JP2759101B2 - ブリキばさみ - Google Patents

ブリキばさみ

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JP2759101B2 JP4237762A JP23776292A JP2759101B2 JP 2759101 B2 JP2759101 B2 JP 2759101B2 JP 4237762 A JP4237762 A JP 4237762A JP 23776292 A JP23776292 A JP 23776292A JP 2759101 B2 JP2759101 B2 JP 2759101B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】この発明は、薄鋼板、例えばブリキ板、
トタン板、ステンレス薄板等を切断加工するための、所
謂ブリキばさみの新規な構造に係わるものであり、切断
加工に際し、切断されていく薄鋼板が、左右とも略直線
状に残置されるようにすることを主な目的として開発、
完成した有用なブリキばさみを提供しようとするもので
ある。
【0002】
【従来技術】建築物における屋根、外壁といった外回り
造作や、厨房設備等の水廻りを中心とした内部造作は勿
論のこと、広告看板、各種機械装置のカバーケース、シ
ョーウインドウケース等、各方面に薄鋼板が採用されて
おり、工場での機械切断によって加工するものを除き、
伝統的な工具である「ブリキばさみ」を駆使した職人的
な切断加工が今でも実施されている。このブリキばさみ
は、図6の使用状態を示す平面図、図7の同側面図の中
に示されているものが伝統的な構造のものであって、こ
の例の右手使用用のものでは、ハンドルJ1,J4が、
上刃J3、下刃J6の噛合せ交叉ポイントと支軸部J7
とを結ぶ線の延長線から右側に逸れ、切断されていく薄
鋼板Sの切り口が、親指に掛からないように工夫され、
切断加工を進めてハンドルを握る手Hが、切り離された
薄鋼板左右片間に入っていっても、図面左側に切り離さ
れていく片S1だけは、図6から理解されるように、略
水平状態に残っていても全く親指に掛かる虞はなく、し
たがって、その切り口で操作手Hを傷付けることがない
ようになっている。
【0003】一方、切断加工が進んで図面右側に切り離
されていく片S2は、図6の平面図からも理解されるよ
うに、ハンドルを握る操作手(右手)Hが噛合せ面から
右側にズラしてある結果、略水平状態に右片S2が残置
してしまうと、当然その右片切断部分にぶつかり、切断
作業を進める上で邪魔になると同時に、その切り口で怪
我をしてしまう危険性に晒されるため、図7の側面図の
ように、切り離されていく右片S2、手Hよりも下に反
り返らせるようにした特殊な加工操作が常に必要とな
る。このような加工操作には、それなりの熟練を必要と
すると共に、何よりも大きな弊害として、切り離されて
いく片1,S2が必ず大きく湾曲変形したものとなって
しまうと共に、湾曲しながらの切断加工時の切断加工1
ストローク毎に変形癖が付いてしまい、切り口に波打ち
現象を生じてしまうことになるという極めて厄介な問題
を抱えることである。
【0004】したがって、それら所定の大きさ、形状に
切断処理した薄鋼板片S1,S2は、所定箇所に採用す
る前処理工程として、常にその大きな湾曲変形を矯正す
る作業に加え、その大きな湾曲の中に残る不規則な波打
ち現象に起因する歪みの除去作業を必要とすることにな
る。これらの作業は、基本的に無駄な作業内容であるこ
とに相違なく、無くすことができるとすれば勿論それに
越したことはなく、その結果、作業効率を高めるという
経済効果に繋がることは言うまでもないが、しかし、こ
の湾曲変形の矯正と細かい歪みの除去とを完壁に実施す
ること自体殆ど不可能に近いことであり、したがって、
切断加工過程でそれらを回避する意図といえば、単に経
済効果を高めるという狙いに止どまらず、むしろ、矯
正、除去作業を完壁に実施する困難さを回避して加工薄
鋼板の商品価値を高めるためにあるというべきであろ
う。
【0005】即ち、湾曲変形を矯正する作業と歪み現象
を除去する作業とは、機械加工によって実施することは
先ず有り得ず、殆どが作業者の手作業で実施されること
となるが、この手作業で、切断された薄鋼板を元の完壁
な平滑面に戻すことは全く不可能であり、多かれ少なか
れ、板面に微妙な歪みを多数残してしまうことになる。
最近のように、薄鋼板としてステンレス薄板が、様々な
理由で多用される時代では、その素材が見事な鏡面を呈
していてこそ価値があり、その鏡面の僅かな歪みでも商
品価値を落とす結果に繋がってしまうため、少し前の時
代のように、多少の歪みが残っていてもそれほど目立つ
ことのなかったカラートタン板の切断加工等の場合と違
って、この切断加工時の変形を極力少なくし、その後の
矯正作業を省くことができるようにするという課題は、
極めて重要な課題として広く認識されている。この発明
は、以上のような時代のニーズに応えるべく、永年の経
験を元に、鋭意開発、研究を継続してきた結果、遂にそ
の成果を得るに至ったものであり、以下において、その
構成を詳細且つより具体的に説示するものである。
【0006】
【発明の構成】図面に示す代表的な実施例からも理解さ
れるように、この発明のブリキばさみは、基本的に次の
ような構成を要旨とするものである。即ち、操作手にお
ける親指以外の指が分担する略直線状の他指ハンドル
と、操作手における親指が分担する前端側を大きく下方
に向けて湾曲させた親指ハンドルとを、夫々支軸部にお
いてピボット止めして交叉させた上、他指ハンドルの支
軸部から先には、上刃基部に一体的であって、且つ親指
ハンドルへの重ね合せ側と同一方向側に上刃嵌合凹部を
刻設してなる上刃用の刃台部が、その上刃基部に繋がる
部分を支軸部から下方側にズラし、その位置から先端側
を刃先上がり状となる如く形成され、当該上刃嵌合凹部
に上刃を着脱自在に固定する一方、親指ハンドルの支軸
部から先には、上刃との噛合せに必要となる長さ分だけ
真下方向に延ばした下刃基部に続けて、支軸部の軸着金
具軸線方向であって、且つ他指ハンドル重ね側に向けて
略直角且つ水平状に屈曲させて噛合せ逃げ代部を形成す
ると共に、該噛合せ逃げ代部に一体的であって、且つ噛
合せ逃げ代部の屈曲方向に直交した方向で、親指ハンド
ルと反対方向を先端側とし、下刃基部に面する側には下
刃嵌合凹部を刻設して下刃用の刃台部が形成され、当該
下刃嵌合凹部に下刃を着脱自在に固定し、なお且つ、こ
れら下刃と上刃との噛み合わせ線の延長上に、親指ハン
ドルおよび他指ハンドルの各軸芯部分が略合致した構造
となるよう、支軸部と各ハンドルとの間を噛合せ逃げ代
部屈曲形成方向に夫々屈曲矯正したブリキばさみとする
ものである。
【0007】他指ハンドルは、親指以外の指、即ち、人
指し指、中指、薬指、小指の4本全てか、その中の何本
かで操作を分担する側のハンドルであって、主要な部分
は略直線状であり、その前端側に、ピボット等支軸とな
る軸着金具を挿通して、後述の親指ハンドルとの間の開
閉動を果たすための支軸部が形成されると共に、後端側
は、直線状のままで止めるか、あるいは、必要に応じて
後端側を下方から前方にUターン状に折り返し、断ちば
さみに採用される弓形のハンドルのような形状のものと
することもできる。
【0008】他指ハンドルの前端側は、支軸部から先を
更に延長して上刃基部に形成された上、更にその先端側
に上刃が形成されるが、この上刃は、その刃尻が支軸部
から下方側にやや大き目、例えば2〜3センチ前後の値
となるようにズレた位置から次第に刃先側を斜め上方に
上向けていくようにした刃先上がり状となるようにして
形成されなければならない。そのため、上刃基部から前
方側に、略形成すべき上刃の姿勢、形状と略同様にした
上刃嵌合凹部の刻設された刃台部を一体形成し、別体に
形成した上刃を該刃台部の嵌合凹部に適宜ネジ止めその
他の脱着自在手段で一体化し、所定の姿勢の上刃が、使
用によって磨耗してしまい、切断加工に支障を来すに至
った段階で、適宜新しい上刃に交換、使用できるような
構造のものとする。
【0009】親指ハンドルは、操作手における親指が分
担、操作する側のハンドルであり、略直線状の把持部に
続く前端側を大きく下方に向けて湾曲させた上、支軸部
を形成し、該支軸部に、上記した他指ハンドルの支軸部
を重ね、両者間をピボット等支軸となる金具で軸着する
ことにより、親指ハンドルと他指ハンドルとの開閉動操
作が実施されるようにすると共に、後端側の形状は、上
記他指ハンドルの場合同様、端に直線状のままで止める
か、あるいは、必要に応じて後端側を上方から前方にU
ターン状に折り返し、断ちばさみに採用される弓形のハ
ンドルのような形状のものとすることもできる。一方、
この親指ハンドルの前端側は、支軸部から先を更に上刃
との噛合せに必要となる長さ分だけ、例えば2センチ程
度真下方向に延長して下刃基部となし、そして、その下
刃基部の下端を、支軸部において支軸機能を果たすため
に採用されるピボット等の金具軸線方向であって、且
つ、上記した他指ハンドルが重ねられている側に向けて
略直角且つ水平状に屈曲して噛合せ逃げ代部とする。
【0010】この噛合せ逃げ代部は、他指ハンドルに連
動する上刃の、下刃に対する噛合い面が、親指ハンドル
への重ね合せ側と同一側、即ち、他指ハンドルが親指ハ
ンドルに対して上側(実施例の図面では紙面の表側)に
重ね合わされていれば、上刃の、下刃に対する噛合い面
も上側(実施例の図面では紙面の表側)の面が下刃の噛
合い面に相対するようにする上で不可欠な構成であり、
下刃基部から屈曲、形成する寸法は、上刃の肉厚(刃台
部に脱着自在とするものの場合には、その刃台部も加え
た肉厚)に略匹敵する寸法となる。そして、下刃が、こ
の噛合せ逃げ代部を刃尻側にすると共に、刃先方向を、
支軸部から垂下状の下刃基部に対して略直交状(但し、
噛合せ逃げ代部の屈曲方向と異なる直交状)となるよう
にして形成される。なお、この下刃も、前記した上刃同
様、略形成すべき下刃の姿勢、形状と略同様にして噛合
せ逃げ代部に一体形成した下刃嵌合凹部を有する刃台部
に対し、適宜ネジ止めその他の着脱自在手段で一体化す
るようにしたものとする。
【0011】
【実施例1】以下、図面に示すこの発明を代表する実施
例について詳述し、この発明のブリキばさみの技術的思
想をより明確に把握し得るようにする。ここに示す実施
例は、上刃3と下刃6とが夫々刃台部31,61の各嵌
合凹部に対して着脱自在に一体化され、使用によって上
刃3、下刃6が磨耗して切れ味が悪くなったときに、新
しい別の上刃3、下刃6に交換し得るようにしたブリキ
ばさみの例である。図1の上刃3と下刃6とを開いた状
態で示す全体斜視図、図2の刃台部31,61から上刃
3、下刃6を取り外した状態を示す全体斜視図からも理
解されるように、先ず、他指ハンドル1は、その主要な
部分、即ち、人指し指、中指、薬指、小指の4本全てか
その中の何本かで把持することとなる部分が略直線状の
丸棒で形成され、その前端側を潰して支軸部となし、更
にその前端側を上刃基部2とし、該上刃基部2に連続さ
せて上刃3用の嵌合凹部を刻設した刃台部34が形成さ
れている。
【0012】この刃台部34は、取り付く上刃3の所定
の姿勢と形状とを有するよう、刃尻に相当する箇所が、
上記支軸部から下方に約3センチ程度偏心した位置から
刃先上りで、やや上刃3より大きめの相似形となるよう
形成されると共に、上刃3取付け用のネジ切り穴35,
35が穿設され、上刃3側から挿入した着脱ネジ8,8
で上刃3が固定、取り外しできるように形成されてい
る。上刃3は片刃であって、後述の下刃6との噛み合い
面(しのぎの無い面)を、該刃台部34と反対側(即
ち、親指ハンドル4に対する重ね合せ側と同一側、紙面
で表側。したがって、しのぎが刃台部34側、紙面で裏
側)となるようにネジ止めされる。図中、33は、上刃
3を刃台部34の上刃嵌合凹部に固定する際の、着脱ネ
ジ8を挿通するための通孔を示している。
【0013】親指ハンドル4は、略直線状で丸棒からな
る把持部分に続け、次第にその前端側を押し潰した断面
形状にして大きく下方に向けて湾曲させた上、上記した
他指ハンドル1の支軸部に対応する支軸部41を形成
し、該支軸部41に、上記した他指ハンドル1の支軸部
を重ね、両者間をピボット等支軸となる金具7で軸着す
ることにより、親指ハンドル4と他指ハンドル1との開
閉動操作が実施されるように形成されている。そして、
この親指ハンドル4の支軸部から先を、更に上刃3との
噛合せに必要となる長さ分の約2.5センチ程度真下方
向に延長して下刃基部5となし、更に、この下刃基部5
の下端を、図8の要部拡大斜視図に示されているよう
に、支軸部41において支軸機能を果たすために採用さ
れるピボット等の軸着金具7の軸線方向であって、且
つ、上記した他指ハンドル1が重ねられている側(図
1、図2で紙面の表側、図5の平面図では下方)に向け
て略直角且つ水平状に屈曲形成して噛合せ逃げ代部51
としている。
【0014】下刃6も片刃であって、噛合せ逃げ代部5
1を刃尻側となるようにして一体形成した刃台部64の
噛合せ逃げ代部51接続側(紙面で裏側)から、そのし
のぎ62が刃台部64側(したがって、上刃3との噛み
合い面が紙面の裏側)となるようにして、上刃3同様、
着脱ネジ9,9により固定する。図中、63は、下刃6
を刃台部64の下刃嵌合凹部に固定する際の、着脱ネジ
9を挿通するための通孔を、そして、65は、着脱ネジ
9を螺合させるネジ切り穴を夫々示している。なお、実
施例の上刃3および下刃6共、下刃6の例のように、図
3の刃61を2段階に部分拡大した拡大図を伴う要部拡
大図に示すとおり、片刃の刃61が、夫々のしのぎ62
に直交状かそれに近い傾斜状となる微細な山61a,6
1a,……を有するウェーブ加工の施されたものとして
いる。また、図5の平面図が示すとおり、下刃6と上刃
3との噛合い線、即ち、互い相対向状となる噛合い面間
であって、薄鋼板Sの切断線に相当する線の延長線上
に、親指ハンドル4および他指ハンドル1の各軸芯部分
が夫々上下に略重なり状となるよう、共に、軸着金具7
で軸着される各支軸部と各ハンドル4および1との間
を、噛合せ逃げ代部51屈曲形成方向に屈曲、矯正し、
各ハンドル4および1の手Hによる開閉操作面(親指ハ
ンドル4の軸芯と他指ハンドル1の軸芯とを含む面)
が、薄鋼板Sが切断されていく線に略合致するように
し、作業性ならびに梱包性に有利な構造としている。
【0015】
【作用効果】以上のような構成からなるこの発明のブリ
キばさみは、図4の使用状態を示す側面図からも明確に
把握されるとおり、切断されて切り離されていく薄鋼板
S1,S2を、ピボット等の軸着金具7によって軸着さ
れた支軸部から所定距離下方に偏心させた状態での切断
加工を可能にするものである。これは、他指ハンドル1
に連動する上刃3を、上刃基部2に対して規制された位
置関係となるように接続して支軸部と偏心させる一方、
親指ハンドル4に連動する下刃6も、上記した上刃3に
呼応するよう、支軸部から真下方向に所定距離延ばして
形成した下刃基部5に規制された状態で接続したことに
よって実現されている。
【0016】従来では、図6の使用状態平面図、および
図7の同側面図として示すブリキばさみに見られるとお
り、支軸部J7で軸着される上刃J3を連動する他指ハ
ンドルJ1と、下刃J6を連動する親指ハンドルJ4と
が、側面上で略対称形のものに形成されていて、他指ハ
ンドルJ1と親指ハンドルJ4との中心と支軸部J7を
結ぶ線上に、薄鋼板Sを切断していく上刃J3と下刃J
6の噛合せ交差ポイントが存在することになり、切り離
されていく薄鋼板S1,S2は、必ず支軸部J7に向か
ってしまい、それら薄鋼板S1,S2で切断加工が邪魔
されないようにするためと、操作手Hを傷付けてしまわ
ないようにするため、図6が示す如く、平面状で上刃J
3と下刃J6の噛合せ交叉ポイントと支軸部とを結ぶ線
上からハンドルJ1.J4が外れるようにして切り離さ
れた一方の薄鋼板S1を避け、逃げた側に切り離されて
くる他方の薄鋼板S2は、図7のように下方側に湾曲、
変形していたが、この発明では、このような無理な対応
を一切必要とせず、したがって、はさみの操作は極めて
自然なものになると同時に、何よりも切り離されていく
薄鋼板S1,S2の歪みを最小限に止められるという卓
越した効果を奏することから、歪みによる影響を最も嫌
うステンレス薄板の切断加工に最適なはさみが実現でき
ることになる。
【0017】また、上刃嵌合凹部には上刃が、下刃嵌合
凹部には下刃が夫々着脱自在に嵌合され、着脱式の上刃
および下刃共、それら刃台部で裏打ち、補強された構造
となって、各上、下刃に高価で切れ味の良い新素材を可
能な限り薄刃の経済的なものとして採用可能とすると共
に、下刃6と上刃3との噛合い線の延長線上に、親指ハ
ンドル4および他指ハンドル1の各軸芯部分が夫々上下
に略重なり状となるようにして、各ハンドル4および1
の手Hによる開閉操作面内に薄鋼板Sの切断線を略合致
するものとしたことから、切断方向が正しく目視できて
作業性が向上すると共に、製品として箱詰め梱包した
り、作業用ベルトへの出し入れや工具としての保管に極
めて都合の良いものとなる。しかも、親指ハンドル4に
連動する下刃6が、下刃基部5の下端に設けた噛合せ逃
げ代部51を介するようにして形成される結果、他指ハ
ンドル1に連動する上刃3の、下刃6に対する噛合せ面
(しのぎの無い面)を、親指ハンドル4に対する他指ハ
ンドル1の重ね合わせ側と同一側とすることができ、し
たがって、各ハンドル1,4を握る際に、支軸部を介し
て伝わる力が、噛合せ交叉ポイントにおいて自然に上刃
3と下刃6とを互いに引き付け合う側に作用することに
なり、切断加工の際に要する力が極めて効果的に生かさ
れることになる。
【0018】特に、実施例のように、片刃の上刃3の刃
および下刃6の刃61が、ウェーブ加工されたものの場
合には、噛合せ交叉ポイントにおける薄鋼板Sへの食い
付きが良くなり、しかも、それが長く持続するため、上
記した効果が更に一層高められることになる。また、上
刃3および下刃6が着脱自在であって、例えばステンレ
ス薄板のような硬質薄板の切断加工によって刃61(あ
るいは上刃3の刃)の磨耗が極端に激しく、加工途中で
このような事態に遭遇したとしても、別の新しい替刃を
予め何組か用意することによって簡単にそれらの事態に
対応することが可能になることから、前記した効果に加
えて、最近特に多くなってきているステンレス薄板の切
断加工に適したブリキばさみを実現することになる。
【0019】叙上の如く、この発明のブリキばさみは、
切り離されていく薄鋼板への歪みの発生抑止効果、作業
者の操作性と安全性の向上等の点で、従前のものでは実
現し得なかった秀れた効果を発揮し、しかも、構造が簡
潔で故障が少なく、長期の使用に耐えて経済的なものと
なることから、特にステンレス薄板等の硬質薄板の切断
加工用工具として高い評価がなされるものと予想され
る。
【図面の簡単な説明】
【図 1】この発明を代表するブリキばさみの全体斜視
図である。
【図 2】同上のものの分解斜視図である。
【図 3】この発明の下刃の刃を2段階に部分拡大した
拡大図を伴う下刃の要部拡大図である。
【図 4】上図のものの使用状態を示す側面図である。
【図 5】上図のものの平面図である。
【図 6】従来品の使用状態を示す平面図である。
【図 7】同上側面図である。
【図 8】この発明のブリキばさみの下刃を中心とした
要部拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 他指ハンドル 2 上刃基部 3 上刃 33 同通孔 34 同刃台部 35 同ネジ切り孔 4 親指ハンドル 41 同支軸部 5 下刃基部 6 下刃 61 同刃 62 同しのぎ 63 同通孔 64 同刃台部 65 同ネジ切り孔 7 ピボット等の軸着金具 8 上刃を固定する着脱ネジ 9 下刃を固定する着脱ネジ H 操作手 S 薄鋼板

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操作手における親指以外の指が分担する
    略直線状の他指ハンドルと、操作手における親指が分担
    する前端側を大きく下方に向けて湾曲させた親指ハンド
    ルとを、夫々支軸部においてピボット止めして交叉させ
    た上、他指ハンドルの支軸部から先には、上刃基部に一
    体的であって、且つ親指ハンドルへの重ね合せ側と同一
    方向側に上刃嵌合凹部を刻設してなる上刃用の刃台部
    が、その上刃基部に繋がる部分を支軸部から下方側に
    ラし、その位置から先端側を刃先上がり状となる如く形
    成され、当該上刃嵌合凹部に上刃を着脱自在に固定する
    一方、親指ハンドルの支軸部から先には、上刃との噛合
    せに必要となる長さ分だけ真下方向に延ばした下刃基部
    に続けて、支軸部の軸着金具軸線方向であって、且つ他
    指ハンドル重ね側に向けて略直角且つ水平状に屈曲させ
    て噛合せ逃げ代部を形成すると共に、該噛合せ逃げ代部
    に一体的であって、且つ噛合せ逃げ代部の屈曲方向に直
    交した方向で、親指ハンドルと反対方向を先端側とし、
    下刃基部に面する側には下刃嵌合凹部を刻設して下刃用
    の刃台部形成され、当該下刃嵌合凹部に下刃を着脱自
    在に固定し、なお且つ、これら下刃と上刃との噛み合わ
    せ線の延長上に、親指ハンドルおよび他指ハンドルの
    軸芯部分が略合致した構造となるよう、支軸部と各ハン
    ドルとの間を噛合せ逃げ代部屈曲形成方向に夫々屈曲矯
    正したことを特徴とするブリキばさみ。
  2. 【請求項2】 上刃および下刃の刃部全面が、しのぎに
    略直交状かそれに近い傾斜状の谷および山となる微細な
    ウェーブ加工面に形成され、刃部の摩耗によっても刃線
    に微細なノコギリ刃形状が現出する如くした請求項1記
    載のブリキばさみ。
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