JP2761753B2 - フィルムキャリアとこれを用いるモールド方法 - Google Patents

フィルムキャリアとこれを用いるモールド方法

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JP2761753B2
JP2761753B2 JP1134126A JP13412689A JP2761753B2 JP 2761753 B2 JP2761753 B2 JP 2761753B2 JP 1134126 A JP1134126 A JP 1134126A JP 13412689 A JP13412689 A JP 13412689A JP 2761753 B2 JP2761753 B2 JP 2761753B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、例えば、ICチップを装着した長尺状のフ
ィルムキャリアと、該ICチップやその所要周辺部の被封
止部分を樹脂封止成形するためのモールド方法の改良に
関するものである。
〔従来の技術〕
ICチップの集積度は、近時の多機能化の要請により増
大される傾向にある。
このため、リードは超高密度化・超多ピン化されると
共に、ICカード等に用いるために製品自体の超小型化・
超薄型化が行なわれている。
これらの要請に対応可能なICチップ実装技術として
は、TAB(テープ・オートメーテッド・ボンディング)
方式が知られている。
このTAB方式は、所要の耐熱絶縁性を有するキャリア
テープに多数の導体リードを装着し、その各インナーリ
ードとICチップの各表面電極とをバンプを介して夫々接
続するものであり、以下この方式により得られるフィル
ムキャリアの構成例を第11図乃至第14図に基づいて説明
する。
同各図に示すように、キャリアテープ1の両縁部には
該キャリアテープ送り用のスプロケット孔2が穿設され
ている。
また、上記キャリアテープ1の中心部にはICチップ3
の実装用孔部が穿設されている。
この孔部内には、タイバー4を介してサポートリング
5が架設されると共に、該サポートリング5内にはICチ
ップ3を嵌装するためのデバイス孔6が設けられ、且
つ、該サポートリング5の外周にはアウターリードを架
設するためのアウターリード孔7が設けられている。ま
た、上記孔部には導体である多数のリード8が一体に装
着されている。更に、該各導体リード8におけるインナ
ーリード81は上記したデバイス孔6内に夫々突出され、
且つ、それらのアウターリード82は上記したアウターリ
ード孔7上に架設されている。また、該各アウターリー
ド82の延長端部にはテスト用のパッド83が夫々設けられ
ている。
また、上記したICチップ3は、その表面電極と各イン
ナーリード81とをバンプ9を介して接続するインナーリ
ードボンディングによって、上記キャリアテープ1に確
実に実装されている。
なお、キャリアテープ1上のICチップ3やその周辺
部、即ち、モールド金型のキャビティ部形状に対応して
設定されるフィルムキャリアの被封止部分10を、トラン
スファーモールド方法等の手段にて樹脂封止し、次に、
アウターリード82部分から切断分離することにより、該
製品単体における各アウターリード82とプリント配線基
板の各電極とを、所謂、アウターリードボンディングに
よって夫々接続することができるものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで、上記したキャリアテープの被封止部分をモ
ールド方法にて樹脂封止成形する場合においては、樹脂
成形上、次のような問題がある。
例えば、通常のトランスファーモールド方法に基づい
て、まず、フィルムキャリアをモールド金型(上下両
型)の所定位置に供給して型締めを行ない、次に、該金
型のポット内で加熱溶融化した樹脂材料をランナーやゲ
ートから成る該金型の移送用通路11を通して該金型のキ
ャビティ内に加圧注入すると、上記フィルムキャリアに
おける被封止部分10は、該金型キャビティ部の形状に対
応して成形されるモールドパッケージ12内に封止される
ことになる(第14図参照)。
しかしながら、上下両型の型締時においては、該上下
両型のP.L(パーティングライン)面におけるキャビテ
ィ周縁部に、上記導体リード8の厚みtに相当する間隙
(通常、約35μm)、及び、各アウターリード82間に相
当する間隙から成る空間、即ち、第14図に示すような金
型キャビティの内外連通部分13が生じるため、該金型キ
ャビティ内に注入された溶融樹脂材料の一部が該連通部
分13からアウターリード孔7内に流出することになり、
更に、該両型のP.L両間に浸入して樹脂バリを形成する
ことになる。従って、所定の樹脂圧を得ることができな
いためモールドパッケージの内外にボイドが形成されて
その機械的強度を弱めたり、樹脂量不足によるキャビテ
ィ内の未充填状態が発生して被封止部分の確実な樹脂封
止成形を行なうことができず、更には、流出した樹脂材
料が各アウターリード82に付着して該アウターリードと
プリント配線基板の電極との接続不良の要因となる等、
この種製品の品質・信頼性を著しく低下させると云った
問題がある。また、モールド成形時において、上記した
両型のP.L面から樹脂バリを確実に且つ完全に除去する
ためのクリーニング工程が必要となるので、成形工程数
が増えると云った問題もある。
このような金型キャビティ内からの樹脂漏れを防止す
るためには、例えば、両型のP.L面に上記したアウター
リード82間の空間(連通部分13)に嵌合するような凹凸
嵌合部等を配設することが効果的であるが、金型構造を
改善するこの種の手段は、次の理由により、採用するこ
とができない。
即ち、前述したように、導体リードの超多ピン化及び
超小型化等の要請から、標準的なアウターリード(82
のピッチpは約450μm(なお、そのインナーリードピ
ッチは約150μm)に設定されており、しかも、該導体
リード厚tは、通常、約35μmであるため、このような
標準寸法精度に適応するモールド金型の構成を得ること
は極めて困難である。
そこで、本発明は、モールド成形時において、フィル
ムキャリアにおける被封止部分の範囲外への樹脂漏れを
効率良く且つ確実に防止することができるフィルムキャ
リアを提供すると共に、このフィルムキャリアを用いる
ことにより、高品質性及び高信頼性を備えた成形品を成
形することができるモールド方法を提供することを目的
とする。
更に、本発明は、モールドパッケージの構造に耐湿機
能を備えることができるフィルムキャリア及びこれを用
いるモールド方法を提供することを目的とするものであ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
上記した問題点を解決するための本発明に係るフィル
ムキャリアは、所要の耐熱絶縁性を有するキャリアテー
プと、このキャリアテープに装着した多数の導体リード
と、該各導体リードを支持させるサポートリングとを備
えると共に、該各導体リードにおけるインナーリードと
ICチップとを接続して一体化させたフィルムキャリアで
あって、上記サポートリングにおける各導体リード間に
所要の耐熱絶縁性材料を充填し、且つ、該サポートリン
グの内側に、所要の空間を隔てて少なくとも一つ以上の
内側サポートリングを配設することにより、所要複数の
サポートリング配設構造に構成したことを特徴とするも
のである。
また、上記したフィルムキャリアの被封止部分を樹脂
封止成形する本発明に係るモールド方法は、所要の耐熱
絶縁性を有するキャリアテープに多数の導体リードを装
着し、且つ、該各導体リードを該キャリアテープに設け
たサポートリングに支持させ、更に、このサポートリン
グにおける各導体リード間に所要の耐熱絶縁性材料を充
填させたフィルムキャリアをモールド金型の所定位置に
供給すると共に、上記金型の型締時において、上記フィ
ルムキャリアにおける耐熱絶縁性材料の充填個所を該金
型のキャビティ周縁部にて押圧し、且つ、この状態で該
キャビティ内に溶融樹脂材料を加圧注入することによ
り、該キャビティ内に嵌装セットしたフィルムキャリア
の被封止部分を樹脂封止成形することを特徴とするもの
である。
また、本発明に係る他のモールド方法は、所要の耐熱
絶縁性を有するキャリアテープに多数の導体リードを装
着し、且つ、該各導体リードを該キャリアテープに設け
たサポートリングに支持させ、更に、このサポートリン
グにおける各導体リード間に該サポートリングの一部を
加熱溶融化して充填させたフィルムキャリアをモールド
金型の所定位置に供給すると共に、上記金型の型締時に
おいて、上記フィルムキャリアにおける充填物の充填個
所を該金型のキャビティ周縁部にて押圧し、且つ、この
状態で該キャビティ内に溶融樹脂材料を加圧注入するこ
とにより、該キャビティ内に嵌装セットしたフィルムキ
ャリアの被封止部分を樹脂封止成形することを特徴とす
るものである。
また、本発明に係る他のモールド方法は、上記金型の
キャビティ面とフィルムキャリアにおける被封止部分の
表面との間に、略同一の溶融樹脂材料流入用の空間部分
を設けることを特徴とするものである。
〔作用〕
本発明によるときは、キャリアテープに装着した各導
体リード間の所定位置に所要の耐熱絶縁性材料を充填し
て、この耐熱絶縁性材料をモールド金型のキャビティ周
縁部による均等な型締圧力にて押圧することにより、該
金型キャビティ内を実質的に密閉した状態とすることが
できるから、この状態でモールド成形を行なうと、該キ
ャビティ周縁部からの樹脂漏れを効率良く且つ確実に防
止することができるものである。
また、本発明によれば、サポートリングに支持させた
各導体リード間に所要の耐熱絶縁性材料を充填して、こ
の耐熱絶縁性材料をモールド金型のキャビティ周縁部に
よる均等な型締圧力にて押圧することにより、該金型キ
ャビティ内を実質的に密閉した状態とすることができる
から、この状態でモールド成形を行なうと、該キャビテ
ィ周縁部からの樹脂漏れを効率良く且つ確実に防止する
ことができるものである。
また、所要複数のサポートリング配設構造を採用した
ことにより、モールドパッケージ内においてその外側サ
ポートリングと内側サポートリングとの間がモールド樹
脂により分断されるので、例えば、外側サポートリング
が吸湿しても、これが内側サポートリングを伝わって内
部のICチップ側へ浸透する作用を効率良く且つ確実に防
止することができるものである。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例図に基づいて説明する。
第1図には、本発明に係るフィルムキャリアの要部が
概略的に示されている。
このフィルムキャリアの基本的な構造は第11図乃至第
14図に示したものと同様であるが、所要複数のサポート
リングを配設した新しい構造・構成を示している。即
ち、ポリイミド樹脂フィルム等の所要の耐熱絶縁性を有
する素材から形成されたキャリアテープ21の両縁部には
該キャリアテープ送り用のスプロケット孔22が穿設され
ており、また、該キャリアテープの中心部にはICチップ
23の実装用孔部が穿設されている。
該孔部内には外側のタイバー(24・242)を介して外
側のサポートリング25が架設されると共に、該外側サポ
ートリング内には内側のタイバー241を介して内側サポ
ートリング251が架設されている。更に、この内側サポ
ートリング251内にはICチップ23を嵌装するためのデバ
イス孔26が設けられ、且つ、外側サポートリング25の外
周と両サポートリング(25・251)間にはアウターリー
ドを架設するためのアウターリード孔27・271が設けら
れている。
また、上記ICチップ23の実装用孔部には導体である多
数のリード28が一体に装着されると共に、該各導体リー
ドにおけるインナーリード281は上記したデバイス孔26
内に夫々突出され、また、該各導体リードにおけるアウ
ターリード282は上記両アウターリード孔27・271上に架
設され、更に、該各アウターリードの延長端部にはテス
トパッド283が夫々設けられている。
また、上記ICチップ23とキャリアテープ21とは、該IC
チップの表面電極231と各導体リードにおけるインナー
リード281とをバンプ29を介して接続するインナーリー
ドボンディングによって確実に接続且つ一体化(実装)
されている。
また、上記した外側サポートリング25に支持させた各
導体リード間の所定位置には、所要の耐熱絶縁性材料
(充填剤若しくは充填材料)30が密に充填されている。
更に、この耐熱絶縁性材料30の充填位置は、モールド金
型の型締時において、該金型キャビティ31(第3図参
照)の周縁部と接合する位置と対応するように設けられ
ている。
なお、上記耐熱絶縁性材料としては、例えば、所要の
樹脂コーティング剤を用いることができ、例えば、該樹
脂コーティング剤を各導体リード28間に塗布或は積層そ
の他の適宜な手段によって充填一体化させればよい。ま
た、該耐熱絶縁性材料の肉厚は、少なくとも各導体リー
ド28間において該導体リードの肉厚(第14図の符号t参
照)と略等しい厚みに形成されておればよい。
上記した構成を有するフィルムキャリアは、そのキャ
リアテープ21上のICチップ23やその所要周辺部、即ち、
モールド金型におけるキャビティ31の形状に対応して設
定される被封止部分20を、トランスファーモールド方法
等の手段にて樹脂封止成形し、次に、そのアウターリー
ド282部分から切断分離することにより、該製品単体に
おける各アウターリード282とプリント配線基板の各電
極とを、アウターリードボンディングによって夫々接続
することができるものである。
ところで、上述したフィルムキャリアは従来のものと
同様にして用いられるものであるが、その外側サポート
リング25に支持させた各導体リード28間の位置に所要の
耐熱絶縁性材料30を充填させた構成に基づき、従来のも
のと較べて、次のような顕著な作用効果が得られるもの
である。
即ち、該フィルムキャリアは、従来のものと同様に、
金型の型開時(第3図参照)にキャビティ31部の所定位
置に供給され、その後に該金型の型締め(第4図参照)
が行なわれる。
しかしながら、この金型の型締時において、上記外側
サポートリング25とこれに設けられた耐熱絶縁性材料30
は、該金型キャビティ31の周縁部による所定の且つ均等
な型締圧力を受けて押圧されることになるから、該金型
キャビティ31内は実質的に密閉された状態となる。従っ
て、この状態でモールド成形を行なうことにより、該キ
ャビティ周縁部からの樹脂漏れを効率良く且つ確実に防
止することができるものである。
また、金型ゲート位置と対応するタイバー242を除く
少なくとも一つ以上のタイバー24上には、金型エアベン
ト(図示なし)が配設されている。このため、金型キャ
ビティ31内に溶融樹脂材料を加圧注入すると、該キャビ
ティ内のエアは溶融樹脂材料の充填作用に基づいて上記
エアベントを通して外部へ順次に排出されることにな
り、また、該エアベント内にはエア排出作用の終了時に
溶融樹脂材料の一部が流入し、且つ、該エアベント内に
おいて固化形成されることになる。従って、金型キャビ
ティ31内のエア排出作用によりモールドパッケージ32内
にボイドが形成されるのを確実に防止することができる
と共に、該エアベントからの必要以上の樹脂流出をも防
止することができるものである。
なお、キャリアテープ21上の被封止部分20は、第6図
に示すように、モールドパッケージ32によって封止成形
されることになるが、実施例図に示したキャリアテープ
21は、外側サポートリング25の内側に所要の空間(アウ
ターリード孔271)を隔てて内側サポートリング251を設
けた所要複数のサポートリング配設構造を有しているた
め、該各サポートリング(25・251)間はモールド樹脂
により分離・分断されることになる。従って、例えば、
外側のサポートリング25が吸湿しても、これが内側サポ
ートリング251を伝わって内部のICチップ23側へ浸透す
る作用を効率良く防止できるものである。
また、上記した所要複数のサポートリングを備える構
成を採用することにより、モールド成形時において、該
サポートリング間の空間(271)に溶融樹脂材料が充填
されることになる。即ち、該空間は上下両キャビティ31
の連通部分であるから、該上下両キャビティ31内にて成
形されるモールドパッケージ32は該連通部分で完全に一
体成形されることになり、従って、上下両パッケージの
接合及び強度を向上させることができるものである。
また、金型キャビティ31と前記した金型の移送用通路
(11)側とは、キャリアテープの少なくとも一つのタイ
バー242面に接合するように設けられた金型のゲート(1
11)を介して連通されており、従って、溶融樹脂材料は
上記移送用通路(11)及びゲート(111)を通して上下
両キャビティ31内へ加圧注入されることになる。このと
き、例えば、下型キャビティ面と、該下型キャビティ内
に嵌装されたフィルムキャリアにおける被封止部分の表
面との間には、第4図に示すような溶融樹脂材料の広い
流入空間部分311が構成されていること、また、この種
のフィルムキャリアは肉薄であること等とも相俟て、該
空間部分311に順次流入充填される溶融樹脂材料が上記
被封止部分を浮き上がらせて弯曲・変形させると云った
虞がある。
そこで、下型キャビティ或は上下両キャビティの断面
形状を改善して、そのキャビティ面と上記被封止部分の
表面との間に、第5図に示すような略同一の溶融樹脂材
料流入用の空間部分312を設けることにより、溶融樹脂
材料を該両キャビティ内にスムーズに流入充填させて、
該溶融樹脂材料が上記被封止部分を上下方向に弯曲・変
形させる等の弊害を未然に防止することが好ましい。
なお、本発明は上述した実施例により限定されるもの
ではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、必要に
応じて、任意に且つ適宜に変更・選択した構成及び方法
を採用できるものである。
例えば、上記した耐熱絶縁性材料30の肉厚は、上記各
導体リード28間において、少なくとも該導体リードの肉
厚と略等しくなる厚みとして形成されていることが好ま
しいが、この耐熱絶縁性材料30及び各導体リード28の両
者はモールド金型の型締時において所定の型締圧力を受
けることになるので、金型の型締時に上記両者が協同し
て各導体リード28間を閉塞できるように設けられておれ
ばよく、従って、この意味で、両者の肉厚に若干の厚薄
差があっても差し支えないものである。
また、上記した耐熱絶縁性材料30として特別の樹脂コ
ーティング剤を用いることなく、例えば、サポートリン
グの一部を加熱溶融化させて該耐熱絶縁性材料に換えて
もよい。即ち、第7図に示すように、フィルムキャリア
をモールド金型33側に供給する前工程として、外側サポ
ートリング25に適宜加熱機構34におけるヒータ341を接
合すると共に、該外側サポートリング25を所要温度(例
えば、ポリイミド樹脂フィルム製の場合は、その熱変形
温度である約260℃以上)にまで加熱溶融化(又は、軟
化)し、その一部を各導体リード28間に充填すればよ
い。この場合、上記した加熱溶融化工程をモールド成形
工程前に接近・連続して行なうことができる利点があ
る。
また、フィルムキャリアの他の構成例として、例え
ば、第11図乃至第14図に示したタイバー4・サポートリ
ング5及びアウターリード孔7が存在しない構成のも
の、即ち、キャリアテープ1と、該キャリアテープ1に
穿設したスプロケット孔2及びデバイス孔6と、該キャ
リアテープ1に装着した多数の導体リード8と、該各導
体リードにおけるインナーリード81にバンプ9を介して
接続一体化させたICチップ3とから構成(図示なし)さ
れたものがある。従って、この型式のフィルムキャリア
を使用する場合は、金型キャビティの周縁部と接合する
キャリアテープ(1)の所要個所、例えば、金型キャビ
ティの周縁部と接合する各導体リードのアウターリード
(82)間に、前述したような所要の耐熱絶縁性材料を充
填するようにしてもよい。また、金型のキャビティ周縁
部と接合するキャリアテープの部位を適宜な加熱且つ加
圧手段によってその熱変形温度以上にまで加熱溶融化
(軟化)すると共に、その一部を該キャビティ周縁部と
の接合部位における各アウターリード(82)間に充填す
るようにしてもよい。
また、上記したモールド金型における移送用通路と対
応するキャリアテープ21の表面には、該移送用通路内で
固化した樹脂成形体が付着することになる。該樹脂成形
体は製品としては不要のものであり、また、後工程側へ
の移送やその他の加工処理等の都合上、該樹脂成形体を
キャリアテープの表面から簡易に剥離除去する必要があ
る。従って、この目的のため、上記キャリアテープの表
面を、例えば、ふっ素樹脂等の所要の樹脂剥離剤によっ
てコーティング加工することが好ましい。
また、実施例では、トランスファーモールド方法によ
るモールド成形手段を採用した場合について説明した
が、本発明は通常のインジェクションモールド方法によ
るモールド成形にも応用し得ることは明らかである。
また、第1図に示す実施例の構成において、外側サポ
ートリング25が広幅状に設けられている場合は、溶融樹
脂材料を上下両キャビティ31内へ同時的に注入充填させ
ること、及び、両キャビティ内のエアの排出をより効率
良く行なうことを目的として、例えば、金型のゲート位
置(111)に対応するタイバー242部分、及び、金型のエ
アベント位置に対応するその他のタイバー24部分に所要
の上下貫通(図示なし)を穿設する構成を採用してもよ
い。このような実施例の構成によれば、上下両キャビテ
ィ内への溶融樹脂材料の加圧注入時において、フィルム
キャリアにおける被封止部分を弯曲変形させることがな
く、その流入充填作用及びエア排出作用をより効率良く
且つ確実に行なうことができると共に、該タイバー部分
を補強することができる等の利点がある。
また、実施例図に示すフィルムキャリアの構造は、ポ
リイミド樹脂フィルム製のキャリアテープと導体リード
(銅箔)とを接着剤により貼合わせた三層テープの構成
を有しているが、該キャリアテープと導体リードとの貼
合わせに接着剤を使用しない二層テープの構成を採用し
てもよい。
この二層テープは化学エッチングによる孔加工手段を
採用するものであるから、この場合は、第1図に示すよ
うな内外両サポートリング25・251を架設するたの各タ
イバー(241・24・242)が全て不要となる。このため、
上記両サポートリング25・251は所要の空間(アウター
リード孔271)を隔てて完全に分離されることになるか
ら、例えば、外側のサポートリング25が吸湿したと仮定
しても、これが内側のサポートリング251を伝わってIC
チップ23側へ浸入するのを効率良く且つ確実に防止する
ことができるものである。
また、上述したモールド方法において、各導体リード
(アウターリード282)と該各導体リード間の耐熱絶縁
性材料30(若しくは充填物)を上下両金型キャビティ31
の周縁部にて押圧する場合には、例えば、第8図に示す
ように、上下両型の型締時に、上記各導体リードと該各
導体リード間の耐熱絶縁性材料を金型キャビティ31の周
縁に沿う該キャビティの外周囲に配置させるようにして
もよい。この場合は、上記金型キャビティ31の周縁部
が、該キャビティ外周囲に配置されるキャリアテープ
(サポートリング25等)と、上記した各導体リード(28
2)及び該各導体リード間の耐熱絶縁性材料30(若しく
は充填物)によって閉塞されるので、該金型キャビティ
31内に加圧注入した溶融樹脂材料の外部流出が防止され
ることになる。なお、この場合、モールドパッケージ
(32)は、第9図及び第10図に示すように、上記各導体
リードと該各導体リード間の耐熱絶縁性材料によって囲
まれた金型キャビティ31の範囲内で成形されることにな
る。従って、該モールドパッケージにおけるアウターリ
ードの取出部(突出部)の外観が良好となり、また該ア
ウターリード取出部の補強を図ることができると云った
利点がある。
また、上記アウターリードの切断端部は、例えば、第
10図に示すように所要形成に折り曲げられてプリント配
線基板の電極に接続されるが、この接続作業における各
アウターリード間の接触防止や、それらの保形性の維持
を図る目的で、上記したアウターリードの所要位置、例
えば、その折曲個所を除く部分に耐熱絶縁性材料を充填
させるようにしてもよく、或は、第8図乃至第10図に示
すように、その所要位置に、通常のサポートリング(2
5)のみを設けるようにしてもよい。
〔発明の効果〕
本発明に係るフィルムキャリアによれば、その被封止
部分のモールド成形時において、該被封止部分の範囲外
への樹脂漏れを効率良く且つ確実に防止することができ
ると云った優れた実用的な効果を奏するものである。
また、本発明に係るフィルムキャリアによれば、確実
な耐湿機能を備えたモールド成形品を提供することがで
きると云った優れた実用的な効果を奏するものである。
また、金型の溶融樹脂材料移送用通路と対応するキャ
リアテープの表面を所要の樹脂剥離剤にてコーティング
することにより、該通路内で固化した樹脂成形体を簡易
に剥離除去できると云った優れた実用的な効果を奏する
ものである。
また、本発明に係るモールド方法によれば、上記フィ
ルムキャリアの被封止部分をモールド成形する場合にお
いて、該被封止部分の範囲外への樹脂漏れを効率良く且
つ確実に防止することができるため、高品質性及び高信
頼性を備えたモールド成形品を確実に成形することがで
きると云った優れた実用的な効果を奏するものである。
また、本発明によれば、モールドパッケージの外観が
良好となり、更に、該アウターリード取出部の補強と、
プリント配線基板への接続作業における各アウターリー
ド間の接触防止及びそれらの保形性の維持を図ることが
できる等の優れた実用的な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係るフィルムキャリアの要部を示す
一部切欠平面図である。 第2図は、第1図のA−A線における縦断正面図であ
る。 第3図及び第4図は、該フィルムキャリアを用いた本発
明に係るモールド方法の説明図であり、第3図はフィル
ムキャリアを金型キャビティ部に供給した型開時におけ
る金型要部の一部切欠縦断端面図、第4図はその完全型
締時における金型要部の一部切欠縦断面図である。 第5図は、本発明に係る他のモールド方法を説明するた
めのモールド金型要部の完全型締状態を示す一部切欠縦
断面図である。 第6図は、モールド成形品の縦断面図である。 第7図は、本発明に係る他のモールド方法を説明するた
めの加熱工程及びモールド工程に関する概略説明図であ
る。 第8図乃至第10図は本発明に係る他のモールド方法の説
明図であり、第8図はモールド金型要部の完全型締状態
を示す一部切欠縦断面図、第9図は該モールド方法によ
る成形品を示す一部切欠平面図、第10図は該成形品のア
ウターリードを折り曲げた状態を示す一部切欠縦断正面
図である。 第11図乃至第14図は従来のフィルムキャリアを用いたト
ランスファーモールド方法の説明図であり、第11図はフ
ィルムキャリアの要部を示す平面図、第12図は第11図の
B−B線における縦断端面図、第13図は第11図に対応す
るフィルムキャリアの一部切欠斜視図、第14図は樹脂封
止成形時における問題点を説明するためのフィルムキャ
リア要部の一部切欠概略斜視図である。 〔符号の説明〕 11……金型の移送用通路 111……金型のゲート 20……被封止部分 21……キャリアテープ 22……スプロケット孔 23……ICチップ 231……表面電極 24……タイバー 241……内側タイバー 242……タイバー 25……外側サポートリング 251……内側サポートリング 26……デバイス孔 27……アウターリード孔 271……アウターリード孔 28……導体リード 281……インナーリード 282……アウターリード 283……テストパッド 29……バンプ 30……耐熱絶縁性材料 31……金型キャビティ 311……空間部分 312……空間部分 32……モールドパッケージ 33……モールド金型 34……加熱機構 341……ヒータ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−51933(JP,A) 特開 昭63−32942(JP,A) 特開 昭61−214438(JP,A) 特開 平1−105564(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 23/28 - 23/30 H01L 21/56 H01L 21/60

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所要の耐熱絶縁性を有するキャリアテープ
    と、このキャリアテープに装着した多数の導体リード
    と、該各導体リードを支持させるサポートリングとを備
    えると共に、該各導体リードにおけるインナーリードと
    ICチップとを接続して一体化させたフィルムキャリアで
    あって、上記サポートリングにおける各導体リード間に
    所要の耐熱絶縁性材料を充填し、且つ、該サポートリン
    グの内側に、所要の空間を隔てて少なくとも一つ以上の
    内側サポートリングを配設することにより、所要複数の
    サポートリング配設構造に構成したことを特徴とするフ
    ィルムキャリア。
  2. 【請求項2】所要の耐熱絶縁性を有するキャリアテープ
    に多数の導体リードを装着し、且つ、該各導体リードを
    該キャリアテープに設けたサポートリングに支持させ、
    更に、このサポートリングにおける各導体リード間に所
    要の耐熱絶縁性材料を充填させたフィルムキャリアをモ
    ールド金型の所定位置に供給すると共に、上記金型の型
    締時において、上記フィルムキャリアにおける耐熱絶縁
    性材料の充填個所を該金型のキャビティ周縁部にて押圧
    し、且つ、この状態で該キャビティ内に溶融樹脂材料を
    加圧注入することにより、該キャビティ内に嵌装セット
    したフィルムキャリアの被封止部分を樹脂封止成形する
    ことを特徴とするモールド方法。
  3. 【請求項3】所要の耐熱絶縁性を有するキャリアテープ
    に多数の導体リードを装着し、且つ、該各導体リードを
    該キャリアテープに設けたサポートリングに支持させ、
    更に、このサポートリングにおける各導体リード間に該
    サポートリングの一部を加熱溶融化して充填させたフィ
    ルムキャリアをモールド金型の所定位置に供給すると共
    に、上記金型の型締時において、上記フィルムキャリア
    における充填物の充填個所を該金型のキャビティ周縁部
    にて押圧し、且つ、この状態で該キャビティ内に溶融樹
    脂材料を加圧注入することにより、該キャビティ内に嵌
    装セットしたフィルムキャリアの被封止部分を樹脂封止
    成形することを特徴とするモールド方法。
  4. 【請求項4】金型のキャビティ面とフィルムキャリアに
    おける被封止部分の表面との間に、略同一の溶融樹脂材
    料流入用の空間部分を設けることを特徴とする請求項
    (2)又は請求項(3)に記載のモールド方法。
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