JP2768985B2 - 光学式情報記録再生装置 - Google Patents

光学式情報記録再生装置

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JP2768985B2
JP2768985B2 JP1192711A JP19271189A JP2768985B2 JP 2768985 B2 JP2768985 B2 JP 2768985B2 JP 1192711 A JP1192711 A JP 1192711A JP 19271189 A JP19271189 A JP 19271189A JP 2768985 B2 JP2768985 B2 JP 2768985B2
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靖浩 宮崎
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、フォーカスエラー信号における位置ずれ情
報信号のオフセットを除去することのできる光学式情報
記録再生装置に関する。
〔従来の技術〕 光ディスク等を情報記録媒体とする光学式情報記録再
生装置は、光学式ピックアップにより情報記録媒体に光
ビームを照射し、そこからの反射光を検出して行うよう
になっている。この光学式ピックアップは、最近、目的
のトラックに追従させるに際し高速アクセス化等が要求
され、分離型ピックアップが普及し始めている。
これは光学式ピックアップが、少なくとも光源を設け
た固定部と、少なくともこの光源からの光ビームを情報
記録媒体の所定の位置に照射するための反射部材を設け
た可動部とに分離して成るものである。このように光源
を有する光学系を分離固定しているため、光源部の組
立、調整が容易であるとともに、トラッキング制御は可
動部に組み込まれる反射部材や対物レンズを移動調整す
ること及び/又は可動部全体を移動することにより高精
度に行うことができる。さらに、光ビームをトラックを
横断して大幅に移動させるときには、光源部と分離した
可動部全体をスライダ構造等を介して移動させることに
より行うことができる。
この分離型ピックアップにおいてトラッキング制御を
行う場合、次のような不具合が生じることがある。つま
り、固定部からの出射光が可動部の可動軸に対して傾き
を持っている場合、機械的誤差により光ディスクの半径
上位置によって可動部にタンジェンシャル方向の位置ず
れが発生する場合、光学式情報記録再生装置内の部位の
熱特性の影響により光軸ずれが発生する場合、ディスク
にタンジェンシァル方向の傾きがある場合、光学系に対
するスピンドルモータのターンテーブルの傾きが熱特性
等の影響で経年的に変化した場合、またタンジェンシャ
ル方向に洩れ込んでいるディスク溝横断信号がある場合
等にフォーカスエラー信号に位置ずれによるオフセット
が生じることがある。
第5図は、上記光軸ずれが発生する状態の1例を示し
たもので、これによると光ディスク内周に位置する可動
部20が可動軸Aに対しある傾き誤差を持っている場合、
可動部20が移動して光ディスク外周の20aに位置すると
固定部21において受光する光ビームの光軸は、δ分だけ
ずれを生じていることが明らかである。なお、22は光デ
ィスクを回転させるスピンドルモータの位置を示す。
この分離型ピックアップの光軸ずれを解決するための
手段として、特開昭61−182640号公報には移動部の反射
部材に入射する光の入射角変化を検出し、この検出結果
に基づいて入射角変化を打ち消すように反射部材を調整
して、ヨーイング等による固定部と可動部との相対位置
の変化を補正するようにした内容が開示してある。
ところが、この方法は可動部に光軸ずれ検出用の2分
割光検出器を設けなければならない。またこの2分割光
検出器へ光線を導くためのビームスプリッタも設けなけ
ればならないため、可動部の重量が増しシーク特性が劣
化するという不具合がある。
次に特開昭61−14863号公報には、アクチュエータに
入る光ビームの入射光を2つに分離し、一方を通常の記
録・再生・消去を行う光ビームとし、他方をアクチュエ
ータ内で反射させ、その反射量とディスクからの反射光
とを再度同一光路を通させた後、固定光学系内で両反射
ビームを分離し、後者の反射ビームから検出された光点
制御信号に補正をかけ、光軸ずれの影響を除去するよう
にした内容が開示してある。
ところが、この方法は可動部に光軸ずれ検出用のビー
ムスプリッタ、λ/4板、ミラーを設ける必要があるため
可動部重量が増しシーク特性が劣化するという不具合、
また光軸ずれ検出器へ光線を導くためのビームスプリッ
タを固定部に設けているためレーザへ戻るP偏光成分が
大きいという不具合がある。
本発明は、上記不具合を解決すべく提案されるもの
で、可動部に追加部品を設けず、固定部にビームスプリ
ッタ、2分割光検出器を設けることによりタンジェンシ
ャル方向の光軸ずれ、ディスク溝横断信号等を検出して
フォーカス信号における位置ずれ情報信号のオフセット
を除去することのできる光学式情報記録再生装置を提供
することを目的としたものである。
〔課題を解決するための手段及び作用〕
上記目的を達成するため、本発明は、少なくとも光源
を有する固定部と、少なくとも対物レンズを有し、前記
固定部と分離して光ディスクのトラックを横切る方向に
移動可能な可動部とを具える分離型ピックアップを有す
る光学式情報記録再生装置において、前記固定部には、
前記光ディスクからの反射光を2つの光束に分割するビ
ームスプリッタと、このビームスプリッタで分割される
一方の光束に基づいてフォーカスエラー信号を検出す
る、少なくとも前記トラックのタンジェンシャル方向に
2分割された光検出器を有するフォーカスエラー検出系
と、前記ビームスプリッタで分割される他方の光束に基
づいて、前記光ディスクに照射される光ビームのタンジ
ェンシャル方向におけるオフセット信号を検出する、少
なくともタンジェンシャル方向に2分割された光検出器
を有する光量分布検出系と、前記フォーカスエラー検出
系で検出されるフォーカスエラー信号と前記光量分布検
出系で検出されるオフセット信号との差に基づいて、タ
ンジェンシャル方向におけるオフセットを除去したフォ
ーカスエラー信号を演算する演算手段とを設けたことを
特徴とするものである。
〔実施例〕
第1図Aは、本発明の第1実施例を示す構成図であ
る。この装置は、スピンドルモータ11により回転するデ
ィスク10の下方に可動部12が配設してある。この可動部
12には、光源からの光を反射する反射部材9aおよび光ビ
ームをディスク10表面に集光する対物レンズ9bを設けて
あり、トラッキング制御は可動部全体12および/又は対
物レンズ9bを移動することによって行うようにしてあ
る。
可動部12に対して固定部13が設けてあり、分離光学系
を成している。固定部13は光源としてのレーザーダイオ
ード1が設けてあり、ここから出射された光ビームはコ
リメートレンズ2を介して平行光束となり、ビームスプ
リッタ3に入射されほとんどの光ビームは透過して可動
部12の反射部材9aで対物レンズ9b方向へ反射され、対物
レンズ9bを介してディスク10表面に集光照射されるよう
になっている。
ディスク10の記録層からの反射光は、前記対物レンズ
9bで集光されてほとんど平行光束とされ、前記反射部材
9aで反射されて固定部13のビームスプリッタ3に入射す
る。ここでほとんどが反射され検出系へと導かれるよう
になっている。このようにして前記ビームスプリッタ3
で反射され、検出系のビームスプリッタ4に導かれた光
ビームは反射されて一方の光ビームは臨界角プリズム6
に入射し、この臨界角プリズム6で反射された光ビーム
は光検出器である分割PD(フォトダイオード)8でフォ
ーカスエラー信号を検出するようになっている。このよ
うにしてフォーカスエラーを検出する方法は、臨界角法
と称せられる。
一方、前記ビームスプリッタ4を透過した他方の光ビ
ームは、集光レンズ5で集光されて光検出器である分割
PD7で受光される。ここではフォーカスエラー信号を検
出せず、光束のずれや光束内の光量分布を検出するよう
になっている(なお、光量分布検出のためには、集光レ
ンズ5は必ずしも必要ではないことはいうまでもな
い)。
第1図Bは、フォーカスエラー信号を検出するための
検出系の動作を示したものである。先ず分割PD8でタン
ジェンシャル方向に差動の演算をしてフォーカスエラー
信号を検出する。この場合フォーカスエラー信号の中に
は、光軸ずれ等によるオフセットも含まれている。一
方、分割PD7はタンジェンシャル方向に差動の演算をす
ることで、光軸ずれ等によるオフセットのみの信号を検
出する。したがって、分割PD7と分割PD8による二つの差
動信号をさらに差動演算すれば、光軸ずれ等によるオフ
セットを除去したフォーカスエラー信号のみが得られる
こととなる。
第2図は、フォーカスエラー信号を得るための概念を
詳細に説明したものである。フォーカスエラー信号を検
出するための分割PDは、タンジェンシャル方向の光軸ず
れ等の影響を含んだフォーカスエラー信号を検出する。
もう一方の分割PDは、光軸ずれ等の影響を光量分布ずれ
として検出する。そしてそれぞれの分割PDは、タンジェ
ンシャル方向の光軸ずれがない状態では上段に示すごと
く、その方向の差動信号は0となっている。
次に、タンジェンシャル方向の光軸ずれがある状態で
は、フォーカスエラー検出用の分割PDでは下段に示すよ
うにδTだけの光軸ずれ成分が生じる。一方、光量分布
検出用の分割PDではδT′だけの光軸ずれ成分が生じ
る。したがって、フォーカスエラー検出用の分割PDのタ
ンジェンシャル方向の差動信号から光量分布検出用の分
割PDの差動信号によるある定数G1を乗じたものを引く演
算をすれば、{(A+D)−(B+C)}−G1{(A′
+D′)−(B′+C′)}=フォーカスエラー信号と
なり、光軸ずれの影響を除去したフォーカスエラー信号
が得られるのである。
定数G1の値は、タンジェンシャル方向の光軸ずれがな
い理想的な状態では(A+B+C+D)=(A′+B′
+C′+D′)となるように設定すれば、光軸ずれの影
響の除去効果は最大となる。一方、ディスクの記録層か
らの反射光の同一光束を2光束に分離し、フォーカスエ
ラー検出用の分割PDと光量分布検出用の分割PDへ導き、
それぞれの差動演算により光軸ずれの影響を除去したフ
ォーカスエラー信号を得る本実施例においては、前記光
束中のタンジェンシャル方向に漏れ込んでいるディスク
溝横断信号を除去したフォーカスエラー信号も前記と同
様にして得ることができることはいうまでもない。この
ディスク溝横断信号の定数G1の値も同様に(A+B+C
+D)=(A′+B′+C′+D′)となるように設定
すればよいこととなる。したがって、G1の最適値を決め
る調整は、フォーカスエラー検出用の分割PDと光量分布
検出用の分割PDそれぞれの差動演算後のフォーカスエラ
ー信号に漏れ込んでいるディスク溝横断信号が最少とな
るようにすればよい。
第3図は、本発明の第2実施例を示したもので第1実
施例と対応する個所には同一符号を付した(以下の実施
例についても同様)。本実施例は、光磁気ヘッドに応用
した場合のもので、フォーカスエラー信号の検出には第
1実施例と同様に臨界角法を用いている。レーザーダイ
オード1から出射された光ビームはコリメートレンズ2
を透過し、平行光束は偏光ビームスプリッタ3aを透過
し、反射部材9aを介して反射し対物レンズ9bによりディ
スク10aを照射する。ディスク10の記録層からの反射光
は、前記対物レンズ9bで集光され平行光束となって固定
部13の偏光ビームスプリッタ3aに入射する。ここで光ビ
ームのほとんどが反射された後、λ/2板14を透過するこ
とにより偏光方向が45度回転され、さらに検出系の偏光
ビームスプリッタ4aに入射して光束が2分割される。
一方の光ビームは臨界角プリズム6へ入射し、反射し
た光ビームは集光レンズ15を透過して分割PD8で受光さ
れる。他方の光ビームは前記偏光ビームスプリッタ4aを
透過した後、集光レンズ5を透過して分割PD7で受光さ
れる。
このように構成してあるのでフォーカスエラー信号は
(A−B)−G1(A′−B′)によって得られ、光軸ず
れの影響を除去したものとなる。そして光磁気信号は
(A+B)−G2(A′+B′)によって得られるがこの
場合のG1、G2はある定数である。
第4図は、本発明の第3実施例を示したものでフォー
カスエラー信号の検出方式にナイフエッジ法を用いたも
のである。ここでナイフエッジ法とは、ディスクから戻
ってきた収束光炉中にナイフエッジを配設して、受光素
子上での光点像の移動量を検出することによってフォー
カスエラーを検出するものである。
本実施例では、検出系のビームスプリッタ4で反射さ
れた一方の光ビームは集光レンズ16で集光されるが、そ
の焦点位置近傍にナッフエッジ17が設けてあるので、こ
のナイフエッジ17によって一部が遮光されて光ビームが
分割PD8で受光されるようになっている。またビームス
プリッタ4を透過した他方の光ビームは、集光レンズ5
を透過して分割PD7で受光されるようになっている。そ
して、フォーカスエラー信号は(A−B)−G1(A′−
B′)よって得られ、光軸ずれの影響を除去したものと
なるのである(G1はある定数)。
本発明は以上の実施例に限定されるものではなく、他
のフォーカスエラー検出法である非点収差法等において
も、フォーカスエラー検出用の分割PDと光量分布検出用
の分割PDを設けてそれぞれの差動演算を行うことによ
り、光軸ずれの影響を除去したフォーカスエラー信号を
得ることができることはいうまでもない。なお、非点収
差法とは非点収差を発生する光学部品、例えば円筒レン
ズを利用して受光素子上に結像するスポットの変化を検
出して行うものである。
以上の各実施例により得られたフォーカスエラー信号
は、所要の回路を経て光ピックアップのレンズアクチュ
エータに送られフォーカスコイルに印加される。そして
対物レンズは、駆動するレンズアクチュエータによりデ
ィスク面と垂直な方向に移動されフォーカス制御が行わ
れるのである。
〔発明の効果〕
本発明によれば、可動部に光軸ずれ検出のための特別
の検出光学系を設けることなく、光ディスクに照射され
る光ビームのタンジェンシャル方向におけるオフセット
を除去したフォーカスエラー信号を得ることができるの
で、可動部を小型軽量化でき、良好なシーク特性を得る
ことができる。したがって、固定部からの出射光が可動
軸に対しタンジェンシャル方向の傾き誤差を有している
場合、また機械的誤差によりディスク半径位置によって
可動部にタンジェンシャル方向の位置ずれが生じている
場合、また光学式情報記録再生装置内のある部分の熱特
性の影響によりタンジェンシャル方向の位置ずれが発生
している場合、また光学系に対して相対的にディスクの
タンジェンシャル方向の傾き角がある場合、またその量
が半径位置によって異なる場合、またタンジェンシャル
方向に洩れ込んでいるディスク溝横断信号が生じている
場合等において、フォーカスオフセットをキャンセルす
ることができ、光ピックアップにより安定した情報の記
録、再生、消去、シークが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図A,Bは、本発明の第1実施例を示す概要構成図、 第2図は、フォーカスエラー信号検出の概念説明図、 第3図は、本発明の第2実施例を示す概要構成図、 第4図は、本発明の第3実施例を示す概要構成図、 第5図は、光軸ずれが発生する状態を示す説明図であ
る。 1……レーザーダイオード 3……ビームスプリッタ 4……ビームスプリッタ 7……分割PD 8……分割PD 10……ディスク 12……可動部 13……固定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−230633(JP,A) 特開 昭62−89237(JP,A) 特開 昭62−89242(JP,A) 特開 昭61−182640(JP,A) 特開 昭61−148638(JP,A) 特開 昭63−317930(JP,A) 実開 昭60−169722(JP,U) 実開 昭63−157819(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 7/09

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも光源を有する固定部と、少なく
    とも対物レンズを有し、前記固定部と分離して光ディス
    クのトラックを横切る方向に移動可能な可動部とを具え
    る分離型ピックアップを有する光学式情報記録再生装置
    において、 前記固定部には、 前記光ディスクからの反射光を2つの光束に分割するビ
    ームスプリッタと、 このビームスプリッタで分割される一方の光束に基づい
    てフォーカスエラー信号を検出する、少なくとも前記ト
    ラックのタンジェンシャル方向に2分割された光検出器
    を有するフォーカスエラー検出系と、 前記ビームスプリッタで分割される他方の光束に基づい
    て、前記光ディスクに照射される光ビームのタンジェン
    シャル方向におけるオフセット信号を検出する、少なく
    ともタンジェンシャル方向に2分割された光検出器を有
    する光量分布検出系と、 前記フォーカスエラー検出系で検出されるフォーカスエ
    ラー信号と前記光量分布検出系で検出されるオフセット
    信号との差に基づいて、タンジェンシャル方向における
    オフセットを除去したフォーカスエラー信号を演算する
    演算手段とを設けたことを特徴とする光学式情報記録再
    生装置。
JP1192711A 1989-04-20 1989-07-27 光学式情報記録再生装置 Expired - Lifetime JP2768985B2 (ja)

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JP9867489 1989-04-20
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JPH0354732A JPH0354732A (ja) 1991-03-08
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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