JP2766138B2 - 半導体集積回路の検査方法 - Google Patents

半導体集積回路の検査方法

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JP2766138B2 JP4238016A JP23801692A JP2766138B2 JP 2766138 B2 JP2766138 B2 JP 2766138B2 JP 4238016 A JP4238016 A JP 4238016A JP 23801692 A JP23801692 A JP 23801692A JP 2766138 B2 JP2766138 B2 JP 2766138B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、論理部とアナログ部が
共存する半導体集積回路の検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭62−23217 号において第一内部回
路の出力を第二内部回路の入力とする回路構成を有する
集積回路において、独立にパッドを設け第一内部回路及
び第二内部回路のテストを独立に行うことが出来ると示
されている。しかし図6に示すような第一内部回路の出
力を第二内部回路の入力とする回路構成において第二内
部回路内にC−MOS論理回路とアナログ回路が混在し
ている場合には、C−MOS論理回路の不良を見つける
ことは不可能である。
【0003】以下C−MOS論理回路の説明をする。C
−MOS論理回路とは図7に示すようにC−MOS素子
によるインバータ回路Inv1のことでありP−MOS
トランジスタ10とN−MOSトランジスタ11を相補
的に接続したものである。図7においてP1は電源端
子、P5は接地端子、P7は制御入力端子、P8は出力
端子である。
【0004】P7が接地電位のときP−MOS10がオ
ンとなり、N−MOS11がオフである。そこで、出力
端子P8は電源電位となる。
【0005】次にP7が電源電位のとき、P−MOS1
0はオフであり、N−MOS11がオンとなり、出力端
子P8は接地電位となる。
【0006】入力端子P7のロジックレベルのハイ/ロ
ー信号に対し、出力端子P8はロジックレベルでロー/
ハイと反転するので、インバータ回路Inv1として使
用される。
【0007】さて電源端子P1から見たときP7のロジ
ックレベルの一定電圧に対しP−MOS10かN−MO
S11のどちらかのみがオンとなっており、両者が同時
にオンとなることはない。そこで電源端子から流入する
電流はゼロである。
【0008】これがC−MOS論理回路の特長であっ
て、電源の電力損失は、入力端子P7の電位が変化する
瞬時にのみしか消費されない。
【0009】以下においてパッドとは半導体集積回路の
ペレット上に設けられたものであって、アルミ薄膜等の
金属によって形成された四角形のものである。この四角
形上の領域とパッケージの外部ピンとなるリードフレー
ムの先端部をボンディングワイヤーにて熱圧着等により
接続し、外部ピンとして引き出す。
【0010】さて図6のように第二内部回路の入力を1
個のパッドとし電流消費のないC−MOSによる論理部
の電源と定常的に電流消費のあるアナログ部の電源を共
通にした場合、アナログ部に供給される電流と論理部の
C−MOSによるインバータMOSトランジスタのリー
ク電流を同時に測定することとなり、インバータMOSト
ランジスタのリーク電流を正確にチェックする事が出来
なかった。
【0011】なぜならばインバータMOSトランジスタ
の不良原因となる接合リーク、及びゲート酸化膜劣化に
伴うリーク電流測定に於いてチェックを行う場合、アナ
ログ部で定常的に数マイクロから数十ミリアンペアの電
流消費が有るために上記不良チップを選別することが出
来ないからである。
【0012】これは特に、同一のシリコン基板上にC−
MOS論理回路と、アナログ出力部及びスイッチ部が形
成される場合特に著しい。これら、アナログ出力部及び
スイッチ部は、定常状態で数ミリアンペアから数十ミリ
アンペアの電流消費がある為に、同一の電源にC−MO
S論理回路が接続された場合、これらC−MOS論理回
路の不良MOSを見つけだすためのリーク電流検出を数
ミリアンペアから数十ミリアンペア以下で行うことはで
きない。ペレットの段階でこれらの不良が判定出来ない
ため完成品でのエージング法による検査工程まで良否を
判定出来ない。このため不良品ペレットの組立及び検査
にかかるコスト,時間は莫大なものであった。
【0013】またこれらをペレットの段階で強制的に行
うにはアナログ部にスイッチを設け、論理部のリーク電
流チェック時にスイッチを切断しておくことにより、ア
ナログ部に流れる電流を遮断しておく必要があった。本
方法によれば、所望の回路特性に影響を与えない為にス
イッチは、アナログ部に供給される電流に応じた大きさ
が必要となり、さらにこのスイッチは製品段階では不要
なものである為ペレット面積増大となる。又、チェック
終了後スイッチを常時接続となるよう処置しておかねば
ならない為スイッチ動作の余分な不良原因を作ることに
なった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は第二内
部回路内に電流消費の無い論理回路と電流消費のあるア
ナログ回路が混在している集積回路において、ペレット
の段階での早期不良品の選別によるコストダウン及び検
査工程の時間短縮等について配慮がなされておらず、ペ
レット単価の上昇につながるという問題があった。
【0015】本発明の目的は、ペレットの段階での早期
不良品の選別を行うことにより信頼性の向上及び検査工
程を時間短縮することにより、ペレット単価を低減する
ことである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による半導体集積回路の検査方法において
は、論理部とアナログ部が共存する半導体集積回路のペ
レットに、論理部における論理部電源に接続され、アナ
ログ部電源とは接続されない電源パッドを設ける。この
電源パッドを用いて前記論理部のリーク電流を測定し、
その後、論理部電源およびアナログ部電源を外部電源端
子に電気的に接続する。
【0017】
【0018】
【作用】このような構成の本発明に依ればC−MOSに
よる論理部のリーク電流をペレット状態で、しかも測定
器の検出限界、例えば数ナノアンペアまで測定できるの
で不良ペレットの選別を完全に行うことが出来る。さら
に今まで困難であった論理部MOSトランジスタの不良
解析を短時間で簡便に行うことが出来る。
【0019】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1により説明す
る。
【0020】図1は、外部電源を内部電源回路14で変
換しその出力を論理回路12及びアナログ回路13の入
力とする半導体集積回路を示す。外部電源端子T4から
外部電源パッドP3に接続された外部電源は内部電源回
路14で変換される。この内部電源出力は内部電源出力
パッドP4に接続されている。この内部電源出力パッド
P4と論理部電源パッドP1とアナログ部電源パッドP
2を3本纏めて電源端子T1にワイヤーボンディングす
る。この構造においても論理部電源からのリーク電流を
ペレット状態で測定し選別することができる。この時内
部電源回路14からの内部電源出力とアナログ部電源は
ペレット製造工程で例えばアルミ配線で接続しアナログ
部電源パッドP2に接続してもかまわない。またこの時
内部電源が外部への接続が不要な場合にはNCピンT3
に接続してもかまわない。
【0021】図1ではワイヤーボンディング法による論
理部電源とアナログ部電源の電源接続法であるが図2で
はこれらをペレット製造工程で行う一実施例である。多
層配線構造を含む半導体集積回路において、例えば論理
部電源をアルミ第一層配線A1で論理部電源パッドP1
に接続する。この場合論理回路12はアルミ第一層工程
で完了しなければならない。完了後ペレット検査を行い
論理部電源のリーク電流を測定する。次に例えばアルミ
第二層工程において論理部電源パッドP1とアナログ部
電源パッドP2をアルミ第二層配線A2で接続する。こ
の場合電源端子T1とのワイヤーボンディングはP1,
P2のどちらか1つに接続すればよい。
【0022】図3は論理部電源パッドP1とアナログ部
電源パッドP2が隣接した位置にない場合を示してい
る。この場合図1のようなボンディングは他のワイヤー
と交叉して不可能である。この場合は図2で示したよう
にアルミ第二層配線A2で接続するか、または外部端子
に余裕があればICリードフレームF1に電源端子を各
々設けT1とP1,T2とP2をワイヤーボンディング
しICリードフレームF1上で接続すればよい。
【0023】図4はパッドの面積を削減するためひとつ
のパッドで論理部のリーク電流を測定する一実施例を示
す。例えばアルミ第一層配線Alでプローブ用論理部電
源パッドPとプローブ用アナログ部電源パッドP10
を形成しペレット検査を行う。この時のパッドとはプロ
ーブによるペレット検査用パッドなので面積はボンディ
ング用パッドに比べ小さくてよい。次にアルミ第二層配
線で論理部電源用パッドとアナログ部電源用パッドを共
通化し1個のパッドとする。この共通電源パッドP6を
T1にワイヤーボンディングする。この場合は、アルミ
第一層工程で論理回路12とアナログ回路13を完成さ
せておく必要がある。この構造ではパッドは共通電源パ
ッドP6ひとつとなりパッド占有面積も縮小しかつ、ワ
イヤーボンディングも一本となる利点がある。
【0024】図5は図4と同様に一つのパッドで論理部
のリーク電流を測定する一実施例を示す。例えばアルミ
第一層配線A1で論理部電源と共通電源パッドP6を接
続する。この場合も図2で述べたようにアルミ第一層工
程で論理回路12を完成させておく必要がある。次にア
ルミ第二層配線A2でアナログ部電源と共通電源パッド
P6を接続する。この時点で2回目のペレット検査を行
えばアナログ回路13の規格外の消費電流を測定でき不
良品を選別することができる。この場合図1の構造にお
いては論理部電源を例えばアルミ第一層配線A1で共通
電源パッドP6に、内部電源出力とアナログ部電源をア
ルミ第二層配線A2で共通電源パッドP6に接続すれば
上記方法と同様に不良品を選別することができる。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、論理部のMOSトラン
ジスタのリーク電流とアナログ部の規格外の消費電流を
ペレット状態で測定し選別することができるので不良品
の組立に要するコストと時間を削減しチップの単価を低
減することができる。又、論理回路内の不良品を確実に
検出出来るので、高度の信頼性を有する半導体製品を提
供できる。
【0026】且つ不良の特定を確実に行う事が出来るの
で不良解析の時間を大幅に削減できるため作業能率向上
の効果がある。
【0027】又、各々のパッドはボンディングあるいは
ペレット製造工程で接続されるため、本体回路へ悪影響
を与えない効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ワイヤーボンディングを用いた本発明による内
部電源回路を有する半導体集積回路を示す図である。
【図2】アルミ多層配線を用いた本発明による半導体集
積回路を示す図である。
【図3】アルミ多層配線あるいはリードフレーム上で接
続する本発明による半導体集積回路を示す図である。
【図4】ペレットの面積を縮小するため多層配線を用い
パッドを一つとした本発明による半導体集積回路を示す
図である。
【図5】図4と同様に多層配線を用いパッドを一つとし
た本発明による半導体集積回路を示す図である。
【図6】従来技術の説明図である。
【図7】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
Inv1…インバータ、10…PMOSトランジスタ、
11…NMOSトランジスタ、P1…論理部電源端子/
論理部電源パッド、P2…アナログ部電源端子/アナロ
グ部電源パッド、P3…外部電源パッド、P4…内部電
源出力パッド、P5…接地端子/接地パッド、P6…共
通電源パッド、P7…制御入力端子、P8…出力端子、
P9…プローブ用論理部電源パッド、10…プローブ用
アナログ部電源パッド、12…論理回路、13…アナロ
グ回路、14…内部電源回路、R1,R2…抵抗、Q1
…バイポーラトランジスタ、T1,T2,T4…外部電
源端子、T3…NCピン、F1…ICリードフレーム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 敦 茨城県日立市弁天町三丁目10番2号 日 立原町電子工業株式会社内 (72)発明者 志村 辰男 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (56)参考文献 特開 昭57−138170(JP,A) 特開 昭60−74643(JP,A) 特開 平2−26046(JP,A) 特開 平2−211653(JP,A) 特開 平3−93261(JP,A) 特開 平1−258461(JP,A) 特開 平4−218939(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/66 G01R 31/26 G01R 31/316 H01L 21/822 H01L 27/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】論理部とアナログ部が共存する半導体集積
    回路の検査方法において、ペレットに、論理部における論理部電源に接続され、ア
    ナログ部におけるアナログ部電源とは接続されない電源
    パッドを設け、 前記電源パッドを用いて前記論理部のリーク電流をペレ
    ット状態で測定し、 前記リーク電流の測定後、前記論理部電源および前記ア
    ナログ部電源を外部電源端子に電気的に接続することを
    特徴とする半導体集積回路の検査方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、ペレットに、前記アナ
    ログ部電源に接続されるアナログ部電源パッドを設け、
    前記リーク電流の測定後、前記電源パッドおよび前記ア
    ナログ部電源パッドがそれぞれワイヤーボンディングに
    よって前記外部電源端子に電気的に接続されることを特
    徴とする半導体集積回路の検査方法。
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