JP2766981B2 - 無機担体、燐および硼素から成る触媒、その製造方法および石油留分の水素化精製における使用 - Google Patents

無機担体、燐および硼素から成る触媒、その製造方法および石油留分の水素化精製における使用

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、無機担体、燐、硼素、元素周期率表(Hank
book of Chemistry and Physics、第64版、1983〜1984
年、上表紙第1頁)第VI B族の少なくとも1つの金属お
よび前記周期率表第VIII族の少なくとも1つの金属から
成る、炭化水素仕込原料の水素化精製触媒に関する。
本発明はまた、前記触媒の調製方法、並びに石油留分
の水素化精製、より詳しくは、芳香族化合物、窒素およ
び硫黄を含む石油留分の水素化、水素化脱窒および水素
化脱硫へのその使用に関する。
従来技術およびその問題点 硫黄を含む石油留分の水素化処理は、重質フラクショ
ンの、燃料として高付加価値化しうるより軽質なフラク
ションへの増大する転換の必要性と相俟って、精製の実
施において益々重要になっている。
この現実の状況は、一方で、益々重質フラクションに
富むようになっている輸入原油をできるだけ高付加価値
化しようという経済的利益、および他方で、商業用燃料
に対して種々の国で課せられている規格に比べて、これ
らの重質フラクションの水素が比較的不足しているこ
と、およびヘテロ原子、そのうち窒素および硫黄に富ん
でいることによっている。
この高付加価値化は、重質成分の分子量の比較的大き
な減少を意味している。これは例えばクラッキング反応
を用いて達成できる。
現在実施されている最も成績のよいクラッキング方法
は、接触方法、例えば流動床接触クラッキング(F.C.
C.)および接触水素化クラッキングである。
これら2つの方法では、本質的に酸性の触媒を使用し
ている。これに対しては、重質フラクションにおいて見
られる、非常に塩基性の窒素を含むヘテロ環式化合物
が、非常に顕著な毒性を有する触媒毒として挙動する。
その結果、クラッキングおよび接触水素化クラッキン
グの仕込原料の脱窒は、これらの方法の全体的収率を改
善するのに可能な手段の1つになり、その際、仕込原料
をクラッキングする前に、その窒素含量を最大限に減少
させるのが望ましい。
接触水素化精製の現在の方法では、重質留分の利用に
有効な主反応、特に芳香核の水素化(HDA)、水素化脱
硫(HDS)、水素化脱窒(HDN)およびその他のヘテロ原
子の水素化除去を促進することができる触媒が使用され
ている。このために、少なくとも1つの水素化精製工程
が、通常、重質石油留分の既知の高付加価値化の方法に
入られている。
より詳しくは、水素化精製は、クラッキングおよび接
触水素化クラッキング方法の仕込原料の予備処理のため
にいつも挙げられている。
全体的な収率およびクラッキングおよび/または水素
化クラッキング触媒の寿命に対する、この予めの水素化
処理の影響は、水素化脱窒および水素化においてより選
択的な水素化処理触媒を使用すればするほど、なお一層
大きくなるであろう。
上に要約した本発明の背景は、当業者によく知られた
ものである。例えばこの背景の詳細な分析は、Oil & G
as Journal、(1987年2月16日、第55〜66頁、Van Kess
elら)に記載されている。
数多くの水素化処理触媒が、文献特に特許文献に記載
されている。
文献米国特許−2,938,001には、耐火性無機酸化物お
よび燐酸硼素(PBO4)第5〜80重量%から成る担体、お
よび元素周期率表第V〜VIII族から選ばれた少なくとも
1つの水素化金属の触媒量から成る触媒が記載されてい
る。無機酸化物は、好ましくはアルミナおよび/または
シリカであり、実施例で用いられている金属は、コバル
トとモリブデンの組合わせである。この文献は、第VI B
族の金属の量に対する燐の量の割合の範囲も、第VIII族
の1つまたは複数の金属と第VI B族の1つまたは複数の
金属との割合の範囲についても記載していない。担体の
多孔度についても記載していない。この特許による触媒
は、コークスの沈積をかなり減少しうるものとして記載
されている。触媒の調製方法は、細かく分割された燐酸
硼素を無機酸化物へ組込むこと、または無機酸化物ゲル
の懸濁液を形成し、これに硼酸および燐酸を添加するこ
とから成る。これにより、乾燥および焼成後、無機酸化
物と燐酸硼素との混合物を得ることができる。金属は、
燐および硼素を含む、予め焼成された担体上の含浸によ
り導入される。
文献米国特許−3,453,219は、シリカ、アルミナおよ
び燐酸硼素13〜35重量%を含む担体、および第VI B族金
属および第VIII族金属から成る群から選ばれる少なくと
も1つの水素化金属から成る、原油の水素化精製触媒に
ついて記載している。この触媒の担体は、シリカおよび
アルミナのpH約8以上での共沈、ついで燐酸硼素または
硼酸と燐酸との等量混合物の、まだ湿潤なシリカ・アル
ミナゲルへの組込みにより調製される。
触媒は、選ばれた金属化合物、例えば酸化モリブデン
および硝酸ニッケルの水溶液による、予め乾燥された担
体の含浸によって得られる。最終触媒は、0.35g×cm-3
以下の見掛け密度を有する。
文献米国特許−3,525,684は、耐火性無機酸化物、燐
酸硼素1〜5重量%、少なくとも1つの第VI B族の金属
および少なくとも1つの第VIII族の金属から成る触媒組
成物について記載している。これらの組成物は、直径1
1.7〜50ナノメートルの細孔によりもたらされる少なく
とも0.5cm3×g-1の細孔容積を特徴とする。これらの触
媒組成物は、原油および石油残渣の水素化精製に使用し
うる。
文献米国特許−3,666,685には、直径10〜50ナノメー
トルの細孔によりもたらされる、少なくとも0.4cm3×g
-1の細孔容積を有しているという事実以外は、文献米国
特許−3,525,684と同じ触媒組成物が記載されている。
驚くべきことに、活性金属の組合わせを、硼素および
燐の無機マトリックスから成る担体に組合わせた特別な
組成の触媒であって、芳香族炭化水素の水素化活性およ
び前記文献に記載された触媒の配合物よりも大きな水素
化脱窒活性を有しており、かつ水素化脱硫およびクラッ
キングにおける大きな活性をも有している触媒を発見し
た。何等かの理論に結び付けられることを望むわけでは
ないが、本発明の触媒の特別に高いこの活性は、水素化
精製において、通常それらの硫化形態で使用される金属
の組合わせの、水素化特性および水素化脱窒の改善を可
能にする、特別な割合での硼素と燐との組合わせの特別
な相乗作用によるもののようである。
問題点の解決手段 本発明の触媒は、下記のものから成る: (a) 多孔質無機マトリックス、硼素または硼素化合
物および燐または燐化合物から成る担体、および (b) 元素周期率表(前記Handbook of Chemistry an
d Physics)の第VI B族の少なくとも1つの金属または
金属化合物および前記周期率表鉄族の少なくとも1つの
金属または金属化合物から成る触媒において、 担体の重量に対する硼素および燐の量の合計が、各々
三酸化硼素(B23)および五酸化燐(P25)重量で
表示して、約5〜15%、好ましくは約6〜12%、有利に
は約8〜11.5%、燐に対する硼素の原子比(B/P)が約
1.05:1〜2:1、好ましくは約1.1:1〜1.8:1であり、最終
触媒の総細孔容積の少なくとも40%、好ましくは少なく
とも50%が、13ナノメートル以上の平均直径を有する細
孔内に含まれる。
本発明の触媒は、好ましくは0.38〜0.51cm3×g-1
細孔容積を有する。
触媒に含まれる第VI B族の1つまたは複数の金属の量
は、通常、第VI B族の1つまたは複数の金属に対する燐
の原子比(P/VI B)が約0.5:1〜1.5:1、好ましくは約0.
7:1〜0.9:1であるようなものである。
第VI B族の1つまたは複数の金属および鉄族の1つま
たは複数の金属の各々の量は、通常、第VI B族の1つま
たは複数の金属に対する鉄族の1つまたは複数の金属の
原子比(鉄族/VI B)が、約0.3:1〜0.7:1、好ましくは
約0.3:1〜約0.45:1であるようなものである。
最終触媒の重量に対する、金属の重量で表示された最
終触媒中に含まれる金属の重量は、通常、1つまたは複
数の第VI B族の金属については、約2〜30%、好ましく
は5〜25%であり、1つまたは複数の鉄族の金属につい
ては、約0.1〜15%であり、より詳しくは約0.5〜15%、
好ましくは約1〜10%である。
第VI B族の金属の中で、好ましくはモリブデンおよび
/またはタングステン、鉄族の金属の中で、好ましくは
非貴金属の鉄、コバルトおよび/またはニッケルを使用
する。有利には、下記の金属の組合わせを用いる:ニッ
ケル・モリブデン、ニッケル・タングステン、コバルト
・モリブデン、コバルト・タングステン、鉄・モリブデ
ンおよび鉄・タングステン。最も好ましい組合わせは、
ニッケル・モリブデンおよびコバルト・モリブデンであ
る。同様に、3つの金属例えばニッケル・コバルト・モ
リブデンの組合わせを使用することも可能である。
多孔質無機マトリックスは、最終触媒が前記のような
細孔容積の特徴を有するように選ばれる。このマトリッ
クスは、通常アルミナ、シリカ・アルミナ、マグネシ
ア、ジルコニア、酸化チタニウム、アルミン酸塩、例え
ばマグネシウム、カルシウム、バリウム、マンガン、
鉄、コバルト、ニッケル、銅および亜鉛のアルミン酸
塩、混合アルミン酸塩、例えば前記金属の少なくとも2
つを含むものから成る群から選ばれる。
好ましくは、アルミナ例えばアルミナおよびシリカ・
アルミナを含むマトリックスを使用する。マトリックス
がシリカを含む時、シリカの量が、マトリックスの総重
量に対して、多くとも25重量%であるのが好ましい。
マトリックスはまた、前記の化合物の少なくとも1つ
の他に、少なくとも1つの合成または天然の結晶ゼオラ
イト性アルミノ珪酸塩(ゼオライト)を含んでいてもよ
い。ゼオライトの量は、通常、マトリックスの重量に対
して0〜95重量%、好ましくは1〜80重量%である。
従って、有利には、アルミナとゼオライトの混合物お
よびシリカ・アルミナとゼオライトの混合物を使用して
もよい。
ゼオライトのうちで、通常、アルミニウムに対する珪
素の骨組み構造の原子比(Si/Al)が、約5:1以上である
ようなゼオライトを使用するのが好ましい。有利には、
ホージャサイト構造のゼオライトおよび特に安定化また
は超安定化ゼオライトYを使用する。
最も一般的に使用されるマトリックスはアルミナであ
り、通常ガンマキュービック型のアルミナが好ましい。
本発明の触媒は、当業者に良く知られたあらゆる方法
によって調製することができる。通常、これらは最終触
媒の構成成分の溶液によるマトリックスへの組込みによ
り得られる。
マトリックスは、通常、含浸前に予め成形され、かつ
焼成される。成形は、例えば押出し、ペレット化、油滴
法(オイル・ドロップ)、回転板造粒または当業者に良
く知られたその他のあらゆる方法により実施されてもよ
い。
予備成形されたマトリックスは、ついで通常、空気
下、普通は少なくとも約600℃、一般的には約600〜1000
℃の温度で焼成される。
マトリックスの含浸は、好ましくは当業者に良く知ら
れた、いわゆる「乾式」含浸法によって実施される。
含浸は、最終触媒の構成成分全体を含む溶液、すなわ
ち少なくとも1つの燐化合物、少なくとも1つの硼素化
合物、第VI B族の少なくとも1つの金属の少なくとも1
つの化合物および鉄族の少なくとも1つの金属の少なく
とも1つの化合物を含む溶液により、ただ1つの工程で
実施されうる。含浸から生じた生成物を、ついで熟成
し、乾燥し、ついで酸化雰囲気下、例えば空気下、通常
約300〜600℃、好ましくは約350〜550℃の温度で焼成さ
れる。含浸は、好ましくは少なくとも2工程で実施さ
れ、燐化合物は、硼素化合物を導入した工程とは異なる
工程で導入される。硼素の導入は、好ましくは燐の導入
後であって、有利には最終触媒のその他のあらゆる構成
成分の導入後に実施される。
硼素化合物によるマトリックスの含浸は、水溶液、水
・有機溶媒混合物中溶液、または少なくとも1つの硼素
化合物の有機溶媒中溶液によって実施されてもよい。非
限定的な例として、有機溶媒として、アルコールおよび
炭化水素、および水・有機溶媒混合物として、水・アル
コール混合物を挙げることができる。
アルコールの例として、メタノール、エタノール、プ
ロパノールおよびブタノールを挙げることができる。炭
化水素の例として、周囲温度で液体の炭化水素例えばC
5〜12の炭化水素鎖を有する飽和パラフィン系炭化水素
(ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等)、C6〜12のナフ
テン系炭化水素、C6〜11の芳香族炭化水素(ベンゼ
ン、トルエン等)および炭化水素混合物例えばガソリン
留分、ケロシン、「ホワイト・スピリット」等が挙げら
れる。
硼素化合物の含浸溶液は、好ましくは有機溶媒中また
は水・有機溶媒混合物中溶液である。有利には、アルコ
ール中および例えばメタノール中溶液を使用する。
有利な実施形態として、本発明の触媒の調製方法は、
下記工程から成る: (a) 少なくとも1つの燐の可溶性化合物、少なくと
も1つの第VI B族の金属の少なくとも1つの可溶性化合
物、および少なくとも1つの鉄族の金属の少なくとも1
つの可溶性化合物を含む水溶液によって、多孔質無機マ
トリックスを含浸する工程; (b) 水蒸気飽和雰囲気中で、工程(a)から生じた
生成物を熟成する工程、この熟成は、通常、約15〜50
℃、好ましくは約15〜35℃の温度において、通常少なく
とも6時間、一般的には約6時間〜約24時間、好ましく
は約8〜15時間の間実施される; (c) 工程(b)から生じた生成物を空気下に乾燥お
よび焼成する工程、この焼成は、通常、少なくとも300
℃、一般的には約300〜600℃、好ましくは約350〜550℃
の温度で実施される; (d) 工程(c)から生じた生成物を、少なくとも1
つの硼素化合物の溶液によって含浸する工程; (e) 溶媒(工程(d)の含浸溶液を形成するのに用
いられた、水、有機溶媒または水・有機溶媒混合物)の
飽和雰囲気中で、工程(d)から生じた生成物を熟成す
る工程、この熟成は、通常、約15〜50℃、好ましくは約
15〜35℃の温度において、通常、少なくとも6時間、一
般的には約6時間〜約24時間、好ましくは約8〜15時間
の間実施される; (f) 溶媒を例えば真空蒸発または加熱により除去
し、ついで溶媒が除去され好ましくは乾燥された生成物
を空気下に焼成する工程、この焼成は、通常、少なくと
も300℃、一般的には約300〜600℃、好ましくは約350〜
550℃、多くの場合有利には約420〜520℃の温度で実施
される。
含浸工程中に、使用される化合物は、通常下記の化合
物から選ばれる: ・燐について:酸および酸塩、例えば燐酸、好ましく
はオルト燐酸(H3PO4)、亜燐酸、例えば次亜燐酸、燐
モリブデン酸およびその塩類、および燐タングステン酸
およびその塩類、 ・第VI B族の金属特にモリブデンおよびタングステン
について:モリブデン酸、モリブデンブルー、モリブデ
ン酸アンモニウムおよびパラモリブデン酸アンモニウ
ム、タングステン酸、タングステン酸アンモニウム、燐
モリブデン酸およびその塩類、例えばアンモニウム塩、
燐タングステン酸およびその塩類例えばアンモニウム
塩;クロムについては、クロム酸およびクロム酸アンモ
ニウムを挙げることができる、 ・鉄族金属について:硝酸塩、硫酸塩、燐酸塩、ハロ
ゲン化物、例えば塩化物、臭化物および弗化物、カルボ
ン酸塩、例えば酢酸塩、および炭酸塩;貴金属について
は、ハロゲン化物、例えば塩化パラジウムおよびテトラ
塩化ルテニウム、硝酸塩例えば硝酸ロジウム、および硝
酸パラジウム、酸例えばクロロ白金酸、およびアンモニ
ア性オキシ塩化ルテニウム、 ・硼素について:酸または酸塩、例えば硼酸、好まし
くはオルト硼酸(H3BO3)、フルオロ硼酸、硼酸アンモ
ニウム、酸化硼素、式B(OR)3およびHB(OR)2(式中
Rは鎖内にまたは鎖上の置換基としてヘテロ原子を含ん
でいてもよい、通常C1〜50の炭化水素残基である)の
硼酸エステル;炭化水素残基の例として、メチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘプチルおよびオク
チル基を挙げることができる。上記式中の基Rは、互い
に同一でも異なっていてもよい。
好ましい化合物は、オルト燐酸、モリブデン酸アンモ
ニウム、タングステン酸アンモニウム、硝酸ニッケル、
硝酸コバルト、硝酸鉄およびオルト硼酸である。
調製中に、成分のマトリックス中への良好な分散液を
得るように、均質な溶液を使用するのが好ましい。
それらの相互作用、特に硼酸種および燐酸塩種と、金
属種との相互作用を促進するように、成分全体の均質分
散液を得ることが望ましい。
本発明による水素化精製触媒は、担体に対して、酸化
硼素および酸化燐を、少なくとも5重量%、好ましくは
少なくとも6重量%含む。事実、水素化および水素化脱
窒活性は、硼素および燐の量が約5%以下になる時に、
強力に減少することが注目された。何等かの理論と結び
付けられることを望むわけではないが、この閾値は、お
そらく燐酸種および硼酸種とマトリックスの部分的組合
わせ現象、すなわち活性金属サイトとの協同の組合わせ
から、これらの種を免がれさせやすい現象によるものと
思われる。15%以上では、活性はまた大巾に減少する。
これはまた、おそらく担体粒子のフリットによって多分
その際明らかになる、比表面積の大巾な減少に関係して
いる。その時、活性サイトの発生は、多すぎる量で担体
と相互作用する燐酸塩および硼酸塩イオンの存在によ
り、妨げられる。
本発明の触媒は、硫黄および窒素を含む炭化水素留
分、例えば常圧残渣、減圧残渣、脱アスファルト原油、
重質燃料、常圧留分および減圧留分の水素化精製に使用
しうる。
本発明の触媒はまた有利には、接触クラッキングおよ
び第一工程として水素化クラッキングまたは穏やかな水
素化転換の仕込原料の予備処理の際に使用されることも
できる。これらはその際通常、第二処理工程のために、
ゼオライトまたは非ゼオライト酸性触媒と組合わせて使
用される。
炭化水素留分の水素化精製条件は、当業者に良く知ら
れており、通常約250〜470℃の温度、約0.05〜30MPaの
水素分圧、触媒1容あたり毎時約0.1〜20容の空間速度
で操作が行なわれる。炭化水素の液体仕込原料に対する
気体水素比は、1m3あたり約50〜5000Nm3である。全圧は
通常約0.1〜35MPaである。
本発明の触媒を、好ましくは、処理される仕込原料と
接触させる前に、少なくとも一部金属種を硫化物に転換
しうるような硫化処理に付す。この硫化による活性化処
理は、当業者に良く知られており、文献にすでに記載さ
れているあらゆる方法により実施されうる。
硫化は、通常、前記触媒の活性化を可能にする条件下
における、硫化水素または硫黄を含む炭化水素留分の、
触媒上の通過により実施される。硫化はまた、その場外
で、硫黄化合物の溶液による触媒の含浸、乾燥および熱
処理によって行なってもよく、ついでその場で、水素下
の熱処理によって完成する。
実施例 下記の実施例は本発明を例証するが、その範囲を限定
するものではない。
実施例1(比較例) ガンマキュービックアルミナ押出し物(以下「マトリ
ックス」と呼ぶ)約5kgを調製する。このために、CONDE
A CHEMIE GMBHから、SB3という品名で販売されている超
微粒平板状ベーマイトまたは「アルミナゲル」約5.8kg
を、1.5重量%の硝酸水溶液3.5リットルの組込み後、
O′TOOLE & Co.の混練・押出し機で15分間混練し、つ
いで直径1.3mmの円筒状オリフィスを有する紡糸口金を
通して押出す。押出し物を、1晩、110℃、換気乾燥器
で乾燥し、ついで空気下2時間600℃、静止炉での焼成
に付す。得られたマトリックスは、総細孔容積0.65cm3
×g-1、比表面積240m2×g-1(BET法)および直径13ナ
ノメートル以上の総細孔容積のフラクションが15%であ
る。
X線回折による「マトリックス」の分析により、これ
がもっぱら結晶性が小さいガンマキュービックアルミナ
から成っていることを確認できる。
四水和ヘプタモリブデン酸アンモニウム228.2gおよび
六水和硝酸ニッケル148gを含む、新たに調製された水溶
液680cm3によって、マトリックス1kgを含浸する。含浸
されたマトリックスを、1晩、20℃で、気密フラスコで
熟成し、ついで2時間、110℃で換気乾燥器で乾燥す
る。ついで乾燥押出し物を、2時間450℃で焼成する。
このようにして、下記表1に要約した特徴を有する触
媒Aが得られる。
実施例2(比較例) 触媒Aを調製するための実施例1と同じ方法で操作を
行なうが、84重量%のオルト燐酸201g、四水和ヘプタモ
リブデン酸アンモニウム256.5gおよび六水和硝酸ニッケ
ル166.3gを含む含浸水溶液を用いる。このようにして、
下記表1に要約した特徴を有する触媒Bが得られる。
実施例3(比較例) 実施例2と同じ方法で操作を行なうが、オルト燐酸を
含まず、実施例2と同じ量の同じモリブデン化合物およ
びニッケル化合物を含む含浸水溶液を用いる。実施例1
に記載された条件下における熟成、乾燥および焼成後、
得られた生成物を、メタノール中の硼酸165g/l溶液680c
m3によって含浸する。含浸生成物を、閉鎖容器で、液体
メタノールの存在下、1晩、20℃で、熟成に付し、つい
で130℃で、回転蒸発器内で、第一次減圧下の蒸発によ
りメタノールを除去する。乾燥生成物を、2時間、500
℃で、空気の掃気下、1時間あたり100lの流量で、最終
焼成に付す。再び、硼酸165g/lのメタノール溶液680cm3
によるこの含浸操作、熟成、130℃でのメタノールの蒸
発および2時間、500℃で、空気下の焼成を繰り返す。
下記表1に要約した特徴を有する触媒Cが得られる。
実施例4 触媒Bを調製するための実施例2と同じ方法で操作を
行なうが、85重量%のオルト燐酸122.9g、四水和ヘプタ
モリブデン酸アンモニウム256.5gおよび六水和硝酸ニッ
ケル166.3gを含む含浸水溶液を用いる。実施例1に記載
された条件下における熟成、乾燥および焼成後、得られ
た生成物を、ついでメタノール中の硼酸145g/lの溶液62
0cm3によって含浸する。含浸生成物を、実施例3に記載
されたように、熟成、乾燥、および焼成する。
このようにして、下記表1に要約した特徴を有する触
媒Dが得られる。担体に対する、三酸化硼素および五酸
化燐の重量合計の重量割合は、11.02%である。
実施例5(比較例) 実施例4と同じ方法で操作を行なうが、同じ量の同じ
モリブデン化合物およびニッケル化合物および85重量%
のオルト燐酸135.2gを含む水溶液、ついでメタノール中
の硼酸122g/lの溶液620cm3を用いる。
このようにして、下記表1に要約した特徴を有する触
媒Eが得られる。担体に対する、三酸化硼素および五酸
化燐の重量合計の重量割合は、11.02%である。
実施例6(比較例) 実施例4と同じ方法で操作を行なうが、四水和ヘプタ
モリブデン酸アンモニウム271.8g、六水和硝酸ニッケル
176.2gおよび85重量%のオルト燐酸189.4gを含む水溶
液、ついでメタノール中の硼酸119g/lの溶液620cm3を用
いる。硼酸のメタノール溶液による含浸は、実施例3と
同様に2度行なわれる。このようにして、下記表1に要
約した特徴を有する触媒Fが得られる。担体に対する、
三酸化硼素および五酸化燐の重量合計の重量割合は、1
6.03%である。
実施例7(比較例) 実施例4と同じ方法で操作を行なうが、四水和ヘプタ
モリブデン酸アンモニウム237.8g、六水和硝酸ニッケル
154.2g、および85重量%の燐酸41.4gを含む水溶液、つ
いでメタノール中の硼酸46.4g/lの溶液650cm3を用い
る。このようにして、下記表1に要約した特徴を有する
触媒Gが得られる。担体に対する、三酸化硼素および五
酸化燐の重量合計の重量割合は、4.0%である。
実施例8(比較例) 実施例4と同じ方法で操作を行なうが、同じ量の同じ
モリブデン化合物およびニッケル化合物および三水和燐
酸アンモニウム170gを含む含浸溶液を用いる。熟成工程
は省く。含浸マトリックスを、実施例3に記載されたよ
うに、直ちに乾燥および焼成する。ついで得られた生成
物を70.1g/l三水和燐酸アンモニウム水溶液660cm3によ
って含浸する。得られた生成物を、先行工程のように乾
燥および焼成する。この第二焼成の生成物を、メタノー
ル中の硼酸136g/l溶液660cm3により含浸する。含浸生成
物を、実施例4に記載されたように、熟成、乾燥および
焼成する。このようにして、下記表1に要約した特徴を
有する触媒Hが得られる。
担体に対する、三酸化硼素および五酸化燐の重量合計
の重量割合は、触媒Dのように11.02%であるが、直径1
3ナノメートル以上の細孔中の細孔の容積割合は、32%
にすぎない。
実施例9 実施例4と同じ方法で操作を行なうが、四水和ヘプタ
モリブデン酸アンモニウム263.8g、六水和硝酸ニッケル
171g、および85重量%の燐酸149.3gを含む水溶液、つい
でメタノール中の硼酸95g/l溶液620cm3を用いる。硼酸
のタメノール溶液による含浸は、実施例3と同様に2度
行なわれる。
このようにして、下記表1に要約した特徴を有する触
媒Iが得られる。担体に対する、三酸化硼素および五酸
化燐の重量合計の重量割合は、13.46%である。
実施例10(モデル分子に対する水素化試験) 触媒A〜Iを、CATATEST(製造者GEOMECANIQUE)型の
実験室パイロット装置の管状反応器において、動的運転
(regime dynamique)で硫化する。
硫黄の存在下におけるトルエンの水素化触媒試験を、
同じ反応器において、触媒を空気の酸素と再び接触させ
ることなく、硫化の直後に実施する。このようにして、
トルエンの水素化反応において触媒A〜Iの同じ容積の
安定化触媒活性を測定する。
各触媒50cm3を、管状反応器の中央帯域に導入する。
気密試験後、反応器を乾燥窒素ついで水素の冷間掃気に
よりパージする。ついで、反応器の温度を150℃にし、
毎時45ノーマルlの流量で、水素圧を60バール(6MPa)
にする。ついで反応器の入口に、シクロヘキサン(不活
性希釈剤)78重量%、トルエン(反応体)20重量%およ
びジメチル・ジ・スルフィド(DMDS:硫化剤)2重量%
から成る液体仕込原料を注入する。
流体は上から下へ垂直に流れる。液体仕込原料の注入
流量を、100cm3/hに固定する。これは、2h-1の毎時の空
間速度に相当する。液体および気体流量の安定化後、反
応器の温度を280℃にする。この温度で、2時間の安定
段階が見られる。ついで300℃、次に320℃、最後に350
℃に上昇させ、各温度について、2時間の安定段階を置
く。最終段階を終えると、触媒の硫化が終了する。
触媒の組織特性およびNi/Mo、P/MoおよびB/P原子比
は、硫化によって不変である。トルエンの水素化試験
は、液体仕込原料のDMDSを、単純に同じ重量割合のチオ
フェンに代えることにより、この硫化の直後に行なわれ
る。温度を350℃に維持し、全圧を60バール(6MPa)に
し、水素流量を45l/h(TPN標準温度および圧力)、液体
注入流量を、8時間、100cm3/hにする。液体流出物の抜
取りを毎時間行ない、これらの抜取り物を、ガスクロマ
トグラフィにより分析する。流出物の、トルエン(T)
(非転換)、およびその水素化生成物、メチルシクロヘ
キサン(MCC6)、エチル・シクロペンタン(ECC5)およ
びジメチル・シクロ・ペンタン(DMCC5)の質量滴定(t
itres massiques)の測定により、下記の式により定義
される、トルエンの水素化率Xを計算することができ
る: トルエンの水素化反応は、当社の実験条件において、
トルエン反応体に対して1程度であり、反応器は、理想
的反応器すなわち一体ピストン(integral piston)と
して挙動するので、下記の式を適用して、触媒の活性K
を計算する: ここにおいて、Lnは自然対数であり、Mは試験の最後
の4つの抜取り物に対して測定された水素化率の平均で
ある。
表2により、触媒A〜Iの成績を、触媒等容積(iso
−volume)の芳香族分子の水素化活性の観点から比較す
ることができる。Krは、対照として取られた触媒Aの活
性に対する、該触媒の活性の比と等しい相対活性であ
る。
表2は、本発明による触媒D〜Iによりもたらされた
改善を明らかにしている。触媒Dは、本発明の好ましい
方法により実施であり、これは触媒Aのほぼ2倍の活性
がある。この触媒Aは、技術の状態を表している。これ
は現在の販売されている配合物に対応するからである。
燐および硼素は、該反応において、ニッケル・モリブデ
ン金属の組合わせの助触媒効果を有するが、一方で、触
媒DおよびI、他方で触媒BおよびCを用いて得られた
結果の間の比較が証明するように、思いがけない相乗作
用を生み出すのは、本発明の条件下におけるそれらの組
合わせである。
実施例11 触媒A〜Iの各々250cm3を、実施例10に記載された条
件下に、恒温パイロット反応器において硫化する。水素
流量を、毎時225ノーマルリットル(TPN)、液体仕込原
料の流量を、毎時500cm3にする。ついで、そのようにし
て得られた硫化触媒を、同じ反応器において、低圧水素
化クラッキングの第一工程に似せるように考えられた、
減圧留分の水素化処理試験において比較する。硫化直後
に、水素化処理試験が続く。
仕込原料は、下記表3に示す特徴を有する、クエート
原油の減圧留分である。
全圧は70バール(7MPa)、V.V.H.は触媒1あたりか
つ毎時仕込原料1あたり、炭化水素に対する水素比は
1あたり700ノーマルl、作業温度は370℃にそれぞれ
設定される。試験は300時間、連続して操作される。
流出物を1日2回抜取り、適切な元素および物理・化
学分析に付す。触媒を、試験の最後の100時間の間、そ
れらの安定化平均成績に基づいて比較する。この比較
は、試験の最後の100時間の流出物の平均的特徴に関し
て、下記表4に示す。
表4は、水素化精製における本発明による触媒Dおよ
びIの利点を再び明らかにする。触媒配合物中への本発
明による燐および硼素の同時組込みは、ニッケルとモリ
ブデンの活性金属の組合わせに対して、水素化脱窒、芳
香族の水素化および重質フラクションの転換の活性に対
してさえ、非常に顕著な助触媒効果を有する。ここで
は、硼素および燐は、これらの反応に対して、相乗的に
作用する。2つの成分の各々は、NiMoの組合わせに対し
てのみ組合わされる時、活性に対して積極的な効果を有
するが、本発明による割合での、硼素+燐の組合わせの
添加の効果は、2つの別々の元素の添加の効果の合計よ
りも大きいし、この効果は、この燐+硼素の組合わせ
が、本発明による割合の中に無い時に得られるものより
も大きい。この点は、表5においてより良く強調されて
いる。この表では、この水素化精製試験における触媒の
脱窒および水素化の相関活性が示されている。これらの
活性は、表3および表4の数字で示された結果から、下
記のように、この場合における従来の尺度を用いて計算
される。すなわち、水素化脱窒反応は、総窒素(N)に
対して、見掛けのオーダー(ordre apparent)1.5に従
い、ポリ芳香族化合物の水素化反応は、ポリ芳香族化合
物に対して、見掛けのオーダー1に従い、触媒床はこの
試験において、理想的なピストン等温反応器として挙動
し、活性KHDNおよびKPAは、下記式を適用して計算さ
れる: ここにおいて、Lnは自然対数であり、指数0は当初濃
度を示す。相対活性は、触媒Aの活性に対する活性に10
0を掛けたものである。
本発明による触媒Dと同じ化学組成を有する触媒H
は、この水素化精製試験では所望の相乗効果を有しない
ことに注目することが大切である。触媒Hは、直径13nm
以上の細孔は、その総細孔容積の32%しか無く、このこ
とにより本発明の触媒の特徴の範囲外にある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10G 45/50 C10G 45/50

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) 多孔質無機マトリックス、硼素ま
    たは硼素化合物および燐または燐化合物から成る担体、
    および (b) 元素周期律表の第VI B族の少なくとも1つの金
    属または金属化合物および前記周期律表の鉄族の少なく
    とも1つの金属または金属化合物を含む、芳香族化合
    物、窒素および硫黄を含む炭化水素留分の水素化精製反
    応用触媒において、 担体の重量に対する硼素および燐の量の合計が、各々三
    酸化硼素および五酸化燐重量で表示して5〜15%、かつ
    燐に対する硼素の原子比が1.05:1〜2:1であること、お
    よび最終触媒の総細孔容積の少なくとも40%が、13ナノ
    メートル以上の平均直径を有する細孔内に含まれること
    を特徴とする触媒。
  2. 【請求項2】第VI B族の金属の量は、第VI B族の金属に
    対する燐の原子比が0.5:1〜1.5:1である、請求項1によ
    る触媒。
  3. 【請求項3】第VI B族の金属および鉄族の金属の各々の
    量は、第VI B族の金属に対する鉄族の金属の原子比が0.
    3:1〜0.7:1である、請求項1または2による触媒。
  4. 【請求項4】最終触媒の重量に対して金属の重量で表示
    された第VI B族の金属の量が2〜30%であり、最終触媒
    の重量に対して金属の重量で表示された鉄族の金属の量
    が0.1〜15%である、請求項1〜3のうちの1つによる
    触媒。
  5. 【請求項5】マトリックスが、アルミナ、シリカ・アル
    ミナ、アルミナとゼオライトとの混合物およびシリカ・
    アルミナとゼオライトとの混合物から成る群から選ばれ
    る、請求項1〜4のうちの1つによる触媒。
  6. 【請求項6】第VI B族の金属が、モリブデンおよびタン
    グステンから成る群から選ばれる、請求項1〜5のうち
    の1つによる触媒。
  7. 【請求項7】第VI B族の金属がモリブデンであり、鉄族
    の金属が、ニッケルおよびコバルトから成る群から選ば
    れる、請求項1〜6のうちの1つによる触媒。
  8. 【請求項8】下記工程: (a) 少なくとも1つの燐の可溶性化合物、少なくと
    も1つの第VI B族の金属の少なくとも1つの可溶性化合
    物、および少なくとも1つの鉄族の金属の少なくとも1
    つの可溶性化合物を含む水溶液によって、多孔質無機マ
    トリックスを含浸する工程、 (b) 工程(a)から生じた生成物を水蒸気飽和雰囲
    気中で熟成する工程、 (c) 工程(b)から生じた生成物を空気下に乾燥お
    よび焼成する工程、 (d) 工程(c)から生じた生成物を硼素化合物の溶
    液によって含浸する工程、 (e) 工程(d)から生じた生成物を溶媒の飽和雰囲
    気中で熟成する工程、 (f) 溶媒を除去し、工程(e)から生じた生成物を
    空気下に焼成する工程、 から成ることを特徴とする、請求項1〜7のうちの1つ
    による触媒の調製方法。
  9. 【請求項9】工程(d)において、硼素化合物が、アル
    コール、水・アルコール混合物および炭化水素から成る
    群から選ばれる溶媒中の溶液状である、請求項8による
    触媒の調製方法。
  10. 【請求項10】工程(d)において、硼素化合物が、硼
    酸および式B(OR)3およびHB(OR)2(式中Rは、C
    1〜50の炭化水素残基である)の硼酸エステルから成る
    群から選ばれる、請求項8または9による触媒の調製方
    法。
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