JP2687443B2 - 感熱転写シート及び感熱転写シート用インキ組成物 - Google Patents

感熱転写シート及び感熱転写シート用インキ組成物

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JP2687443B2
JP2687443B2 JP63142937A JP14293788A JP2687443B2 JP 2687443 B2 JP2687443 B2 JP 2687443B2 JP 63142937 A JP63142937 A JP 63142937A JP 14293788 A JP14293788 A JP 14293788A JP 2687443 B2 JP2687443 B2 JP 2687443B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、感熱転写記録、特に昇華型感熱転写記録に
使用される転写シート及び転写シート用インキ組成物に
関する。
(従来の技術) 従来、ファクシミリプリンター、複写機あるいは、テ
レビ画像等をカラー記録する技術が要望され、電子写
真、インクジェット、感熱転写等によるカラー記録技術
が検討されている。
感熱転写記録方式は、装置の保守や操作が容易で、装
置や消耗品が安価であるため、他の方法に比べ有利と考
えられる。
感熱転写方式には、ベースフィルム上に熱溶融性イン
キ層を形成させた転写シートを、感熱ヘッドにより加熱
して、該インキを溶融し、被記録体上に転写記録する溶
融方式と、ベースフィルム上に昇華性色素を含有するイ
ンキ層を形成させた転写シートを、感熱ヘッドにより加
熱して色素を昇華させ、被記録体上に転写記録する昇華
方式とがあるが、昇華方式は感熱ヘッドに与えるエネル
ギーを変えることにより色素の昇華転写量を制御するこ
とができるので、階調記録が容易となり、フルカラー記
録には特に有利と考えられる。
昇華方式の感熱転写記録においては、転写シート及び
転写シート用のインキ組成物に用いられる昇華性色素は
転写記録のスピード、記録物の画質、保存安定性などに
大きな影響を与えるので非常に重要であり、以下のよう
な条件を充たすことが必要である。
感熱記録ヘッドの作動条件で容易に昇華すること。
感熱記録ヘッドの作動条件で熱分解しないこと。
色再現上、好ましい色相を有すること。
分子吸光係数が大きいこと。
熱、光、湿気、薬品などに対して安定なこと。
合成が容易なこと。
インク化適性が優れていること。
安全衛生上問題のないこと。
上記の条件を全て満足する色素はこれ迄見い出されて
おらず、特にマゼンタ色素においては種々の欠点を有し
未だ満足なものが見い出されていない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記の条件を全て満足するマゼンタ色素を用
いることを特徴とする感熱転写シート及び感熱転写シー
ト用インキ組成物を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明は、下記一般式(I) (式中、R1は水素原子、置換もしくは非置換のアルキル
基、置換もしくは非置換のフェニル基又はアリル基を表
わし、R2は電子吸引性基を表わし、Kはアニリン系のカ
ップリング成分を表わす)で示されるトリアゾールアゾ
系色素を含む色材層を有することを特徴とする感熱転写
シート及び一般式(I)で示されるトリアゾールアゾ系
色素、結着剤である樹脂並びに有機溶剤及び/又は水か
らなる感熱転写用のインキ組成物をその要旨とする。
本発明に使用する前記一般式(I)で示されるトリア
ゾールアゾ色素のうち下記一般式(II) (式中、R1は前記一般式(I)と同じ意味を表わし、
R2′はシアノ基、ニトロ基、アルキルカルボニル基、ベ
ンゾイル基、アルコキシカルボニル基、フェノキシカル
ボニル基、アミノカルボニル基、アルキルアミノカルボ
ニル基、ジアルキルアミノカルボニル基、アルキルアミ
ノスルホニル基、ジアルキルアミノスルホニル基、フェ
ニルアミノスルホニル基又はフェニルアミノカルボニル
基を表わし、R3及びR4は水素原子、置換もしくは非置換
のアルキル基、置換もしくは非置換のフェニル基又はア
リル基を表わし、R6は水素原子、低級アルキル基、ホル
ミルアミノ基、置換もしくは非置換のアルキルカルボニ
ルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、置換もしくは非置換
のアルコキシカルボニルアミノ基又はハロゲン原子を表
わし、R5は水素原子、低級アルキル基、置換もしくは非
置換のアルコキシ基又はハロゲン原子を表わす)で示さ
れるものが特に有利である。
本発明に使用する前記一般式(I)で示されるアゾ色
素は例えば特開昭54−101835号に示された公知の方法に
より製造することができるが、本発明の感熱転写シート
及び感熱転写シート用インキ組成物に用いられるアゾ色
素の具体例としては、一般式(II)におけるR1、R2′、
R3、R4、R5及びR6が以下のようなものがあげられる。
R1、R3及びR4で表わされるアルキル基としては、C1
C8の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基があげられ、
置換アルキル基としては、2−ヒドロキシエチル基、3
−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基、2
−ヒドロキシ−プロピル基などのヒドロキシ置換アルキ
ル基、カルボキシメチル基、2−カルボキシエチル基、
3−カルボキシプロピル基などのカルボキシ置換アルキ
ル基、2−シアノエチル基、シアノメチル基などのシア
ノ置換アルキル基、2−アミノ−エチル基などのアミノ
置換アルキル基、2−クロロエチル基、3−クロロプロ
ピル基、2−クロロプロピル基、2,2,2−トリフルオロ
エチル基などのハロゲン原子置換アルキル基、ベンジル
基、p−クロロベンジル基、2−フェニルエチル基など
のフェニル置換アルキル基、2−メトキシエチル基、2
−エトキシエチル基、2−(n)プロポキシエチル基、
2−(iso)プロポキシエチル基、2−(n)ブトキシ
エチル基、2−(iso)ブトキシエチル基、2−(2−
エチルヘキシルオキシ)エチル基、3−メトキシプロピ
ル基、4−メトキシブチル基、2−メトキシプロピル基
などのアルコキシ置換アルキル基、2−(2−メトキシ
エトキシ)エチル基、2−(2−エトキシエトキシ)エ
チル基、2−(2−(n)プロポキシエトキシ)エチル
基、2−(2−(iso)プロポキシエトキシ)エチル
基、2−(2−(n)ブトキシエトキシ)エチル基、2
−(2−(iso)ブトキシエトキシ)エチル基、2−
{2−(2−エチルヘキシルオキシ)エトキシ}エチル
基などのアルコキシアルコキシ置換アルキル基、2−ア
リルオキシエチル基、2−フェノキシエチル基、2−ベ
ンジルオキシエチル基などの置換アルキル基、2−アセ
チルオキシエチル基、2−プロピオニルオキシエチル
基、2−(n)ブチリルオキシエチル基、2−(iso)
ブチリルオキシエチル基、2−トリフルオロアセチルオ
キシエチル基などのアシルオキシ置換アルキル基、メト
キシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル
基、(n)プロポキシカルボニルメチル基、(iso)プ
ロポキシカルボニルメチル基、(n)ブトキシカルボニ
ルメチル基、(iso)ブトキシカルボニルメチル基、2
−エチルヘキシルオキシカルボニルメチル基、ベンジル
オキシカルボニルメチル基、フルフリルオキシカルボニ
ルメチル基、テトラヒドロフルフリルオキシメチル基、
2−メトキシカルボニルエチル基、2−エトキシカルボ
ニルエチル基、2−(n)プロポキシカルボニルエチル
基、2−(iso)プロポキシカルボニルエチル基、2−
(n)ブトキシカルボニルエチル基、2−(iso)ブト
キシカルボニルエチル基、2−(2−エチルヘキシルオ
キシカルボニル)エチル基、2−ベンジルオキシカルボ
ニルエチル基、2−フルフリルカルボニルエチル基など
の置換もしくは非置換のアルコキシカルボニル置換アル
キル基、2−メトキシカルボニルオキシエチル基、2−
エトキシカルボニルオキシエチル基、2−(n)プロポ
キシカルボニルオキシエチル基、2−(iso)プロポキ
シカルボニルオキシエチル基、2−(n)ブトキシカル
ボニルオキシエチル基、2−(iso)ブトキシカルボニ
ルオキシエチル基、2−(2−エチルヘキシルオキシカ
ルボニルオキシ)エチル基、2−ベンジルオキシカルボ
ニルオキシエチル基、2−フルフリルオキシカルボニル
オキシエチル基などの置換もしくは非置換のアルコキシ
カルボニルオキシ置換アルキル基、フルフリル基、テト
ラヒドロフルフリル基などのヘテロ環置換アルキル基な
どがあげられる。
R1、R3及びR4で表わされる置換フェニル基としては、
置換基としてC1〜C3の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキ
ル基を有するもの、C1〜C4の直鎖状もしくは分岐鎖状の
アルコキシ基を有するもの、フッ素原子、塩素原子、臭
素原子などのハロゲン原子を有するもの、ニトロ基、シ
アノ基などを有するものがあげられる。
R2で表わされる電子吸引性基としては具体的には、
R2′に示される基が挙げられるがそれらのうちアルキル
カルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、ジアルキ
ルアミノカルボニル基、アルキルアミノスルホニル基及
びジアルキルアミノスルホニル基のアルキル基としては
C1〜C4の直鎖状もしくは分岐鎖状のものがあげられ、ア
ルコキシカルボニル基のアルコキシ基としてはC1〜C4
直鎖状もしくは分岐鎖状のものがあげられる。
R6で表わされる置換基のうちハロゲン原子としては、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子があげられ、低級アル
キル基としては、C1〜C4の直鎖状もしくは分岐鎖状のア
ルキル基があげられ、置換もしくは非置換のアルキルカ
ルボニルアミノ基としては、アルキル基C1〜C4の直鎖状
もしくは分岐鎖状のアルキル基であるもの、トリフルオ
ロメチル基であるものなどがあげられ、置換もしくは非
置換のアルコキシカルボニルアミノ基としては、アルコ
キシ基がC1〜C4の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキシ
基であるもの、フルフリルオキシ基、ベンジルオキシ
基、テトラヒドロフルフリルオキシ基であるものなどが
あげられる。
R5で表わされる置換基のうち、ハロゲン原子として
は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子があげられ、低級
アルキル基としてはC1〜C4の直鎖状もしくは分岐鎖状の
アルキル基があげられ、置換もしくは非置換のアルコキ
シ基としてはC1〜C8の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコ
キシ基、2−クロロエトキシ基、2−メトキシエトキシ
基、2−エトキシエトキシ基、2−(n)プロポキシエ
トキシ基、2−(iso)プロポキシエトキシ基、2−
(n)ブトキシエトキシ基、2−(iso)ブトキシエト
キシ基、2−フェノキシエトキシ基、2−ベンジルオキ
シエトキシ基、2−フルフリルオキシエトキシ基、2−
テトラヒドロフルフリルオキシエトキシ基、フルフリル
オキシ基、テトラヒドロフルフリルオキシ基などがあげ
られる。
R1で表わされる前記の基のうち特に有利なものとして
は、C1〜C6の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、シ
アノエチル基、シアノメチル基、ベンジル基、2−フェ
ニルエチル基、2−(C1〜C4アルコキシ)エチル基、C1
〜C4アルコキシカルボニルメチル基、2−(C1〜C4アル
コキシカルボニル)エチル基、アリル基などが挙げられ
る。
R3及びR4で表わされる前記の基のうち、特に有利なも
のとしては、C1〜C6の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキ
ル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、
2−クロロエチル基、ベンジル基、2−フェニルエチル
基、2−(C1C4アルコキシ)エチル基、2−アリルオキ
シエチル基、2−ベンジルオキシエチル基、2−(C1
C4アルコキシカルボニル)エチル基、2−アセチルオキ
シエチル基、2−(C1〜C4アルコキシカルボニルオキ
シ)エチル基、アリル基などがあげられる。
R2で表わされる前記の基のうち、特に有利なものとし
てはシアノ基が挙げられる。
R6で表わされる前記の基のうち特に有利なものとして
は、水素原子、メチル基、ホルミルアミノ基、アセチル
アミノ基、トリフルオロメチルカルボニルアミノ基など
があげられる。
R5で表わされる前記の基のうち特に有利なものとして
は、メチル基、メトキシ基、水素原子などがあげられ
る。
本発明の感熱転写シートに於て上記の色素を含む色材
層を形成する場合、その方法は特に制限されず、通常、
色素を結着剤とともに、媒体中に溶解あるいは微粒子状
に分散させることによりインクを調製し、該インクをベ
ースフィルム上に塗布、乾燥することによりベースフィ
ルム上に色材層を形成する。
インク調製のための結着剤としては、転写記録時に受
像体との熱融着を防ぐため耐熱性の良好なものを用いる
が、特に軟化点及び/又は熱変形温度が100℃以上のも
のが好ましい。
具体的にはセルロース系、アクリル酸系、デンプン系
などの水溶性樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポ
リスチレン、ポリカーボネート、ポリスルホン、AS樹
脂、ポリエーテルスルホン、ポリビニルブチラール、ポ
リエステル、エチルセルロース、アセチルセルロースな
どの有機溶剤あるいは水に可溶性の樹脂などを挙げるこ
とができる。
これらは、インク調製に媒体として用いる溶剤によっ
て適宜選択し、溶剤に溶解又は均一に分散する樹脂であ
ればよい。
インク調製のための媒体としては水の他に、メチルア
ルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコ
ールなどのアルコール類、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブなどのセロソルブ類、トルエン、キシレン、ク
ロロベンゼンなどの芳香族類、酢酸エチル、酢酸ブチル
などのエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン
類、塩化メチレン、クロロホルム、トリクロロエチレン
などの塩素系溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサンな
どのエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メ
チルピロリドンなどの有機溶剤を挙げることができ、こ
れらは単独でも混合して用いてもよい。
上記のインキ中には上記の成分の他に必要に応じて有
機、無機の非昇華性微粒子、分散剤、帯電防止剤、ブロ
ッキング防止剤、消泡剤、酸化防止剤、粘度調整剤、離
型剤などを添加することができる。
転写シート作製のためのインクを塗布するベースフィ
ルムとしては、コンデンサー紙、グラシン紙のような薄
葉紙、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、
ポリイミド、ポリアラミドのような耐熱性の良好なプラ
スチックのフィルムが適しているが、それらの厚さとし
ては3〜50μmの範囲を挙げることができる。
上記のベースフィルムのうちポリエチレンテレフタレ
ートフィルムが機械的強度、耐溶剤性、経済性などを考
慮すると特に有利である。しかしながら、場合によって
はポリエチレンテレフタレートフィルムは必ずしも耐熱
性が充分でなく、サーマルヘッドの走行性が不充分であ
るので色材層の反対面に界面活性剤、滑性の高い耐熱性
粒子などを含む耐熱性樹脂の層を設けることにより、サ
ーマルヘッドの走行性を改良したものを用いることがで
きる。
インクをベースフィルムに塗布する方法としては、リ
バースロールコーター、グラビアコーター、ロッドコー
ター、エアドクタコーターなどを使用して実施すること
ができ、インキの塗布層の厚さは乾燥後0.1〜5μmの
範囲となるよう塗布すれば良い(原崎勇次著、槙 書店
1979年発行「コーティング方式」)。
一方、本発明の他の目的である感熱転写シート用イン
キ組成物としては、前記一般式(I)で示されるトリア
ゾールアゾ系色素、結着剤である樹脂、並びに有機溶剤
及び/又は水を含有しているものである。
トリアゾールアゾ系色素としては、詳しくは前述の通
りである。
また、結着剤は具体的には前述の水溶性あるいは有機
溶剤に可溶性の樹脂のうち、溶剤によって適宜選択して
用いる。
前述の樹脂のうち、熱変形温度及び/又は軟化点が10
0℃以上であるものが特に好ましい。有機溶剤として
は、前述の溶剤が用いられる。また、この他前述の非昇
華性微粒子、分散剤、帯電防止剤、ブロッキング防止
剤、消泡剤、酸化防止剤、粘度調整剤、離型剤等の添加
剤を用いてもよい。
また、本発明のインキ組成物において、前記一般式
(I)の色素の使用量は、インキ全重量に対し、2〜30
重量%、好ましくは3〜20重量%である。
本発明のインキ組成物の調整法としては、色素、溶剤
及び樹脂からなる混合液を撹拌機のついた適当な容器に
入れ、必要に応じて加温したり、あるいは添加剤等を加
え、色素を溶剤に溶解させたり、又は、混合液をペイン
トコンディショナー、ボールミル、サンドグラインドミ
ル等を用いて、必要に応じて添加剤等を加えて色素を溶
剤に均一に分散させて調整することができる。
(発明の作用及び効果) 本発明の感熱転写シートに用いられる前記一般式
(I)で示されるトリアゾールアゾ系色素は鮮明なマゼ
ンタ色を有するため、適度なイエロー色およびシアン色
と組み合せることにより色再現性の良好なフルカラー記
録を得るのに適しており、又、昇華し易く、分子吸光係
数が大きいため感熱ヘッドに大きな負担をかけることな
く、高速で色濃度の高い記録を得ることができる。更に
熱、光、湿気、薬品などに対して安定であるため、転写
記録中に熱分解することなく、得られた記録の保存性も
優れており特に耐光性において優れている。又、該色素
は有機溶剤に対する溶解性及び水に対する分解性が良好
であるため、均一に溶解あるいは分散した高濃度のイン
クを調製することが容易であり、それらのインクを用い
ることにより、色素が均一に高濃度で塗布された感熱転
写シートを得ることができる。したがって、それらの感
熱転写シートを用いることにより均一性及び色濃度の良
好な記録を得ることができる。
更に、本発明の感熱転写シートは加熱手段として感熱
ヘッドのみならず赤外線、レーザー光なども利用するこ
とができる。
又、本発明に使用した色素を通電により発熱する通電
フィルム上に塗布し、通電熱転写シートとして用いるこ
ともできる。
(実施例) 以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、か
かる実施例は本発明を限定するものではない。
実施例1 a) インクの調製 上記のアゾ色素 5g ポリスルホン樹脂 10gクロロベンゼン 100g 合 計 115g *日産化学工業(株)製造、ユーデルP−1700 (商品名) (熱変形温度(ASTMD−648)175℃) 上記組成の混合物をペイントコンディショナーで10分
間処理し、インクの調製を行なった。
b) 転写シートの作製 上記のインクをワイヤバーを用いて背面が耐熱滑性処
理のされたポリエチレンテレフタレートフィルム(6μ
m厚)上に塗布、乾燥し(乾燥膜厚約1μm)、転写シ
ートを得た。なお、ポリエチレンテレフタレートフィル
ムの耐熱滑性処理は、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムに下記式 で示される繰り返し構造単位を有するポリカーボネート
樹脂8重量部、リン酸エステル系界面活性剤1重量部
(商品名:プライサーフA−208B:第1工業製薬株式会
社製品)、トルエン91重量部からなる液を塗布、乾燥
(乾燥膜厚約0.5μm)することにより行なった。
c) 受像体の作成 飽和ポリエステル樹脂(製品名:TP−220、日本合成株
式会社製品)10部、アミノ変性シリコーン(製品名:KF3
93、信越化学工業株式会社製品)0.5部、メチルエチル
ケトン15部、キシレン15部からなる液を合成紙(製品
名:ユポFPG150、王子油化株式会社製品)にワイヤバー
で塗布、乾燥し(乾燥膜厚約5μm)、さらにオーブン
中で100℃で30分間熱処理することにより受像体を作製
した。
d) 転写記録 上記転写シートのインク塗布面を被記録体と重ね感熱
ヘッドを用いて下記条件で記録し、鮮明なマゼンタ色で
1.45の均一な色濃度の記録を得ることができた。
記録条件 主走査、副走査の線密度:8ドット/mm 記録電力:0.25W/ドット ヘッドの加熱時間:10msec 色濃度は、米国マクベス社製造、デンシトメーターTR
−927型を用いて測定した。
得られた記録の耐光性試験をカーボンアークフェード
メーター(スガ試験機株式会社製造)を用いて実施(ブ
ラックパネル温度63±2℃)したが、40時間の照射後ほ
とんど変退色しなかった。また、転写シートおよび記録
は熱・湿気に対して安定であり、暗所保存性にすぐれて
いた。
実施例2 実施例1で用いた色素のかわりに第1表に示す色素を
用い実施例1と同様の方法でインクの調製、転写シート
の作製、転写記録を実施した結果、各々第1表に示す色
濃度の鮮明なマゼンタ色の記録を得ることができた。
得られた記録の耐光性試験および転写シートと記録の
暗所保存性試験の結果はいずれも良好であった。
実施例3 実施例1で用いたインクのかわりに下記方法により調
製したインクを用い、実施例1と同様の方法で転写シー
トの作製、転写記録を実施した結果、鮮明なマゼンタ色
で1.38の均一な色濃度の記録を得ることができた。また
得られた記録の耐光性試験および転写シートと記録の暗
所保存性試験の結果はいずれも良好であった。
インクの調製 上記のアゾ色素 5g AS樹脂** 10g トルエン 90gシクロヘキサノン 10g 合 計 115g** AS樹脂、商品名デンカAS−S(電気化学工業(株)
製品) (ビカット軟化点(JISK−6870)105℃)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベースフィルム上に下記一般式(I) (式中、R1は水素原子、置換もしくは非置換のアルキル
    基、置換もしくは非置換のフェニル基又はアリル基を表
    わし、R2は電子吸引性基を表わし、Kはアニリン系のカ
    ップリング成分を表わす)で示されるトリアゾールアゾ
    系色素を含む色材層を有することを特徴とする感熱転写
    シート。
  2. 【請求項2】請求項(1)に記載の一般式(I)で示さ
    れるトリアゾールアゾ系色素、結着剤である樹脂並びに
    有機溶剤及び/又は水を含有している感熱転写シート用
    のインキ組成物。
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