JP2766707B2 - 遊転プロペラ付き舶用プロペラ装置 - Google Patents

遊転プロペラ付き舶用プロペラ装置

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JP2766707B2
JP2766707B2 JP2090023A JP9002390A JP2766707B2 JP 2766707 B2 JP2766707 B2 JP 2766707B2 JP 2090023 A JP2090023 A JP 2090023A JP 9002390 A JP9002390 A JP 9002390A JP 2766707 B2 JP2766707 B2 JP 2766707B2
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    • B63H1/00Propulsive elements directly acting on water
    • B63H1/02Propulsive elements directly acting on water of rotary type
    • B63H1/12Propulsive elements directly acting on water of rotary type with rotation axis substantially in propulsive direction
    • B63H1/14Propellers
    • B63H1/28Other means for improving propeller efficiency
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B63H2005/106Arrangements on vessels of propulsion elements directly acting on water of propellers of more than one propeller of coaxial type, e.g. of counter-rotative type with drive shafts of second or further propellers co-axially passing through hub of first propeller, e.g. counter-rotating tandem propellers with co-axial drive shafts

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、プロペラを二重にそなえた舶用プロペラ装
置に関し、特にその前方プロペラを遊転プロペラとし
た、遊転プロペラ付き舶用プロペラ装置に関する。
〔従来の技術〕
従来の舶用二重反転プロペラ装置を装備した船舶を第
6図に示す。第6図中の符号1は船体を示し、2は前方
プロペラ、3は後方プロペラ、4は外側軸、5は内側
軸、6a,6bは小傘歯車、7,8は大傘歯車、9は主機、10は
舵を示している。
主機9のトルクは小傘歯車6a,6bを介して大傘歯車7,8
に互いに反転方向に伝えられる。そして一方の大傘歯車
7に伝えられたトルクは、外側軸4を介して前方プロペ
ラ2に伝えられて、前方プロペラ2を船尾から見て反時
計廻り(左廻り)に回転させる。また他方の大傘歯車8
に伝えられたトルクは、内側軸5を介して後方プロペラ
3に伝えられ、後方プロペラ3を船尾から見て時計廻り
(右廻り)に回転させる。
したがって、前方プロペラ2と後方プロペラ3とは互
いに反対方向に同一の回転数で回転することになる。そ
の結果、左廻りの前方プロペラ2の回転に伴って発生し
た、左廻りの回転後流エネルギーが、右廻りの後方プロ
ペラ3で吸収されることになり、回転エネルギーが後流
中に流出しない。このようにして、プロペラ効率が高め
られ、同一の主機9を用いると、単独プロペラ装備の船
舶よりも船速が増すようになり、同一船速では小さな主
機出力ですむことになる。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、前述のような従来の舶用二重反転プロペラ
装置では、前方プロペラ2と後方プロペラ3とを互いに
反対方向に回転駆動させるために、プロペラ軸を中空の
外側軸4と、その内部の内側軸5とからなる二重軸とす
る必要があり、反転駆動用の歯車6a,6b,7,8も必要とな
るので、構造が複雑になるばかりでなく、高価になる。
また2個のプロペラ2,3を共に支持する必要があるの
で、プロペラ軸受荷重が過大となり、あまり大きなプロ
ペラには適用できない。
本発明は上述のような問題点の解消をはかろうとする
もので、二重にプロペラをそなえた舶用プロペラ装置の
前方プロペラを遊転プロペラとすることにより、構造の
大幅な簡素化と製造コストの低下をはかるとともに、大
径のプロペラの場合にも容易に適用できるようにした、
遊転プロペラ付き舶用プロペラ装置を提供することを目
的とする。
〔課題を解決しようとする手段〕
前述の目的を達成するため、本発明の遊転プロペラ付
き舶用プロペラ装置は、プロペラ軸に固設された主プロ
ペラと、同主プロペラよりも前方において上記プロペラ
軸周りに遊転可能に船尾端に支持された遊転プロペラと
をそなえ、同遊転プロペラが、その各プロペラ翼の先端
に接続されたタービン翼からなるタービン部をそなえ
て、同タービン部における各タービン翼の迎角が、上記
遊転プロペラを上記主プロペラに対し反転させるように
設定されていることを特徴としている。
〔作用〕
上述の本発明の遊転プロペラ付き舶用プロペラ装置で
は、遊転プロペラの各プロペラ翼の先端に接続されたタ
ービン翼からなるタービン部により回転力が発生し、上
記遊転プロペラを主プロペラに対し反転させる方向に回
転駆動するようになる。
このようにして作動する遊転プロペラの後流中の回転
エネルギーは、主プロペラにて吸収され、これに伴い主
プロペラの後流中における回転エネルギーが減少するの
で、全体としてプロペラ効率の向上がもたらされるよう
になる。
〔実施例〕
以下、図面により本発明の一実施例としての遊転プロ
ペラ付き舶用プロペラ装置について説明すると、第1図
は本装置を装備された船舶の船尾部操縦断面図、第2図
は第1図のII−II矢視図、第3〜5図はいずれも上記装
置の作用を示す説明図である。
第1,2図に示すように、主プロペラ14はプロペラ軸16
を介して主機9により回転駆動されるようになってお
り、本実施例では左回転プロペラ(後方から見て反時計
廻り)の場合を示している。
主プロペラ14よりも前方における船体1の船尾端に
は、遊転プロペラ15が軸受11を介してプロペラ軸16周り
に遊転可能に設置されている。この遊転プロペラ15の各
プロペラ翼13の先端にはタービン翼12が設けられ、これ
らのタービン翼12によりタービン部が構成されている。
なお、主プロペラ14の直径と遊転プロペラ15におけるプ
ロペラ翼13の先端までの直径とは、ほぼ同程度とされ
る。
また、タービン翼12迎角は、遊転プロペラ15を主プロ
ペラ14に反転させるように設定されている。
遊転プロペラ15の先端部における各タービン翼12から
なるタービン部は流速の速い外側半径部にあり、船の前
進速度により主プロペラ14と反対の回転方向に回転駆動
される。そして、遊転プロペラ15の流速の遅い内側半径
部は各プロペラ翼13からなるプロペラ部となっており、
その先端側のタービン部で回転駆動されることにより推
力を発生する。
上述の遊転プロペラにおける推力発生の詳細機構を速
度ベクトル図を用いて説明する。第3図は遊転プロペラ
15のタービン翼12に対する速度ベクトル図、第4図は遊
転プロペラ15のプロペラ翼13に対する速度ベクトル図、
第5図は主プロペラ14の翼に対する速度ベクトル図を示
す。第3図に示すように、遊転プロペラのタービン翼12
には外側半径位置における流れの速い流速VxTと回転に
よる周方向流速VtTとの合成速度WTの流れが流入するこ
とにより、翼12には揚力LTと抗力DTとが発生する。この
揚力LTと抗力DTとの合成力の周方向成分FTにより遊転プ
ロペラ15全体が主プロペラ14と反対方向に回転駆動され
る。
一方、第4図に示すように、遊転プロペラのプロペラ
翼13には内側半径位置における流れの遅い流速Vxpと回
転による周方向流速Vtpとの合成速度WPの流れが流入す
ることになり、プロペラ翼13には揚力LPと抗力DPとが発
生する。この揚力LPと抗力DPとの合成力の周方向成分FP
によるトルクは、前述のタービン翼12に働く力の周方向
成分FTによるトルクとつり合うようりなり、またプロペ
ラ翼13の推力TPとタービン翼13の推力TT(第3図参照)
とは相殺されるようになって、この状態で遊転プロペラ
15の遊転が行なわれる。
遊転プロペラ15の回転により、第5図に示すように、
その後方にある主プロペラ14には、主プロペラ14の回転
方向の誘導速度Vti及び軸方向の誘導速度Vxiが発生す
る。したがって、主プロペラ14には、周方向の速度とし
て(Vt+Vti)をもつ流れが流入するとともに、軸方向
の速度として(Vx+Vxi)をもつ流れが流入し、結局そ
れらの合成速度Wの流れが流入することにより、主プロ
ペラ14には揚力Lと抗力Dとが発生する。この揚力Lと
抗力Dとの合力のプロペラ軸16方向の成分Tが主プロペ
ラ14の発生する推力である。
上述のごとく、主プロペラ14には遊転プロペラ15のプ
ロペラ翼13により生じた主プロペラ14の回転と反対向き
の回転流が流入することになり、流入速度Wが増大する
ことにより、揚力Lが増大し、結局推力Tが増大するこ
とになる。
そして遊転プロペラ15により誘起された回転流Vti
主プロペラ14自身により誘起される回転流と逆向きであ
り、主プロペラ14の後方に流出する回転流成分は減少す
るようになって、回転流によるエネルギー損失が減少し
て、このプロペラ装置全体としての推進効率が向上す
る。
また、従来の二重反転プロペラ装置のように二重軸を
設けることは不要になり、前方プロペラとしての遊転プ
ロペラ15は船の前進速度により回転駆動されるので、付
加的な動力機構や反転歯車機構が不要となり、大径のプ
ロペラ装置にも本発明を容易に適用できる利点がある。
〔発明の効果〕
以上詳述したように、本発明の遊転プロペラ付き舶用
プロペラ装置によれば前方プロペラを遊転プロペラとし
て、同遊転プロペラのプロペラ翼先端にタービン翼を接
続し、後方プロペラとしての主プロペラに対し上記遊転
プロペラを反転させるという簡素な構造で、上記主プロ
ペラの推力を増大させるとともに、同主プロペラの後流
中の回転成分を減少させて、プロペラ装置全体としての
推進効率を向上させることができる。
また上記遊転プロペラは、船の前進速度に応じて、相
対的な水の流れによりタービン翼を介し回転駆動される
だけなので、従来の二重反転プロペラ装置に比べて、付
加的な動力機構や反転歯車機構が不要となり、大径のプ
ロペラ装置にも本発明を容易に適用できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1〜5図は本発明の一実施例としての遊転プロペラ付
き舶用プロペラ装置を示すもので、第1図はその側面
図、第2図は第1図のII−II矢視図、第3図はその遊転
プロペラにおけるタービン翼に対する速度ベクトル図、
第4図はその遊転プロペラにおけるプロペラ翼に対する
速度ベクトル図、第5図はその主プロペラの翼に対する
速度ベクトル図であり、第6図は従来の二重反転プロペ
ラ装置の縦断面図である。 1……船体、9……主機、10……舵、11……軸受、12…
…タービン翼、13……プロペラ翼、14……主プロペラ、
15……遊転プロペラ、16……プロペラ軸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B63H 5/10 B63H 1/28

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プロペラ軸に固設された主プロペラと、同
    主プロペラよりも前方において上記プロペラ軸周りに遊
    転可能に船尾端に支持された遊転プロペラとをそなえ、
    同遊転プロペラが、その各プロペラ翼の先端に接続され
    たタービン翼からなるタービン部をそなえて、同タービ
    ン部における各タービン翼の迎角が、上記遊転プロペラ
    を上記主プロペラに対し反転させるように設定されてい
    ることを特徴とする、遊転プロペラ付き舶用プロペラ装
    置。
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