JP2760307B2 - 光ヘッドの対物レンズアクチュエータ - Google Patents

光ヘッドの対物レンズアクチュエータ

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JP2760307B2
JP2760307B2 JP7073092A JP7309295A JP2760307B2 JP 2760307 B2 JP2760307 B2 JP 2760307B2 JP 7073092 A JP7073092 A JP 7073092A JP 7309295 A JP7309295 A JP 7309295A JP 2760307 B2 JP2760307 B2 JP 2760307B2
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lens holder
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光ディスク装置に取り付
けられる光ヘッドの対物レンズアクチュエータに関し、
特に高速アクセス対応でかつ高開口数レンズを使用する
光ヘッドの対物レンズアクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハイビジョン対応もしくは現行放
送システムのディジタル化をめざした光ディスク装置、
あるいはコンピュータ用磁気ディスクの高速アクセス性
と光ディスクの有する大容量記憶能力とを併せ持つ外部
記憶装置の研究が急速に進展してきている。次世代のデ
ィスク装置として、高速転送レートと大容量記憶能力と
の必要性から、光ディスク装置の記録再生消去可能な光
ヘッドの対物レンズの開口数が大きく、かつ使用するレ
ーザもより短波長のレーザの使用が考えられてきてい
る。特にフォーカスサーボにおいては前記の開口数の増
大とレーザ波長が短くなることとから焦点深度がより浅
くなってきているため、より分解能が高く精度の高い対
物レンズのアクチュエータが望まれてきている。
【0003】図6を参照して従来の光ヘッドの対物レン
ズアクチュエータを説明する。図6に示す従来の対物レ
ンズアクチュエータの構成は、バネ支持型の4ワイヤ方
式であり、角形のレンズホルダ601に対物レンズ60
2を搭載し、レンズホルダ601の周囲に巻き線を施し
てフォーカスコイル603を形成し、両側面に4個の角
形コイル604a〜604dを配置し、トラッキング駆
動が行われるよう構成している。さらに両端に角形の穴
部分605a,605bを設け、この角形の穴部分60
5a,605bに後述する磁気ヨークが間隙をもって挿
入できるよう構成している。
【0004】このレンズホルダ601にはワイヤ606
〜609を中継する突起部分610,611を設け、ア
クチュエータベース612に取り付けられる中継板61
3に4ワイヤ606〜609を中継している。アクチュ
エータベース612には断面の形状がU字型をしたヨー
ク618,619が設けられ、ヨーク618,619に
は一対の磁石616,617が取り付けられている。ま
た、アクチュエータベース612には対物レンズ602
を通る光の通路として光通路穴620が設けられてい
る。
【0005】前記のレンズホルダ601に組み込まれて
いるコイル603,604a〜604dに磁界を印加す
る磁気回路614,615はいわゆる、略閉磁路構成と
なっており、ヨーク618,619で磁石616,61
7の磁束を安定して前記のコイルに印加できるよう構成
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の光ヘッ
ドの対物レンズアクチュエータは、これからの軽薄短小
化及び低価格化の趨勢に対応するためには、できるだけ
アクチュエータの外形を小さく抑えなければならないに
もかかわらず、閉磁路のための磁気リターンパス形成の
ためにヨークを通す穴部分605a,605bを形成す
る必要があるが、電磁駆動のために駆動力を受けるフォ
ーカスコイル,トラッキングコイルやレンズホルダ60
1のヨークが挿入される穴部分605a,605bの周
りの肉厚を大きくとり、いわゆるサーボ上望ましくない
副次共振周波数が発生しないように機械的な剛性をもた
せる必要があるため、どうしても外形の大きなものにな
りがちであるという欠点を有している。
【0007】また、外形の大きなものになると重量が大
きくなるためトラッキング駆動感度の低下が生じかつ生
産性の向上が難しくなるという欠点を有している。
【0008】また、閉磁路のかわりに開磁路構成にする
と磁気利用効率が大きく劣化するという欠点も有してい
る。
【0009】本発明の目的は、外形を小さくでき、トラ
ッキング駆動感度の向上と生産性の改善を可能にする光
ヘッドの対物レンズアクチュエータを提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の光ヘッドの対物
レンズアクチュエータは、対物レンズを保持する角形の
形状をしたレンズホルダと複数のワイヤとを備えた光ヘ
ッドの対物レンズアクチュエータにおいて、前記レンズ
ホルダの一側面である第1の側面に角形の扁平コイルを
複数取り付け、前記第1の側面の反対側の側面である第
2の側面にも前記第1の側面と同様の配置で角形の扁平
コイルを複数取り付け、前記レンズホルダの第1及び第
2の側面に取り付けられた複数の角形の扁平コイルと対
向して複数の磁気回路を配置し、前記複数の磁気回路が
隣接する他の磁気回路と極性が相反する極性となるよう
に配置しかつ前記複数の磁気回路を平面的に区分する分
割線が少なくとも2本形成されるように前記複数の磁気
回路を配置し構成される。
【0011】また、前記レンズホルダの第1及び第2の
側面に取り付けられた複数の角形の扁平コイルは、前記
第1及び第2の側面のそれぞれの左側部分及び右側部分
に取り付けられる一対の第1の角形の扁平コイルと、前
記一対の第1の角形の扁平コイルに挟まれるように前記
レンズホルダの第1及び第2の側面の中央部に上下に取
り付けられる一対の第2の角形の扁平コイルとから構成
され、前記第1及び第2の角形の扁平コイルと対向して
配置される複数の磁気回路は、複数の磁石を隣接する他
の磁石と極性が相反する極性となるように配置して構成
される。
【0012】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0013】図1は本発明の光ヘッドの対物レンズアク
チュエータの一実施例を示す平面図と側面図であり、図
2は図1に示す本実施例の対物レンズアクチュエータの
分解斜視図である。また、図3は図1に示す本実施例の
対物レンズアクチュエータの磁気回路とコイル部分の一
部を示す説明図である。
【0014】図1に示す本実施例の光ヘッドの対物レン
ズアクチュエータは、対物レンズ101、対物レンズ1
01を保持する角形のレンズホルダ102、レンズホル
ダ102の側面に取り付けられた4個のフォーカスコイ
ル103〜106、同じくレンズホルダ102の側面に
取り付けられた2個のトラッキングコイル107,10
9,トラッキングコイル107の下部に取り付けられた
1個のトラッキングコイル(図2に示したトラッキング
コイル108),及び109の下部に1個取り付けられ
たトラッキングコイル(図示せず)の計4個のトラッキ
ングコイル、磁気回路を構成する6個の磁石111a,
112a,113a,111b,112b,113b及
び磁石113a,113bの下部にそれぞれ1個ずつ取
り付けられた2個の磁石(図2に示した磁石114b,
図3に示した磁石114a)の計8個の磁石、これ等8
個の磁石を取り付けるアクチュエータベース115、フ
ォーカスコイル及びトラッキングコイルに印加する電流
を通すための4本のワイヤ(ワイヤ116〜118及び
ワイヤ118の下方に設けられ図1には図示されていな
いが図2に示されているワイヤ119)、上記4本のワ
イヤを支え電流を中継するプリント基板120〜123
から構成されている。
【0015】対物レンズ101を保持する角形のレンズ
ホルダ102の4つの側面のうち幅の広い側面の一つに
は、側面の左右の両側に一対のフォーカスコイル10
3,104が取り付けられており、さらにフォーカスコ
イル103と104と間に挟まれるように一対のトラッ
キングコイル107,108が上下に取り付けられてい
る。この側面の反対側の側面にもフォーカスコイル10
3,104と同じように一対のフォーカスコイルが取り
付けられ、さらにその一対のフォーカスコイルの間には
トラッキングコイル107,108と同様に一対のトラ
ッキングコイルが取り付けられているが図2には示され
ていない。
【0016】アクチュエータベース115には、対物レ
ンズ101を通る光の通路として光通路穴125が設け
られている。また、磁気回路を構成する8個の磁石が取
り付けられているが、そのうち磁石111a,112
a,113a,111b,112b,113b及び磁石
114bは図2に図示されており、113aの下部に取
り付けられた1個の磁石は図2に図示されていない(上
述したように図3に磁石114aとして図示)。
【0017】ワイヤ116,117のそれぞれの一端は
プリント基板122にはんだ付けされ、他端がプリント
基板120にはんだ付けされる。また、ワイヤ118,
119のそれぞれの一端はプリント基板123にはんだ
付けされ、他端がプリント基板121にはんだ付けされ
る。さらに、プリント基板120,121はレンズホル
ダ102の側面に接着により取り付けられ、プリント基
板122,123はアクチュエータベース115の側面
に接着により取り付けられる。この状態でレンズホルダ
102は、アクチュエータベース115に対して4本の
ワイヤで支持される。
【0018】次に、詳細に構造及び各部の働きを説明す
る。
【0019】図1及び図2を参照すると、角形のレンズ
ホルダ102の幅が広い側面のうちの一方の側面に、大
きい一対の角形の扁平コイルであるフォーカスコイル1
03,104と小さい一対の角形の扁平コイルであるト
ラッキングコイル107,108が組み込まれている。
また反対側の側面には、大きい一対の角形の扁平コイル
であるフォーカスコイル105,106と小さい一対の
角形の扁平コイルであるトラッキングコイル109及び
図示していないトラッキングコイル1個が組み込まれて
いる。また、レンズホルダ102の幅が狭い2つの側面
にはプリント基板120,121の2枚が接着され、レ
ンズホルダ102の上部には対物レンズが組み込まれて
いる。4本のワイヤ116,117,118,119は
レンズホルダ102を機械的に支持するとともに、プリ
ント基板122,123に供給されたフォーカス駆動電
流及びトラッキング駆動電流を、プリント基板120,
121経由で4個のフォーカスコイルと4個のトラッキ
ングコイルに中継する。4本のワイヤは2本ずつ一対と
なってフォーカス駆動電流とトラッキング駆動電流をそ
れぞれコイルに供給するのに用いられる。4個のフォー
カスコイルは直列または並列に接続されてフォーカス駆
動電流を供給する2本のワイヤに接続される。また、4
個のトラッキングコイルも直列または並列に接続されて
トラッキング駆動電流を供給する2本のワイヤに接続さ
れる。
【0020】印加されたフォーカス駆動電流及びトラッ
キング駆動電流と開磁路構成の磁気回路の磁界によって
生じる電磁力でレンズホルダ102は駆動されるが、以
下にフォーカスコイル及びトラッキングコイルと磁石と
の対応関係並びに、駆動電流と磁界とによって生じる駆
動力について説明する。
【0021】図3を参照すると、角形のレンズホルダ1
02の一辺に組み込まれたフォーカスコイル103,1
04,トラッキングコイル107,108及びアクチュ
エータベース115に取り付けられる4個の磁石111
a〜114aが図示されている。
【0022】磁石111aはその磁束がフォーカスコイ
ル103の上側の半分とトラッキングコイル107の半
分(フォーカスコイル103に近い側)を通るように、
フォーカスコイル103とトラッキングコイル107に
対応してアクチュエータベース115に取り付けられ
る。磁石111aのアクチュエータベース115への取
り付けは、磁石111aのN極がフォーカスコイル10
3に対向するように取り付けられる。次に、磁石112
aはその磁束がフォーカスコイル103の下側の半分と
トラッキングコイル108の半分(フォーカスコイル1
03に近い側)を通るように、フォーカスコイル103
とトラッキングコイル108に対応してアクチュエータ
ベース115に取り付けられる。磁石112aのアクチ
ュエータベース115への取り付けは、磁石112aの
S極がフォーカスコイル103に対向するように取り付
けられる。さらに、磁石113aはその磁束がフォーカ
スコイル104の上側の半分とトラッキングコイル10
7の半分(フォーカスコイル104に近い側)を通るよ
うに、フォーカスコイル104とトラッキングコイル1
07に対応してアクチュエータベース115に取り付け
られる。磁石113aのアクチュエータベース115へ
の取り付けは、磁石113aのS極がフォーカスコイル
104に対向するように取り付けられる。磁石114a
はその磁束がフォーカスコイル104の下側の半分とト
ラッキングコイル108の半分(フォーカスコイル10
4に近い側)を通るように、フォーカスコイル104と
トラッキングコイル108に対応してアクチュエータベ
ース115に取り付けられる。磁石114aのアクチュ
エータベース115への取り付けは、磁石114aのN
極がフォーカスコイル104に対向するように取り付け
られる。
【0023】図3には示されていないが、フォーカスコ
イル103,104,トラッキングコイル107,10
8が組み込まれたレンズホルダ102の側面と反対側の
側面にも、一対のフォーカスコイル及び一対のトラッキ
ングコイルが取り付けられる。それらの4個のコイルと
対面するようにアクチュエータベース115には4個の
磁石111b〜114bが取り付けられるが、上記4個
のコイルと4個の磁石111b〜114bとの相対的な
位置の対応関係は、上記のフォーカスコイル103,1
04及びトラッキングコイル107,108と4個の磁
石111a〜114aとの対応関係と同様であり、それ
ぞれの磁石はコの字型のアクチュエータベース115の
反対側の折り曲げ部分に取り付けられる。
【0024】図4を参照すると、電磁駆動をより分りや
すくするために磁界方向と電流方向の関係を、フォーカ
ス駆動の場合とトラッキング駆動の場合について示して
いる。なお、フレミングの左手の法則から、コイルの巻
線方向,電流方向及び磁界方向によって駆動方向が定ま
る。
【0025】最初に、フォーカス駆動について説明す
る。
【0026】フォーカスコイル103の上辺では、図示
の矢印方向401aに電流を流すと、対向する磁石はN
極で磁界の向きは矢印方向402aなので矢印方向40
3aすなわち図中で上方に駆動力が働く。また、フォー
カスコイル103の下辺では電流を矢印方向401bに
流すと、対向する磁石はS極で磁界の向きは上辺と反対
方向の矢印方向402bなので、やはり上辺と同じ方向
の矢印方向403bに駆動力が得られる。
【0027】同様に、フォーカスコイル104の上辺で
は、図示の矢印方向404aに電流を流すと、対向する
磁石はS極で磁界の向きは矢印方向405aなので矢印
方向406aすなわち図中で上方に駆動力が働く。ま
た、フォーカスコイル104の下辺では電流を矢印方向
401bに流すと、対向する磁石はN極で磁界の向きは
上辺と反対方向の矢印方向405bなので、やはり上辺
と同じ方向の矢印方向406bに駆動力が得られる。す
なわち、フォーカスコイル103,104に上記の方向
へ電流を流すとフォーカスコイル103,104は図中
で上方に駆動力を受けるので、レンズホルダ102が上
方に駆動力を受けることになる。
【0028】次に、トラッキング駆動について説明す
る。
【0029】トラッキングコイル107の左側の辺の電
流方向を矢印方向407aに流すと、対向する磁石はN
極で磁界の向きは矢印方向408aなので、矢印方向4
09aの方向に駆動力が働く。同様に、トラッキングコ
イル107の右側の辺の矢印方向407bに電流を流す
と、対向する磁石がS極で磁界の向きは矢印方向408
bなので、矢印方向409bすなわち左辺と同じ方向に
駆動力が得られる。
【0030】また、トラッキングコイル108の左側の
辺の電流を矢印方向410aに流すと、対向する磁石は
S極で磁界の向きは矢印方向411aなので、矢印方向
412aの方向に駆動力が働く。同様に、トラッキング
コイル108の右側の辺の矢印方向410bに電流を流
すと、対向する磁石がN極で磁界の向きは矢印方向41
1bなので、矢印方向412bすなわち左辺と同じ方向
に駆動力が得られる。
【0031】図3に示されたフォーカスコイル103,
104及びトラッキングコイル107,108に流れる
電流と、磁石111a〜114aによって発生する磁界
とにより生じる駆動力については上述した。しかし、レ
ンズホルダ102の側面に取り付けられた一対のフォー
カスコイル105,106を流れる電流と、磁石111
b〜114bによって発生する磁界とにより生じる駆動
力についても上記フォーカスコイル103,104の場
合と同様であるので説明は省略する。ただし、フォーカ
スコイル103,104により発生する駆動力の方向と
フォーカスコイル103,104により発生する駆動力
の方向が同一方向になるように、各フォーカスコイルに
駆動電流を流す必要がある。また、レンズホルダ102
の側面に取り付けられたトラッキングコイル109と、
図示されないがトラッキングコイル109の下に取り付
けられるトラッキングコイルとの一対のトラッキングコ
イルに流れる電流と、磁石111b〜114bによって
発生する磁界とにより生じる駆動力についても、上記ト
ラッキングコイル107,108の場合と同様であるの
で説明は省略するが、この場合もレンズホルダ102の
両側面にぞれぞれ取り付けられた一対ずつのフォーカス
コイルにより生じるレンズホルダ102に対する駆動力
が同一方向となるように、それぞれのコイルに駆動電流
を流す必要がある。
【0032】このように、一対のフォーカスコイル及び
一対のトラッキングコイルを、それぞれレンズホルダ1
02の1側面とその側面の反対側の側面に配置し、これ
らのコイルに対向する4個の磁石を、図3に示すように
隣接する磁石の極性が互いに相反する極性となるように
アクチュエータベース115に取り付けて、これらのコ
イルに流す電流の向きを制御することにより、アクチュ
エータベース115に対し4本のワイヤで支持されてい
るレンズホルダ102位置を上下左右に駆動させること
ができる。
【0033】上述したように、4個の磁石を、図3に示
すように隣接する磁石の極性が互いに相反する極性とな
るようにアクチュエータベース115に取り付けると、
磁石を平面的に区分する分割線、すなわち磁石111
a,112aのグループと磁石113a,114aのグ
ループとの分割線が1本、磁石111a,113aのグ
ループと磁石112a,114aのグループとの分割線
が1本の計2本の分割線が形成される。すなわち、図3
では隣接する磁石の極性は互いに相反する極性となるよ
うに配置されており、N極の磁石とS極の磁石とを平面
的に区分する分割線が2本形成され、この2本の分割線
が十字を形成する配置となっている。
【0034】図5に、磁石111a,112aの側面か
ら見た磁束分布を示す。この磁束は逆極性の磁石を隣接
させたときの磁界分布であり、この磁界中にコイル10
3が配置された状態を示している。図5に示された磁界
分布は、横軸に磁束(B)をとり、縦軸に距離(Y)を
とって示している。
【0035】以上のように、磁気回路は開磁路構成であ
りながら、平面的に閉磁路に近い磁気回路構成となるた
め、結果的に安定した電磁駆動を実現でき、磁気ヨーク
を構成した閉磁路と同様に磁気利用効率が大きくとれ
る。さらに、磁気回路構成上、レンズホルダの構造を角
形ブロック体とすることができ、コイル部分を直接剛体
となるレンズホルダに組み込めるため、副次共振周波数
を高くとれる利点がある。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光ヘッド
の対物レンズアクチュエータは、複数の磁石を、隣合っ
た磁石の極性がN極とS極というように互いに異った極
性となるように配置し、その極性N,Sで弧を描く閉磁
路の磁力線中にフォーカスオフ方向とトラッキング方向
の各軸方向に駆動可能なように角形のコイルを配置する
ことにより、磁気回路は基本的に開磁路構成でありなが
ら磁気ヨークを構成した閉磁路構成と同様に磁気効率を
大きく低下させることなく小形化できかつレンズホルダ
の構造を角形ブロック体とすることができ、コイル部分
を直接剛体となるレンズホルダに組み込め生産性を改善
できるという効果を有している。
【0037】また、コイル部分を直接剛体となるレンズ
ホルダに組み込めるため副次共振周波数を高くとれると
いう効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対物レンズアクチュエータの一実施例
を示す平面図と側面図である。
【図2】本実施例の対物レンズアクチュエータの分解斜
視図である。
【図3】本実施例の対物レンズアクチュエータの磁気回
路とコイル部分を示す説明図である。
【図4】本実施例の対物レンズアクチュエータのコイル
部分の磁界,電流及び駆動の方向を示す説明図である。
【図5】本実施例の対物レンズアクチュエータの開磁路
の磁束分布を示す説明図である。
【図6】従来の対物レンズアクチュエータの分解斜視図
である。
【符号の説明】
101 対物レンズ 102 レンズホルダ 103〜106 フォーカスコイル 107〜109 トラッキングコイル 111a〜114a 磁石 111b〜114b 磁石 115 アクチュエータベース 116〜119 ワイヤ 120,121 プリント基板 122,123 プリント基板 125 光通路穴 401a,401b 電流方向 402a,402b 磁界方向 403a,403b フォーカス電磁駆動方向 404a,404b 電流方向 405a,405b 磁界方向 406a,406b フォーカス電磁駆動方向 407a,407b 電流方向 408a,408b 磁界方向 409a,409b トラッキング電磁駆動方向 410a,410b 電流方向 411a,411b 磁界方向 412a,412b トラッキング電磁駆動方向 601 レンズホルダ 602 対物レンズ 603 フォーカスコイル 604a〜604d トラッキングコイル 616,617 磁石618,619 ヨーク 620 光通路穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 7/09 G11B 7/095

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対物レンズを保持する角形の形状をしたレ
    ンズホルダと複数のワイヤとを備えた光ヘッドの対物レ
    ンズアクチュエータにおいて、 前記レンズホルダの一側面である第1の側面に角形の扁
    平コイルを複数取り付け、前記第1の側面の反対側の側
    面である第2の側面にも前記第1の側面と同様の配置で
    角形の扁平コイルを複数取り付け、前記レンズホルダの
    第1及び第2の側面に取り付けられた複数の角形の扁平
    コイルと対向して複数の磁気回路を配置し、前記複数の
    磁気回路が隣接する他の磁気回路と極性が相反する極性
    となるように配置しかつ前記複数の磁気回路を平面的に
    区分する分割線が少なくとも2本形成されるように前記
    複数の磁気回路を配置し 前記レンズホルダの第1及び第2の側面に取り付けられ
    た複数の角形の扁平コイルは、 前記第1及び第2の側面のそれぞれの左側部分及び右側
    部分に取り付けられる一対の第1の角形の扁平コイル
    と、 前記一対の第1の角形の扁平コイルに挟まれるように前
    記レンズホルダの第1及び第2の側面の中央部に上下に
    取り付けられる一対の第2の角形の扁平コイルとから構
    成され、 前記第1及び第2の角形の扁平コイルと対向して配置さ
    れる複数の磁気回路は、複数の磁石を隣接する他の磁石
    と極性が相反する極性となるように配置して 構成される
    ことを特徴とする光ヘッドの対物レンズアクチュエー
    タ。
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