JP2759484B2 - 負帯電性ポリエステルカラートナーの製造方法 - Google Patents

負帯電性ポリエステルカラートナーの製造方法

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JP2759484B2 JP1084115A JP8411589A JP2759484B2 JP 2759484 B2 JP2759484 B2 JP 2759484B2 JP 1084115 A JP1084115 A JP 1084115A JP 8411589 A JP8411589 A JP 8411589A JP 2759484 B2 JP2759484 B2 JP 2759484B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は電子写真法、あるいは静電印刷法などにおい
て電気的潜像、または磁気的潜像を現像するのに用いら
れる負帯電性ポリエステルカラートナーの製造方法に関
する。
[従来の技術] 近年、複写機等においてモノカラー複写からフルカラ
ー複写への展開が急速に進みつつあり、2色カラー複写
機やフルカラー複写機の検討及び実用かも大きくなされ
るようになってきた。例えば「電子写真学会誌」Vol 2
2,No.1(1983)や「電子写真学会誌」Vol 25,No.1,P52
(1986)のごとく色再現性,階調再現性の報告もある。
しかしテレビ,写真,カラー印刷物のように実物と直
ちに対比されることはなく、又、実物よりも美しく加工
されたカラー画像を見慣れた人々にとっては、現在実用
化されているフルカラー電子写真画像は必ずしも満足し
うるものとはなっていない。
フルカラー電子写真法によるカラー画像形成は一般に
3原色であるイエロー,マゼンタ,シアンの3色のカラ
ートナーを用いて全ての色の再現を行うものである。
その方法は、まず原稿からの光をトナーの色と補色の
関係にある色分解光透過フィルターを通して光導電層上
に静電潜像を形成し、次いで現像,転写工程を経てトナ
ーを支持体に保持させ、次いで前述の工程を順次複数回
行い、レジストレーションを合わせつつ、同一支持体上
に各トナーを重ね合わせ、一回の定着によって最終のフ
ルカラー画像を得るというものである。
原理的には、色の3原色であるイエロー、マゼンタ、
シアンの3色が有れば、減色混合法によってほとんど全
ての色をあらゆる濃度範囲で再現することが可能のはず
であり、それゆえ現在市場のフルカラー複写機も3原色
のカラートナーを重ね合わせて用いる構成となっている
が、現実的には、トナーの分光反射特性、トナーの重ね
合わせ時の混色性、減色混合による彩度の低下などいま
だ改善すべき点を数多く有している。すなわち、複数回
の現像を行ない、同一支持体上に色の異なる数種のトナ
ー層の重ね合わせを必要とする上述のごときカラー電子
写真法ではカラートナーに下記の様な特性が要求され、 定着したトナーは、光に対して乱反射して、色再現
を妨げることのないように、トナー粒子の形が判別出来
ないほどのほぼ完全溶融に近い状態となること、 そのトナー層の下にある異なった色調のトナー層を
妨げない透明性を有する着色トナーであること、 構成する各トナーはバランスのとれた色相及び分光
反射特性と十分な彩度を有していること、 カラートナーの場合には、用いる樹脂や着色剤の選択が
難かしく、加えて顔料の分散の程度が色味や色相に大き
く影響を及ぼすため、その確固たる製造法の確立は急務
とされるところである。
加えて電子写真特性という観点から見てもカラートナ
ーには当然下記の様な特性が要求されるところである
が、 環境依存性の少ない良好な帯電特性を有する必要性
がある。
ホッパーから現像器への供給が円滑に行え、かつキ
ャリアや現像剤との混合しやすい好ましい搬送性及び混
合性が必要である。
取り扱い中、または貯蔵中にケーキングや凝集性の
ない保存安定性の良いトナーでなければならない。
上記の性能を全て満たしたカラートナーは今日のとこ
ろ存在しないのが現状であり、上述の特性を満たすべく
新規トナー材料の開発ならびに新たな製造法の確立にか
かる基体は大きいものがある。
一方、今日一般に提案されているトナーの製造方法
は、熱ロール、ニーダー、エクストルーダー等の熱混練
器によって構成材料を良く混練した後、機械的な粉砕、
分級によって得る方法、あるいは結着樹脂溶液中に材料
を分散した後、噴霧乾燥することにより得る方法、もし
くは結着樹脂を構成すべき単量体に所定材料を混合した
後、この乳化懸濁液を重合させることによりトナーを得
る方法等多種多様である。
中でも熱ロール等の熱混練機により着色剤や電荷制御
剤等を樹脂に混練、分散して、トナーを得る方法が今日
広く実用かされている状況にある。
一般にかぶりのない高精細なカラー画像を得るには、
トナー中に着色剤が均一に分散している事、すなわち着
色剤粒子を出来るだけ微細、均一かつ安定な状態で樹脂
中に分散させる事が要求される。そのためには着色剤だ
けでなく、樹脂の組成や性質さらには互いの親和性、粒
度等に関する十分な情報を得ていなければならない。
一般に顔料粒子はそれ自体難分散性である場合が多く
顔料メーカーでも種々の表面処理により分散性の改良を
行なっているが、その対象用途は多種多様であり、一つ
の表面処理の方法が全てに有効とは限らない。また顔料
と媒体がいかに十分な親和性を有していても良好な分散
状態を得るためには、顔料の凝集をほぐし、強制的に樹
脂と混合させるための分散あるいは混練機の使用が不可
欠である。
前述した様に当該研究分野においては、顔料の分散に
熱ロール、エクストルーダーごとき混練機が多く用いら
れているが、カラートナーの場合は一般に前者のタイプ
の混練機を用いることが多く広く実用化されている。
今日カラートナー用に用いられている樹脂には、光透
過性、混色性、耐オフセット性等を考慮してポリエステ
ル系の低融点のバインダーを使わざるを得ない状況にあ
りエクストルーダーごとき押し出し型混練機では、十分
な剪断力がかかりにくく、満足し得る顔料分散が達成で
きない。
それに対して3本ロール混練では、はじめに顔料と樹
脂のみからなるマスターバッチを作りこれを混練、冷
却、粉砕し、再度3本ロールで練り、これに最終処方量
になるよう樹脂と電荷制御剤を加えさらに混練、冷却、
粉砕工程を数回繰り返すという作業方法を取り入れるこ
とによりポリエステルごとき低融点の樹脂へも難分散性
の顔料を良好に分散させている。
しかしながらこの方法は作業工程が複雑であるばかり
か、大容量の混練が困難である、バッチ間で分散にムラ
が有る、あるいは、トナー試作工程の連続化に際して不
利である等の幾つかの改良すべき問題点が残されている
状況にあった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、上述の如き問題点を解決した製造工
程が簡便な連続押し出し機で加熱混練して得られるカラ
ートナーを供給することにある。
すなわち本研究の目的は低融点のポリエステル系樹脂
に顔料を良好に分散したカラートナーであり、温湿度等
の環境に左右されにくく、つねに安定した摩擦帯電性を
有し、画像濃度が高く混色性に優れ、特にOHPでの透過
性に優れた負帯電性ポリエステルカラートナーの製造方
法を提供することにある。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明は、負帯電可能で体積平均粒径が30〜1000μm
のポリエステル樹脂を有する電気絶縁性樹脂と、正帯電
可能でその帯電量が3〜45μc/gであり、かつ一次粒径
が0.05〜5μmの顔料もしくは染料の着色剤とを混合
し、得られた混合物を連続押し出し機で加熱混練し、得
られた混練物を粉砕する工程を経て、(a)体積平均粒
径が6.0〜10.0μmであり、かつ、(b)100℃における
見掛け粘度が104〜5×105ポイズの範囲であり、90℃に
おける見掛け粘度が5×104〜5×106ポイズの範囲であ
る負帯電性ポリエステルカラートナーを製造することを
特徴とする負帯電性ポリエステルカラートナーの製造方
法に関する。
機械分散において、強力かつ効率の良い混練機を選ぶ
ことはもちろん重要であるが、いかに強力な混練機を使
用しても着色剤と樹脂との相溶性、親和性が悪ければ微
細化は進まないし、たとえ微粒子が得られたとしても不
安定な状態であれば再凝集し加えた機械エネルギーは、
全く浪費されてしまうという結果になる。
そこで本研究では負帯電可能な樹脂と、正帯電可能な
着色剤とを用いることにより良好な親和性を達成した。
すなわち本発明に用いる着色剤の帯電量は3〜45μc/g
の範囲であり、この範囲のものなら何らかの表面処理し
た着色剤であっても良い。着色剤の帯電量がこの範囲以
上であればトナーの負帯電性が相対的に落ち安定した帯
電がえられなくなり、また着色剤の帯電量がこの範囲以
下であれば樹脂との親和性が悪く原材料を混合する過程
で着色剤同士の再凝集、偏在が起こり目的のトナーが得
られない。
加えて本発明においては、樹脂と着色剤の粒径を限定
することによりさらに良好な分散を達成した。すなわ
ち、ポリエステル系樹脂の混合前の体積平均粒径が30〜
1000μm、着色剤の一次粒子径が0.05〜5μmの範囲に
ある。
用いる樹脂の粒径が1000μmを超える場合であれば、
いくら着色剤が細かくとも充分に混じり合うことはな
く、また30μm未満に微粉砕してから用いると、ナウタ
ーミキサー、ヘンシェルミキサー等でプレミックスする
際に融着を起こしやすく作業能率の低下を引き起こす。
好ましい樹脂の粒径は500μm以下より好ましくは50μ
〜150μの範囲にあることが望ましい。
また着色剤の一次粒子は小さいほど分散が良く隠ぺい
力が増大するが、一次粒子径が0.05μm未満であれば粒
子同士が凝集し易くより大きな第二次、三次粒子を形成
するためかえって好ましくない。
本発明においては上記のごとき凝集体を機械的シェア
ーを加えて粉砕し近一次粒子に近づけてから用いても良
く、また表面改質により凝集しずらい表面処理品の顔料
を用いても良い。
以上の結果これまでエクストルーダーごとき連続押し
出し型の混練機では充分混練できなかったポリエステル
ごとき低融点の樹脂にも着色剤を均一に分散することが
可能となり、トナー生産ラインの連続化に寄与した。加
えてこれまでの様なバッチ間での着色剤の偏在も少な
く、多量のトナーの生産を可能とした。
本発明のトナーの100℃及び90℃における見掛けの粘
度は、それぞれ104〜5×105ポイズ、5×104〜5×106
ポイズである。一般に樹脂に加える着色剤のフィラー効
果により、トナーは樹脂単体に比較して高粘度化にシフ
トする傾向があることが種々報告されているが、我々は
着色剤の分散性を高める程樹脂の粘度は高まる傾向にあ
ることを確認し、できたトナーの溶融粘度を規定するこ
とにより目的の高品位トナーをエクストルーダーごとき
混練機で入手できる様になった。
フルカラー画像の色味ならびに混色性の観点からトナ
ーの定着性というものはきわめて重要な因子である。
転写支持体上で多層にトナーが積層し、1回の定着で
混色を行ない、転写材上のトナー被覆量に応じて多種の
色を発現させるのであるから、顕微鏡下でトナー粒子が
判別しうる程度の悪い定着性であると、光に対し定着ト
ナー粒子が乱反射し、その結果彩度の低下した濁りのあ
る画像となり、ひいては色再現性の低下を招くことにな
る。
またOHPフィルムへの複写をした場合、定着性が悪い
と光の透過性が悪く、反射光ではほぼ希望の色調が再現
されているにもかかわらず、透過光では暗灰色となる場
合がある。
ただ定着性のみを考慮すると高温オフセット、定着ロ
ーラへの巻きつき、それを防止するための多量のオイル
を塗布する装置の具備による定着器の複雑化やコストア
ップを招く。さらに、はなはだしくは複写画像へのオイ
ル跡により品質の低下を招来することになる。
しかるに本発明は90℃における見掛け粘度が5×104
〜5×106ポイズ、好ましくは7.5×104〜2×106ポイ
ズ、より好ましくは105〜106ポイズであり、100℃にお
ける見掛け粘度は104〜5×106ポイズ、好ましくは104
〜3.0×105ポイズ、より好ましくは104〜2×105ポイズ
であることにより、フルカラートナーの定着性、混色性
及び耐高温オフセット性を保証するものである。
特に90℃における見掛け粘度P1と100℃における見掛
け粘度P2との差の絶対値が、2×105<|P2−P1|<4×1
06の範囲にあるのが好ましい。
本発明の実施上特に好ましい樹脂としてはスチレン−
アクリル酸エステル系樹脂、ポリエステル樹脂がある。
特に、次式 (式中Rはエチレンまたはプロピレン基であり、x,yは
それぞれ1以上の整数であり、かつx+yの平均値は2
〜10である。)で代表されるビスフェノール誘導体もし
くは置換体をジオール成分とし、2価以上のカルボン酸
又はその酸無水物又はその低級アルキルエステルとから
なるカルボン酸成分(例えばフマル酸、マレイン酸、無
水マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット
酸、ピロメリット酸など)とを少なくとも共縮重合した
ポリエステル樹脂がシャープな溶融特性を有するのでよ
り好ましい。
本発明の目的に適合する着色材としては下記の顔料又
は染料が挙げられる。
染料としては、例えばC.I.ダイレクトレッド1、C.I.
ダイレクトレッド4、C.I.アシッドレッド1、C.I.ベー
シックレッド1、C.I.モーダントレッド30、C.I.ダイレ
クトブルー15、C.I.ダイレクトブルー2、C.I.アシッド
ブルー9、C.I.アシッドブルー1、C.I.ベーシックブル
ー3、C.I.ベーシックブルー5、C.I.モーダントブルー
7等がある。
顔料としては、ナフトールイエローS、ハンザイエロ
ーG、パーマネントイエローNCG、パーマネントオレン
ジGTR、ピラゾロンオレンジ、ベンジジンオレンジG、
パーマネントレッド4R、ウオッチングレッドカルシウム
塩、ブリリアントカーミン3B、ファストバイオレット
B、メチルバイオレットレーキ、フタロシアニンブル
ー、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC
等がある。
好ましくは顔料としては、ジスアゾイエロー、不溶性
アゾ、銅フタロシアニン、染料としては塩基性染料、油
溶性染料が適している。
特に好ましくはC.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグ
メントイエロー15、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグ
メントレッド3、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメ
ントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメン
トブルー15、C.I.ピグメントブルー16、又は下記で示さ
れる構造式を有する、フタロシアニン骨格にカルボキシ
ベンズアミドメチル基を2〜3個置換したBa塩である銅
フタロシアニン顔料などである。
染料としては、C.I.ソルベントレッド49、C.I.ソルベ
ントレッド52、C.I.ソルベントレッド109、C.I.ベイシ
ックレッド12、C.I.ベイシックレッド1、C.I.ベイシッ
クレッド3bなどである。
その含有量としては、OHPフィルムの透過性に対し敏
感に反映するイエロートナーについては、結着樹脂100
重量部に対して12重量部以下であり、好ましくは0.5〜
7重量部が望ましい。
12重量部を超えると、イエローの混合色でありグリー
ン、レッド、又、画像としては人間の肌色の再現性に劣
る。
その他のマゼンタ、シアンのカラートナーについて
は、結着樹脂100重量部に対しては15重量部以下、より
好ましくは0.1〜9重量部以下が望ましい。
特に2色以上の着色剤を併用して用いる黒色トナーに
ついては20重量部以上の総着色剤量の添加はキャリアへ
のスペント化を生じやすくなるのみではなく、着色剤が
トナー表面に数多く露出することによるトナーのドラム
融着や、定着性の不安も増加させる。したがって、着色
剤の量は結着樹脂100重量部に対して3〜15重量部が好
ましい。
黒色トナーを形成するために好ましい着色剤の組合わ
せとしては、ジスアゾ系イエロー顔料、モノアゾ系レッ
ド顔料及び銅フタロシアニン系ブルー顔料の組合わせが
ある。各顔料の配合割合はイエロー顔料、レッド顔料及
びブルー顔料の比が1:1.5〜2.5:0.5〜1.5が好ましい。
本発明に係るトナーには、負荷電特性を安定化するた
めに、荷電制御剤を配合することも好ましい。その際ト
ナーの色調に影響をあたえない無色または淡色の負荷電
性制御剤が好ましい。負荷電制御剤としては、例えばア
ルキル置換サリチル酸の金属錯体(例えば、ジ−tert−
ブチルサリチル酸のクロム錯体または亜鉛錯体)の如き
有機金属錯体が挙げられる。負荷電制御剤をトナーに配
合する場合には、結着樹脂100重量部に対して、0.1〜10
重量部、好ましくは0.5〜8重量部添加するのが良い。
本発明のトナーの製造法は、前記した樹脂と着色剤な
らびに電荷制御剤とをそれぞれ秤量し、ヘンシェルミキ
サー、ナウターミキサー等でプレ混合した後、エクスト
ルーダーごとき連続押し出し型の混練機で充分混練し、
冷却後、ハンマーミル等で約1〜2mmに粗粉砕し次いで
エアージェット方式による微粉砕機で微粉砕し、さらに
得られた微粉砕物を本発明の粒度分布となる様に分級し
て目的のトナーを得るものである。
本発明に用いる着色剤含有微粒子の粒径は、体積平均
径で6〜10μmであり16.0μm以上の粗粒が体積分布で
1.0%以下であることが好ましい。
本発明に用いるトナーは粒径が細かいので、微小な静
電潜像に対するトナーの付着が忠実であり、静電潜像端
部のトナー付着の乱れが少ない。その結果、高解像度で
色再現性の良好な画像が得られる。特に、写真画像で
は、微小な潜像の集まりであるハーフトーン域が多く、
より一層、粒径の効果が表われ、良好な画像となる。
[実施例] 以下に本発明の実施例を説明する。尚「%」および
「部」は全て重量%、重量部を示す。
実施例1 上記化合物を秤量し最大周速50m/secとなるように高
速回転羽根を設定したヘンシェルミキサーにより充分予
備混合を行なった。この際、樹脂Aにはスピードミルに
て約140μに微粉砕したものを用い、フタロシアニン顔
料は帯電量が8μc/gで一次粒径0.1μmのものを用い
た。
上述の混合物を連続押し出し機で主軸回転300rpm、吐
出量80kg/h、吐出樹脂温143℃で混練し冷却後ハンマー
ミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、次いでエアー
ジェット方式による微粉砕機で微粉砕した。こうして得
られた微粉砕物を分級して、体積平均粒径8.1μmのシ
アントナーを得た。このトナーの見掛け粘度は90℃で5.
0×105ポイズ、100℃で3.8×104ポイズであった。
上記着色剤含有樹脂粒子100部に0.5重量部のコロイダ
ルシリカ(電子顕微鏡観察による一次粒径0.1〜0.2μ)
とBET法による比表面積が105m2/gのAl2O3を0.3重量部を
流動性付与剤ならびに帯電制御剤として均一に混合せし
めた後、混合後に存在する粗粒を100メッシュふるいお
よび200メッシュふるいを通して除去しシアントナーと
した。
次に、スチレン30%、メチルメタクリレート60%、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート10%からなる共重合
体Aを、重量平均粒径45μm、35μm以下4.2%、35〜4
0μm9.5%、74μm以上0.2%の粒度分布を有するCu−Zn
−Fe系フェライトキャリアに0.6重量%コーティングし
た後、前記共重合体Aとビニリデンフルオライド−テト
ラフルオロエチレン共重合体B(共重合モル比8:2)を3
0:70の重合比率でポリマーブレンドしたものを0.5重量
部コーティングしてキャリアとした。このときのキャリ
アの体積固有抵抗は2.1×1010Ωcmであった。
前記トナーとキャリアを6:94の割合で混合して現像剤
とした。
前記現像剤を使用し、CLC−1(キヤノン製)で−550
Vの帯電潜像電位、−180Vの露光潜像電位、周波数2000H
z、ピーク対ピーク値1800Vの交流電圧に−440Vの直流電
圧を重畳させて画出しを行ったところ、画像濃度が1.45
と高くかぶりのない高精細な画像が得られた。さらにこ
のシアントナーを用いて10000枚の耐久を行なってみた
ところ、画像濃度変動は0.10と小さく、加えて転写材と
してOHPフィルムを使用した場合も良好なトナーの透明
性を維持していた。その後、さらに耐久を続けても、遊
離顔料に伴うかぶりや、トナー飛散もなく、良好な画質
を維持し続けた。
実施例2 を秤量し実施例1と同様にして体積平均粒径8.2μmの
マゼンタトナーを得た。このマゼンタトナーの見掛け粘
度は90℃で3.7×105ポイズ、100℃で3.2×104ポイズで
あった。本実施例で用いたC.I.ソルベントレッド49、C.
I.ソルベントレッド52の一次粒径はともに0.3μmであ
り帯電量は5.2μc/g,8.0μc/gであった。
こうして得られたマゼンタトナーと実施例1で用いた
フェライトキャリアとを5:95の割合で混合して現像剤と
した。
本発明のマゼンタトナーのごとき染料タイプの着色剤
を用いた時は、実施例1で示したシアントナーの見掛け
粘度よりも低い値を示し、顔料タイプの着色剤を混練し
た時とは若干異なる傾向を示したがOHPフィルムでの透
明性も良好であり、かぶりのない画像が得られた。低温
低湿下での初期の帯電量が−41.2μc/gであり、1万枚
の耐久の後のそれが−38.6μc/gであることを考慮すれ
ば本マゼンタトナーの帯電安定性は良好である。
実施例3 実施例1で示した樹脂Aをビクトリーミルにて50μm
に粉砕したこととヘンシェルミキサーを用いるかわりに
ナウターミキサーを用いてプレミックスしたことを除い
て実施例1と同様にして体積平均粒径7.9μのシアント
ナーを得た。プレミックスにはナウターミキサーNX−1
(ホソカワミクロン製)を用い、混合した。
このトナーの見掛け粘度は90℃で5.0×105ポイズ、10
0℃で4.0×104ポイズであった。
実施例1と同様にして画出ししたところ、10000枚の
耐久の後もオリジナルカラーチャートを忠実に再現する
カラー画像が得られた。また、OHPフィルムにコピーし
た場合も、透明性に優れた画像が得られた。
実施例4 を秤量して実施例1と同様にして体積平均粒径7.9μの
イエロートナーを得た。C.I.ピグメントイエロー17の粒
子径は0.1μm、帯電量は5μc/gであった。得られたイ
エロートナーの90℃,100℃における見掛け粘度はそれぞ
れ4.8×105,3.8×104であり、混練により実施例1で示
したシアン並みに高粘度化にシフトした。
実施例1と同様にして画出ししたところ良好な画像が
長期の耐久においても得られ続けた。
比較例1 実施例1において連続押し出し機の回転数を120rpmに
おとした事を除いて同様にシアントナーを作ったところ
90℃,100℃の見掛け粘度が実施例1のシアントナーのそ
れと比較してかなり低く顔料分散に伴なう高粘度化の傾
向があまり見られず良好な顔料分散が達成できなかっ
た。
実際にできたシアントナーをホットプレート上で溶か
しこれを電子顕微鏡で観察したころ樹脂中に充分分散で
きなかったフタロシアニン顔料が多く観察され、実際に
このトナーで画出ししたところ画像濃度の低いかぶりの
多い画像が得られた。
比較例2 実施例3において樹脂Aをビクトリーミルにて粉砕せ
ず大きいままでナウターミキサーにて混合したところ、
充分な樹脂と顔料との混合が達成できず、できたトナー
は顔料の偏在が大きく(蛍光X線にてフタロシアニン顔
料中のCuを定量)評価に値するトナーにはなり得なかっ
た。
比較例3 実施例4において帯電量が−16μc/gのネガ性の顔料
(C.I.ピグメントイエロー14)を用いたことを除いて同
様にしてトナーを試作したところ、プレミックス時の樹
脂と顔料との親和性が悪く良好な顔料分散トナーが得ら
れなかった。
実施例5 比較例3で用いたネガ性の顔料(C.I.ピグメントイエ
ロー14)をN,N−ジメチルアミノエチルメタアクリレー
トで処理し、その帯電量を40μc/gに高めた表面処理顔
料(一次粒子径0.5μm)を用いることを除いて実施例
4と同様にして体積平均粒径7.8μmのイエロートナー
を得た。
表面処理により、樹脂と顔料との親和性も高まり良好
な顔料分散が達成し得た。
[発明の効果] 以上説明した通り、本発明によると、良質なカラート
ナーを容易に製造でき、高画質な画像を得る事ができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−130046(JP,A) 特開 昭63−128364(JP,A) 特開 昭63−128363(JP,A) 特開 昭63−301960(JP,A) 特開 昭63−73271(JP,A) 特開 昭59−33459(JP,A) 特開 昭60−159856(JP,A) 特開 昭62−30259(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 9/08 - 9/09

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】負帯電可能で体積平均粒径が30〜1000μm
    のポリエステル樹脂を有する電気絶縁性樹脂と、正帯電
    可能でその帯電量が3〜45μc/gであり、かつ一次粒径
    が0.05〜5μmの顔料もしくは染料の着色剤とを混合
    し、得られた混合物を連続押し出し機で加熱混練し、得
    られた混練物を粉砕する工程を経て、(a)体積平均粒
    径が6.0〜10.0μmであり、かつ、(b)100℃における
    見掛け粘度が104〜5×105ポイズの範囲であり、90℃に
    おける見掛け粘度が5×104〜5×106ポイズの範囲であ
    る負帯電性ポリエステルカラートナーを製造することを
    特徴とする負帯電性ポリエステルカラートナーの製造方
    法。
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