JP2759215B2 - 水性インキ - Google Patents

水性インキ

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、筆記用具、記録機械用、スタンプ用、印刷
用等に供する水性インキの耐乾燥性の向上に関するもの
である。
(従来の技術) 水性インキの場合、その水分が蒸発すると、例えば、
筆記具先端やインクジェット式記録計のノズル先端等に
おいて、インキ中の溶解物や混合物が乾燥固化して、目
詰まりを起し、再筆記又再記録に支障が生じる弊があ
る。そのため、従来は、多価アルコールもしくはホルム
アミド等の潤滑剤や、多価アルコールもしくはその誘導
体、ピロリドンもしくはその誘導体、テトラヒドロフル
フラールアルコール、4−メトキシ−4−メチルペンタ
ン−2オン、P−トルエンスルホンアミドのエチレンオ
キサイド付加物、チオジエタノール、アルカノールアミ
ン等の難揮発性の染料可溶化剤もしくは染料溶解助剤な
どを添加することが提案されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら上記の各添加剤は、乾燥防止効果が不十
分であったり、毒性を有して添加物として不適当であっ
たり、インキ粘度を増大する弊があったりして、満足で
きる水性インキを得ることができなかった。そこで本発
明は、耐乾燥性にすぐれ、且つ安全で、然も粘度が上昇
することのない水性インキの提供を目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本発明における水性イン
キは、水と着色剤を少なくとも含む水性インキ組成物中
に、マルチトール又はマルチトールを主要成分とする還
元麦芽糖を0.5〜70重量%添加してなるものである。
尚、本発明の水性インキ組成物中には、他の所要な水
溶性有機溶剤を一種単独で、もしくは複数種類組み合せ
て添加することも可能である。
(作 用) 本発明において水性インキ組成物中に添加するマルチ
トール(還元麦芽糖にも主要成分として含まれている)
は、食用甘味料としても一般に用いられている毒性的に
全く安全な糖類で、水に対する溶解性が極めてすぐれて
おり、高濃度及び低温でも結晶化せずインキ組成物中に
多量添加しても粘度をそれ程上昇させることがなく(例
えば全インキ組成物中70重量%程度まで含有させても筆
記具インキとしての実用的粘度の範囲を逸脱することが
ない)、又、極めてすぐれた水分保持性を有するという
特性がある。マルチトールは、還元麦芽糖水あめその他
のマルチトールを主要成分として含有する糖アルコール
(糖類)混合物なども有効に使用できる。このマルチト
ールの特性によってマルチトールを含んだ水性インキ
は、安全で、粘度を上昇させるような弊を生じることな
く、耐乾燥性を向上せしめることが可能となる。尚、マ
ルチトールは一般的に用いられているインキ組成物質に
対し影響を与えず、インキ中の水素イオン濃度などを変
化させることもないので、アニオン及びカチオン性の物
質に対しても悪影響を及ぼさず従って着色剤としては全
ての水溶性染料及び有機もしくは無機顔料の中から任意
に選択できる利点がある。
(実施例) 実施例1乃至実施例5の組成を下記の表1に示す。
尚、単位は重量%である。
又、比較例1乃至比較例5の組成を下記の表2に示
す。単位は同じく重量%である。
上記の組成によって調製した各実施例と各比較例のイ
ンキの粘度を測定し、又、各インキを一般的な市販の筆
記具に充填してキャップを外したまま放置して初筆かす
れが生じるまでの日時を測定(2時間、4時間、16時
間、及び24時間経過した時点でそれぞれ観察し、それ以
後は1日毎に観察する方法を採った)し、更に3日経過
後のペン先の状態(染料などの結晶がペン先に析出して
いるかどうか)を観察した。なお、表3及び表4の筆記
具が油性ボールペンとは、油性ボールペン用の形態を持
つ筆記具に各実施例の水性インキを充填したものであ
る。その結果は下記の表3、及び表4の通りである。
以上の実施例から、本発明に従ってマルチトールを0.
5〜70重量%添加した水性インキを用いた水性ペンは、
水性インキの保湿性に優れ、ペン先の結晶析出を防止す
ると共に、初筆かすれの発生を防止する効果が大である
ことが確認された。
次に、このマルチトールの水性インキにおける保湿性
の大きさを確認するために、他の糖アルコールの場合と
比較した。
(ベースインキの作成) 先ず、下記成分を横型ビーズミルで30分間混練した
後、遠心分離して粗大粒子を除去して青インキベースを
作成した。
青色404号(法定色素:癸巳化成(株)製) 7.0重量部 ジョンクリル62(スチレンアルリル酸34% アンモニア
中和水溶液;ジョッンソン(株)商品名) 7.0重量部 オレイン酸カリウム 0.5重量部 尿素 1.0重量部 1,2−ベンズイソチアゾリン3−ワン 0.1重量部水 64.4重量部 合計 80.0重量部 (試験1) 青ベースインキ80重量部に、下記4種類; マルチトール(東京化成工業(株)製;試薬) ソルビットAo(サンエイ糖化(株)製ソルビトール
99%) ダイヤトールL(サンエイ糖化(株)製;糖アルコ
ールの混合品;四糖類以上を主成分とし、3種類以上の
糖アルコール80%) の糖アルコールを20重量部加え、小型シャーレに約1gを
秤量し、気温25℃、相対湿度60%の恒温恒湿室に放置
し、3日後、7日後に、それぞれ重量測定して、重量
(水)の減量値を測定した。
結果を表5に示す(増量した場合には、減量値はマイ
ナス(−)になる)。
表5に見られるように、吸湿性があるとして知られる
各種の糖アルコールを添加した水性インキにおいても、
必ずしも保湿性が優れているとはかぎらない。ソルビッ
トを添加した水性インキでは減量が少なく、一定の保湿
性が認められるが、また十分ではない。これに対して、
マルチトールを添加した水性インキでは、減量はなく、
むしろ増量しており、その保湿効果が極めて高く、他の
糖アルコールの場合と全く異なるものであることが確認
された。
(試験2) 作成した青インキベース80重量部にエチレングリコー
ル10重量部とグリセリン5重量部を加え、ブランクとし
て精製水を加え、また実施例としてマルチトールを主成
分とするアマルティ(東和化成工業(株)製;マルチア
とール93%の糖アルコール混合品)、比較例としてソル
ビットAo(前出)を加えて、ボールペンのリフィールに
組立てた。インキ充填量は1本当たり各1.0gとし、イン
キ追従体には、KF96−3000CS(ジメチルポリシロキサ
ン;信越化学工業(株)製)97重量部にアエロジル#20
0(微細シリカ;日本アエロジル(株)製)3重量部を
混練したものを用いた。
このボールペンのリフィールを、群馬県藤岡市で9月
25日〜10月4日の9日間、室温と、50℃乾燥条件下に放
置し、揮発減量を測定した。
結果を表6に示す。測定は10本の合計値で比較し、ブ
ランクの揮発減量値を100とした(平均値と同じにな
る)。揮発減量値は数値が小さいほど、ボールペンにお
ける糖アルコールの添加による保湿効果が高いと判断さ
れる。
表6から、水性インキをボールペンに充填した場合の
保湿効果において、ソルビトールは高温ではいくらか効
果があるものの、室温ではブランクと差がないかむしろ
ブランクより減量値が大きくなっている。ここで、9月
末〜10月初旬の藤岡市は25℃、湿度60%の試験1の条件
に近いので、ダイヤトールLでは、ソルビトールの場合
より悪い結果になると予想される。これに対して、マル
チトールを主成分とする場合には、室温及び高温のいず
れの場合にも、ブランク及びソルビトール添加の場合よ
り保湿効果が優れていることが確認された。
以上の試験1及び試験2から、吸湿性を有する糖アル
コールであっても水性インキに添加して保湿効果を奏す
るとはかぎらないが、マルチトールは他の糖アルコール
と比較して、突出した保湿性能を水性インキに付与する
ことが確認される。
(発明の効果) 本発明の水性インキは上記の通りであり、極めて安全
で、また、上記実施例の試験結果からも明らかなよう
に、粘度が上昇する弊が生ずることなく、耐乾燥性が極
めて向上する効果がある。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水と着色剤を少なくとも含む水性インキ組
    成物中にマルチトールを0.5〜70重量%添加してなる水
    性インキ。
  2. 【請求項2】水と着色剤を少なくとも含む水性インキ組
    成物中に還元麦芽糖を0.5〜70重量%添加してなる水性
    インキ。
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