JP2760940B2 - 雰囲気制御により酸素濃度を調整するSi単結晶の引上げ装置 - Google Patents

雰囲気制御により酸素濃度を調整するSi単結晶の引上げ装置

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  • Liquid Deposition Of Substances Of Which Semiconductor Devices Are Composed (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、雰囲気制御により融液
表面の酸素濃度を一定に維持し、品質が安定したSi単
結晶を育成する引上げ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】融液から単結晶を育成する代表的な方法
として、チョクラルスキー法がある。チョクラルスキー
方法では、図1に示すようにチャンバー1の内部に配置
したルツボ2を、回転及び昇降可能にサポート3で支持
する。ルツボ2の外周には、ヒータ4及び保温材5が同
心円状に設けられ、ルツボ2に収容した原料をヒータ4
で集中的に加熱し、融液6を調製する。融液6は、単結
晶成長に好適な温度に維持される。融液6に種結晶7を
接触させ、種結晶7の結晶方位を倣った単結晶8を成長
させる。種結晶7は、ワイヤ9を介して回転巻取り機構
10から吊り下げられ、単結晶8の成長に応じて回転し
ながら引上げられる。また、ルツボ2も、サポート3を
介して適宜回転しながら下降する。サポート3の降下速
度,回転速度及び種結晶7の回転速度,上昇速度等は、
融液6から引上げられる単結晶8の成長速度に応じて制
御される。
【0003】Sbをn型不純物として添加した融液6を
使用して引き上げを行うと、得られた単結晶8にSbが
導入され、高伝導度の半導体材料が得られる。また、融
液6にルツボ2から溶出したSiO2 に起因する酸素が
導入されており、その酸素も単結晶8に取り込まれる。
単結晶8に含まれる酸素は、単結晶8が熱処理されると
きバルク中に析出し、析出欠陥となる。この析出欠陥
は、電子デバイスを構成する半導体単結晶基板の表面に
残存する重金属不純物を捕捉して無害化するゲッタリン
グ中心として利用される。また、固溶している酸素は、
半導体単結晶基板の強度を向上させる作用も呈する。こ
のようなことから、融液の酸素濃度を高くすると、単結
晶中に取り込まれる酸素濃度を増大させる上で、融液の
酸素濃度を高く維持することが望まれる。しかし、従来
の方法においては、Si融液の酸素濃度を高レベルに安
定維持することは困難であった。本発明者等は、Si融
液の物性を調査・研究する過程で、多量にSbドープし
たSi融液を使用するとき、Sb含有量の上昇に伴って
Si融液の酸素濃度が一義的に上昇することを見い出し
た。そして、特願平5−69924号で、このSb含有
量と酸素濃度との関係を利用し、融液のSb含有量から
酸素濃度を算出する方法を提案した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】多量のSbを添加した
Si融液では、Sb2 O,SiO等として酸素が融液表
面から雰囲気中に放出され易くなる。この傾向は、P,
As,Bi等の他のV族元素でドープしたSi融液でも
同様にみられる。融液表面から酸素が放出されることに
より、融液中の酸素濃度が変動し、引き上げられている
Si単結晶の酸素濃度を著しく低下させる。そのため、
Si単結晶から切り出されたウエハやデバイス等に、所
定の特性を与えることができない。酸素濃度は、Si単
結晶の引上げ中にも変動する。引上げ中の変動によりS
i単結晶の酸素濃度が不安定になり、一定した品質の単
結晶が得られない。本発明は、このような問題を解消す
べく案出されたものであり、融液の上方にある雰囲気ガ
スの酸素分圧及び雰囲気圧から融液表面の酸素濃度を求
め、この酸素濃度が一定になるように雰囲気制御するこ
とにより、高レベルで酸素濃度が一定したSi単結晶を
得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の単結晶引上げ装
置は、その目的を達成するため、ルツボに収容した融液
からSi単結晶が引き上げられる単結晶育成領域を区画
するチャンバーと、該チャンバーとArガス供給源とを
接続する給気管と、前記Si融液の上方にある雰囲気の
酸素分圧を検出する検出器と、前記チャンバー内の雰囲
気圧を測定する圧力計と、前記検出器及び前記圧力計か
らの検出値に基づいて融液表面の酸素濃度を求め、目標
酸素濃度との差に相当する雰囲気圧を演算する制御系
と、前記給気管の途中に組み込まれ、融液表面の酸素濃
度が一定になるように前記雰囲気圧に対応する制御信号
が前記制御系から入力される流量調整弁とを備えている
ことを特徴とする。
【0006】質量が異なるHe,Ne,Kr,Xe等の
希ガスをAr雰囲気に混合することによっても、融液表
面から酸化物として雰囲気中に放出される酸素量が変わ
る。したがって、Arガスに混合される希ガスの種類や
配合割合によっても、融液表面の酸素濃度を制御でき
る。この場合、Arガス供給用給気管の途中に開口さ
れ、Arガス以外の希ガス供給源に接続された第2給気
管をArガス供給用給気管の途中に開口し、第2給気管
の途中に組み込まれた流量調整弁に制御系からの制御信
号を入力する。そして、検出器及び圧力計からの検出値
に基づいて算出された融液表面の酸素濃度が目標酸素濃
度より高い場合にはHe又はNeを、目標酸素濃度より
低い場合にはKr又はXeを、希ガス供給源から第2給
気管を経てArガス供給用給気管に送り込む。雰囲気制
御によって融液表面の酸素濃度が変わる融液としては、
比較的多量のV族元素でドープしたSi融液が代表的な
ものである。しかし、他のドーパントを添加したSi融
液やGe融液等においても同様な傾向がみられる。以
下、V族元素としてSbでドープしたSi融液を例にと
って、融液表面の酸素濃度と雰囲気との関係を説明す
る。
【0007】
【作用】Si融液から引き上げられる単結晶の酸素濃度
は、石英ルツボから融液に溶出する酸素や融液中の酸素
濃度に依存するものではなく、専ら融液表面の酸素濃度
が反映される。しかし、雰囲気ガスと接触する融液表面
は、酸化物として雰囲気ガスで持ち去られる酸素量が多
く、酸素濃度が一定しない。特に、蒸気圧が大きな酸化
物として酸素が放出されるV続元素でドープしたSi融
液では、この傾向が強くなる。本発明者等は、雰囲気圧
や雰囲気ガスの組成に融液表面の酸素濃度が影響される
ことを見い出した。雰囲気圧は、次のようなメカニズム
で融液表面の酸素濃度に影響を与えているものと推察さ
れる。理想気体が充満されている雰囲気にSi融液がお
かれ、このSi融液から単結晶が引き上げられているも
のと仮定する。融液表面から蒸発する気体分子が雰囲気
のガス分子と衝突する回数fは、雰囲気の圧力Pとの間
にf∝P2 の関係をもっている。衝突回数fが大きくな
ると融液表面からの気体蒸発が抑えられ、融液表面から
放出される酸素量が減少する。
【0008】特に、V族元素でドープされているSi融
液では、それぞれの元素単体及び酸化物が融液表面から
蒸発するが、1500℃以下の温度域においてはこれら
蒸発物がSiOに比較して高い蒸気圧を示すことから、
雰囲気圧による影響が大きく現れる。したがって、雰囲
気圧Pを大きくしたときには、酸素の放出が抑制され、
融液表面が高酸素濃度に維持される。この融液から育成
されたSi単結晶は、高酸素濃度の単結晶になる。逆
に、雰囲気圧Pを小さくすると、酸素の放出が促進さ
れ、低酸素濃度のSi単結晶が得られる。雰囲気ガスの
組成は、次のようなメカニズムで融液表面の酸素濃度に
影響を与えているものと推察される。
【0009】理想気体が充満されている雰囲気にSi融
液がおかれ、このSi融液から単結晶が引き上げられて
いるものと仮定する。Si融液の表面から蒸発する気体
分子が雰囲気のガス分子と衝突する回数fは、雰囲気ガ
スの質量mg の平方根に反比例する。衝突エネルギーE
は、質量mg との間にE=K×mg (K:定数)の関係
をもっている。したがって、蒸発する気体分子と雰囲気
ガスとの衝突は、質量mg の平方根に比例する。このこ
とから、単結晶の引上げに通常使用されているArより
も質量が大きな希ガスを使用すると、融液表面から気体
の蒸発が抑えられ、酸化物の蒸発量が少なくなり、融液
表面の酸素濃度、ひいては得られたSi単結晶の酸素濃
度が高レベルに維持されることが予想される。逆に、A
rよりも質量が小さい希ガスを使用すると、酸素濃度が
低いSi単結晶が得られることが予想される。希ガスの
質量が酸素濃度に与える影響は、単結晶引き上げに通常
使用されているArガスに希ガスを配合した場合でも同
様に維持される。この雰囲気ガスの組成が融液表面の酸
素濃度に与える影響は、蒸発速度が大きなSb2 Oとし
て酸素が放出されるSbドープSi融液で顕著に現れ
る。
【0010】したがって、目標酸素濃度に対応する雰囲
気圧や雰囲気ガス組成を予め求めておき、引上げ中に測
定した雰囲気圧,酸素濃度等に基づき、目標酸素濃度に
近付くように条件設定すると、融液表面の酸素濃度が一
定に維持される。その結果、育成されたSi単結晶は、
一定した酸素濃度をもち、品質安定性に優れたものとな
る。育成条件の制御は、たとえば図2に示す設備構成の
引上げ装置を使用する。ルツボ2は、単結晶8が引き上
げられる融液6を収容し、チャンバー1にセットされて
いる。チャンバー1には、チャンバー1内を所定の減圧
雰囲気に維持するための吸引ポンプ12が接続されてい
る。真空チャンバー1から吸引ポンプ12に至る排気系
に圧力計13が設けられており、圧力計13によって真
空チャンバー1内の圧力が測定される。雰囲気中の酸素
分圧を測定する検出器としての酸素センサー14は、融
液6の液面近傍に検出端子を臨ませている。
【0011】酸素センサー14で検出された酸素分圧
は、圧力計13で測定された雰囲気圧と共に制御系15
に入力される。結晶成長中における石英ルツボの溶解か
ら結晶への混入及び雰囲気への蒸発の全経路にわたって
酸素の移動が平衡状態であると仮定すると、Si融液表
面の酸素濃度C2 は、拡散層理論に基づき式C2 =C1
−Cevで表される。ここで、C1 は融液自体の酸素濃度
を、Cevは融液表面から蒸発する酸素濃度を示す。理想
基体では、酸素センサー14で測定した酸素分圧PO
蒸発酸素濃度Cevとの間に正比例の関係があるため、C
ev=k・PO の関係式が成立する。ここで、kは、
(1.0〜9.0)×1016トール・原子数/cm3
定数である。また、融液表面の酸素濃度C2 も雰囲気圧
Pとの間に次式の関係をもつことを解明した。
【0012】
【数1】
【0013】ただし、Kは雰囲気ガスの種類及びドーピ
ング量で定まる定数であり、ドーピング量が1.0×1
-4原子%以上のとき、Neでは1.00〜1.24,
Arでは0.85〜1.05,Krでは0.64〜0.
80,Xeでは0.42〜0.59,Rnでは0.30
〜0.38の範囲にある。なお、酸素濃度は、JEID
A換算値(3.03)を使用する。したがって、表面酸
素濃度C2 は、酸素分圧PO 及び雰囲気圧Pを変数とし
て式(1)で表すことができる。
【0014】
【数2】
【0015】制御系15では、このようにして酸素分圧
O 及び雰囲気圧Pから単結晶引上げ中の融液表面の酸
素濃度を演算する。演算値は、制御系15に予め入力さ
れている目標酸素濃度を比較される。演算値と目標酸素
濃度との差は、制御系15で雰囲気圧及び必要に応じて
ガス組成に変換され、それぞれ制御信号として吸引ポン
プ12及び流量調整弁16,17に出力される。流量調
整弁16は、Arガス供給源18とチャンバー1とを接
続する給気管19の途中に組み込まれており、チャンバ
ー1に送り込まれるArガスの流量を調整する。流量調
整弁17は、希ガス供給源20から延びている第2給気
管21に設けられている。第2給気管21は、先端が給
気管19に開口している。制御系15から入力された制
御信号によって吸引ポンプ12の回転数及び流量調整弁
16の開度が制御され、チャンバー1内が目標酸素濃度
に対応した雰囲気圧に維持される。また、雰囲気ガスの
組成を変更する場合には、制御系15からの制御信号に
より流量調整弁17の開度を調整し、He,Ne,K
r,Xe等の質量がArと異なる希ガスをチャンバー1
に送り込む。
【0016】雰囲気圧及び雰囲気ガス組成は、単結晶引
上げ中の条件に基づきオンラインで制御される。その結
果、融液表面の酸素濃度が高精度で目標値に維持され、
酸素濃度が一定したSi単結晶が育成される。また、雰
囲気圧及び雰囲気ガス組成の変更によって、3×1017
〜1.5×1018個/cm3 の広範囲でSi単結晶の酸
素濃度が調整される。特に、SbドープSi融液から引
き上げられた単結晶では、高レベルで酸素濃度が安定化
する。酸素濃度が高いSi単結晶は、V族元素をドーパ
ントとして含んでいることから、リーク電流が少なく、
重金属類を効率よくゲッタリングできる等の特性をもっ
た半導体材料として使用される。しかも、酸素濃度が所
定範囲に調整されているので、品質に関する信頼性が高
いものとなる。この傾向は、ドーパントとして、P,A
s,Bi等の他のV族元素を使用する場合も同様であ
る。
【0017】
【実施例】
実施例1:純Si20gを直径50mm及び高さ60m
mのルツボに入れ、垂直方向の温度差50℃をつけて表
面温度1450℃に加熱した。この状態で30分間保持
した後、0.7gの純SbをSi融液に添加した。更に
同じ温度条件下で30分間保持し、冷却速度200℃/
時で1350℃まで冷却し、冷却速度50℃/時で室温
まで冷却した。このようにして、目標Sb濃度0.8原
子%のSbドープSi融液を用意した。Ar雰囲気中で
SbドープSi融液を1426〜1542℃に加熱し、
90分間保持した後、単結晶引上げを開始した。得られ
た単結晶から厚さ2mmの試験片を切り出し、SIMS
法で酸素濃度を測定した。引上げ中に、融液表面の酸素
濃度を検出し、同一引上げ条件下で融液自体の酸素濃度
を測定した。
【0018】引き上げられたSi単結晶から切り出され
た試験片の酸素濃度を、Si融液自体及び融液表面の酸
素濃度との関係で表1に示す。表1から、Si単結晶の
酸素濃度は、融液自体の酸素濃度に依存せず、融液表面
の酸素濃度に応じて変わっていることが判る。表1にお
ける融液自体の酸素濃度は、急冷凝固した融液につい
て、単結晶の試験片と同様にSIMS法でで測定した。
融液表面の酸素濃度は、酸素センサー14からの検出値
に基づき、前掲した式(1)に従って算出した。
【0019】
【表1】
【0020】また、定常状態でSi単結晶が引き上げら
れているとき、チャンバー1内の雰囲気圧を変動させ、
融液表面の酸素濃度に与える雰囲気圧の影響を調査し
た。調査結果を示す表2から明らかなように、低い雰囲
気圧では酸化物の蒸発が活発になるため融液表面の酸素
濃度が低下し、雰囲気圧が大きくなるに従って酸素濃度
が上昇していた。
【0021】
【表2】
【0022】そこで、表1及び表2のデータを予め制御
系15に入力しておき、これらデータと比較しながら単
結晶引上げ中の雰囲気を制御した。融液表面の目標酸素
濃度を4.0×1017原子数/cm3 に設定し、この目
標酸素濃度と制御系15で算出された酸素濃度とのズレ
に応じて、チャンバー1内の雰囲気圧を10〜50トー
ルの間で変動させた。その結果、得られたSi単結晶の
酸素濃度は、7.0×1017原子数/cm3 を中心とし
て±0.2×1017原子数/cm3 の狭い範囲に収まっ
ていた。
【0023】実施例2:実施例1と同様な条件下で、A
rガスに対するHe,Ne,Kr及びXeの配合割合が
融液表面の酸素濃度に与える影響を調査した。その結
果、表3に示すように、質量が小さいHe又はNeを混
合した場合には酸素濃度が低下し、質量が大きいKr又
はXeを混合した場合には酸素濃度が上昇した。また、
酸素濃度の変化率は、それぞれの希ガス配合割合と密接
な相関関係を持っていた。
【0024】
【表3】
【0025】表3のデータを、表1及び表2のデータと
共に予め制御系15に入力しておき、単結晶引上げ中に
算出された融液表面の酸素濃度に応じて、雰囲気圧を1
0〜30トールの範囲で変えると共に、Heの配合割合
を0〜30体積%の範囲で変動させた。得られたSi単
結晶の酸素濃度は、目標酸素濃度9.0×1017原子数
/cm3 を中心として±0.2××1017原子数/cm
3 の狭い範囲に収まっていた。また、雰囲気圧を10〜
30トールの範囲で変えると共に、Krの配合割合を0
〜40体積%の範囲で変動させた。得られたSi単結晶
の酸素濃度は、目標酸素濃度6.0×1017原子数/c
3 を中心として±0.3×1017原子数/cm3 の狭
い範囲に収まっていた。このことから、雰囲気圧及び必
要に応じて雰囲気ガス組成を変えることにより、高レベ
ルで酸素濃度が安定したSi単結晶が育成されることが
判る。この制御によって、Si単結晶の酸素濃度は、
3.0×1017〜1.5×1018個/cm3 の広範囲で
調整される。
【0026】
【発明の効果】 以上に説明したように、本発明の引上
げ装置は、融液表面の酸素濃度に応じて雰囲気圧を制御
する機構及び必要に応じてAr雰囲気に混合される希ガ
スの配合割合を制御する機構を備えている。そして、単
結晶引上げ中に融液表面の酸素濃度が変動した場合、設
定値からのズレが少なくなるように雰囲気圧や雰囲気ガ
ス組成を調整している。これにより、高レベルで酸素濃
度が安定したSi単結晶が育成される。得られた単結晶
は、半導体デバイスの動作中にリークした電子のトラッ
プや重金属類のゲッタリング等に有効な酸素を多量に含
んでいることから、リーク電流に対して敏感なパワー用
デバイスや基板内のチャンネルを利用したバイポーラデ
バイス等に適した半導体材料として使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 融液から単結晶を引き上げるチョクラルスキ
ー法
【図2】 本発明に従った単結晶引上げ装置
【符号の説明】
1:密閉容器 2:ルツボ 3:サポート 4:
ヒータ 5:保温材 6:融液 7:種結晶 8:
単結晶 9:ワイヤ 10:回転巻取り機構 1
2:吸引ポンプ 13:圧力計 14:酸素センサー 1
5:制御系 16,17:流量調整弁 18:Arガス供給源 19:Arガスの給気管 20:Ar以外の希ガ
ス供給源 21:希ガスの給気管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黄 新明 茨城県つくば市東光台1−16−2スカイ ハイツC−101 (72)発明者 寺嶋 一高 神奈川県海老名市中野206−3 (72)発明者 木村 茂行 茨城県つくば市竹園3−712 (56)参考文献 特開 平1−313398(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C30B 1/00 - 35/00 H01L 21/208

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ルツボに収容した融液からSi単結晶が
    引き上げられる単結晶育成領域を区画するチャンバー
    と、該チャンバーとArガス供給源とを接続する給気管
    と、前記Si融液の上方にある雰囲気の酸素分圧を検出
    する検出器と、前記チャンバー内の雰囲気圧を測定する
    圧力計と、前記検出器及び前記圧力計からの検出値に基
    づいて融液表面の酸素濃度を求め、目標酸素濃度との差
    に相当する雰囲気圧を演算する制御系と、前記給気管の
    途中に組み込まれ、融液表面の酸素濃度が一定になるよ
    うに前記雰囲気圧に対応する制御信号が前記制御系から
    入力される流量調整弁とを備えているSi単結晶の引上
    げ装置。
  2. 【請求項2】 Arガス供給用給気管の途中に開口さ
    れ、Arガス以外の希ガス供給源に接続された第2給気
    管と、該第2給気管の途中に組み込まれ、制御系からの
    制御信号が入力される流量調整弁とを備え、検出器及び
    圧力計の検出値に基づいて算出された融液表面の酸素濃
    度が目標酸素濃度より高い場合にはHe又はNeを、目
    標酸素濃度より低い場合にはKr又はXeを、前記希ガ
    ス供給源から前記第2給気管を経て前記Arガス供給用
    給気管に送り込む請求項1記載の引上げ装置。
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