JP2767564B2 - 染料組成物およびそれを用いる疎水性繊維材料の染色法 - Google Patents

染料組成物およびそれを用いる疎水性繊維材料の染色法

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JP2767564B2 JP8865995A JP8865995A JP2767564B2 JP 2767564 B2 JP2767564 B2 JP 2767564B2 JP 8865995 A JP8865995 A JP 8865995A JP 8865995 A JP8865995 A JP 8865995A JP 2767564 B2 JP2767564 B2 JP 2767564B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、染料組成物およびそれ
を用いる染色法に関する。更に詳しくは、特定の染料を
配合した水不溶性の染料組成物およびそれを用いる疎水
性繊維の染色法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、染色加工の分野においては、疎水
性繊維とりわけポリエステル繊維はその優れた繊維物性
により衣料用素材として欠くことのできないものとなっ
ている。その中において黒色分散染料による礼装用衣料
すなわちフォーマルウエアー加工は近年幅広く行われる
ようになってきた加工の一つに挙げられる。この分野の
染色加工においては被染物の色調ができるだけ深い黒色
であることが尊ばれ、いわゆる「カラスの濡れ羽色」と
いわれる濃黒色を求めて種々の検討が行われてきた。例
えば、繊維表面に微多孔を形成せしめる等の繊維自身の
改質による方法、繊維表面に低屈折率の樹脂皮膜を形成
させる等染色後加工法(濃染化加工)の改善および濃黒
色を与える新しい染料の開発等である。これらのうち染
料については濃黒色の染色物を与えるとともに、光源が
変わったときに起こる色ずれが小さい、すなわち演色性
が小さい性質を有することが必要とされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】光源が変わったときに
起こる染色物の色の変化(色ずれ)を演色性というが、
一般に黒色染色物においてこの色ずれが起こりやすく、
この場合標準光源D65等の下での色調に対する標準光
源Aを代表とするタングステン光源下での色調の変化が
問題とされることが多い。それはタングステン電球等の
完全放射体の相対分光分布がD65等の標準光源に対し
て著しく異なり、その結果大きな色調の変化が生じるた
めである。例えばホテルや結婚式場等で多用されるスポ
ットライトはタングステン電球による場合が多く、これ
らに照射された時、標準光源下では真黒であった衣料が
著しく赤味に見えるといった現象を生じる。このような
色ずれ(演色性)を改良する方法としては、特公平6−
6674号、同6−6675号、特公平5−18955
、同1−284562号等に650〜800nmの長
波長に吸収のある化合物を含有する染料組成物を用いて
染色する方法が提案されている。しかしこれまで開発さ
れたこのような長波長(あるいは近赤外)に吸収のある
化合物は演色性の改良効果が充分とはいえなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記したよ
うな課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の構
造で示される分散染料を配合して染色を行なうことによ
り前記課題が解決されることを見出し、本発明を完成さ
せたものである。
【0005】即ち本発明は、 (1)式(1)
【0006】
【化3】
【0007】(式(1)中、Xは塩素原子または臭素原
子を表し、Yは水素原子、アルコキシ基またはアルコキ
シアルコキシ基を表し、R1 、R2 はそれぞれ独立に水
素原子、直鎖若しくは枝分かれしたアルキル基または置
換されていてもよいアルキル基(但し、置換基としては
塩素原子、臭素原子、シアノ基、アルコキシ基、ヒドロ
キシ基、アリール基、アリールオキシ基、アルコキシカ
ルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基、アシルオ
キシ基、アリルオキシ基から選ばれる)、アリル基また
はシクロアルキル基を表す。ここでアルキル基およびア
ルコキシ基とは炭素数が1個乃至4個のものを表すもの
とする。)で示される染料一種以上および式(2)
【0008】
【化4】
【0009】(式(2)中、Yはアルコキシ基またはア
ルコキシアルコキシ基を表し、R1 、R2 はそれぞれ独
立に、水素原子、直鎖若しくは枝分かれしたアルキル基
または置換されていてもよいアルキル基(但し、置換基
としてはシアノ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリ
ール基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、
アルコキシカルボニルオキシ基、アシルオキシ基、アリ
ルオキシ基から選ばれる)、アリル基またはシクロアル
キル基を表し、R3 はアルキル基を表す。ここでアルキ
ル基およびアルコキシ基とは炭素数が1個乃至4個のも
のを表すものとする。)で示される染料を含有してなる
ことを特徴とする染料組成物 (2)前記(1)において式(1)で示される染料一種
以上50〜98重量%および式(2)で示される染料5
0〜2重量%を含有してなる前記(1)に記載の染料組
成物 (3)前記(1)乃至(2)の染料組成物を含有する黒
色用染料組成物 (4)前記(1)または前記(2)に記載の染料組成物
を用いる疎水性繊維材料の染色法に関する。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。疎水性繊
維ことにポリエステル繊維の黒色染色物を得る方法とし
ては、主として式(1)に示される濃紺色分散染料にオ
レンジ染料等を配合した黒色染料組成物を用いて染色す
る方法が一般的である。しかし、該濃紺色分散染料はそ
の最大吸収波長が560nm〜620nmまでのものが
殆どであり、その結果、前述のタングステン電球のよう
にその相対分光分布が長波長側に偏っている光源のもと
では、染色物が赤味に見える現象が生じる。本発明者ら
は式(1)の濃紺色分散染料と式(2)で示される青色
〜緑色分散染料を含有した染料組成物を用いることによ
り、このような赤味に見える現象を極めて大幅に改良で
きることを見出し、本発明に到達した。本発明の染料組
成物を用いて、疎水性繊維を染色すれば極めて演色性が
小さい、すなわち異なる光源下における色調のずれが極
めて小さい染色物が得られるものである。
【0011】本発明の染料組成物は式(1)で示される
染料一種以上を好ましくは50〜98重量%、式(2)
で示される染料を好ましくは50〜2重量%、さらに好
ましくは式(1)で示される染料一種以上を70〜95
重量%、式(2)で示される染料を30〜5重量%の割
合で配合して調製される。また本発明の染料組成物を調
製するに当たっては本発明の主旨を損なわない範囲で、
例えば色相の調整等のために上記以外の染料を配合して
も構わない。本発明の染料組成物の特に好ましい用い方
においては、本発明の組成物と黄乃至赤成分を配合して
黒色染料組成物となし、これを用いて疎水性繊維を染色
する。
【0012】本発明の染料組成物を調製するに当たって
使用される式(1)および式(2)で示される染料はい
ずれも公知であるか、または公知の方法によって容易に
得ることができる。例えば、式(1)で示される染料は
特公昭62−6592号、同45−12035号、同4
0−25431号、同44−14714号、同46−3
4516号、同49−39489号および同61−37
391号等に、式(2)で示される染料は特公昭45−
11024号、特開昭48−4526号、特公昭45−
12036号および同55−66957号等に記載の方
法でそれぞれ染料原末を容易に製造できる。
【0013】本発明の式(1)において好ましい置換基
の例としては次のようなものがあげられる。R1 , R2
としてはそれぞれ水素原子の他に1個乃至4個の炭素原
子をもつ直鎖または枝分かれした置換アルキル基、例え
ばβ−クロロエチル、β−ブロモエチル、β−シアノエ
チル、β−メトキシエチル、β−エトキシエチル、γ−
メトキシブチル、β−ブトキシエチル、γ−メトキシプ
ロピル、β−ヒドロキシエチル、γ−フェニルプロピ
ル、γ−メトキシ−β−ヒドロキシプロピル、ベンジ
ル、β−フェネチル、β−フェノキシエチル、メトキシ
カルボニルメチル、β−メトキシカルボニルエチル、β
−メトキシカルボニルオキシエチル、β−エトキシカル
ボニルオキシエチル、β−アセトキシエチル、β−プロ
ピオニルエチル、β−アリルオキシエチル等が挙げられ
る。またシクロアルキル基としては具体的には例えばシ
クロペンチル、シクロヘキシル等が挙げられる。
【0014】また式(2)において好ましい置換基の具
体例を示すと次のようなものがある。R1 , R2 として
はそれぞれ水素原子の他に1個乃至4個の炭素数をもつ
直鎖または枝分かれした置換アルキル基、例えばβ−シ
アノエチル、β−ヒドロキシエチル、β−メトキシエチ
ル、β−エトキシエチル、β−ブトキシエチル、γ−メ
トキシプロピル、γ−メトキシブチル、β−フェネチ
ル、γ−フェニルプロピル、β−フェノキシエチル、メ
トキシカルボニルメチル、β−メトキシカルボニルエチ
ル、β−メトキシカルボニルオキシエチル、β−エトキ
シカルボニルオキシエチル、β−アセトキシエチル、β
−プロピオニルオキシエチル、β−アリルオキシエチル
等が挙げられる。またシクロアルキル基としては具体的
には例えばシクロペンチル、シクロヘキシル等が挙げら
れる。
【0015】本発明の染料組成物は前記式(1)で示さ
れる染料1種以上および式(2)で示される染料の各原
末を好ましくは前記したような配合比で混合した後、微
粒子化(分散化)処理を施して染料組成物としてもよい
し、またこれらの染料原末について別々に微粒子化(分
散化)処理を施した後前記したような割合に混合しても
よい。後者にあっては染浴に個々に微粒子化(分散化)
された染料を添加し本発明の染料組成物と同じ組成を染
浴中で形成させてもよい。
【0016】式(1)で示される染料一種以上および式
(2)で示される染料の原末またはそれらの混合物を微
粒子化処理するに当たっては、一般的には染料原末をナ
フタレンスルホン酸とアルキルベンゼンスルホン酸のホ
ルマリン縮合物、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮
合物、クレゾールスルホン酸のホルマリン縮合物、クレ
ゾールと2−ナフトール−6スルホン酸のホルマリン縮
合物、アルキルナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合
物、クレオソート油スルホン酸のホルマリン縮合物、リ
グニンスルホン酸等のアニオン分散剤、またはエチレン
オキサイドとプロピレンオキサイドとのブロック共重合
物、アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物、
ポリスチレン化フェノールのエチレンオキサイド付加物
等の非イオン分散剤またはこれらのアニオン分散剤と非
イオン分散剤との混合物と少量の水の存在下にボールミ
ル、サンドグラインダーあるいはサンドミル等の粉砕機
を用いて十分に湿式粉砕することにより行なわれる。ま
たこのとき染料原末は通常、染料組成物の全量に対し1
0〜50重量%の割合で配合される。本発明の染料組成
物は微粒子化されたままのペースト状のままで、あるい
は乾燥してから染色に供される。
【0017】本発明の方法により染色し得る疎水性繊維
の具体例としてはポリエステル繊維、トリアセテート繊
維、ジアセテート繊維、ポリアミド繊維およびこれら同
志の混紡品が挙げられ、これらとレーヨン等の再生繊維
あるいは木綿、絹、羊毛等の天然繊維との混紡品であっ
てもよい。
【0018】式(1)で示される染料一種以上および式
(2)で示される染料を含有する染料組成物を用いて疎
水性繊維を染色するには、繊維を浸漬した水性溶媒中で
加圧下105℃以上、好ましくは110℃〜140℃で
染色するのが有利である。染色時間は通常30〜150
分である(高温染色法)。またo−フェニルフェノール
やトリクロロベンゼン等のキャリヤーの存在下に比較的
高温、例えば水の沸騰状態で染色することもできる(キ
ャリヤー染色法)。あるいは染料分散液を布にパディン
グし、150〜230℃、30秒〜1分間の乾熱処理を
施すいわゆるサーモゾル方式での染色も可能である(サ
ーモゾル染色法)。また乾熱処理の代わりに蒸熱(スチ
ーミング)を利用するパッドスチーム法での染色も可能
である。一方本発明の染料組成物を天然糊剤(例えばロ
ーカストビーンガム、グアーガム等)、加工糊剤(例え
ばカルボキシメチルセルロース等の繊維素誘導体、加工
ローカストビーンガム等)、合成糊剤(例えばポリビニ
ルアルコール、ポリビニル酢酸等)等とともに捺染糊を
調製し、布に印捺した後スチーミングまたはサーモゾル
処理する捺染法(テキスタイルプリント法)による染色
を行ってもよい。
【0019】本発明の染料組成物を用いて疎水性繊維を
黒色に染色するには、例えば次のように実施することが
出来る。まず前記で得られた本発明の染料組成物に、
黄、オレンジ又は赤染料等を配合して黒色用染料組成物
を調製し、これを用いて前記の染色方法により染色を行
う。又、別の方法では、染浴中に本発明の染料組成物
(微粒子化物)及び黄、オレンジ又は赤染料を投入し、
染浴中で黒色染料を形成せしめ、前記同様に染色を行
う。更に式(1)の染料、式(2)の染料及び黄、オレ
ンジ又は赤染料の各原末を混合して前記同様に微粒子化
処理を施して前記同様の染色方法を実施することも出来
る。ここにおいて、本発明の染料組成物に配合して黒色
染料を形成させるための染料としては、特に制限はなく
黄色染料、オレンジ染料、赤色染料等が適宜選択され
る。本発明の染料組成物に配合して黒色組成物とするの
に使用出来る染料の具体例としては、C.I.Disp
erse Orange 30、31、37、44、6
1、62、73、74、80、148、C.I.Dis
perse Yellow 163等が挙げられる。
【0020】以下に本発明の効果を表1によって説明す
る。説明中「部」および「%」はそれぞれ「重量部」お
よび「重量%」である。表1は式(1)で示される染料
一種以上および式(2)で示される染料を含有する本発
明の染料組成物とオレンジ染料を用いた実施例1〜4に
記載の黒色用組成物を用いて染色し、得られた黒色染色
物について演色性試験を実施した結果である。また式
(2)の染料を含有しない場合および式(2)の染料の
代わりに式(5)で示される特公平6−6675号の実
施例2に記載の染料を含有する場合について同様に染色
を行い、それぞれ比較例1および比較例2とした。
【0021】表1より、実施例の黒色用組成物はいずれ
も演色性を改良する成分を全く含有しない比較例1と比
べて、染色物に極めて小さい演色性、すなわち異なる光
源下における色調のずれの極めて小さい性質を与えるこ
とが認められる。さらには、特公平6−6675号の実
施例2に記載の染料を含有した比較例2と比較しても特
に濃染化加工後の染色物においてより演色性が小さいこ
とが認められる。
【0022】
【表1】 表1演色性試験(注3) 異なる2種の光源の下での色調変化の度合 染料組成物 未処理 濃染化後(注4) 本発明の実施例1の組成物 4−5 4−5 本発明の実施例2の組成物 4−5 4−5 本発明の実施例3の組成物 4 4 本発明の実施例4の組成物 4−5 4−5 比較例1(注1)の組成物 2R 2R 比較例2(注2)の組成物 4 3−4R
【0023】(注1)下記式(3)で示される染料原末
8部、下記式(4)で示される染料原末4部、C.I.
Disperse Orange 37の原末4部にデ
モールN(花王(株)製、アニオン分散剤)を加え全量
100部とし、これに少量の水を加えサンドグラインダ
ーを用いて微粒子化(分散化)を行い真空乾燥により乾
燥し、得られた染料組成物を比較例1とした。
【0024】
【化5】
【0025】
【化6】
【0026】(注2)比較例1で使用した染料原末をそ
れぞれ同様に配合したものに、式(5)で示される特公
平6−6675号の実施例2に記載の染料原末3部を加
え、さらにデモールNを加え全量100部とし、以下同
様の処理を実施して得られた染料組成物を比較例2とし
た。
【0027】
【化7】
【0028】(注3)実施例1〜4および比較例1、2
で得られた染料組成物10部にpH4.5に調整された
純水を加えて3000部とした5種類の染浴をそれぞれ
調製し、ポリエステルトロピカル布100部を浸漬し、
130℃で60分間染色した後、染色物を45%のカセ
イソーダ6部、ハイドロサルファイト6部、サンモール
RC−700(日華化学(株)製、アニオン界面活性
剤)3部を純水に加えて全量3000部とした浴で、8
0℃、10分間の還元洗浄を施し、水洗、乾燥して黒色
の染色物を得た。得られた染色物についてそれぞれ演色
性試験を行なった。演色性試験はJISで定めるD65
準光源照射下における色調を標準として色温度5500
Kの市販のタングステンランプ(ナショナルランプPR
F−500W、松下電気産業(株)製)の下での色調の
変化の度合いを、JIS変褪色用グレースケール判定級
JIS.L−0804を用いて視感判定した。結果の表
示方法:等級1〜5級で表示する。1(著しく変色)〜
5級(全く変色なし)。実用上4級で殆ど問題ない。記
号Rは変退色の種類で赤味になるという意味である。
【0029】(注4)(注3)で得られたそれぞれの染
色布にシュワットTR−420(花王(株)製、特殊樹
脂加工剤)40部を含むpH4に調整された全量100
0部の液をパディングし、中間乾燥後、180℃,2分
間の乾熱処理を行なった。得られた染布を(注3)と同
様に演色性試験を実施した。
【0030】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明がこれらの実施例のみに限定される
ものではない。実施例中「部」および「%」はそれぞれ
「重量部」および「重量%」である。
【0031】実施例1 前記式(3)で示される染料原末8部、式(4)で示さ
れる染料原末4部、C.I.Disperse Ora
nge 37の原末4部、式(6)で示される染料原末
3部をデモールN(花王(株)製、アニオン分散剤)8
1部と少量の水と共にサンドグラインダーを用いて微粒
子化(分散化)を行い真空乾燥により乾燥し、黒色の組
成物を得た。この組成物10部に、pH4.5に調整さ
れた純水を加えて3000部とした染浴を調製し、ポリ
エステルトロピカル布100部を浸漬し、130℃で6
0分間染色した後、染色物を45%のカセイソーダ6
部、ハイドロサルファイト6部、サンモールRC−70
0(日華化学(株)製、アニオン界面活性剤)3部に水
を加えて全量3000部とした浴で80℃、10分間の
還元洗浄を施し、水洗、乾燥して黒色の染色物を得た。
得られた染色物は演色性が極めて小さいものであった。
(前記表1参照)
【0032】
【化8】
【0033】実施例2〜16 公知の方法により合成した下記一般式(7)
【0034】
【化9】
【0035】で表され、Y、R1 、R2 およびR3 が次
表2に示されるような構造をもつ染料を、実施例1の式
(6)の染料の代わりに用いて同様に処理し、組成物を
それぞれ作製した。それぞれの組成物を用いて同様に染
色処理して得られた黒色の染色物は、いずれも演色性が
極めて小さいものであった。(表2中、MeはCH3
を、EtはC2 5 基を、PrはC3 7 基を、Bu
は、C4 9 基を、PhはC6 5 基をそれぞれ意味す
る)
【0036】
【表2】
【0037】実施例17 前記式(3)で示される染料原末8部、式(4)で示さ
れる染料原末4部、下記式(8)で示される染料原末3
部をデモ−ルN(花王(株)製、アニオン分散剤)85
部と少量の水と共にサンドグラインダ−を用いて微粒子
化(分散化)を行い真空乾燥機により乾燥し本発明の染
料組成物を得た。この染料組成物5部に、pH4.5に
調整された純水を加えて3000部とした染浴を調製
し、ポリエステルトロピカル布100部を浸漬し、13
0℃で60分間染色した後、染色物を45%のカセイソ
−ダ6部、ハイドロサルファイト6部、サンモ−ルRC
−700(日華化学(株)製、アニオン界面活性剤)3
部に水を加えて全量3000部とした浴で80℃、10
分間の還元洗浄を施し、水洗乾燥して濃紺色の染色物を
得た。得られた染色物はカラ−バリュ−が大であり、後
加工後の湿潤堅牢度等が良好であった。
【0038】
【化10】
【0039】実施例18 実施例1の式(4)の染料の代わりに下記式(9)で示
される染料を用いて同様に染色処理して、黒色の染色物
を得た。得られた染色物は演色性が極めて小さいもので
あった。
【0040】
【化11】
【0041】実施例19 下記式(10)で示される染料原末12部、C.I.D
isperse Orange 37の原末4部、式
(6)で示される染料原末3部をデモールN(花王
(株)製、アニオン分散剤)82部と少量の水と共にサ
ンドグラインダーを用いて微粒子化(分散化)を行い真
空乾燥により乾燥し、組成物を得た。以下実施例1と同
様に染色処理し、黒色の染色物を得た。得られた染色物
は演色性が極めて小さいものであった。
【0042】
【化12】
【0043】実施例20〜38 公知の方法により合成した下記一般式(11)
【0044】
【化13】
【0045】で表され、X、Y、R1 およびR2 が下記
表3にて示されるような構造をもつ染料を実施例18の
式(10)で示される染料の代わりに用いて、同様に染
色処理して黒色の染色物を得た。得られた染色物はいず
れも演色性が極めて小さいものであった。(表3中、M
eはCH3 基を、EtはC2 5 基を、PhはC6 5
基をそれぞれ意味する)
【0046】
【表3】
【0047】
【発明の効果】本発明の染料組成物を用いた染色法によ
り、演色性が極めて小さい、すなわち異なる光源下にお
ける色調のずれが極めて小さい染色物を得ることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−271785(JP,A) 特開 平7−229073(JP,A) 特開 昭60−28455(JP,A) 特開 平2−20568(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09B 67/22 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1) 【化1】 (式(1)中、Xは塩素原子または臭素原子を表し、Y
    は水素原子、アルコキシ基またはアルコキシアルコキシ
    基を表し、R1 、R2 はそれぞれ独立に水素原子、直鎖
    若しくは枝分かれしたアルキル基または置換されていて
    もよいアルキル基(但し、置換基としては塩素原子、臭
    素原子、シアノ基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アリ
    ール基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、
    アルコキシカルボニルオキシ基、アシルオキシ基、アリ
    ルオキシ基から選ばれる)、アリル基またはシクロアル
    キル基を表す。ここでアルキル基およびアルコキシ基と
    は炭素数が1個乃至4個のものを表すものとする。)で
    示される染料一種以上および式(2) 【化2】 (式(2)中、Yはアルコキシ基またはアルコキシアル
    コキシ基を表し、R1 、R2 はそれぞれ独立に、水素原
    子、直鎖若しくは枝分かれしたアルキル基または置換さ
    れていてもよいアルキル基(但し、置換基としてはシア
    ノ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリール基、アリ
    ールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカ
    ルボニルオキシ基、アシルオキシ基、アリルオキシ基か
    ら選ばれる)、アリル基またはシクロアルキル基を表
    し、R3 はアルキル基を表す。ここでアルキル基および
    アルコキシ基とは炭素数が1個乃至4個のものを表すも
    のとする。)で示される染料を含有してなることを特徴
    とする染料組成物
  2. 【請求項2】請求項1において式(1)で示される染料
    一種以上50〜98重量%および式(2)で示される染
    料50〜2重量%を含有してなる請求項1に記載の染料
    組成物
  3. 【請求項3】請求項1乃至2の染料組成物を含有する黒
    色用染料組成物
  4. 【請求項4】請求項1または請求項2に記載の染料組成
    物を用いることを特徴とする疎水性繊維材料の染色法
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