JP2763040B2 - 酸化物ガーネット単結晶 - Google Patents

酸化物ガーネット単結晶

Info

Publication number
JP2763040B2
JP2763040B2 JP62311766A JP31176687A JP2763040B2 JP 2763040 B2 JP2763040 B2 JP 2763040B2 JP 62311766 A JP62311766 A JP 62311766A JP 31176687 A JP31176687 A JP 31176687A JP 2763040 B2 JP2763040 B2 JP 2763040B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crystal
single crystal
lattice constant
wafer
garnet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP62311766A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01152605A (ja
Inventor
俊彦 流王
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP62311766A priority Critical patent/JP2763040B2/ja
Publication of JPH01152605A publication Critical patent/JPH01152605A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2763040B2 publication Critical patent/JP2763040B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Thin Magnetic Films (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は酸化物ガーネット単結晶、特にはマイクロ波
素子用として有用とされる酸化物ガーネット単結晶に関
するものである。 (従来の技術) 希土類鉄系の磁性ガーネット薄膜をエピタキシャル成
長させたガーネット構造をもつ磁性膜はマイクロ波素子
として使用されているが、このエピタキシャル成長させ
るガーネット構造体についてはマイクロ波素子の周波数
の温度依存性を小さくすることからY,Fe,Gaの陽イオン
からなる、ガリウム元素で置換したYIG膜の使用が良好
な結果を示すものとされ、このものの使用が注目されて
いる。 他方、このガーネット構造をとるエピタキシャル成長
膜を作るために使用されるガーネット基板単結晶につい
ては 1)結晶の格子定数がガーネット構造をもつ磁性膜と約
0.005Åの範囲内で合致していること、 2)転位、セル成長、クラックで示される結晶欠陥がな
いこと が要求されるのであるが、上記したガリウム元素で置換
したYIG膜の格子定数が12.360〜12.376Åとされるのに
対し、従来この種の基板単結晶とされたガトリニウム・
ガリウム・ガーネット(GGG)はその格子定数が12.383
Åであることから、このものはこのガリウム元素で置換
したYIG膜をエピタキシャル成長させるための最適な基
板とはいえず、従来公知の各種の基板単結晶の中では特
開昭59−80914号公報で開示された(Gd,Y)3Ga5O12、Gd
3(Ga,Al)5O12、Y3(Ga,Al)5O12がこれに使用できる
ものとされている。しかし、この(Gd,Y)3Ga5O12、Gd3
(Ga,Al)5O12、Y3(Ga,Al)5O12についてはチョクラル
スキー法で得られる単結晶に転位が多い、セル成長が起
きやすい等の結晶欠陥が起きるために実用に耐える高品
質の結晶の製造が難しいという欠点があるため、これに
代る基板単結晶の提供が求められている。 〔発明の構成〕 本発明はマイクロ波素子として有用とされる酸化物ガ
ーネット単結晶、また上記したような不利を伴わない高
品質のガーネット構造体をエピタキシャル成長させるた
めの基板単結晶として有用とされる酸化物ガーネット単
結晶に関するもので、これは結晶構造が式RaGdb-aM8-bO
12(RはTb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Y、MはGa,Al、a、b
は0.6≧a≧0.15、3.1≧b>3.0の数)で示される酸化
物ガーネット単結晶に関するものである。 すなわち、本発明者らは前記したエピタキシャル成長
層としてのY,Fe,Gaの陽イオンからなる、ガリウム元素
で置換したYIG膜の結晶格子定数である12.360〜12.376
Åに類似する格子定数をもつガーネット構造体について
種々検討した結果、a、bの値を前記の通りに設定する
ことによりGdの式量b−aの値は2.4<b−a≦2.95と
なり、この値が2.95を超えるとGdのイオン半径が大きい
ことから格子定数が12.378Åを超えたものとなり、YIG
膜の格子定数より大きくなりミスマッチを起すため、上
記した結晶構造が式RaGdb-aM8-bO12(R,M,a,bは前記の
とおり)で示されるものが格子定数12.360〜12.376Åを
示すことを見出すと共に、このものは転位、セル成長と
いった結晶欠陥が実用上問題とならない基板単結晶であ
ることを確認して本発明を完成させた。 本発明の酸化物ガーネット単結晶は上記したように結
晶構造が式RaGdb-aM8-bO12(R,M,a,bは前記のとおり)
で示され、このものはガーネット構造の{c}サイトに
Gd,R,[a]サイトにMと一部のGd,R,(d)サイトにM
を配置したものと考えられ、これにはY0.5Gd2.55Ga
4.95O12、Dy0.6Gd2.43Ga4.97O12で示される組織をもつ
ものが例示されるが、このものはGd2O3、Ga2O3、Y2O3
しくはDy2O3の所定量をるつぼ中に仕込んで高周波誘導
で加熱溶融したのち、この融液からチョクラルスキー法
で単結晶を引き上げることによって製造される。 また、本発明者らは上記した式で示される酸化物ガー
ネット単結晶の工業的な製造方法であるチョクラルスキ
ー法の諸条件について研究を進めたが、ここに使用され
るGd2O3、R2O3、M2O3(R,mは前記のとおり)はできるだ
け高純度のものとすることがよいので、これらはいずれ
も好ましくは純度が99.9%以上のものとされる。これら
はそれぞれを秤量後るつぼ内に収納して溶融されるが、
このるつぼはこれらの溶融温度が1,700℃以上とされる
のでイリジウム製のものとすればよい。このものの溶融
は常法にしたがって高周波誘導によって行なえばよく、
したがってこれは例えば7KHz、10KWの高周波を用いてこ
れらを1,700〜1,800℃に加熱して溶融させればよい。 目的とする単結晶の製造はこの溶融物からチョクラル
スキー法による単結晶引上げによって行なえばよいが、
この場合の雰囲気は酸素1〜5%またはCO2を25〜100%
含有する窒素ガス、アルゴンガス雰囲気とすればよい。
また、単結晶引上げに使用される種子結晶は目的とする
単結晶と同質のものとすればよいが、これはガドリニウ
ム・ガリウム・ガーネット(GGG)などのようなガーネ
ット型結晶体の単結晶としてもよく、この場合の単結晶
の引上げ速度は1〜20mm/時とすればよい。 このようにして得られた単結晶から切出したウェーハ
はこれを例えば熱リン酸でエッチングした後、微分干渉
顕微鏡で検査したところ、(Gd,Y)3Ga5O12、Gd3(Ga,A
l)5O12、Y3(Ga,Al)5O12から切出したウェーハ上に多
数みとめられた転位が著しく減少した高品質のウェーハ
であることが確認された。 このようにして得られた本発明の、Y0.5Gd2.55Ga
4.95O12、Dy0.6Gd2.43Ga4.97O12で示される単結晶は前
記したようにその結晶格子定数が各々約12.367Å、12.3
70Åであることから、式(Y Fe Ga)8O12で示されるガ
リウムで置換したYIG膜をエピタキシャル成長させるた
めの基板単結晶として有用とされる。 つぎに本発明の実施例をあげる。 実施例1 外径50mm、高さ50mmのイリジウムるつぼ中にGd2O332.
3モル%、Y2O35.9モル%、Ga2O361.9モル%を秤取して
仕込み、窒素ガス98%、酸素ガス2%の雰囲気ガス中で
高周波誘導で1,750℃に加熱して溶解させ、この融液に5
mm角のGGG種子結晶を浸漬し、これを10rpmの回転下に5
〜6mm/時の速度で引上げを行なったところ、86.3gの透
明な結晶が得られた。 つぎにこの結晶の上部と下部から各約1gの試料を切出
し、高周波結合誘導プラズマ発光分析装置で各成分金属
元素について定量分析を行なったところ、このものはY
0.5Gd2.55Ga4.95O12の結晶構造をもつものであることが
確認された。 また、この結晶から約1mm厚のウェーハを切出して180
℃の熱リン酸で15分間エッチングした後、微分干渉顕微
鏡でウェーハを検査したところ、このものは転位密度6.
5個/cm2の高品質な結晶であった。なお、このウェーハ
を格子定数精密測定装置APL2(理学電機社製商品名)を
用いボンド法でその格子定数を測定したところ、このも
のは12.367Åの値を示した。 実施例2 上記した実施例1における金属酸化物の配合量を第1
図に示したY式量とb値との組合せが異なる16種の結晶
組織となる量でイリジウムるつぼの中に秤取して仕込
み、窒素ガス98%、酸素ガス2%の雰囲気ガス中で高周
波誘導で1,750℃に加熱して溶解させ、この融液に5mm角
のGGG種子結晶を浸漬し、これを10rpmの回転下に5〜6m
m/時の速度で引上げて単結晶引上げを行なったところ、
86.3gの透明な結晶が得られた。 つぎにこの結晶の上部と下部から各約1gの試料を切出
し、高周波結合誘導プラズマ発光分析装置で各成分金属
元素について定量分析を行なったところ、これらのもの
は第1図に示す結晶構造をもつものであることが確認さ
れた。 また、この結晶から約1mm厚のウェーハを切出して180
℃の熱リン酸で15分間エッチングした後、微分干渉顕微
鏡でウェーハを検査したところ、第1図に示すようにY
式量0.6以下、b値が3.0から3.10の範囲で転位密度が10
ケ/cm2以下である高品質な結晶であった。なお、このウ
ェーハを格子定数精密測定装置APL2(理学電機社製商品
名)を用いてボンド法でその格子定数を測定したとこ
ろ、このものは第1図に示すように格子定数が12.378Å
〜12.362Åである高品質の結晶であった。 実施例3 外径50mm、高さ50mmのイリジウムるつぼ中にDy2O37.3
モル%、Gd2O330.6モル%、Ga2O362.1モル%を秤取して
仕込み、窒素ガス98%、酸素ガス2%の雰囲気ガス中で
高周波誘導で1,750℃に加熱して溶解させ、この融液に5
mm角のGGG種子結晶を浸漬し、これを10rpmの回転下に5
〜6mm/時の速度で引上げて単結晶引上げを行なったとこ
ろ、86.3gの透明な結晶が得られた。 つぎにこの結晶の上部と下部から各約1gの試料を切出
し、高周波結合誘導プラズマ発光分析装置で各成分金属
元素について定量分析を行なったところ、このものはDy
0.6Gd2.43Ga4.97O12の結晶構造をもつものであることが
確認された。 また、この結晶から約1mm厚のウェーハを切出して180
℃の熱リン酸で15分間エッチングした後、微分干渉顕微
鏡でウェーハを検査したところ、このものは転位密度7.
2個/cm2の高品質な結晶であり、このウェーハを格子定
数精密測定装置APL2(理学電機社製商品名)を用いボン
ド法でその格子定数を測定したところ、このものは12.3
70Åの値を示した。 実施例4 上記した実施例1における金属酸化物の配合量を第2
図に示したDy式量とb値との組合せが異なる9種の結晶
組織となる量でイリジウムるつぼの中に秤取して仕込
み、窒素ガス98%、酸素ガス2%の雰囲気ガス中で高周
波誘導で1,750℃に加熱して溶解させ、この融液に5mm角
のGGG種子結晶を浸漬し、これを10rpmの回転下に5〜6m
m/時の速度で引上げて単結晶引上げを行なったところ、
86.3gの透明な結晶が得られた。 つぎにこの結晶の上部と下部から各約1gの試料を切出
し、高周波結合誘導プラズマ発光分析装置で各成分金属
元素について定量分析を行なったところ、これらのもの
は第2図に示す結晶構造をもつものであることが確認さ
れた。 また、この結晶から約1mm厚のウェーハを切出して180
℃の熱リン酸で15分間エッチングした後、微分干渉顕微
鏡でウェーハを検査したところ、このものは第2図に示
すようにDy式量0.6以下、b値が3.0から3.10の範囲で転
位密度が10ケ/cm2以下である高品質な結晶であった。な
お、このウェーハを格子定数精密測定装置APL2(理学電
機社製商品名)を用いてボンド法でその格子定数を測定
したところ、このものは第2図に示すように格子定数が
12.378Å〜12.370Åである高品質の結晶であった。
【図面の簡単な説明】 第1図は実施例2で得られた酸化物ガーネット単結晶の
Y式量と格子定数、転位密度との関係図、第2図は実施
例4で得られた酸化物ガーネット単結晶のDy式量と格子
定数、転位密度との関係図を示したものである。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.RaGdb-aM8-bO12(ここにa、bは0.6≧a≧0.15、
    3.1≧b>3.0で示される数、RはTb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,L
    u,Y、MはGa,Al)で示される酸化物ガーネット単結晶。
JP62311766A 1987-12-09 1987-12-09 酸化物ガーネット単結晶 Expired - Fee Related JP2763040B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62311766A JP2763040B2 (ja) 1987-12-09 1987-12-09 酸化物ガーネット単結晶

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62311766A JP2763040B2 (ja) 1987-12-09 1987-12-09 酸化物ガーネット単結晶

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01152605A JPH01152605A (ja) 1989-06-15
JP2763040B2 true JP2763040B2 (ja) 1998-06-11

Family

ID=18021225

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62311766A Expired - Fee Related JP2763040B2 (ja) 1987-12-09 1987-12-09 酸化物ガーネット単結晶

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2763040B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3234853A1 (de) * 1982-09-21 1984-03-22 Philips Patentverwaltung Gmbh, 2000 Hamburg Scheibenresonator mit einem substrat aus einem granatmaterial und mit einer auf dem substrat angebrachten epitaxialen schicht aus einem ferrimagnetischen granatmaterial
JPS61111996A (ja) * 1984-11-07 1986-05-30 Natl Res Inst For Metals 希土類ガ−ネツト単結晶体及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01152605A (ja) 1989-06-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Wang et al. Microwave and magnetic properties of double-sided hexaferrite films on (111) magnesium oxide substrates
EP1593759A1 (en) Substrate for forming magnetic garnet single-crystal film, optical device and process for producing the same
US4968954A (en) Epitaxial layer-bearing wafer of rare earth gallium garnet for MSW device
KR100552094B1 (ko) 자성 가닛 단결정막 형성용 기판, 광학 소자 및 그 제조방법
JP2004269305A (ja) 磁性ガーネット単結晶膜形成用基板、その製造方法、光学素子およびその製造方法
JP3197383B2 (ja) エピタキシャル成長による薄膜の製造法
JP2763040B2 (ja) 酸化物ガーネット単結晶
JPWO2004070091A1 (ja) 磁性ガーネット単結晶膜形成用基板、その製造方法、光学素子およびその製造方法
US4202930A (en) Lanthanum indium gallium garnets
JPH09328396A (ja) 磁気光学素子の基板用ガーネット結晶及びその製造法
JPH0793212B2 (ja) 酸化物ガーネット単結晶
JP2010059030A (ja) ガーネット単結晶基板、及び、その製造方法
JP2004269283A (ja) 磁性ガーネット単結晶膜形成用基板、その製造方法、光学素子およびその製造方法
US4293372A (en) Growth of single-crystal magnetoplumbite
JP2869951B2 (ja) 磁性ガーネット単結晶およびマイクロ波素子材料
JPH0776156B2 (ja) 酸化物ガーネット単結晶
JPS6065511A (ja) 磁性酸化物単結晶の製造方法
JPH10139596A (ja) 単結晶基板
JPH0817130B2 (ja) 酸化物ガ−ネット単結晶
JPH0748425B2 (ja) マイクロ波素子
JPS6272597A (ja) 酸化物ガ−ネツト単結晶
JP3614248B2 (ja) 磁気光学素子の基板用ガーネット結晶及びその製造法
JP2868166B2 (ja) ガーネット結晶膜およびその製造方法
JPH0750656B2 (ja) 酸化物ガーネット単結晶
JPH07115996B2 (ja) ネオジウム・ガリウム・ガ−ネット単結晶およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees