JP2767945B2 - 衣類乾燥機 - Google Patents

衣類乾燥機

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JP2767945B2
JP2767945B2 JP2001765A JP176590A JP2767945B2 JP 2767945 B2 JP2767945 B2 JP 2767945B2 JP 2001765 A JP2001765 A JP 2001765A JP 176590 A JP176590 A JP 176590A JP 2767945 B2 JP2767945 B2 JP 2767945B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は一般家庭において使用する除湿型の衣類乾燥
機に関するものである。
従来の技術 従来例を第3図・第4図に示す。第3図は断面図であ
り、第4図は乾燥用空気ケーシングを回転ドラム側から
見た図を示している。図において、1は乾燥機の本体、
2は本体1内に回転自在に設けられ、モータ3によって
ドラムベルト4を介して駆動される回転ドラム、5は本
体1の前面に設けた衣類投入口、6は回転ドラム2内に
流入する乾燥用空気を加熱するヒータ、7は回転ドラム
2の後部に設けられた熱交換ファンで、送風と熱交換機
能をもっており、モータ3よりファンベルト8を介して
駆動される。9は熱交換ファン7の乾燥用空気ケーシン
グで、回転ドラム2の後面に設けられ、中央部には回転
ドラム側吸気孔10を有している。11は回転ドラム2の後
面に設置した糸屑等を取り除くフィルタ、12は冷却用空
気ケーシングで、乾燥用空気ケーシング9と同様に中央
部に吸気孔13を有している。14は冷却用空気ケーシング
12の一部に形成した冷却用空気のケーシング排気孔であ
り、16は熱交換ファン7及び回転ドラム2を回転自在に
支持する軸で、乾燥用空気ケーシング12を本体1に固定
している保持板17に固着されている。18は乾燥用空気ケ
ーシング9と冷却用空気ケーシング12との間に介在させ
た仕切り板で、熱交換ファン7の外周部とでフェルトを
介して乾燥側と冷却側とを左右に気密に分離している。
20は循環ダクトで、乾燥用空気ケーシング9に設けてい
る排気孔19から乾燥用空気をヒータ6へ導く導風路の機
能を有している。また21はこの循環ダクト20の途中に設
けた排水孔で、熱交換ファン7における熱交換で生じた
凝縮水を排出する。22は本体1の後面を覆う裏板で、そ
の一部に冷却用空気を吸気する吸気孔23を有している。
なお、矢印Aは冷却用空気の流れ、矢印Bは乾燥用空気
の流れを示している。
上記乾燥機において、モータ3が回転すると、衣類を
収容した回転ドラム2及び熱交換ファン7が回転し、空
気の流れA・Bが生じる。そして乾燥用空気Bはヒータ
6で加熱され回転ドラム2内の衣類を乾燥させた結果高
温多湿となり、熱交換ファン7に循環されてくる。一方
冷却用空気Aである外気は、裏板22に設けられた吸気孔
23より吸気され、冷却用空気ケーシング12のケーシング
排気孔14より、本体1に設けた本体側排気孔15を通って
外部に排気される。そして上記循環された高温多湿の乾
燥用空気はこの熱交換ファン7に接触し、上記冷却用空
気により冷却除湿され、再び回転ドラム2内に循環され
る。以上のようにして衣類が乾燥処理される仕組みとな
っている。
発明が解決しようとする課題 ここで衣類乾燥機を200V仕様とした場合、単位時間当
りのヒータ入力の増加が可能となり、大幅な乾燥時間の
短縮が望めるものである。しかし従来の構成で、ヒータ
を200V仕様とすると、ヒータ出力としては100V仕様に比
べ2倍とれることになるが、従来の乾燥用空気の風量の
ままでは風量不足となり、この結果乾燥用空気が異常に
高温となる。一般に乾燥用空気は衣類保護の面から約55
℃以下に設定されている。そのためヒータを200V仕様と
するためには、乾燥用空気の風量を増す必要がある。従
来の構成で風量を増すためには、(1)熱交換ファンの
回転数を増す(2)熱交換ファンの径を大きくする
(3)熱交換ファンのブレードを高くする等が考えられ
る。しかし(1)の対策で回転数を高くすると騒音の問
題が生じる。次に(2)の対策の場合、現状の熱交換フ
ァンが現状の筐体で許せるほぼ限界の大きさであり、こ
れ以上大きくすると乾燥機本体が大きくなってしまう。
(3)ではある程度対応できるが、熱交換ファンの樹脂
成型性の面から限界が生ずる。以上のように、従来の構
成における熱交換ファンのみの改良だけで乾燥用空気の
風量を増すことは相当の難しさがある。
本発明は、上記従来の構成が有していた課題を解決し
ようとするものであって、乾燥用空気のケーシング及び
循環経路を改善することで、乾燥用空気の風量を増し、
ヒータの200V仕様に対応し乾燥時間の短縮を可能とする
と共に乾燥機全体の設計にも自由度の高い衣類乾燥機を
提供することを目的とするものである。
課題を解決するための手段 上記目的を達成するための手段は、乾燥機の本体と、
この本体内に回転自在に設けた回転ドラムと、この回転
ドラムの後部に設けた送風と熱交換機能を持つ熱交換フ
ァンと、この熱交換ファンの一方側の乾燥用空気ケーシ
ングと、他方側の冷却用ケーシングと、上記回転ドラム
と熱交換ファンを駆動するモータとを有し、上記乾燥用
空気ケーシングには複数個の乾燥用空気の排気孔を設
け、この各々の排気孔に空気を導く各々のトングの位置
を隣接するトング間の円周距離がほぼ同一になるよう配
設し、この排気孔より上記回転ドラムへ各々独立した循
環経路を配設し、これら各々の経路中にヒータを設けた
衣類乾燥機とするものである。
作 用 上記構成により、衣類乾燥機自体を大型化することな
く大風量型のケーシング構成を実現できるとともに乾燥
空気の循環経路の流路抵抗を提言し、乾燥用空気流量を
容易に増大できるものである。さらに、排気孔の位置が
どのように配置されても、各循環経路の風量を均等にす
ることができるものである。
実施例 以下本発明の実施例を第1図・第2図に基づいて説明
する。図において、24は乾燥用空気ケーシング25の第一
の排気孔であり、この第一の排気孔24と循環ダクト26及
びヒータ27が回転ドラム2へ通ずる第一の循環経路を構
成している。28はこの循環経路の途中に設けた排水孔で
ある。29は乾燥用空気ケーシング24の第二の排気孔で、
この第二の排気孔29と循環ダクト30及びヒータ31が回転
ドラム2へ通ずる第二の循環経路を構成している。乾燥
用空気ケーシング25は複数個、本実施例では2個の乾燥
用空気の排気孔24・29を第2図に示すようにファンの回
転中心に対して非対称の位置に設けている。そして乾燥
用空気を各々の排気孔24・29に導くトング32・33を点対
称の位置に配設した構成としている。なお第1図・第2
図において、第4図に示した従来例と同一部材について
は同一符号を付して説明を省略した。
以下本実施例の作用を説明する。モータ3が回転する
と、衣類を収容した回転ドラム2及び熱交換ファン7が
回転する。このとき、熱交換ファン7中央より吸気した
乾燥用空気は、第一の排気孔24から排気されるC1と第二
の排気孔29から排気されるC2とに別れて分流する。C1
は、トング33からトング32の間から排気される風量であ
り、C2はトング32からトング32の間から排気される風量
である。即ちトングとトングの円周距離によって風量が
決まるわけであり、本実施例ではトング32・33は上述の
通り略点対称の位置に配設している。このため上記トン
グ間の円周距離はほぼ同一であり、2つの排気孔が点対
称の位置に配置されていなくても、各々の排気孔から排
気される風量は均等となるものである。更に本実施例で
は、各々の排気孔24・29より循環経路を設けているた
め、従来の構成に比べ流路抵抗を低減でき、風量増が可
能となるものである。
即ち本実施例の構成は、乾燥用空気ケーシング25に排
気孔を2箇所設け、各々の排気孔24・29より循環経路を
設けた構成としているため大風量型のケーシングを実現
できるものである。その結果、循環ダクト26・30は自在
の位置に配設することが可能となり、乾燥機全体の設計
に自由度をもたせ得ることが出来るものである。
以下乾燥用空気の作用は従来例と同様であり、衣類か
ら出た水分を含んだ乾燥用空気は熱交換ファン7により
除湿され、結露した水分は排水孔28より排水される。一
方、冷却用空気は従来例と全く同様であるため説明は省
く。なお、本実施例では第二の循環ダクト30には結露水
分の排水口は設けていないが、これは熱交換ファン7で
除湿され、結露して水分となることによって下方に落下
するため第一の循環ダクト26に設けた排水孔28で排水が
可能となるためである。
本実施例で実験の結果、従来の構成のものでは風量が
約1.1m3/分であったのに対し、約1.6m3/分の風量となり
約50%増となる結果が得られた。従って乾燥用空気の温
度を従来と同様に維持するとすると、ヒータ出力として
は約50%増が可能となる。
このように、本実施例の構成は200V仕様に対する風量
増対策として非常に有効であることが分かる。なお、20
0V仕様として限界までヒータ出力(熱量)を取り出すた
めに風量の2倍増を図るには、本実施例をベースとして
前述の熱交換ファン7の回転数増・径大化・ブレード高
さ増等を組み合わせることにより容易に実現することが
できるものである。
さらに本構成であれば乾燥用空気を各々の循環ダクト
26・30に均等な風量で送ることが出来るため、各々の循
環ダクト26・30の通風断面大きさ、あるいはヒータの容
量等が同一の規格部品で対応可能となるものである。
発明の効果 本発明によれば、複数個の乾燥用空気ケーシングの排
気孔を設け、それぞれ独立してドラムへ循環経路を設け
た構成とすることで、乾燥用空気の風量を容易に増すこ
とが可能となり、さらに乾燥用空気ケーシングの排気孔
を熱交換ファン回転の中心に対して点対称の位置に配設
しなくとも乾燥用空気を均等に分流することが可能であ
るため、循環ダクトの位置を自在に設定することが可能
であり、乾燥機の設計に自由度を増すことができるもの
で実用的かつ有効で価値あるものといえる。
【図面の簡単な説明】
第1図は第一の手段の一実施例である衣類乾燥機の断面
図、第2図は同乾燥用空気ケーシングを示す平面図、第
3図は、従来の衣類乾燥機を示す断面図、第4図は、同
乾燥用空気ケーシングを示す平面図である。 24……乾燥用空気ケーシングの第一の排気孔、25……乾
燥用空気ケーシング、26……第一の循環ダクト、27……
第一のヒータ、29……乾燥用空気ケーシングの第二の排
気孔、30……第二の循環ダクト、31……第二のヒータ、
32・33……トング

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乾燥機の本体と、この本体内に回転自在に
    設けた回転ドラムと、この回転ドラムの後部に設けた送
    風と熱交換機能を持つ熱交換ファンと、この熱交換ファ
    ンの一方側の乾燥用空気ケーシングと、他方側の冷却用
    ケーシングと、上記回転ドラムと熱交換ファンを駆動す
    るモータとを有し、上記乾燥用空気ケーシングは複数個
    の乾燥用空気の排気孔を設け、この各々の排気孔に空気
    を導く各々のトングの位置を隣接するトング間の円周距
    離がほぼ同一になるよう配設し、この排気孔より上記回
    転ドラムへ各々独立した循環経路を配設し、これら各々
    の経路中にヒータを設けた衣類乾燥機。
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