JP2764592B2 - 盛土の耐震構造 - Google Patents

盛土の耐震構造

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JP2764592B2 JP63319613A JP31961388A JP2764592B2 JP 2764592 B2 JP2764592 B2 JP 2764592B2 JP 63319613 A JP63319613 A JP 63319613A JP 31961388 A JP31961388 A JP 31961388A JP 2764592 B2 JP2764592 B2 JP 2764592B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は耐震性に優れた盛土の耐震構造に関する。
<従来の技術> 国土の大部分が山岳地で占められている我が国では、
盛土の崩落防止と土地の有効利用を図るために、次のよ
うなジオテキスタイルを用いた補強土工法による盛土構
造が知られている。
(a)ジオテキスタイル単独の構造(第10図) 層状に転圧する盛土b間にジオテキスタイルaを敷設
しつつジオテキスタイルaで盛土bの表面を包み込み、
盛土の法面にほぼ垂直に近い擁壁面を形成している。
擁壁面の崩落は盛土b間に挟持されたジオテキスタイ
ルaによって阻止されている。
(b)ジオテキスタイルとブロック体の併用構造(第11
図) 擁壁を形成するコンクリート製のブロック体cと、こ
のブロック体cの背面に接続したジオテキスタイルaと
を組み合わせた構造である。
本例はジオテキスタイルaに作用する盛土bの重量
を、ブロック体cの崩落抵抗力として利用している。
(c)ジオテキスタイルと軽量材からなるブロック体の
併用構造 例えば特開昭63−7421号に開示されているように、擁
壁を形成する軽量材(発泡性合成樹脂)からなるブロッ
ク体と、このブロック体をジオテキスタイルの端部で包
んで保持して組合わせ、これを多段的に積み上げて盛土
を形成している。
<本発明が解決しようとする問題点> 前述した従来のジオテキスタイルを用いた盛土技術に
は次のような問題点がある。
<イ>(a)の構造の場合地震が発生すると、盛土b内
に埋設したジオテキスタイルaのうちの短い方が抜け出
し易く、ジオテキスタイルaの巻込部が崩壊する危険性
が高い。
<ロ>(b)の構造にあっては、ブロック体cが比較的
重たいために慣性力が大きい。
そのため、地震に有効に機能しない。
又、ブロック体cの剛性を高くすると、ジオテキスタ
イルaを用いた柔軟性のある補強盛土の特性を損なうこ
とになる。
<ハ>(a)(b)何れの場合も、地震時における盛土
bの動的抵抗力が小さい。
<ニ>盛土の法面の崩落防止構造として、ジオテキスタ
イルaを用いずにコンクリート製擁壁の自量を利用した
重力式やこれに盛土の重量を併用した控え式の擁壁も古
くから知られているが、地震を受けると転倒し易く耐震
性の点で問題がある。
<ホ>擁壁面に軽量材(発泡性合成樹脂)のみからなる
ブロック体を用いた場合、ブロック体を多段的に積み上
げて盛土を構築する際、下位のブロック体が重量により
変形を来す恐れがあり、盛土全体が不安定となる。
<本発明の目的> 本発明は以上の問題点を解決するために成されたもの
で、本発明の目的とするところは、耐震性に優れるうえ
に経済的な施工を行え、しかも法面勾配の急峻化が図れ
る、盛土の耐震構造を提供することにある。
<本発明の構成> 以下、図面を参照しながら本発明の一実施例について
説明する。
<イ>盛土の構造 第1図に本発明に係る盛土の一例を示す。
本発明は、軽量ブロック体1及び抵抗材2を組み合わ
せて盛土を造成するものである。
以下に、各部材について説明する。
<ロ>軽量ブロック体 軽量ブロック体1は、盛土の擁壁面を形成する部材で
ある。
軽量ブロック体1は、剛性を有する外枠11と、その内
部に収容する軽量材12とより構成する。
外枠11としては、金属材料、鉱物材料などの剛性の高
い素材を用いることが考えられ、軽量材12としては、高
分子材料、植物繊維材料、軽量コンクリート、発泡スチ
ロールなどの軽い素材を用いることが考えられる。
従って第2図に示すように、本発明に用いる軽量ブロ
ック体1の一例としては、角柱形の外枠11と、外枠11内
に収容した軽量材12とより構成している。
軽量ブロック体1相互に連続性を付与するために、軽
量ブロック体1の上面には連結体13を、下面には連結部
13に対応した形状凹部(図示せず)が夫々設けられてい
る。
連結体13は、外枠11の一部を隆起させたり、或は外枠
11と別別部材のピンを植設して形成する。
或は又、軽量ブロック体1の上下面にピン穴を開設し
ておき、このピン穴内に別途の連結ピンを差し込んで、
軽量ブロック体1の連結と抵抗材2の定着を同時に行っ
てもよい。
<ハ>抵抗材 抵抗材2は、盛土内に敷設する部材であり、材料とし
ては引張強度に優れた金属材料、鉱物材料、高分子材
料、植物繊維材料等を使用できる。
具体的にはジオテキスタイル等が好適である。
<作用> 次に施工方法について説明する。
<イ>第1段目の施工 第3図に示すように整地を完了した地山に補強材2aを
のばした状態で水平に敷設し、補強材2aの一端に連結ピ
ン3を差し込んで固定する。
次に第4図のように連結ピン3の突出する補強材2aの
一端に、第1段面の軽量ブロック体1aを設置する。
続いて第5図のように軽量ブロック体1aの背面に補強
材2aが隠れるまで盛土4aを盛り、平らに転圧する。
これで第1段目の施工を完了する。
<ロ>第2段面以降の施工 次に第6図に見るように第1段目の盛土4aの上面に別
途の補強材2bを敷設して連結ピン3で固定する。
続いて、第7図に示すように連結ピン3が突出する補
強材2bの一端に第2段目の軽量ブロック体1bを設置す
る。
軽量ブロック体1bの背面側の補強材2b上に盛土を転圧
して第2段目の施工を完了する。
第3段目以降は以上の工程を繰り返して第8図に示す
ように所定の高さまで盛土する。
<ハ>地震時 上述した工程で構築した盛土は次の理由により優れた
耐震効果を発揮する。
すなわち、擁壁面を形成する各軽量ブロック体1が適
度の剛性を有するから、地震発生時に土の剪断変形を有
効に規制できることと、軽量ブロック体が軽量故に軽量
ブロック体1に発生する慣性力を極めて小さく抑えられ
るためである。
<ニ>耐震性試験 本発明の盛土構造の耐震性を検討するために、従来の
4タイプの盛土について、大型模型震動実験を行った。
試験対象と詳細は次の通りである。
[本発明の盛土] [従来の盛土] ○は従来のジオテキスタイルを用いた補強盛土で、敷
設長が短いタイプ。
●は従来のジオテキスタイルを用いた補強盛土で、一
般的なタイプ。
△は従来のジオテキスタイルを用いた補強盛土で、盛
土の段数が小さいタイプ。
▲は従来のジオテキスタイルを用いた補強盛土で、材
料強度が高いタイプ。
[試験結果] 第9図に耐震結果を示す。
同図から、重力式(直立型又はもたれ型)や控え壁式
の従来の盛土に比較して、軽量ブロック体1と抵抗材2
を組み合わせた保発明の擁壁が盛土の変位量も小さく耐
震性に優れていることが裏付られる。
<本発明の効果> 本発明は以上説明したようになるから次の効果が得ら
れる。
<イ>本発明は耐震試験結果から明らかなように、ジオ
テキスタイルのみを用いたものや、コンクリート製の擁
壁ブロックとジオテキスタイルとを組み合わせた従来例
と比較して、耐震性に優れている。
従って、盛土崩落の危険性が著しく低くなり、安全性
が向上する。
<ロ>十分な耐震効果が得られるから、擁壁の勾配を急
峻にでき、土地の有効利用が図れる。
<ハ>ブロック体が軽量であるから、運搬や取り扱いが
容易である。
しかも抵抗材(ジオテキスタイル)のみを用いて擁壁
を形成する従来の構造にあっては極端に柔らか過ぎて施
工し難い点があったが、本発明では、ブロック体が適度
な剛性を有しているからこのような不都合はおきない。
<ニ>近似軽量材のみで軟弱地盤の上に盛土を施工する
工法が提案されているが、通常の土砂を盛土する場合に
比べて工費が高くつく欠点があった。
本発明では、軽量材の使用を必要最少限に抑えて、他
の盛土部分に安価な土砂を使用できるから、安価に施工
できる。
<ホ>軽量材を剛性を有する枠体とを組合わせたブロッ
ク体を採用しているため、軽量で運搬性や取扱性に優れ
ながら、多段的に積み上げて盛土を構築する場合にも下
位のブロック体が重量により変形を来す恐れがなく、盛
土全体の安定性が高い。
<ヘ>盛土の擁壁を構成する軽量ブロック体に連結部を
設けたため、組み立てる軽量ブロック間の一体性が高
く、安定性に優れ、高い耐震性を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図:本発明に係る盛土の斜視図 第2図:軽量ブロック体の斜視図 第3図:盛土の施工法の説明図であって補強材の敷設時
の説明図 第4図:盛土の施工法の説明図であって軽量ブロック体
の設置時の説明図 第5図:盛土の施工法の説明図であって第1段目の盛土
の転圧時の説明図 第6図:第1段目の盛土上に補強材を敷設した時の説明
図 第7図:第1段目の盛土上に軽量ブロック体を設置した
時の説明図 第8図:完成時における盛土の断面図 第9図:耐震試験結果の説明図 第10図:従来のジオテキスタイルを用いて盛土した構造
例の説明図 第11図:従来のジオテキスタイルとブロック体を併用し
た構造例の説明図
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−7421(JP,A) 特開 昭63−19357(JP,A) 実開 昭62−85547(JP,U) 実開 昭51−117401(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02D 17/18 E02D 29/02 308

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】盛土の間に引張強度の高い補強材を敷設
    し、盛土の側面に補強材と連結したブロック体を位置さ
    せて擁壁を形成する盛土において、 剛性を有する枠体と、前記枠体内に収容する軽量な素材
    とでブロック体を形成し、 前記枠体の上面あるいは底面に形成した凸状部と、前記
    凸状部と嵌合するように前記枠体の上面あるいは底面に
    形成した凹状部とより連結部を構成し、前記連結部によ
    り複数のブロック体間に連続性を付与したことを特徴と
    する、 盛土の耐震構造。
  2. 【請求項2】盛土の間に引張強度の高い補強材を敷設
    し、盛土の側面に補強材と連結したブロック体を位置さ
    せて擁壁を形成する盛土において、 剛性を有する枠体と、前記枠体内に収容する軽量な素材
    とでブロック体を形成し、 前記ブロック体の上面と底面とを連結体により連結し、 前記連結体によりブロック体間に補強材を定着させるこ
    とにより、複数のブロック体間および補強材に連続性を
    付与したことを特徴とする、 盛土の耐震構造。
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