JP2763410B2 - インクジェット記録ヘッド及びそれを用いた記録装置 - Google Patents

インクジェット記録ヘッド及びそれを用いた記録装置

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JP2763410B2
JP2763410B2 JP4367191A JP4367191A JP2763410B2 JP 2763410 B2 JP2763410 B2 JP 2763410B2 JP 4367191 A JP4367191 A JP 4367191A JP 4367191 A JP4367191 A JP 4367191A JP 2763410 B2 JP2763410 B2 JP 2763410B2
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学 末岡
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般にインクと呼ばれ
る記録液を微細口(吐出口)から小滴として吐出、飛翔
させる記録ヘッド及びこの小滴の被記録面への付着を以
て記録を行なうと共にキャップや清掃機構を備えたイン
クジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在知られている各種記録方式の中で
も、記録時に騒音の発生がほとんどないノンインパクト
記録方式であって、且つ、高速記録が可能であり、しか
も普通紙に特別の定着処理を必要とせずに記録の行なえ
る所謂インクジェット記録法は、極めて有用な記録方式
であると認められている。
【0003】図8は、通常のインクジェット記録ヘッド
の構成を例示する展開斜視図である。
【0004】この記録ヘッドにおいては、ガラスやセラ
ミックスなどで形成された基板11の上に、エネルギー
発生素子12が設置され、感光性樹脂硬化膜13をフォ
トリソグラフィー法でパターニングすることにより、エ
ネルギー発生素子12に対応する液路15および吐出口
14、更には流路15にインクを供給する液室16が形
成されている。その感光性樹脂硬化膜13の上には、例
えばガラス、セラミックス、金属などで形成された天板
17が、接着剤19により積層固着されている。また、
その天板17には記録液(インク)供給口18が形成さ
れている。
【0005】このような構成の記録ヘッドにおいて、吐
出口14を囲む基板11、感光性樹脂硬化膜13および
天板17の表面の物理的性質(物理特性)は、吐出口1
4から記録液を常時安定して吐出させる上で極めて重要
である。すなわち、吐出口14の外廻り表面部(吐出口
周縁部)に記録液が廻り込んだり、付着するなどして、
その一部にでも液溜りが生じると、液路15の記録液が
吐出口14から吐出される際に、その飛翔方向が正規の
所定方向から離脱するようになり、更には、液溜りの状
態の不安定さから、吐出される毎にその飛翔方向が乱れ
るという不都合が生じ、そのため安定した液吐出が行な
えずに良好な記録が行なえなくなる。
【0006】また、更に、吐出口14の外廻り表面部全
体が記録液の膜で覆われると、いわゆるスプラシュ現象
が生じて記録液の散乱が起り、安定した記録が行なえな
くなる。また、オリフィスの外廻り表面部を覆う液溜り
が大きくなると、記録ヘッドの液吐出が不能状態に陥る
ことすらある。
【0007】また、図8に示したような通常の記録ヘッ
ドでは、吐出口をとり囲む部材として、例えば、シリコ
ン(基板1)、ガラス(天板17)、樹脂(感光性樹脂
硬化膜13)のように異なる材料が使用される場合が多
い。そして記録液は、吐出口周縁部において、それら三
種の中で最も漏れ易い材質の部分から漏れる。通常のイ
ンク(記録液)に対しては、上述の三種の材料のうちガ
ラスが一番漏れ易いため、その部分からインクは漏れる
場合がある。そのガラス部分は、ヘッドの製造上や性能
上好ましいので通常使用されている材料であり、インク
が漏れを防ぐ目的で別の材料を使用することは製造上、
性能上、コスト上望ましくない。
【0008】以上説明したように、従来の記録ヘッドに
おいては、オリフィスの周縁部に記録液の液溜りが生じ
ると、安定な吐出が行なえなくなるという問題を解決す
るため、図7に示すように、少なくとも吐出口14の周
縁部に、いわゆる撥水処理を施した撥水処理層20を形
成し、上述の問題を解決せんとする提案が例えば、特開
昭56−89569号、特開昭62−55154号、特
開平2−153744号等、従来より数多く開示されて
いる。この撥水処理に用いる撥水処理剤としては、例え
ばシリコン系ポリマーやオリゴマー、さらにフッ素系ポ
リマーやオリゴマーなど種々のものが挙げられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】インクジェット記録ヘ
ッドに形成する撥水処理層20は、単に撥水性のみが良
好であるだけでなく、通常のインクジェット記録を行な
う際における撥水処理層の耐久性の点についても十分で
なければ実用的ではない。以下、その耐久性について述
べる。
【0010】インクジェット記録法を実施する場合に
は、たとえオリフィス周縁部に撥水処理が施されていて
も、オリフィス周縁部は常に記録液と接しているので、
ポリウレタンフォーム等の吸収体でオリフィス面を拭
き、付着したインクを吸い取るという回復操作が為され
るのが通常である。したがって、撥水処理層は吸収体に
よりこすられても剥離しない程度の密着性や層が破壊し
ない程度の耐摩耗性等が必要とされる。これらの耐久性
が不十分であると、初期はともかく、ヘッドを使用して
いるうちに撥水処理層が徐々に剥離したり、抜け落ちた
りして撥水効果を示さなくなり、安定な吐出印字ができ
なくなってしまう。
【0011】このようなインクジェット記録ヘッドに必
要とされる耐久性において、従来の撥水処理剤にて形成
した撥水処理層では十分ではない場合が有った。
【0012】具体的には、図9のようにゴムブレード等
による拭きの際、従来の撥液処理剤の場合、フッ素系化
合物の中でも硬度的にやわらかいものを使用したとき
は、ゴムブレード等によりかきとられた撥液処理剤が吐
出口の中まで侵入してしまうという問題があった。こう
なればインクのメニスカス位置がズレるため、インクの
吐出方向がずれてしまい、ヨレが発生し、印字品位を悪
化させてしまう。このためゴムブレード等による、ふき
耐久に強く硬度の硬い撥液処理膜が求められるようにな
った。
【0013】また、図10のように、吐出口の周辺部か
ら剥離が発生する場合もあった。
【0014】更には、図2に示したインクジェットヘッ
ドのように、オリフィスをとり囲む部材が複数の異なる
材質から成っている場合には、そのどの材質とも密着が
良い撥液処理層を形成しなければならない。従来の撥液
処理剤にて形成した撥水処理層は、特に、この点におい
て不十分である場合が有った。
【0015】一方、液室、液路、吐出口形成面を一体成
形する溝付天板を用いたインクジェットヘッドの場合、
その溝付天板は成形により作られるため、1つの材質よ
り成っている。このように、1つの材質より成っている
場合でも、その材質は成形性及びインクの接液性等の制
約より限られた材質の中から選ばなければならない場合
が多い。一般的にはポリサルフォン、ポリエーテルサル
フォンポリエステル、ポリアセタール等の材質が使用さ
れるが、これら成形材は撥液処理剤との密着性が不十分
な場合があり、剥離する等問題があった。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決せんと提案されたものであり、インクジェット記録
ヘッドにおいて、少なくとも吐出口の周縁部が主鎖に含
有フッ素ヘテロ環状構造を有するポリマーを含有する膜
を具備することを特徴とするインクジェット記録ヘッド
及びこのヘッドを用いたインクジェット記録装置であ
る。
【0017】本発明においては、吐出口付近に問題の解
決が絞られるものであるから以後に於ては記録ヘッドの
吐出口を含む部分のみを抽出して詳述するが、本発明の
主旨に沿うものであれば、例えば図1に示した如き記録
ヘッドに限定されることはなく、如なるタイプの記録ヘ
ッドでも、吐出口よりインクを吐出させるものであれば
本発明に適用されるものである。
【0018】また、図7に示すように液路の終端部が吐
出口を形成するタイプだけでなく、流路の端部に所定径
の穴の設けられた流路とは別のオリフィス板を付設して
吐出口を形成したタイプの場合も本発明に包含される。
【0019】本発明は、吐出口を囲むインクジェット記
録ヘッド外表面を本発明に特有の化合物で処理して撥液
性にすることにより安定なインクジェット記録をいつま
でも行なう事ができる。
【0020】本発明において、含フッ素ヘテロ環状構造
とは、化学構造式でヘテロ原子を1〜2個含む5〜8員
環の有機物である。
【0021】ヘテロ原子とは、炭素(C)以外の原子で
あり、具体的には、酸素(O)、チッ素(N)、イオウ
(S)、リン(P)等が用いられ、特に酸素(O)が化
学的安定性、安全性の面から好適に用いられる。
【0022】本発明において、ヘテロ環構造を有する含
フッ素ポリマーは、撥インク(接触角)の面からフッ素
の含有率が、10重量%以上、より好適には25重量%
以上、さらに好適には50重量%以上のものが良い。
【0023】また、主鎖における環構造の割合は、目的
とする被膜の強さや溶剤への溶解性、あるいは基材との
密着性等の面から10%以上より好適には20%以上、
さらに好適には30%以上が良い。
【0024】本発明において、ヘテロ環構造を有する含
フッ素ポリマーのうち特に、非晶質なポリマーを用いる
ことが好ましい。非晶質なポリマーは、膜強度、基材へ
の密着性、膜の均一性等が優れているため本発明の効果
をより一層発揮することができる。
【0025】本発明において、主鎖にヘテロ環構造を有
する含フッソ素ポリマーとしては例えば、米国特許第
3,418,302号、米国特許第3,978,030
号、特開昭63−238111号公報、特開昭63−2
38115号公報、特開平1−131214号公報、特
開平1−131215号公報等に記載されているポリマ
ーが好適に用いられる。
【0026】これらのうち、次の如きヘテロ環構造を有
するポリマーが代表的である。ただし、本発明の内容は
これらのみに限定されるものではない。
【0027】
【外1】
【0028】
【外2】
【0029】
【外3】
【0030】
【外4】
【0031】更に、基材との密着性の向上やTg、溶剤
への溶解性をコントロールするためには主鎖中に
【0032】
【外5】 (R3、R4、R5はそれぞれH、F、Cl、Rf(フッ素
含有アルキル)である。Xは、H、F、Cl、Rf3、R
f4である。ただし、Rf3は酸、エステル、アルコール、
アミン、アミド等の官能機を末端に有する含フッ素有機
置換基、Rf4は含フッ素アルキル、含フッ素エーテルで
ある。)の構造を導入してもよく、これらの構造は以下
のコモノマーと共重合することにより得られる。
【0033】 CF2=CF−O−CF2CF(CF3)−O−CF2CF2SO2F、 CF2=CF−O−CF2CF2CF2COOCH3、 CF2=CF−CF2CF(CF3)−O−CF2CF2SO2
【0034】以上示したような特定な化学構造をもち、
撥液処理剤として適しているものとして、サイトップC
TX−105(商品名 旭硝子製)またはサイトップC
TX−805(商品名 旭硝子製)またはテフロンAF
(商品名 デュポン)があげられる。
【0035】本発明において、特定の環構造を有するポ
リマーによる撥液膜形成方法は、ヘッド作成工程の違い
により大きく2つに分けられる。
【0036】すなわち、図1に示されるような、撥液膜
を形成した後、吐出オリフィスを形成するタイプと図7
に示されるような、吐出オリフィスが形成されている後
に、撥液膜を形成するタイプの2つである。前者の場合
は、本発明における特定の環構造を有するポリマーの原
液または希釈液中に浸漬するか、吸収体等による転写、
またはスプレー塗布あるいはスピンコートなど一般的な
コーティング法により作成することができる。後者の場
合は、前記のような方法では、吐出口からインク路の内
壁面に撥液剤がまわり込んでしまうため、それを防止す
るための工夫が必要である。たとえば、シリコンゴム等
による転写方法や、あらかじめ液路内に撥液剤と混和し
ない液体とか固体を充填したり、気体をノズルから噴出
させながら撥液処理を行なう等の工夫が必要であり、例
えば、特開昭63−122557号公報、特開昭63−
239063号公報、特開平2−48953号公報の技
術が開示されている。
【0037】用いられる溶媒としては、本発明のポリマ
ーを溶解するものであれば限定はないがパーフルオロベ
ンゼン、“アフルード”(商品名:旭硝子製のフッ素系
溶剤)、“フロリナートFC−75”(商品名:3M社
製のパーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)を
含んだ液体)等の含フッ素溶剤が好適である。当然のこ
とであるが、適宜の2種類以上を併用して溶媒として用
いることができる。特に混合溶媒の場合、炭化水素系、
塩化炭化水素、弗塩化炭化水素、アルコール、その他の
有機溶剤も併用できる。溶液濃度は0.01wt%〜5
0wt%で、好ましくは0.01wt%〜20wt%で
ある。本発明において、本発明に特有の化合物からなる
撥液膜の厚みは0.1μm以上であれば前記目的を十分
達成し得るが、0.1〜2μmの範囲で使用するのが好
ましい。
【0038】本発明において、特定のヘテロ環構造を有
する含フッ素ポリマーの熱処理条件(温度)は、溶媒の
沸点及びこのポリマーのガラス転移点及び基材の耐熱温
度によって決定される。すなわち、溶媒の沸点及びこの
ポリマーのガラス転移点より高く、基材の耐熱温度より
低い温度を選べばよい。
【0039】このポリマーのガラス転移点は、その構造
によって異なる。たとえば、前記一般式〜の構造の
ものは、50〜110℃ぐらいのものが多いため、熱処
理条件は、温度は120〜170℃、時間は30分〜2
時間ぐらいが好ましい。また、主鎖中にの構造と
【0040】
【外6】 の構造を有するコポリマーは“テフロンAF”という商
標名でデュポン社より出されているものである。このテ
フロンAFは、その共重合比を変える事によりさまざま
なガラス転移温度を有する事ができる。すなわちPDD
[パーフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソ
ール)]成分の比率が高くなるにつれて、ガラス転移点
は上昇する。その成分比により80℃〜330℃ぐらい
まで存在し、市販されているのは160℃(AF160
0)と240℃(AF2400)のものである。たとえ
ば160℃のものの熱処理温度は、基材の耐熱温度も考
え165℃〜180℃ぐらいが好ましい。
【0041】
【実施例】図1は本発明の実施例である、液室、流路、
オリフィス面を一体成形により作りあげた溝付天板3の
オリフィス面に撥水処理剤を塗布した後、熱硬化させる
と、撥液膜1が形成される。その後エキシマレーザー等
による穴あけによって形成された吐出オリフィスを有す
る溝付天板と記録液を吐出オリフィスより吐出させるた
めの手段である発熱体とを有する基板5を接着してつく
られている。
【0042】図2乃至図6は、本発明が実施もしくは適
用される好適なインクジェットユニットIJU,インク
ジェットヘッドIJH,インクタンクIT,インクジェ
ットカートリッジIJC,インクジェット記録装置本体
IJRA,キャリッジHCの夫々及び夫々の関係を説明
するための説明図である。以下これらの図面を用いて各
部構成の説明を行う。
【0043】本例でのインクジェットカートリッジIJ
Cは、図3の斜視図でわかるように、インクの収納割合
が大きくなっているもので、インクタンクITの前方面
よりもわずかにインクジェットユニットIJUの先端部
が突出した形状である。このインクジェットカートリッ
ジIJCは、インクジェット記録装置本体IJRAに載
置されているキャリッジHC(図5)の後述する位置決
め手段及び電気的接点とによって固定支持されると共
に、該キャリッジHCに対して着脱可能なディスポーザ
ブルタイプである。本例図2乃至図6には、本発明の成
立段階において成された数々の新規な技術が適用された
構成となっているので、これらの構成を簡単に説明しな
がら、全体を説明することにする。
【0044】 (i) インクジェットユニットIJU構成説明 インクジェットユニットIJUは、電気信号に応じて膜
沸騰をインクに対して生じせしめるための熱エネルギー
を生成する電気熱変換体を用いて記録を行うバブルジェ
ット方式のユニットである。
【0045】図2において、100はSi基板上に複数
の列状に配された電気熱変換体(吐出ヒータ)と、これ
に電力を供給するAl等の電気配線とが成膜技術により
形成されて成るヒータボードである。200はヒータボ
ード100に対する配線基板であり、ヒータボード10
0の配線に対応する配線(例えばワイヤボンディングに
より接続される)と、この配線の端部に位置し本体装置
からの電気信号を受けるパッド201とを有している。
【0046】1300は複数のインク流路を夫々区分す
るための隔壁や各インク流路へインクを与えるためにイ
ンクを収納するための共通液室等を設けた溝付天板で、
インクタンクITから供給されるインクを受けて上述の
共通液室へ導入するインク受け口1500と、各インク
流路に対応した吐出口を複数有するオリフィスプレート
400を一体成型したものである。これらの一体成型材
料としてはポリサルフォンが好ましいが、他の成型用樹
脂材料でも良い。
【0047】300は配線基板200の裏面を平面で支
持する例えば金属製の支持体で、インクジェットユニッ
トの底板となる。500は押えばねであり、M字形状で
そのM字の中央で共通液室を軽圧で押圧すると共に前だ
れ部501で液路の一部、好ましくは吐出口近傍の領域
を線圧で集中押圧する。ヒータボード100および天板
1300を押えばねの足部が支持体300の穴3121
を通って支持体300の裏面側に係合することでこれら
を挟み込んだ状態で両者を係合させることにより、押え
ばね500とその前だれ部501の集中付勢力によって
ヒータボード100と天板1300とを圧着固定する。
又支持体300は、インクタンクITの2つの位置決め
凸起1012及び位置決め且つ熱融着保持用凸起180
0,1801に係合する位置決め用穴312,190
0,2000を有する他、装置本体IJRAのキャリッ
ジHCに対する位置決め用の突起2500,2600を
裏面側に有している。加えて支持体300はインクタン
クからのインク供給を可能とするインク供給管2200
(後述)を貫通可能にする穴320をも有している。支
持体300に対する配線基板200の取付は、接着剤等
で貼着して行われる。尚、支持体300の凹部240
0,2400は、それぞれ位置決め用突起2500,2
600の近傍(裏面側)に設けられている。そして、組
立てられたインクジェットカートリッジIJC(図3)
のヘッド部先端領域の周囲3辺に形成された平行溝30
00,3001の複数の延長線上にある。このため平行
溝3000,3001に沿って移動したゴミやインク等
の不要物が突起2500,2600に至ることがないよ
うになっている。この平行溝3000が形成されてい
る。蓋部材800は、図5でわかるように、インクジェ
ットカートリッジIJCの外壁を形成すると共に、イン
クタンクとでインクジェットユニットIJUを収納する
空間部を形成している。又、この平行溝3001が形成
されているインク供給部材600は、前述したインク供
給管2200に連続するインク導管1600を供給管2
200側が固定の片持ちばりとして形成し、インク導管
の固定側とインク供給管2200との毛管現象を確保す
るための封止ピン602が挿入されている。尚、601
はインクタンクITと供給管2200との結合シールを
行うパッキン、700は供給管のタンク側端部に設けら
れたフィルターである。
【0048】このインク供給部材600は、モールド成
型されているので、安価で位置精度が高く形成製造上の
精度低下を無くしているだけでなく、インクの供給用導
管1600の構造を片持ちばり構造としているため、導
管1600の上述インク受け口1500に対する圧接状
態が安定化できるので大量生産にも適した構造となって
いる。本例では、この圧接状態下で封止用接着剤をイン
ク供給部材側から流し込むだけで、より完全な連通状態
を確実に得ることができている。尚、インク供給部材6
00の支持体300に対する固定は、支持体300の穴
1901,1902に対するインク供給部材600の裏
面側ピン(不図示)を支持体300の穴1901,19
02を介して貫通突出せしめ、支持体300の裏面側に
突出した部分を熱融着することで簡単に行われる。尚、
この熱融着された裏面部のわずかな突出領域は、インク
タンクITのインクジェットユニットIJU取付面側壁
面のくぼみ(不図示)内に収められるのでユニットIJ
Uの位置決め面は正確に得られる。
【0049】 (ii)インクタンクIT構成説明 インクタンクは、カートリッジ本体1000と、インク
吸収体900とインク吸収体900をカートリッジ本体
1000の上記ユニットIJU取付面とは反対側の側面
から挿入した後、これを封止する蓋部材1100とで構
成されている。
【0050】900はインクを含浸させるための吸収体
であり、カートリッジ本体1000内に配置される。1
200は上記各部100〜600からなるユニットIJ
Uに対してインクを供給するための供給口であると共
に、当該ユニットをカートリッジ本体1000の部分1
010に配置する前の工程で供給口1200よりインク
を注入することにより吸収体900のインク含浸を行う
ための注入口でもある。
【0051】この本例では、インクを供給可能な部分
は、大気連通口とこの供給口とになるが、インク吸収体
からのインク供給性を良好に行うための本体1000内
リブ2300と蓋部材1100の部分リブ2302,2
301とによって形成されたタンク内空気存在領域を、
大気連通口1401側から連続させてインク供給口12
00から最も遠い角部域にわたって形成している構成を
とっているので、相対的に良好かつ均一な吸収体へのイ
ンク供給は、この供給口1200側から行われることが
重要である。この方法は実用上極めて有効である。この
リブ2300は、インクタンクの本体1000の後方面
において、キャリッジ移動方向に平行なリブを4本有
し、吸収体が後方面に密着することを防止している。
又、部分リブ2400,2500は、同様にリブ230
0に対して対応する延長上にある蓋部材1100の内面
に設けられているが、リブ2300とは異なり分割され
た状態となっていて空気の存在空間を前者より増加させ
ている。尚、部分リブ2302,2301は蓋部材11
00の全面積の半分以下の面に分散された形となってい
る。これらのリブによってインク吸収体のタンク供給口
1200から最も遠い角部の領域のインクをより安定さ
せつつも確実に供給口1200側へ毛管力で導びくこと
ができた。1401はカートリッジ内部を大気に連通す
るために蓋部材に設けた大気連通口である。1400は
大気連通口1401の内方に配置される撥液材であり、
これにより大気連通口1400からのインク漏洩が防止
される。
【0052】前述したインクタンクITのインク収容空
間は長方体形状であり、その長辺を側面にもつ場合であ
るので上述したリブの配置構成は特に有効であるが、キ
ャリッジの移動方向に長辺を持つ場合又は立方体の場合
は、蓋部材1100の全体にリブを設けるようにするこ
とでインク吸収体900からのインク供給を安定化でき
る。限られた空間内にインクを出来るだけ収納するため
には直方体形状が適しているが、この収納されたインク
を無駄なく記録に使用するためには、上述したように、
角部の領域に対して近接する2面領域に上記作用を行え
るリブを設けることが重要である。更に本実施例におけ
るインクタンクITの内面リブは、直方体形状のインク
吸収体の厚み方向に対してほぼ均一な分布で配置されて
いる。この構成は、吸収体全体のインク消費に対して、
大気圧分布を均一化しつつインク残量をほとんど無なら
しめることが出来るため重要な構成である。更に、この
リブの配置上の技術思想を詳述すれば、直方体の4角形
上面においてインクタンクのインク供給口1200を投
影した位置を中心として、長辺を半径とする円弧を描い
たときに、その円弧よりも外側に位置する吸収体に対し
て、大気圧状態が早期に与えられるようにその円弧より
も外側の面に上記リブを配設することが重要となる。こ
の場合、タンクの大気連通口は、このリブ配設領域に大
気を導入できる位置であれば、本例に限られることでは
ない。
【0053】加えて、本実施例では、インクジェットカ
ートリッジIJCのヘッドに対する後方面を平面化し
て、装置に組み込まれたときの必要スペースを最小化な
らしめるとともに、インクの収容量を最大化している構
成をとっているために、装置の小型化を達成できるだけ
ではなく、カートリッジの交換頻度を減少できる優れた
構成をとっている。そして、インクジェットユニットI
JUを一体化するための空間の後方部を利用して、そこ
に、大気連通口1401用の突出部分を形成し、この突
出部分の内部を空洞化して、ここに前述した吸収体90
0厚み全体に対する大気圧供給空間1402を形成して
ある。このように構成することで、従来には見られない
優れたカートリッジを提供できた。尚、この大気圧供給
空間1402は、従来よりもはるかに大きい空間であ
り、上記大気連通口1401が上方に位置しているの
で、何らかの異常で、インクが吸収体から離脱しても、
この大気圧供給空間1402は、そのインクを一時的に
保持でき、確実に吸収体に回収せしめることができるの
で無駄のない優れたカートリッジを提供できる。
【0054】又インクタンクITの上記ユニットIJU
の取付面の構成は図4によって示されている。オリフィ
スプレート400の突出口のほぼ中心を通って、タンク
ITの底面もしくはキャリッジの表面の載置基準面に平
行な直線をL1とすると、支持体300の穴312に係
合する2つの位置決め凸起1012はこの直線L1上に
ある。この凸起1012の高さは支持体300の厚みよ
りわずかに低く、支持体300の位置決めを行う。この
図面上で直線L1の延長上にはキャリッジの位置決め用
フック4001の90度角の係合面4002が係合する
爪2100が位置しており、キャリッジに対する位置決
めの作用力がこの直線L1を含む上記基準面に平行な面
領域で作用するように構成されている。図5で後述する
が、これらの関係は、インクタンクのみの位置決めの精
度がヘッドの吐出口の位置決め精度と同等となるので有
効な構成となる。
【0055】又、支持体300のインクタンク側面への
固定用穴1900,2000に夫々対応するインクタン
クの突起1800,1801は前述の凸起1012より
も長く、支持体300を貫通して突出した部分を熱融着
して支持体300をその側面に固定するためのものであ
る。上述の線L1に垂直でこの突起1800を通る直線
をL3、突起1801を通る直線をL2としたとき、直線
3上には上記供給口1200のほぼ中心が位置するの
で、供給部の口1200と供給管2200との結合状態
を安定化する作用をし、落下や衝撃によってもこれらの
結合状態への負荷を軽減できるので好ましい構成であ
る。又、直線L2,L3は一致していず、ヘッドIJHの
吐出口側の凸起1012周辺に突起1800,1801
が存在しているので、さらにヘッドIJHのタンクに対
する位置決めの補強効果を生んでいる。尚、L4で示さ
れる曲線は、インク供給部材600の装着時の外壁位置
である。突起1800,1801はその曲線L4に沿っ
ているので、ヘッドIJHの先端側構成の重量に対して
も充分な強度と位置精度を与えている。尚、2700は
インクタンクITの先端ツバで、キャリッジの前板40
00の穴に挿入されて、インクタンクの変位が極端に悪
くなるような異変時に対して設けられている。2101
は、キャリッジに対する抜け止めで、キャリッジHCの
不図示のバーに対して設けられ、カートリッジIJCが
後述のように旋回装着された位置でこのバーの下方に侵
入して、不要に位置決め位置から離脱させる上方方向へ
力が作用しても装着状態を維持するための保護用部材で
ある。インクタンクITは、ユニットIJUを装着され
た後に蓋800で覆うことで、ユニットIJUを下方開
口を除いて包囲する形状となるが、インクジェットカー
トリッジIJCとしては、キャリッジHCに載置するた
めの下方開口はキャリッジHCと近接するため、実質的
な4方包囲空間を形成してしまう。従って、この包囲空
間内にあるヘッドIJHからの発熱はこの空間内の保温
空間として有効となるものの長期連続使用としては、わ
ずかな昇温となる。このため本例では、支持体の自然放
熱を助けるためにカートリッジIJCの上方面に、この
空間よりは小さい幅のスリット1700を設けて、昇温
を防止しつつもユニットIJU全体の温度分布の均一化
を環境に左右されないようにすることができた。
【0056】インクジェットカートリッジIJCとして
組立てられると、インクはカートリッジ内部より供給口
1200、支持体300に設けた穴320および供給タ
ンク600の中裏面側に設けた導入口を介して供給タン
ク600内に供給され、その内部を通った後、導出口よ
り適宜の供給管および天板1300のインク導入口15
00を介して共通液室内へと流入する。以上におけるイ
ンク連通用の接続部には、例えばシリコンゴムやブチル
ゴム等のパッキンが配設され、これによって封止が行わ
れてインク供給路が確保される。
【0057】尚本実施例においては天板1300は耐イ
ンク性に優れたポリサルフォン、ポリエーテルサルフォ
ン、ポリフェニレンオキサイド、ポリプロピレンなどの
樹脂を用い、オリフィスプレート部400と共に金型内
で一体に同時成型してある。
【0058】上述のように一体成型部品は、インク供給
部材600、天板1300・オリフィスプレート400
一体部材、インクタンク本体1000としたので組立て
精度が高水準になるばかりでなく、大量生産の品質向上
に極めて有効である。又部品点数の個数は従来に比較し
て減少できているので、優れた所望特性を確実に発揮で
きる。
【0059】また、本発明実施例では、上記組立後の形
状において、図2乃至図4で示されるように、インク供
給部材600は、その上面部603がインクタンクIT
のスリット1700を備えた屋根部の端部4008との
間に図3に示したようにスリットSを形成し、下面部6
04がインクタンクITの下方の蓋800が接着される
薄板部材のヘッド側端部4011との間に上記スリット
Sと同様のスリット(不図示)を形成している。これら
のインクタンクITとインク供給部材600との間のス
リットは、上記スリット1700の放熱を一層促進させ
る作用を実質的に行うとともに、タンクITへ加わる不
要な圧力があってもこれを直接供給部材、強いては、イ
ンクジェットユニットIJTへ及ぼすことを防止してい
る。
【0060】いずれにしても、本実施例の上記構成は、
従来には無い構成であって、それぞれが単独で有効な効
果をもたらすと共に、複合的にも各構成要件があること
で有機的な構成をもたらしている。
【0061】 (iii)キャリッジHCに対するインクジェットカー
トリッジIJCの取付説明 図5において、5000はプラテンローラで、記録媒体
Pを紙面下方から上方へ案内する。キャリッジHCは、
プラテンローラ5000に沿って移動するもので、キャ
リッジの前方プラテン側にインクジェットカートリッジ
IJCの前面側に位置する前板4000(厚さ2mm)
と、カートリッジIJCの配線基板200のパッド20
1に対応するパッド2011を具備したフレキシブルシ
ート4005及びこれを裏面側から各パッド2011に
対して押圧する弾性力を発生するためのゴムパッドシー
ト4007を保持する電気接続部用支持板4003と、
インクジェットカートリッジIJCを記録位置へ固定す
るための位置決め用フック4001とが設けられてい
る。前板4000は位置決め用突出面4010をカート
リッジの支持体300の前述した位置決め突起250
0,2600に夫々対応して2個有し、カートリッジの
装着後はこの突出面4010に向う垂直な力を受ける。
このため、補強用のリブが前板のプラテンローラ側に、
その垂直な力の方向に向っているリブ(不図示)を複数
有している。このリブは、カートリッジIJC装着時の
前面位置L5よりもわずかに(約0.1mm程度)プラ
テンローラ側に突出しているヘッド保護用突出部をも形
成している。電気接続部用支持板4003は、補強用リ
ブ4004を前記リブの方向ではなく垂直方向に複数有
し、プラテン側からフック4001側に向って側方への
突出割合が減じられている。これは、カートリッジ装着
時の位置を図のように傾斜させるための機能も果してい
る。又、支持板4003は電気的接触状態を安定化する
ため、上記2つの位置決め用突出面4010がカートリ
ッジに及ぼす作用方向と逆方向に、カートリッジへの作
用力を及ぼすためのフック側の位置決め面4006を突
出面4010に対応して2個有し、これらの2個の位置
決め面の間にパッドコンタクト域を形成すると共にパッ
ド2011対応のボッチ付ゴムシート4007のボッチ
の変形量を一義的に規定する。これらの位置決め面は、
カートリッジIJCが記録可能な位置に固定されると、
配線基板200の表面に当接した状態となる。本例で
は、さらに配線基板200のパッド201を前述した線
1に関して対称となるように分布させているので、ゴ
ムシート4007の各ボッチの変形量を均一化してパッ
ド2011の当接圧をより安定化している。本例のパッ
ド201の分布は、上方,下方2列、縦2列である。
【0062】フック4001は、固定軸4009に係合
する長穴を有し、この長穴の移動空間を利用して図の位
置から反時計方向に回動した後、プラテンローラ500
0に沿って左方側へ移動することでキャリッジHCに対
するインクジェットカートリッジIJCの位置決めを行
う。このフック4001の移動はどのようなものでも良
いが、レバー等で行える構成が好ましい。いずれにして
もこのフック4001の回動時にカートリッジIJCは
プラテンローラ側へ移動しつつ位置決め突起2500,
2600が前板の位置決め面4010に当接可能な位置
へ移動し、フック4001の左方側移動によって90度
のフック面4002がカートリッジIJCの爪2100
の90度面に密着しつつカートリッジIJCを位置決め
面2500,4010同志の接触域を中心に水平面内で
旋回して最終的にパッド201,2011同志の接触が
始まる。そしてフック4001が所定位置、即ち固定位
置に保持されると、パッド201,2011同志の完全
接触状態と、位置決め面2500,4010同志の完全
面接触と、90度面4002と爪の90度面の2面接触
と、配線基板300と位置決め面4006との面接触と
が同時に形成されてキャリッジに対するカートリッジI
JCの保持が完了する。
【0063】 (iv)装置本体の概略説明 図6は本発明が適用されるインクジェット記録装置IJ
RAの概観図で、駆動モータ5013の正逆回転に連動
して駆動力伝達ギア5011,5009を介して回転す
るリードスクリュー5005から線溝5004に対して
係合するキャリッジHCはピン(不図示)を有し、矢印
a,b方向に往復移動される。5002は紙押え板であ
り、キャリッジ移動方向にわたって紙をプラテン500
0に対して押圧する。5007,5008はフォトカプ
ラでキャリッジのレバー5006のこの域での存在を確
認してモータ5013の回転方向切換等を行うためのホ
ームポジション検知手段である。5016は記録ヘッド
の前面をキャップするキャップ部材5022を支持する
部材で、5015はこのキャップ内を吸引する吸引手段
でキャップ内開口5023を介して記録ヘッドの吸引回
復を行う。5017はクリーニングブレードで、501
9はこのブレードを前後方向に移動可能にする部材であ
り、本体支持板5018にこれらは支持されている。ブ
レードは、この形態でなく周知のクリーニングブレード
が本例に適用できることはいうまでもない。又、502
1は、吸引回復の吸引を開始するためのレバーで、キャ
リッジと係合するカム5020の移動に伴って移動し、
駆動モータからの駆動力がクラッチ切換等の公知の伝達
手段で移動制御される。
【0064】これらのキャッピング、クリーニング、吸
引回復は、キャリッジがホームポジション側領域にきた
ときにリードスクリュー5005の作用によってそれら
の対応位置で所望の処理が行えるように構成されている
が、周知のタイミングで所望の作動を行うようにすれ
ば、本例には何れも適用できる。上述における各構成は
単独でも複合的に見ても優れた発明であり、本発明にと
って好ましい構成例を示している。
【0065】上述した図2から図6に対して技術的に関
係する構成について詳述するため、以下、図1及び図7
以降を用いながら説明する。
【0066】 (実施例1−1) 成形した溝付天板に付着している離型剤を落すためフロ
ン113(ダイフロンS3 ダイキン工業製)で5分
間、超音波洗浄槽中で洗浄した。塗布は吸収体のベルイ
ータ・Fメッシュ(カネボウ製)を所定の大きさにカッ
トし、その吸収体を撥液処理剤に浸漬し、引き上げたも
のを洗浄した溝付天板の吐出口形成面に押しつけながら
移動させることにより塗布を行った。撥液処理剤として
は、サイトップCTX−105(旭硝子製)の5%溶液
をCT−solv.100(沸点100℃、旭硝子製)
で0.5wt%まで稀釈したものを使用した。
【0067】撥液剤の塗布範囲(図1l×m)は吸収体
の幅と移動距離で決定される。このとき吸収体の幅は必
要な撥液処理剤の幅(図1l)よりも0.2mm短い寸
法で切断した。これは、塗布時に撥液処理剤自身の広が
り(両方向約0.1mmづつ)が存在するためである。
移動距離は吸収体により塗布しない部分(図1c)を残
した寸法(図1m)となる。
【0068】ここで、塗布範囲が吐出口形成面全面でな
く、ある塗布範囲を指定したのは塗布時、及び熱処理時
にうらまわりするのを防ぐためである。今回は図1A,
B,Cとも0.5mmで行った。しかし、うらまわりの
心配がなければA,B,Cとも0であってもよい。
【0069】塗布が完了した溝付天板をトレイに入れ、
150℃のオーブン中に2時間半投入し、熱処理した。
このとき投入後30分間は溝付天板及びトレイの温度が
所定の150℃に上昇するのに使われるので、実際の熱
処理時間は2時間である。
【0070】2時間半後除冷し、80℃以下になった所
でオーブンよりとり出した。撥液処理が終了した溝付天
板に対し、エキシマレーザー等により、吐出オリフィス
を形成し、吐出圧発生素子を有する基板と貼り合わせを
行った。
【0071】 (実施例1−2) 実施例1−1と同様、溝付天板の離型剤を洗浄した後、
同じ吸収体を使用し、同じ方法で塗布を行なった。撥液
処理剤としては、サイトップCTX−805(旭硝子
製)の5wt%溶液をCT−solv.180(沸点1
80℃ 旭硝子製)で0.5wt%まで希釈したものを
使用した。
【0072】この溶媒は沸点180℃であるが、溝付天
板の材料であるポリサルフォン等は耐熱温度が173℃
付近のため熱処理温度は150℃に、時間は2時間半に
設定した。
【0073】2時間半後、除冷し、80℃以下になった
所でオーブンよりとり出した。撥液処理が終了した溝付
天板に対し、エキシマレーザー等により吐出オリフィス
を形成し、吐出圧発生素子を有する基板と貼り合わせを
行なった。
【0074】 (実施例1−3) 実施例1−1と同様、溝付天板の離型剤を洗浄した後、
同じ吸収体を使用し、同じ方法で塗布を行なった。撥液
処理剤としては、AF1600(テフロンAF、商品名
デュポン社)をフロリナートFC−75(商品名 3
M社)で0.5wt%まで希釈したものを使用した。A
F1600のガラス転移点は160℃なので熱処理条件
は、165℃、2時間半の設定で行なった。
【0075】2時間半後、除冷し、80℃以下になった
所でオーブンよりとり出した。撥液処理が終了した溝付
天板に対し、エキシマレーザー等により吐出オリフィス
を形成し、吐出圧発生素子を有する基板と貼り合わせを
行なった。
【0076】撥液処理剤として上記AF1600のかわ
りに、ガラス転移点のさらに高いAF2400(テフロ
ンAF、商品名 デュポン社)をフロリナートFC−7
5(商品名 3M社)で0.5wt%で希釈したものを
使用しても同じ性能を得ることができる。熱処理条件も
上記と同様である。ただし、基材の耐熱温度が高けれ
ば、さらに熱処理温度を上げた方がより性能が上がりよ
くなる。
【0077】 (実施例2) 図7のように、実施例1−1〜1−3と異なり吐出オリ
フィスが先に形成されているものに撥液する場合につい
て以下説明する。
【0078】図7の如き、マルチノズルヘッドをまず作
成した。次に吐出オリフィスの外壁面を蒸留水でよく洗
浄し、つづいて有機溶剤で洗浄した。
【0079】撥液処理剤としては、サイトップCTX−
105(商品名 旭硝子製)を、CT−solv.10
0(旭硝子製)とCT−solv.180とを比率1:
1で混合した液で0.2wt%に希釈した液を使用し
た。
【0080】スピンナー上にシリコンゴムをのせ、この
液を2ccシリコンゴム上に滴下する。滴下後スピンナ
ー上で回転させ均一な膜を作る。回転数は1st:10
00rpm,5秒、2nd:3000rpm,20秒に
設定した。
【0081】このシリコンゴム上に上記マルチノズルヘ
ッドのオリフィス面を押しつけ転写を行なった。回数は
3回、押しつけ圧は2kg/ヘッドで行なった。
【0082】転写終了後ヘッドごと、150℃のオーブ
ン中に2時間半投入し熱処理させた。撥液処理剤として
サイトップCTX−805(商品名 旭硝子製)を使用
する場合も同様な条件で転写可能である。
【0083】 (実施例3) 実施例4と同様、図7の如きマルチノズルヘッドをまず
作成した。次に吐出オリフィスの外壁面を蒸留水でよく
洗浄し、つづいて有機溶剤で洗浄した。
【0084】撥液処理剤としては、AF1600(テフ
ロンAF、商品名 デュポン社)をフロリナートFC−
75(商品名 3M社)で0.5wt%に希釈した液を
使用した。
【0085】実施例2と同様、スピンナー上にシリコン
ゴムをのせ、この液を2ccシリコンゴム上に滴下す
る。滴下後スピンナー上で回転させ均一な膜を作る。回
転数は1st:1000rpm,5秒、2nd:300
0rpm,20秒に設定した。
【0086】このシリコンゴム上に上記マルチノズルヘ
ッドのオリフィス面を押しつけ転写を行なった。回数は
3回、押しつけ圧は2kg/ヘッドで行なった。
【0087】転写終了後ヘッドごと、165℃のオーブ
ン中に2時間半投入し熱処理させた。撥液処理剤として
AF2400(テフロンAF、商品名 デュポン社)を
使用する場合も同様な条件で転写可能である。
【0088】 (比較例1) 実施例1と同様溝付天板の離型剤を洗浄した後、同じ吸
収体を使用し、同じ方法で塗布を行なった。撥液処理剤
としては、KP801(商品名 信越化学工業(株))
の3wt%溶液をフロン113(ダイフロンS3、ダイ
キン工業)で1wt%まで希釈したものを使用した。
【0089】熱処理条件は同様に、150℃、2時間半
に設定した。2時間半後除冷し、80℃以下になった所
でオーブンよりとり出した。撥液処理が終了した溝付天
板に対し、エキシマレーザー等により吐出オリフィスを
形成し吐出圧発生素子を有する基板を貼り合わせを行な
った。
【0090】次に本発明の特定のポリマーで処理したイ
ンクジェット記録ヘッドの撥液性の性能を調べるため
に、基材への塗布性、初期特性、接触角持続性等の評価
を行なった。その内容を以下に示す。
【0091】 〔評価内容〕 (1)基材への塗布性 塗布性→塗布ムラの有無 (吸収体ベルイータを使用) (2)初期特性 初期接触角→接触角(前進及び後退) 密着性→ピールテストでのはがれの有無 (キャッピングテープ使用) (3)接触角持続性 耐摩耗性→前後接触角の変化 (こすり耐久試験機を使用、2000回) インク浸漬テスト→前後接触角の変化(60℃) PCT(プレッシャー、クラッカー、テスト)→前後
接触角の変化 (インク浸漬のまま120℃、2atm、10時間後チ
ェック) (4)印字評価 30℃80%RHの環境中で、アルファベットの“H”
の文字を連続的に印字し、目視でドットのヨレが発生す
る確率を比較した。
【0092】印字ヨレはA4判中に1ヶ所でもヨレが発
生した場合は印字ヨレ有りとし、100枚当たりに何枚
ヨレが発生したかを調べた。
【0093】評価結果をつぎの表1に示す。
【0094】
【表1】
【0095】上表のように、実施例1−2では、塗布時
にムラがでるという問題があるが、耐久性に関しては問
題がない。また、実施例1−1では、比較例1と比べて
すぐれた結果がでている。
【0096】上記項目を評価するとき、ポイントとなる
接触角の測定法に関し以下に述べる。通常カタログ等に
記されている接触角は前進接触角と言われているもので
ある。測定は図11ののようにインクを滴下させた
後、ステージを下げ、離れた液滴の角度を読む。
【0097】これに対し、インクジェットの撥水性評価
では、後退接触角をもちいた。これは図11の、の
ように1度インクを滴下し、ぬらした後にインクを吸い
取り、その時残った液滴の角度を測定するものである。
ここで、初めに出すインクの範囲(量)により後退接触
角をθR1とθR2に分けて測定を行った。従来の後退接触
角はθR1で示すものである。θR1とθR2を比較した場
合、当然θR2の方がきびしい条件となるため、撥水性の
差も出やすくなり、評価には有効である。
【0098】以上述べたような後退接触角の測定方法で
比較した結果を図12〜図16で示す。
【0099】図12、図13のようにゴムブレードによ
るこすり耐久テストでは、従来測定法では差が見られな
いがQR2のデータでは大きな差が見られた。また、イン
ク浸漬試験では比較例1ではQR2同様、QA(前進接触
角)でも接触角の低下が見られた。さらに、インク浸漬
のままPCTかけた場合、接触角の測定方法によらず大
きな差が見られた。
【0100】以上、実施例1−1、1−2に関し、比較
例1と比較した場合の結果を示したが、実地例1−3及
び2、3についても、実施例1−1と同レベルの性能を
示している。
【0101】以上のように、すぐれた性能をもつ、本発
明の撥液処理を施したインクジェット記録ヘッドの吐出
観察、印字試験を行ったところ、処理をしないヘッドま
たは従来品で処理したヘッドでは、飛翔方向不安定や、
不吐出が発生することがある条件、すなわち吐出信号印
加周波数4KHz全ノズル(64本or128本)同時
駆動でも常に所定の方向に安定した吐出が行えた。又、
印字物も縦線のヨレやベタ印字の白ヌケ等の問題も発生
することなく良好であった。
【0102】 (実施例4) ここで、図17の記録ヘッド(これは、図2にも採用で
きる)をまとめると、以下の構成を備えている。
【0103】基体とインクを吐出する吐出口に連通する
インク路を形成するための凹部が設けられた天部材とを
前記凹部を内側にして接合することで前記インク路が形
成されており、前記吐出口は前記天部材の端部から上下
両方向に延びる様に該天部材と一体的に形成された板状
部材に設けられており、該板状部材の、前記吐出口が設
けられた側の面は勾配の緩やかな段状の側断面形状を有
する。
【0104】また前記吐出口は前記板状部材の、前記天
部材の端部に対応する個所に複数設けられている。
【0105】そして前記基体の、前記インク路に対応す
る部分には、前記吐出口からインクを吐出するために利
用される熱エネルギーを発生する熱エネルギー発生手段
として電気熱変換体が設けられている。
【0106】さらに基体とインクを吐出する吐出口に連
通するインク路を形成するための凹部が設けられた天部
材とを前記凹部を内側にして接合することで前記インク
路が形成されており、前記吐出口は前記天部材の端部か
ら上下両方向に延びる様に該天部材と一体的に形成され
た板状部材に設けられており、該板状部材の、前記吐出
口が設けられた側の面は勾配の緩やかな段状の側断面形
状を有するインクジェットヘッドと、前記インク路にイ
ンクを供給するためのインク供給部材と、を有する。
【0107】さらにまた基体とインクを吐出する吐出口
に連通するインク路を形成するための凹部が設けられた
天部材とを前記凹部を内側にして接合することで前記イ
ンク路が形成されており、前記吐出口は前記天部材の端
部から上下両方向に延びる様に該天部材と一体的に形成
された板状部材に設けられており、該板状部材の、前記
吐出口が設けられた側の面は勾配の緩やかな段状の側断
面形状を有するインクジェットヘッドと、前記インク路
にインクを供給するためのインク供給部材とを有するイ
ンクジェットユニットと、前記インク供給部材によって
前記インク路に供給されるインクを貯溜するためのイン
クタンクとを備える。
【0108】また基体とインクを吐出する吐出口に連通
するインク路を形成するための凹部が設けられた天部材
とを前記凹部を内側にして接合することで前記インク路
が形成されており、前記吐出口は前記天部材の端部から
上下両方向に延びる様に該天部材と一体的に形成された
板状部材に設けられており、該板状部材の、前記吐出口
が設けられた側の面は勾配の緩やかな段状の側断面形状
を有するインクジェットヘッドと、前記インク路にイン
クを供給するためのインク供給部材とを有するインクジ
ェットユニットと、前記インク供給部材によって前記イ
ンク路に供給されるインクを貯溜するためのインクタン
クとを備えたインクジェットカートリッジと、該インク
ジェットカートリッジを載置するためのキャリッジと、
を具備する。
【0109】これらの構成によれば、ワイピングやキャ
ッピングに不都合が生じないインクジェットヘッドを容
易に得ることができる。即ち、オリフィスプレート上の
残留インクを確実且つ容易に拭き取る(ワイピング)こ
とが可能となり、またキャッピングの際の気密性も十分
なものとすることができる。更に、板状部材の、吐出口
が設けられた側の面が勾配の緩やかな段状の側断面形状
を有するので、キャッピングに不都合が生じないことは
勿論、オリフィスプレート上の残留インクをオリフィス
列に関して垂直な方向からも、また場合によっては平行
な方向からも一層確実且つ容易に拭き取ることが可能に
なる。これにより、ヘッドの装置本体への取付けの自由
度も高まる。
【0110】図17は、前記実施例中で示された構成、
即ち、図1、2に示されたオリフィスプレート(板状部
材)400と溝付天板(凹部付天部材)1300との一
体成型部材とヒータボード(基体)100との模式的分
解斜視図である。41は最厚部200μm厚のオリフィ
スプレートにエキシマレーザーを使用することで貫通処
理されてなるオリフィス4の形成部分を示してある。
【0111】91はインクを吐出するために利用される
熱エネルギーを発生する熱エネルギー発生素子としての
電気熱変換体の発熱部(ヒーター)であり、入力データ
に応じたパルス信号を各ヒーター91に入力することに
より、ヒーター上のインクが発泡し、このエネルギーを
利用することにより吐出口41からインクが液滴として
吐出する。この液滴はオリフィス41から0.5〜1.
0mm程度離れた紙面上に着弾し、入力情報に応じた記
録が実現する。
【0112】ここで本実施例においては、溝付天板13
00と天板の端部から上下両方向に延びる様に配される
オリフィスプレート400とを注型等で一体成型すると
共に、オリフィスプレート400本体の最厚部の厚みを
200μmとして強度を確保した状態で、前述した本発
明の撥水剤をその撥水剤の溶剤に溶解した状態で塗布す
る工程を踏まえた上で、撥水剤の膜を形成する。この
後、このエキシマレーザーを用いて吐出口4の形成部分
41に吐出側面とは反対側の裏面側から角度θが5〜1
0度の範囲内の所定角度で照射して吐出口4の形成部分
41に吐出口4を形成するが、図中では吐出口4が形成
されていない状態を示している。
【0113】この構成では、オリフィスプレートの強度
及びワイピングの際の清浄化の確実性を考慮して、オリ
フィスプレートの吐出口が設けられた側の面が勾配の緩
やかな段状の側断面形状を有する様に3つの平面からな
る様に構成されている。
【0114】溝付天板1300とオリフィスプレート4
00との一体成型部材の素材としては、材料のコスト及
び耐インク性を考慮して熱可塑性樹脂、例えば、ポリエ
ーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリサルフォンな
どが好ましいものとして挙げられる。本実施例では高温
においても熱変形量の小さいポリサルフォンを用いた。
【0115】上記インクジェットヘッドの上記撥水剤の
表面膜を形成する前の状態のものでは、吸引回復操作を
行ったところ、吐出口面がほぼ滑らかなため密閉性が非
常に優れ十分な吸引を行えることがわかった。また、イ
ンク拭き取り(ワイピング)操作においても、拭き方向
(吐出口列に対して直角な方向)がほぼ滑らかなためブ
レードのばたつきや特定部分へのインク溜りも生じず十
分な残留インクの除去が行えた。更に、強度不足により
オリフィスプレート400にしわが生じたり破損が生じ
たりすることもなかった。
【0116】ところが、寸法aが薄すぎたり、角度θが
小さすぎたり、寸法bが小さすぎると成形の際に樹脂の
流れが不十分で予定の形状が得られないこと、オリフィ
ス形成についてエキシマレーザーを用いてオリフィスを
形成したが、レーザーをあててレーザーを貫通させるま
での寸法、すなわち寸法aが厚すぎるとレーザーパワー
の限界があるため、所望のオリフィスサイズが得られな
いあるいはオリフィス形状が汚くなるなどのデメリツ
ト、更には形状によってはインクが取りきれないことな
どが発生するために、検討した結果、本出願人により先
の出願に、寸法aは0.02以上、角度θ1は5度以
上、寸法b,c,d,eはそれぞれ0.05以上、0.
15以上、2.5以下、0.12以上であることが極め
て好ましい。また、フキの特性を得る為には、角度θ1
は15度以下、角度θ2は0度以上6度以下、寸法b,
d,eはそれぞれ1.0以下、1.0以上、1.0以下
であることが極めて好ましい。
【0117】整理すると 0.02≦a≦0.05 5°≦θ1≦15° 0.05≦b≦0.8 0.15≦c 1.5≦d≦2.5 0.12≦e≦0.5 0≦θ2≦6 の条件を満たすようにすれば、特に良好な印字を示すイ
ンクジェットヘッドを得ることができることを提案して
ある。
【0118】なお、図中Sは、記録媒体を示しており、
オリフィス中心の延長が記録媒体表面に対して垂直とな
るようにして記録を行う。
【0119】本実施例では、本発明の撥水剤をオリフィ
スプレートのオリフィス形成前に固体膜として形成して
あるので、塗布された撥水剤がオリフィス内に入り込ん
で吐出特性を乱すことがなく、更にその撥水剤を溶剤に
溶解した状態で塗布してあるので、上記微小段差構成の
段差部に対して適正な曲面を形成でき、クリーニング
性、或はキャッピング性を向上でき上記数値構成の許容
範囲を拡大できる。しかも、その撥水面は、本発明の含
フッ素ヘテロ環構造を有する非晶質ポリマーを用いてい
るので均一で滑らかなものとなり、従来の記録ヘッドよ
りも優れた効果を発揮した。
【0120】更に、オリフィスプレートの吐出口が設け
られた側の面が勾配のより緩やかな段状の側断面形状を
有するので、ワイピングの際の清浄化の確実性が一層向
上した。
【0121】以上の記録ヘッドでは、溝付天板とオリフ
ィスプレートとを一体成型し、オリフィス形成前に上記
撥水剤の塗布を行っている(これに加えて上述の如くオ
リフィスプレート裏面側から穴開けを行うと撥水剤の吐
出口内への侵入を防止できる)ので、キャッピングの際
の密閉性が向上し、故に十分な吸引が行えるようになる
上、ワイピングの際にも拭き残しがなく確実性が向上し
た。更に加えて部品点数の削減によるコストダウンも可
能となる。加えて、板状部材の、吐出口が設けられた側
の面が勾配の緩やかな段状の側断面形状を有するので、
キャップ内外に特別な部品をとりつけることなくワイピ
ングの際の清浄化の確実性が一層向上する上、キャッピ
ングの際の吐出口におけるインクのメニスカスの後退を
防ぐ効果も向上し、故にインクの吐出不良とそれから派
生する種々の問題を簡易な構成のまま一層良好に解決す
ることができる。
【0122】図18、図19は、吸収体や、ブレードと
しての部材5017によるオリフィスプレートとの相対
移動方向を示すものであり、前者は、上記複数段差方向
に関して相対移動を行うもの、後者は、上記複数段差方
向に対して垂直な方向に相対移動するもので、上記実施
例としては、いずれもが可能であるが、比較すると、前
者を利用する方が好ましい。
【0123】尚、本発明は、特にインクジェット記録方
式の中でも、インク吐出を行なわせるために利用される
エネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば
電気熱変換体やレーザー光等)を備え、その熱エネルギ
ーよりインクの状態変化を生起させる方式の記録ヘッ
ド、記録装置に於いて、優れた効果をもたらすものであ
る。つまり、上述した撥水剤を100℃以上の温度で熱
処理することはオリフィスプレートが熱エネルギーによ
って温度上昇することが起こったとしても、撥水剤が熱
的に安定状態になっているためこの方式に取って好まし
いものとなるからである。また、上記実施例中にあるよ
うに、撥水剤を溶液状態でオリフィスプレートに塗布す
ることは、オリフィスプレートの形状を損なうことな
く、その撥水剤の特性を最大に利用できるものであるた
め好ましい発明である。この場合、オリフィスプレート
は、その吐出用熱エネルギーに対して十分な耐久性を備
えたものが使用されているため、長期使用に対して利点
がある。
【0124】これ等に加えて、又は、単独で、上述の如
く撥水剤固体膜を形成したオリフィスプレート裏面側か
ら穴開けを行うと撥水剤の吐出口内への侵入を防止でき
ることも、本発明にとっては好ましい実施態様ある。
【0125】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越え
る急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を
印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを
発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰させて、結
果的にこの駆動信号に一対一対応し液体(インク)内の
気泡を形成出来るので有効である。この気泡の成長,収
縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させ
て、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号をパ
ルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行なわ
れるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が
達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号と
しては、米国特許第4463359号明細書、同第43
45262号明細書に記載されているようなものが適し
ている。尚、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の
米国特許第4313124号明細書に記載されている条
件を採用すると、更に優れた記録を行なうことができ
る。
【0126】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示
する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4
459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれる
ものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応せる構成を開
示する特開昭59年第138461号公報に基づいた構
成としても本発明は有効である。
【0127】更に、記録装置が記録できる最大記録媒体
の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘ
ッドとしては、上述した明細書に開示されているような
複数記録ヘッドの組み合わせによって、その長さを満た
す構成や一体的に形成された一個の記録ヘッドとしての
構成のいずれでも良いが、本発明は、上述した効果を一
層有効に発揮することができる。
【0128】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
【0129】又、本発明の記録装置の構成として設けら
れる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手
段等を付加することは本発明の効果を一層安定できるの
で好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記
録ヘッドに対しての、キャピング手段、クリーニング手
段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の
加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加熱手段、
記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行なうこと
も安定した記録を行なうために有効である。
【0130】更に、記録装置の記録モードとしては黒色
等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッド
を一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでも
よいが、異なる色の複色カラー又は、混色によるフルカ
ラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極めて
有効である。
【0131】以上説明した本発明実施例においては、イ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであって、室温で軟化もしくは液体或い
は、上述のインクジェットではインク自体を30℃以上
70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を
安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的で
あるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすも
のであれば良い。加えて、積極的に熱エネルギーによる
昇温をインクの固形状態から液体状態への態変化のエネ
ルギーとして使用せしめることで防止するか又は、イン
クの蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを
用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの記録信号
に応じた付与によってインクが液化してインク液状とし
て吐出するものや記録媒体に到達する時点ではすでに固
化し始めるもの等のような、熱エネルギーによって初め
て液化する性質のインク使用も本発明には適用可能であ
る。このような場合インクは特開昭54−56847号
公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載され
るような、多孔質シート凹部又は貫通孔に液状又は固形
物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向
するような形態としても良い。本発明においては、上述
した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸
騰方式を実行するものである。
【0132】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の化合物は
常時所定の方向に実質的に均一液体量を以て安定した吐
出が行え、高速記録に充分適用され得る記録ヘッドを提
供する。
【0133】さらに、本発明に用いるフッ素ポリマー
は、最近オゾン層破壊等の環境問題の一因と言われる、
フロン113等の(塩素系)特定フロン以外のフッ素系
溶剤で溶解、使用できるためフロン対策上も効果は絶大
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)は本発明による撥液処理された
記録ヘッドを示した図である。
【図2】図1のインクジェットカートリッジの分解斜視
図である。
【図3】図1の組立斜視図である。
【図4】図1のインクジェットカートリッジのうちのイ
ンクタンクを、インクジェットユニットが装着される側
から見た斜視図である。
【図5】図1のインクジェットカートリッジがキャリッ
ジに装着される個所を示す上面図である。
【図6】図1のインクジェットカートリッジが装着され
たインクジェット記録装置の要部を示す斜視図である。
【図7】本発明によるマルチ型式の記録ヘッドの外観斜
視図である。
【図8】(a)、(b)は本発明に係るインクジェット
記録ヘッドの典型的な例を示す模式的説明図である。
【図9】(a)、(b)、(c)は本発明の撥液処理膜
がゴムにより吐出オリフィス内に入り込んだときの影響
を示した図である。
【図10】(a)、(b)、は本発明の撥液処理膜がハ
ガレた現象を示した図である。
【図11】、、は接触角の測定法を説明する工程
図である。
【図12】こすり耐久テストの特性を示す図である。
【図13】後退接触角の測定の結果を示す図である。
【図14】インク浸漬テストの結果を示す図である。
【図15】インク浸漬テストの結果を示す図である。
【図16】PTCの特性を示す図である。
【図17】本発明の更に好ましい発明を説明するための
記録ヘッドの構成の主要部を示す模式的拡大断面図であ
る。
【図18】インクジェットヘッドに対して上下方向のワ
イピングを行う状態を示す模式的側面図である。
【図19】インクジェットヘッドに対して横方向のワイ
ピングを行う状態を示す模式的側面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 末岡 学 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 村井 啓一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 渡辺 隆 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 後藤 顕 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 佐藤 元昭 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−39944(JP,A) 特開 昭56−89569(JP,A) 特開 昭64−31642(JP,A) 特開 平1−131215(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/05 B41J 2/16

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェット記録ヘッドにおいて、少
    なくとも吐出口の周縁部が、主鎖に含フッ素ヘテロ環状
    構造を有するポリマーを含有する膜を具備することを特
    徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記吐出口周縁部の膜の厚さが0.1〜
    2μmの膜厚であることを特徴とする請求項1に記載の
    インクジェット記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 インクの小滴を吐出、飛翔させるための
    吐出エネルギー発生手段は、記録装置から電気信号の供
    給によってインク内に膜沸騰を生じさせる熱エネルギー
    発生手段である請求項1ないし2のいずれかに記載のイ
    ンクジェット記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記請求項1ないし3のいずれかに記載
    のインクジェット記録ヘッドを搭載した記録装置。
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