JP2761779B2 - フィルムキャリアとこれを用いるモールド方法 - Google Patents

フィルムキャリアとこれを用いるモールド方法

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JP2761779B2 JP32471989A JP32471989A JP2761779B2 JP 2761779 B2 JP2761779 B2 JP 2761779B2 JP 32471989 A JP32471989 A JP 32471989A JP 32471989 A JP32471989 A JP 32471989A JP 2761779 B2 JP2761779 B2 JP 2761779B2
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  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
  • Wire Bonding (AREA)
  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、例えば、ICチップを装着した長尺状のフ
ィルムキャリアと、該ICチップやその所要周辺部の被樹
脂封止範囲を樹脂材料にて封止成形する方法の改良に関
するものである。
〔従来の技術〕
ICチップの集積度は、近時の多機能化の要請により増
大される傾向にある。
このため、リードは超高密度化・超多ピン化されると
共に、ICカード等に用いるために製品自体の超小型化・
超薄型化が行なわれている。
これらの要請に対応可能なICチップ実装技術として
は、TAB(Tape Automated Bonding)方式が知られてい
る。
このTAB方式は、所要の耐熱絶縁性を有するキャリア
テープに多数の導体リードを装着し、その各インナーリ
ードとICチップの各表面電極とをバンプを介して夫々接
続するものであり、以下この方式により得られるフィル
ムキャリアの構成例を第5図乃至第8図に基づいて説明
する。
同各図に示すように、キャリアテープ1の両縁部には
該キャリアテープ送り用のスプロケット孔2が穿設され
ている。
また、上記キャリアテープ1の中心部にはICチップ3
の実装用孔部が穿設されている。
この孔部内には、タイバー4を介してサポートリング
5が架設されると共に、該サポートリング5内にはICチ
ップ3を嵌装するためのデバイス孔6が設けられ、且
つ、該サポートリング5の外周にはアウターリードを架
設するためのアウターリード孔7が設けられている。ま
た、上記孔部には導体である多数のリード8が一体に装
着されている。更に、該各導体リード8におけるインナ
ーリード81は上記したデバイス孔6内に夫々突出され、
且つ、それらのアウターリード82は上記したアウターリ
ード孔7上に架設されている。また、該各アウターリー
ド82の延長端部にはテスト用のパッド83が夫々設けられ
ている。
また、上記したICチップ3は、その表面電極と各イン
ナーリード81とをバンプ9を介して接続するインナーリ
ードボンディングによって、上記キャリアテープ1に確
実に実装されている。
なお、キャリアテープ1上のICチップ3やその周辺
部、即ち、金型キャビティ部の形状に対応して設定され
るフィルムキャリアの被樹脂封止範囲10を、トランスフ
ァーモールド方法等の手段にて樹脂封止成形し、次に、
アウターリード82部分から切断分離することにより、該
製品単体における各アウターリード82とプリント配線基
板の各電極とを、所謂、アウターリードボンディングに
よって夫々接続することができるものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで、上記したキャリアテープの被樹脂封止範囲
をトランスファーモールド方法にて樹脂封止成形する場
合においては、樹脂成形上、次のような問題がある。
例えば、通常のトランスファーモールド方法に基づい
て、まず、フィルムキャリアを上下両型の所定位置に供
給して型締めを行ない、次に、そのポット内で加熱溶融
化した樹脂材料をランナーやゲートから成る樹脂通路11
を通してキャビティ内に加圧注入すると、上記フィルム
キャリアにおける被樹脂封止範囲10は、該キャビティ部
の形状に対応して成形されるモールドパッケージ12内に
封止されることになる(第8図参照)。
しかしながら、上下両型の型締時においては、該両型
の型面〔P.L(パーティングライン)面〕におけるキャ
ビティの周縁部に、導体リード8の厚みtに相当する間
隙、及び、各アウターリード82間に相当する間隙から成
る空間、即ち、第8図に示すようなキャビティの内外連
通部分13が生じるため、該キャビティ内に注入された溶
融樹脂材料の一部が該連通部分からアウターリード孔7
内に流出することになり、更に、該両型の型面間に浸入
して樹脂バリを形成することになる。従って、キャビテ
ィ内の樹脂材料に対して所定の樹脂圧を加えることがで
きないためモールドパッケージの内外にボイドが形成さ
れてその機械的強度を弱めたり、樹脂量不足によるキャ
ビティ内の未充填状態が発生して被樹脂封止範囲の確実
な樹脂封止成形を行なうことができず、更には、流出し
た樹脂材料が各アウターリード82に付着した該アウター
リードとプリント配線基板の電極との接続不良の要因と
なる等、この種製品の品質性・信頼性を著しく低下させ
ると云った問題がある。また、成形時において、上記し
た両型の型面から樹脂バリを確実に且つ完全に除去する
ためのクリーニング工程が必要となるので、成形工程数
が増えると云った問題もある。
このようなキャビティ内からの樹脂漏れを防止するた
めには、例えば、型面に上記したアウターリード82間の
空間(連通部分13)に夫々嵌合するような凹凸嵌合部等
を配設することが効果的であるが、この種の金型構造を
改善する手段は、次の理由により、採用することができ
ない。
即ち、前述したように、導体リードの超多ピン化及び
超小型化等の要請から、標準的なアウターリード(82
のピッチpは約450μm(なお、そのインナーリードピ
ッチは約150μm)に設定されており、しかも、該導体
リード厚tは、通常、約35μmであるため、このような
標準寸法精度に適応する金型構成を得ることは極めて困
難である。
そこで、本発明は、上記した被樹脂封止範囲の樹脂封
止成形時において、キャビティ内に加圧注入した溶融樹
脂材料がフィルムキャリアにおける被樹脂封止範囲の範
囲外へ流出するのを効率良く且つ確実に防止することが
できる樹脂封止成形方法と、この方法に用いられるフイ
ルムキャリアを提供することを目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明に係るフイルムキャリアは、所要の耐熱絶縁性
を有するキャリアテープと、このキャリアテープに装着
した多数の導体リードと、この導体リードを支持するサ
ポートリングとを備えると共に、上記各導体リードにお
けるインナーリードとICチップとを接続して一体化させ
たフィルムキャリアであって、その被樹脂封止範囲の外
周縁部に沿ってサポートリングを配設すると共に、この
外周縁部のサポートリングと上記各導体リードとを非接
着状態に構成したことを特徴とする。
また、本発明に係るフイルムキャリアは、上記したフ
イルムキャリアにおける被樹脂封止範囲の外周縁部に配
設したサポートリングの表面に、溶融樹脂材料を固着さ
せる所要の粗面部を形成したことを特徴とする。
また、本発明に係るモールド方法は、フイルムキャリ
アにおける被樹脂封止範囲の外周縁部に沿って配設され
且つ各導体リードを非接着状態に支持するサポートリン
グを、モールド金型の型締時にそのキャビティ周縁部に
て圧着すると共に、この状態で該キャビティ内に溶融樹
脂材料を加圧注入して該フィルムキャリアにおける被樹
脂封止範囲を樹脂封止成形することを特徴とする。
また、本発明に係るモールド方法は、上記したフイル
ムキャリアの被樹脂封止範囲をモールド金型のキャビテ
ィ内に嵌装セットした状態で型締めすると共に、該キャ
ビティ内へ加圧注入する溶融樹脂材料を該キャビティ内
にセッオしたフイルムキャリアの両面から夫々同時的に
注入充填してその被樹脂封止範囲を樹脂封止成形するこ
とを特徴とする。
〔作 用〕
本発明によれば、モールド金型の型締時において、フ
イルムキャリアにおける被樹脂封止範囲の外周縁部に沿
って配設し且つ各導体リードを非接着状態に支持させた
サポートリングを、該金型のキャビティ周縁部にて圧着
させることができる。
このため、上記サポートリング及び導体リード部分は
金型の型締圧力にて押圧されて、その所要の弾性により
キャビティの内外連通部分を実質的に閉塞するように圧
縮変形される。従って、この状態で、キャビティ内に溶
融樹脂材料を加圧注入すると、該キャビティ内に嵌装セ
ットされたフィルムキャリアの被樹脂封止範囲が樹脂封
止成形されることになる。このとき、キャビティ内に加
圧注入された溶融樹脂材料が該キャビティの外部、即
ち、フイルムキャリアの被樹脂封止範囲外へ流出するの
を効率良く且つ確実に防止することができるものであ
る。
また、上記サポートリングは製品としては不要な部分
であるため後工程において切断分離されることになる
が、該サポートリングは各導体リードとは非接着状態に
構成されているので、その切断分離が簡易となる。更
に、このサポートリングの表面には溶融樹脂材料を固着
させる所要の粗面部が形成されているので、例えば、上
記キャビティ(被樹脂封止範囲)の外部に溶融樹脂材料
の一部が流出したような場合でも、その流出樹脂材料を
該サポートリングの粗面部に固着させることができると
共に、これを上記した該サポートリングの切断除去時に
同時に廃棄することができる。
また、金型キャビティ内に溶融樹脂材料を加圧注入す
るたきに、該キャビティ内に嵌装セットしたフイルムキ
ャリアの両面から溶融樹脂材料を夫々同時的に注入充填
させることにより、肉薄状のフイルムキャリアであって
もこれを揺動させるようなことがなく、更に、注入され
た溶融樹脂材料が残溜エアを巻き込んでボイドを形成す
る等の弊害を未然に防止することができ、従って、その
被樹脂封止範囲の樹脂封止成形を効率良く且つ確実に行
なうことができる。
〔実施例〕
次に、本発明を第1図乃至第4図に示す実施例に基づ
いて説明する。
第1図及び第2図には、本発明に係るフィルムキャリ
アの要部が概略的に示されている。
このフィルムキャリアは、例えば、ポリイミド樹脂フ
ィルム等の所要の耐熱絶縁性を有する素材から形成され
たキャリアテープ21と、該キャリアテープに装着した多
数の導体リード28とを備えると共に、該各導体リードに
おけるインナーリード281とICチップ23とを接続して一
体化させた通常の構成を有している。
即ち、上記したキャリアテープ21の両縁部には送り用
のスプロケット孔22が穿設されており、また、該キャリ
アテープの中心部にはICチップ23の実装用孔部が穿設さ
れている。
この実装用孔部内には、その四隅の各タイバー(241
・242・243・244)を介して、上記各導体リード28を支
持させる日本のサポートリング251・252が並設されると
共に、その内サポートリング252の内にはICチップ嵌装
用のデバイス孔26が設けられ、また、その外サポートリ
ング251の外部にはアウリード282を架設するためのアウ
ターリード孔27が設けられている。更に、この実装用孔
部には、多数の導体リード28が装着されると共に、該各
導体リードにおけるインナーリード281は上記バイス孔2
6内に夫々突出されており、また、該各導体リードにお
けるアウターリード282は上記アウターリード孔27上に
架設されており、また、該各アウターリードの延長端部
にはテスト用のパッド283が夫々設けられている。
しかしながら、上記外サポートリング251と各導体リ
ードのアウターリード282とは分離されている。即ち、
キャリアテープ21と各導体リード28とを所要の接着剤層
30を介して接着させる三層構造タイプのフイルムキャリ
アにおいては、この外サポートリング251とアウターリ
ード282とを該接着剤層30にて接着させないように構成
されており(第3図参照)、また、各導体リード28に直
接Cuメッキ等を行ない、且つ、このメッキ等を介してキ
ャリアテープ21と各導体リード28とを接着一体化させる
二層構造タイプのフイルムキャリアにおいては、この外
サポートリング251の位置に対応するアウターリード282
に該Cuメッキ等を施さないように構成されている(図示
なし)。
更に、該外サポートリング251はフイルムキャリアに
おける被樹脂封止範囲20の外周辺部に沿って配設されて
いる。なお、この被樹脂封止範囲20と、モールド金型
(上型31及び下型32)における両キャビティ33・34の周
縁部とは対応して設けられるものである。
また。上記ICチップ23とキャリアテーブル21とは、該
ICチップの表面電極231と各導体リードにおけるインナ
ーリード281とをバンプ29を介して接続するインナーリ
ードボンディングによって確実に接続一体化(実装)さ
れている。
また、通常、モールド金型における型面には、そのキ
ャビティ内に溶融樹脂材料を移送するための樹脂通路が
構成されているが、この樹脂通路の位置に対応するキャ
リアテープ21の表面には、該金型の型締時において該樹
脂通路の一部を構成する樹脂通路面211が設けられるこ
とになる。
上記構成を有するフィルムキャリアは、その被樹脂封
止範囲20をトランスファーモールド方法等の手段にて樹
脂封止成形し、その後、各アウターリード282部分から
切断分離される。分離された個々の製品単体における各
アウターリード282とプリント配線基板の各電極とは、
通常のアウターリードボンディング手段により夫々接続
させることができる。
ところで、上述したフィルムキャリアは従来のものと
同様にして用いられるものであるが、従来のものと較べ
て、次のような顕著な作用効果が得られるものである。
即ち、該フィルムキャリアは、従来のものと同様に、
金型における上下両型31・32の型開時(第3図参照)に
おいてその両キャビティ33・34部の所定位置に供給さ
れ、その後に該両型31・32の型締めが行なわれる。
この型締時においては、フイルムキャリアにおける被
樹脂封止範囲20の外周縁増に沿って配設され且つ各導体
リード28を非接着状態に支持する外サポートリング251
が、上記両型31・32における両キャビティ33・34の周縁
部にて圧着されることになる(第4図参照)。
次に、この状態で該両キャビティ33・34内に溶融樹脂
材料を加圧注入して該フィルムキャリアにおける被樹脂
封止範囲20を樹脂封止成形する。
このとき、上記外サポートリング251と該部分におけ
るアウターリード282は、上下両型31・32による所定の
且つ均等な型締圧力を受けてその所要の弾性により両キ
ャンビティ33・34の内外連通部分を実質的に閉塞するこ
とになる。従って、この状態で、両キャビティ33・34内
に溶融樹脂材料を加圧注入すると、該両キャビティ内に
嵌装セットされたフィルムキャリアの被樹脂封止範囲20
が樹脂封止成形されるため、該両キャビティ内に加圧注
入された溶融樹脂材料が該両キャビティ(被樹脂封止範
囲20)の外部へ流出するのを効率良く且つ確実に防止す
ることができるものである。
なお、金型のゲート35位置と対応するタイバー241
除く少なくとも一つ以上のタイバー(242〜244)部分に
は、通常、金型エアベントが配設されている。従って、
上記両キャビティ33・34内に溶融樹脂材料を加圧注入す
ると、該両キャビティ内のエアは溶融樹脂材料の注入充
填作用に基づいて上記エアベントを通して外部へ順次に
排出されることになり、更に、該エアベント内にはエア
排出作用の終了時に溶融樹脂材料の一部が流入し、且
つ、該エアベント内において固化形成されることになる
から、この両キャビティ内のエア排出作用によりモール
ドパッケージにボイドが形成されるのを確実に防止する
ことができると共に、該エアベントからの必要以上の樹
脂流出をも防止することができるものである。
次に、両型31・32を再び型開きすると共に、該両型間
にセットしたフイルムキャリアを離型させると、該フイ
ルムキャリアにおける被樹脂封止範囲20に両キャビティ
形状に対応したモールドパッケージが成形されるもので
ある(第2図参照)。
なお、本発明は上述した実施例により限定されるもの
ではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、必要に
応じて、任意に且つ適宜に変更・選択した構成及び方法
を採用できるものである。
例えば、上記フイルムキャリアにおれる被樹脂封止範
囲の外周縁部に配設したサポートリングの表面に溶融樹
脂材料を固着させる所要の粗面部を形成して、該被樹脂
封止範囲の外部に溶融樹脂材料の一部が流出したような
場合に、その流出樹脂材料を該サポートリングの粗面部
に固着させて、これを該サポートリングの切断除去工程
時に同時に廃棄するようにしてもよい。
また、上述したフイルムキャリアにおける被樹脂封止
範囲の外周縁部に配設したサポートリングの幅(広さ)
は、任意に且つ適宜に選択し得るものである。例えば、
このサポートリングの外周縁部をアウターリード孔の全
周縁にまで広げて該孔の全部分にサポートリングを配設
する態様としてもよい。このときは、打抜き等の後工程
において該サポートリングを容易に切断除去することが
できるように、アウターリード孔の周縁部における所要
個所に適当な切断部(スリット)等を形成しておけばよ
い。なお、該サポートリングの切断分離工程と、アウタ
ーリード部分及び各タイバーの切断分離工程とを同時的
に行なう場合は、上記した切断部等は必ずしも必要では
ないが、予め、該切断部等を形成しておくことにより、
その切断除去を効率良く且つ確実に行なうことができる
利点がある。また、このような広幅のサポートリングを
採用すれば、導体リードにおけるアウターリード部分を
確実にサポートできる利点がある。
また、上述した樹脂通路(ゲート部)は、キャリアテ
ープの表面若しくは裏面の少なくともいずれか一方側に
設けられておればよいが、モールド成形時において、溶
融樹脂材料を上下の両キャビティ内に略同一の条件下で
夫々注入充填するためには、該樹脂通路をキャリアテー
プの表裏両面に各別に配設すればよく、例えば、モール
ド金型における上型及び下型の型面に、上記樹脂通路と
上下両キャビティとを金型のゲート部を介して連通させ
るダブルゲートの構造を採用すればよい。
また、実施例では、トランスファーモールド方法によ
るモールド成形手段を採用した場合について説明した
が、本発明は通常のインジェクションモールド方法によ
るモールド成形にも応用し得ることは明らかである。
上記実施例においては、モールド金型の型締時に、フ
イルムキャリアにおける被樹脂封止範囲の外周縁部に沿
って配設し且つ各導体リードを非接着状態に支持させた
サポートリングを、該金型のキャビティ周縁部にて圧着
させることができるので、上記サポートリング及び導体
リード部分を金型の型締圧力にて押圧してその所要の弾
性によりキャビティの内外連通部分を実質的に閉塞する
ことができる。従って、この状態で、キャビティ内に溶
融樹脂材料を加圧注入すると、該キャビティ内に嵌装セ
ットされたフィルムキャリアの被樹脂封止範囲が樹脂封
止成形されることになる。このとき、キャビティ内に加
圧注入された溶融樹脂材料が該キャビティの外部(フイ
ルムキャリアの被樹脂封止範囲外)へ流出するのを効率
良く且つ確実に防止することができるものである。
また、上記サポートリングは製品としては不要な部分
であるため後工程において切断分離されることになる
が、該サポートリングは各導体リードとは非接着状態に
構成されているので、その切断分離が簡易となる。更
に、このサポートリングの表面には溶融樹脂材料を固着
させる所要の粗面部が形成されているので、例えば、上
記キャビティ(被樹脂封止範囲)の外部に溶融樹脂材料
の一部が流出したような場合でも、その流出樹脂材料を
該サポートリングの粗面部に固着させることができると
共に、これを上記した該サポートリングの切断除去時に
同時に廃棄することができる。
また、金型キャビティ内に溶融樹脂材料を加圧注入す
るときに、該キャビティ内に嵌装セットしたフイルムキ
ャリアの両面から溶融樹脂材料を夫々同時的に注入充填
させることにより、肉薄状のフイルムキャリアであって
もこれを揺動させるようなことがなく、更に、注入され
た溶融樹脂材料が残溜エアを巻き込んでボイドを形成す
る等の弊害を未然に防止することができ、従って、その
被樹脂封止範囲の樹脂封止成形を効率良く且つ確実に行
なうことができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、モールド金型のキャビティ内に加圧
注入された溶融樹脂材料が該キャビティの外部へ、即
ち、フイルムキャリアの被樹脂封止範囲外へ流出るのを
効率良く且つ確実に防止することができるので、前述し
たような従来の問題点を確実に解消できると共に、モー
ルドパッケージの外観が良好で、且つ、高品質性及び高
信頼性を備えた成形品を成形することができるモールド
方法を提供できるものである。
また、本発明によれば、モールド金型の型締時におい
て、フイルムキャリアにおける被樹脂封止範囲の外周縁
部に沿って配線したサポートリングと各導体リードとを
非接着状態に構成したので、後工程において、製品とし
ては不要の部分である該サポートリングの切断分離が簡
易となると云った優れた実用的な効果がある。
また、本発明によれば、上記サポートリングの表面に
溶融樹脂材料を固着させる所要の粗面部を形成したの
で、キャビティ(被樹脂封止範囲)の外部に溶融樹脂材
料の一部が流出したような場合でも、その流出樹脂材料
を該サポートリングの粗面部に積極的に固着させること
ができ、従って、これを該サポートリングの切断除去工
程において同時に廃棄することができると云った優れた
実用的な効果がある。
また、本発明によれば、金型のキャビティ内に嵌装セ
ットしたフイルムキャリアの両面から溶融樹脂材料を夫
々同時的に注入充填させることにより、肉薄状のフイル
ムキャリアであってもこれを揺動させるようなことがな
く、更に、注入された溶融樹脂材料が残溜エアを巻き込
んでンボイドを形成る等の弊害を未然に防止することが
できると云った優れた実用的な効果を奏するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係るフィルムキャリアの要部を示す
一部切欠平面図である。 第2図は、第1図のII−II線における一部切欠縦断面図
である。 第3図及び第4図は本発明に係るモールド方法の説明図
であり、第3図はフィルムキャリアを金型キャビティ部
に供給した型開時における金型要部の一部切欠縦断端面
図、第4図はその完全型締時における一部切欠縦断端面
図である。 第5図乃至第8図は従来のフィルムキャリアを用いたト
ランスファーモールド方法の説明図であり、第5図はフ
ィルムキャリアの要部を示す平面図、第6図はその要部
の縦断端面図、第7図は第5図に対応するフィルムキャ
リアの一部切欠斜視図、第8図は樹脂封止成形時におけ
る問題点を説明するためのフィルムキャリア要部の一部
切欠概略斜視図である。 〔符号の説明〕 20……被樹脂封止範囲 21……キャリアテープ 211……樹脂通路面 22……スプロケット孔 23……ICチップ 231……表面電極 241〜244……タイバー 251……サポートリング 252……サポートリング 26……デバイス孔 27……アウターリード孔 28……導体リード 281……インナーリード 282……アウターリード 283……パッド 29……バンプ 30……接着剤層 31……上型 32……下型 33……キャビティ 34……キャビティ 35……ゲート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/60 311 H01L 23/28 H01L 21/56

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所要の耐熱絶縁性を有するキャリアテープ
    と、このキャリアテープに装着した多数の導体リード
    と、この導体リードを支持するサポートリングとを備え
    ると共に、上記各導体リードにおけるインナーリードと
    ICチップとを接続して一体化させたフィルムキャリアで
    あって、その被樹脂封止範囲の外周縁部に沿ってサポー
    トリングを配設すると共に、この外周縁部のサポートリ
    ングと上記各導体リードとを非接着状態に構成したこと
    を特徴とするフイルムキャリア。
  2. 【請求項2】被樹脂封止範囲の外周縁部に配設したサポ
    ートリングの表面に、溶融樹脂材料を固着させる所要の
    粗面部を形成したことを特徴とする請求項(1)に記載
    のフイルムキャリア。
  3. 【請求項3】フイルムキャリアにおける被樹脂封止範囲
    の外周縁部に沿って配設され且つ各導体リードを非接着
    状態に支持するサポートリングを、モールド金型の型締
    時にそのキャビティ周縁部にて圧着すると共に、この状
    態で該キャビティ内に溶融樹脂材料を加圧注入して該フ
    ィルムキャリアにおける被樹脂封止範囲を樹脂封止成形
    することを特徴とするモールド方法。
  4. 【請求項4】フイルムキャリアの被樹脂封止範囲をモー
    ルド金型のキャビティ内に嵌装セットした状態で型締め
    すると共に、該キャビティ内へ加圧注入する溶融樹脂材
    料を該キャビティ内にセットしたフイルムキャリアの両
    面から夫々同時的に注入充填してその被樹脂封止範囲を
    樹脂封止成形することを特徴とする請求項(3)に記載
    のモールド方法。
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