JP2763351B2 - デイーゼルエンジンにおける予熱プラグの動作を制御する装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ディーゼルエンジンの予熱プラグの動作を
制御する装置に関し、特に各予熱プラグが抵抗発熱素子
及び該抵抗発熱素子を流れる電流により得られる発熱量
を制限する手段を有する制御装置に関する。

また、特に本発明の要旨は、 プラグを流れる電流を感知する手段と、 上記プラグと連動したスイッチ手段と、 上記センサ手段とスイッチ手段とに接続された制御回
路手段とを有している装置において、 該装置がそれの入力端子において制御信号を受信する
ときに、スイッチ手段を介してプラグに電流を流すこと
が可能であり、 上記プラグを流れる電流が所定値以下に降下したとき
にエンジンを始動させる出力信号を供給し、また、 予め固定された方法で設定されている時間の経過後、
スイッチ手段によりプラグを流れる電流を遮断するよう
に構成されていることを特徴とする装置に関するもので
ある。

従来技術及びその問題点 最も最近製造された予熱グロープラグでは、電流制限
手段はさらに、抵抗発熱素子と直列に接続された正の温
度係数を有する抵抗器素子を有している。このようなグ
ロープラグの温度上昇時間は非常に短い。従って、ディ
ーゼルエンジンの予熱時間を2,3秒程度の値に短縮させ
ることが可能となった。

装置がスイッチオンされると、予熱プラグを流れる電
流は非常に高い初期値を示す。温度が上昇するにつれ
て、各プラグの電流制限抵抗素子の抵抗値は増大し、電
流量は低減する。その後各プラグの全抵抗値は安定化す
る方向に向かい、ほぼ一定値を示すようになり、従って
その後電流の値はほとんど変化しない。

従来の予熱プラグの動作の制御装置は、プラグを流れ
る電流量を検出するよう構成されており、また上記電流
量が所定値以下に降下したときにのみエンジンが始動可
能となる構成となっている。このため制御装置は通常、
所定の時間に設定された持続期間の時間経過の後、プラ
グに流れる電流を遮断するタイマを有している。一般
に、この時間間隔は使用されるプラグの型及び種類によ
り異なっている。従って使用者はいつも同じ型及び種類
の予熱プラグを使用するよう注意を払っている。なぜな
ら別の異なった種類及び型のプラグが使用されると、制
御装置のタイマの特定の時間間隔は最適ではありえなく
なるからである。

そこで、本発明はどのような型及び種類のプラグが使
用されていても、最適の予熱動作を保証するよう構成さ
れたプラグの動作を制御する装置を提供することを目的
としている。

問題を解決するための手段 本発明によれば、上記目的は上記特別な型態の制御装
置により達成されており、その主な特徴は制御回路手段
が、 プラグを流れる電流量の時間微分値を示す信号を発生
する微分手段と、 上記微分手段により発生された信号が所定の基準値を
示すときにスイッチ手段によりプラグに流れる電流を遮
断する比較回路手段とを、有していることである。

さらに、本発明にかかる制御装置の特徴及び利点は、
添付の図面を参照して下記の詳細な説明により明らかと
なるであろう、ただし本発明はここに示す例に限定され
るものではない。

実施例 第１図には、ディーゼルエンジン（不図示）を備えた
自動車のバッテリ１が図示されている。ディーゼルエン
ジンの予熱プラグを２で示している。公知の方法で、各
プラグは抵抗発熱素子2aを有しており、該素子2aと直列
状に正の温度係数を有する電流制限抵抗素子2bが接続さ
れている。

これらプラグ２は制御装置３の出力端子3aとアース間
で互いに並列状に接続されている。制御装置３の入力端
3bは、通常開（オフ）の状態にされている手動操作のス
イッチ４によりバッテリ１の正極に接続可能である。こ
のスイッチ４は、例えば自動車のエンジンを始動させる
キーにより閉動作（オン）可能なスイッチにより構成し
てもよい。

自動車のダッシュボードに好便に設けられたランプ５
は、制御装置３のまた別の出力端子3cとアース間に接続
されている。エンジンが予熱されている間、ランプ５は
点灯されており、予熱動作が完了するとランプは消え、
このようにしてドライバーにエンジンがそのとき始動可
能であることを知らせる。

制御装置３のさらに２個の端子3dと3eはそれぞれバッ
テリー１の両極に接続されている。

第２図に示すように、端子3dと3a間に介在された通常
開（オフ）状態のスイッチ6bを制御するリレー６の励磁
巻線6aは、制御装置３の端子3bと3e間に配置されてい
る。

センサ７は動作中にプラグ２に流れる電流を示す電気
信号を供給するために使用されている。このセンサ７は
例えばホール効果装置により構成可能である。それとは
別にプラグ２と直列に接続された分路抵抗器が上記セン
サとして使用可能であり、それによってその分路抵抗器
を横切って発生される電圧はプラグに流れる電流量を示
している。

制御装置３はまた回路装置８を有しており、該回路８
は微分回路９と２個のスレッショールド比較器10,11を
含んでいる。

センサ７は比較器10に接続されており、該比較器10は
センサ７からの信号と、例えば電圧分割器などによって
構成される信号発生器12により供給される基準信号とを
比較する。センサ７はまた微分回路９の入力端子に接続
されており、該回路９の出力端子は比較器11の入力端子
に接続されている。基準信号発生器13はまた比較器11に
接続されている。

比較器11の出力端子は制御装置３の端子3bとリレー６
の励磁巻線6aとの間に接続されている。

比較器10の出力端子は指示ランプ５の非接地側端子に
接続されている。

予熱プラグ２をスイッチオンするために、使用者はス
イッチ４を閉（オン）の状態とする（第１図参照）。そ
の結果、電流がリレー６の励磁巻線6aに流れスイッチ6b
を閉（オン）の状態にし、そしてプラグ２に電流を供給
する。プラグ２の抵抗素子2bの抵抗値が増大する結果、
それらが消費する電流量は次第に減少する。センサ７に
供給された信号に基づいて、比較器10がプラグ２を流れ
る電流が所定値以下に下降したということを検知すると
き、該比較器10の出力信号はローレベルに切り換わりラ
ンプ５を消灯させる。

比較器11が、プラグ２を流れる電流の微分値（すなわ
ち時間に関する変化量）が所定値以下になったと判断し
たとき、該比較器11の出力はローレベルとなり、リレー
６は非動作状態となり、スイッチ6bを開（オフ）の状態
にし、そしてプラグ２に対する電流の供給が遮断され
る。

従ってプラグ２に対する電流の供給は、そこに流れる
電流の時間に関する変化量を検知することにより遮断さ
れる。

この特徴により、制御装置３は、使用される予熱プラ
グの特性（すなわちその型及び種類）に関係なくエンジ
ンの最適な予熱動作を行うことが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明にかかるエンジンの予熱プラグの動作
を制御する装置を有する自動車の電気的構成の要部を示
す回路ブロック図、第２図は上記制御装置の内部構造を
示す回路ブロック図である。 ２……プラグ、 ３……制御装置、 ６……リレー、 ７……センサ、 ８……制御回路、 ９……微分回路、 11……比較器、 13……信号発生器。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】各プラグが抵抗発熱素子（2a）と該抵抗発
   熱素子（2a）を流れる電流により得られる発熱量を制御
   する手段（2b）とを有しているディーゼルエンジンの予
   熱グロープラグ（２）の動作を制御する装置において、
   該装置が、 プラグ（２）を流れる電流を感知する手段（７）と、 プラグ（２）に連動するスイッチ手段（６）と、 スイッチ手段（６）に接続された制御回路手段（８）、
   とを有しており、 制御装置（３）がその入力端子（3b）に制御信号を受信
   したときに、スイッチ手段（６）を介してプラグ（２）
   に電流が流れるように構成され、 上記プラグ（２）を流れる電流が所定値以下に降下した
   ときにエンジンを始動可能にする出力信号（3c）を発生
   し、 予め決められた方法で、所定の時間経過の後、スイッチ
   手段（６）によりプラグ（２）を流れる電流を遮断する
   ように構成されており、 上記制御回路手段（８）が、 上記電流感知手段（７）と接続され、プラグ（２）を流
   れる電流量の時間微分値を示す信号を発生する微分手段
   （９）と、 上記微分手段（９）に接続され、上記微分手段（９）に
   より発生された信号が所定の基準値を示すときに、スイ
   ッチ手段（６）によりプラグ（２）に流れる電流を遮断
   する比較回路手段（11、13）、とを有していることを特
   徴とする装置。