JP2759308B2 - 有機性廃水の処理方法及びその装置 - Google Patents
有機性廃水の処理方法及びその装置Info
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- JP2759308B2 JP2759308B2 JP26566392A JP26566392A JP2759308B2 JP 2759308 B2 JP2759308 B2 JP 2759308B2 JP 26566392 A JP26566392 A JP 26566392A JP 26566392 A JP26566392 A JP 26566392A JP 2759308 B2 JP2759308 B2 JP 2759308B2
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- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
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- Y02W10/10—Biological treatment of water, waste water, or sewage
Landscapes
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- Activated Sludge Processes (AREA)
- Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農産製造,水畜産製
造,醗酵工業,製薬工業,食品工業,化学工業等におけ
る廃水や都市下水、屎尿等の有機性廃水を生物学的に処
理して、富栄養化の原因となる窒素化合物及び有機物を
生物学的に除去させるための処理方法及びその装置に関
するものである。
造,醗酵工業,製薬工業,食品工業,化学工業等におけ
る廃水や都市下水、屎尿等の有機性廃水を生物学的に処
理して、富栄養化の原因となる窒素化合物及び有機物を
生物学的に除去させるための処理方法及びその装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の処理方法としては、一般
に、循環脱窒法及び間欠曝気法がよく知られている。
に、循環脱窒法及び間欠曝気法がよく知られている。
【0003】すなわち、循環脱窒法は、曝気により好気
状態に保持された硝化槽において、好気性微生物により
有機物を酸化分解させると共に硝化菌によりアンモニア
性窒素を硝化させ、嫌気状態に保持された脱窒槽におい
て、硝化槽から硝化液を循環供給させ、脱窒菌により硝
酸性窒素を窒素ガスに還元させることによって、廃水中
の有機物と窒素とを除去するものである。なお、処理水
は硝化槽から沈澱槽に導入されて汚泥分離され、その汚
泥の一部は脱窒槽に返送される。
状態に保持された硝化槽において、好気性微生物により
有機物を酸化分解させると共に硝化菌によりアンモニア
性窒素を硝化させ、嫌気状態に保持された脱窒槽におい
て、硝化槽から硝化液を循環供給させ、脱窒菌により硝
酸性窒素を窒素ガスに還元させることによって、廃水中
の有機物と窒素とを除去するものである。なお、処理水
は硝化槽から沈澱槽に導入されて汚泥分離され、その汚
泥の一部は脱窒槽に返送される。
【0004】また、間欠曝気法は、処理槽の廃水中への
曝気を間欠的に行なうことによって、好気状態と嫌気状
態とを交互に繰り返し、アンモニア性窒素を硝化,脱窒
するものである。なお、処理水は処理槽から沈澱槽に導
入されて汚泥分離され、その汚泥の一部は処理槽に返送
される。
曝気を間欠的に行なうことによって、好気状態と嫌気状
態とを交互に繰り返し、アンモニア性窒素を硝化,脱窒
するものである。なお、処理水は処理槽から沈澱槽に導
入されて汚泥分離され、その汚泥の一部は処理槽に返送
される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、循環脱窒法で
は、硝化液の一部が処理水と共に流出することから、脱
窒効率が頗る悪い(一般に、脱窒効率は60〜70%程
度である)。しかも、多量の硝化液を脱窒槽と硝化槽と
の間で循環させるために、ポンプ等の循環設備が必要と
なり、ランニングコストが高騰すると共に、二槽(脱窒
槽及び硝化槽)が必要となることとも相俟って、設備費
が極めて高くなる。また、汚泥を沈澱槽から脱窒槽に返
送させるため、汚泥管理が困難である。
は、硝化液の一部が処理水と共に流出することから、脱
窒効率が頗る悪い(一般に、脱窒効率は60〜70%程
度である)。しかも、多量の硝化液を脱窒槽と硝化槽と
の間で循環させるために、ポンプ等の循環設備が必要と
なり、ランニングコストが高騰すると共に、二槽(脱窒
槽及び硝化槽)が必要となることとも相俟って、設備費
が極めて高くなる。また、汚泥を沈澱槽から脱窒槽に返
送させるため、汚泥管理が困難である。
【0006】また、間欠曝気法では、廃水を処理槽に連
続供給させると、どうしても曝気停止時の嫌気状態にお
いてBODが上昇することになり、何らかのBOD除去
設備が必要となる。一方、これを回避するために処理槽
への廃水供給を間欠的に行なうと、廃水の間欠的な供給
設備が必要となることは勿論、処理量が低下するため処
理能力が大幅に低下する。また、嫌気状態においては、
廃水を攪拌しないと脱窒効率が著しく低下するため、攪
拌装置も必要となる。また、沈澱槽から処理槽への汚泥
返送が必要であり、汚泥管理が困難である。
続供給させると、どうしても曝気停止時の嫌気状態にお
いてBODが上昇することになり、何らかのBOD除去
設備が必要となる。一方、これを回避するために処理槽
への廃水供給を間欠的に行なうと、廃水の間欠的な供給
設備が必要となることは勿論、処理量が低下するため処
理能力が大幅に低下する。また、嫌気状態においては、
廃水を攪拌しないと脱窒効率が著しく低下するため、攪
拌装置も必要となる。また、沈澱槽から処理槽への汚泥
返送が必要であり、汚泥管理が困難である。
【0007】本発明は、このような問題を生じることな
く、有機性廃水の有機物・窒素除去処理を効果的に効率
よく行ないうる方法を提供すると共に、これを好適に実
施できる装置を提供することを目的とするものである。
く、有機性廃水の有機物・窒素除去処理を効果的に効率
よく行ないうる方法を提供すると共に、これを好適に実
施できる装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この課題を解決した本発
明の有機性廃水の処理方法は、有機性廃水の滞留領域に
好気性微生物及び通性嫌気微生物を担持させた固体粒子
群を配した状態で、廃水滞留領域への曝気を停止するこ
となく、その曝気空気量を増減制御することによって、
常時、廃水滞留領域に曝気による循環流を形成させなが
ら、廃水滞留領域を充分な好気状態と当該廃水滞留領域
における曝気箇所周辺領域を除く殆どの部分が嫌気状態
となる微好気状態とに交互に保持させることによって、
有機性廃水から有機物と窒素とを同時に除去するように
するものである。
明の有機性廃水の処理方法は、有機性廃水の滞留領域に
好気性微生物及び通性嫌気微生物を担持させた固体粒子
群を配した状態で、廃水滞留領域への曝気を停止するこ
となく、その曝気空気量を増減制御することによって、
常時、廃水滞留領域に曝気による循環流を形成させなが
ら、廃水滞留領域を充分な好気状態と当該廃水滞留領域
における曝気箇所周辺領域を除く殆どの部分が嫌気状態
となる微好気状態とに交互に保持させることによって、
有機性廃水から有機物と窒素とを同時に除去するように
するものである。
【0009】また、この方法を実施するための本発明の
有機性廃水の処理装置は、有機性廃水を所定時間滞留さ
せることができ、この有機性廃水の滞留領域に好気性微
生物及び通性嫌気性微生物を担持させた固体粒子群を配
した処理槽と、処理槽内の廃水滞留領域に常時曝気させ
る曝気機構と、曝気箇所の上方に配して廃水滞留領域に
設けられた筒状の循環流形成体と、廃水滞留領域を充分
な好気状態と当該廃水滞留領域における曝気箇所周辺領
域を除く殆どの部分が嫌気状態となる微好気状態とに交
互に維持すべく、曝気空気量を増減制御する制御機構
と、を具備しており、廃水滞留領域においては、曝気空
気が循環流形成体内を上昇して当該循環流形成外を下降
することによる循環流が形成されるように構成したもの
である。
有機性廃水の処理装置は、有機性廃水を所定時間滞留さ
せることができ、この有機性廃水の滞留領域に好気性微
生物及び通性嫌気性微生物を担持させた固体粒子群を配
した処理槽と、処理槽内の廃水滞留領域に常時曝気させ
る曝気機構と、曝気箇所の上方に配して廃水滞留領域に
設けられた筒状の循環流形成体と、廃水滞留領域を充分
な好気状態と当該廃水滞留領域における曝気箇所周辺領
域を除く殆どの部分が嫌気状態となる微好気状態とに交
互に維持すべく、曝気空気量を増減制御する制御機構
と、を具備しており、廃水滞留領域においては、曝気空
気が循環流形成体内を上昇して当該循環流形成外を下降
することによる循環流が形成されるように構成したもの
である。
【0010】
【作用】好気状態では、好気性微生物により、有機物の
酸化分解とアンモニア性窒素及び有機態窒素の硝化が進
行する。このとき、曝気空気による循環流により廃水と
固体微粒子との接触が充分に行なわれるから、上記硝化
処理が効果的に行なわれる。
酸化分解とアンモニア性窒素及び有機態窒素の硝化が進
行する。このとき、曝気空気による循環流により廃水と
固体微粒子との接触が充分に行なわれるから、上記硝化
処理が効果的に行なわれる。
【0011】また、微好気状態では、廃水滞留領域にお
ける曝気箇所周辺領域を除く殆どの部分が嫌気状態とな
るから、この嫌気性状態領域において、通性嫌気性微生
物により硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素が脱窒される。一
方、曝気箇所周辺領域では、該領域が好気状態となって
いることから、脱窒に用いられなかった余剰の有機物が
酸化分解されることになり、BODが上昇しない。しか
も、曝気を停止させた完全な嫌気状態ではなく、曝気空
気による循環流が形成された状態にあるから、格別の攪
拌装置を設けずとも、廃水と固体粒子との接触が充分に
行なわれて、脱窒効率が低下することがない。
ける曝気箇所周辺領域を除く殆どの部分が嫌気状態とな
るから、この嫌気性状態領域において、通性嫌気性微生
物により硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素が脱窒される。一
方、曝気箇所周辺領域では、該領域が好気状態となって
いることから、脱窒に用いられなかった余剰の有機物が
酸化分解されることになり、BODが上昇しない。しか
も、曝気を停止させた完全な嫌気状態ではなく、曝気空
気による循環流が形成された状態にあるから、格別の攪
拌装置を設けずとも、廃水と固体粒子との接触が充分に
行なわれて、脱窒効率が低下することがない。
【0012】したがって、このような好気状態と微好気
状態とを交互に繰り返すことによって、一の処理槽によ
り有機性廃水の有機物・窒素除去処理を極めて効率よく
行ないうる。しかも、上記した如く微好気状態において
BODが上昇しないことから、BOD除去設備を必要と
することなく、廃水の処理槽への連続供給が可能とな
り、安定した連続処理を行なうことができる。
状態とを交互に繰り返すことによって、一の処理槽によ
り有機性廃水の有機物・窒素除去処理を極めて効率よく
行ないうる。しかも、上記した如く微好気状態において
BODが上昇しないことから、BOD除去設備を必要と
することなく、廃水の処理槽への連続供給が可能とな
り、安定した連続処理を行なうことができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の構成を図1に示す実施例に基
づいて具体的に説明する。
づいて具体的に説明する。
【0014】先ず、本発明に係る処理装置の構成につい
て説明すると、この実施例の処理装置は、図1に示す如
く、有機性廃水処理槽1と曝気機構2と循環流形成体3
と制御機構4とを具備する。
て説明すると、この実施例の処理装置は、図1に示す如
く、有機性廃水処理槽1と曝気機構2と循環流形成体3
と制御機構4とを具備する。
【0015】処理槽1は上面開放状のもので、給水ライ
ン5からポンプ6により有機性廃水7aが供給されるよ
うになっており、処理槽1内における有機性廃水7aの
滞留領域7には、好気性微生物(例えば、有機物分解細
菌,アンモニア酸化細菌,亜硝酸酸化細菌等)及び通性
嫌気性微生物(例えば、脱窒菌等)を付着させた固体粒
子群8…が分散配合されている。固体粒子8としては、
0.2〜3.0mmの均一粒径のものを使用しておくこ
とが好ましい。固体粒子8の材質は、比重が1以上であ
って、上記微生物が付着できるものであればよく、天然
物,人工物,有機物,無機物(例えば、セラミックス,
活性炭,珪砂,ポリアクリルアミド,カラギーナン,塩
化ビニル等)の何れでもよい。固体粒子8…の添加量
は、処理槽1の容積つまり廃水滞留領域7の容積に応じ
て適宜に設定され、通常、当該容積の2〜10%(より
好ましくは3〜5%)とされる。なお、固体粒子8の形
状は任意であるが、比表面積の大きなものであることが
好ましく、この点で粒子表面は滑面よりも粗面としてお
くことが好ましい。
ン5からポンプ6により有機性廃水7aが供給されるよ
うになっており、処理槽1内における有機性廃水7aの
滞留領域7には、好気性微生物(例えば、有機物分解細
菌,アンモニア酸化細菌,亜硝酸酸化細菌等)及び通性
嫌気性微生物(例えば、脱窒菌等)を付着させた固体粒
子群8…が分散配合されている。固体粒子8としては、
0.2〜3.0mmの均一粒径のものを使用しておくこ
とが好ましい。固体粒子8の材質は、比重が1以上であ
って、上記微生物が付着できるものであればよく、天然
物,人工物,有機物,無機物(例えば、セラミックス,
活性炭,珪砂,ポリアクリルアミド,カラギーナン,塩
化ビニル等)の何れでもよい。固体粒子8…の添加量
は、処理槽1の容積つまり廃水滞留領域7の容積に応じ
て適宜に設定され、通常、当該容積の2〜10%(より
好ましくは3〜5%)とされる。なお、固体粒子8の形
状は任意であるが、比表面積の大きなものであることが
好ましく、この点で粒子表面は滑面よりも粗面としてお
くことが好ましい。
【0016】また、処理槽1の上部周囲には、槽壁の連
通孔1aを介して廃水滞留領域7に連通する溢流樋9が
設けられている。この溢流桶9の上部には溢流堰9aが
設けられていて、処理槽1に廃水7aを連続的に流入さ
せた場合に、廃水7aが流入量及び槽容積に応じて所定
時間滞留した上で溢流桶9から溢流排出されるようにな
っている。なお、溢流桶9の底壁面9bは連通孔1aに
向かう下り傾斜面とされていて、固体粒子8…が溢流水
と共に槽1外に排出されることがないように工夫されて
いる。
通孔1aを介して廃水滞留領域7に連通する溢流樋9が
設けられている。この溢流桶9の上部には溢流堰9aが
設けられていて、処理槽1に廃水7aを連続的に流入さ
せた場合に、廃水7aが流入量及び槽容積に応じて所定
時間滞留した上で溢流桶9から溢流排出されるようにな
っている。なお、溢流桶9の底壁面9bは連通孔1aに
向かう下り傾斜面とされていて、固体粒子8…が溢流水
と共に槽1外に排出されることがないように工夫されて
いる。
【0017】さらに、処理槽1には内筒10aを内装し
た沈澱槽10が併設されていて、処理槽1から溢流排出
された処理水7bを、処理水ライン11から内筒10a
内に導入して、汚泥7cを沈降分離した上、溢流部10
bから溢流排出させるようになっている。沈澱槽10の
底部には、沈降汚泥7cを排出するための汚泥排出ライ
ン12が接続されている。なお、沈澱槽10内には、必
要に応じて、固液分離効率を向上させるための接触材や
傾斜板を複数段配設するようにしてもよい。また、沈澱
槽10に代えて、各種分離膜,砂濾過器等の固液分離装
置を使用してもよい。
た沈澱槽10が併設されていて、処理槽1から溢流排出
された処理水7bを、処理水ライン11から内筒10a
内に導入して、汚泥7cを沈降分離した上、溢流部10
bから溢流排出させるようになっている。沈澱槽10の
底部には、沈降汚泥7cを排出するための汚泥排出ライ
ン12が接続されている。なお、沈澱槽10内には、必
要に応じて、固液分離効率を向上させるための接触材や
傾斜板を複数段配設するようにしてもよい。また、沈澱
槽10に代えて、各種分離膜,砂濾過器等の固液分離装
置を使用してもよい。
【0018】また、処理槽1には、適当なアルカリ溶液
13aを収容せる薬液槽13から薬液ライン14が導か
れていて、薬液ポンプ15によりアルカリ溶液13aを
廃水滞留領域7に注入させることによって、該領域7に
おけるpHを調整しうるようになっている。
13aを収容せる薬液槽13から薬液ライン14が導か
れていて、薬液ポンプ15によりアルカリ溶液13aを
廃水滞留領域7に注入させることによって、該領域7に
おけるpHを調整しうるようになっている。
【0019】曝気機構2は、処理槽1の底部中央に散気
管16を配置し、この散気管16に接続された送気ライ
ン17からブロワ18により空気を送り込むことによ
り、廃水滞留領域7に常時曝気させるようになってい
る。送気ライン17には流量制御弁19及び流量計20
が介設されていて、流量制御弁19の開度を制御するこ
とにより曝気空気量を調整しうるようになっている。な
お、散気管16としては、酸素供給能力の高い微細気泡
散気型のものを使用することが望ましい。
管16を配置し、この散気管16に接続された送気ライ
ン17からブロワ18により空気を送り込むことによ
り、廃水滞留領域7に常時曝気させるようになってい
る。送気ライン17には流量制御弁19及び流量計20
が介設されていて、流量制御弁19の開度を制御するこ
とにより曝気空気量を調整しうるようになっている。な
お、散気管16としては、酸素供給能力の高い微細気泡
散気型のものを使用することが望ましい。
【0020】循環流形成体3は筒状のもので、散気管1
6つまり曝気箇所の直上方領域を囲繞する状態で廃水滞
留領域7に配置されている。この循環流形成体3の存在
により、散気管16からの曝気空気21が形成体3内を
通過して水面へと浮上流動し、所謂エアリフト作用によ
り、形成体3外に下降流を生ぜしめ、廃水滞留領域7に
形成体3の内外を循環する循環流21aを形成させるよ
うになっている。
6つまり曝気箇所の直上方領域を囲繞する状態で廃水滞
留領域7に配置されている。この循環流形成体3の存在
により、散気管16からの曝気空気21が形成体3内を
通過して水面へと浮上流動し、所謂エアリフト作用によ
り、形成体3外に下降流を生ぜしめ、廃水滞留領域7に
形成体3の内外を循環する循環流21aを形成させるよ
うになっている。
【0021】制御機構4は、廃水滞留領域7の上部に配
置された溶存酸素量検出器であるDO計22と、DO計
22による検出値に基づいて流量制御弁20を制御する
プロセスコントローラ23とを具備し、一定のサイクル
をもって廃水滞留領域7が充分な好気状態と当該廃水滞
留領域7における曝気箇所周辺領域7´を除く殆どの部
分が嫌気状態となる微好気状態とに交互に維持されるよ
うにカスケード制御するものである。
置された溶存酸素量検出器であるDO計22と、DO計
22による検出値に基づいて流量制御弁20を制御する
プロセスコントローラ23とを具備し、一定のサイクル
をもって廃水滞留領域7が充分な好気状態と当該廃水滞
留領域7における曝気箇所周辺領域7´を除く殆どの部
分が嫌気状態となる微好気状態とに交互に維持されるよ
うにカスケード制御するものである。
【0022】すなわち、所定の好気運転時間T1 におい
ては、DO計22による検出値が予め設定された好気状
態維持値DO1 に維持されるように流量制御弁20を制
御して、廃水滞留領域7を充分な好気状態に保持する。
そして、好気運転時間T1 の経過後における所定の微好
気運転時間T2 においては、上記検出値が予め設定され
た微好気状態維持値DO2 に維持されるように流量制御
弁20を制御して、廃水滞留領域7を微好気状態に保持
する。爾後、かかる好気運転と微好気運転とが交互に繰
り返し行なわれる。このカスケード制御にあっては、上
記検出値が設定値DO1 ,DO2 より低下すると、流量
制御弁20の開度を大きくして曝気空気量を増大させる
が、循環流21aを形成させるに必要且つ充分な下限曝
気空気量(以下「曝気下限値」という)が設定されてい
て、如何なる場合にも、曝気空気量がこの曝気下限値よ
り減少しないように図っている。
ては、DO計22による検出値が予め設定された好気状
態維持値DO1 に維持されるように流量制御弁20を制
御して、廃水滞留領域7を充分な好気状態に保持する。
そして、好気運転時間T1 の経過後における所定の微好
気運転時間T2 においては、上記検出値が予め設定され
た微好気状態維持値DO2 に維持されるように流量制御
弁20を制御して、廃水滞留領域7を微好気状態に保持
する。爾後、かかる好気運転と微好気運転とが交互に繰
り返し行なわれる。このカスケード制御にあっては、上
記検出値が設定値DO1 ,DO2 より低下すると、流量
制御弁20の開度を大きくして曝気空気量を増大させる
が、循環流21aを形成させるに必要且つ充分な下限曝
気空気量(以下「曝気下限値」という)が設定されてい
て、如何なる場合にも、曝気空気量がこの曝気下限値よ
り減少しないように図っている。
【0023】また、上記プロセスコントローラ23は、
廃水滞留領域7の上部に配置されたpH計24からの信
号により薬液ポンプ15を発停制御して、廃水滞留領域
7のpHを一定値(6.0〜8.0)に保持しうるよう
になっている。
廃水滞留領域7の上部に配置されたpH計24からの信
号により薬液ポンプ15を発停制御して、廃水滞留領域
7のpHを一定値(6.0〜8.0)に保持しうるよう
になっている。
【0024】次に、以上のように構成された処理装置を
使用して、本発明の処理方法を具体的に説明する。
使用して、本発明の処理方法を具体的に説明する。
【0025】すなわち、廃水滞留領域7に好気性微生物
及び通性嫌気微生物を担持させた固体粒子群8…を配し
た状態で、給水ライン5から処理槽1に廃水7aを連続
供給させると共に、一定のサイクルをもって廃水滞留領
域7を好気状態と微好気状態とに交互に保持させるべ
く、溶存酸素(DO)を指標として曝気空気量を制御す
る。廃水滞留領域7における廃水7aの滞留時間は、給
水ライン5からの廃水供給量及び処理槽1の容積によっ
て任意に設定できるが、通常、廃水7aの性状(濃度)
に応じて5〜20時間に設定される。また、固体粒子8
…の添加量は、前述した如く、処理槽1に対する容積比
で2〜10%(より好ましくは3〜5%)となるように
設定される。なお、廃水滞留領域7の水温は、一般的に
生物学的処理できる最低水温(約12℃)以上であれば
よい。
及び通性嫌気微生物を担持させた固体粒子群8…を配し
た状態で、給水ライン5から処理槽1に廃水7aを連続
供給させると共に、一定のサイクルをもって廃水滞留領
域7を好気状態と微好気状態とに交互に保持させるべ
く、溶存酸素(DO)を指標として曝気空気量を制御す
る。廃水滞留領域7における廃水7aの滞留時間は、給
水ライン5からの廃水供給量及び処理槽1の容積によっ
て任意に設定できるが、通常、廃水7aの性状(濃度)
に応じて5〜20時間に設定される。また、固体粒子8
…の添加量は、前述した如く、処理槽1に対する容積比
で2〜10%(より好ましくは3〜5%)となるように
設定される。なお、廃水滞留領域7の水温は、一般的に
生物学的処理できる最低水温(約12℃)以上であれば
よい。
【0026】好気状態では、固体粒子8に付着せる好気
性微生物により、循環流21aによる攪拌作用と相俟っ
て、有機物の酸化分解とアンモニア性窒素及び有機態窒
素の硝化が効果的に行なわれる。この場合、好気状態維
持値DO1 は0.8mg/l以上に設定され、好気運転
時間T1 は、アンモニア性窒素濃度が1.0mg/l以
下となるように設定しておくことが好ましく、通常、1
5〜60分に設定される。また、廃水滞留領域7のpH
はアンモニア性窒素が亜硝酸化されることにより低下す
ると、これをpH計24が検知して、プロセスコントロ
ーラ23による薬液ポンプ15の起動制御が行なわれ
て、アルカリ溶液13aを処理槽1に注入する。これに
より廃水滞留領域7のpHは、生物学的処理に支障のな
い6.0〜8.0に維持される。
性微生物により、循環流21aによる攪拌作用と相俟っ
て、有機物の酸化分解とアンモニア性窒素及び有機態窒
素の硝化が効果的に行なわれる。この場合、好気状態維
持値DO1 は0.8mg/l以上に設定され、好気運転
時間T1 は、アンモニア性窒素濃度が1.0mg/l以
下となるように設定しておくことが好ましく、通常、1
5〜60分に設定される。また、廃水滞留領域7のpH
はアンモニア性窒素が亜硝酸化されることにより低下す
ると、これをpH計24が検知して、プロセスコントロ
ーラ23による薬液ポンプ15の起動制御が行なわれ
て、アルカリ溶液13aを処理槽1に注入する。これに
より廃水滞留領域7のpHは、生物学的処理に支障のな
い6.0〜8.0に維持される。
【0027】また、微好気状態では廃水滞留領域7にお
ける曝気箇所周辺領域7´を除く殆どの部分で嫌気状態
となるから、この嫌気性状態領域において、通性嫌気性
微生物により、循環流21aによる攪拌作用と相俟っ
て、硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素が効果的に脱窒され
る。一方、曝気箇所周辺領域7´では、該領域7´が好
気状態となっていることから、脱窒に用いられなかった
余剰の有機物が酸化分解されることになり、BODが上
昇しない。この場合、微好気状態維持値DO2 は0.2
mg/l以下に設定され、微好気運転時間T2 は、亜硝
酸性窒素が1.0mg/l以下となるように設定してお
くことが好ましく、通常、20〜120分に設定され
る。また、曝気下限値は、微好気状態においても曝気空
気21による循環流21aが形成されるように設定され
る。
ける曝気箇所周辺領域7´を除く殆どの部分で嫌気状態
となるから、この嫌気性状態領域において、通性嫌気性
微生物により、循環流21aによる攪拌作用と相俟っ
て、硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素が効果的に脱窒され
る。一方、曝気箇所周辺領域7´では、該領域7´が好
気状態となっていることから、脱窒に用いられなかった
余剰の有機物が酸化分解されることになり、BODが上
昇しない。この場合、微好気状態維持値DO2 は0.2
mg/l以下に設定され、微好気運転時間T2 は、亜硝
酸性窒素が1.0mg/l以下となるように設定してお
くことが好ましく、通常、20〜120分に設定され
る。また、曝気下限値は、微好気状態においても曝気空
気21による循環流21aが形成されるように設定され
る。
【0028】このように、比表面積の大きな固体粒子8
に好気性微生物と通性嫌気性微生物とを担持させて、こ
の微生物担体8…が存在する廃水滞留領域7を好気状態
と微好気状態とに交互に保持させることから、一の処理
槽1において有機物とアンモニア性窒素とを効率よく同
時に除去することができる。また、微生物が固体粒子8
に担持されて処理槽1外に流出しないことから、汚泥7
cを処理槽1に返送させる必要がなく、処理槽1での廃
水滞留時間が少なくて済むこととも相俟って、汚泥管理
が極めて容易となる。しかも、浮遊汚泥を用いる場合に
比して、微生物量が多いことから、高負荷運転が可能と
なる。また、硝化液を循環させる必要がないから、ポン
プ設備が不要となり、ランニングコストも低減できる。
さらに、攪拌装置やBOD除去設備も不要となるため、
一の処理槽1で有機物・窒素除去処理を行い得ることと
も相俟って、設備費が大幅に低減される。
に好気性微生物と通性嫌気性微生物とを担持させて、こ
の微生物担体8…が存在する廃水滞留領域7を好気状態
と微好気状態とに交互に保持させることから、一の処理
槽1において有機物とアンモニア性窒素とを効率よく同
時に除去することができる。また、微生物が固体粒子8
に担持されて処理槽1外に流出しないことから、汚泥7
cを処理槽1に返送させる必要がなく、処理槽1での廃
水滞留時間が少なくて済むこととも相俟って、汚泥管理
が極めて容易となる。しかも、浮遊汚泥を用いる場合に
比して、微生物量が多いことから、高負荷運転が可能と
なる。また、硝化液を循環させる必要がないから、ポン
プ設備が不要となり、ランニングコストも低減できる。
さらに、攪拌装置やBOD除去設備も不要となるため、
一の処理槽1で有機物・窒素除去処理を行い得ることと
も相俟って、設備費が大幅に低減される。
【0029】ところで、本発明の方法を実施するに当た
っては、予め、好気性微生物と通性嫌気性微生物とを固
体粒子8…に付着させて、かかる両微生物の共存する担
体付着微生物膜を形成しておくが、この微生物膜の形成
は、例えば、次のようにして行なうことができる。
っては、予め、好気性微生物と通性嫌気性微生物とを固
体粒子8…に付着させて、かかる両微生物の共存する担
体付着微生物膜を形成しておくが、この微生物膜の形成
は、例えば、次のようにして行なうことができる。
【0030】すなわち、硝化の進行した活性汚泥(混合
菌)と固体粒子8…とを配した処理槽1に、アンモニア
性窒素を含有し且つBODが80〜200mg/lであ
る有機性廃水7aを連続供給する。この供給量は、処理
槽1における廃水7aの滞留時間が24時間程度となる
ように設定する。そして、廃水滞留領域7をDO値が
2.0mg/l程度となる好気状態に1〜2ケ月間保持
させる。これによって、好気性微生物(有機物分解細
菌,アンモニア酸化細菌,亜硝酸酸化細菌等)を優先的
に固体粒子8に付着させる。しかる後、プロセスコント
ローラ23によるカスケード制御により、好気運転(D
O1 =2.0mg/l程度)と微好気運転(0<DO2
<0.2mg/l)とを一定時間交互に繰り返して、固
体粒子8に一部付着している通性嫌気性微生物(脱窒菌
等)を増殖させることによって、好気性微生物と通性嫌
気性微生物とが共存する担体付着微生物膜を得ることが
できる。なお、このような微生物膜の形成手法は、上記
した混合菌(活性汚泥)に代えて特定菌株を使用して行
なうことも可能であり、特定微生物付着担体を用いた有
用物質の生産にも適用できる。
菌)と固体粒子8…とを配した処理槽1に、アンモニア
性窒素を含有し且つBODが80〜200mg/lであ
る有機性廃水7aを連続供給する。この供給量は、処理
槽1における廃水7aの滞留時間が24時間程度となる
ように設定する。そして、廃水滞留領域7をDO値が
2.0mg/l程度となる好気状態に1〜2ケ月間保持
させる。これによって、好気性微生物(有機物分解細
菌,アンモニア酸化細菌,亜硝酸酸化細菌等)を優先的
に固体粒子8に付着させる。しかる後、プロセスコント
ローラ23によるカスケード制御により、好気運転(D
O1 =2.0mg/l程度)と微好気運転(0<DO2
<0.2mg/l)とを一定時間交互に繰り返して、固
体粒子8に一部付着している通性嫌気性微生物(脱窒菌
等)を増殖させることによって、好気性微生物と通性嫌
気性微生物とが共存する担体付着微生物膜を得ることが
できる。なお、このような微生物膜の形成手法は、上記
した混合菌(活性汚泥)に代えて特定菌株を使用して行
なうことも可能であり、特定微生物付着担体を用いた有
用物質の生産にも適用できる。
【0031】また、本発明の方法による廃水処理効果の
確認実験を行なった。すなわち、この実験では、廃水7
aとして表1に示す人工下水(ペプトン,グリコースを
主成分とする)を使用し、この廃水7aを通水量10.
42ml/minで容積5lの処理槽1に連続流入させ
つつ、前記両微生物を付着させた粒径0.5mmのセラ
ミックス担体8…の存在下で流量制御弁19を制御し
て、好気運転と微好気運転とを一定のサイクルで交互に
繰り返し行った。このときのBOD容積負荷は0.33
Kg/m3 ・日であり、窒素負荷は0.107Kg/m
3 ・日であり、処理槽1内における廃水滞留時間は8時
間であった。またセラミックス担体8…の添加量(容積
比)は、処理槽1の容積に対して5%とした。また、好
気運転ではDO1 =2.0mg/l,T1 =25分と
し、微好気運転ではDO2 =0.2mg/l,T1 =4
5分とした。また、曝気下限値は0.2l/minとし
た。また、廃水滞留領域7の水温は20℃に維持し、p
Hは6.8以上に維持した。
確認実験を行なった。すなわち、この実験では、廃水7
aとして表1に示す人工下水(ペプトン,グリコースを
主成分とする)を使用し、この廃水7aを通水量10.
42ml/minで容積5lの処理槽1に連続流入させ
つつ、前記両微生物を付着させた粒径0.5mmのセラ
ミックス担体8…の存在下で流量制御弁19を制御し
て、好気運転と微好気運転とを一定のサイクルで交互に
繰り返し行った。このときのBOD容積負荷は0.33
Kg/m3 ・日であり、窒素負荷は0.107Kg/m
3 ・日であり、処理槽1内における廃水滞留時間は8時
間であった。またセラミックス担体8…の添加量(容積
比)は、処理槽1の容積に対して5%とした。また、好
気運転ではDO1 =2.0mg/l,T1 =25分と
し、微好気運転ではDO2 =0.2mg/l,T1 =4
5分とした。また、曝気下限値は0.2l/minとし
た。また、廃水滞留領域7の水温は20℃に維持し、p
Hは6.8以上に維持した。
【0032】そして、処理槽1から溢流排出された処理
水7bを採取して分析したところ、BOD,TOC,T
−N及びこれらの除去率は表1に示す如くであった。こ
の実験結果から、本発明の方法によれば、廃水処理を極
めて効果的に行いうることが確認された。
水7bを採取して分析したところ、BOD,TOC,T
−N及びこれらの除去率は表1に示す如くであった。こ
の実験結果から、本発明の方法によれば、廃水処理を極
めて効果的に行いうることが確認された。
【0033】
【表1】
【0034】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の基本原理を逸脱しない範囲におい
て適宜に改良・変更することができる。例えば、上記実
施例では、曝気空気量を溶存酸素を指標として制御する
ようにしたが、上記制御機構4においてDO計22に代
えてORP計を使用し、曝気空気量を酸化還元電位を指
標として制御するようにしてもよい。また、上記実施例
では、薬液槽13,薬液ポンプ15等からなるアルカリ
溶液注入手段を設けて、廃水滞留領域7のpHを調整,
維持しうるようにしたが、廃水7a中のアンモニア性窒
素濃度が低く、完全硝化しても廃水滞留領域7のpHが
6.0未満とならない場合には、かかるアルカリ溶液注
入手段はこれを設けておく必要はない。
のではなく、本発明の基本原理を逸脱しない範囲におい
て適宜に改良・変更することができる。例えば、上記実
施例では、曝気空気量を溶存酸素を指標として制御する
ようにしたが、上記制御機構4においてDO計22に代
えてORP計を使用し、曝気空気量を酸化還元電位を指
標として制御するようにしてもよい。また、上記実施例
では、薬液槽13,薬液ポンプ15等からなるアルカリ
溶液注入手段を設けて、廃水滞留領域7のpHを調整,
維持しうるようにしたが、廃水7a中のアンモニア性窒
素濃度が低く、完全硝化しても廃水滞留領域7のpHが
6.0未満とならない場合には、かかるアルカリ溶液注
入手段はこれを設けておく必要はない。
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、一の処理槽において、好気運転と微好気運転
とを交互に繰り返すことにより、固体粒子に担持させた
好気性微生物及び通性嫌気性微生物による有機性廃水の
有機物・窒素除去処理を効果的に行なうことができる。
によれば、一の処理槽において、好気運転と微好気運転
とを交互に繰り返すことにより、固体粒子に担持させた
好気性微生物及び通性嫌気性微生物による有機性廃水の
有機物・窒素除去処理を効果的に行なうことができる。
【0036】また、微生物が固体粒子に担持されている
ため、微生物の処理槽外への流出がないことから、汚泥
を処理槽に返送させる必要がなく、汚泥管理が容易とな
る。しかも、浮遊汚泥を用いる場合に比して、微生物量
が多く、高負荷運転が可能となる。
ため、微生物の処理槽外への流出がないことから、汚泥
を処理槽に返送させる必要がなく、汚泥管理が容易とな
る。しかも、浮遊汚泥を用いる場合に比して、微生物量
が多く、高負荷運転が可能となる。
【0037】しかも、微好気運転においても、曝気空気
による循環流が形成されるようにするから、格別の攪拌
装置を設けずとも、脱窒効率が低下することがない。ま
た、微好気運転においては、廃水滞留領域の大半が嫌気
状態となっているが、曝気が停止されておらず、曝気箇
所周辺領域では好気状態にあり、好気性微生物による余
剰有機物の酸化分解が行なわれるから、廃水を処理槽に
連続供給させた場合にもBODは上昇しない。したがっ
て、廃水の連続処理が可能となり、処理効率を向上させ
得る。
による循環流が形成されるようにするから、格別の攪拌
装置を設けずとも、脱窒効率が低下することがない。ま
た、微好気運転においては、廃水滞留領域の大半が嫌気
状態となっているが、曝気が停止されておらず、曝気箇
所周辺領域では好気状態にあり、好気性微生物による余
剰有機物の酸化分解が行なわれるから、廃水を処理槽に
連続供給させた場合にもBODは上昇しない。したがっ
て、廃水の連続処理が可能となり、処理効率を向上させ
得る。
【0038】また、攪拌装置,BOD除去設備,硝化液
循環設備を設けておく必要がないことから、一の処理槽
で有機物・窒素除去処理を行い得ることとも相俟って、
設備費,運転費を大幅に削減することができる。
循環設備を設けておく必要がないことから、一の処理槽
で有機物・窒素除去処理を行い得ることとも相俟って、
設備費,運転費を大幅に削減することができる。
【図1】本発明に係る有機性廃水の処理装置の一実施例
を示す断面図である。
を示す断面図である。
1…処理槽、2…曝気機構、3…循環流形成体、4…制
御機構、5…給水ライン、7…廃水滞留領域、7´…曝
気箇所周辺領域、7a…有機性廃水、7b…処理水、7
c…汚泥、8…固体粒子、11…処理水ライン、16…
散気管、17…送気ライン、19…流量制御弁、21…
曝気空気、21a…循環流、22…DO計、23…プロ
セスコントローラ。
御機構、5…給水ライン、7…廃水滞留領域、7´…曝
気箇所周辺領域、7a…有機性廃水、7b…処理水、7
c…汚泥、8…固体粒子、11…処理水ライン、16…
散気管、17…送気ライン、19…流量制御弁、21…
曝気空気、21a…循環流、22…DO計、23…プロ
セスコントローラ。
Claims (2)
- 【請求項1】 有機性廃水の滞留領域に好気性微生物及
び通性嫌気微生物を担持させた固体粒子群を配した状態
で、廃水滞留領域への曝気を停止することなく、その曝
気空気量を増減制御することによって、常時、廃水滞留
領域に曝気による循環流を形成させながら、廃水滞留領
域を充分な好気状態と当該廃水滞留領域における曝気箇
所周辺領域を除く殆どの部分が嫌気状態となる微好気状
態とに交互に保持させることによって、有機性廃水から
有機物と窒素とを同時に除去するようにしたことを特徴
とする有機性廃水の処理方法。 - 【請求項2】 有機性廃水を所定時間滞留させることが
でき、この有機性廃水の滞留領域に好気性微生物及び通
性嫌気性微生物を担持させた固体粒子群を配した処理槽
と、処理槽内の廃水滞留領域に常時曝気させる曝気機構
と、曝気箇所の上方に配して廃水滞留領域に設けられた
筒状の循環流形成体と、廃水滞留領域を充分な好気状態
と当該廃水滞留領域における曝気箇所周辺領域を除く殆
どの部分が嫌気状態となる微好気状態とに交互に維持す
べく、曝気空気量を増減制御する制御機構と、を具備し
ており、廃水滞留領域においては、曝気空気が循環流形
成体内を上昇して当該循環流形成外を下降することによ
る循環流が形成されるように構成したことを特徴とする
有機性廃水の処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26566392A JP2759308B2 (ja) | 1992-10-05 | 1992-10-05 | 有機性廃水の処理方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26566392A JP2759308B2 (ja) | 1992-10-05 | 1992-10-05 | 有機性廃水の処理方法及びその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06114392A JPH06114392A (ja) | 1994-04-26 |
JP2759308B2 true JP2759308B2 (ja) | 1998-05-28 |
Family
ID=17420266
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26566392A Expired - Fee Related JP2759308B2 (ja) | 1992-10-05 | 1992-10-05 | 有機性廃水の処理方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2759308B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006289311A (ja) * | 2005-04-14 | 2006-10-26 | Japan Organo Co Ltd | 排水の処理方法 |
JP4804888B2 (ja) * | 2005-11-18 | 2011-11-02 | 住友重機械工業株式会社 | 粒状微生物汚泥生成方法 |
KR101088105B1 (ko) * | 2008-04-28 | 2011-11-30 | 포항공과대학교 산학협력단 | 나선형 구조물이 구비된 생물막 반응기 및 이를 이용한수처리장치 |
CN112566715B (zh) * | 2019-07-25 | 2024-04-30 | 环保视野株式会社 | 废水处理装置和废水处理方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2609192B2 (ja) * | 1992-03-18 | 1997-05-14 | 株式会社荏原製作所 | 有機性汚水の生物学的脱リン硝化脱窒素処理方法 |
-
1992
- 1992-10-05 JP JP26566392A patent/JP2759308B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06114392A (ja) | 1994-04-26 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |