
    き前記駆動手段を作動させる比較手段とから構成された
    位置制御装置において、 前記形状記憶合金体の抵抗値を検出する抵抗検出手段
    と、 位置制御開始前に前記形状記憶合金体の最大抵抗値およ
    び最小抵抗値を求め記憶する記憶手段と、 前記抵抗検出手段の出力と前記記憶手段に記憶された情
    報とにより前記アクチェータの変位を算出する変位算出
    手段と を具備したことを特徴とする位置制御装置。
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