JP2762088B2 - 逆止弁を備えた自己プライミング注射部位 - Google Patents

逆止弁を備えた自己プライミング注射部位

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明の背景 本発明は自己プライミング注射部位に関する。さらに
詳しくは、本発明は非経口液投与装置に使用するための
注射部位と逆止弁の組合せに関し、それにより該装置は
逆止弁を通って流れる流体が注射部位を自動的にプライ
ミングするように構成されている。
現在、注射部位は一般にY字形であり、Y字の頂部ア
ームの一方がラテックスコンパウンドでつくったスリー
ブストッパーで覆われている。先行技術において既知の
スリーブストッパーは中空アームの上部の内側および外
側の両方を囲んでいる。スリーブストッパーは、汚染物
が静脈投与セット内へ侵入するのを防止するため、注射
部位の中空アームを横断して延びる中央部を持ってい
る。閉鎖された中央部表面は一般に中空アームの端部に
隣接して位置する。投薬もしくは他の溶液を既に投与セ
ットを通過中の流体へ添加するため、医療人はスリーブ
ストッパーの中央部表面を刺通するため注射器もしくは
他の注入装置を使用する。針がスリーブストッパーへ挿
入され、そして除去される時、スリーブストッパーは損
傷され、転位され、または注射部位から除去されること
さえある。スリーブタイプのストッパーは、ストッパー
を適正位置に保持するためにそれ自身と注射部位のアー
ムとの間の摩擦だけに依存するため、大ゲージ針によっ
て注射部位から特に引出され易い。摩擦だけでは不十分
なため、ビニルヒートシールバンドをスリーブストッパ
ーおよびアームの隣接部分の外側のまわりに巻くことが
できる。ビニルヒートシールバンドはアーム内へのスト
ッパーの保持を改良したが、結果はなお完全に満足では
なかった。
ストッパーは針を除去するとき実質上再シールするラ
テックスもしくは類似の材料で一般に形成される。しか
しながらくり返される刺通、特に実質上大きい開口を形
成するような態様で実施される刺通はストッパーを損傷
する。一旦ストッパーが刺通によって損傷されると、ス
トッパーはその適正位置から動く一層大きな傾向へ発展
する。
注射部位からストッパーの除去は、投与セットからの
流体漏出および静脈内液への汚染物および空気の導入を
含む種々の問題を発生する。注射部位は投与セットから
独立に除去できないので、注射部位上の適正位置に保持
されないストッパーの問題は特に厄介である。新しい注
射部位を所定位置へ装着することを許容するためには、
投与セット全体を交換しなければならない。125psiをこ
えることがある小型注射器からの注射にしばしば付随す
る高い圧力へさらされた時でさえも、多数回の針刺通お
よび除去に耐えることができる注射部位を提供すること
は有利であろう。
本発明の目的は、ストッパーが注射部位から移動もし
くは除去されることなしに、多数回の針刺通および除去
に耐えることができる改良された注射部位を提供するこ
とである。
本発明の他の目的は、自己プライミングもしくは容易
にプライミングされる注射部位を提供することである。
本発明の追加の一目的は、注射部位内腔内に最小量の
内部残留容積を提供することである。
本発明の概要 中央開口を備えた頂部を持つ円筒形部分と、上向きの
リップを有するO字形棚と、そして円錐形出口部分を含
んでいるハウジングを備えている本発明の自己プライミ
ング注射部位により、上記利益が達成され、そして先行
技術の欠点が克服される。円板形ストッパーが頂部と棚
の間に配置される。ストッパーの底表面には棚の上向き
リップを収容する環状みぞが設けられる。ハウジングの
アーム部分は棚の直下で円筒形ハウジングと合体する。
弁がアーム部分内および/またはアーム部分の端部へ合
体した弁ハウジング内に配置される。弁ハウジングの取
入れ口および円錐形部分の出口は相互に対して大体平行
である。このため入口および出口へ取付けた静脈内チュ
ーブは大体垂直方向に垂れ下る。本発明の第1の具体例
においては、アーム部分は円筒形部分に対して大体直角
である。弁出口はハウジング棚の直下にあるので、流体
は弁を通ってストッパーへすぐ隣接した区域中へ流れ、
空気をハウジング外部へ押出す。このため注射部位は実
質上自己プライミングである。
図面の簡単な説明 第1図は、本発明の第1の具体例である注射部位の斜
視部である。
第2図は、第1図の注射部位の側面図である。
第3図は、第1図の注射部位の頂面図である。
第4図は、第3図の線4−4に沿って取った第1図の
注射部位の断面図である。
第5図は、第1図の注射部位の分解図である。
第6図は、第1図の注射部位を使用する非経口液投与
セットの斜視図である。
本発明の詳細な説明 本発明の注射部位は、図面を参照することによって見
ることができる。一般に、10として指示した注射部位
は、ハウジング、ストッパー14、および弁16を含んでい
る。第6図に示すように、注射部位10は、患者へ非経口
液を投与するための装置内のチューブ18とチューブ20の
間に接続される。
一般に、注射部位は患者へ連続的に投与される静脈内
液の通路の一部を構成する。患者の療法が補給静脈内投
薬または第2の流体の他の間歇的投与を必要とすると
き、投薬を静脈内液へ挿入するため注射器または他の注
入装置が使用される。針がストッパー14を通して差込ま
れ、次に除去される。静脈内溶液は長時間患者へ投与さ
れることがあるので、高圧力下においてさえも多数回の
針の刺通および除去に耐えることができるストッパーを
持つことが望ましい。
ハウジング12は、第4図に示すようにストッパーハウ
ジング24とそして弁ハウジングもしくは第2のハウジン
グ26の組合せハウジングでよく、または第6図に示すよ
うな単一ハウジングでよい。ストッパーハウジングもし
くはストッパー部分24は、大体円筒形な部分28と、頂部
30と、中間棚34と、そして円錐形出口部分32を含んでい
る。円錐形出口部分32は、針が注射部位の側壁を刺通す
るのを防止するため、針が注射部位の中央へ曲がるのを
助ける。
頂部30は開いた中央部38を有し、他方円筒形部分28の
全円周360°を延びる棚34は上へ曲がったリップ40を持
っている。ストッパー14は大体円板形であり、その底表
面は棚リップ40を収容する環状みぞ42を持っている。頂
部30および棚34は、ストッパーをハウジング12内にしっ
かり保持するように、垂直および/または直径方向圧縮
状態にストッパー14を保持する。みぞ42はストッパー14
の外周のまわりに耳44を形成する。高さのような耳44の
少なくとも一つの寸法は、針が挿入され、そしてそれか
ら除去される時ストッパーの移動または除去を防止する
ため、リップ40から頂部30までの距離より大きくなけれ
ばならない。
ストッパーは圧縮下に保持されるため、その中央部46
はハウジングの開いた中央部38を通って延びる。盛り上
った中央部46は、研摩作用により、イソプロピルアルコ
ールのような抗微生物剤でのぬぐいのための容易なアク
セスを提供することにより、ストッパーの滅菌を容易化
する。注射部位の頂部の残部より下へくぼんだストッパ
ーを有する先行技術の注射部位は、ストッパー頂部上の
水たまりに抗微生物剤がたまることを許容する。粒状物
もストッパーの頂部上に集まることができ、そして針が
ストッパーを刺通する時注射部位内部のI.V.溶液へ運搬
されることがある。本発明の盛り上ったもしくは面一の
ストッパーデザインは、ストッパーからの抗微生物剤の
きれいな排出を許容し、そしてストッパーの清浄化を容
易にする。
盛り上った中央部分46は、針挿入のための好ましい標
的区域を区切る盛り上りリング48を有する。この盛り上
りリング48内に挿入された針は、一般にストッパーをハ
ウジングから移動もしくは除去しないのに十分な小さい
力を加える。標的区域は直径が少なくとも0.381cmであ
り、16または18ゲージ針のような大口径針と、そして同
時に多数の針を受け入れるのに十分なように大きい。
ストッパーハウジング24は一ユニットとして成形され
る。成形直後ハウジングの頂部30は、第5図に示すよう
に、円筒形部分28の側壁50の垂直延長部である。ストッ
パー14を棚34上に配置した後、円筒形側壁50頂縁を超音
波変形により、加熱により、または冷間成形によって内
側へ曲げ、頂部30を形成する。ストッパー14を圧縮して
保持する一体成形ハウジングは、低コスト、容易な組立
ておよび一層安定したアセンブリ寸法を提供する。寸法
は精密であるため、注射部位の性能は一層信頼できる。
ストッパーハウジング24は、棚34の直下で円錐形出口
部分32と合体するアーム部分54を有する。アーム部分54
は、注射部位を通る流体の主流を提供する。第1〜5図
に示した本発明の具体例においては、アーム部分は弁16
を収容する拡張部分54を有する。図示した具体例中の弁
は、ここに概略に記載し、そして米国特許第4,566,493
号にもっと詳しく記載されているダックビルタイプであ
る。種々の他の弁も使用することができる。弁ハウジン
グ部分26は種々の方法によってストッパーハウジング24
へ合体することができる。接着剤を二つの部材の間に適
用することができ、または超音波溶接を二つの部材を合
体するために使用することができる。
弁16は環状カラー58へ延びている側部56を含んでい
る。弁側部56はそれを通って流体が通過するスリット60
を形成するような角度に配置される。側部56はカーブし
た壁62によって相互に対して接続される。弁16はまた、
環状カラー58に隣接して側部56に配置されるタブ64を有
する。スリット60における弁の端部はハウジングの円錐
形出口部分32に非常に接近して配置され、ここに記載し
た具体例においては弁の端部から出口通路まで約0.69cm
である。
逆止弁を注射部位から上流に配置する代わりに、注射
部位と逆止弁を結合することにより、多数の利益が達成
される。二つの部品の接近はI.V.チューブ上方への逆流
を防止する。これは最小の希釈を必要とする。または患
者へ急速に投与しなければならない薬物にとって重要で
ある。特に、I.V.チューブを上方へ流れる粘性の高密度
の薬物は、該薬物をチューブの外へ追出すのにかなりの
時間と流体を必要とする。このデザインはまた、患者へ
投与されない薬剤の部分を減らすため、薬剤がたまるこ
とができる停滞区域を最小にする。
ハウジングの拡張部分52は、弁16の環状カラー58を囲
み、そしてそれと合致するフランジ70を含んでおり、他
方弁タブ64はハウジングのアーム部分54のノッチ中に収
容される。この構造は、弁16がハウジング内で回転しな
いことを確実にする。弁側部56とハウジングアーム部分
の側部66との間の隙間は非常に小さいので、ハウジング
内での弁の少しの回転もバルブの適正な作動を妨害する
であろう。
弁ハウジング26はハウジングアーム部分のフランジを
取り巻くスリーブ74を含んでいる。弁ハウジング部分26
の通路74は、大体直角なまがりを持っている。弁を通る
流体は通路74を通って垂直に下方へ、次にアーム部分54
を通って水平に、次に円錐形出口32を通って再び下方へ
流れる。たのため弁ハウジングおよびストッパーハウジ
ング24の出口へ接続したチューブは相互に対して大体平
行である。このチューブは一般に垂直に垂れ下るので、
ストッパー14は、図面に示すように、医療人がアクセス
し易い注射部位の頂部に一般に配置されるであろう。弁
ハウジング26の垂直入口は、ストッパー14の中心から少
なくとも0.75インチに位置するその外縁を有する。これ
は上で論じたように、大口径針および同時に多数の針に
よる容易なアクセスを許容する。
静脈内溶液が弁ハウジング26へ入るとき、第1〜5図
の具体例に示したように、それは大体直角に曲がり、弁
を通ってそしてハウジング棚34の底を直接横断して、そ
してストッパー14の底を横断して移動する。この流体流
はストッパーハウジング内の実質上全部の空気を出口78
へ向かって押し出す。注射部位はこのように自己プライ
ミングである。スリーブストッパーを使用する先行技術
注射部位においては、スリーブストッパーの中央部内に
位置する空胴が自己プライミング特徴を阻止した。スリ
ーブストッパーを使用するとき、ゴム部品の底を横断し
て向けられた液体流さえも空胴内に所在する空気を追い
出すことができなかった。空気はハウジングを人手で軽
くたたきながら注射部位を倒立することによって除去さ
れた。
本発明により、構造が簡単な自己プライミング注射部
位が今や提供されることが見られるであろう。この注射
部位はまた、漏液または他の不適切作動なしに多数回針
挿入および引抜きが可能である利益を有する。ストッパ
ーの垂直方向および/または直角方向圧縮と、そしてラ
テックスストッパーの厚みはストッパー14の再シール性
を増強する。
本発明を多数の好ましい具体例に関して詳しく図示
し、記載したが、当業者にはそれについて本発明の精神
および範囲を逸脱することなく形状、構造および配置の
変更をなし得ることが理解されるであろう。すべてのそ
のような変更は請求の範囲内にカバーされることが意図
される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヘス,ジョン エム ザ サード アメリカ合衆国 60012イリノイ、クリ スタルレーク、スパイグラスリッジ 3803 (56)参考文献 特開 昭54−131390(JP,A) 米国特許4294249(US,A) 欧州公開109903(EP,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61M 5/14

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ストッパー部分とアーム部分とを含んでい
    る一体成形したハウジングにして、前記ストッパー部分
    は中央開口を備えた頂部を有する円筒形部分とそして円
    錐形出口部分を含んでおり、前記円筒形部分は前記頂部
    へ向かってまがったリップを備えた360°のO字形棚を
    その中に有し、前記アーム部分は入力および出力を有
    し、前記アーム部分出力は前記棚へ直近して前記円筒形
    部分へ接続されている、前記ハウジングと、 前記ハウジング内に圧縮され、前記頂部と前記棚の間に
    実質上配置されているストッパーにして、頂面と底面と
    を有し、底面はO字形棚のリップを収容する環状みぞを
    有し、前記底面は前記棚と実質上同一平面を形成し、前
    記頂面は前記ハウジング頂部から突出している前記スト
    ッパーと、 前記アーム部分内に配置された弁とを備え、 前記ハウジングアーム部分はその入口において流体を受
    入れ、そして実質上自己プライミング注射部位を提供す
    るように前記同一平面を横断して流体をその出口から放
    出することを特徴とする患者へ非経口液を投与するため
    の装置に使用するための注射部位。
  2. 【請求項2】一体成形した構造の第2のハウジングを備
    え、前記第2のハウジングは前記弁に隣接して前記スト
    ッパーハウジングへ接続されている第1項の注射部位。
  3. 【請求項3】前記第2のハウジングは前記円錐形出口部
    分に対して大体平行な入力を含んでいる第1項の注射部
    位。
  4. 【請求項4】前記ストッパーみぞは前記ストッパーの円
    周のまわりに耳を区画し、前記耳の高さは前記頂部と前
    記棚リップ間の距離より大きい第3項の注射部位。
  5. 【請求項5】前記注射部位は針の刺通に適し、前記中央
    開口から突出している前記ストッパーの部分は針の刺通
    のための所望の位置を指示する標的位置を含んでいる第
    4項の注射部位。
  6. 【請求項6】前記ストッパーの標的位置は2本の針を受
    入れるのに十分に広い第5項の注射部位。
JP63506826A 1987-07-27 1988-07-11 逆止弁を備えた自己プライミング注射部位 Expired - Fee Related JP2762088B2 (ja)

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US07/078,485 US4874369A (en) 1987-07-27 1987-07-27 Self-priming injection site with check valve
US78,485 1987-07-27

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JPH02500817A JPH02500817A (ja) 1990-03-22
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EP (1) EP0324839B1 (ja)
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