JP2760033B2 - 感熱転写記録用色素,感熱転写記録用シート及び該シート用のインキ組成物 - Google Patents

感熱転写記録用色素,感熱転写記録用シート及び該シート用のインキ組成物

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JP2760033B2 JP9437589A JP9437589A JP2760033B2 JP 2760033 B2 JP2760033 B2 JP 2760033B2 JP 9437589 A JP9437589 A JP 9437589A JP 9437589 A JP9437589 A JP 9437589A JP 2760033 B2 JP2760033 B2 JP 2760033B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は感熱転写記録、特に昇華型感熱転写記録に使
用される感熱転写記録用色素、感熱転写記録用シート、
及び該シート用のインキ組成物に関する。
(従来の技術) 従来、ファクシミリ、複写機あるいはプリンターなど
に電子写真方式、インキジェット方式、感熱転写方式な
どによるカラー記録技術が種々検討されている。
感熱転写記録方式は、装置の保守や操作が容易で、装
置や消耗品が安価であるため、他の方法に比べ有利と考
えられる。
感熱転写方式には、ベースフィルム上に熱溶融性イン
キ層を形成させた転写シートを、熱ヘッドにより加熱し
て、該インキを溶融し、受像体上に転写記録する溶融方
式と、ベースフィルム上に昇華性色素を含有する色材層
を形成させた転写シートを、熱ヘッドにより加熱して色
素を昇華及び/又は熱拡散により転写シートから受像体
に移行させ、受像体上に転写記録する昇華方式とがある
が、昇華方式は熱ヘッドに与えるエネルギーを変えるこ
とにより色素の移行量を制御することができるので、階
調記録が容易となり、フルカラー記録には特に有利であ
る。
昇華方式の感熱転写記録においては、転写シート及び
転写シート用のインキ組成物に用いられる昇華性色素は
転写記録のスピード、記録物の画質、保存安定性などに
大きな影響を与えるので非常に重要であり、以下のよう
な条件を充たすことが必要である。
熱記録ヘッドの作動条件で容易に昇華及び/又は熱
拡散すること。
熱記録ヘッドの作動条件で熱分解しないこと。
色再現上、好ましい色相を有すること。
分子吸光係数が大きいこと。
熱、光、湿気、薬品などに対して安定なこと。
合成が容易なこと。
インク化適性が優れていること。
(8) 安全衛生上の問題のないこと。
上記の条件を全て満足する色素はこれ迄見い出されて
おらず、特にシアン色素においては種々の欠点を有し未
だ満足なものが見い出されていない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記の条件を全て満足するシアン色の感熱転
写記録用色素、該色素を用いることを特徴とする感熱転
写記録用シート、及び該シート用のインキ組成物を提供
することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明は、下記一般式(I) (式中、Xは水素原子、フッ素原子により置換されてい
ても良いアルキル基、アルコキシ基、置換もしくは非置
換のフェノキシ基、ハロゲン原子、ホルミルアミノ基、
フッ素原子により置換されていても良いアルキルカルボ
ニルアミノ基、置換もしくは非置換のフェニルカルボニ
ルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基又は置換も
しくは非置換のフェノキシカルボニルアミノ基を表わ
し、R1およびR2は水素原子、置換もしくは非置換のアル
キル基、シクロアルキル基、アリル基、又は置換もしく
は非置換のフェニル基を表わす)で示されるインドアニ
リン系の感熱転写記録用色素、該色素を含む色材層を有
することを特徴とする感熱転写記録用シート、並びに該
一般式(I)で示される感熱転写記録用色素、結着剤と
しての樹脂、及び有機溶剤及び/又は水を含有している
感熱転写記録用シート用のインキ組成物をその要旨とす
る。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の前記一般式(I)で示されるインドアニリン
系の感熱転写記録用色素は例えば、2,4−ジブロモナフ
トールと、下記一般式(II) (式中、X、R1、R2は前記一般式(I)と同じ意味を表
わす)で示されるp−フェニレンジアミン類あるいはそ
れらの塩酸塩、硫酸塩などの塩類を有機溶剤あるいは水
中で酸化剤の存在下にアルカリ性の条件で反応させるこ
とにより得ることができる。
有機溶剤としては、エタノール、メタノール、イソプ
ロパノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチ
ルケトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、ジメチルス
ルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル
ピロリドンなどの極性非プロトン溶剤、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブなどのセロソルブ類などが有利に
用いられるが、これらは水との混合溶剤として用いても
良い。
酸化剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウ
ム、過硫酸ナトリウムなどの過硫酸塩、過硫酸化水素、
フェリシアン化カリウム、硝酸、硝酸アンモニウム、硝
酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸銀などの硝酸塩など
が有利に用いられる。
本発明の前記一般式(I)で示される感熱転写記録用
色素の具体例としては、一般式(I)におけるX、R1
びR2が以下のようなものがあげられる。
Xで表わされるアルキル基としては、C1〜C8の直鎖状
もしくは分岐鎖状のアルキル基があげられ、フッ素原子
により置換されたアルキル基としては、トリフルオロメ
チル基があげられ、アルコキシ基としては、C1〜C8の直
鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキシ基があげられ、置換
基を有するフェノキシ基としては、C1〜C8の直鎖状もし
くは分岐鎖状のアルキル基、フッ素原子、塩素原子、臭
素原子、C1〜C4のアルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、
トリフルオロメチル基などを置換基として有するフェノ
キシ基などがあげられ、ハロゲン原子としては、フッ素
原子、塩素原子、臭素原子などがあげられ、アルキルカ
ルボニルアミノ基としては、アセチルアミノ基、プロピ
オニルアミノ基、ブチロイルアミノ基などがあげられ、
フッ素原子により置換されたアルキルカルボニルアミノ
基としては、トリフルオロアセチルアミノ基があげら
れ、置換基を有するフェニルカルボニルアミノ基として
は、環にC1〜C8の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル
基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、C1〜C4のアルコ
キシ基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基な
どを置換基として有するフェニルカルボニルアミノ基な
どがあげられ、アルコキシカルボニルアミノ基として
は、C1〜C8の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキシ基を
有するものがあげられ、置換基を有するフェオキシカル
ボニルアミノ基としては、環にC1〜C8の直鎖状もしくは
分岐鎖状のアルキル基、フッ素原子、臭素原子、C1〜C4
のアルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメ
チル基などを有するフェノキシカルボニルアミノ基があ
げられる。Xの特に有利なものとしては、水素原子の
他、C1〜C4のアルキル基、ホルミルアミノ基、アセチル
アミノ基などがあげられる。
R1及びR2で表わされるアルキル基としては、C1〜C8
直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基があげられ、置換
アルキル基としては、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒ
ドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基、2−ヒ
ドロキシ−プロピル基などのヒドロキシ置換アルキル
基、カルボキシメチル基、2−カルボキシエチル基、3
−カルボキシプロピル基などのカルボキシ置換アルキル
基、2−シアノエチル基、シアノメチル基などのシアノ
置換アルキル基、2−アミノ−エチル基などのアミノ置
換アルキル基、2−クロロエチル基、3−クロロプロピ
ル基、2−クロロプロピル基、2,2,2−トリフルオロエ
チル基などのハロゲン原子置換アルキル基、ベンジル
基、p−クロロベンジル基、2−フェニルエチル基など
のフェニル置換アルキル基、2−メトキシエチル基、2
−エトキシエチル基、2−(n)プロポキシエチル基、
2−(iso)プロポキシエチル基、2−(n)ブトキシ
エチル基、2−(iso)ブトキシエチル基、2−(2−
エチルヘキシルオキシ)エチル基、3−メトキシプロピ
ル基、4−メトキシブチル基、2−メトキシプロピル基
などのアルコキシ置換アルキル基、2−(2−メトキシ
エトキシ)エチル基、2−(2−エトキシエトキシ)エ
チル基、2−(2−(n)プロポキシエトキシ)エチル
基、2−(2−(iso)プロポキシエトキシ)エチル
基、2−(2−(n)ブトキシエトキシ)エチル基、2
−(2−(iso)ブトキシエトキシ)エチル基、2−
{2−(2−エチルヘキシルオキシ)エトキシ}エチル
基などのアルコキシアルコキシ置換アルキル基、2−ア
リルオキシエチル基、2−フェノキシエチル基、2−ベ
ンジルオキシエチル基などの置換アルキル基、2−アセ
チルオキシエチル基、2−プロピオニルオキシエチル
基、2−(n)ブチリルオキシエチル基、2−(iso)
ブチリルオキシエチル基、2−トリフルオロアセチルオ
キシエチル基などのアシルオキシ置換アルキル基、メト
キシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル
基、(n)プロポキシカルボニルメチル基、(iso)プ
ロポキシカルボニルメチル基、(n)ブトキシカルボニ
ルメチル基、(iso)ブトキシカルボニルメチル基、2
−エチルヘキシルオキシカルボニルメチル基、ベンジル
オキシカルボニルメチル基、フルフリルオキシカルボニ
ルメチル基、テトラヒドロフルフリルオキシメチル基、
2−メトキシカルボニルエチル基、2−エトキシカルボ
ニルエチル基、2−(n)プロポキシカルボニルエチル
基、2−(iso)プロポキシカルボニルエチル基、2−
(n)ブトキシカルボニルエチル基、2−(iso)ブト
キシカルボニルエチル基、2−(2−エチルヘキシルオ
キシカルボニル)エチル基、2−ベンジルオキシカルボ
ニルエチル基、2−フルフリルカルボニルエチル基など
の置換もしくは非置換のアルコキシカルボニル置換アル
キル基、2−メトキシカルボニルオキシエチル基、2−
エトキシカルボニルオキシエチル基、2−(n)プロポ
キシカルボニルオキシエチル基、2−(iso)プロポキ
シカルボニルオキシエチル基、2−(n)ブトキシカル
ボニルオキシエチル基、2−(iso)ブトキシカルボニ
ルオキシエチル基、2−(2−エチルヘキシルオキシカ
ルボニルオキシ)エチル基、2−ベンジルオキシカルボ
ニルオキシエチル基、2−フルフリルオキシカルボニル
オキシエチル基などの置換もしくは非置換のアルコキシ
カルボニルオキシ置換アルキル基、フルフリル基、テト
ラヒドロフルフリル基などのヘテロ環置換アルキル基な
どがあげられる。
R1及びR2で表わされる置換フェニル基としては、置換
基としてC1〜C8の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基
を有するもの、C1〜C4の直鎖状もしくは分岐鎖状のアル
コキシ基を有するもの、フッ素原子、塩素原子、臭素原
子などのハロゲン原子を有するもの、ニトロ基、シアノ
基、トリフルオロメチル基などを有するものがあげられ
る。
R1及びR2で表わされるシクロアルキル基としては、シ
クロペンチル基、シクロヘキシル基などがあげられる。
R1及びR2で特に有利なものとしては、C1〜C8の直鎖状
もしくは分岐鎖状のアルキル基、2−ヒドロキシエチル
基、2−シアノエチル基、2−クロロエチル基、ベンジ
ル基、2−フェニルエチル基、2−(C1〜C4アルコキ
シ)エチル基、2−アリルオキシエチル基、2−ベンジ
ルオキシエチル基、2−(C1〜C4アルコキシカルボニ
ル)エチル基、2−アセチルオキシエチル基、2−(C1
〜C4アルコキシカルボニルオキシ)エチル基、アリル基
などがあげられる。
前記一般式(I)で示される色素の更に具体的なもの
としては表1に示されるものがあげられる。
本発明の感熱転写記録用シート(以下、単に「感熱転
写シート」又は「転写シート」と称する場合がある)に
於て上記の色素を含む色材層を形成する場合、その方法
は特に制限されず、通常、色素を結着剤とともに、媒体
中に溶解あるいは微粒子状に分散させることによりイン
キを調製し、該インキをベースフィルム上に塗布、乾燥
することによりベースフィルム上に色材層を形成する。
インキ調製のための結着剤としては、転写記録時に受
像体との熱融着を防ぐため耐熱性の良好なものを用いる
が、特に軟化点及び/又は熱変形温度が100℃以上のも
のが好ましい。
具体的にはセルロース系、アクリル酸系、デンプン系
などの水溶性樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポ
リスチレン、ポリカーボネート、ポリスルホン、AS樹
脂、ポリエーテルスルホン、ポリビニルブチラール、ポ
リエステル、エチルセルロース、アセチルセルロースな
どの有機溶剤あるいは水に可溶性の樹脂などを挙げるこ
とができる。
これらは、インキ調製に媒体として用いる溶剤によっ
て適宜選択し、溶剤に溶解又は均一に分散する樹脂であ
ればよい。
インキ調製のための媒体としては水の他に、メチルア
ルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコ
ールなどのアルコール類、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブなどのセロソルブ類、トルエン、キシレン、ク
ロロベンゼンなどの芳香族類、酢酸エチル、酢酸ブチル
などのエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン
類、塩化メチレン、クロロホルム、トリクロロエチレン
などの塩素系溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサンな
どのエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メ
チルピロリドンなどの有機溶剤を挙げることができ、こ
れらは単独でも混合して用いてもよい。
上記のインキ中には上記の成分の他に必要に応じて有
機、無機の非昇華性微粒子、分散剤、帯電防止剤、ブロ
ッキング防止剤、消泡剤、酸化防止剤、粘度調整剤、離
型剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤などを添加すること
ができる。
転写シート作製のためのインキを塗布するベースフィ
ルムとしては、コンデンサー紙、グラシン紙のような薄
葉紙、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、
ポリイミド、ポリアラミドのような耐熱性の良好なプラ
スチックのフィルムが適しているが、それらの厚さとし
ては3〜50μmの範囲を挙げることができる。
上記のベースフィルムのうちポリエチレンテレフタレ
ートフィルムが機械的強度、耐溶剤性、経済性などを考
慮すると特に有利である。しかしながら、場合によって
はポリエチレンテレフタレートフィルムは必ずしも耐熱
性が充分でなく、サーマルヘッドの走行性が不充分であ
るので色材層の反対面に界面活性剤、滑性の高い耐熱性
粒子などを含む耐熱性樹脂の層を設けることにより、サ
ーマルヘッドの走行性を改良したものを用いることがで
きる。
インキをベースフィルムに塗布する方法としては、リ
バースロールコーター、グラビアコーター、ロッドコー
ター、エアドクタコーターなどを使用して実施すること
ができ、インキの塗布層の厚さは乾燥後0.1〜5μmの
範囲となるよう塗布すれば良い(原崎勇次著、槙書店19
79年発行「コーティング方式」)。
一方、本発明の他の目的である感熱転写シート用イン
キ組成物としては、前記一般式(I)で示されるインド
アニリン系色素、結着剤である樹脂、並びに有機溶剤及
び/又は水を含有しているものである。
インドアニリン系色素としては、詳しくは前述の通り
である。
また、結着剤は具体的には前述の水溶性あるいは有機
溶剤に可溶性の樹脂のうち、溶剤によって適宜選択して
用いる。
前述の樹脂のうち、熱変形温度及び/又は軟化点100
℃以上であるものが特に好ましい。有機溶剤としては、
前述の溶剤が用いられる。また、この他前述の非昇華性
微粒子、分散剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、消
泡剤、酸化防止剤、粘度調整剤、離型剤、紫外線吸収
剤、赤外線吸収剤などの添加剤を用いてもよい。
また、本発明のインキ組成物において、前記一般式
(I)の色素の使用量は、インキ全重量に対し、1〜30
重量%、好ましくは3〜20重量%である。
本発明のインキ組成物の調整法としては、色素、溶剤
及び樹脂からなる混合液を撹拌機のついた適当な容器に
入れ、必要に応じて加温したり、あるいは添加剤等を加
え、色素を溶剤に溶解させたり、又は、混合液をペイン
トコンディショナー、ボールミル、サンドグラインドミ
ル等を用いて、必要に応じて添加剤等を加えて色素を溶
剤に均一に分散させて調整することができる。
(発明の作用及び効果) 本発明の感熱転写記録用色素である前記一般式(I)
で示されるインドアニリン系色素は鮮明なシアン色を有
するため、適当なイエロー色およびマゼンタ色と組み合
せることにより色再現性の良好なフルカラー記録を得る
のに適しており、又、昇華し易く、分子吸光係数が大き
いため感熱ヘッドに大きな負担をかけることなく、高速
で色濃度の高い記録を得ることができる。更に熱、光、
湿気、薬品などに対して安定であるため、転写記録中に
熱分解することなく、得られた記録の保存性も優れてお
り特に耐光性において優れている。又、該色素は有機溶
剤に対する溶解性及び水に対する分散性が良好であるた
め、均一に溶解あるいは分散した高濃度のインキを調製
することが容易であり、それらのインキを用いることに
より、色素が均一に高濃度で塗布された感熱転写シート
を得ることができる。したがって、それらの感熱転写シ
ートを用いることにより均一性及び色濃度の良好な記録
を得ることがてきる。
更に、本発明の感熱転写シートは加熱手段として感熱
ヘッドのみならず赤外線、レーザー光なども利用するこ
とができる。
又、本発明に使用したインキ組成物を通電により発熱
する通電フィルム上に塗布し、通電熱転写シートとして
用いることもできる。
(実施例) 以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、か
かる実施例は本発明を限定するものではない。
実施例1 a)インキの調製 上記のインドアニリン色素 5g ポリスルホン樹脂 10g クロロベンゼン 100g 合 計 115g *商品名:ユーデルP−1700(日産化学工業(株)
製品)熱変形温度(ASTMD−648)175℃ 上記組成の混合物をペイントコンディショナーで10分
間処理し、インキの調製を行なった。
b)転写シートの作製 上記のインキをワイヤバーを用いて背面が耐熱滑性処
理のされたポリエチレンテレフタレートフィルム(6μ
m厚)上に塗布、乾燥し(乾燥膜厚約1μm)、転写シ
ートを得た。なお、ポリエチレンテレフタレートフィル
ムの耐熱滑性処理は、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムに下記式 で示される繰り返し構造単位を有するポリカーボネート
樹脂8重量部、リン酸エステル系界面活性剤1重量部
(商品名:プライサーフA−208B:第一工業製薬株式会
社製品)、トルエン91重量部からなる液を塗布、乾燥
(乾燥膜厚約0.5μm)することにより行なった。
c)受像体の作成 飽和ポリエステル樹脂(製品名:TP−220、日本合成株
式会社製品)10部、アミノ変性シリコーン(製品名:KF3
93、信越化学工業株式会社製品)0.5部、メチルエチル
ケトン15部、キシレン15部からなる液を合成紙(製品
名:ユポFPG150、王子油化株式会社製品)にワイヤバー
で塗布、乾燥し(乾燥膜厚約5μm)、さらにオーブン
中で100℃で30分間熱処理することにより受像体を作製
した。
d)転写記録 上記転写シートのインキ塗布面を被記録体と重ね感熱
ヘッドを用い下記条件で記録し、鮮明なシアン色で1.60
の均一な色濃度の記録を得ることができた。
記録条件 主走査、副走査の線密度:8ドット/mm 記 録 電 力 :0.25W/ドット ヘッドの加熱時間 :10msec 色濃度は、米国マクベス社製造、デンシトメーターTR
−927型を用いて測定した。
得られた記録の耐光性試験をカーボンアークフェード
メーター(スガ試験機株式会社製造)を用いて実施(ブ
ラックパネル温度63±2℃)したが、40時間の照射後ほ
とんど変退色しなかった。また、転写シートおよび記録
は熱・湿気に対して安定であり、暗所保存性にすぐれて
いた。
本実施例で使用した色素は2,4−ジブロモナフトール
と2−メチル−4−(N,N−ジエチル)アミノアニリン
塩酸塩をアセトンとアンモニア水の混合溶媒中、過硫酸
アンモニウムで酸化することにより合成したものであり
アセトン中の極大吸収波長は650nmであり融点は138〜14
0℃であった。
実施例2 実施例1で用いた色素のかわりに表2に示す色素を用
い実施例1と同様の方法でインキの調製、転写シートの
作製、転写記録を実施した結果、各々表2に示す色濃度
の鮮明なシアン色の記録を得ることができた。
得られた記録の耐光性試験及び転写シートと記録の暗
所保存性試験の結果はいずれも良好であった。
実施例3 実施例1で用いたインキのかわりに下記方法により調
製したインキを用い、実施例1と同様の方法で転写シー
トの作製、転写記録を実施した結果、鮮明なシアン色で
1.60の均一な色濃度の記録を得ることができた。また得
られた記録の耐光性試験および転写シートと記録の暗所
保存性試験の結果はいずれも良好であった。
インキの調製 上記インドアニリン色素 5g AS樹脂** 10g トルエン 90g シクロヘキサノン 10g 合 計 115g **AS樹脂、商品名:デンカAS−S(電気化学工業
(株)製品)(ピカット軟化点(JISK−6870)105℃)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で示される感熱転写記録
    用色素。 (式中、Xは水素原子、フッ素原子により置換されてい
    ても良いアルキル基、アルコキシ基、置換もしくは非置
    換のフェノキシ基、ハロゲン原子、ホルミルアミノ基、
    フッ素原子により置換されていても良いアルキルカルボ
    ニルアミノ基、置換もしくは非置換のフェニルカルボニ
    ルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基又は置換も
    しくは非置換のフェノキシカルボニルアミノ基を表わ
    し、R1およびR2は水素原子、置換もしくは非置換のアル
    キル基、シクロアルキル基、アリル基、又は置換もしく
    は非置換のフェニル基を表わす)
  2. 【請求項2】ベースフィルム上に下記一般式(I) (式中、Xは水素原子、フッ素原子により置換されてい
    ても良いアルキル基、アルコキシ基、置換もしくは非置
    換のフェノキシ基、ハロゲン原子、ホルミルアミノ基、
    フッ素原子により置換されていても良いアルキルカルボ
    ニルアミノ基、置換もしくは非置換のフェニルカルボニ
    ルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基又は置換も
    しくは非置換のフェノキシカルボニルアミノ基を表わ
    し、R1およびR2は水素原子、置換もしくは非置換のアル
    キル基、シクロアルキル基、アリル基、又は置換もしく
    は非置換のフェニル基を表わす)で示されるインドアニ
    リン系色素を含む色材層を有することを特徴とする感熱
    転写記録用シート。
  3. 【請求項3】下記一般式(I)で示されるインドアニリ
    ン系色素、結着剤としての樹脂並びに有機溶剤及び/又
    は水を含有していることを特徴とする感熱転写記録用シ
    ート用インキ組成物。 (式中、Xは水素原子、フッ素原子により置換されてい
    ても良いアルキル基、アルコキシ基、置換もしくは非置
    換のフェノキシ基、ハロゲン原子、ホルミルアミノ基、
    フッ素原子により置換されていても良いアルキルカルボ
    ニルアミノ基、置換もしくは非置換のフェニルカルボニ
    ルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基又は置換も
    しくは非置換のフェノキシカルボニルアミノ基を表わ
    し、R1およびR2は水素原子、置換もしくは非置換のアル
    キル基、シクロアルキル基、アリル基又は置換もしくは
    非置換のフェニル基を表わす)。
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