JP2764428B2 - 単結晶フェライト - Google Patents

単結晶フェライト

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JP2764428B2
JP2764428B2 JP1075280A JP7528089A JP2764428B2 JP 2764428 B2 JP2764428 B2 JP 2764428B2 JP 1075280 A JP1075280 A JP 1075280A JP 7528089 A JP7528089 A JP 7528089A JP 2764428 B2 JP2764428 B2 JP 2764428B2
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晃一 小野寺
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Description

【発明の詳細な説明】 イ.発明の目的 〔産業上の利用分野〕 本発明は、VTR、メタルフロッピー等の高抗磁力媒体
用の磁気ヘッドの素材として用いられる単結晶フェライ
トに関する。
〔従来の技術〕
従来、VTR映像用やメタルフロッピーディスク用の記
録、再生ヘッドの素材としては、主としてMn−Zn系単結
晶フェライトが用いられている。ところが、高抗磁力特
性を利用した8mmVTRの媒体やメタルフロッピー材料の媒
体に対応する磁気ヘッドとして、Mn−Zn系単結晶フェラ
イトを採用しようとする場合、従来の単結晶フェライト
は飽和磁化が小さいために、実用化が困難であった。こ
の点を改善した材料としては、Mn−Zn系フェライトの主
成分であるFe2O3の量を増加させて飽和磁化を向上させ
た単結晶フェライトが知られている。しかし、上述のよ
うにFe2O3の量を増した単結晶フェライトの場合、飽和
磁化は向上させることができるが、一方、初透磁率をメ
タルフロッパー材料に適用できる程度に高周波領域まで
高く保つことが困難であった。つまり、初透磁率μが高
い周波数領域で大幅に低下してしまうという問題点があ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、前記問題点を改善するため、高周波
領域での初透磁率が大幅に低下することなく、高飽和磁
化を有する単結晶フェライトを提供することにある。
ロ.発明の構成 〔課題を解決するための手段〕 本発明は、Fe、Mn及びZnを主成分とする単結晶フェラ
イトにおいて、飽和磁化の大きい組成領域の磁気異方性
が負であることに着目し、該組成域のフェライトに酸化
コバルトを単独に、又は酸化コバルト、酸化マグネシウ
ム、及び酸化ハフニウムを複合して添加することにより
高い飽和磁化を持ち、しかも初透磁率が高い周波数まで
高い値を持つ材料に改善し提供することにあり、即ち本
発明は、Fe、Mn及びZnを主成分とするフェライトにおい
て、酸化鉄(Fe2O3)を65ないし75モルパーセント、酸
化マンガン(MnO)を20ないし30モルパーセント、酸化
亜鉛(ZnO)を5ないし15モルパーセント、及び酸化コ
バルト(CoO)を0.01ないし1モルパーセントを含み、
さらに、酸化マグネシウム(MgO)を0.01ないし0.1モル
パーセント、酸化ハフニウム(HfO2)を0.05ないし0.1
モルパーセント複合添加することを特徴とする単結晶フ
ェライトを提供するものである。
〔作用〕
8mmビデオテープ、メタルフロッピー材料等の記録媒
体においては、磁気ヘッドに高飽和磁化高初透磁率の厳
しい条件が要求されている。前述のようにMn−Zn系フェ
ライトコアにおいては、飽和磁化を向上させるためには
Fe2O3の量を増加させれば良い。しかし、これに反してF
e2O3の量を増加すると、初透磁率が大幅に低下してしま
う。これは、Fe2O3の量を増加した場合、フェライトの
磁気異方性定数KがK<0となり、且つ磁気異方性定数
Kの絶対値が0よりかなり大きくなっているため初透磁
率が大幅に低下すると考えられる。そこで、磁気異方性
定数KがK>0である酸化コバルトを添加することによ
り、高い初透磁率の単結晶フェライトが実現すると共に
高飽和磁化を達成できた。更に、Fe2O3が増加したため
低下した比抵抗を改善するため、酸化マグネシウム、及
び酸化ハフニウムを複合添加し、Fe2+とFe3+との電子ホ
ッピング現象を抑えることにより、低下した比抵抗を改
善することができたと考えられ、結果として高周波領域
での初透磁率μが改善された。
〔実施例〕
以下本発明を実施例によって説明する。
結晶組成で、Fe2O3を65.2モルパーセント、MnO24.8モ
ルパーセント、ZnOを10.0モルパーセントを含み、酸化
コバルトの添加量を種々変化させて単結晶フェライトを
作製し、試料番号1ないし8(第1表)とした。また、
酸化コバルトの添加量を0.30モルパーセントに一定と
し、酸化マグネシウム、酸化ハフニウムの添加量を変化
させた試料を試料番号9ないし12(第1表)とし、各試
料の組成比を第1表に示す。この単結晶フェライトを用
いて磁気ヘッドを作製して1MHz、及び10MHzの電流を印
加して初透磁率を測定した結果を第1表に示す。
第1表に示すように、酸化コバルトを添加しない単結
晶フェライト(試料番号1)の場合1MHzの初透磁率は約
500である。一方、酸化コバルトの添加量を増す(試料
番号2から8)に従って1MHz初透磁率は増加し、酸化コ
バルトの添加量が0.3モルパーセントの時、1MHzの初透
磁率μは1700を示す。酸化コバルトの添加量が0.3モル
パーセントを越えると、1MHzの初透磁率は徐々に低下
し、酸化コバルトの添加量が3.0モルパーセントで初透
磁率μは約400、添加量5.0モルパーセントで初透磁率μ
は約300と無添加組成より低下する。
このように、酸化コバルトを3モルパーセント以上添
加した場合には、初透磁率が無添加時に比べて大幅に低
下し、改善が期待できない。これは、酸化コバルトの添
加量が多いため、単結晶フェライトの磁気異方性定数K
がK>0となり、その結果、初透磁率が低下したと考え
られる。
酸化コバルトの添加量を一定とし、酸化マグネシウ
ム、酸化ハフニウムを変化させた場合を第1表の試料番
号9から12に示す。酸化マグネシウム0.05モルパーセン
ト酸化ハフニウム0.05モルパーセント添加した試料番号
10においては、1MHzの初透磁率は幾分低下するが、10MH
zの初透磁率μは500となり、酸化コバルトが0.3 モルパーセントと同量で酸化マグネシウム及び酸化ハフ
ニウムが無添加の試料番号4の初透磁率300と比較し
て、大幅に大幅に改善されていることがわかる。
尚、前記の実施例では結晶組成がFe2O3を65.2モルパ
ーセント、MnOを24.8モルパーセントZnOを10.0モルパー
セント組成の例を示したが、Fe2O3は65.0モルパーセン
トないし70.0モルパーセント、MnOは20.0モルパーセン
トないし30.0モルパーセント、ZnOは5.0モルパーセント
ないし15.0モルパーセント範囲においては、同等の効果
が得られる。
第1図において、従来の磁気ヘッドに用いられる単結
晶フェライトの組成領域の中心をAで、本発明に用いら
れる単結晶フェライトの主成分の組成領域をBで示す。
従来の単結晶フェライトの初透磁率μは、周波数1MHzで
約1800であるが、図示のように飽和磁化は低い。一方、
本発明に用いる単結晶フェライトでは前述のように従来
の単結晶フェライトコアに比べて初透磁率は若干低いが
飽和磁化が大幅に増加しており、しかも10MHzの高周波
での初透磁率が向上している(第1表参照)。これは、
高密度の記録再生に使用する磁気ヘッドとして使用する
上で極めて有効である。
即ち、高周波の初透磁率は酸化コバルトを0.01モルパ
ーセントないし1.00モルパーセント添加することにより
改善できることがわかっていた。更にFe2O3を65.0モル
パーセントないし70モルパーセント、MnOを20.0モルパ
ーセントないし30.0モルパーセント、ZnOを5.0モルパー
セントないし15.0モルパーセント、酸化コバルトを0.01
モルパーセントないし10.0モルパーセントを含み、更に
酸化マグネシウムを0.01ないし0.50モルパーセント及
び、酸化ハフニウムを0.01ないし0.05モルパーセント添
加された単結晶フェライトの場合、高飽和磁化が得ら
れ、しかも初透磁率を殆ど低下させることがなく、高周
波での初透磁率を向上させることができた。
ハ.発明の効果 以上説明したように、本発明の単結晶フェライトは、
Fe,Mn,Znを主成分とし、磁気異方性定数が負の組成領域
を基本組成とするフェライト材料に酸化コバルトを添加
することにより透磁率の値を改善し、さらにFe2O3の量
を増加したために低下した比抵抗を酸化マグネシウム、
及び酸化ハフニウムを添加することにより改善した。こ
の単結晶フェライトを用いて8mmビデオ、メタルフロッ
ピーの磁気ヘッドを作製した場合、必要とされる磁気特
性を充分に満足し、更に耐磨耗性、精密加工性がすぐれ
ているという利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のMn−Zn系単結晶フェライトの組成域
を示し、図中、磁気異方性定数Kが零付近の組成域を破
線で示し、また、Fe,Mn,Znの三元系フェライトにおける
飽和磁化4πMsの組成図上の分布を実線で示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Fe,Mn及びZnを主成分とするフェライトで
    あって、酸化鉄(Fe2O3)を65ないし75モルパーセン
    ト、酸化マンガン(MnO)を20ないし30モルパーセン
    ト、酸化亜鉛(ZnO)を5ないし15モルパーセント、及
    び酸化コバルト(CoO)を0.01ないし1モルパーセント
    を含み、さらに、酸化マグネシウム(MgO)を0.01ない
    し0.1モルパーセント、酸化ハフニウム(HfO2)を0.05
    ないし0.1モルパーセント複合添加することを特徴とす
    る単結晶フェライト。
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