JP2765155B2 - ピリジニウムナイトレート - Google Patents

ピリジニウムナイトレート

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JP2765155B2
JP2765155B2 JP2020842A JP2084290A JP2765155B2 JP 2765155 B2 JP2765155 B2 JP 2765155B2 JP 2020842 A JP2020842 A JP 2020842A JP 2084290 A JP2084290 A JP 2084290A JP 2765155 B2 JP2765155 B2 JP 2765155B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は医薬として有用なピリジニウム誘導体に関す
る。さらに詳しくは本発明は血小板活性化因子(PAF)
拮抗剤として有用な式 で表わされる化合物(3−ブロモ−5−[N−フェニル
−N−[2−[[2−(1,2,3,4−テトラハイドロ−2
−イソキノリルカルボニルオキシ)エチル]カルバモイ
ル]エチル]カルバモイル]−1−プロピルピリジニウ
ム ナイトレート)に関する。
(従来の技術および発明が解決しようとする課題) PAFはリン脂質構造を有し、生体内に存在する化学伝
達物質である。PAFは生体内においてアレルギー,アナ
フィラキシー,炎症などに密接に関与していることが明
らかにされており、また強力な血圧降下作用および血小
板凝集作用を有することが知られている。PAFを動物に
投与した場合には、動物はショック症状を呈し死に至る
こともある。PAFによるショック症状はエンドトキシン
によるショック症状に非常に似ており、またエンドトキ
シンショックにPAFが関与していることが明らかにされ
ている。
一方、PAF拮抗作用を有する化合物は種々知られてい
るものの、生体内におけるPAF拮抗作用において満足で
きる化合物は非常に少ない。また、生体内におけるPAF
拮抗作用が満足できても、投与方法に制限がある化合物
が多く、さらに医薬として安定性に問題がある化合物が
多い。
(課題を解決するための手段) 本発明は前記式(I)で表わされるピリジニウムナイ
トレート[化合物(I)]を提供するものである。
本発明のピリジニウムナイトレートはたとえば以下に
示す方法により合成することができる。
(A) 式 で表わされる化合物に式 CH3−CH2−CH2−Q1 (III) [式中、Q1は窒素原子と容易に置換する基(例、クロ
ロ,ブロモ,ヨードなどのハロゲノ基,トルエンスルホ
ニルオキシ基,メタンスルホニルオキシ基など)を示
す]で表わされる化合物を反応させ、たとえばイオン交
換樹脂を使い、NO3 イオンに交換する。
(B) 式 で表わされる化合物と式 で表わされる化合物を脱水縮合反応に付す。
(C) 式 で表わされる化合物と で表わされる化合物を脱水縮合反応に付す。
(D) 式 で表わされる化合物に [式中、Gはクロロなどのハロゲノ基またはフェノキシ
基を示す]で表わされる化合物を反応させる。
(E) 式 [式中、Gはクロロなどのハロゲノ基またはフェノキシ
基を示す]で表わされる化合物に で表わされる化合物を反応させる。
A法における化合物(II)と(III)の反応は、化合
物(II)に対して化合物(III)を1当量ないし大過剰
使用し0゜〜+200℃で溶媒の存在下もしくは無溶媒下
に行うことができる。溶媒としてはトルエン,ベンゼ
ン,エーテル,ジオキサン,テトラヒドロフランなどが
あげられ、また化合物(III)自体を溶媒として用いる
こともできる。加熱下においては封管中で反応を行って
もよい。
B法における化合物(IV)と(V),C法における化合
物(VI)と(VII)の脱水縮合反応としては、たとえば
通常のアミド結合形成反応によって行うことができる。
すなわち1−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2
−ジヒドロキノリン,ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド,1−シクロヘキシル−3−(2−モルホリノエチル)
カルボジイミド メソ−p−トルエンスルホネート,N,
N′−カルボニルジイミダゾール,ジフェニルリン酸ア
ミド,シアノリン酸ジエチル,1−エチル−3−(3−ジ
エチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロ
ライドなどのアミド形成試薬を単独で用いるか、もしく
は化合物(V)または(VII)をたとえば2,4,5−トリク
ロロフェノール,ペンタクロロフェノール,ペンタフル
オロフェノール,2−ニトロフェノールまたは4−ニトロ
フェノールなどのフェノール類またはN−ヒドロキシス
クシンイミド,1−ヒドロキシベンズトリアゾール,N−ヒ
ドロキシピペリジン,N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン
−2,3−ジカルボジイミドなどのN−ヒドロキシ化合物
とジシクロヘキシルカルボジイミドなどの触媒の存在下
に縮合させ活性なエステル体に変換した後、化合物(I
V)または(VI)と反応させるか、もしくは化合物
(V)または(VII)をクロル炭酸エチル,クロル炭酸
イソブチル,クロル炭酸ベンジルなどの酸塩化物と反応
させ混合酸無水物に変換した後化合物(IV)または(V
I)と反応させることによって行うことができる。ま
た、化合物(V)または(VII)をたとえばオキシ塩化
リン,五塩化リン,チオニルクロライド,チオニルブロ
マイド等と反応させて酸ハライドとして活性化して用い
てもよい。本アミド結合反応は、化合物(V)または
(VII)をそのままあるいは化合物(V)または(VII)
の活性なエステル体,酸ハライド体もしくは混合酸無水
物に変換した後化合物(IV)または(VI)と反応させる
いずれの場合も、好ましくは有機塩基たとえば三級アミ
ン類(例、トリエチルアミン,ピリジン,ジメチルピリ
ジン,N−メチルピペリジン)の添加によって促進させる
ことができる。本反応は−30゜〜+50℃で、溶媒(例、
エーテル,トルエン,ベンゼン,クロロホルム,ジクロ
ロメタン,ジオキサン,テトラヒドロフラン)の存在下
もしくは無溶媒下に行われる。
D法およびE法における化合物(VIII)と(IX)およ
び(X)と(XI)の反応は無溶媒下もしくは溶媒存在下
(例、エーテル,トルエン,ベンゼン,クロロホルム,
ジクロロメタン,ジオキサン,テトラヒドロフラン,ジ
メチルホルムアミド)、−10゜〜+150℃にて行われ
る。反応を促進させるため、三級アミン類(例、トリエ
チルアミン,ピリジン,ジメチルアミノピリジン,N−メ
チルピペリジン)を加えてもよい。
化合物(II)はたとえば(i)化合物(IV)と式 で表わされる化合物を脱水縮合反応に付すことにより、
(ii)化合物(VI)と式 で表わされる化合物を脱水縮合反応させることにより、
(iii)式 で表わされる化合物と化合物(IX)を反応させることに
より、または(iv)式 [式中、Gは前記と同意義]で表わされる化合物と化合
物(XI)を反応させることにより製造することができ
る。
化合物(IV)と(XIII)の反応および化合物(VI)と
(XV)の反応は化合物(IV)と(V)の反応と同様にし
て行われる。化合物(XVI)と(IX)の反応および化合
物(XVII)と(XI)の反応は化合物(VIII)と(IX)の
反応と同様にして行われる。
化合物(VI)はたとえば以下に示す方法により得るこ
とができる。
[式中、T2は保護基(例、ベンジルオキシカルボニル,t
ert−ブチルオキシカルボニル,トリフルオロアセチ
ル,トリチル,ベンジルなどのアミノ基の保護基)を示
し、Gはクロロ,ブロモなどのハロゲノ基またはフェノ
キシ基を示す] 化合物(XVIII)と(IX)の反応,化合物(XX)と(X
I)の反応は前記D法における化合物(VIII)と(IX)
との反応条件と同様な条件下で行われる。
化合物(IV)はたとえば以下に示す方法により得るこ
とができる。
[式中、T1は保護基(ベンジルオキシカルボニル,tert
−ブチルオキシカルボニル,トリフルオロアセチル,ト
リチル,ベンジルなどのアミノ基の保護基)を示し、G
は前記と同意義] 化合物(VI)と(XXII)の反応は前記D法における化
合物(VIII)と(IX)の反応条件と同様な条件下に行わ
れる。
化合物(VIII)および(XVI)はたとえば以下に示す
方法により得ることができる。
[式中、T3は保護基(例、ジフェニルメチル,トリフル
オロアセチル,2−テトラヒドロピラニル,トリチル,ベ
ンジルなどのヒドロキシ基の保護基)を示し、Gは前記
と同意義] 化合物(XXIV)と(XXV)との反応は前記D法におけ
る化合物(VIII)と(IX)との反応条件と同様な条件下
で行われ、化合物(XXVI)と(III)との反応は前記A
法における化合物(II)と(III)との反応条件と同様
な条件下で行われる。
化合物(X)および(XVII)はたとえば以下に示す方
法により得ることができる。
[式中、Q5′は保護されたヒドロキシ基(例、ジフェニ
ルメチルオキシ,トリフルオロアセトキシ,2−テトラヒ
ドロピラニルオキシ,トリチルオキシ,ベンジルオキ
シ)を示す] 化合物(XXVIII)と(III)との反応は前記A法にお
ける化合物(II)と(III)との反応条件と同様な条件
下で行われる。
Q5′→Q5の反応は保護基を除去した後、以下に示す方
法により行われる。
の場合、保護基を除去した後、Q5′が−OHである化合物
(XXVIII)または(XXIX)とホスゲンなどのカルボニル
ハライドを反応させる。
それらの反応は、自体すべて公知の反応であり、それ
らの条件に準じておこなうことができる。
前記保護基の除去反応は、自体公知の方法でおこなう
ことができる。すなわち、ベンジル基,ジフェニルメチ
ル基は触媒(パラジウムカーボン,酸化白金など)の存
在下、溶媒中(例、アルコール,酢酸,水,テトラヒド
ロフランおよびこれらの混合溶媒など),接触還元反応
(反応温度,室温から+100℃)で除去できる。
トリチル基,2−テトラヒドロピラニル基の場合、溶媒
中(例、水,アルコール,テトラヒドロフラン,ジオキ
サンなど),酸(例、塩酸,リン酸,硫酸などの鉱酸
や、トルエンスルホン酸,メタンスルホン酸,酢酸など
の有機酸)の存在下、0゜から+150℃で除去できる。
トリフルオロアセチル基は、アルカリ(例、水酸化ナト
リウム,炭酸水素ナトリウム水溶液)で処理することに
より、容易に除去できる。
反応混合物からの化合物(I)の分離精製は通常の分
離精製手段(例、抽出,濃縮,ろ過,再結晶,カラムク
ロマトグラフィー,薄層クロマトグラフィー)に従い行
われる。
(作用) 化合物(I)は優れたPAF拮抗作用を示し、PAFに起因
する循環障害疾患、たとえば血栓症,脳卒中(例、脳出
血,脳血栓),心筋梗塞,狭心症,血栓性静脈炎,腎炎
(例、糸球体腎炎),糖尿病性腎症,ショック(例、重
症感染症または術後にみられるエンドトキシンショッ
ク,エンドトキシンにより生ずる血管内血液凝固症候
群,アナフィラキシーショック,出血性ショック);PAF
に起因する消化器系疾患(例、胃潰瘍);アレルギーお
よび炎症に関連する疾病(例、気管支喘息,乾癬);肺
炎;臓器移植時のPAF産生量増加に伴う拒絶反応;臓器
(例、心臓,肝臓,腎臓)手術時の臓器不全等の予防・
治療剤として有用である。また、細胞分裂及び/又は子
宮への着床を抑制することにより、雌の哺乳動物の受胎
を抑制する目的に用いることもできる。一方、エンドセ
リン[Nature,332,411(1988)]は強力な血管平滑筋お
よび気管の収縮作用を有し、高血圧症や気道狭窄を惹起
するとともに、より高濃度(血液100mlあたり0.1〜5nmo
l程度では虚血性脳および心疾患(例、脳卒中,狭心
症,心筋梗塞,心不全,不整脈)、腎障害(例、腎
炎)、諸臓器(例、肝,肺,腸)の循環不全、喘息など
の疾病を併発させ、動物個体を死に至らしめることもあ
ることが知られているが、化合物(I)はエンドセリン
の分泌過多により誘発される上記の疾病(高エンドセリ
ン症)の効果的な予防・治療剤として投与することがで
きる。
化合物(I)は毒性が低いので、そのまま粉末剤とし
て、又は適当な剤形の医薬組成物として、哺乳動物
(例、ヒト,ウサギ,イヌ,ネコ,ラット,マウス,モ
ルモット)に対して経口的又は非経口的に投与すること
ができる。投与量は投与対象,対象疾患,症状,投与ル
ートなどによっても異なるが、例えば成人のショックの
予防・治療のために使用する場合には、化合物(I)を
1回量として通常0.001〜1.0mg/kg体重程度、好ましく
は0.01〜0.1mg/kg体重程度を、1日1〜5回程度、好ま
しくは1日1〜3回程度、静脈注射により投与するのが
好都合である。また、化合物(I)を1回あたり0.01〜
0.1mg/kg体重/min.程度を約1時間程度、1日1〜5回
程度、好ましくは1日1〜3回程度点滴注射により投与
することもできる。他の非経口投与および経口投与の場
合もこれに準ずる量を投与することができる。ショック
症状が特に思い場合にはその症状に応じて増量してもよ
い。
また、たとえば成人の血栓症,喘息,腎炎などの疾病
の予防・治療のために経口投与する場合、化合物(I)
を1回量として通常0.1〜30mg/kg体重程度、好ましくは
1〜10mg/kg体重程度を、1日1〜5回程度、好ましく
は1日1〜3回程度投与するのが好都合である。他の非
経口投与の場合もこれに準ずる量を投与することができ
る。
投与に用いられる医薬組成物は、有効量の化合物
(I)と薬理学的に許容されうる担体もしくは賦形剤と
を含むものであり、該組成物は経口または非経口投与に
適する剤形として提供される。
経口投与のための組成物としてはたとえば、固体また
は液体の剤形、具体的には錠剤(糖衣錠,フィルムコー
ティング錠を含む),丸剤,顆粒剤,散剤,カプセル剤
(ソフトカプセル剤を含む),シロップ剤,乳剤,懸濁
剤などがあげられる。かかる組成物は自体公知の方法に
よって製造され、製剤分野において通常用いられる担体
もしくは賦形剤を含有するものである。たとえば錠剤用
の担体,賦形剤として乳糖,でんぷん,ショ糖,ステア
リン酸マグネシウムなどがあげられる。非経口投与のた
めの組成物としては、たとえば注射型,坐剤,軟膏剤,
湿布剤,塗布剤などがあげられ、注射剤としてはたとえ
ば静脈注射剤,皮下注射剤,皮内注射剤,筋肉内注射
剤,点滴注射剤などの剤形があげられる。かかる注射剤
は自体公知の方法、たとえば化号物(I)を通常注射剤
に用いられる無菌の水性もしくは油性液に溶解、懸濁ま
たは乳化することによって調製される。注射用の水溶液
としては生理食塩水,ブドウ糖やその他の補助薬を含む
等張液などがあげられ、適当な溶解補助剤,たとえばア
ルコール(例、エタノール),ポリアルコール(例、プ
ロピレングリコール,ポリエチレングリコール),非イ
オン性界面活性剤[例、ポリソルベート80,HCO−50(po
lyoxyethylene(50mol)adduct of hydrogenated casto
r oil)]などと併用してもよい。油性液としてはゴマ
油,大豆油などがあげられ、溶解補助剤として安息香酸
ベンジル,ベンジルアルコールなどを併用してもよい。
調製された注射液は通常適当なアンプルに充填され、注
射剤として提供される。直腸投与に用いられる坐剤は自
体公知の方法、たとえば化合物(I)を通常の坐薬用基
剤に混合し、成型することによって調製される。
なお、上記各組成物は化合物(I)との配合により好
ましくない相互作用を生じない限り、他の活性成分を含
有していてもよい。たとえば、感染症に罹患した哺乳動
物に対しては、エンドトキシンショックを防止するた
め、抗生剤とともに化合物(I)を投与することもでき
る。
発明の効果 本発明のピリジニウムナイトレート(I)は経口投与
においても優れたPAF拮抗作用を示す。したがってピリ
ジニウムナイトレート(I)は注射による投与などの非
経口投与の他、経口投与することもできる。また本発明
のピリジニウムナイトレート(I)は、対応するクロラ
イドなどに比べ安定であり、医薬品として有利に用いら
れる。
以下に実験例を示して本発明の効果をより詳細に説明
する。
実験例1 血小板凝集抑制作用 [試験方法] 雄性ウサギより血液凝固防止剤として、3.15%クエン
酸(血液9に対して1の割合)を含む注射筒を用いて、
心臓穿刺により直接採血した。次いで室温下、800rpmで
10分間遠心分離することにより多血小板血漿(PRP:plat
elet rich plasma)を得た。残りの血液をさらに3000rp
mで10分間遠心して上清液として乏血小板血漿(PPP:pla
telet poor plasma)を分離した。PPPでPRPを希釈して
血小板数を約50万個/μに調製した。このPRP250μ
を37℃で2分間攪拌後、非験薬物[製造例1で得た化合
物(6)]を加えさらに2分間攪拌後に所定濃度のPAF
を加えた。血小板凝集は血小板凝集計(理化電機製)で
測定した。被験薬物の凝集抑制活性は対照PRPにおけるP
AFによる最大の光透過度(最大凝集率)に対する抑制率
から求めた。
[結果] 表1に示す。
実験例2 ラットにおけるPAF降圧に対する抑制作用 [試験方法] 体重約250gの雄性Sprague−Dawleyラットを用いた。
血圧測定のために一側股動脈および薬液投与のために一
側股静脈内にカニューレを挿入固定した。血圧は圧トラ
ンスジューサーを介して測定し、ポリグラフに記録し
た。先ずPAF 1μg/kgを静脈内(i.v.)投与して血圧
下降度をしらべた後、被験薬物[製造例1で得た化合物
(6)]を静脈内又は経口投与し、静脈内投与の場合は
その5分,1,2,4,6,8時間後におよび経口投与の場合は1,
2,4,6,8時間後にPAFを1μg/kg静脈内投与して血圧下降
度をしらべた。
[結果] PAF降圧に対する抑制作用は、被験薬物投与前のPAFに
よる降圧度(△mmHg)に対する薬物投与後のPAFによる
降圧度(△mmHg)の比率として表示(%抑制)した。結
果を表2および表3に示す。
実験例3 ラット逆受身アルサス反応 [試験方法] エーテル軽麻酔下で雄性Sprague−Dawleyラット(7
週令,体重約250g)の背部を除毛し、被験薬物[製造例
1で得た化合物(6)]の生理食塩水溶液を体重100g当
り0.2mlを尾静脈内投与した。直ちに抗原エッグアルブ
ミン0.5%生理食塩水溶液1mlを尾静脈より投与した。そ
の直後に、ラット背部左右両側に家兎抗エッグアルブミ
ン血清(6mgプロテインアンティボディ/mlを含む)0.1m
lを一点ずつ皮内投与した。3時間後に、1%エバンス
ブルー生理食塩水溶液1mlを静脈内投与し、30分後に
皮膚を剥離し、青色班の面積(mm2)を測定し、薬物を
投与しない群と比較し、阻止率を求めた。
[結果] 本試験において製造例1で製造された化合物(6)
は、静脈内投与では抑制作用を示し、そのID50値は1.2
μg/kgであった。
実験例4 気道狭窄におけるPAF抑制作用 体重400g前後の雌雄のHartley系モルモットを使用し
た。ウレタン(1.5g/kg,腹腔内)麻酔下に背位固定し、
気管にカニューレ(4脚)の一脚を挿入し、他の3脚の
うち2脚を人工呼吸器(Harvard apparatus rodent res
pirator)に連結した。残りの一脚(側枝)をbronchosp
asm transducer7020(Ugobasile)に連結した。1回送
気量5〜7ml,送気回数70回/min,肺への負荷圧10cm H2O
とし、over flowする空気量をtransducerを介してRecti
graph(Rectigraph−8S,三栄測器)上に記録した。ガラ
ミン トリエトダイド(Gallamine triethodide)(1mg
/kg,静脈内)処置後ヒスタミン2塩酸塩(10μg/kg)を
静脈内投与し、動物の反応性を調べた。PAF(0.3μg/k
g)静脈内投与すると30秒後に最大気道狭窄反応がみら
れた。この条件下において被検体[製造例1で得た化合
物(6)]の抑制作用を調べた。被検体は生理食塩水に
溶解し、PAF投与2分前に静脈内投与した。その結果、
製造例1の化合物(6)は0.03mg/kg静脈内投与によりP
AF惹起気道狭窄反応を91.3%抑制した。
実験例5 急性毒性 雄性Jcl−ICRマウス(5例)(5週令)を用いた。製
造例1で得た化合物(6)を実験動物を1000mg/kg経口
投与または10mg/kg静脈内投与して観察したが、いずれ
の場合も1週間後までに死亡例は認められなかった。
実験例6 安定性試験 得られた化合物について、粉末状態での安定性試験を
行った。
検 体:製造例1(化合物6)。
対照化合物としては参考例1(化合物7)を用いた。
方 法:各検体約100mgをガラスビンに採り、密栓し
て、室温(20±2℃)および40℃(対照化合物を除く)
で、30日間保存した。
含量の測定:一定量の検体を採り、高速液体クロマトグ
ラフィー(HPLC)の移動相[アセトニトリル:メタノー
ル:0.1%リン酸=900:240:2100]で溶解し、HPLCで含量
を測定した。
HPLCの測定条件:カラムYMC ODS A302 4.6×150mm 流速 0.7ml/分 検出 UV 254nm 結 果:30日間保存後の各検体の残存率を表4に示す。
実験例7 エンドトキシンショックに対する作用 (1)ラットにおけるエンドトキシン(ET)による降圧
に対する抑制作用 [試験方法] 雄性SDラットをペントバルビタールナトリウムで麻酔
し、右側股動脈および左側股静脈に、それぞれ血圧測定
用および製造例1で合成した化合物(6)の投与用とし
てカニューレを挿入固定した。化合物(6)は、ET(15
mg/kg)投与の8分後に投与した。
[結果] ETは血圧を徐々に降下させ、投与後8分で最低血圧と
なり、その後血圧はゆっくりと回復した。化合物(6)
は、ETによる降圧を強力かつ急速に抑制し、そのED50
は1.2μg/kgであった。
(2)ラットにおけるエンドトキシン(ET)によるショ
ック死に対する保護作用 [試験方法] 雄性SDラットに、15mg/kgのET(E.coli,0111,B4)を
静脈内投与し、1週間生存率を観察した。製造例1で合
成した化合物(6)は、ET注入5分前に静脈内投与し
た。
[結果] 化合物(6)は、100μg/kgの静脈内投与でほぼ1週
間ラットの生存率を有意に改善した(表5参照)。
実験例8 ラットにおける実験的DIC(disseminated intravascula
r coagulation)の抑制作用 [試験方法] 雄性SDラットをペントバルビタールナトリウムで麻酔
した。エンドトキシン(ET;E.coli,0111,B4)を右側股
静脈に250μg/kg/hrの割合で4時間注入した。製造例1
で合成した化合物(6)(被検薬物)を、ETの投与5分
前に200μg/kg静脈内投与し、その後200μg/kg/hrの割
合で左側股静脈から4時間注入した。
[結果] ETの注入によりDIC症状[血小板数の減少,凝固・線
溶に対する指標(prothrombin time(PT);activated p
artial thromboplastin time(APTT);およびfibrinog
en level(フィブリノーゲン)の有意な変化,およびフ
ィブリンとフィブリノーゲンの分解産物(FDP leve
l)]が誘発された(表6参照)。化合物(6)は、こ
れらのDICの指標の変化を有意に抑制した。
実験例9 マウスにおけるアラフィラキシーショック死に対する保
護作用 [試験方法] 雄性ICRマウスを牛血清アルブミン(BSA)および不活
化百日せき毒素感受性とし、2〜3週間後に、マウスに
BSA(1mg/kg,i.v.)を再投与した。BSAの投与60分後に
生存率を観察した。製造例1で合成した化合物(6)
は、BSA投与5分前に静脈内投与した。
[結果] 製造例1で合成した化合物(6)の前処理によりマウ
スのアラフィラキシーショック死が防止され、そのED50
値は、2.6μg/kgであった。
実験例10 急性腎不全モデルでの腎機能改善作用 [試験方法] 5週令の雄性SD(Jcl)ラットをペントバルビタール
ナトリウム(50mg/kg,i.p.)の麻酔下に、両側腎動脈を
結さつした。45分後にクリップをはずして血液を再潅流
し急性腎不全モデルとした。再潅流の20時間後に麻酔下
に腹部大動脈により採血した血液の尿素窒素(BUN)を
測定した。
[結果] 再潅流20時間後にBUNが著名に上昇したが、製造例1
で合成した化合物(6)を腎動脈結さつの1時間前に30
mg/kg経口投与するとBUNの上昇が有意に抑制された(表
7)。
製剤例1 3−ブロモ−5−[N−フェニル−N−[2−[[2
−(1,2,3,4−テトラハイドロ−2−イソキノリルカル
ボニルオキシ)エチル]カルバモイル]エチル]カルバ
モイル]−1−プロピルピリジニウム ナイトレートの
10gを蒸留水1.0に溶解し、無菌ろ過後、無菌条件下に
1mlずつ1000本のバイアルに分注し、凍結乾燥を行い、
乾燥後密栓する。
一方、マンニトール100gを含有する2の注射用蒸留
水を無菌的に2mlずつ注射用アンプルに分注後、熔閉
し、1000本に調製する。
用時、注射用マンニトール液に前者1バイアル分の粉
末を溶解して用いる。
製造例2 3−ブロモ−5−[N−フェニル−N−[2−[[2
−(1,2,3,4−テトラハイドロ−2−イソキノリルカル
ボニルオキシ)エチル]カルバモイル]エチル]カルバ
モイル]−1−プロピルピリジニウム ナイトレート10
g,乳糖90gおよびトウモロコシ澱粉17gを混和し、トウモ
ロコシ澱粉7gから作ったペーストとともに顆粒化し、こ
の顆粒にトウモロコシ澱粉5gとステアリン酸マグネシウ
ム1gを加えて混合した後、圧縮錠剤機で圧縮して錠剤10
00個を製造する。
製造例1 3−ブロモ−5−[N−フェニル−N−[2−[[2−
(1,2,3,4−テトラハイドロ−2−イソキノリルカルボ
ニルオキシ)エチル]カルバモイル]エチル]カルバモ
イル]−1−プロピルピリジニウム ナイトレイト
(6) i) 1−t−ブトキシカルボニルアミノ−2−(1,2,
3,4−テトラハイドロ−2−イソキノリルカルボニルオ
キシ)エタン(1)の合成 モノエタノールアミン1.222g(20ミリモル)を塩化メ
チレン40mlに溶解し、氷冷下ジtブチル ジカーボネー
ト4.365g(20ミリモル)を加え、室温にて2時間攪拌し
た。
上記反応液にピリジン3.235ml(40ミリモル)を加
え、更に氷冷下クロロ炭酸フェニル2.51ml(20ミリモ
ル)を加えた後、室温にて10分間攪拌した。反応液を5
%炭酸水素ナトリウム水溶液にて洗浄し、有機層を無水
硫酸ナトリウムにて乾燥後溶媒を減圧留去して、粗カー
ボネート体を得た。
この粗カーボネート体に1,2,3,4−テトラハイドロイ
ソキノリン2.75ml(22ミリモル)を加え、90℃にて1時
間加熱した。冷後、得られた粗生成物をカラムクロマト
グラフィー(シリカゲル:200g;溶出液:ヘキサン/酢酸
エチル=2/1〜1/1)にて精製し、目的物(1)5.757g
(89.7%,白色固体)を得た。
TLC(Silica Gel;n−hexane/AcOEt=1/1):Rf=0.22NMR
(90MHz,CDCl3)δ 1.43(9H,s),2.83(2H,t),3.40
(2H,q),3.67(2H,t),4.18(2H,t),4.60(2H,s),5.
00(1H,br),7.14(4H,s). IR(KBr)cm-1:3340,2970,1710,1670,1520,1478,1430,1
365,1290,1230. ii) 2−(1,2,3,4−テトラハイドロ−2−イソキノ
リルカルボニルオキシ)エチルアミン(2)の合成 i)で合成した化合物(1)5.435g(16.9ミリモル)
をクロロホルム15mlに溶解し、塩酸飽和メタノール10ml
を加え、室温にて2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮
し、得られた粗生成物に1N水酸化ナトリウム水溶液50ml
を加えクロロホルム抽出した。有機層を無水炭酸カリウ
ムにて乾燥し、溶媒を減圧留去し、目的物(2)3.72g
(100%,無色油状物質)を得た。
TLC(Silica Gel;MeOH/conc.NH4OH=50/1):Rf=0.37 NMR(90MHz,CDCl3)δ 1.36(2H,s),2.84(2H,t),2.9
5(2H,t),3.69(2H,t),4.16(2H,t),4.63(2H,s),
7.17(4H,s). IR(Neat)cm-1:3360,2940,1690,1580,1430,1295,1230,
1120. iii) N−[2−(1,2,3,4−テトラハイドロ−2−イ
ソキノリルカルボニルオキシ)エチル]−3−[(N′
−t−ブトキシカルボニル−N′−フェニル)アミノ]
プロパンアミド(3)の合成 3−(N−tブトキシカルボニル−N−フェニル)ア
ミノプロピオン酸3.714g(14.0ミリモル)及びジシクロ
ヘキシルカルボジイミド3.177g(15.4ミリモル)を塩化
メチレン50mlに溶解し、氷冷下ii)で合成した化合物
(2)3.084g(14.0ミリモル)を加えた後、室温にて4
時間攪拌した。沈澱物を濾過した後、母液を1N NaOH水
溶液にて洗浄し有機層を無水炭酸カリウムにて乾燥後、
溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をカラムクロマ
トグラフィー(シリカゲル:200g;溶出液:ヘキサン/酢
酸エチル=3/7)にて精製し、目的物(3)5.00g(76.4
%,無色飴状物質)を得た。
TLC(Silica Gel;hexane/AcOEt=1/2):Rf=0.24 NMR(90MHz,CDCl3)δ 1.39(9H,s),2.47(2H,t),2.8
4(2H,t),3.49(2H,q),3.69(2H,t),3.93(2H.t),
4.20(2H,t),4.62(2H,s),6.59(1H,br),7.0〜7.5
(9H,m) IR(Neat)cm-1:3320,2980,2930,1710〜1650,1598,154
0,1498,1455,1430,1390,1364,1300,1230,1160. iv) N−[2−(1,2,3,4−テトラハイドロ−2−イ
ソキノリルカルボニルオキシ)エチル]−3−アニリノ
プロパンアミド(4)の合成 iii)で合成した化合物(3)4.675g(10.0ミリモ
ル)をクロロホルム10ml及びメタノール10mlに溶解し、
塩酸飽和メタノール20mlを加えた後、室温にて3時間攪
拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた粗生成物に1N水
酸化ナトリウム水溶液50mlを加えクロロホルム抽出し
た。有機層を無水炭酸カリウムにて乾燥した後溶媒を減
圧留去し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィ
ー(シリカゲル:80g;溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=1
/6〜1/8)にて精製し、目的物(4)3.158g(85.9%,
白色固体)を得た。
TLC(Silica Gel;hexane/AcOEt=1/6):Rf=0.28 NMR(90MHz,CDCl3)δ 2.45(2H,t),2.80(2H,t),3.3
〜3.8(6H,m),4.22(2H.t),4.56(2H,s),6.43,(1H,
br),6.66(3H,m),6.9〜7.3(6H,s). IR(KBr)cm-1:3310,1690,1660,1560,1460,1443,1430,1
299,1282,1240,1230,1130,1115,1095. v) 3−ブロモ−5−[N−フェニル−N−[2−
[[2−(1,2,3,4−テトラハイドロ−2−イソキノリ
ルカルボニルオキシ)エチル]カルバモイル]エチル]
カルバモイル]ピリジン(5)の合成 vi)で合成した化合物(4)735mg(2ミリモル)及
びトリエチルアミン1.394ml(10ミリモル)をクロロホ
ルム15mlに溶解し、氷冷下5−ブロモニコチン酸クロラ
イド.塩酸塩617mg(2.4ミリモル)を加えた後、室温に
て1.5時間攪拌した。反応液に1N NaOH水溶液を加えて
クロロホルム抽出し、有機層を無水炭酸カリウムにて乾
燥後溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をカラムク
ロマトグラフィー(シリカゲル:30g;溶出液:酢酸エチ
ル)にて精製し、目的物(5)1.083g(98.2%,白色粉
末)を得た。
TLC(Silica Gel;AcOET):Rf=0.26 NMR(90MHz,CDCl3)δ 2.58(2H,t),2.81(2H,t),3.5
1(2H,q),3.65(2H,t),4.20(4H,m)4.58(2H,s),6.
79(1H,br t),6.9〜7.4(9H,m),7.77(1H,t),8.29
(1H,br s),8.47(1H,br s). IR(Neat)cm-1:3320,1710〜1620,1595,1540,1490,144
0,1390,1340,1295,1230,1120,1095. vi) 3−ブロモ−5−[N−フェニル−N−[2−
[[2−(1,2,3,4−テトラハイドロ−2−イソキノリ
ルカルボニルオキシ)エチル]カルバモイル]エチル]
カルバモイル]1−プロピルピリジニウム ナイトレー
ト(6)の合成 v)で合成した化合物(5)1.53g(2.77ミルモル)
に1−ヨードプロパン50mlを加え、窒素気流中遮光して
4時間加熱還流した。冷後反応液を減圧濃縮し、得られ
た粗生成物を70%メタノール/水70mlに溶解し、IRA−4
10(NO3 -)[70ml]にて処理し、更にカラムクロマトグ
ラフィー(シリカゲル;溶出液:クロロホルム/メタノ
ール=5/1)にて精製し、目的物(6)1.34g(73.6%,
淡黄色粉末)を得た。
NMR(200MHz,CDCl3)δ 0.76(3H,t,J=7Hz),1.82(2
H,m),2.67(2H,m),2.83(2H,t,J=6Hz),3.45(2H,q,
J=5Hz),3.66(2H,t,J=6Hz),4.15(2H,t,J=6Hz),
4.18(2H,t,J=6Hz),4.00(2H,s),4.65(2H,t,J=7H
z),6.90−7.40(9H,m),7.72(1H,m),8.24(1H,br
s),9.03(1h,br s),9.32(1H,br s). IR(KBr)cm-1:3420,3050,1680,1660,1590. 参考例1 3−ブロモ−5−[N−フェニル−N−[2−[[2−
(1,2,3,4−テトラハイドロ−2−イソキノリルカルボ
ニルオキシ)エチル]カルバモイル]エチル]カルバモ
イル−1−プロピルピリジニウムクロライド(7) 製造例1−v)で合成した化合物(5)827mg(1.50
ミリモル)に1−ヨードプロパン25mlを加え、窒素気流
中遮光して68時間加熱還流した。冷後反応液を減圧濃縮
し、得られた粗生成物を70%メタノール/水70mlに溶解
し、IRA−410(Cl-)[70ml]にて処理し、更にカラム
クロマトグラフィー(シリカゲル:35g;溶出液:クロロ
ホルム/メタノール=6/1)にて精製し、目的物(7)6
91mg(73.1%,淡黄色粉末)を得た。
TLC(Silica Gel;CHCl3/MeOH=6/1):Rf=0.30 NMR(90MHz,CDCl3)δ 0.76(3H,t),1.85(2H,m),2.8
1(4H,m),3.43(2H,m),3.65(2H,t),4.15(4H,m),
4.58(2H,s),4.85(2H,m),7.0〜7.5(9H,m),8.09(1
H,m),8.35(1H,br s),9.60(2H,br s). IR(KBr)cm-1:3380,3200,2960,1690,1658,1595,1550,1
495,1430,1298,1228,1120,745.
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−76854(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 401/12,213 CA,REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 で表わされる化合物。
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